JPH10202784A - 金属材表面被膜構造とその形成方法 - Google Patents
金属材表面被膜構造とその形成方法Info
- Publication number
- JPH10202784A JPH10202784A JP1127297A JP1127297A JPH10202784A JP H10202784 A JPH10202784 A JP H10202784A JP 1127297 A JP1127297 A JP 1127297A JP 1127297 A JP1127297 A JP 1127297A JP H10202784 A JPH10202784 A JP H10202784A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- metal
- metal material
- coating
- paint
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高級感、耐蝕性、コストダウン、リサイクル
性を向上できる金属材表面被膜構造とその形成方法の提
供。 【解決手段】 金属材1の素地の上に、電着塗装層2、
溶剤系塗料の下地層3、金属または金属化合物の層(メ
ッキ層)4、樹脂のトップコート層5の順で積層形成し
た金属材表面被膜構造。金属材1の素地の上に、電着塗
装層2、溶剤系塗料の下地層3、金属または金属化合物
の層4、樹脂のトップコート層5の順で積層形成する金
属材表面被膜構造の形成方法。
性を向上できる金属材表面被膜構造とその形成方法の提
供。 【解決手段】 金属材1の素地の上に、電着塗装層2、
溶剤系塗料の下地層3、金属または金属化合物の層(メ
ッキ層)4、樹脂のトップコート層5の順で積層形成し
た金属材表面被膜構造。金属材1の素地の上に、電着塗
装層2、溶剤系塗料の下地層3、金属または金属化合物
の層4、樹脂のトップコート層5の順で積層形成する金
属材表面被膜構造の形成方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属材表面の被膜
構造と、被膜形成方法に関する。
構造と、被膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミホイールなどの金属材表面の被膜
構造の形成方法としては、従来、特開平4−13123
2号公報が知られている。そこでは、金属材表面をショ
ットブラスト加工した後、その面に粉体塗装して下地処
理を施し、中間層としてアンダーコートした後に、クロ
ムのスパッタリングをし、さらにトップコートして、光
輝面にしている。
構造の形成方法としては、従来、特開平4−13123
2号公報が知られている。そこでは、金属材表面をショ
ットブラスト加工した後、その面に粉体塗装して下地処
理を施し、中間層としてアンダーコートした後に、クロ
ムのスパッタリングをし、さらにトップコートして、光
輝面にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来方法に
は、つぎの問題がある。 粉体塗装層は表面に比較的大きな凹凸ができるの
で、その上に金属層を形成しにくく、光輝性、高級感を
出すのが難しい。また、粉体塗装層は金属素地との密着
性が低く、熱膨張の差、クッションなどによりひび割れ
が起こる。したがって、耐蝕性、耐久性が低い。 光輝性を出すのにクロムを用いているので、コスト
が高くなる。 アルミと異なる金属(クロム)を用いるので、アル
ミのリサイクルをすることが困難である。 本発明の目的は、光輝性、高級感を従来クロムメッキタ
イプと同等かそれ以上に維持しつつ、耐蝕性、コスト低
減、リサイクル性を向上することができる、金属材表面
被膜構造とその形成方法を提供することにある。
は、つぎの問題がある。 粉体塗装層は表面に比較的大きな凹凸ができるの
で、その上に金属層を形成しにくく、光輝性、高級感を
出すのが難しい。また、粉体塗装層は金属素地との密着
性が低く、熱膨張の差、クッションなどによりひび割れ
が起こる。したがって、耐蝕性、耐久性が低い。 光輝性を出すのにクロムを用いているので、コスト
が高くなる。 アルミと異なる金属(クロム)を用いるので、アル
ミのリサイクルをすることが困難である。 本発明の目的は、光輝性、高級感を従来クロムメッキタ
イプと同等かそれ以上に維持しつつ、耐蝕性、コスト低
減、リサイクル性を向上することができる、金属材表面
被膜構造とその形成方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明はつぎの通りである。 (1) 金属材の素地に、溶剤系樹脂塗料の下地層、金
属または金属化合物の層、樹脂のトップコート層を、順
に形成した金属材表面被膜構造。 (2) 前記金属材素地と前記下地層との間に樹脂の電
着塗装層が形成されている(1)記載の金属材表面被膜
構造。 (3) 前記金属材がアルミニウム合金ホイールである
(1)記載の金属材表面被膜構造。 (4) 前記下地層と前記トップコート層がクリアー層
である(1)記載の金属材表面被膜構造。 (5) 前記下地層が2液性ウレタン塗料の吹付塗装層
である(1)記載の金属材表面被膜構造。 (6) 前記下地層がハイソリッドプライマー層、その
上に形成されたポリエステル系メラミン塗料の吹付塗装
層、その上の形成されたアクリルメラミン塗料の吹付塗
装層からなる(1)記載の金属材表面被膜構造。 (7) 前記金属または金属化合物の層が、アルミニウ
ム、窒化クロム、窒化チタン、金からなるグループから
選択された少なくとも1種の金属の乾式メッキ層から構
成されている(1)記載の金属材表面被膜構造。 (8) 金属材の素地の上に溶剤系樹脂塗料の下地層を
