JP2595742B2 - 副スロットル弁の開度制御方法 - Google Patents

副スロットル弁の開度制御方法

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JP2595742B2
JP2595742B2 JP2016108A JP1610890A JP2595742B2 JP 2595742 B2 JP2595742 B2 JP 2595742B2 JP 2016108 A JP2016108 A JP 2016108A JP 1610890 A JP1610890 A JP 1610890A JP 2595742 B2 JP2595742 B2 JP 2595742B2
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throttle valve
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torque
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喜朗 団野
正人 吉田
誠 島田
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明はエンジンへの吸気通路にアクセルペダルと接
続された主スロットル弁とアクセルペダルとは無関係に
アクチュエータで駆動される副スロットル弁とを設けて
エンジンの出力を制御しているエンジン出力制御装置に
おいて、副スロットル弁の待機位置を制御する副スロッ
トル弁の開度制御方法に関する。
(従来の技術) 車両のエンジンへの吸気通路にアクセルペダルと接続
された主スロットル弁とアクセルペダルとは無関係にア
クチュエータで駆動される副スロットル弁とを設けてエ
ンジンの出力を制御しているエンジン出力制御装置の具
体例としては、車両の駆動輪にスリップが発生したこと
を検出すると、上記副スロットル弁の開度を閉じる方向
に回動制御して、エンジンへの吸入空気量を減少させ
て、エンジン出力を低減させ、駆動輪のスリップを抑制
するものがある。このように駆動輪のスリップを抑制す
る制御をトラクション制御という。
(発明が解決しようとする課題) このようなトラクション制御を行わない場合には、エ
ンジン出力はアクセルペダルと接続された主スロットル
弁により制御される。このため、トラクション制御を行
わない場合には、副スロットル弁は全開位置で待機され
る。これは副スロットル弁を全開位置で待機させておく
ことにより、吸入空気の通過を妨げないようにしている
ためである。
ところで、トラクション制御によりエンジンの大幅な
低減を行う場合に、副スロットル弁の開度は全閉位置近
傍まで絞り込まれる。このような場合に、副スロットル
弁を全開位置に待機させておいたのでは、全閉位置まで
絞り込むまでに時間的遅れが大きく、トラクション制御
の応答性が悪いという問題点がある。また、応答性を高
めようとする場合には、高価な高速アクチュエータが必
要であった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的
はエンジンへの吸気通路にアクセルペダルと接続された
主スロットル弁とアクセルペダルとは無関係にアクチュ
エータで駆動される副スロットル弁とを設けてエンジン
の出力を制御しているエンジン出力制御装置において、
副スロットル弁の待機位置をエンジン制御の応答性を高
めるような位置に制御するようにした副スロットル弁の
開度制御方法を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段及び作用) エンジンの吸気経路にアクセルペダルと連動してその
開度が制御される主スロットル弁と、モータによりその
開度が制御される副スロットル弁とが設けられたエンジ
ンの出力制御装置において、上記主スロットル弁の開度
を検出する主スロットル弁開度検出手段と、この主スロ
ットル弁開度検出手段から主スロットル弁開度を検出
し、上記副スロットル弁がないと仮定した場合の上記主
スロットル弁の開度に対応する吸入空気量をエンジン回
転1サイクル当たりの定格吸入空気量として算出する定
格吸入空気量算出手段と、上記エンジンに吸入されるエ
ンジン回転1サイクル当たりの吸入空気量を計測する吸
入空気量計測手段と、上記吸入空気量計測手段により計
測した計測流量が定格吸入空気量よりも少さくなるまで
上記副スロットル弁を閉側に一定量ずつ駆動した後、上
記計測量が定格吸入空気量を超えるように上記副スロッ
トル弁を開側に駆動して上記側スロットル弁の待機位置
を設定する副スロットル弁待機開度制御部とを具備した
ことを特徴とする副スロットル弁の開度制御方法であ
る。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の一実施例に係わる副ス
ロットル弁の開度制御方法が採用された加速スリップ防
止装置について説明する。第1図は車両の加速スリップ
防止装置を示す構成図である。同図は前輪駆動車を示し
ているもので、WFRは前輪右側車輪、WFLは前輪左側車
輪、WRRは後輪右側車輪、WRLは後輪左側車輪を示して
いる。また、11は前輪右側車輪(駆動輪)WFRの車輪速
度VFRを検出する車輪速度センサ、12は前輪左側車輪
(駆動輪)WFLの車輪速度VFLを検出する車輪速度セン
サ、13は後輪右側車輪(従動輪)WRRの車輪速度VRRを
検出する車輪速度センサ、14は後輪左側車輪(従動輪)
WRLの車輪速度VRLを検出する車輪速度センサである。
上記車輪速度センサ11〜14で検出された車輪速度VFR,V
FL,VRR,VRLはトラクションコントローラ15に入力され
る。このトラクションコントローラ15には図示しない吸
気温度センサで検出される吸気温度AT、図示しない大気
圧センサで検出される大気圧AP、図示しない回転センサ
で検出されるエンジン回転速度Ne、後述するエアフロー
センサで検出されるエンジン回転1サイクル当りの吸入
空気量A/Np(以下、エアフローセンサで検出されるエン
ジン回転1サイクル当りの吸入空気量A/Npを計測流量A/
Npと称する)、図示しない油温センサで検出されるトラ
ンスミッションの油温OT、図示しない水温センサで検出
されるエンジンの冷却水温WT、図示しないエアコンスイ
ッチの操作状態、図示しないパワステスイッチSWの操作
状態、図示しないアイドルスイッチの操作状態、図示し
ないパワステポンプ油温OP、図示しない筒内圧センサに
より検出されるエンジンの気筒の筒内圧CP、図示しない
燃焼室壁温センサで検出されるエンジンの燃焼室壁温度
CT、オルタネータの励磁電流iΦ、エンジン始動後の時
間を計数する図示しないタイマから出力される始動後経
過時間τが入力される。
上記トラクションコントローラ15はエンジン16に制御
信号を送って加速時の駆動輪のスリップを防止する制御
を行なっている。このエンジン16の吸気経路には第1図
(B)に示すようにアクセルペダルによりその開度Θm
が操作される主スロットル弁THmの他に、上記トラクシ
ョンコントローラ15からの後述する開度信号Θsにより
その開度Θsが制御される副スロットル弁THsが配置さ
れる。上記主スロットル弁THm、副スロットル弁THsの開
度Θ1,Θ2はそれぞれスロットルポジションセンサTPS
1、TPS2により検出される。52aはエアクリーナである。
このエアクリーナ52aから上記主スロットル弁THm及び副
スロットル弁THsを介してエンジン16に送り込まれる計
測流量A/Npはエアフローセンサ52sにより検出される。
上記副スロットル弁THsにはモータ52mの出力軸が接続さ
れる。このモータ52mは例えばステッピングモータによ
り構成される。このモータ52mにはモータ駆動回路52dか
ら出力される制御ラインaが接続される。このモータ駆
動回路52dには上記センサTPS1,TPS2により検出された上
記主スロットル弁THm、副スロットル弁THsの開度Θ1,Θ
2が入力される。さらに、上記モータ駆動回路52dの入
力にはスイッチS4の接点cが接続される。このスイッチ
S4の接点bには上記トラクションコントローラ15からの
開度信号Θsが入力される。また、このスイッチS4の接
点aには副スロットル弁待機開度設定部521から出力さ
れる副スロットル弁THsの待機開度Θwが入力される。
上記スイッチS4は後述するスイッチS1〜S3と連動するも
ので、スイッチS4の切換えは後述する開始/終了判定部
50により行われる。
上記副スロットル弁待機開度設定部521にはエンジン
回転速度Neが図示しない回転センサから入力されると共
に、上記スロットルポジションセンサTPS1から出力され
る上記主スロットル弁THmの開度Θ1が入力される。こ
の副スロットル弁待機開度設定部521は副スロットル弁T
Hsの待機開度Θwを決定する。上記副スロットル弁待機
開度設定部521はエンジン回転1サイクル当たりの定格
吸入空気量A/Nf(以下、エンジン回転1サイクル当たり
の定格吸入空気量A/Nfを定格流量A/Hfと称する)を記憶
している定格吸入空気量記憶部522と副スロットル弁THs
の待機開度Θwを制御する副スロットル弁待機開度制御
部523とにより構成される。上記定格吸入空気量記憶部5
22には第44図に示すように上記主スロットル弁THmの開
度Θ1に対する定格流量A/Nfがエンジン回転速度Neをパ
ラメータとして記憶される。この定格流量A/Nfとは副ス
ロットル弁THsがないものと仮定した場合に主スロット
ル弁THmの開度を変化させたときにエンジンに吸入され
るエンジン回転1サイクル当たりの吸入空気量を意味す
る。この定格吸入空気量記憶部522は上記制御部523に接
続される。この制御部523には上記エアフローセンサ52a
により検出された計測流量A/Npが入力される。上記制御
部523により副スロットル弁THsの待機開度Θwを制御さ
れる。上記制御部523の出力は上記スイッチS4の接点a
に接続される。
また、17は前輪右側車輪WFRの制動を行なうホイール
シリンダ、18は前輪左側車輪WFLの制動を行なうホイー
ルシリンダである。通常これらのホイールシリンダには
ブレーキペダル(図示せず)を操作すると、圧油が供給
される。トラクションコントローラ作動時には次に述べ
る別の経路からの圧油の供給を可能としている。上記ホ
イールシリンダ17への油圧源19からの圧油の供給はイン
レットバルブ17iを介して行われ、上記ホイールシリン
ダ17からリザーバ20への圧油の排出はアウトレットバル
ブ17oを介して行われる。また、上記ホイールシリンダ1
8への油圧源19からの圧油の供給はインレットバルブ18i
を介して行われ、上記ホイールシリンダ18からリザーバ
20への圧油の排出はアウトレットバルブ18oを介して行
われる。そして、上記インレットバルブ17i及び18i、上
記アウトレットバルブ17o及び18oの開閉制御は上記トラ
クションコントローラ15により行われる。
次に、第2図(A)及び(B)を参照して上記トラク
ションコントローラ15の詳細な構成について説明する。
同図において、11,12は駆動輪WFR,WFLの車輪速度VFR,
VFLを検出する車輪速度センサであり、この車輪速度セ
ンサ11,12により検出された駆動輪速度VFR,VFLは、何
れも高車速選択部31及び平均部32に送られる。高車速選
択部31は、上記駆動輪速度VFR,VFLのうちの高車輪速度
側を選択するもので、この高車速選択部31により選択さ
