JP2668723B2 - エンジントルク制御装置 - Google Patents

エンジントルク制御装置

Info

Publication number
JP2668723B2
JP2668723B2 JP1161589A JP1161589A JP2668723B2 JP 2668723 B2 JP2668723 B2 JP 2668723B2 JP 1161589 A JP1161589 A JP 1161589A JP 1161589 A JP1161589 A JP 1161589A JP 2668723 B2 JP2668723 B2 JP 2668723B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
target
throttle
throttle valve
throttle opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1161589A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02191843A (ja
Inventor
一英 栂井
喜朗 団野
正人 吉田
誠 島田
克則 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP1161589A priority Critical patent/JP2668723B2/ja
Publication of JPH02191843A publication Critical patent/JPH02191843A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2668723B2 publication Critical patent/JP2668723B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、特に、自動車のエンジンの出力制御を行な
うエンジントルク制御装置に関する。
(従来の技術) 一般に、自動車において、エンジンの出力(トルク)
を制御するには、吸気管に設けられたスロットル弁を開
閉させて、シリンダに対する吸入空気量や燃料量を可変
することが知られている。
ここで、上記吸気管におけるスロットル弁システムと
しては、アクセルペダルの踏込み操作に応じて開動作す
る主スロットル弁に加え、その上流側に直列にして電動
の副スロットル弁を配したものが考えられている。この
2スロットル弁システムは、アクセル操作に応じた主ス
ロットル弁の開度により定まる吸入空気量を、さらに副
スロットル弁の開度を電子制御して目標とするエンジン
トルクを得るための吸入空気量に調整するもので、この
副スロットル弁の制御開度は、吸気管におけるスロット
ル弁を1つとした場合に目標とするエンジントルクを得
るための等価的なスロットル開度と主スロットル弁の開
度センサにより検出される主スロットル開度とに基づき
求められる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記のような2スロットル弁システム
では、吸気管におけるスロットル弁を1つとした場合の
等価スロットル開度と、主スロットル開度センサにより
得られる主スロットル弁の開度とに基づき、副スロット
ル弁の制御開度を求めているため、上記主スロットル開
度センサが故障して主スロットル弁の開度が不明になる
と、副スロットル弁の制御開度が求められず、目標とす
るエンジントルクが得られなくなる問題がある。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、例えば主ス
ロットル開度センサの故障により主スロットル弁の開度
が不明になった場合でも、目標エンジントルクを得るた
めの副スロットル弁の制御開度を得ることが可能になる
エンジントルク制御装置を提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段及び作用) すなわち本発明に係わるエンジントルク制御装置は、
吸気管内の吸気流路に設けられアクセルペダルの踏込み
操作に応じて開動作する主スロットル弁と、上記吸気管
内の吸気流路に上記主スロットル弁よりも上流側い設け
られた副スロットル弁とを有し、目標とするエンジント
ルクに応じて上記副スロットル弁の開度を開閉制御する
もので、上記目標エンジントルクに応じた吸入空気量を
求める目標空気量算出手段と、上記吸気管におけるスロ
ットル弁を1つとした場合の上記目標吸入空気量に応じ
たスロットル開度を求める等価目標スロットル開度算出
手段と、上記主スロットル弁の開度を検出する主スロッ
トル開度検出手段と、この主スロットル弁の開度と上記
等価目標スロットル開度とに基づき上記副スロットル弁
に対する目標開度を求める第1の目標スロットル開度算
出手段と、上記吸気管に吸気される実際の吸入空気量を
計測する実空気量計測手段と、この実吸入空気量と上記
目標吸入空気量との偏差に応じたスロットル開度補正量
を求める開度補正量算出手段と、上記主スロットル開度
検出手段の異常を検出する異常検出手段と、同異常検出
手段が上記異常を検出したときに上記等価目標スロット
ル開度を上記副スロットル弁の基本目標スロットル開度
として設定する基本目標スロットル開度設定手段と、上
記基本目標スロットル開度を上記スロットル開度補正量
により補正することにより上記副スロットル弁の目標開
度を求める第2の目標スロットル開度算出手段と、上記
第1の目標スロットル開度算出手段または上記第2の目
標スロットル開度算出手段によって求められた目標スロ
ットル開度に応じて上記副スロットル弁を開閉駆動する
副スロットル弁駆動手段とを備えてなるものである。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の一実施例を車両の加速
スリップ防止装置に実施した場合について説明する。
第1図(A)は車両の加速スリップ防止装置を示す構
成図である。同図は前輪駆動車を示しているもので、W
FRは前輪右側車輪、WFLは前輪左側車輪、WRRは後輪右
側車輪、WRLは後輪左側車輪を示している。また、11は
前輪右側車輪(駆動輪)WFRの車輪速度VFRを検出する
車輪速度センサ、12は前輪左側車輪(駆動輪)WFLの車
輪速度VFLを検出する車輪速度センサ、13は後輪右側車
輪(従動輪)WRRの車輪速度VRRを検出する車輪速度セ
ンサ、14は後輪左側車輪(従動輪)WRLの車輪速度VRL
を検出する車輪速度センサである。上記車輪速度センサ
11〜14で検出された車輪速度VFR,VFL,VRR,VRLはトラク
ションコントローラ15に入力される。このトラクション
コントローラ15はエンジン16に制御信号を送って加速時
の駆動輪のスリップを防止する制御を行なっている。
第1図(B)は上記エンジン16における吸気系を示す
もので、同図において、21はエアクリーナ、22は吸気
管、22aはサージタンクであり、吸気管22にはアクセル
ペダルによりその開度θmが操作される主スロットル弁
THm23の他に、上記トラクションコントローラ15からの
制御信号によりその開度θsが制御される副スロットル
弁THs24が設けられる。つまり、エアクリーナ21を介し
て導入された吸入空気は、副スロットル弁THs24及び主
スロットル弁THm23を直列に介してサージタンク22aから
吸気弁側に流れるもので、上記副スロットル弁THs24の
開度θsをトラクションコントローラ15からの制御信号
θsoにより、モータ駆動回路25とそのモータ24Mを経て
制御しエンジン16の駆動力を制御している。ここで、主
スロットル弁THm23及び副スロットル弁THs24の開度θm
及びθsは、それぞれ主スロットルポジションセンサ
(TPS1)26及び副スロットルポジションセンサ(TPS2)
27により検出される。また、主スロットル弁THm23には
アクセルペダルの非踏込み状態、つまりエンジン16のア
イドリング状態を検出する主スロットルアイドルSW28
が、また副スロットル弁THs24には副スロットル全開SW2
9がそれぞれ設けられる。さらに、上記エアクリーナ21
の下流には吸入空気量を検出するためのエアフローセン
サ(AFS)30が設けられ、また、上記サージタンク22aに
は吸気弁から燃焼室に燃料混合気が流れ込む際の管内負
圧(ブースト圧)を検出する負圧センサ30aが設けられ
