JP2780482B2 - 透明感を有する上塗り塗装 - Google Patents

透明感を有する上塗り塗装

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車の外板あるいは部品などに適用して
好ましい上塗り塗装方法に関し、特に、琺瑯(ほうろ
う)加工に類似した鮮映感、深み感を与える上塗り塗装
方法である。
(従来の技術) 従来の自動車塗装方法としては、ソリッド塗装方法、
メタリック塗装方法等が知られている。ソリッド塗装方
法は、着色顔料によって所定の色彩を呈する1層からな
る上塗り塗装方法であるが、メタリック塗装方法は、着
色顔料とアルミ片とを含有するメタリックベース層と、
透明のクリヤ層の2層から構成される塗装方法である。
すなわち、第3図に示すように、被塗物である鋼板1
上に電着塗装を施こし、焼き付けることにより電着塗膜
2を形成した後に、中塗り塗料を塗布して焼き付け、中
塗り塗膜3を形成する。この中塗り塗膜3上に、着色顔
料とアルミ片4とを含有するメタリックベース塗料5を
塗布し、ウェットオンウェットでクリヤ塗料6を塗布
し、これらメタリックベースとクリヤとを同時に焼き付
ける。このようにして得られたメタリック塗膜は、クリ
ヤ塗膜6を通過してメタリックベース塗膜5の色彩がア
ルミ片4による光の乱反射と相俟って、いわゆる「キラ
キラ感」たる意匠を奏でることとなる。
(発明が解決しようとする課題) ところが、上述した従来の塗装方法は、同一色彩の範
囲内で多少異なった色彩感覚を提供するものであるか
ら、琺瑯処理のような鮮映感、深み感を提供することは
できなかった。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、簡便な方法で、しかも琺瑯処理のよう
な鮮映感および深み感を有する上塗り塗装方法を提供す
ることを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成すべく本発明の模様付き上塗り塗装方
法は、被塗物表面に形成された下地上に上塗り層を形成
する上塗り塗装方法において、二酸化チタン−酸化コバ
ルト系化合物、若しくは二酸化チタン−酸化コバルト−
酸化リチウム系化合物を5乃至30重量%含有する上塗り
塗装膜が前記上塗り層を形成することを特徴としてい
る。
このとき、前記下地の最上層は、マンセル表色系にお
ける色票がN8であることが好ましい。
さらに、上記上塗り層の最上層に、クリヤ塗膜層を形
成することが好ましい。
(作用) このように構成した本発明は、下地の最上層をマンセ
ル表色系における色票がN8となるように形成し、着色顔
料に無機顔料である二酸化チタン−酸化コバルト系化合
物、若しくは二酸化チタン−酸化コバルト−酸化リチウ
ム系化合物を5乃至30重量%含有する上塗り塗料を用い
て上塗り塗膜を形成すると、無機顔料が有する高彩度、
低隠蔽性の特質によって、上塗り塗膜の膜厚が厚い部分
は下地色が十分に隠蔽されて上塗り色となるが、膜厚が
薄い部分は下地色が十分に隠蔽せず、下地色が透けて見
えることになる。
このように、下地色が隠蔽する部分と隠蔽しない部分
とのコントラストによって、あたかも琺瑯処理を施した
ような塗装膜となる。
また、上塗り層上にクリヤ塗膜層を形成すれば、表面
がさらに平滑になるため、光沢および耐候性に優れた琺
瑯調の上塗り塗装膜を提供することができる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の一実施例に係る上塗り塗装方法を施
した被塗物を示す斜視図、第2図は同実施例の塗装構成
を示す塗膜断面図である。
本実施例の上塗り塗装膜は、第2図に示すように自動
車車体あるいは部品の下地上に形成される。本実施例の
下地は、一般的な自動車の前処理、電着2および中塗り
塗装3により構成されているが、さらに詳述すれば、車
体溶接工程から搬送された塗装前のボデーは、洗浄工程
でプレス工程時に塗布された防錆油や車体溶接工程時に
ボデーに付着した塵埃等が除去される。この洗浄工程
は、40〜50℃の湯洗、脱脂、化成処理等の工程から構成
されており、除塵と、後述する電着塗料と鋼板との密着
性を向上させる化成被膜の生成がその主な目的である。
この洗浄、化成処理工程を終えたボデーはその後乾燥さ
れ、下塗り工程に搬送される。下塗り工程は、乗用車に
あっては、通常、エポキシ系樹脂からなる塗料により電
着塗装が施されるのが一般的であるが、静電塗装を行な
うことも可能である。この電着塗装にあっては、ボデー
が電着塗料が収容された電着槽に全没される、いわゆる
フルディップ塗装により行なわれ、塗料側をプラスに、
ボデー側をマイナスに電圧を付加して塗装を行なうカチ
オン型電着が、防錆性能上好ましい。つぎに、この電着
塗装が行なわれたボデーを、約200℃の高温で加熱乾燥
させ、乾燥膜厚が10〜25μmの電着塗膜2を形成する。
電着塗膜2が形成されたボデーは、中塗りブースに搬
入され、乾燥膜厚で15〜30μmの中塗り塗膜が形成され
る。中塗り塗料は、ポリエステル−メラミン樹脂を主成
分に構成した熱硬化性塗料であって、塗膜耐候性及び上
塗り塗膜との付着性に優れた性質を有していることが好
ましい。特に、本実施例の中塗り塗料は、マンセル表色
系における色票がN8、すなわち高明度となるように調色