れた駆動輪速度は、重み付け部33に出力される。また、
上記平均部32は、上記車輪速度センサ11,12から得られ
た駆動輪速度VFR,VFLから、平均駆動輪速度(VFR+V
FL)/2を算出するもので、この平均部32により算出され
た平均駆動輪速度は、重み付け部34に出力される。重み
付け部33は、上記高車速選択部31により選択出力された
駆動輪WFR,WFLの何れか高い方の車輪速度をKG倍(変
数)し、また、重み付け部34は、平均部32により平均出
力された平均駆動輪速度を(1−KG)倍(変数)する
もので、上記各重み付け部33及び34により重み付けされ
た駆動輪速度及び平均駆動輪速度は、加算部35に与えら
れて加算され、駆動輪速度VFが算出される。
ここで、上記変数KGは、第3図で示すように、求心
加速度GYに応じて変化する変数であり、求心加速度GYが
所定値(例えば0.1g、gは重力加速度)まではその値の
大小に比例し、それ以上で「1」になるよう設定され
る。
一方、車輪速度センサ13,14により検出される従動輪
速度VRR,VRLは、何れも低車速選択部36及び高車速選択
部37に送られる。低車速選択部36は、上記従動輪速度V
RR,VRLのうちの低車輪速度側を選択し、また、高車速選
択部37は、上記従動輪速度VRR,VRLのうちの高車輪速度
側を選択するもので、この低車速選択部36により選択さ
れた低従動輪速度は重み付け部38に、また、高車速選択
部37により選択された高従動輪速度に重み付け部39に出
力される。重み付け部38は、上記低車速選択部36により
選択出力された従動輪WRR,WRLの何れか低い方の車輪速
度をKr倍(変数)し、また、重み付け部39は、上記高車
速選択部37により選択出力された従動輪WRR,WRLの何れ
か高い方の車輪速度を(1−Kr)倍(変数)するもの
で、上記各重み付け部38及び39により重み付けされた従
動輪速度は、加算部40に与えられて加算され、従動輪速
度Rが算出される。この加算部40で算出された従動輪速
度VRは、乗算部40′に出力される。この乗算部40′
は、上記加算算出された従動輪速度VRを(1+α)倍
するもので、この乗算部40′を経て従動輪速度VRR,VRL
に基づく目標駆動輪速度Vφが算出される。
ここで、上記変数Krは、第4図で示すように、求心加
速度GYに応じて「1」〜「0」の間を変化する変数であ
る。
そして、上記加算部35により算出された駆動輪速度V
F、及び乗算部40′により算出された目標駆動輪速度V
φは、減算部41に与えられる。この減算部41は、上記駆
動輪速度VFから目標駆動輪速度Vφを減算し、駆動輪
WFR,WFLのスリップ量DVi′(=VF−Vφ)を算出する
もので、この減算部41により算出されたスリップ量DV
i′は加算部42に与えられる。この加算部42は、上記ス
イップ量DVi′を、求心加速度GY及びその変化率ΔGYに
応じて補正するもので、求心加速度GYに応じて変化する
スリップ補正量Vg(第5図参照)はスリップ量補正部43
から与えられ、求心加速度GYの変化率ΔGYに応じて変化
するスリップ補正量Vd(第6図参照)はスリップ量補正
部44から与えられる。つまり、加算部42では、上記減算
部から得られたスリップ量DVi′に各スリップ補正量Vg,
Vdを加算するもので、この加算部42を経て、上記求心加
速度GY及びその変化率ΔGYに応じて補正されたスリップ
量DViは、例えば15msのサンプリング時間T毎にTSn演算
部45及びTPn演算部46に送られる。
TSn演算部45における演算部45aは、上記スリップ量DV
iに係数KIを乗算し積分した積分型補正トルクTSn′(=
ΣKI・DVi)を求めるもので、この積分型補正トルクTS
n′は係数乗算部45bに送られる。つまり、上記積分型補
正トルクTSn′は、駆動輪WFR,WFLの駆動トルクに対す
る補正値であり、該駆動輪WFR,WFLとエンジン16との間
に存在する動力伝達機構の変速特性が変化するのに応じ
てその制御ゲインを調整する必要があり、係数乗算部45
bでは、上記演算部45aから得られた積分型補正トルクTS
n′に変速段により異なる係数GKiを乗算し、該変速段に
応じた積分型補正トルクTSnを算出する。ここで、上記
係数KIは、スリップ量DViに応じて変化する係数であ
る。
一方、TPn演算部46における演算部46aは、上記スリッ
プ量DViに係数Kpを乗算した比例型補正トルクTPn′(=
DVi・Kp)を求めるもので、この比例型補正トルクTPn′
は係数乗算部46bに送られる。つまり、この比例型補正
トルクTPn′も、上記積分型補正トルクTSn′同様、駆動
輪WFR,WFLの駆動トルクに対する補正値であり、該駆動
輪WFR,WFLとエンジン16との間に存在する動力伝達機構
の変速特性が変化するのに応じてその制御ゲインを調整
する必要のあるもので、係数乗算部46bでは、上記演算
部46aから得られた比例型補正トルクTSn′に変速段によ
り異なる係数GKpを乗算し、該変速段に応じた比例型補
正トルクTPnを算出する。
一方、上記加算部40により得られる従動輪速度VR
は、車体速度VBとして基準トルク演算部47に送られ
る。この基準トルク演算部47は、まず車体加速度演算部
47aにおいて上記車体速度VBの加速度GBを算出するも
ので、この車体加速度演算部47aにより得られた車体加
速度GBはフィルタ47bを介し車体加速度GBFとして基準
トルク算出部47cに送られる。この基準トルク算出部47c
は、上記車体加速度GBF及び重量W及び車輪半径Reに基
づき基準トルクTG(=GBF・W・Re)を算出するもの
で、この基準トルクTGが本来エンジン16が出力すべき
車軸トルク値となる。
上記フィルタ47bは、基準トルク演算部47cで算出され
る基準トルクTGを、時間的にどの程度手前の車体加速
度GBに基づき算出させるかを例えば3段階に定めるも
ので、つまりこのフィルタ47bを通して得られる車体加
速度GBFは、今回検出した車体加速度VBnと前回までの
フィルタ47bの出力である車体加速度GBFn−1とによ
り、現在のスリップ率S及び加速状態に応じて算出され
る。
例えば、現在車両の加速度が増加している際に、素早
く範囲「2」の状態に応じた制御へと移行させるため、
車体加速度GBFは、前回のフィルタ47bの出力であるGB
Fn−1と今回検出のGBnとを同じ重み付けで平均して最
新の車体加速度GBFとして下式(1)により算出され
る。
GBFn=(GBn+GBFn−1)/2 …(1) また、例えば現在車両の加速度が減少している際にそ
のスリップ率SがS>S1で第15図で示す範囲「2」→
「3」に移行するような場合には、可能な限り範囲
「2」の状態に応じた制御を維持させるため、車体加速
度GBFは、前回のフィルタ47bの出力GBFn−1に近い値
を有する車体加速度GBFnとして下式(2)により算出
される。
GBFn=(GBn+7GBFn−1)/8 …(2) さらに、例えば現在車両の加速度が減少している際に
そのスリップ率SがS≦S1で第15図で示す「2」→
「1」に移行したような場合には、上記(2)式により
車体加速度GBFを算出する場合よりも更に「2」の状態
に応じた制御を維持するため、車体加速度GBFは、前回
のフィルタ47bの出力GBFn−1に更に重みが置かれて、
上記式(2)で算出するときに比べ、前回算出の車体加
速度GBFn−1に近い値を有する車体加速度GBFnとして
下式(3)により算出される。
GBFn=(GBn+15GBFn−1)/16 …(3) 次に、上記基準トルク演算部47により算出された基準
トルクTGは、減算部48に出力される。この減算部48
は、上記基準トルク演算部47より得られる基準トルクT
Gから前記TSn演算部45にて算出された積分型補正トルク
TSnを減算するもので、その減算データはさらに減算部4
9に送られる。この減算部49は、上記減算部48から得ら
れた減算データからさらに前記TPn演算部46にて算出さ
れた比例型補正トルクTPnを減算するもので、その減算
データは駆動輪WFR,WFLを駆動する車軸トルクの目標ト
ルクTφとしてスイッチS1を介しエンジントルク変換部
500に送られる。つまり、 Tφ=TG−TSn−TPnとされる。
このエンジントルク変換部500は、上記減算部49から
スイッチS1を介して与えられた駆動輪WFR,WFLに対する
目標トルクTφを、エンジン16と上記駆動輪車軸との間
の総ギア比で除算して目標エンジントルクT1に換算して
いる。この目標エンジントルクT1はトルコン応答遅れ補
正部501に出力される。このトルコン応答遅れ補正部501
はトルクコンバータ(図示しない)の応答遅れに応じて
上記エンジントルクT1を補正して目標エンジントルクT2
を出力する。この目標エンジントルクT2はT/M(トラン
スミッション)フリクション補正部502に出力される。
このT/Mフリクション補正部502には第20図に示すトラン
スミッション油温OT−トルク補正量Tf特性を示すマップ
ml、第21図に示す推定油温XT−トルク補正量Tf特性を示
すマップm2、第22図に示す始動後時間r−エンジン冷却
水温WT,トランスミッション油温OT特性を示す特性図m
3、第23図に示すエンジン回転速度(あるいはトランス
ミッション回転速度)N−トルク補正量Tfを示すマップ
m4、第24図に示すエンジンの冷却水温WT−吸入空気量積
算値ΣQに対するトルク補正量Tfを示す3次元マップm5
が後述する第1乃至第7の手法に応じて接続される。ま
た、このT/Mフリクション補正部502にはT/Mの油温OT,エ
ンジンの冷却水温WT,エンジン16の始動直後の冷却水温W
TO,エンジン16の始動後経過時間τ,車速Vc,エンジン始
動後の吸入空気量Q,エンジンまたはT/Mの回転速度N,エ
ンジン始動後の走行距離ΣVsが入力される。T/Mフリク
ション補正部502は上記マップm1,m2,m4,m5のうち接続さ
れたマップ及び該入力信号を適宜選択し、後述する第1
乃至第7の手法のいずれか1つの手法により、トランス
ミッションの暖機状態を推定している。T/Mフリクショ
ン補正部502において、トランスミッションが暖機状態
に到達していないほど、トランスミッションでのフリク
ション損失が大きいので、フリクション損失に相当する
トルク補正量Tfだけ上記目標エンジントルクT2に加算さ
れて、目標エンジントルクT3が求められる。
上記目標エンジントルクT3は外部負荷補正部503に出
力される。この外部負荷補正部503は第25図に示すエン
ジン回転速度Neと損失トルクTLとの関係を示すマップm
11,第26図に示すポンプ油圧OPと損失トルクTLの関係を
示すマップm12,エアコンがオンされているときのトルク
補正量TLを記憶する定数記憶部m16が後述する第1乃至
第3の手法応じて接続される。さらに、この外部負荷補
正部503にはエアコンスイッチSW,エンジン回転速度Ne,
パラステスイッチ,パワステポンプ油圧OPが入力され
る。この外部負荷補正部503において、上記マップm11,m
12,m16のうち接続されたマップ及びエアコンスイッチSW
あるいはエンジン回転速度Ne,パワステスイッチ,パワ
ステポンプ油圧OPが適宜選択され、後述する第1乃至第
32の手法に基づいて、エアコン,パワステ等の外部負荷
が変動した場合に、その外部負荷によるトルク損失TL
だけ上記目標エンジントルクT3に加算されて、目標エン
ジントルクT4が算出される。
この目標エンジントルクT4は大気条件補正部504に出