形成する工程と、前記下地層の上に金属または金属化合
物の層を乾式メッキにより形成する工程と、前記金属ま
たは金属化合物の層の上に樹脂塗料を塗装して樹脂のト
ップコート層を形成する工程と、からなる金属材表面被
膜構造の形成方法。
明はつぎの通りである。 (1) 金属材の素地に、溶剤系樹脂塗料の下地層、金
属または金属化合物の層、樹脂のトップコート層を、順
に形成した金属材表面被膜構造。 (2) 前記金属材素地と前記下地層との間に樹脂の電
着塗装層が形成されている(1)記載の金属材表面被膜
構造。 (3) 前記金属材がアルミニウム合金ホイールである
(1)記載の金属材表面被膜構造。 (4) 前記下地層と前記トップコート層がクリアー層
である(1)記載の金属材表面被膜構造。 (5) 前記下地層が2液性ウレタン塗料の吹付塗装層
である(1)記載の金属材表面被膜構造。 (6) 前記下地層がハイソリッドプライマー層、その
上に形成されたポリエステル系メラミン塗料の吹付塗装
層、その上の形成されたアクリルメラミン塗料の吹付塗
装層からなる(1)記載の金属材表面被膜構造。 (7) 前記金属または金属化合物の層が、アルミニウ
ム、窒化クロム、窒化チタン、金からなるグループから
選択された少なくとも1種の金属の乾式メッキ層から構
成されている(1)記載の金属材表面被膜構造。 (8) 金属材の素地の上に溶剤系樹脂塗料の下地層を
形成する工程と、前記下地層の上に金属または金属化合
物の層を乾式メッキにより形成する工程と、前記金属ま
たは金属化合物の層の上に樹脂塗料を塗装して樹脂のト
ップコート層を形成する工程と、からなる金属材表面被
膜構造の形成方法。
【0005】上記(1)、(3)、(7)の金属材表面
被膜構造および(8)の被膜構造の形成方法では、金属
または金属化合物の層はたとえば乾式メッキ層である
が、メッキの下地処理に溶剤系塗料の塗装を施してある
ので、該溶剤系塗料の塗装層が粉体塗装層に比べて平滑
性が高いことから、金属または金属化合物の層の形成が
美しくでき、光輝性、高級感が従来クロムメッキタイプ
と同等かそれ以上になる。上記(2)、(4)では、電
着塗装層が粉体塗装層に比べて金属素地との密着性がよ
いことおよび緻密なことから、耐剥離性が向上する。ま
た、電着塗装層はホイール前面に形成されるので、防食
力が向上する。また、電着塗装層の色を黒とし、その上
の溶剤系塗料の下地層をクリヤー(無色透明)とした場
合、金属または金属化合物の層を純クロムとしなくても
(たとえば、安価のアルミ層としても)下地側の色(た
とえば、黒系統)がある程度透過して、深みのある高級
感(あたかもクロムメッキのような色)を出すことがで
き、クロムを用いないことによりコスト低減をはかるこ
とが可能となる。上記(3)、(7)では、金属材がア
ルミホイールの場合、メッキ層をアルミ層とすることに
より、同種金属となり、アルミホイールのリサイクルが
容易になる。上記(5)では、ウレタン塗料は付加重合
タイプの塗料のため、塗膜表面から外側に向かって突出
する成分が少ないため平滑性が高く、その上の金属また
は金属化合物の層の形成が美しくできる。上記(6)で
は、ハイソリッドプライマー、ポリエステル系メラミン
塗料、アクリルメラミン塗料は縮重合塗料であるが、フ
ロー時の粘度を低くすることなどで平滑性を改善でき、
そうすることによってその上の金属または金属化合物の
層の形成が美しくできる。
被膜構造および(8)の被膜構造の形成方法では、金属
または金属化合物の層はたとえば乾式メッキ層である
が、メッキの下地処理に溶剤系塗料の塗装を施してある
ので、該溶剤系塗料の塗装層が粉体塗装層に比べて平滑
性が高いことから、金属または金属化合物の層の形成が
美しくでき、光輝性、高級感が従来クロムメッキタイプ
と同等かそれ以上になる。上記(2)、(4)では、電
着塗装層が粉体塗装層に比べて金属素地との密着性がよ
いことおよび緻密なことから、耐剥離性が向上する。ま
た、電着塗装層はホイール前面に形成されるので、防食
力が向上する。また、電着塗装層の色を黒とし、その上
の溶剤系塗料の下地層をクリヤー(無色透明)とした場
合、金属または金属化合物の層を純クロムとしなくても
(たとえば、安価のアルミ層としても)下地側の色(た
とえば、黒系統)がある程度透過して、深みのある高級
感(あたかもクロムメッキのような色)を出すことがで
き、クロムを用いないことによりコスト低減をはかるこ
とが可能となる。上記(3)、(7)では、金属材がア
ルミホイールの場合、メッキ層をアルミ層とすることに
より、同種金属となり、アルミホイールのリサイクルが
容易になる。上記(5)では、ウレタン塗料は付加重合
タイプの塗料のため、塗膜表面から外側に向かって突出
する成分が少ないため平滑性が高く、その上の金属また
は金属化合物の層の形成が美しくできる。上記(6)で
は、ハイソリッドプライマー、ポリエステル系メラミン
塗料、アクリルメラミン塗料は縮重合塗料であるが、フ
ロー時の粘度を低くすることなどで平滑性を改善でき、
そうすることによってその上の金属または金属化合物の
層の形成が美しくできる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の金属材表面被膜構造は、
図1に示すように、金属材1の素地に、樹脂の電着塗装
層2(電着塗装層2は無くてもよい)、溶剤系樹脂塗料
の下地層3、金属または金属化合物の層4(たとえば、
金属のメッキ層)、樹脂のトップコート層5を、順に形
成した構造からなる。金属材1の素地表面は、電着塗装
前にクロメート処理されることが望ましい。また、金属
または金属化合物の層4の下側、上側にプライマー層