る。これら各センサ26,27,30,30a及びSW28,29からの出
力信号は、何れも上記トラクションコントローラ15に与
えられる。
一方、第1図(A)において、17は前輪右側車輪WFR
の制動を行なうホイールシリンダ、18は前輪左側車輪W
FLの制動を行なうホイールシリンダである。通常これら
のホイールシリンダにはブレーキペダル(図示せず)を
操作することで、マスタシリンダ等(図示せず)を介し
て圧油が供給される。トラクションコントロール作動時
には次に述べる別の経路からの圧油の供給を可能として
いる。上記ホイールシリンダ17への油圧源19からの圧油
の供給はインレットバルブ17iを介して行われ、上記ホ
イールシリンダ17からリザーバ20への圧油の排出はアウ
トレットバル17oを介して行われる。また、上記ホイー
ルシリンダ18への油圧源19からの圧油の供給はインレッ
トバルブ18iを介して行われ、上記ホイールシリンダ18
からリザーバ20への圧油の排出はアウトレットバルブ18
oを介して行われる。そして、上記インレットバルブ17i
及び18i、上記アウトレットバルブ17o及び18oの開閉制
御は上記トラクションコントローラ15により行われる。
ここで、上記エンジン16の駆動力制御及び駆動輪WF
R,WFLの制動制御によるスリップ防止制御は、駆動輪WF
R,WFLのスリップ量が所定のスリップ判定値αを上回っ
た際に開始され、また、上記スリップ量が所定のスリッ
プ判定値α以下になった際に終了される。
さらに、第1図(A)において、81a〜81dは燃料噴射
インジェクタであり、このインジェクタ81a〜81dの作動
時間つまり燃料噴射量は、エンジンコントロールユニッ
ト(ECU)82において上記エアフローセンサ(AFS)30か
らの信号に基づく吸入空気量に応じて設定される。ま
た、83はエンジン16のクランク軸の回転を検出するエン
ジン回転センサ、84はエンジン16の出力トルクを検出す
るエンジントルクセンサであり、各センサ83,84により
検出されるエンジン回転検出信号及びエンジントルク検
出信号は上記ECU82に出力される。なお、上記トラクシ
ョンコントローラ15はECU82と一体のものでもよい。
次に、第2図を参照して上記トラクションコントロー
ラ15の詳細な構成について説明する。
同図において、11,12は駆動輪WFR,WFLの車輪速度VF
R,VFLを検出する車輪速度センサであり、この車輪速度
センサ11,12により検出された駆動輪速度VFR,VFLは、
何れも高車速選択部31及び平均部32に送られる。高車速
選択部31は、上記駆動輪速度VFR,VFLのうちの高車輪速
度側を選択するもので、この高車速選択部31により選択
された駆動輪速度は、重み付け部33に出力される。ま
た、上記平均部32は、上記車輪速度センサ11,12から得
られた駆動輪速度VFR,VFLから、平均駆動輪速度(VFR
+VFL)/2を算出するもので、この平均部32により算出
された平均駆動輪速度は、重み付け部34に出力される。
重み付け部33は、上記高車速選択部31により選択出力さ
れた駆動輪WFR,WFLの何れか高い方の車輪速度をKG倍
(変数)し、また、重み付け部34は、平均部32により平
均出力された平均駆動輪速度を(1−KG)倍(変数)
するもので、上記各重み付け部33及び34により重み付け
された駆動輪速度及び平均駆動輪速度は、加算部35に与
えられて加算され、駆動輪速度VFが算出される。
ここで、上記変数KGは、第3図で示すように、求心
加速度GYに応じて変化する変数であり、求心加速度GYが
所定値(例えば0.1g)まではその値の大小に比例し、そ
れ以上で「1」になるよう設定される。
一方、車輪速度センサ13,14により検出される従動輪
速度VRR,VRLは、何れも低車速選択部36及び高車速選択
部37に送られる。低車速選択部36は、上記従動輪速度V
RR,VRLのうちの低車輪速度側を選択し、また、高車速選
択部37は、上記従動輪速度VRR,VRLのうちの高車速速度
側を選択するもので、この低車速選択部36により選択さ
れた低従動輪速度は重み付け部38に、また、高車速選択
部37により選択された高従動輪速度は重み付け部39に出
力される。重み付け部38は、上記低車速選択部36により
選択出力された従動輪WRR,WRLの何れか低い方の車輪速
度をKr倍(変数)し、また、重み付け部39は、上記高車
速選択部37により選択出力された従動輪WRR,WRLの何れ
か高い方の車輪速度を(1−Kr)倍(変数)するもの
で、上記各重み付け部38及び39により重み付けされた従
動輪速度は、加算部40に与えられて加算され、従動輪速
度VRが算出される。この加算部40で算出された従動輪
速度VRは、乗算部40′に出力される。この乗算部40′
は、上記加算算出された従動輪速度VRを(1+α)倍
するもので、この乗算部40′を経て従動輪速度VRR,VRL
に基づく目標駆動輪速度Vφが算出される。
ここで、上記変数Krは、第4図で示すように、求心加
速度GYに応じて「1」〜「0」の間を変化する変数であ
る。
そして、上記加算部35により算出された駆動輪速度V
F、及び乗算部40′により算出された目標駆動輪速度V
φは、減算部41に与えられる。この減算部41は、上記駆
動輪速度VFから目標駆動輪速度Vφを減算し、駆動輪
WFR,WFLのスリップ量DVi′(VF−Vφ)を算出するも
ので、この減算部41により算出されたスリップ量DVi′
は加算部42に与えられる。この加算部42は、上記スリッ
プ量DVi′を、求心加速度GY及びその変化率ΔGYに応じ
て補正するもので、求心加速度GYに応じて変化するスリ
ップ補正量Vg(第5図参照)はスリップ量補正部43から
与えられ、求心加速度GYの変化率ΔGYに応じて変化する
スリップ補正量Vd(第6図参照)はスリップ量補正部44
から与えられる。つまり、加算部42では、上記減算部か
ら得られたスリップ量DVi′に各スリップ補正量Vg,Vdを
加算するもので、この加算部42を経て、上記求心加速度
GY及びその変化率ΔGYに応じて補正されたスリップ量DV
iは、例えば15msのサンプリング時間T毎にTSn演算部45
及びTPn演算部46に送られる。
TSn演算部45における演算部45aは、上記スリップ量DV
iに係数KIを乗算し積分した積分型補正トルクTSn′(=
ΣKI・DVi)を求めるもので、この積分型補正トルクTS
n′は係数乗算部45bに送られる。つまり、上記積分型補
正トルクTSn′は、駆動輪WFR,WFLの駆動トルクに対す
る補正値であり、該駆動輪WFR,WFLとエンジン16との間
に存在する動力伝達機構の変速特性が変化するのに応じ
てその制御ゲインを調整する必要があり、係数乗算部45
bでは、上記演算部45aから得られた積分型補正トルクTS
n′に変速段により異なる係数GKiを乗算し、該変速段に
応じた積分型補正トルクTSnを算出する。ここで、上記
変数KIは、スリップ量DViに応じて変化する係数であ
る。
一方、TPn演算部46における演算部46aは、上記スリッ
プ量DViに係数Kpを乗算した比例型補正トルクTPn′(=
DVi・Kp)を求めるもので、この比例型補正トルクTPn′
は係数乗算部46bに送られる。つまり、この比例型補正
トルTPn′も、上記積分型補正トルクTSn′同様、駆動輪
WFR,WFLの駆動トルクに対する補正値であり、該駆動輪
WFR,WFLとエンジン16との間に存在する動力伝達機構の
変速特性が変化するのに応じてその制御ゲインを調整す
る必要のあるもので、係数乗算部46bでは、上記演算部4
6aから得られた比例型補正トルクTSn′に変速段により
異なる係数GKpを乗算し、該変速段に応じた比例型補正
トルクTPnを算出する。
一方、上記加算部40により得られる従動輪速度VR
は、車体速度VBとして基準トルク演算部47に送られ
る。この基準トルク演算部47は、まず車体加速度演算部
47aにおいて上記車体速度VBの加速度GBを算出するも
ので、この車体加速度演算部47aにより得られた車体加
速度GBはフィルタ47bを介し車体加速度GBFとして基準
トルク算出部47cに送られる。この基準トルク算出部47c
は、上記車体加速度GBF及び車重W及び車輪半径Reに基
づき基準トルクTG(=GBF×W×Re)を算出するもの
で、この基準トルクTGが本来エンジン16が出力すべき
トルク値となる。
上記フィルタ47bは、基準トルク演算部47cで算出され
る基準トルクTGを、時間的にどの程度手前の車体加速