力される。この大気条件補正部504には第30図に示す大
気圧AP−トルク補正量Tpのマップm21が接続されると共
に、大気圧APが入力される。この大気条件補正部504は
上記マップm21及び大気圧APを参照して大気圧APに応じ
たトルク補正量Tpを算出して上記目標エンジントルクT4
に加算して、目標エンジントルクT5を算出している。
さらに、上記目標エンジントルクT5は運転条件補正部
505に出力される。この運転条件補正部505には第31図に
示すエンジン冷却水温WT−トルク補正量TW特性を示す
マップm31,第32図に示すエンジン始動後経過時間τ−ト
ルク補正量Tas特性を示すマップm32,第33図に示すエン
ジン油温−トルク補正量Tj特性を示すマップm33が後述
する第1乃至第3の手法に応じて接続されると共に、冷
却水温WT,エンジン回転速度Ne,エンジン始動後の経過時
間τ,エンジンの油温OT,燃焼室壁温CT,単位時間当りの
吸入空気量Q,筒内圧CPが入力される。この運転条件補正
部505は上記マップm31〜m33のうち接続されたマップ及
び入力信号を適宜選択し、後述する第1乃至第3の手法
のいずれか1つの手法によりエンジンの暖機状態を推定
している。つまり、エンジンが暖機状態に到達していな
いほど、エンジン出力は出にくいので、その分だけ上記
目標エンジントルクT5に加算して、目標エンジントルク
T6とされる。
そして、この目標エンジントルクT6は下限値設定部50
6に出力される。この下限値設定部506には第16図あるい
は第17図に示すトラクションコントロール開始からの経
過時間tあるいは車体速度VBに応じて変化する下限値T
limが入力される。この下限値設定部506は上記目標エン
ジントルクT6の下限値を、上記下限値Tlimにより制限し
て、目標エンジントルクT7として目標空気量算出部507
に出力する。そして、この目標エンジントルクT7は目標
空気量算出部507に出力される。
目標空気量算出部507には第34図に示すように目標エ
ンジントルクT7−エンジン回転速度Neに対する目標空気
量(質量)の3次元マップが接続される。さらに、目標
空気量算出部507には第36図に示す係数Kt及び第37図に
示す係数Kpが入力されると共にエンジン回転速度Ne,吸
気温度AT,大気圧APが入力される。
以下、目標空気量算出部507において、上記目標エン
ジントルクT7を出力するために必要な目標空気量の質
量、つまり目標空気量(質量)が算出される。ここで、
目標空気量として質量を算出したのは、ある量の燃料を
燃焼させるために必要な吸入空気量はその質量によって
決まるからである。また、目標空気量の体積を意味する
目標空気量(体積)という表現を明細書中で使用してい
るが、これはスロットル弁で制御されるのは吸入空気量
の質量ではなく、体積であるからである。つまり、この
目標空気量算出部507は上記エンジン16において上記目
標エンジントルクT7を出力するためのエンジン1回転当
りの目標空気量(質量)A/Nmを算出しているもので、エ
ンジン回転速度Neと目標エンジントルクT7に基づき第34
図の3次元マップが参照されて目標空気量(質量)A/Nm
が求められる。
A/Nm=f[Ne,T7] ここで、A/Nmはエンジン1回転当りの吸入空気量(質
量)であり、 f[Ne,T7]はエンジン回転数Ne,目標エンジントルク
T7をパラメータとした3次元マップである。
さらに、上記目標空気量算出部507において、下式に
より上記目標空気量(質量)A/Nmが吸気温度AT及び大気
圧APにより補正されて標準大気状態での目標空気量(体
積)A/Nvに換算される。
A/Nv=(A/Nm)/{Kt(AT)・Kp(AP)} ここで、A/Nvはエンジン1回転当りの吸入空気量(体
積)、Ktは吸気温度(AT)をパラメータとした密度補正
係数(第36図参照)、Kpは大気圧(AP)をパラメータと
した密度補正係数(第37図参照)である。
上記目標空気量A/Nv(体積)は目標空気量補正部508
に送られる。この目標空気量補正部508には第35図に示
す吸気温度ATに対する補正係数Ka′が入力される。この
目標空気量補正部508には吸気温度ATにより吸入効率が
変化することに対する補正が行われて、目標空気量A/N0
が下式により算出される。
A/N0=(A/Nv)・Ka′(AT) ここで、A/N0は補正後の目標空気量、A/Nvは補正前の
目標空気量、Ka′は吸気温度(AT)による補正係数(第
38図参照)である。
上記補正はつぎのような理由により行われる。即ち、
吸気温度によりエンジンへの空気の吸入効率が変化する
が、吸気温度ATがエンジンの燃焼室壁温度CTより低い場
合には、吸入された空気はエンジンの燃焼室に送り込ま
れると膨脹するので、吸入効率が低下する。一方、吸気
温度ATがエンジンの燃焼室壁温度CTより高い場合には、
吸入された空気エンジンの燃焼室に送り込まれると収縮
するので、吸入効率は上昇する。このため、吸気温度AT
が低い場合には、燃焼室において吸入空気が膨脹するこ
とを考慮して、目標空気量(体積)に補正係数Ka′を乗
算することにより大きめに補正しておいて、吸入効率の
低下による制御の精度低下を補い、吸気温度ATが高い場
合には、燃焼室において吸入空気が収縮することを考慮
して、目標空気量(体積)に補正係数Ka′を乗算して少
なめに補正して、吸入効率の上昇による制御の精度低下
を防いでいる。つまり、第35図に示すように、標準吸気
温度AT0を境に、吸気温度ATが高い場合には補正係数K
a′は吸気温度ATに応じて減少し、標準吸気温度AT0を境
に吸気温度ATが低い場合には補正係数Ka′は吸気温度AT
に応じて増大するように設定されている。
上記目標空気量A/N0は目標スロットル開度算出部509
に送られる。この目標スロットル開度算出部509には第3
9図に示すマップが接続されると共に、スロットルポジ
ションセンサTPS1で検出される主スロットル弁THmの開
度Θ1が入力される。つまり、第39図の3次元マップが
参照されて目標空気量A/N0と主スロッル弁THmの開度Θ
1に対する目標スロットル開度Θtが求められる。この
第39図の3次元マップは次のようにして求められる。つ
まり、主スロットル弁THm開度Θ1あるいは副スロット
ル弁THsの開度Θ2を変化させた時に、エンジン1回転
当りの吸入空気量をデータとして把握しておき、主スロ
ットル弁THm及びエンジン1回転当りの吸入空気量に対
応する副スロットル弁THsの開度Θ2の関係を求めてそ
れをマップにしたものである。
このようにして、副スロットル弁THsの目標スロット
ル開度Θtが算出される。
一方、上記目標空気量補正部508から出力される補正
された目標空気量A/N0は減算部513にも送られる。この
減算部513は上記目標空気量A/N0とエアフローセンサに
より所定のサンプリング時間毎に検出される実際の吸入
空気量A/Nとの偏差ΔA/Nを算出するもので、この目標空
気量A/N0と実空気量A/Nとの偏差ΔA/NはPID制御部514に
送られる。このPID制御部507は、上記偏差ΔA/Nに相当
する副スロットル弁THsの開度補正量ΔΘ2算出するも
ので、この副スロットル弁開度補正量ΔΘ2は加算部51
5に送られる。
ここで、上記PID制御部514により得られる副スロット
ル弁開度補正量ΔΘ2は、比例制御による開度補正量Δ
Θp、積分制御による開度補正量ΔΘi、微分制御によ
る開度補正量ΔΘdを加算したものである。
ΔΘ2=ΔΘp+ΔΘi+ΔΘd ΔΘp=Kp(Ne)・Kth(Ne)・ΔA/N ΔΘi=Ki(Ne)・Kth(Ne)・Σ(ΔA/N) ΔΘd=Kd(Ne)・Kth(Ne) ・{ΔA/N−ΔA/Nold} ここで、各係数Kp,Ki,Kdは、それぞれエンジン回転速
度Neをパラメータとした比例ゲイン(第40図参照)、積
分ゲイン(第41図参照)、微分ゲイン(第42図参照)で
あり、Kthはエンジン回転速度NeをパラメータとしたΔA
/N→ΔΘ変換ゲイン(第43図参照)、ΔA/Nは目標空気
量A/N0と実際の空気量A/Nとの偏差、ΔA/N0ldは1回前
のサンプリングタイミングでのΔA/Nである。
上記加算部515は、上記開度算出部509で算出された目
標スロットル開度Θ2と上記PID制御部514で算出された
副スロットル弁開度補正量ΔΘ2とを加算し、フィード
バック補正された目標開度Θfが算出される。この目標
開度Θfは副スロットル弁開度信号Θsとしてモータ駆
動回路52に送られる。そして、このモータ駆動回路52は
上記スロットルポジションセンサTPS2により検出される
副スロットル弁THsの開度Θ2が副スロットル弁開度信
号Θsに相当する開度と等しくなるようにモータ52mの
回転を制御している。
ところで、従動輪の車輪速度VRR,VRLは求心加速度演
算部53に送られて、旋回度を判断するために、求心加速
度GY′が求められる。この求心加速度GY′は求心加速度
補正部54に送られて、求心加速度GY′が車速に応じて補
正される。つまり、GY=Kv・GY′とされる。ここで、Kv
は第7図乃至第12図に示すように車体速度VBに応じて
変化する係数である。
上記高車速選択部37から出力される大きい方の従動輪
車輪速度が減算部55において駆動輪の車輪速度VFRから
減算される。さらに、上記高車速選択部37から出力され
る大きい方の従動輪車輪速度が減算部56において駆動輪
の車輪速度VFLから減算される。
上記減算部55の出力は乗算部57においてKB倍(0<
KB<1)され、上記減算部56の出力は乗算部58におい
て(1−KB)倍された後、加算部59において加算され
て右側駆動輪のスリップ量DV FRとされる。また同時
に、上記減算部56の出力は乗算部60においてKB倍さ
れ、上記減算部55の出力は乗算部61において(1−K
B)倍された後加算部62において加算されて左側の駆動
輪のスリップ量DV FLとされる。上記変数KBは第13図に
示すようにトラクションコントロールの制御開始からの
経過時間に応じて変化するもので、トラクションコント
ロールの制御開始時には「0.5」とされ、トラクション
コントロールの制御が進むに従って、「0.8」に近付く
ように設定されている。
上記右側駆動輪のスリップ量DV FRは微分部63におい
て微分されてその時間的変化量、つまりスリップ加速度
GFRが算出されると共に、上記左側駆動輪のスリップ量
DV FLは微分部64において微分されてその時間的変化
量、つまりスリップ加速度GFLが算出される。そして、
上記スリップ加速度GFRはブレーキ液圧変化量(ΔP)
算出部65に送られて、第14図に示すGFR(GFL−ΔP変
換マップが参照されてスリップ加速度GFRを抑制するた
めのブレーキ液圧の変化量ΔPが求められる。このブレ
ーキ液圧の変化量ΔPは、上記開始/終了判定部50によ
り開閉制御されるスイッチS2を介してΔP−T変換部67
に送られて第1図(A)におけるインレットバルブ17i
及びアウトレットバルブ17oの開時間Tが算出される。
また、同様に、スリップ加速度GFLはブレーキ液圧変化
量(ΔP)算出部66に送られて、第14図に示すGFR(G
FL)−ΔP変換マップが参照されて、スリップ加速度G
FLを抑制するのためのブレーキ液圧の変化量ΔPが求め
られる。このブレーキ液圧の変化量ΔPは上記開始/終
了判定部50により開閉制御されるスイッチS3を介してΔ
P−T変換部68に送られて第1図(A)におけるインレ
ットバルブ18i及びアウトレットバルブ18oの開時間Tが