6、7を形成してもよい。金属材素地は、金属素地であ
ればよく、たとえばアルミニウム合金、マグネシウム合
金、鉄などからなる。金属材1は金属からなる任意の部
材であり、たとえばアルミニウムまたはアルミニウム合
金のホイール(車輪)からなる。
図1に示すように、金属材1の素地に、樹脂の電着塗装
層2(電着塗装層2は無くてもよい)、溶剤系樹脂塗料
の下地層3、金属または金属化合物の層4(たとえば、
金属のメッキ層)、樹脂のトップコート層5を、順に形
成した構造からなる。金属材1の素地表面は、電着塗装
前にクロメート処理されることが望ましい。また、金属
または金属化合物の層4の下側、上側にプライマー層
6、7を形成してもよい。金属材素地は、金属素地であ
ればよく、たとえばアルミニウム合金、マグネシウム合
金、鉄などからなる。金属材1は金属からなる任意の部
材であり、たとえばアルミニウムまたはアルミニウム合
金のホイール(車輪)からなる。
【0007】電着塗装層2は、表面をクロメート処理さ
れた金属材1の素地に直接密着するように電着塗装によ
り形成された樹脂層であればよく、たとえばエポキシ系
の、カチオン電着塗料の塗装層からなり、層の厚さは約
10〜30μm、さらに望ましくは20〜25μmであ
る。この範囲にするのは、10μmより薄いと鋳肌が
出、35μmより厚いと垂れが出るからである。電着塗
装層2は、金属素地への固着性、密着性が、粉体塗装層
に比べてはるかに良好で、かつ緻密で固いため、素地の
小さな凹凸を埋めることができ、被膜構造の耐剥離性と
耐蝕性を向上させる。また、電着塗装層2は、全面に形
成されるので、被膜の防錆力が向上する。電着塗装層2
は着色されており、被膜構造の外観をクロムに似た色と
するには黒系統の色に着色され、その上の下地層3はク
リヤーとされる。ただし、電着塗装層2の着色は黒系統
に限るものではなく、被膜構造の外観を下地の色が映え
た色とすることができ、たとえば被膜構造の外観を青み
がかった色とするには、電着塗装層2の着色を青色とす
る。下地層3が着色されている場合は、電着塗装層2は
クリヤーでも、あるいは何色でもよい。
れた金属材1の素地に直接密着するように電着塗装によ
り形成された樹脂層であればよく、たとえばエポキシ系
の、カチオン電着塗料の塗装層からなり、層の厚さは約
10〜30μm、さらに望ましくは20〜25μmであ
る。この範囲にするのは、10μmより薄いと鋳肌が
出、35μmより厚いと垂れが出るからである。電着塗
装層2は、金属素地への固着性、密着性が、粉体塗装層
に比べてはるかに良好で、かつ緻密で固いため、素地の
小さな凹凸を埋めることができ、被膜構造の耐剥離性と
耐蝕性を向上させる。また、電着塗装層2は、全面に形
成されるので、被膜の防錆力が向上する。電着塗装層2
は着色されており、被膜構造の外観をクロムに似た色と
するには黒系統の色に着色され、その上の下地層3はク
リヤーとされる。ただし、電着塗装層2の着色は黒系統
に限るものではなく、被膜構造の外観を下地の色が映え
た色とすることができ、たとえば被膜構造の外観を青み
がかった色とするには、電着塗装層2の着色を青色とす
る。下地層3が着色されている場合は、電着塗装層2は
クリヤーでも、あるいは何色でもよい。
【0008】溶剤系樹脂塗料の下地層3は、電着塗装層
2の上に、また電着塗装層2が形成されない場合は金属
材1の素地の上に、形成されて、凹凸を埋め、平滑面を
形成する。溶剤系樹脂塗料の下地層3は、工法1では、
図3に示すように、2液性ウレタン塗料の吹付塗装から
なり、厚さは、たとえば約30〜50μmの層を2度塗
りして2層となし、合計厚さが約60〜100μmとな
るように形成される。2層とするのは表面の平滑性をよ
り出すためである。ウレタン塗料とするのは、ウレタン
塗料が付加重合タイプの塗料のため、塗膜から外に飛び
出す(凹凸状の)成分が少なく平滑性が高いからであ
る。溶剤系樹脂塗料の下地層3は、工法2では、図4に
示すように、ハイソリッドプライマー層(エポキシ系塗
料)を約40〜60μm厚さに吹付塗装により形成し、
その上にポリエステル系メラミン塗料を約30〜50μ
m厚さに吹付塗装により形成し、さらにその上にアクリ
ルメラミン塗料を約30〜50μm厚さに吹付塗装によ
り形成したものからなる。3層に形成するのは表面の平
滑性をより出すためである。ハイソリッドエポキシ系塗
料、ポリエステル系メラミン塗料、アクリルメラミン塗
料は、縮重合塗料であるが、フロー時の粘度を低くする
などで、平滑性を改良してある。
2の上に、また電着塗装層2が形成されない場合は金属
材1の素地の上に、形成されて、凹凸を埋め、平滑面を
形成する。溶剤系樹脂塗料の下地層3は、工法1では、
図3に示すように、2液性ウレタン塗料の吹付塗装から
なり、厚さは、たとえば約30〜50μmの層を2度塗
りして2層となし、合計厚さが約60〜100μmとな
るように形成される。2層とするのは表面の平滑性をよ
り出すためである。ウレタン塗料とするのは、ウレタン
塗料が付加重合タイプの塗料のため、塗膜から外に飛び
出す(凹凸状の)成分が少なく平滑性が高いからであ
る。溶剤系樹脂塗料の下地層3は、工法2では、図4に
示すように、ハイソリッドプライマー層(エポキシ系塗
料)を約40〜60μm厚さに吹付塗装により形成し、
その上にポリエステル系メラミン塗料を約30〜50μ
m厚さに吹付塗装により形成し、さらにその上にアクリ
ルメラミン塗料を約30〜50μm厚さに吹付塗装によ
り形成したものからなる。3層に形成するのは表面の平
滑性をより出すためである。ハイソリッドエポキシ系塗
料、ポリエステル系メラミン塗料、アクリルメラミン塗
料は、縮重合塗料であるが、フロー時の粘度を低くする