度GBに基づき算出させるかを例えば3段階に定めるも
ので、つまりこのフィルタ47bを通して得られる車体加
速度GBFは、今回検出した車体加速度GBnと前回までの
フィルタ47bの出力である車体加速度GBFn−1とによ
り、現在のスリップ率S及び加速状態に応じて算出され
る。
例えば現在車両の加速度が増加している際にそのスリ
ップ率Sが第15図の範囲「1」で示す状態にある場合に
は、素早く範囲「2」の状態へ移行させるため、車体加
速度GBFは、前回のフィルタ47bの出力であるGBFn−1
と今回検出のGBnとを同じ重み付けで平均して最新の車
体加速度GBFnとして下式(1)により算出される。
GBFn=(GBn+GBFn−1)/2 …(1) また、例えば現在車両の加速度が減少している際にそ
のスリップ率SがS>S1で第15図で示す範囲「2」→
「3」に移行するような場合には、可能な限り範囲
「2」の状態を維持させるため、車体加速度GBFは、前
回のフィルタ47bの出力GBFn−1に重みが置かれて、上
式(1)で算出するときに比べ、前回算出の車体加速度
GBFn−1に近い値を有する車体加速度GBFnとして下式
(2)により算出される。
GBFn=(GBn+7GBFn−1)/8 …(2) さらに、例えば現在車両の加速度が減少している際に
そのスリップ率SがS≦S1で第15図で示す範囲「2」→
「1」に移行したような場合には、可能な限り範囲
「2」の状態に戻すため、車体加速度GBFは、前回のフ
ィルタ47bの出力GBFn−1に更に重みが置かれて、上式
(2)で算出するときに比べ、前回算出の車体加速度G
BFn−1に近い値を有する車体加速度GBFnとして下式
(3)により算出される。
GBFn=(GBn+15GBFn−1)/16 …(3) 次に、上記基準トルク演算部47により算出された基準
トルクTGは、減算部48に出力される。この減算部48
は、上記基準トルク演算部47より得られる基準トルクT
Gから前記TSn演算部45にて算出された積分型補正トルク
TSnを減算するもので、その減算データはさらに減算部4
9に送られる。この減算部49は、上記減算部48から得ら
れた減算データからさらに前記TPn演算部46にて算出さ
れた比例型補正トルクTPnを減算するもので、その減算
データは駆動輪WFR,WFLを駆動する車軸トルクの目標ト
ルクTφとしてスイッチS1を介しエンジントルク算出部
50に送られる。つまり、上記目標トルクTφは下式
(4)による値となる。
Tφ=TG−TSn−TPn …(4) エンジントルク算出部50は、上記減算部49からスイッ
チS1を介して与えられた駆動輪WFR,WFLに対する目標ト
ルクTφを、エンジン16と上記駆動輪車軸との間の総ギ
ア比で除算し目標エンジントルクTeに換算するもので、
この目標エンジントルクTeは下限値設定部501に送られ
る。この下限値設定部501は、上記エンジントルク算出
部50で算出された目標エンジントルクTeの下限値を、例
えば第16図及び第17図に示すように、トラクションコン
トロール開始からの経過時間tあるいは車体速度VBに
応じて変化する下限値Tlimにより制限するもので、この
下限値設定部501により下限値が制限された目標エンジ
ントルクTelは目標空気量算出部502に送られる。この目
標空気量算出部502は、前記エンジン16において上記目
標エンジントルクTelを出力させるための吸気管22にお
ける吸気行程1回当たりの目標空気量(質量)A/Nmを算
出するもので、この目標空気量A/Nmは、エンジン回転速
度Neと上記目標エンジントルクTelとに基づき、第20図
に示すような3次元マップが参照されて求められる。
A/Nm=f[Ne,Tel] ここで、上記A/Nmは吸気行程1回当たりの吸入空気量
(質量)であり、f[Ne,Tel]はエンジン回転速度Ne,
目標エンジントルクTelをパラメータとした3次元マッ
プである。
なお、上記目標空気量(質量)A/Nmは、エンジン回転
速度Neに対して、第21図に示すような係数Kaと目標エン
ジントルクTelとの乗算により下式のようにして得ても
よい。
A/Nm=Ka(Ne)*Tel そして目標空気量算出部502は下式により、上記吸入
空気量(質量)A/Nmを、吸気温度及び大気圧に応じて補
正し、標準大気状態での吸入空気量(体積)A/Nvに換算
する。
A/Nv=(A/Nm)/{Kt(AT)*Kp(AP)} ここで、A/Nvは吸気行程1回当たりの吸入空気量(体
積)、Ktは吸気温度(AT)をパラメータとした密度補正
係数(第22図参照)、Kpは大気圧(AP)をパラメータと
した密度補正係数(第23図参照)である。
こうして上記目標空気量算出部502にて得られた目標
吸入空気量(体積)A/Nvは目標空気量補正部503に送ら
れる。この目標空気量補正部503は下式により、上記目
標空気量算出部502で算出された目標吸入空気量A/Nv
(体積)を吸気温度に応じて補正し、目標空気量A/N0
求める。
A/N0=A/Nv*Ka′(AT) ここで、A/N0は補正後の目標空気量、A/Nvは補正前の
目標空気量、Ka′は吸気温度(AT)による補正係数(第
24図参照)である。
次に、上記目標空気量補正部503により補正出力され
た目標空気量A/N0は等価目標スロットル開度算出部504
に送られる。この等価目標スロットル開度算出部504
は、エンジン回転速度Neと上記目標空気量A/N0とに基づ
き第25図に示すようなマップを参照して等価目標スロッ
トル開度θを求めるもので、この等価目標スロットル
開度θは目標スロットル開度算出部505に送られる。
ここで、上記等価目標スロットル開度θは、前記吸
気管22におけるスロットル弁を1つとした場合に上記目
標空気量A/N0を達成するためのスロットル弁開度であ
る。
そして、目標スロットル開度算出部505は、上記等価
目標スロットル開度θと前記主スロットルポジション
センサ26により検出される主スロットル弁THm23のスロ
ットル開度θmとに基づき第30図に示すようなマップを
参照して副スロットル弁THs24に対する目標副スロット
ル開度θsoを求める。この目標副スロットル開度θso
は、副スロットル弁開度信号として前記モータ駆動回路
25に送られ、副スロットル弁THs24の開度θsが制御さ
れる。
一方、上記目標空気量補正部53により補正出力された
目標空気量A/N0は減算部506に送られる。この減算部506
は、上記目標空気量A/N0と前記エアフローセンサ30によ
り所定のサンプリング時間毎に検出される実際の吸入空
気量A/Nとの差ΔA/Nを算出するもので、この目標空気量
A/N0と実空気量A/Nとの偏差ΔA/NはPID制御部507に送ら
れる。このPID制御部507は、上記空気量偏差ΔA/Nに相
当する上記副スロットル弁THs24の開度補正量Δθを算
出するもので、この副スロットル開度補正量Δθは、ス
イッチA1を介し加算部508に送られる。
ここで、上記PID制御部507により得られる副スロット
ル開度補正量Δθは、比例制御による開度補正量Δθ
p、積分制御による開度補正量Δθi、微分制御による
開度補正量Δθdを加算したものである。
Δθ=ΔθP+Δθi+Δθd Δθp=Kp(Ne)*Kth(Ne)*ΔA/N Δθi=Ki(Ne)*Kth(Ne)*Σ(ΔA/N) Δθd=Kd(Ne)*Kth(Ne)*{ΔA/N−ΔA/Nold} ここで、各係数Kp,Ki,Kdは、それぞれエンジン回転速
度Neをパラメータとした比例ゲイン(第26図参照),積
分ゲイン(第27図参照),微分ゲイン(第28図参照)で
あり、Kthはエンジン回転速度NeをパラメータとしたΔA
/N→Δθ変換ゲイン(第29図参照)、ΔA/Nは目標空気
量A/N0と実際の空気量A/Nとの偏差、ΔA/Noldは1回前
のサンプリングタイミングでのΔA/Nである。
また、上記等価目標スロットル開度算出部504と目標
スロットル開度算出部505との間には、該目標スロット
ル開度算出部505側と上記加算部508側とを切換えるスイ
ッチA2が設けられる。
ここで、上記スイッチA1の開閉動作及び上記スイッチ
A2の切換え動作は、何れもセンサ故障検出部509におけ
る故障検出結果に応じて制御される。このセンサ故障検
出部509は、前記主スロットルポジションセンサ26から
の出力信号を監視し、例えば通常0.2V〜4.8Vとなる出力
値が0.2V未満又は4.8Vを上回る異常値を示した際に、主
スロットルポジションセンサ26を故障として検出するも