算出される。そして、上記のようにして算出されたイン
レートバルブ17i,18i及びアウトレットバルブ17o,18oの
開時間Tだけバルブが開制御されて、右駆動輪WFR及び
左駆動輪WFLにブレーキがかけられる。
なお、上記スイッチS1〜S4は連動して開始/終了判定
部50により切換えられるものである。
ところで、上記減算部41で算出されたスリップ量DV
i′は微分部41aに送られて、スリップ量DVi′の時間的
変化率ΔDVi′が算出される。上記スリップ量DVi′、そ
の時間的変化率ΔDVi′は開始/終了判定部50に出力さ
れる。この開始/終了判定部50は上記スリップ量DVi′
その時間的変化率ΔDVi′のいずれもそれぞれの基準値
以上になった場合には、上記スイッチS1〜S3を閉成する
と共に、上記スイッチS4を接点bに閉じて制御を開始
し、DVi′が所定の基準値(上記基準値とは異なる)よ
り小さくなったときに、上記スイッチS1〜S3を開成する
と共に上記スイッチS4を接点a側に閉じて制御を終了し
ている。
なお、第14図において、旋回時にブレーキを掛ける場
合には、内輪側の駆動輪のブレーキを強化するために、
旋回時の内輪側の変換値は破線aで示すようになってい
る。
次に、上記のように構成された本発明の一実施例に係
わる副スロットル弁の開度制御方法について説明する。
開始/終了判定部50はスリップ量DVi′、その時間的変
化率ΔDVi′のいずれもそれぞれの基準値以上になった
場合には、上記スイッチS1〜S3を閉成すると共に、上記
スイッチS4を接点bに閉じる。この結果、トラクション
制御が開始される。一方、上記開始/終了判定部50は上
記スリップ量DVi′が所定の基準値(上記基準値とは異
なる)より小さくなったときに、上記スイッチS1〜S3を
開成すると共に上記スイッチS4を接点a側に閉じる。こ
の結果、トラクション制御が終了される。
まず、トラクション制御が開始されていない状態にお
いては上記したように上記スイッチS4は接点a側に閉じ
られている。このように、トラクション制御が開始され
ていない場合には、副スロットル弁THsは副スロットル
弁待機開度設定部521で設定された待機開度Θwとなる
ように制御される。以下、その制御について第45図のフ
ローチャートを参照しながら説明する。まず、主スロッ
トル弁THmの開度Θ1がスロットルポジションセンサTPS
1により検出され、エンジン回転速度Neが図示しない回
転センサにより検出される(ステップS1)。次に、上記
ステップS1で検出されたエンジン回転速度Ne及び主スロ
ットル弁THmの開度Θ1に基づいて、定格吸入空気量記
憶部522に記憶される第44図のマップが参照されて、定
格流量A/Nfが求められる(ステップS2)。次に、エアフ
ローセンサ52aで検出される計測流量A/Npは上記定格流
量A/Nf以上であるか判定される(ステップS3)。このス
テップS3において、「YES」と判定された場合には副ス
ロットル弁THsは開き過ぎであるために、計測流量A/Np
が上記定格流量A/Nf以上であると判断され、ステップS4
に進む。このステップS4において、副スロットル弁待機
開度制御部523からモータ駆動回路52dに制御信号が出力
されて副スロットル弁THsの開度が一定量だけ閉じる側
に回動される。このように、副スロットル弁THsが閉じ
側に回動されることにより、エンジンへの吸入空気量は
減少される。そして、再度ステップS3の判定に進み、計
測流量A/Npは上記定格流量A/Nf以上であるか判定され
る。このステップS3において、再度「YES」と判定され
た場合には、依然として副スロットル弁THsは開き過ぎ
であると判定され、上記ステップS4に進んで、副スロッ
トル弁THsを再度閉じ方向に一定量だけ閉じる処理が行
われる。以下、ステップS3において「NO」と判定される
まで、副スロットル弁THsを一定量だけ閉じる処理がス
テップS4において繰り返される。
上記ステップS4の処理が繰り返されることにより、エ
ンジンへの吸入空気量は徐々に減少される。そして、計
測流量A/Npが上記定格流量A/Nfより小さいと判定された
場合には、副スロットル弁THsの開度は閉じ過ぎである
ので、副スロットル弁待機開度制御部523からモータ駆
動回路52dに制御信号が出力されて、副スロットル弁THs
が所定量(例えば、上記ステップS4で駆動された一定量
の半分)だけ開き方向に戻される(ステップS5)。そし
て、ステップS6に進んで、計測流量A/Npは上記定格流量
A/Nf以上であるか判定される。このステップS6で「YE
S」と判定された場合には、上記ステップS5で開き側に
戻された位置が待機位置として適確であると判断されて
その処理が終了される。
一方、上記ステップS6で「NO」と判定された場合に
は、つまり上記ステップS5で開き方向に所定量だけ戻さ
れたが、それでも副スロットル弁THsは閉じ過ぎである
と判定された場合には、上記一定量の半分だけ副スロッ
トル弁THsは開き方向に戻される。この結果、副スロッ
トル弁THsは上記ステップS3において、ステップS5に進
む直前に計測流量A/Npが上記定格流量A/Nf以上であると
判定された場合の開度に戻される。いずれの場合にも、
計測流量A/Npが上記定格流量A/Nf以上である位置で副ス
ロットル弁THsは待機される。つまり、副スロットル弁T
Hsは主スロットル弁THmよりやや開き側の開度に待機さ
れるように制御される。
このようにして、トラクション制御が開始されていな
い場合には、副スロットル弁THsは主スロットル弁THmの
開度よりやや開き側に待機するように制御される。この
ことにより、トラクション制御が行われるときに、副ス
ロットル弁THsは閉じ方向に応答性良く制御される。
一方、開始/終了判定部50はスリップ量DVi′、その
時間的変化率ΔDVi′のいずれもそれぞれの基準値以上
になった場合には、上記スイッチS1〜S3を閉成すると共
に、上記スイッチS4を接点bに閉じる。この場合には以
下に述べるようにしてトラクション制御が行われる。
第1図及び第2図において、車輪速度センサ13,14か
ら出力される従動輪(後輪)の車輪速度は高車速選択部
36,低車速選択部37,求心加速度演算部53に入力される。
上記低車速選択部36においては従動輪の左右輪のうち小
さい方の車輪速度が選択され、上記高車速選択部37にお
いては従動輪の左右輪のうち大きい方の車輪速度が選択
される。通常の直線走行時において、左右の従動輪の車
輪速度が同一速度である場合には、低車速選択部36及び
高車速選択部37からは同じ車輪速度が選択される。また
求心加速度演算部53においては左右の従動輪の車輪速度
が入力されており、その左右の従動輪の車輪速度から車
両が旋回している場合の旋回度、つまりどの程度急な旋
回を行なっているかの度合いが算出される。
以下、求心加速度演算部53においてどのように求心加
速度が算出されるかについて説明する。前輪駆動車では
後輪が従動輪であるため、駆動によるスリップに関係な
くその位置での車体速度を車輪速度センサにより検出で
きるので、アッカーマンジオメトリを利用することがで
きる。つまり、定常旋回においては求心加速度GY′は GY′=v2/r …(4) (v=車速,r=旋回半径)として算出される。
例えば、第19図に示すように車両が右に旋回している
場合において、旋回の中心をMoとし、旋回の中心Moから
内輪側(WRR)までの距離をr1とし、トレッドをΔrと
し、内輪側(WRR)の車輪速度をv1とし、外輪側(WR
L)の車輪速度v2とした場合に、 v2/v1=(Δr+r1)/r1 …(5) とされる。
そして、上記(5)式を変形して 1/r1=(v2−v1)/Δr・v1 …(6) とされる。そして、内輪側を基準とすると求心加速度G
Y′は GY′=v1/r1 =v1・(v2−v1)/Δr・v1 =v1・(v2−v1)/Δr …(7) として算出される。
つまり、上記(7)式により求心加速度GY′が算出さ
れる。ところで、旋回時には内輪側の車輪速度v1は外輪
側の車輪速度v2より小さいため、内輪側の車輪速度v1を
用いて求心加速度GY′を算出しているので、求心加速度
GY′は実際より小さく算出される。従って、重み付け部
33で乗算される係数KGは求心加速度GY′が小さく見積
もられるために、小さく見積もられる。従って、駆動輪
速度VFが小さく見積もられるために、スリップ量DV′
(VF−VΦ)も小さく見積もられる。これにより、目
標トルクTΦが大きく見積もられるために、目標エンジ
ントルクが大きく見積もられることにより、旋回時にも
充分な駆動力を与えるようにしている。
ところで、極低速時の場合には、第19図に示すよう
に、内輪側から旋回の中心M0までの距離はr1であるが、
速度が上がるに従ってアンダーステアする車両において
は、旋回の中心はMに移行し、その距離はr(r>r1)
となっている。このように速度が上がった場合でも、旋
回半径をr1として計算しているために、上記第(7)式
に基づいて算出された求心加速度GY′は実際よりも大き
い値として算出される。このため、求心加速度演算部53
において算出された求心加速度GY′は求心加速度補正部
54に送られて、高速では求心加速度GYが小さくなるよう
に、求心加速度GY′に第7図の係数Kvが乗算される。こ
の変数Kvは車速に応じて小さくなるように設定されてお
り、第8図あるいは第9図に示すように設定しても良
い。このようにして、求心加速度補正部54より補正され
た求心加速度GYが出力される。
一方、速度が上がるに従って、オーバステアする(r
<r1)車両においては、上記したアンダーステアする車
両とは全く逆の補正が求心加速度補正部54において行わ
れる。つまり、第10図ないし第12図のいずれかの変数Kv
が用いられて、車速が上がるに従って、上記求心加速度
演算部53で算出された求心加速度GY′を大きくなるよう
に補正している。
ところで、上記低車速選択部36において選択された小
さい方の車輪速度は重み付部38において第4図に示すよ
うに変数Kr倍され、高車速選択部37において選択された
高車速は重み付け部39において変数(1−Kr)倍され
る。変数Krは求心加速度GYが例えば0.9gより大きくなる
ような旋回時に「1」となるようにされ、求心加速度GY
が0.4gより小さくなると「0」に設定される。
従って、求心加速度GYが0.9gより大きくなるような旋
回に対しては、低車速選択部36から出力される従動輪の
うち低車速の車輪速度、つまり選択時における内輪側の
車輪速度が選択される。そして、上記重み付け部38及び
39から出力される車輪速度は加算部40において加算され
て従動輪速度VRとされ、さらに上記従動輪速度VRは乗
算部40′において(1+α)倍されて目標駆動輪速度V
Φとされる。
また、駆動輪の車輪速度のうち大きい方の車輪速度が
高車速選択部31において選択された後、重み付け部33に
おいて第3図に示すように変数KG倍される。さらに、
平均部32において算出された駆動輪の平均車速(VFR+
VFL)/2は重み付け部34において、(1−KG)倍さ
れ、上記重み付け部33の出力と加算部35において加算さ
れて駆動輪速度VFとされる。従って、求心加速度GYが
例えば0.1g以上となると、KG=1とされるため、高車
速選択部31から出力される2つの駆動輪のうち大きい方
の駆動輪の車輪速度が出力されることになる。つまり、
車両の旋回度が大きくなって求心加速度GYが例えば、0.