などで、平滑性を改良してある。
【0009】金属または金属化合物の層4は、たとえ
ば、アルミニウム、窒化クロム、窒化チタン、金のいず
れか少なくとも1種の金属(純金属、合金を含む)の、
乾式メッキ層から構成されている。メッキ層4の厚さ
は、望ましくは0.5〜1μmとされている。金属のメ
ッキ層4は、これら以外の金属から構成されていてもよ
く、コストが従来のクロムメッキ層と同じように高くて
もよい場合はクロムでもよい。金属または金属化合物の
層4がアルミニウムの場合は、電着塗装層2からの黒色
が若干透過してクロムメッキの色に近づきかつ深みのあ
る色を呈する。アルミを用いることによりクロムの場合
よりもコストダウンをはかることができる。ただし、下
地の色を適量透過させるために、金属または金属化合物
の層4の厚さは0.04〜1.1μmにする。1.1μ
mを越えると、下地の色が透過しにくくなり、下地の色
の映えが悪くなり、また0.04μmより小だと層4の
形成が難しくなる。乾式メッキは、スパッタリング、イ
オンプレーティング、蒸着のいずれによってもよい。工
法2、3ではイオンプレーティングの場合を示してあ
る。金属または金属化合物の層4と下地の樹脂層3との
固着性、密着性を良くするために、金属メッキ層4の形
成前に、下地層3の上にプライマー6(下塗りのこと
で、たとえばエポキシ系のメタリックプライマーを用い
る)を5〜10μm程度塗布しておいてもよい。
ば、アルミニウム、窒化クロム、窒化チタン、金のいず
れか少なくとも1種の金属(純金属、合金を含む)の、
乾式メッキ層から構成されている。メッキ層4の厚さ
は、望ましくは0.5〜1μmとされている。金属のメ
ッキ層4は、これら以外の金属から構成されていてもよ
く、コストが従来のクロムメッキ層と同じように高くて
もよい場合はクロムでもよい。金属または金属化合物の
層4がアルミニウムの場合は、電着塗装層2からの黒色
が若干透過してクロムメッキの色に近づきかつ深みのあ
る色を呈する。アルミを用いることによりクロムの場合
よりもコストダウンをはかることができる。ただし、下
地の色を適量透過させるために、金属または金属化合物
の層4の厚さは0.04〜1.1μmにする。1.1μ
mを越えると、下地の色が透過しにくくなり、下地の色
の映えが悪くなり、また0.04μmより小だと層4の
形成が難しくなる。乾式メッキは、スパッタリング、イ
オンプレーティング、蒸着のいずれによってもよい。工
法2、3ではイオンプレーティングの場合を示してあ
る。金属または金属化合物の層4と下地の樹脂層3との
固着性、密着性を良くするために、金属メッキ層4の形
成前に、下地層3の上にプライマー6(下塗りのこと
で、たとえばエポキシ系のメタリックプライマーを用い
る)を5〜10μm程度塗布しておいてもよい。
【0010】樹脂のトップコート層5は、クリアー塗装
層(下地と金属層による高級感のある色を阻害しないた
めにクリアーとする)であり、アクリル系、ウレタン
系、またはエポキシ系(工法1、2ではアクリル系とし
た場合を示す)の樹脂塗料をエアー吹きつけ塗装(静電
塗装でもよい)することにより、形成する。金属または
金属化合物の層4を保護できる厚さであればよく、たと
えば10〜40μm程度の厚さに形成される。この領域
にする理由は、40μm程度より厚くしても保護機能は
増さないし形成に時間がかかるだけであり、10μm程
度より薄いと保護機能が十分でなくなるからである。ト
ップコート層5と金属または金属化合物の層4との固着
性、密着性を良くするために、トップコート層5の形成
前に、金属または金属化合物の層4の上にプライマー7
(たとえば、エポキシ系のメタリックプライマー)を5
〜10μm程度塗布しておいてもよい。
層(下地と金属層による高級感のある色を阻害しないた
めにクリアーとする)であり、アクリル系、ウレタン
系、またはエポキシ系(工法1、2ではアクリル系とし
た場合を示す)の樹脂塗料をエアー吹きつけ塗装(静電
塗装でもよい)することにより、形成する。金属または
金属化合物の層4を保護できる厚さであればよく、たと
えば10〜40μm程度の厚さに形成される。この領域
にする理由は、40μm程度より厚くしても保護機能は
増さないし形成に時間がかかるだけであり、10μm程
度より薄いと保護機能が十分でなくなるからである。ト
ップコート層5と金属または金属化合物の層4との固着
性、密着性を良くするために、トップコート層5の形成
前に、金属または金属化合物の層4の上にプライマー7
(たとえば、エポキシ系のメタリックプライマー)を5
〜10μm程度塗布しておいてもよい。
【0011】本発明の金属材表面被膜構造の形成方法
は、金属材(たとえば、アルミホイール)1の素地の上
に樹脂塗料を電着塗装して樹脂の電着塗装層2を形成す
る工程(ただし、層2の形成工程は省略してもよい)
と、樹脂の電着塗装層2の上に溶剤系塗料の吹付塗装に
よる樹脂の下地層3を形成する工程と、樹脂の下地層3
の上に金属または金属化合物の層4を乾式メッキにより
形成する工程と、金属または金属化合物の層4の上に樹
脂塗料を塗装して樹脂のトップコート層5を形成する工
程と、からなる。
は、金属材(たとえば、アルミホイール)1の素地の上
に樹脂塗料を電着塗装して樹脂の電着塗装層2を形成す
る工程(ただし、層2の形成工程は省略してもよい)
と、樹脂の電着塗装層2の上に溶剤系塗料の吹付塗装に
よる樹脂の下地層3を形成する工程と、樹脂の下地層3
の上に金属または金属化合物の層4を乾式メッキにより
形成する工程と、金属または金属化合物の層4の上に樹
脂塗料を塗装して樹脂のトップコート層5を形成する工
程と、からなる。
【0012】層2の電着塗装による形成工程では、まず
金属材1の素地表面をクロメート処理した後、たとえば