している。
このようにして、本実施例の下地層が形成されるが、
特に上述した具体例に限定されることはない。
この下地3上に着色顔料として高彩度の無機顔料であ
る、 二酸化チタン−酸化コバルト系化合物(COTi2O5)、 若しくは、 二酸化チタン−酸化コバルト−酸化リチウム系化合物
(Li2COTi3O8)を5乃至30重量%含有する上塗り塗料を
塗布する。
ここで、二酸化チタン−酸化コバルト系化合物、若し
くは、二酸化チタン−酸化コバルト−酸化リチウム系化
合物の配合量を5乃至30重量%としたのは、5重量%以
下の場合には、上塗り塗料の隠蔽性が低下し過ぎて琺瑯
処理のような色味を現出することができず、逆に30重量
%以上の配合量であると、顔料濃度の増加にともなって
光沢の低下がみられるからである。
このように構成した本実施例の上塗り塗装膜によれ
ば、高彩度の上塗り塗料が厚膜傾向となる被塗物(例え
ばドアパネル等)の中央部分は下地を充分に隠蔽するこ
とができるため上塗り色となるが、パネルの周囲は薄膜
傾向となるため下地である高明度の中塗り色が透けて見
え、これらパネルの中央と周囲とのコントラストによっ
て、あたかも琺瑯処理を施したような意匠を奏でること
となり、従来全く存在しなかった新規な上塗り塗装膜を
得ることができる。しかも、この塗装方法は、従来のメ
タリック塗装方法と同様の工程により簡便な工法により
行うことができる。
なお、上述した実施例においては、上塗り層を1層の
みにより構成したが、この上塗り層の上にさらにクリヤ
塗料を塗布してクリヤ層を形成しても良い。このように
クリヤ層を最外層に形成すれば、耐候性および光沢が向
上し、本発明の琺瑯調塗装方法をさらに優れた塗装方法
とすることができる。
さらに本発明を具体化して説明する。
実施例1 鋼板製テストピース(70×150×0.8mm)をリン酸塩素
系被膜化成処理剤であるグラノジンSD5000(日本ペイン
ト(株)社製)を用いて前処理し、ついでカチオン電着
塗料としてパワートップU−100(日本ペイント(株)
社製)を用い、これを乾燥膜厚で20μmに塗装し、180
℃で20分間焼き付けた。
次に、この電着塗膜上に、中塗り塗料としてハイエピ
コNO1(日本油脂(株)社製)を乾燥膜厚で35μmに塗
装し、140℃で20分間焼き付けた。得られた中塗り塗膜
上に、ベースコート塗料としてメラミNO2000(日本油脂
(株)社製)に二酸化チタン−酸化コバルト系化合物で
あるCOTi2O5を5重量%混入した塗料を塗装した後に、1
40℃で20分間焼き付けた。
実施例2 実施例1におけるCOTi2O5の配合量を15重量%にした
以外は、実施例1と同じように塗装した。
実施例3 実施例1におけるCOTi2O5の配合量を30重量%にした
以外は、実施例1と同じように塗装した。
実施例4 実施例1におけるCOTi2O5を二酸化チタン−酸化コバ
ルト−酸化リチウム系化合物であるLi2COTi3O8に変更し
た以外は、実施例1と同じように塗装した。
実施例5 実施例4におけるLi2COTi3O8の配合量を15重量%にし
た以外は、実施例4と同じように塗装した。
実施例6 実施例4におけるLi2COTi3O8の配合量を30重量%にし
た以外は、実施例4と同じように塗装した。
このようにして得られた実施例1〜6の各テストピー
スの光沢は、JISK−5400(6.7)により評価すると共
に、促進耐候性は、JIS K−5400(6.17)により評価
した。この結果を表に示す。なお、促進耐候性の評価に
おいて、500時間後の目視評価は、塗膜状態に変化がな
い場合は「○」、僅かに変化がみられた場合は「△」、
著しく変化した場合は「×」とした。
(発明の効果) 以上述べたように本発明の模様付き上塗り塗装方法に
よれば、簡便な方法で、しかも琺瑯処理のような鮮映感
および深み感を有する上塗り塗装膜を実現することがで
き、従来のソリッド塗装方法あるいはメタリック塗装方
法では見られない新規な意匠性を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る上塗り塗装方法を施し
た被塗物を示す斜視図、第2図は同実施例の塗装構成を
示す塗膜断面図、第3図は従来のメタリック塗装方法を
示す塗膜断面図である。 1……鋼板(被塗物)、2……電着(下地)、3……中
塗り層(下地)、7……上塗り層、8……無機顔料。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被塗物表面に形成された下地上に上塗り層
    を形成する上塗り塗装方法において、二酸化チタン−酸
    化コバルト系化合物、若しくは二酸化チタン−酸化コバ
    ルト−酸化リチウム系化合物を5乃至30重量%含有する
    上塗り塗装膜が前記上塗り層を形成することを特徴とす
    る上塗り塗装方法。
  2. 【請求項2】前記下地の最上層は、マンセル表色系にお
    ける色票がN8であることを特徴とする請求項1記載の上
    塗り塗装方法。
  3. 【請求項3】前記上塗り層の最上層に、クリヤ塗膜層を
    形成したことを特徴とする請求項1または2記載の上塗
    り塗装方法。
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