9g以上になると、「KG=Kr=1」となるために、駆動
輪側は車輪速度の大きい外輪側の車輪速度を駆動輪速度
VFとし、従動輪側は車輪速度の小さい内輪側の車輪速
度を従動輪速度VRとしているために、減算部41で算出
されるスリップ量DVi′(=VF−VΦ)を大きく見積も
っている。従って、目標トルクTΦは小さく見積もるた
めに、エンジンの出力が低減されて、スリップ率Sを低
減させて第18図に示すように横力Aを上昇させることが
でき、旋回時のタイヤのグリップ力を上昇させて、安全
な旋回を行なうことができる。
上記スリップ量DVi′はスリップ量補正部43におい
て、求心加速度GYが発生する旋回時のみ第5図に示すよ
うなスリップ補正量Vgが加算されると共に、スリップ量
補正部44において第6図に示すようなスリップ量Vdが加
算される。例えば、直角に曲がるカーブの旋回を想定し
た場合に、旋回の前半においては求心加速度GY及びその
時間的変化率ΔGYは正の値となるが、カーブの後半にお
いては求心加速度GYの時間的変化率ΔGYは負の値とな
る。従って、カーブの前半においては加算部42におい
て、スリップ量DVi′に第5図に示すスリップ補正量Vg
(>0)及び第6図に示すスリップ補正量Vd(>0)が
加算されてスリップ量DViとされ、カーブの後半におい
てはスリップ補正量Vg(>0)及びスリップ補正量Vd
(<0)が加算されてスリップ量DViとされる。従っ
て、旋回の後半におけるスリップ量DViは旋回の前半に
おけるスリップ量DViよりも小さく見積もることによ
り、旋回の前半においてはエンジン出力を低下させて横
力を増大させ、旋回の後半においては、前半よりもエン
ジン出力を回復させて車両の加速性を向上させるように
している。
このようにして、補正されたスリップ量DViは例えば1
5msのサンプリング時間TでTSn演算部45に送られる。こ
のTSn演算部45内において、スリップ量DViが係数KIを乗
算されながら積分されて補正トルクTSnが求められる。
つまり、 TSn=GKiΣKI・DVi(KIはスリップ量DViに応じて変化
する係数である) としてスリップ量DViの積算によって求められた補正ト
ルク、つまり積分型補正トルクTSnが求められる。
また、上記スリップ量DViはサンプリング時間T毎にT
Pn演算部46に送られて、補正トルクTPnが算出される。
つまり、 TPn=GKpDVi・Kp(Kpは係数)としてスリップ量DViに
比例する補正トルク、つまり比例型補正トルクTPnが求
められる。
また、上記係数乗算部45b,46bにおける演算に使用す
る係数GKi・GKpの値は、シフトアップ時には変速開始か
ら設定時間後に変速後の変速段に応じた値に切替えられ
る。これは変速開始から実際に変速段が切替わって変速
を終了するまで時間がかかり、シフトアップ時に、変速
開始とともに変速後の高速段に対応した上記係数GKi,GK
pを用いると、上記補正トルクTSn,TPnの値は上記高速段
に対応した値となるため実際の変速が終了してないのに
変速開始前の値より小さくなり目標トルクTΦが大きく
なってしまって、スリップが誘発されて制御が不安定と
なるためである。
また、上記加算部40から出力される従動輪速度VRは
車体速度VBとして基準トルク演算部47に入力される。
そして、車体加速度演算部47aにおいて、車体速度の加
速度B(GB)が演算される。そして、上記車体加速度
演算部47aにおいて算出された車体速度の加速度GBはフ
ィルタ47bにより、上記(1)式乃至(3)式のいずれ
かのフィルタがかけられて、加速度GBの状態に応じて
GBFが変化される。これにより、車体速度の加速度GB
の状態に応じて制御が最適なものとされる。
例えば現在車両の加速度が増加している際にそのスリ
ップ率Sが第15図の範囲「1」にある場合には、素早く
範囲「2」の状態に応じた制御へ移行させるため、上記
(1)式に示すように車体加速度GBFは、前回のフィル
タ47bの出力であるGBFn−1と今回検出のGBnとを同じ
重み付けで平均して最新の車体加速度GBFnとして算出
される。
また、例えば現在車両の加速度が減少している際にそ
のスリップ率SがS>S1で第15図で示す範囲「2」→
「3」に移行するような場合には、可能な限り範囲
「2」の状態に応じた制御を維持させるため、車体加速
度GB Fは、上記(2)式に示すように前回のフィルタ47
bの出力に重みが置かれて以前の車体速度GB Fnとして算
出される。
さらに、例えば現在車両の加速度が減少している際に
そのスリップ率SがS≦S1で第15図で示す範囲「2」→
「1」に移行したような場合には、上記(2)式により
車体加速度GBFを算出する場合よりも更に範囲「2」の
状態に応じた制御を維持するため、車体加速度GBFは、
上記(3)式に示すように前回のフィルタ47bの出力に
非常に重みが置かれてさらに以前の車体加速度GBFnと
して算出される。
そして、基準トルク算出部47cにおいて、基準トルク
TG(=GBF・W・Re)が算出される。
そして、上記基準トルクTGと上記積分型補正トルクT
Snとの減算は減算部48において行われ、さらに上記比例
型補正トルクTPnが減算部49において減算される。この
ようにして、目標駆動軸トルクTΦは TΦ=TG−TSn−TPnとして算出される。
この目標駆動軸トルクTΦはスイッチS1を介してエン
ジントルク変換部500に入力され、エンジン16と駆動輪
車軸との間の総ギア比で除算して目標エンジントルクT1
が算出される。この目標エンジントルクT1はトルコン応
答遅れ補正部502において、トルクコンバータの応答遅
れに対する補正がなされて目標エンジントルクT2とされ
る。この目標エンジントルクT2はT/Mフリクション補正
部502に送られてエンジンと駆動輪との間に介在するト
ランスミッションでのフリクション(摩擦)に対する補
正がなされて、目標エンジントルクT3とされる。
T/Mフリクション補正部502においては以下に述べる第
1ないし第7の手法によりT/Mの暖機状態を推定して目
標エンジントルクT3を補正している。<T/Mフリクショ
ン補正の第1の手法> この第1の手法はT/Mの油温OTを油温センサで検出
し、この油温OTが低い場合にはフリクションが大きいた
め、第20図に示すマップが参照されてトルク補正量Tfが
目標エンジントルクT2に加算される。つまり、 T3=T2+Tf(OT) とされる。このように、T/Mの油温OTに応じてフリクシ
ョンによるトルク補正量Tfを決定しているので、T/Mの
フリクションに対して精度の高い目標エンジントルクの
補正を行なうことができる。
<T/Mフリクション補正の第2の手法> この第2の手法を実現するために、T/Mフリクション
補正部502にはT/Mの油温OTの代わりにエンジン冷却水温
WTが入力され、マップm1の代わりにエンジン冷却水温WT
に応じて変化するトルク補正量Tfマップが接続される。
このような構成とすることにより、エンジン16の冷却
水温WTをセンサで計測し、これよりT/Mの暖機状態(油
温)を推定して、トルクを補正する。つまり、 T3=T2+Tf(WT) とされる。ここで、トルク補正量Tf(WT)は図示しない
マップが参照されて、エンジンの冷却水温WTが低いほど
T/Mの油温OTが低いと推定されてトルク補正量Tfが大き
くなるように設定される。このように、エンジンの冷却
水温WTからT/Mのフリクションを推定しているので、T/M
の油温OTを検出するセンサを用いないでも、T/Mのフリ
クションに対する補正を行なうことができる。
<T/Mフリクション補正の第3の手法> この第3の手法を実現するために、T/Mフリクション
補正部502にはT/Mの油温OTの代わりにエンジン冷却水温
WT及びエンジン16の始動直後の冷却水温WT0が入力さ
れ、第21図に示す推定油温XT−トルク補正量Tf特性を示
すマップm2,第22図に示す始動後時間τ−エンジン冷却
水温WT,トランスミッション油温OT特性を示す特性図m3
が接続される。
このような構成とすることにより、エンジン16の始動
直後の冷却水温WT0とリアルタイムの冷却水温WTに基づ
いて第21図のマップが参照されてトルク補正量Tfが目標
エンジントルクT2に加算されて、目標エンジントルクT3
とされる。つまり、 T3=T2+Tf(XT) XT=WT+K0・(WT−WT0) とされる。ここで、XTはT/Mの推定油温、K0はエンジン
の冷却水温WTの温度上昇速度とT/Mオイルの温度上昇速
度との比である。この推定油温XT、エンジンの冷却水温
WT、T/Mの油温OTとエンジン始動後経過時間との関係は
第22図に示しておく。第22図に示すように、始動時間の
経過に伴う推定油温XTの変化は、同始動時間の経過に伴
う油温OTの変化にほぼ等しいものとなる。従って、油温
センサを用いないでも精度良く油温をモニタして、T/M
のフリクションを推定し、これにより目標エンジントル
クを補正している。
<T/Mフリクション補正の第4の手法> この第4の手法を実現するために、T/Mフリクション
補正部502にはT/Mの油温OTの代わりにエンジン冷却水温
WT、エンジン始動後経過時間τ、車速Vcが入力され、マ
ップm1の代わりにエンジン冷却水温WTに応じて変化する
トルク補正量Tfマップが接続される。
このような構成とすることにより、エンジン16の冷却
水温WTとエンジン始動後経過時間τ,車速Vcに基づいて T3 =T2+Tf(WT)・{1−Kas(τ)・Kspeed(Vc)} として算出される。ここで、Kasは始動後時間(τ)に
よるテーリング係数(始動後時間の経過と共に徐々に0
に近付く係数)、Kspeedは車速によるテーリング係数
(車速の上昇とともに徐々に0に近付く係数)を示して
いる。つまり、エンジンを始動してから充分に時間が経
過した場合あるいは車速が上がった場合には{…}項が
「0」に近付く。従って、エンジンを始動してから充分
に時間が経過した場合あるいは車速が上がった場合には
T/Mのフリクションによるトルク補正量Tfをなくすよう
にしている。
このように、トランスミッションの暖機状態をエンジ
ン冷却水温,始動後経過時間及び車速より推定するよう
にしたので、同暖機状態をトランスミッションから直接
検出しなくても、トランスミッションの暖機状態に応じ
てトランスミッションのフリクションが変化した場合
に、目標エンジントルクT2にそのフリクションに相当す
るトルクTfだけ増量補正するようにして、エンジントル
クの制御を精度良く行なうことができる。
<T/Mフリクション補正の第5の手法> この第5の手法を実現するために、T/Mフリクション
補正部502にはT/Mの油温OTの代わりにエンジンまたはT/
Mの回転速度Nが入力され、マップm1の代わりに第23図
に示すエンジン回転速度(あるいはトランスミッション
回転速度)N−トルク補正量Tfを示すマップm4が接続さ
れる。
このような構成とすることにより、エンジンまたはT/
Mの回転速度Nに基づいて第23図のマップが参照されて
回転速度Nに基づいてトルク補正量Tfが算出される。つ
まり、 T3=T2+Tf(N) とされる。これはエンジンまたはT/Mの回転速度Nが大
きくなれば、フリクション損失が大きくなるためであ
る。
また、エンジンまたはT/Mの回転速度Nに基づいたト
ルク補正量Tf(N)にT/Mの油温OTによる補正係数Kt(O
T)を乗算することにより、下式のように目標エンジン
トルクT3を算出するようにしても良い。つまり、 T3=T2+Tf(N)・Kt(OT) として、回転速度Nの他に油温OTによってもトルク補正
量Tfを変化させることにより、一層精度の良い目標エン
ジントルクT3を設定することができる。
このように、トランスミッションのフリクションをト
ランスミッションあるいはエンジンの回転速度に応じて
推定するようにしたので、トランスミッションあるいは