黒系統の色のエポキシ系カチオン電着塗料を用いて、電
着塗装を実行する。電着塗装では、低濃度の水性塗料を
満たした電着槽(温度がたとえば27°C)内で電導体
である金属材1と電極との間に直流電圧(たとえば、2
10〜230V)を2〜3分印加し、水中に分散してい
る塗料の微粒子を電気的力で金属材1に引きつけ、凝集
析出させて塗膜を形成させる。カチオン電着塗料は、塩
基性アミノ基、アンモニウム、スルホニウムなどのオニ
ウム基をもつ樹脂をベースとし、低級有機酸などの酸で
中和した陰極析出形の塗料である。カチオン電着では、
塗膜が塩基性であるので金属イオンの溶出がなく、塗膜
の耐アルカリ性、耐蝕性に有利である。また、塗膜の塗
装中の着色も少ない。塗膜厚さは20〜25μmとす
る。塗装後、炉内にて200〜210°Cで、約10〜
25分、焼付け、乾燥する。かくして形成された塗膜は
緻密で固く、素地の小さな凹凸を埋め、素地との密着
性、固着性にすぐれ、素地を保護して素地の耐蝕性を、
粉体塗装に比べて大きく向上させる。
金属材1の素地表面をクロメート処理した後、たとえば
黒系統の色のエポキシ系カチオン電着塗料を用いて、電
着塗装を実行する。電着塗装では、低濃度の水性塗料を
満たした電着槽(温度がたとえば27°C)内で電導体
である金属材1と電極との間に直流電圧(たとえば、2
10〜230V)を2〜3分印加し、水中に分散してい
る塗料の微粒子を電気的力で金属材1に引きつけ、凝集
析出させて塗膜を形成させる。カチオン電着塗料は、塩
基性アミノ基、アンモニウム、スルホニウムなどのオニ
ウム基をもつ樹脂をベースとし、低級有機酸などの酸で
中和した陰極析出形の塗料である。カチオン電着では、
塗膜が塩基性であるので金属イオンの溶出がなく、塗膜
の耐アルカリ性、耐蝕性に有利である。また、塗膜の塗
装中の着色も少ない。塗膜厚さは20〜25μmとす
る。塗装後、炉内にて200〜210°Cで、約10〜
25分、焼付け、乾燥する。かくして形成された塗膜は
緻密で固く、素地の小さな凹凸を埋め、素地との密着
性、固着性にすぐれ、素地を保護して素地の耐蝕性を、
粉体塗装に比べて大きく向上させる。
【0013】溶剤系塗料塗装層3の形成工程では、工法
1では、図3に示すように、2液性ポリウレタン塗料を
30〜50μmに吹付塗装し焼付(約140℃、20
分)することを、2度実行して(2度塗り)、厚さ60
〜100μmの層にする。また、工法2では、図4に示
すように、ハイソリッドプライマー(エポキシ系塗料)
を約40〜60μm厚に吹付塗装して焼付け、ついでポ
リエステル系メラミン塗料を約30〜50μm厚に吹付
塗装して焼付け、ついでアクリル系メラミン塗料を約3
0〜50μm厚に吹付塗装して焼付けする。下地層3の
形成によって、粉体塗装よりも平滑な下地表面が得ら
れ、かつ粉体塗装よりもコスト的に有利になる。
1では、図3に示すように、2液性ポリウレタン塗料を
30〜50μmに吹付塗装し焼付(約140℃、20
分)することを、2度実行して(2度塗り)、厚さ60
〜100μmの層にする。また、工法2では、図4に示
すように、ハイソリッドプライマー(エポキシ系塗料)
を約40〜60μm厚に吹付塗装して焼付け、ついでポ
リエステル系メラミン塗料を約30〜50μm厚に吹付
塗装して焼付け、ついでアクリル系メラミン塗料を約3
0〜50μm厚に吹付塗装して焼付けする。下地層3の
形成によって、粉体塗装よりも平滑な下地表面が得ら
れ、かつ粉体塗装よりもコスト的に有利になる。
【0014】金属または金属化合物の層4の、たとえば
乾式メッキによる、形成工程では、アルミニウム、窒化
クロム、窒化チタン、金などの金属(純金属または合
金)を、スパッタリング(金属、プラスチックなどの表
面に、真空中で、金属の薄い層を付着させる操作で公知
の操作)、イオンプレーティング、蒸着のうちの何れか
の方法により、下地層3の上に、厚さ0.5〜1μm、
形成する。たとえば、アルミニウムをイオンプレーティ
ングにより厚さ0.1μmに形成する。その場合、下地
の黒系統の色を若干透過して深みのある(アルミだけの
軽い色合と異なる)、高級感のある、クロムに似た色
を、安価に、出すことができる。
乾式メッキによる、形成工程では、アルミニウム、窒化
クロム、窒化チタン、金などの金属(純金属または合
金)を、スパッタリング(金属、プラスチックなどの表
面に、真空中で、金属の薄い層を付着させる操作で公知
の操作)、イオンプレーティング、蒸着のうちの何れか
の方法により、下地層3の上に、厚さ0.5〜1μm、
形成する。たとえば、アルミニウムをイオンプレーティ
ングにより厚さ0.1μmに形成する。その場合、下地
の黒系統の色を若干透過して深みのある(アルミだけの
軽い色合と異なる)、高級感のある、クロムに似た色
を、安価に、出すことができる。
【0015】トップコート層5の形成工程では、ブース
内にて、アクリル系、ウレタン系、またはエポキシ系の
クリアー塗料を、吹きつけ、溶融、付着させる。吹きつ
け法は、粉体静電塗装に変えてもよい。トップコート層
5は厚さ20〜40μmに形成する。かくして形成され
たトップコート層5は金属層4の保護層として機能す
る。
内にて、アクリル系、ウレタン系、またはエポキシ系の
クリアー塗料を、吹きつけ、溶融、付着させる。吹きつ
け法は、粉体静電塗装に変えてもよい。トップコート層
5は厚さ20〜40μmに形成する。かくして形成され
たトップコート層5は金属層4の保護層として機能す
る。
【0016】
【実施例】金属材1としてアルミホイールを選択してそ
の表面に被膜構造をつぎのように形成した。まず、アル
ミホイールの表面を脱脂、水洗し、ついでクロメート処