ので、このセンサ故障検出部509により主スロットルポ
ジションセンサ26の故障が検出されると、上記スイッチ
A1は閉制御され、スイッチA2は加算部508側に切換えら
れる。つまり、主スロットルポジションセンサ26が故障
した場合、目標空気量A/N0に応じて上記等価目標スロッ
トル開度算出部504により得られる等価目標スロットル
開度θが、主スロットル弁THm23のスロットル回度θ
mを全開と仮定してそのまま基本の目標副スロットル開
度θs′とされ、上記PID制御部507より得られる空気量
偏差ΔA/Nに相当する開度補正量Δθと上記加算部508に
おいて加算される。この場合、加算部508においてフィ
ードバック補正された目標副スロットル開度θsoが、副
スロットル弁開度信号として前記モータ駆動回路25に送
られ、副スロットル弁THs24の開度θsが制御される。
一方、前記車輪速度センサ13,14により検出された従
動輪WRR,WRLの車輪速度VRR,VRLは、求心加速度演算部
53に送られる。この求心加速度演算部53は、車両の旋回
度を判断するための求心加速度GY′を求めるもので、こ
の求心加速度GY′は求心加速度補正部54に送られる。こ
の求心加速度補正部54は、上記求心加速度GY′を車速に
応じて補正し求心加速度GYを求める。
GY=Kv・GY′ ここで、Kvは第7図乃至第12図で示すように、車速に
応じて変化する係数である。
ところで、前記高車速選択部37から出力される大きい
方の従動輪車輪速度は減算部55に送られ、右駆動輪WFR
の車輪速度VFRから減算される。また、上記高車速選択
部37から出力される大きい方の従動輪車輪速度は減算部
56に送られ、左駆動輪WFLの車輪速度VFLから減算され
る。そして、減算部55による減算出力は乗算部57に送ら
れ、また、減算部56による減算出力は乗算部58に送られ
る。上記乗算部57は減算部55からの減算出力をKB倍
(0<KB<1)し、また、乗算部58は減算部56からの
減算出力を(1−KB)倍するもので、このそれぞれの
乗算出力は加算部59に送られて加算され右駆動輪WFRの
スリップ量DV FRが求められる。
一方、減算部56による減算出力は乗算部60に送られ、
また、減算部55による減算出力は乗算部61に送られる。
上記乗算部60は減算部56からの減算出力をKB倍(0<
KB<1)し、また、乗算部61は減算部55からの減算出
力を(1−KB)倍するもので、このそれぞれの乗算出
力は加算部62に送られて加算され左駆動輪WFLのスリッ
プ量DV FLが求められる。
ここで、上記KBは、第13図に示すように、トラクシ
ョンコントロールの制御開始からの経過時間tに応じて
変化する変数であり、この場合、トラクションコントロ
ールの制御開始時にはKB=「0.5」とし、その制御が進
むに従ってKB=「0.8」に近付くよう設定する。つま
り、左右駆動輪WFR,WFLのブレーキ制御を全く独立にす
ると、一方の駆動輪だけにブレーキが掛かってその回転
が減少した際、デファレンシャルギアの作用により、今
度は反対側の駆動輪がスリップしてブレーキが掛かるこ
とになり、この動作が繰返されるのを防止するよう構成
する。
次に、上記加算部59により得られる右駆動輪WFRのス
リップ量DV FRは微分部63に送られる。また、上記加算
部62により得られる左駆動輪WFLのスリップ量DV FLは
微分部64に送られる。この微分部63,64は、それぞれ対
応する駆動輪のスリップ量DV FR,DV FLを微分してその
時間的変化量、つまりスリップ加速度GFR,GFLを求める
もので、この右駆動輪WFRのスリップ加速度GFRはブレ
ーキ液圧変化量(ΔP)算出部65に、また、左駆動輪W
FLのスリップ加速度GFLはブレーキ液圧変化量(ΔP)
算出部66に送られる。このブレーキ液圧変化量(ΔP)
算出部65,66は、第14図に示すようなGFR(GFL)−Δ
P変換マップに基づき、各駆動輪WFR,WFLのスリップ加
速度GFR,GFLを抑制するためのフレーキ液圧変化量ΔP
を求めるもので、この左右駆動輪WFR,WFLに対するブレ
ーキ液圧変化量ΔPはそれぞれΔP−T変換部67,68に
送られる。このΔP−T変換部67,68は、各対応する駆
動輪のブレーキ液圧変化量ΔPを前記第1図(A)にお
けるインレットバルブ17i,18iの開時間Tに変換するも
ので、ΔP−T変換部67により得られた開時間Tに応じ
て右駆動輪WFR用のインレットバルブ17iを開制御し、
また、ΔP−T変換部68により得られた開時間Tに応じ
て左駆動輪WFL用のインレットバルブ18iを開制御す
る。
なお、上記第14図に示すGFR(GFL)−ΔP変換マッ
プにおいて破線aに基づく変換値は、旋回時においてブ
レーキ制御を行なう際に、内側駆動輪に対するブレーキ
制御を強化するためのものである。
一方、上記目標トルクTφが算出される減算部49から
エンジントルク算出部50の間には、スイッチS1が介在さ
れ、また、ブレーキ液圧変化量(ΔP)算出部65,66か
らΔP−T変換部67,68の間には、それぞれスイッチS2
a,S2bが介在される。上記各スイッチS1,S2a,S2bは、そ
れぞれ後述するスリップ制御の開始/終了条件が満たさ
れると閉成/開成されるもので、このスイッチS1,S2a,S
2bは、何れも制御開始/終了判定部69により開閉制御さ
れる。この制御開始/終了判定部69には、スリップ判定
部70からのスリップ判定信号が与えられる。このスリッ
プ判定部70は、前記駆動輪速度VFと従動輪速度VRとに
基づき減算部41及び加算部42を通して得られるスリップ
量DViが、スリップ判定値記憶部71で予め記憶されるス
リップ判定値αを上回ったか否かを判定するもので、こ
のスリップ判定信号が制御開始/終了判定部69に対して
与えられる。
ここで、上記制御開始/終了判定部69は、スリップ判
定部70からスリップ判定信号(DVi>α)が入力された
際に制御開始信号を出力し、上記スイッチS1,S2a,S2bを
閉成させる。また、制御開始/終了判定部69は、スリッ
プ判定部70から非スリップ判定信号(DVi≦α)が入力
された際に制御終了信号を出力し、スイッチS1,S2a,S2b
を開成させる。
次に、上記のように構成された車両の加速スリップ防
止装置の動作について説明する。
第1図及び第2図において、車輪速度センサ13,14か
ら出力される従動輪(後輪)の車輪速度は高車速選択部
36,低車速選択部37,求心加速度演算部53に入力される。
上記低車速選択部36においては従動輪の左右輪のうち小
さい方の車輪速度が選択され、上記高車速選択部37にお
いては従動輪の左右輪のうち大きい方の車輪速度が選択
される。通常の直線走行時において、左右の従動輪の車
輪速度が同一速度である場合には、低車速選択部36及び
高車速選択部37からは同じ車輪速度が選択される。ま
た、求心加速度演算部53においては左右の従動輪の車輪
速度が入力されており、その左右の従動輪の車輪速度か
ら車両が旋回している場合の旋回度、つまりどの程度急
な旋回を行なっているかの度合いが算出される。
以下、求心加速度演算部53においてどのように求心加
速度が算出されるかについて説明する。前輪駆動車では
後輪が従動輪であるため、駆動によるスリップに関係な
くその位置での車体速度を車輪速度センサにより検出で
きるので、アッカーマンジオメトリを利用することがで
きる。つまり、定常旋回においては求心加速度GY′は GY′=v2/r …(5) (v=車速,rは旋回半径)として算出される。
例えば、第19図に示すように車両が右に旋回している
場合において、旋回の中心をMoとし、旋回の中心Moから
内輪側(WRR)までの距離をr1とし、トレッドをΔrと
し、内輪側(WRR)の車輪速度をv1とし、外輪側WRLの
車輪速度をv2とした場合に、 v2/v1=(Δr+r1)/r1 …(6) とされる。
そして、上記(6)式を変形して 1/r1=(v2−v1)/Δr・v1 …(7) とされる。そして、内輪側を基準とすると求心加速度G
Y′は GY′=v12/r1 =v12・(v2−v1)/Δr・v1 =v1・(v2−v1)/Δr …(8) として算出される。
つまり、第(8)式により求心加速度GY′が算出され
る。ところで、旋回時には内輪側の車輪速度v1は外輪側
の車輪速度v2より小さいため、内輪側の車輪速度v1を用
いて求心加速度GY′を算出しているので、求心加速度G
Y′は実際より小さく算出される。従って、重み付け部3