エンジンの回転速度が変化して、トランスミッションの
フリクションが変化した場合でも、目標エンジントルク
T2に上記フリクションに相当するトルクTf分だけ増量補
正して目標エンジントルクT3とすることにより、精度良
くエンジン出力を目標エンジントルクに制御することが
できる。
<T/Mフリクション補正の第6の手法> この第6の手法を実現するために、T/Mフリクション
補正部502にはT/Mの油温OTの代わりにエンジン冷却水温
WT、エンジン始動後の吸入空気量Qが入力され、マップ
m1の代わりにエンジン冷却水温WTに応じて変化するトル
ク補正量Tfマップあるいは第24図に示すエンジンの冷却
水温WT−吸入空気量積算値ΣQに対するトルク補正量Tf
を示す3次元マップm5が接続される。
このような構成とすることにより、エンジン16の冷却
水温WTとエンジン始動後の単位時間当りの吸入空気量Q
の積算値とからトランスミッションの暖機状態を推定し
て補正トルクを得ている。つまり、 T3=T2+Tf(WT)・{1−Σ(Kq・Q)} として目標エンジントルクT3が得られる。ここで、Kqは
吸入空気量を損失トルクに変換する係数であり、クラッ
チがオフしているときあるいはアイドルSWがオンしてい
るアイドリング状態ではKq=Kq1に設定され、それ以外
ではKq=Kq0(>Kq1)に設定される。
上記式において、エンジン始動後の単位時間当りの吸
入空気量Qに係数Kqを掛けながら積算してΣ(Kq・Q)
を得て、{1−Σ(Kq・Q)}とエンジンの冷却水温WT
に基づくトルク補正量TW(WT)とを乗算したものを目
標エンジントルクT2に加算している。このようにするこ
とにより、エンジン始動後車両が急加速されて単位時間
当りの吸入空気量Qが急激に増加する場合、つまりエン
ジン冷却水温WTが低くてもトランスミッションは充分暖
機状態にあってT/Mフリクション補正が必要ないような
場合には、{…}項がすぐに「0」になるようにして、
不必要なトルク補正をなくしている。また、アイドリン
グ状態ではKqが小さい値に設定されるが、アイドリング
状態が続いた場合にはトランスミッションが充分に暖機
状態になるまで時間がかかるため、単位時間当りの吸入
空気量Qの積算を極力小さくすように見積もって、エン
ジン冷却水温に基づくトルク補正量Tfを生かすようにし
ている。このようにして、アイドリング状態が継続され
た場合には、上記Tf(WT)項を残すようにして、T/Mの
フリクション補正を行なっている。なお、単位時間当り
の吸入空気量Qの積算はエンジン1サイクル当り吸入空
気量A/Nに基づいて算出される。
また、T/MのフリクショントルクTfは第24図に示す3
次元マップを用いて算出するようにしても良い。この場
合には目標エンジントルクT3は下式のように表わされ
る。つまり、 T3=T2+Tf(WT,ΣQa) ところで、第24図において、ΣQaがある一定値以上に
なるとTfは「0」になるように設定されている。これは
吸入空気量の総和が一定値以上になるとT/Mオイルが充
分に暖められてT/Mのフリクションが無視できるように
なっていると判定されるためである。
このように、T/Mの暖気状態をエンジンの冷却水温と
エンジン始動後の吸入空気量の積算値により推定するよ
うにし、この推定されたT/Mの暖機状態に応じてトルク
補正量Tfを変化させるようにしたので、同暖機状態をト
ランスミッションから直接検出しなくても、精度良くエ
ンジン出力を目標エンジントルクに制御することができ
る。さらに、アイドリング状態時には吸入空気量の積算
を少なく見積もるようにしたので、アイドリング状態が
継続した場合でも、T/Mが暖機状態に到達しない現象を
正確に把握することができる。つまり、アイドリング状
態に続いている場合には、トルク補正量Tfをアイドリン
グ状態でない状態より多めに見積もるようにしている。
<T/Mフリクション補正の第7の手法> この第7の手法を実現するために、T/Mフリクション
補正部502にはT/Mの油温OTの代わりにエンジン冷却水温
WT、エンジン始動後の走行距離ΣVsが入力され、マップ
m1の代わりにエンジン冷却水温WTに応じて変化するトル
ク補正量Tfマップが接続される。
エンジン16の冷却水温WTあるいはエンジン16の油温と
エンジン始動後の走行距離ΣVsとによって、トルク補正
量Tfを求める。つまり、 T3 =T2+Tf(WT)・{1−Σ(Kv.Vs)} ここで、Kvは走行距離(=ΣVs)を出力補正に変換す
る係数であり、アイドルSWがオンあるいはクラッチがオ
フされているようなアイドリング状態においてはKv=Kv
1に設定され、それ以外ではKv=Kv2(>Kv1)とされ
る。
上記式において、エンジン始動後の走行距離ΣVsに補
正係数Kvを掛けながら積算してΣ(Kv・Vs)を得て、
{1−Σ(Kv・Vs)}とエンジンの冷却水温WTに基づく
トルク補正量Tf(WT)とを乗算したものを目標エンジン
トルクT2に加算している。このようにすることにより、
エンジン始動後車両が走行してその走行距離が増加した
場合、{…}項が「0」に近付くようにして、不要なト
ルク補正をなくしている。
また、アイドリング状態ではトランスミッションの負
荷が小さいので、トランスミッションの油温の上昇は穏
やかである。このため、トランスミッションでのトルク
損失は徐々にしか低下しない。従って、アイドリング状
態ではKvを小さい値に設定しておくことにより、{…}
項をゆっくりと「0」に近付けるようにして、トルク補
正をできるだけ長く行なうようにしている。
このように、トランスミッションの油温センサ等を用
いてトランスミッションから直接暖機状態を検出しない
でもトランスミッションの暖機状態をエンジンの冷却水
温とエンジン始動後の走行距離により推定するように
し、この推定されたトランスミッションの暖機状態に応
じてトルク補正量Tfを変化させるようにしたので、精度
良くエンジン出力を目標エンジントルクに制御すること
ができる。さらに、アイドリング状態時には走行距離は
積算されないため、アイドリング状態が継続した場合で
も、トランスミッションが暖機状態に到達しない現象を
正確に把握することができる。
次に、T/Mフリクション補正部502から出力される目標
エンジントルクT3は外部負荷補正部503に送られて、エ
アコン等の外部負荷がある場合には、目標エンジントル
クT3が補正されて目標エンジントルクT4とされる。この
外部負荷補正部503での補正は下記する第1及び第2の
手法のいずれかの手法により行われる。
<外部負荷補正の第1の手法> エアコン負荷に応じて目標エンジントルクT3を補正し
て目標エンジントルクT4とする。つまり、 T4=T3+TL とされる。ここで、TLはエアコンがオンされている時
に定数値に設定され、エアコンがオフされているときに
は「0」に設定される。このようにして、エアコン負荷
がある場合には、目標エンジントルクT3にエアコン負荷
に相当する損失トルクTLを加えて、目標エンジントル
クT4とすることにより、エアコン負荷によるエンジン出
力の低下を防止している。
また、エアコン負荷の大きさがエンジン回転速度Neに
応じて変化することに着目して、第25図に示すようにエ
ンジン回転速度Neに応じた損失トルクTLをマップm11に
記憶させておいて、目標エンジントルクT4を算出するよ
うにしても良い。つまり、 T4=T3+TL(Ne) としても良い。
<外部負荷補正の第2の手法> この第2の手法を実現するために、外部負荷補正部50
3にはエアコンスイッチSW、エンジン回転速度Neの代わ
りに、パラステスイッチ、パワステポンプ油圧OPが入力
され、マップm11の代わりに第26図に示すポンプ油圧OP
と損失トルクTLとの関係を示すマップm12が接続され
る。
このように構成することにより、パワーステアリング
負荷に応じて目標エンジントルクT3を補正して目標エン
ジントルクT4している。つまり、 T4=T3+TL とされる。ここで、TLはパワーステアリングがオンさ
れている時に定数値に設定され、パワーステアリングが
オフされているときには「0」に設定される。このよう
にして、パワーステアリング負荷がある場合には、目標
エンジントルクT3にパワーステアリング負荷に相当する
損失トルクTLを加えて、目標エンジントルクT4とする
ことにより、パワーステアリング負荷によるエンジン出
力の低下を防止している。
また、パワーステアリング負荷の大きさがパワステポ
ンプ油圧OPに応じて変化することに着目して、第26図に
示すようにパワステポンプ油圧OPに応じた損失トルクT
Lをマップに記憶されておいて、目標エンジントルクT4
を算出するようにしても良い。つまり、T4=T3+TL(O
P)としても良い。
<外部負荷補正の第3の手法> オルタネータ発電によるエンジンに対する負荷に応じ
て目標エンジントルクT3を補正して、目標エンジントル
クT4を求めている。つまり、ヘッドライトや電動ファン
などのエンジンに対する負荷が変動し、オルタネータ発
電量が上下する。このため、バッテリ電圧やオルタネー
タの励磁電流を検出することにより、オルタネータ発電
量を推定して、エンジンに対する負荷を推測している。
バッテリ電圧をVbとした場合に目標エンジントルクT4
は下記のようになる。
T4=T3+TL(Vb) ここで、損失トルクTL(Vb)は第27図に示すように
バッテリ電圧Vbとの関係がある。つまり、バッテリ電圧
Vbが低いと電気負荷が大きいと推定されて損失トルクT
Lは大きくされ、目標エンジントルクT4を大きくしてい
る。
また、オルタネータ励磁電流(iΦ)をパラメータと
した損失トルクを加算することにより目標エンジントル
クT4を求めている。つまり、 T4=T3+TL(iΦ) として計算している。ここで、損失トルクTLは第28図
のマップを参照して求められる。
また、第29図に示す特性図からエンジン回転速度Neに
対するオルタネータ効率の補正量Kを得て、次式から目
標エンジントルクT4を算出するようにしても良い。
T4=T3+TL(iΦ)・K(Ne) なお、上記2つの式において、オルタネータ励磁電流
iΦを検出してトルク補正量を求めているが、オルタネ
ータ励磁電流iΦの代わりにオルタネータ発電電流(充
電電流)を用いるようにしても良い。
このようにして、ヘッドラインや電動ファンなどのエ
ンジンに対する負荷が変動してオルタネータ発電量が上
下してエンジン出力が変動するような場合でも精度良く
エンジン出力を目標エンジントルクに制御することがで
きる。
上記のようにして算出された目標エンジントルクT4は
大気条件補正部504に送られて、大気圧により上記目標
エンジントルクT4が補正されて目標エンジントルクT5と
される。つまり、 T5=T4+Tp(AP) ここで、Tpは第30図のマップに示すトルク補正量であ
る。つまり、高地などのように気圧の低い地域ではポン
ピング損失の低下や背圧低下による燃焼速度の向上によ
りエンジン出力が上昇するので、その分だけトルク補正
量Tpを減じるようにしている。
このように、いかなる大気条件においても精度良くエ
ンジン出力を目標エンジントルクに制御することができ
る。
このようにして、大気圧により補正された目標エンジ
ントルクT5は運転状態補正部505に送られて、エンジン
の運転状態、つまり暖機状態に応じて上記目標エンジン
トルクT5が補正されて目標エンジントルクT6とされる。
以下、エンジン16の暖機状態に応じて運転状態補正を決
定する第1ないし第3の手法について説明する。
<エンジンの運転条件補正の第1の手法> エンジン冷却水温WTによって、目標エンジントルクT6
を算出するもので、第31図のマップが参照されてエンジ
ンの冷却水温WTに応じてトルク補正量TWが上記目標エ
ンジントルクT5に加算されて目標エンジントルクT6とさ
れる。つまり、 T6=T5+TW(WT) とされる。第31図に示すように、冷却水温WTが低いほど