理(化成処理)した。ついで、エポキシ系カチオン電着
塗料(商品名:ニッペパワートップU−600、黒系
統)を、温度27°C、2〜3min.、210〜23
0Vの条件で電着塗装し、厚さ20μmの電着塗装層2
を形成した。ついで、この層2を温度200〜210°
C×18分、焼付け、乾燥した。つぎに、工法1では2
液性ウレタン塗料を吹付塗装し140℃20分焼付して
約35μm厚さとし、それを2回繰返して厚さ70μm
の下地層3を形成した。また、工法2ではエポキシ系塗
料を40μm厚さに吹付塗装して焼付け、その上にポリ
エステル系メラミン塗料を30μm厚さに吹付塗装して
焼付け、その上にアクリル系メラミン塗料を30μm厚
さに吹付塗装して焼付け、下地層3を形成した。これら
の下地層3は平滑面を持っていた。ついで、アルミを、
スパッタリングして、樹脂下地層3の上に金属膜4を、
厚さ0.5μm、形成した。つぎに、下地に5〜10μ
mのメタルプライマーを塗布したのち、クリアー溶剤塗
料(商品名:ニッペスパーラック5000BF)をエア
ー吹きつけ、厚さ約25μmのトップコート層5を形成
した。ついで、140°C×25分、焼付け、乾燥し
た。
の表面に被膜構造をつぎのように形成した。まず、アル
ミホイールの表面を脱脂、水洗し、ついでクロメート処
理(化成処理)した。ついで、エポキシ系カチオン電着
塗料(商品名:ニッペパワートップU−600、黒系
統)を、温度27°C、2〜3min.、210〜23
0Vの条件で電着塗装し、厚さ20μmの電着塗装層2
を形成した。ついで、この層2を温度200〜210°
C×18分、焼付け、乾燥した。つぎに、工法1では2
液性ウレタン塗料を吹付塗装し140℃20分焼付して
約35μm厚さとし、それを2回繰返して厚さ70μm
の下地層3を形成した。また、工法2ではエポキシ系塗
料を40μm厚さに吹付塗装して焼付け、その上にポリ
エステル系メラミン塗料を30μm厚さに吹付塗装して
焼付け、その上にアクリル系メラミン塗料を30μm厚
さに吹付塗装して焼付け、下地層3を形成した。これら
の下地層3は平滑面を持っていた。ついで、アルミを、
スパッタリングして、樹脂下地層3の上に金属膜4を、
厚さ0.5μm、形成した。つぎに、下地に5〜10μ
mのメタルプライマーを塗布したのち、クリアー溶剤塗
料(商品名:ニッペスパーラック5000BF)をエア
ー吹きつけ、厚さ約25μmのトップコート層5を形成
した。ついで、140°C×25分、焼付け、乾燥し
た。
【0017】なお、被膜構造は図2に示すように、ホイ
ール前面8のみならず、リムのドロップ部の内面9全長
まで、形成した(従来は、ホイール前面のみ)。かくし
て製造されたアルミホイールは、下地の黒さを映えた、
深みのある色合いを有していた。また、下地の色に黒色
系統を選定することにより、メッキ自体の黄色味のある
色が黒系統の色によって目立たなくなり、まさに鏡面色
となる。また、塗装範囲をホイール前面だけでなくリム
のドロップ部の内面全長まで拡大したので、ホイール前
面部は透過する色調効果を引出し、リムのドロップ部の
内面9はその色がホイール前面部8の鏡面に反映して大
きな効果を出す。
ール前面8のみならず、リムのドロップ部の内面9全長
まで、形成した(従来は、ホイール前面のみ)。かくし
て製造されたアルミホイールは、下地の黒さを映えた、
深みのある色合いを有していた。また、下地の色に黒色
系統を選定することにより、メッキ自体の黄色味のある
色が黒系統の色によって目立たなくなり、まさに鏡面色
となる。また、塗装範囲をホイール前面だけでなくリム
のドロップ部の内面全長まで拡大したので、ホイール前
面部は透過する色調効果を引出し、リムのドロップ部の
内面9はその色がホイール前面部8の鏡面に反映して大
きな効果を出す。
【0018】
【発明の効果】請求項1の構造によれば、金属材の素地
に、樹脂の電着塗装層、溶剤塗料塗装の下地層、金属ま
たは金属化合物の層、樹脂のトップコート層を、順に形
成したので、メッキの下地層が溶剤塗料塗装となり、平
滑性が粉体塗装層に比べて高まり、光輝性、高級感が向
上する。請求項2の構造によれば、金属材の素地に、樹
脂の電着塗装層が形成されているので、防食性が高まる
他、電着塗装層が金属素地との密着性が高いことから、
耐剥離性、耐蝕性が高まる。請求項3の構造によれば、
金属材をアルミニウム合金ホイールとしたので、アルミ
ホイールの耐蝕性を向上させることができる。請求項4
の構造によれば、粉体塗装層とトップコート層をクリア
ー層としたので、電着塗装層とメッキ層とによって出さ
れた色調が粉体塗装層とトップコート層の色の影響を受
けることはない。請求項5の構造によれば、下地層をポ
リウレタン塗料の吹付塗装により形成したので、下地層
の表面の平滑性が粉体塗装層の表面などに比べて向上
し、その上のメッキ層の形成の品質を向上できる。請求
項6の構造によれば、下地層をハイソリッドプライマ
ー、ポリエステル系メラミン塗料、アクリル系メラミン
塗料の吹付塗装により形成したので、下地層の表面の平
滑性が粉体塗装層の表面などに比べて向上し、その上の
メッキ層の形成の品質を向上できる。請求項7の構造に
よれば、金属または金属化合物のメッキ層を、アルミニ
ウムなど純クロム以外の金属から構成されているので、
メッキ層の金属を金属材(たとえば、アルミホイール)
の材料と合わせることにより、メッキのコストダウン
と、金属材のリサイクル(回収、再利用)の容易化がは
かられる。請求項8の方法によれば、金属材の素地の上
に溶剤系塗料の下地層を形成し、その上に金属または金
属化合物の層を形成し、その上に樹脂のトップコート層
を形成するので、できた製品が請求項1の効果と同様の
効果を有する。
に、樹脂の電着塗装層、溶剤塗料塗装の下地層、金属ま