3で乗算される係数KGは求心加速度GY′が小さく見積ら
れるために、小さく見積もられる。従って、駆動輪速度
VFが小さく見積もられるために、スリップ量DVi′(V
F−Vφ)も小さく見積もられる。これにより、目標ト
ルクTφが大きく見積もられるために、目標エンジント
ルクが大きく見積もられることにより、旋回時にも充分
な駆動力を与えるようにしている。
ところで、極低速時の場合には、第19図に示すよう
に、内輪側から旋回の中心M0までの距離はr1であるが、
速度が上がるに従ってアンダーステアする車両において
は、旋回の中心はMに移行し、その距離はr(r>r1)
となっている。このように速度が上がった場合でも、旋
回半径をr1として計算しているために、上記第(8)式
に基づいて算出された求心加速度GY′は実際よりも大き
い値として算出される。このため、求心加速度演算部53
において算出された求心加速度GY′は求心加速度補正部
54に送られて、高速では求心加速度GYが小さくなるよう
に、求心加速度GY′に第7図の係数Kvが乗算される。こ
の変数Kvは車速に応じて小さくなるように設定されてお
り、第8図あるいは第9図に示すように設定しても良
い。このようにして、求心加速度補正部54より補正され
た求心加速度GYが出力される。
一方、速度が上がるに従って、オーバステアする(r
<r1)車両においては、上記したアンダーステアする車
両とは全く逆の補正が求心加速度補正部54において行わ
れる。つまり、第10図ないし第12図のいずれかの変数Kv
が用いられて、車速が上がるに従って、上記求心加速度
演算部53で算出された求心加速度GY′を大きくなるよう
に補正している。
ところで、上記低車速選択部36において選択された小
さい方の車輪速度は重み付部38において第4図に示すよ
うに変数Kr倍され、高車速選択部37において選択された
高車速は重み付け部39において変数(1−Kr)倍され
る。変数Krは求心加速度GYが例えば0.9gより大きくなる
ような旋回時に「1」となるようにされ、求心加速度GY
が0.4gより小さくなると「0」に設定される。
従って、求心加速度GYが0.9gより大きくなるような旋
回に対しては、低車速選択部36から出力される従動輪の
うち低車速の車輪速度、つまり選択時における内輪側の
車輪速度が選択される。そして、上記重み付け部38及び
39から出力される車輪速度は加算部40において加算され
て従動輪速度VRとされ、さらに上記従動輪速度VRは乗
算部40′において(1+α)倍されて目標駆動輪速度V
φとされる。
また、駆動輪の車輪速度のうち大きい方の車輪速度が
高車速選択部31において選択された後、重み付け部33に
おいて第3図に示すように変数KG倍される。さらに、
平均部32において算出された駆動輪の平均車速(VFR+
VFL)/2は重み付け部34において、(1−KG倍され、
上記重み付け部33の出力と加算部35において加算されて
駆動輪速度VFとされる。従って、求心加速度GYが例え
ば0.1g以上となると、KG=1とされるため、高車速選
択部31から出力される2つの駆動輪のうち大きい方の駆
動輪の車輪速度が出力されることになる。つまり、車両
の旋回度が大きくなって求心加速度GYが例えば、0.9g以
上になると、「KG=Kr=1」となるために、駆動輪側
は車輪速度の大きい外輪側の車輪速度を駆動輪速度VF
とし、従動輪側は車輪速度の小さい内輪側の車輪速度を
従動輪速度VRとしているために、減算部41で算出され
るスリップ量DVi′(=VF−Vφ)を大きく見積もって
いる。従って、目標トルクTφは小さく見積もるため
に、エンジンの出力が低減されて、スリップ率Sを低減
させて第18図に示すように横力Aを上昇させることがで
き、旋回時のタイヤのグリップ力を上昇させて、安全な
旋回を行なうことができる。
上記スリップ量DVi′はスリップ量補正部43におい
て、求心加速度GYが発生する旋回時のみ第5図に示すよ
うなスリップ補正量Vgが加算されると共に、スリップ量
補正部44において第6図に示すようなスリップ量Vdが加
算される。例えば、直角に曲がるカーブの旋回を想定し
た場合に、旋回の前半においては求心加速度GY及びその
時間的変化率ΔGYは正の値となるが、カーブの後半にお
いては求心加速度Gの時間的変化率ΔGYは負の値とな
る。従って、カーブの前半においては加算部42におい
て、スリップ量DVi′に第5図に示すスリップ補正量Vg
(>0)及び第6図に示すスリップ補正量Vd(>0)が
加算されてスリップ量DViとされ、カーブの後半におい
てはスリップ補正量Vg(>0)及びスリップ補正量Vd
(<0)が加算されてスリップ量DViとされる。従っ
て、旋回の後半におけるスリップ量DViは旋回の前半に
おけるスリップ量DViよりも小さく見積もることによ
り、旋回の前半においてはエンジン出力を低下させて横
力を増大させ、旋回の後半においては、前半よりもエン
ジンの出力を回復させて車両の加速性を向上させるよう
にしている。
このようにして、補正されたスリップ量DViは例えば1
5msのサンプリング時間TでTSn演算部45に送られる。こ
のTSn演算部45内において、スリップ量DViが係数KIを乗
算されながら積分されて補正トルクTSnが求められる。
つまり、 TSn=GKiΣKI・DVi(KIはスリップ量DViに応じて変化す
る係数である) としてスリップ量DViの補正によって求められた補正ト
ルク、つまり積分型補正トルクTSnが求められる。
また、上記スリップ量DViはサンプリング時間T毎にT
Pn演算部46に送られて、補正トルクTPnが算出される。
つまり、 TPn=GKpDVi・Kp(Kpは係数) としてスリップ量DViにより補正された補正トルク、つ
まり比例型補正トルクTPnが求められる。
また、上記係数乗算部45b,46bにおける演算に使用す
る係数GKi,GKpの値は、シフトアップ時には変速開始か
ら設定時間後に変速後の変速段に応じた値に切替えられ
る。これは変速開始から実際に変速段が切替わって変速
を終了するまで時間がかかり、シフトアップ時に、変速
開始とともに変速後の高速段に対応した上記係数GKi,GK
pを用いると、上記補正トルクTSn,TPnの値は上記高速段
に対応した値となるため実際の変速が終了してないのに
変速開始前の値より小さくなり目標トルクTφが大きく
なってしまって、スリップが誘発されて制御が不安定と
なるためである。
また、上記加算部40から出力される従動輪速度VRは
車体速度VBとして基準トルク演算部47に入力される。
そして、車体加速度演算部47aにおいて、車体速度の加
速度VB(GB)が演算される。そして、上記車体加速度
演算部47aにおいて算出された車体速度の加速度GBはフ
ィルタ47bにより構成のところで説明したように、
(1)式乃至(3)式の何れかのフィルタがかけられ
て、加速度GBの状態に応じてGBFを最適な位置に止ど
めるようにしている。そして、基準トルク算出部47cに
おいて、基準トルクTG(=GBF×W×Re)が算出され
る。
そして、上記基準トルクTGと上記積分型補正トルクT
Snとの減算は減算部48において行われ、さらに上記比例
型補正トルクTPnが減算部49において減算される。この
ようにして、目標トルクTφは、 Tφ=TG−TSn−TPnとして算出される。
第31図は上記目標トルクTφに応じたエンジントルク
制御動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS1において、上記目標トルクTφを得
るための吸気行程1回当りの目標空気量A/N0が求められ
る。つまり、目標車軸トルクTφは、スイッチS1を介し
てエンジントルク算出部50に与えられ、目標エンジント
ルクTeに換算される。この目標エンジントルクTeは、エ
ンジントルクの下限値Tlimを設定している下限値設定部
501において、その目標エンジントルクTeの下限値が制
限される。そして、この下限値の制限された目標エンジ
ントルクTelは、目標空気量算出部502に送られて該目標
エンジントルクTelを出力するための目標空気量(質
量)A/Nmが算出される。また、目標空気量算出部502で
は、上記吸入空気量A/Nm(質量)が吸気温度及び大気圧
により補正されて標準大気圧状態での吸入空気量A/Nv
(体積)に換算される。
このようにして算出された目標吸入空気量A/Nv(体
積)は、目標空気量補正部503において吸気温による補