エンジン16が暖機状態になっていないのでトルク補正量
TWは大きくされる。
また、上記トルク補正量TWをエンジン冷却水温WTと
エンジン回転速度Neとでマップ(図示しない)するよう
にしても良い。つまり、 T6=T5+TW(WT,Ne) とされる。
このようにして、エンジンの冷却水温によりエンジン
の暖機状態を推定しているので、エンジンの暖機状態を
精度良く把握でき、エンジンの暖機状態に応じて目標エ
ンジントルクを補正するようにしたので、エンジンの暖
機状態がいかなる状態でもエンジン出力を目標エンジン
トルクに制御することができる。
<エンジンの運転条件補正の第2の手法> この第2の手法を実現するために、運転条件補正部50
5にはマップm32の他に第32図に示すエンジン始動後経過
時間τ−トルク補正量Tas特性を示すマップm32が接続さ
れると共に、エンジン回転速度Neの代わりにエンジン始
動後の経過時間τが入力される。
このように構成することにより、第32図に示すような
エンジン始動後の時間τに応じたトルク補正量Tas
(τ)を目標エンジントルクT5に加算することにより、
目標エンジントルクT6を得ている。つまり、 T6=T5+Tas(τ) としている。このようにして、エンジン始動後経過時間
τによりエンジンの暖機状態を推定している。
また、エンジン始動後時間τと冷却水温WTにより決定
される3次元マップ(図示しない)によりトルク補正量
Tasを求めるようにしても良い。つまり、 T6=T5+Tas(τ,WT) としても良い。このようなマップを用いることにより始
動時の冷却水温WT0を計測し、経過時間τに応じてトル
ク補正量Tasを決定したり、経過時間τ時の冷却水温WT
を計測することにより、トルク補正量Tasを決定するよ
うにしても良い。
また、エンジン冷却水温WTに応じたトルク補正量TW
(WT)とエンジン始動後経過時間τをパラメータ補正係
数Kas(τ)を乗算するようにしてトルク補正量を求
め、これを目標エンジントルクT5に加算して目標エンジ
ントルクT6を求めるようにしても良い。
つまり、 T6=T5+TW(WT)・Kas(τ) としても良い。
ここで、 TW(WT)はエンジン冷却水温WTに応じたトルク補正
量、 Kas(τ)はエンジン始動後経過時間τによる補正係
数 である。
このようにして、エンジンの冷却水温とエンジン始動
後の経過時間によりエンジンの暖機状態を推定すること
によりエンジン出力の変動を推定するようにし、目標エ
ンジントルクを補正するようにしたので、エンジンの暖
機状態がいかなる状態でもエンジン出力を目標エンジン
トルクに制御することができる。
<エンジンの運転条件補正の第3の手法> この第3の手法を実現するために、運転条件補正部50
5にはマップm31の代わりに、第33図に示すエンジン油温
−トルク補正量Tj特性を示すマップm31が接続され、エ
ンジン冷却水温WTの代わりにエンジンの油温OTが入力さ
れる。
このように構成することにより、第3の手法において
は、エンジンの油温OTから第33図のマップを参照してト
ルク補正量Tjを求めている。つまり、 T6=T5+Tj(OT) として算出される。このように、エンジンの油温OTから
エンジンの冷却水温WTを推定して、エンジンの暖機状態
を検出するようにしている。
なお、図示しないエンジンの油温OTとエンジン回転速
度Neの3次元マップによりトルク補正量Tjを得るするよ
うにしても良い。つまり、 T6=T5+Tj(OT,Ne) としても良い。
このようにして、エンジンの回転により温度が上昇さ
れるエンジン油の温度を検出することによりエンジンの
暖機状態を検出し、目標エンジントルクを補正するよう
にしたので、エンジンの暖機状態がいかなる状態でもエ
ンジン出力を目標エンジントルクに制御することができ
る。
<エンジンの運転条件補正の第4の手法> この第4の手法を実現するために、運転条件補正部50
5にはマップ31を接続しなくても良い。さらに、この運
転条件補正部505にはエンジン冷却水温WT,エンジン回転
速度Neを代わりに、燃焼室壁温CT,単位時間当たりの吸
入空気量Q,筒内圧CP等が入力される。
このように構成することにより、この第4の手法は燃
焼室壁温CT,単位時間当りの吸入空気量Qの積分値ΣQ,
筒内圧CPによって、目標エンジントルクT5を補正して目
標エンジントルクT6を求めている。つまり、 T6=T5+Tc(CT/CT0)・ Kcp(cp/cp0)・{1−Kq・Σ(Q)} とされる。
ここで、 CTはエンジンの燃焼室壁温度、 CT0はエンジン始動時の燃焼室壁温度、 Tcはエンジンの燃焼室壁温度CTとエンジン始動時の燃
焼室温度CT0との比(CT/CT0)によるトルク補正量、 CPはエンジンの筒内圧、 CP0はエンジン始動時の筒内圧、 Kcpは上記筒内圧CPとエンジン始動時の筒内圧CP0との
比(CP/CP0)による補正係数、 Kqは始動後の吸入空気量の積算値をトルク補正係数に
変換する係数である。
このように、燃焼室壁温とエンジン始動後の吸入空気
量の積算値と筒内圧とにより、エンジンの暖機状態を検
出し、目標エンジントルクを補正するようにしたので、
エンジンの暖機状態がいかなる状態でもエンジン出力も
目標エンジントルクに制御することができる。
また、エンジンの運転条件によって補正された後の目
標エンジントルクT6は下限値設定部506において、エン
ジントルクの下限値が制限される。このように、目標エ
ンジントルクT6の下限値を第16図あるいは第17図を参照
して制御することにより、目標エンジントルクが低くす
ぎて、エンジンストールが発生することを防止してい
る。
そして、上記下限値設定部506から出力される目標エ
ンジントルクT7は目標空気量算出部507に送られて上記
目標エンジントルクT7を出力するための目標空気量(質
量)A/Nmが算出される。
この目標空気量算出部507においては、エンジン回転
速度Neと目標エンジントルクTe1とから第34図の3次元
マップが参照されて目標空気量(質量)A/Nmが求められ
る。つまり、 A/Nm=f[Ne,T7] として算出される。
ここで、A/Nmは吸気行程1回当りの吸入空気量(質
量)、 f[Ne,T7]はエンジン回転速度Ne,目標エンジントル
クT7をパラメータとした3次元マップである。
なお、A/Nmはエンジン回転速度Neに対して第35図に示
すような係数Kaと目標エンジントルクT7との乗算、つま
り、 A/Nm=Ka(Ne)・T7 としても良い。さらに、Ka(Ne)を係数としても良い。
さらに、上記目標空気量算出部507において、上記吸
入空気量(質量)A/Nmが吸気温度及び大気圧により補正
されて標準大気状態での吸入空気量(体積)A/Nvに換算
される。
つまり、 A/Nv =(A/Nm)/{Kt(AT)・Kp(AT)} とされる。ここで、 A/Nvはエンジン1回転当りの吸入空気量(体積)、 Ktは第36図に示すように吸気温(AT)をパラメータと
した密度補正係数、 Kpは第37図に示すように大気圧(AT)をパラメータと
した密度補正係数を示している。
このようにして算出された目標吸入空気量A/Nv(体
積)は目標空気量補正部508において吸気温による補正
が行われて、目標空気量A/N0とされる。
つまり、 A/N0=(A/Nv)・Ka′(AT) とされる。
ここで、 A/N0は補正後の目標空気量、 A/Nvは補正前の目標空気量、 Ka′は吸気温(AT)による補正係数(第38図) である。
このように、目標空気量A/Nv(体積)を吸気温(AT)
により補正して目標空気量A/N0とすることにより、吸気
温(AT)が変化してエンジンの燃焼室への吸入効率が変
化した場合でも上記燃焼室へ目標空気量A/N0だけ精度良
く空気を送ることができ、目標エンジン出力を精度良く
達成することができる。
以下、目標空気量補正部508から出力される目標空気
量A/N0は目標スロットル開度算出部509に送られ、第39
図の3次元マップが参照されて主スロットル弁THmの開
度Θ1と目標空気量A/N0に対する副スロットル弁THsの
開度Θtが求められる。
ところで、上記目標空気量補正部508から出力される
補正された目標空気量A/N0は減算部513に送られて所定
のサンプリング時間毎にエアフローセンサで検出される
現在の空気量A/Nとの差ΔA/Nが算出される。このΔA/N
はPID制御部514に送られて、ΔA/Nに基づきPID制御が行
われて、ΔA/Nに相当する開度補正量ΔΘ2が算出され
る。この開度補正量ΔΘ2は加算部51において、上記開
度Θtと加算されて所定のサンプリング時間毎にフィー
ドバック補正された目標開度Θfが算出される。
Θf=Θt+ΔΘ2 とされる。ここで、上記開度補正量ΔΘは比例制御によ
る開度補正量ΔΘp、積分制御による開度補正量ΔΘ
i、微分制御による開度補正量ΔΘdを加算したもので
ある。つまり、 ΔΘ=ΔΘp+ΔΘi+ΔΘd とされる。
ここで、 ΔΘp=Kp(Ne)・Kth(Ne)・ΔA/N ΔΘi=Ki(Ne)・Kth(Ne)・Σ(ΔA/N) ΔΘd=Kd(Ne)・kth(Ne)・ {ΔA/N−ΔA/Nold} として上記PID制御部514において算出される。ここで、
Kp,Ki,Kdはエンジン回転速度Neをパラメータとした比
例、積分、微分ゲインであり、第40図乃至第42図にその
特性図を示しており、また、Kthはエンジン回転数Neを
パラメータとしたΔA/N→ΔΘ変換ゲイン(第43図)、
ΔA/Nは目標空気量A/N0と計測した現在の空気量A/Nとの
偏差、ΔA/N0ldは1回前のサンプリングタイミングでの
ΔA/Nである。
上記のようにして求められた目標開度Θfは副スロッ
トル弁開度信号Θsとしてモータ駆動回路52に送られ
る。このモータ駆動回路52は上記センタTPS2で検出され
る副スロットル弁THsの開度Θ2が上記開度信号Θsに
相当する開度になるようにモータ52mを回転制御してい
る。
ところで、上記高車速選択部37から出力される大きい
方の従動輪車輪速度が減算部55において駆動輪の車輪速
度VFRから減算される。さらに、上記高車速選択部37か
ら出力される大きい方の従動輪車輪速度が減算部56にお
いて駆動輪の車輪速度VFLから減算される。従って、減
算部55及び56の出力を小さく見積もるようにして、旋回
中においてもブレーキを使用する回数を低減させ、エン
ジントルクの低減により駆動輪のスリップを低減させる
ようにしている。
上記減算部55の出力は乗算部57においてKB(0<KB
<1)され、上記減算部56の出力は乗算部58において
(1−KB)倍された後、加算部59において加算されて
右側駆動輪のスリップ量DV FRとされる。また同時に、
上記減算部56の出力は乗算部60においてKB倍され、上
記減算部55の出力は乗算部61において(1−KB)倍さ
れた後加算部62において加算されて左側の駆動輪のスリ
ップ量DV FLとされる。上記変数KBは第13図に示すよう
にトラクションコントトールの制御開始からの経過時間
tに応じて変化するもので、トラクションコントロール
の制御開始時には「0.5」とされ、トラクションコント
ロールの制御が進むに従って、「0.8」に近付くように
設定されている。つまり、ブレーキにより駆動輪のスリ
ップを低減させる場合には、制動開始時においては、両
車輪に同時にブレーキを掛けて、例えばスプリット路で
のブレーキ制動開始時の不快なハンドルショックを低減
させることができる。一方、ブレーキ制御が継続されて
行われて、上記KBが「0.8」となった場合の動作につい
て説明する。この場合、一方の駆動輪だけにスリップが
発生したとき他方の駆動輪でも一方の駆動輪の20%分だ
けスリップが発生したように認識してブレーキ制御を行
なうようにしている。これは、左右駆動輪のブレーキを