たは金属化合物の層、樹脂のトップコート層を、順に形
成したので、メッキの下地層が溶剤塗料塗装となり、平
滑性が粉体塗装層に比べて高まり、光輝性、高級感が向
上する。請求項2の構造によれば、金属材の素地に、樹
脂の電着塗装層が形成されているので、防食性が高まる
他、電着塗装層が金属素地との密着性が高いことから、
耐剥離性、耐蝕性が高まる。請求項3の構造によれば、
金属材をアルミニウム合金ホイールとしたので、アルミ
ホイールの耐蝕性を向上させることができる。請求項4
の構造によれば、粉体塗装層とトップコート層をクリア
ー層としたので、電着塗装層とメッキ層とによって出さ
れた色調が粉体塗装層とトップコート層の色の影響を受
けることはない。請求項5の構造によれば、下地層をポ
リウレタン塗料の吹付塗装により形成したので、下地層
の表面の平滑性が粉体塗装層の表面などに比べて向上
し、その上のメッキ層の形成の品質を向上できる。請求
項6の構造によれば、下地層をハイソリッドプライマ
ー、ポリエステル系メラミン塗料、アクリル系メラミン
塗料の吹付塗装により形成したので、下地層の表面の平
滑性が粉体塗装層の表面などに比べて向上し、その上の
メッキ層の形成の品質を向上できる。請求項7の構造に
よれば、金属または金属化合物のメッキ層を、アルミニ
ウムなど純クロム以外の金属から構成されているので、
メッキ層の金属を金属材(たとえば、アルミホイール)
の材料と合わせることにより、メッキのコストダウン
と、金属材のリサイクル(回収、再利用)の容易化がは
かられる。請求項8の方法によれば、金属材の素地の上
に溶剤系塗料の下地層を形成し、その上に金属または金
属化合物の層を形成し、その上に樹脂のトップコート層
を形成するので、できた製品が請求項1の効果と同様の
効果を有する。
【図1】本発明の一実施例の金属材表面被膜構造の拡大
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明の一実施例の金属材表面被膜構造を適用
したアルミホイールの断面図である。
したアルミホイールの断面図である。
【図3】本発明の一実施例の金属材表面被膜構造の形成
方法のうち、工法1の工程図である。
方法のうち、工法1の工程図である。
【図4】本発明の一実施例の金属材表面被膜構造の形成
方法のうち、工法2の工程図である。
方法のうち、工法2の工程図である。
1 金属材 2 電着塗装層 3 溶剤系塗料の下地層 4 金属または金属化合物の層 5 トップコート層 6、7 プライマー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C23C 28/00 C23C 28/00 B (72)発明者 斎藤 卓章 東京都千代田区四番町5番地9 トピー工 業株式会社内 (72)発明者 土田 健次 神奈川県藤沢市用田478番地の1 株式会 社日東社内 (72)発明者 我妻 新一郎 神奈川県藤沢市用田478番地の1 株式会 社日東社内
Claims (8)
- 【請求項1】 金属材の素地に、溶剤系樹脂塗料の下地
層、金属または金属化合物の層、樹脂のトップコート層
を、順に形成した金属材表面被膜構造。 - 【請求項2】 前記金属材素地と前記下地層との間に樹
脂の電着塗装層が形成されている請求項1記載の金属材
表面被膜構造。 - 【請求項3】 前記金属材がアルミニウム合金ホイール
である請求項1記載の金属材表面被膜構造。 - 【請求項4】 前記下地層と前記トップコート層がクリ
アー層である請求項1記載の金属材表面被膜構造。 - 【請求項5】 前記下地層が2液性ウレタン塗料の吹付
塗装層である請求項1記載の金属材表面被膜構造。 - 【請求項6】 前記下地層がハイソリッドプライマー
層、その上に形成されたポリエステル系メラミン塗料の
吹付塗装層、その上の形成されたアクリルメラミン塗料
の吹付塗装層からなる請求項1記載の金属材表面被膜構
造。 - 【請求項7】 前記金属または金属化合物の層が、アル
ミニウム、窒化クロム、窒化チタン、金からなるグルー
プから選択された少なくとも1種の金属の乾式メッキ層
から構成されている請求項1記載の金属材表面被膜構
造。 - 【請求項8】 金属材の素地の上に溶剤系樹脂塗料の下
地層を形成する工程と、 前記下地層の上に金属または金属化合物の層を乾式メッ
キにより形成する工程と、 前記金属または金属化合物の層の上に樹脂塗料を塗装し
て樹脂のトップコート層を形成する工程と、からなる金
属材表面被膜構造の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1127297A JPH10202784A (ja) | 1997-01-24 | 1997-01-24 | 金属材表面被膜構造とその形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1127297A JPH10202784A (ja) | 1997-01-24 | 1997-01-24 | 金属材表面被膜構造とその形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10202784A true JPH10202784A (ja) | 1998-08-04 |
Family
ID=11773350