正が行われ、目標空気量A/N0とされる。
そして、ステップS2において、目標空気量補正部503
から出力される目標空気量A/N0は、等価目標スロットル
開度算出部504に送られ、第25図のマップが参照されて
エンジン回転速度Neと目標空気量A/N0に対する等価目標
スロットル開度θが求められる。
ここで、ステップS3において、前記主スロットルポジ
ションセンサ(TPS1)26が正常であるか否かがセンサ故
障検出部509において判断される。つまり、センサ出力
値が0.2V〜4.8Vの間にあり主スロットルポジションセン
サ26が正常であることが検出されると、スイッチA1は開
位置に保持され、スイッチA2は目標スロットル開度算出
部505側に保持される。
すると、ステップS4において、上記等価目標スロット
ル開度算出部504にて得られた等価目標スロットル開度
θは、目標スロットル開度算出部505に送られ、第30
図のマップが参照されて主スロットル弁THm23のスロッ
トル開度がθmである場合の副スロットル弁THs24に対
する目標スロットル開度θsoが算出される。
こうして求められた目標副スロットル開度θsoは、ス
テップS5において、副スロットル開度信号として前記モ
ータ駆動回路25に送られ、副スロットル弁THs24の開度
θsが制御される。
一方、上記ステップS3において、センサ故障検出部50
9により主スロットルポジションセンサ(TPS1)26の故
障が検出された場合には、上記目標スロットル開度算出
部505による目標副スロットル開度θsoの算出が不能に
なるので、スイッチA1が閉成されると共に、スイッチA2
は加算部508側に切換えられる。すると、まずステップS
6において、目標空気量A/N0に応じて上記等価目標スロ
ットル開度算出部504により得られる等価目標スロット
ル開度θが、主スロットル弁THm23の開度θmを全開
と仮定してそのまま基本の目標副スロットル開度θs′
とされる。
ここで、ステップS7において、前記エアフローセンサ
30により実際の吸入空気量A/Nが計測される。そして、
ステップS8において、上記目標空気量補正部503から補
正出力された目標空気量A/N0は減算部506に送られ、上
記エアフローセンサ30で検出された現在の吸入空気量A/
Nとの差ΔA/Nが算出される。このΔA/Nは、ステップS9
において、PID制御部507に送られてPID制御が行なわ
れ、該ΔA/Nに相当する開度補正量Δθが算出される。
すると、ステップS10において、上記開度補正量Δθ
は、スイッチA1を介して加算部508に送られ、上記基本
の目標副スロットル開度θs′と加算され、フィードバ
ック補正された目標副スロットル開度θsoが算出され
る。
こうして求められた目標副スロットル開度θsoは、ス
テップS5において、副スロットル弁開度信号として前記
モータ駆動回路25に送られ、副スロットル弁THs24の開
度θsが制御される。
すなわち、主スロットルポジションセンサ26が故障し
て、目標スロットル開度算出部505による目標副スロッ
トル開度θsoの算出が不能になった場合には、目標空気
量A/N0に対する実際の吸入空気量A/Nのフィードバック
制御により目標副スロットル開度θsoを求める構成とし
たので、主スロットルポジションセンサ26により得られ
る主スロットル弁THm23の開度検出データに完全に依存
することなく、常に高精度なエンジントルク制御を行な
うことが可能である。
ところで、上記高車速選択部37から出力される大きい
方の従動輪車輪速度が減算部55において駆動輪の車輪速
度VFRから減算される。さらに、上記高車速選択部37か
ら出力される大きい方の車輪素度が減算部56において駆
動輪の車輪速度VFLから減算される。従って、減算部55
及び56の出力を小さく見積もるようにして、旋回中にお
いてもブレーキを使用する回数を低減させ、エンジント
ルクの低減により駆動輪のスリップを低減させるように
している。
上記減算部55の出力は乗算部57においてKB倍(0<
KB<1)され、上記減算部56の出力は乗算部58におい
て(1−KB)倍された後、加算部59において加算され
て右側駆動輪のスリップ量DV FRとされる。また同時
に、上記減算部56の出力は乗算部60においてKB倍さ
れ、上記減算部55の出力は乗算部61において(1−K
B)倍された後加算部62において加算されて左側の駆動
輪のスリップ量DV FLとされる。上記変数KBは第13図に
示すようにトラクションコントロールの制御開始からの
経過時間tに応じて変化するもので、トラクションコン
トロールの制御開始時には「0.5」とされ、トラクショ
ンコントロールの制御が進むに従って、「0.8」に近付
くように設定されている。つまり、ブレーキにより駆動
輪のスリップを低減させる場合には、制動開始時におい
ては、両車両に同時にブレーキを掛けて、例えばスプリ
ット路でのブレーキ制動開始時の不快なハンドルショッ
クを低減させることができる。一方、ブレーキ制御が継
続されて行われて、上記KB)が「0.8」となった場合の
動作について説明する。この場合、一方の駆動輪だけに
スリップが発生したとき他方の駆動輪でも一方の駆動輪
の20%分だけスリップが発生したように認識してブレー
キ制御を行なうようにしている。これは、左右駆動輪の
ブレーキを全く独立にすると、一方の駆動輪にのみブレ
ーキがかかって回転が減少するとデフの作用により今度
は反対側の駆動輪がスリップしてブレーキがかかり、こ
の動作が繰返えされて好ましくないためである。上記右
側駆動輪のスリップ量DV FRは微分部63において微分さ
れてその時間的変化量、つまりスリップ加速度GFRが算
出されると共に、上記左側駆動輪のスリップ量DV FLは
微分部64において微分されてその時間的変化量、つまり
スリップ加速度GFLが算出される。そして、上記スリッ
プ加速度GFRはブレーキ液圧変化量(ΔP)算出部65に
送られて、第14図に示すGFR(GFL)−ΔP変換マップ
が参照されてスリップ加速度GFRを抑制するためのブレ
ーキ液圧の変化量ΔPが求められる。また、同様に、ス
リップ加速度GFLはブレーキ液圧変化量(ΔP)算出部
66に送られて、第14図に示すGFR(GFL)−ΔP変換マ
ップが参照されて、スリップ加速度GFLを抑制するため
のブレーキ液圧の変化量ΔPが求められる。
さらに、上記ΔP算出部65から出力されるスリップ加
速度GFRを抑制するためのブレーキ液圧の変化量ΔP
は、スイッチS2aの閉成時、つまり制御開始/終了判定
部69による制御開始条件成立判定の際にインレットバル
ブ17iの開時間Tを算出するΔP−T変換部67に与えら
れる。つまり、このΔP−T変換部67において算出され
たバルブ開時間Tが、右側駆動輪WFRのブレーキ作動時
間FRとされる。また、同様に、上記ΔP算出部66から出
力されるスリップ加速度GFLを抑制するためのブレーキ
液圧の変化量ΔPは、スイッチS2bの閉成時、つまり制
御開始/終了判定部69による制御開始条件成立判定の際
にインレットバルブ18iの開時間Tを算出するΔP−T
変換部68に与えられる。つまり、このΔP−T変換部68
において算出されたバルブ開時間Tが、左側駆動輪WFL
のブレーキ作動時間FLとされる。これにより、左右の駆
動輪WFR,WFLにより以上のスリップが生じることが抑制
される。
なお、第14図において、旋回時にブレーキを掛ける場
合には、内輪側の駆動輪のブレーキを強化するために、
旋回時の内輪側は破線aで示すようになっている。この
ようにして、旋回時において荷重移動が外輪側に移動し
て、内輪側がすべり易くなっているのを、ブレーキ液圧
の変化量ΔPを内輪側を外輪側よりも大きめとすること
により、旋回時に内輪側がすべるのを防止させることが
できる。
ここで、例えば車両が圧雪路等の低μ路上で発進加速
する際に、アクセルペダルの踏込みに伴うエンジン出力
の上昇により、駆動輪WFR,WFLに加速スリップが生じ、
そのスリップ量DViがスリップ判定値記憶部71で予め記
憶されるスリップ判定値αを上回ると、スリップ判定部
70から制御開始/終了判定部69に対しスリップ判定信号
(DVi>α)が出力される。すると、制御開始/終了判
定部69では、駆動輪のスリップ抑制制御が必要になった
と判定し、スイッチS1及びS2a,S2bを閉成させる。これ
により、上記駆動輪WFR,WFLのスリップ量DVに応じたエ
ンジントルク制御、並びに制動制御によるスリップ制御
が開始される。