全く独立にすると、一方の駆動輪にのみブレーキがかか
って回転が減少するとデフの作用により今度は反対側の
駆動輪がスリップしてブレーキがかかり、この動作が繰
返えされて好ましくないためである。上記右側駆動輪の
スリップ量DV FRは微分部63において微分されてその時
間的変化量、つまりスリップ加速度GFRが算出されると
共に、上記左側駆動輪のスリップ量DV FLは微分部64に
おいて微分されてその時間的変化量、つまりスリップ加
速度GFLが算出される。そして、上記スリップ加速度G
FRはブレーキ液圧変化量(ΔP)算出部65に送られて、
第14図に示すGFR(GFL)−ΔP変換マップが参照され
てスリップ加速度GFRを抑制するためのブレーキ液圧の
変化量ΔPが求められる。
さらに、上記変化量ΔPは、スイッチS2の閉成時、つ
まり開始/終了判定部50による制御開始条件成立判定の
際にインレットバルブ17i及びアウトレットバルブ17oの
開時間Tを算出するΔP−T変換部67に与えられる。つ
まり、ΔP−T変換部67において算出されたバルブ開時
間Tが右側駆動輪WFRのブレーキ作動時間FRとされる。
また、同様に、スリップ加速度GFLはブレーキ液圧変化
量(ΔP)算出部66に送られて、第14図に示すGFR(G
FL)−ΔP変換マップが参照されて、スリップ加速度G
FLを抑制するためのブレーキ液圧の変化量ΔPが求めら
れる。この変化量ΔPは、スイッチS3閉成時、つまり開
始/終了判定部50による制御開始条件成立判定の際にイ
ンレットバルブ18i及びアウトレットバルブ18oの開時間
Tを算出するΔP−T変換部68に与えられる。つまり、
ΔP−T変換部68において算出されたバルブ開時間Tが
左側駆動輪WFLのブレーキ作動時間FLとされる。これに
より、左右の駆動輪WFR,WFLにより以上のスリップが生
じることが抑制される。
なお、第14図において、旋回時にブレーキを掛ける場
合には、内輪側の駆動輪のブレーキを強化するために、
旋回時の内輪側は破線aで示すようになっている。この
ようにして、旋回時において荷重移動が外輪側に移動し
て、内輪側がすべり易くなっているのを、ブレーキ液圧
の変化量ΔPを内輪側を外輪側よりも大きめとすること
により、旋回時に内輪側がすべるのを防止させることが
できる。
なお、上記実施例においては定格流量A/Nfを第44図の
マップから求めるようにしたが、副スロットル弁THsを
全開にしたときの吸入空気量をエアフローセンサ52sで
計測し、その吸入空気量を定格流量A/Nfとするようにし
ても良い。この場合には、第45図のフローチャートの代
わりに第46図のフローチャートに示す処理を行なえば良
い。第46図のフローチャートにおいて第45図のフローチ
ャートと同じ処理を行っているステップには同一ステッ
プ番号を付し、そのステップの動作の説明は省略する。
まず、副スロットル弁THsが全開位置まで回動する(ス
テップS11)。次ぎに、副スロットル弁THsが全開位置に
あるときのエンジン16に吸入される計測流量A/Npがエア
ーフローセンサ52aで検出され、その時の計測流量A/Np
が定格流量A/Hfとされる(ステップS12)。以下、計測
流量A/Npと計測流量A/Npとの差が所定値以上であるか判
定し、所定値以上である場合には上記実施例と同じステ
ップS4の処理を行って、副スロットル弁THsを閉側に一
定量駆動し、所定値より小さい場合には上記実施例と同
じステップS5以降の処理を行って、副スロットル弁THs
の待機位置を決定している。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、エンジンへの吸
気通路にアクセルペダルと接続された主スロットル弁と
アクセルペダルとは無関係にアクチュエータで駆動され
る副スロットル弁とを設けてエンジの出力を制御してい
るエンジン出力制御装置において、副スロットル弁の待
機位置を副スロットル弁がないと仮定した場合の上記主
スロットル弁の開度に対応する吸入空気量をエンジン回
転1サイクル当たりの定格吸入空気量として算出し、こ
の定格吸入空気量を確保するために必要な最小限の副ス
ロットル弁の開度近傍にするようにしたので、エンジン
制御の応答性を高めることができる副スロットル弁の開
度制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は本発明に係わる副スロットル弁の開度制
御方法が採用された加速スリップ防止装置の全体的な構
成図、第1図(B)は吸気経路に配設される主スロット
ル弁と副スロットル弁を示す図、第2図(A)及び
(B)は第1図のトラクションコントローラの制御を機
能ブロック毎に分けて示したブロック図、第3図は求心
加速度GYと変数KGとの関係を示す図、第4図は求心加
速度GYと変数Krとの関係を示す図、第5図は求心加速度
GYとスリップ補正量Vgとの関係を示す図、第6図は求心
加速度の時間的変化量ΔGYとスリップ補正量Vdとの関係
を示す図、第7図乃至第12図はそれぞれ車体速度VBと
変数Kvとの関係を示す図、第13図はブレーキ制御開始時
から変数KBの経時変化を示す図、第14図はスリップ量
の時間的変化量GFR(GFL)とブレーキ液圧の変化量Δ
Pとの関係を示す図、第15図及び第18図はそれぞれスリ
ップ率Sと路面の摩擦係数μとの関係を示す図、第16図
はTlim−t特性を示す図、第17図はTlim−VB特性を示
す図、第19図は旋回時の車両の状態を示す図、第20図は
トランシスッション油温OT−トルク補正量Tf特性図、第
21図はXT−トルク補正量Tf特性図、第22図は始動後時間
τ−エンジン冷却水温WT,トランスミッション油温OT特
性図、第23図は回転速度N−トルク補正量Tf特性図、第
24図はエンジンの冷却水温WT−吸入空気量積算値ΣQに
対するトルク補正量Tfを示す3次元マップ、第25図は回
転速度Neと損失トルクTLとの関係を示す図、第26図は
ポンプ油温OPと損失トルクTLとの関係を示す図、第27
図はバッテリ電圧Vbと損失トルクTLとの関係を示す
図、第28図はエンジン回転速度Neとオルタネータの励磁
電流iΦに対する損失トルクTLを示す3次元マップ、
第29図は励磁電流iΦに対するオルタネータ効率Kを示
す図、第30図は大気圧−トルク補正量Tp特性図、第31図
はエンジンの冷却水温WT−トルク補正量TW特性図、第3
2図はエンジン始動後経過時間τ−トルク補正量Tas特性
図、第33図はエンジン油温−トルク補正量Tj特性図、第
34図は目標エンジントルクT7−エンジン回転速度Neに対
するエンジン1回転当りの吸入空気量A/Nm(質量)を示
す3次元マップ、第35図は係数Kaのエンジン回転速度Ne
特性図、第36図は係数Ktの吸気温度特性を示す図、第37
図は係数Kpの大気圧特性を示す図、第38図は係数Ka′の
吸気温度特性を示す図、第39図は目標空気量A/N0−主ス
ロットル弁開度Θ1に対する副スロットル弁THsの開度
Θtを示す3次元マップ、第40図は比例ゲインKpのエン
ジン回転速度特性を示す図、第41図は積分ゲインKiのエ
ンジン回転速度特性を示す図、第42図は微分ゲインKdの
エンジン回転速度特性を示す図、第43図は変換ゲインの
エンジン回転速度特性を示す図、第44図はスロットル開
度と定格吸入空気量との関係をエンジン回転数をパラメ
ータにして表したマップを示す図、第45図は本発明の一
実施例の動作を説明するためのフローチャート、第46図
は本発明の変形例の動作を説明するためのフローチャー
トである。 11〜14……車輪速度センサ、15……トラクションコント
ローラ、45……TSn演算部、45b,46b……係数乗算部、46
……TPn演算部、47……基準トルク演算部、503……エン
ジントルク算出部、507……目標空気量算出部、521……
副スロットル弁待機開度設定部、522……定格吸入空気
量記憶部、523……副スロットル弁待機開度制御部、53
……求心加速度演算部、54……求心加速度補正部。
フロントページの続き (72)発明者 島田 誠 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 上田 克則 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−300028(JP,A) 特開 平2−176132(JP,A) 特開 昭62−7954(JP,A) 実開 平1−127946(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの吸気経路にアクセルペダルと連
    動してその開度が制御される主スロットル弁と、モータ
    によりその開度が制御される副スロットル弁とが設けら
    れたエンジンの出力制御装置において、上記主スロット
    ル弁の開度を検出する主スロットル弁開度検出手段と、
    この主スロットル弁開度検出手段から主スロットル弁開
    度を検出し、上記副スロットル弁がないと仮定した場合
    の上記主スロットル弁の開度に対応する吸入空気量をエ
    ンジン回転1サイクル当たりの定格吸入空気量として算
    出する定格吸入空気量算出手段と、上記エンジンに吸入
    されるエンジン回転1サイクル当たりの吸入空気量を計
    測する吸入空気量計測手段と、上記吸入空気量計測手段
    により計測した計測流量が定格吸入空気量よりも少さく
    なるまで上記副スロットル弁を閉側に一定量ずつ駆動し
    た後、上記計測流量が定格吸入空気量を超えるように上
    記副スロットル弁を開側に駆動して上記側スロットル弁
    の待機位置を設定する副スロットル弁待機開度制御部と
    を具備したことを特徴とする副スロットル弁の開度制御
    方法。
  2. 【請求項2】上記定格吸入空気量算出手段は副スロット
    ル弁がないと仮定した場合の上記主スロットル弁の開度
    に対応するエンジン回転1サイクル当たりの定格吸入空
    気量を記憶する記憶部を具備し、上記定格吸入空気量算
    出部は上記主スロットル弁開度検出手段により検出され
    た主スロットル弁の開度に対応するエンジン回転1サイ
    クル当たりの定格吸入空気量を上記記憶部から読み出す
    ようにしたことを特徴とする請求項1記載の副スロット
    ル弁の開度制御方法。
  3. 【請求項3】エンジンの吸気経路にアクセルペダルと連
    動してその開度が制御される主スロットル弁と、モータ
    によりその開度が制御される副スロットル弁とが設けら
    れたエンジンの出力制御装置において、上記エンジンに
    吸入されるエンジン回転1サイクル当たりの吸入空気量
    を計測する吸入空気量計測手段と、上記副スロットル弁
    を全開前回位置まで回動させた後のエンジン回転1サイ
    クル当たりの吸入空気量を上記吸入空気量計測手段で計
    測し、その吸入空気量をエンジン回転1サイクル当たり
    の定格吸入空気量として算出する定格吸入空気量算出手
    段と、上記定格吸入空気量算出手段により算出された定
    格吸入空気量を確保するために必要な最小限の副スロッ
    トル弁の開度を算出する最小開度算出手段と、この最小
    開度算出手段により算出された最小開度近傍に上記副ス
    ロットル弁を待機させる副スロットル弁待機手段とを具
    備したことを特徴とする副スロットル弁の開度制御方
    法。
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JPH0799099B2 (ja) * 1988-12-28 1995-10-25 トヨタ自動車株式会社 車両の加速スリップ制御装置

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