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1127297A Pending JPH10202784A (ja) | 1997-01-24 | 1997-01-24 | 金属材表面被膜構造とその形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10202784A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003025495A (ja) * | 2001-07-16 | 2003-01-29 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 光輝化アルミ部品およびその製造方法 |
US6979161B2 (en) | 2000-12-19 | 2005-12-27 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Bolt structure for use with a magnesium alloy member for tightening magnesium alloy members with each other or with a heterogenenous material |
US7297397B2 (en) | 2004-07-26 | 2007-11-20 | Npa Coatings, Inc. | Method for applying a decorative metal layer |
JP2010246824A (ja) * | 2009-04-20 | 2010-11-04 | Bridgestone Sports Co Ltd | ゴルフクラブシャフト |
-
1997
- 1997-01-24 JP JP1127297A patent/JPH10202784A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6979161B2 (en) | 2000-12-19 | 2005-12-27 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Bolt structure for use with a magnesium alloy member for tightening magnesium alloy members with each other or with a heterogenenous material |
JP2003025495A (ja) * | 2001-07-16 | 2003-01-29 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 光輝化アルミ部品およびその製造方法 |
JP4590796B2 (ja) * | 2001-07-16 | 2010-12-01 | 住友金属鉱山株式会社 | 光輝化アルミ部品およびその製造方法 |
US7297397B2 (en) | 2004-07-26 | 2007-11-20 | Npa Coatings, Inc. | Method for applying a decorative metal layer |
JP2010246824A (ja) * | 2009-04-20 | 2010-11-04 | Bridgestone Sports Co Ltd | ゴルフクラブシャフト |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4584366B2 (ja) | 部材の、好ましくは車両用部材、特に車輪の光沢被覆方法およびそれによって被覆された部材 | |
JPH11503064A (ja) | 多層コーティングの方法 | |
JP5316926B2 (ja) | 車両用ホイールの塗装方法 | |
JPH10202784A (ja) | 金属材表面被膜構造とその形成方法 | |
JPH09262544A (ja) | 金属材表面被膜構造とその形成方法 | |
JPH09290213A (ja) | 金属材表面被膜構造とその形成方法 | |
JPH1034080A (ja) | 金属材表面被膜構造とその形成方法 | |
JPH1034813A (ja) | 金属材表面被膜構造とその形成方法 | |
JP3259073B2 (ja) | 模様塗膜を有する自動車ボディの製造方法 | |
JPH10216625A (ja) | 車両のツートーン塗装方法および車両のツートーン塗装構造 | |
JP2515335B2 (ja) | 自動車の上塗り塗装方法 | |
JP3408718B2 (ja) | 金属材表面被膜構造の形成方法 | |
US20230304139A1 (en) | Methods for applying decorative metal films on polymeric surfaces | |
JP2635250B2 (ja) | 凹凸模様塗膜の形成方法 | |
JP2002219771A (ja) | 表面が光輝化処理された金属または樹脂材料およびその光輝化処理方法 | |
JP2780482B2 (ja) | 透明感を有する上塗り塗装 | |
JP2515336B2 (ja) | 自動車の上塗り塗装方法 | |
JPS61129068A (ja) | 自動車車体のストライプ塗装方法 | |
JPS6164368A (ja) | 自動車車体のペイントストライプ塗装方法 | |
JP2841832B2 (ja) | 模様付き上塗り塗装方法 | |
JPH0771658B2 (ja) | 多色塗装方法 | |
JPH11207865A (ja) | 金属材料の表面処理方法 | |
JP2004017738A (ja) | 表面が光輝化処理された軽合金製ホイールおよびその光輝化処理方法 | |
JPH0367753B2 (ja) | ||
JPH10305519A (ja) | 金属材の表面被膜構造とその形成方法 |