一方、上記スリップ制御が開始された後の状態におい
て、例えばアクセルペダルの戻し操作による主スロット
ル弁THm23の閉じ動作に伴い、エンジン出力トルクが低
下して駆動輪WFR,WFLのスリップ要因が解消され、その
スリップ量DViがスリップ判定値記憶部71で予め記憶さ
れるスリップ判定値α以下になると、スリップ判定部70
から制御開始/終了判定部69に対しスリップ判定信号
(DVi≦α)が出力される。すると、制御開始/終了判
定部69では、駆動輪のスリップ抑制制御が不要になった
と判定し、スイッチS1及びS2a,S2bを開成させる。これ
により、上記駆動輪WFR,WFLのスリップ量DVに応じたエ
ンジントルク制御、並びに制動制御によるスリップ制御
が終了される。
ここで、上記制御開始/終了判定部69により制御終了
判定が成された場合には、副スロットル弁THs24の開度
θsは徐々に全開方向に制御され、副スロットル全開SW
29から全開検出信号(オン)が得られた状態で待機され
る。
したがって、上記構成の車両の加速スリップ防止装置
によれば、エンジントルク制御ならびにブレーキング制
御を適切に行ない、駆動輪に生じるスリップを確実に抑
制して車両の加速性を向上させることが可能になるばか
りでなく、エンジントルク制御系において、主スロット
ルポジションセンサ16の故障により目標スロットル開度
算出部505による目標副スロットル開度θsoの算出が不
能となった場合でも、目標エンジントルクTφに応じた
目標吸入空気量A/N0に対する実際の吸入空気量A/Nのフ
ィードバック制御により目標副スロットル開度θsoが求
まる構成としたので、主スロットルポジションセンサ26
により得られる主スロットル弁THm23の開度検出データ
に完全に依存することなく、常に高精度なエンジントル
ク制御を行なうことが可能になる。
尚、上記実施例では、PID制御部507と加算部508との
間にスイッチA1を設け、主スロットルポジションセンサ
(TPS1)26の故障が検出された場合にのみ、上記スイッ
チA1を閉じて吸入空気量A/Nの偏差ΔA/Nに応じた開度補
正量Δθによる目標副スロットル開度θsoの補正を行な
ったが、上記スイッチA1を除去して上記PID制御部507と
上記加算部508とを直接接続し、上記空気量偏差ΔA/Nに
基づく目標副スロットル開度θsoの開度補正は常時行な
う構成としてもよい。
第32図はその構成を示すもので、目標スロットル開度
算出部505により得られる基本の目標副スロットル開度
θs′を加算部508に与え、この基本目標副スロットル
開度θs′にPID制御部507により得られる副スロットル
開度補正量Δθを加算して目標副スロットル開度θsoと
する。そして、主スロットルポジションセンサ(TPS1)
26の異常時には、スイッチA2により等価目標スロットル
開度θが目標スロットル開度算出部505をバイパスし
て上記加算部508に直接基本の目標副スロットル開度θ
s′として与えられるよう構成する。
この場合、上記主スロットルポジションセンサ26の正
常時には等価目標スロットル開度θと主スロットル開
度θmとに基づき基本目標副スロットル開度θs′を設
定し、この設定開度θs′に対し更にA/Nフィードバッ
クによる開度補正を加えるので、より一層高精度なエン
ジントルク制御を行なうことが可能になると共に、上記
実施例同様、主スロットルポジションセンサ26の異常時
にも、等価目標副スロットル開度θをそのまま基本目
標副スロットル開度θs′に置換え、この置換えθs′
にA/Nフィードバックによる開度補正を加えることで、
目標エンジンルクTeに応じた確実な副スロットル弁THm2
4の開度制御を行なうことが可能である。
また、上記実施例では、副スロットル弁THs24の開度
検出手段として副スロットルポジションセンサ(TPS2)
27を用いたが、副スロットル弁THs24を開閉動作させる
モータ24Mがステッパモータ等のようにオープンループ
位置制御可能なアクチュエータである場合には、そのア
クチュエータの作動量と副スロットル弁THs24の開閉間
隔とを対応付けして副スロットル開度θsを得ることが
できる。
[発明の効果] 以上のように本発明によれば、吸気管内の吸気流路に
設けられアクセルペダルの踏込み操作に応じて開動作す
る主スロットル弁と、上記吸気管内の吸気流路に上記主
スロットル弁よりも上流側に設けられた副スロットル弁
とを有し、目標とするエンジントルクに応じて上記副ス
ロットル弁の開度を開閉制御するもので、、上記目標エ
ンジントルクに応じた吸入空気量を求める目標空気量算
出手段と、上記吸気管におけるスロットル弁を1つとし
た場合の上記目標吸入空気量に応じたスロットル開度を
求める等価目標スロットル開度算出手段と、上記主スロ
ットル弁の開度を検出する主スロットル開度検出手段
と、この主スロットル弁の開度と上記等価目標スロット
ル開度とに基づき上記副スロットル弁に対する目標開度
を求める第1の目標スロットル開度算出手段と、上記吸
気管に吸気される実際の吸入空気量を計測する実空気量
計測手段と、この実吸入空気量と上記目標吸入空気量と
の偏差に応じたスロットル開度補正量を求める開度補正
量算出手段と、上記主スロットル開度検出手段の異常を
検出する異常検出手段と、同異常検出手段が上記異常を
検出したときに上記等価目標スロットル開度を上記副ス
ロットル弁の基本目標スロットル開度として設定する基
本目標スロットル開度設定手段と、上記基本目標スロッ
トル開度を上記スロットル開度補正量により補正するこ
とにより上記副スロットル弁の目標開度を求める第2の
目標スロットル開度算出手段と、上記第1の目標スロッ
トル開度算出手段または上記第2の目標スロットル開度
算出手段によって求められた目標スロットル開度に応じ
て上記副スロットル弁を開閉駆動する副スロットル弁駆
動手段とを備えてなるので、例えば主スロットル開度セ
ンサの故障により主スロットル弁の開度が不明になった
場合でも、目標エンジントルクを得るための副スロット
ル弁の制御開度を的確なエンジン制御を引き続き行なう
ことが可能になるエンジントルク制御装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は本発明のエンジントルク制御装置の一実
施例に係わる車両の加速スリップ防止装置の全体的な構
成図、第1図(B)は第1図(A)のエンジン吸気系を
示す構成図、第2図は第1図のトラクションコントロー
ラの制御を機能ブロック毎に分けて示したブロック図、
第3図は求心加速度GYと変数KGとの関係を示す図、第
4図は求心加速度GYと変数Krとの関係を示す図、第5図
は求心加速度GYとスリップ補正量Vgとの関係を示す図、
第6図は求心加速度の時間的変化量ΔGYとスリップ補正
量Vdとの関係を示す図、第7図乃至第12図はそれぞれ車
体速度VBと変数Kvとの関係を示す図、第13図はブレー
キ制御開始時から変数KBの経時変化を示す図、第14図
はスリップ量の時間的変化量GFR(GFL)とブレーキ液
圧の変化量ΔPとの関係を示す図、第15図及び第18図は
それぞれスリップ率Sと路面の摩擦係数μとの関係を示
す図、第16図はTlim−t特性を示す図、第17図はTlim−
VB特性を示す図、第19図は旋回時の車両の状態を示す
図、第20図は目標エンジントルク−エンジン回転速度マ
ップを示す図、第21図は係数Kaのエンジン回転速度Ne特
性を示す図、第22図は係数Ktの吸気温度特性を示す図、
第23図は係数Kpの大気圧特性を示す図、第24図は係数K
a′の吸気温度特性を示す図、第25図は目標A/N−エンジ
ン回転速度マップを示す図、第26図は比例ゲインKpのエ
ンジン回転速度特性を示す図、第27図は積分ゲインKiの
エンジン回転速度特性を示す図、第28図は微分ゲインKd
のエンジン回転速度特性を示す図、第29図は変換ゲイン
のエンジン回転速度特性を示す図、第30図は等価目標ス
ロットル開度−主スロットル開度マップを示す図、第31
図は目標エンジントルクに応じたエンジントルク制御動
作を示すフローチャート、第32図は本発明の他の実施例
に係わるトラクションコントローラの制御ブロックを示
す図である。 WFR,WFL……駆動輪、WRR,WRL……従動輪、11〜14……
車輪速度センサ、15……トラクションコントローラ、16
……エンジン、22……吸気管、23……主スロットル弁TH
m、24……副スロットル弁THs、26……主スロットルボジ
ションセンサ(TPS1)、27……副スロットルポジション
センサ(TPS2)、28……主スロットルアイドルSW、29…
…副スロットル全開SW、30……エアフローセンサ(AF
S)、45,46……補正トルク演算部、47c……基準トルク
算出部、50……エンジントルク算出部、82……エンジン
コントロールユニット(ECU)、83……エンジン回転セ
ンサ、502……目標空気量算出部、504……等価目標スロ
ットル開度算出部、505……目標スロットル開度算出
部、506……減算部、507……PID制御部、508……加算
部、509……センサ故障検出部、A1,A2……スイッチ。
フロントページの続き (72)発明者 島田 誠 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 上田 克則 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−85551(JP,A) 特開 昭62−170758(JP,A) 特開 昭63−88235(JP,A) 特開 昭63−109248(JP,A) 特開 昭63−253131(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸気管内の吸気流路に設けられアクセルペ
    ダルの踏込み操作に応じて開動作する主スロットル弁
    と、上記吸気管内の吸気流路に上記主スロットル弁より
    も上流側または下流側に設けられた副スロットル弁とを
    有し、目標とするエンジントルクに応じて上記副スロッ
    トル弁の開度を開閉制御するエンジントルク制御装置に
    おいて、上記目標エンジントルクに応じた吸入空気量を
    求める目標空気量算出手段と、上記吸気管におけるスロ
    ットル弁を1つとした場合の上記目標吸入空気量に応じ
    たスロットル開度を求める等価目標スロットル開度算出
    手段と、上記主スロットル弁の開度を検出する主スロッ
    トル開度検出手段と、この主スロットル弁の開度と上記
    等価目標スロットル開度とに基づき上記副スロットル弁
    に対する目標開度を求める第1の目標スロットル開度算
    出手段と、上記吸気管に吸気される実際の吸入空気量を
    計測する実空気量計測手段と、この実吸入空気量と上記
    目標吸入空気量との偏差に応じたスロットル開度補正量
    を求める開度補正量算出手段と、上記主スロットル開度
    検出手段の異常を検出する異常検出手段と、同異常検出
    手段が上記異常を検出したときに上記等価目標スロット
    ル開度を上記副スロットル弁の基本目標スロットル開度
    として設定する基本目標スロットル開度設定手段と、上
    記基本目標スロットル開度を上記スロットル開度補正量
    により補正することにより上記副スロットル弁の目標開
    度を求める第2の目標スロットル開度算出手段と、上記
    第1の目標スロットル開度算出手段または上記第2の目
    標スロットル開度算出手段によって求められた目標スロ
    ットル開度に応じて上記副スロットル弁を開閉駆動する
    副スロットル弁駆動手段とを具備したことを特徴とする
    エンジントルク制御装置。
  2. 【請求項2】吸気管内の吸気流路に設けられアクセルペ
    ダルの踏込み操作に応じて開動作する主スロットル弁
    と、上記吸気管内の吸気流路に上記主スロットル弁より
    も上流側または下流側に設けられた副スロットル弁とを
    有し、目標とするエンジントルクに応じて上記副スロッ
    トル弁の開度を開閉制御するエンジントルク制御装置に
    おいて、上記目標エンジントルクに応じた吸入空気量を
    求める目標空気量算出手段と、上記吸気管におけるスロ
    ットル弁を1つとした場合の上記目標吸入空気量に応じ
    たスロットル開度を求める等価目標スロットル開度算出
    手段と、上記主スロットル弁の開度を検出する主スロッ
    トル開度検出手段と、この主スロットル弁の開度と上記
    等価目標スロットル開度とに基づき上記副スロットル弁
    に対する目標開度を求める目標スロットル開度算出手段
    と、上記吸気管に吸気される実際の吸入空気量を計測す
    る実空気量計測手段と、この実吸入空気量と上記目標吸
    入空気量との偏差に応じたスロットル開度補正量を求め
    る開度補正量算出手段と、上記目標スロットル開度を上
    記スロットル開度補正量により補正する目標スロットル
    開度補正手段と、この目標スロットル開度補正手段によ
    り補正された目標スロットル開度に応じて上記副スロッ
    トル弁を開閉駆動する副スロットル弁駆動手段と、上記
    主スロットル開度検出手段の異常を検出する異常検出手
    段と、同異常検出手段が上記異常を検出したときに上記
    等価目標スロットル開度を上記副スロットル弁に対する
    目標開度として設定する目標スロットル開度設定手段と
    を具備したことを特徴とするエンジントルク制御装置。
JP1161589A 1989-01-20 1989-01-20 エンジントルク制御装置 Expired - Lifetime JP2668723B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1161589A JP2668723B2 (ja) 1989-01-20 1989-01-20 エンジントルク制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1161589A JP2668723B2 (ja) 1989-01-20 1989-01-20 エンジントルク制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02191843A JPH02191843A (ja) 1990-07-27
JP2668723B2 true JP2668723B2 (ja) 1997-10-27

Family

ID=11782822

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1161589A Expired - Lifetime JP2668723B2 (ja) 1989-01-20 1989-01-20 エンジントルク制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2668723B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02191843A (ja) 1990-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR930007610B1 (ko) 차량의 엔진출력제어방법 및 장치
US5073865A (en) Vehicle engine output control apparatus
US5018383A (en) Failure diagnostic apparatus in an engine air intake system
JP2668723B2 (ja) エンジントルク制御装置
JP2764998B2 (ja) エンジントルク制御装置
JP2722607B2 (ja) エンジントルク制御装置
JP2754719B2 (ja) 車両のエンジン出力制御装置
JPH02221658A (ja) エンジン吸気系におけるスロットル開度制御装置
JP2722640B2 (ja) エンジン吸気系における故障診断装置
JP2718139B2 (ja) エンジン吸気系における故障診断装置
JP2722612B2 (ja) 車両のエンジン出力制御方法
JP2629910B2 (ja) 車両の加速スリップ防止装置
JP2629911B2 (ja) 車両の加速スリップ防止装置
JP2550694B2 (ja) 車両のエンジン出力制御方法
JP2503602B2 (ja) 車両の加速スリップ防止装置
JP2629912B2 (ja) 車両の加速スリップ防止装置
JP2595742B2 (ja) 副スロットル弁の開度制御方法
JPH02149738A (ja) 車両のエンジン出力制御方法
JP2765099B2 (ja) 副スロットル弁の開度制御方法
JP2760076B2 (ja) 副スロットル弁の開度制御方法
JP2536088B2 (ja) 車両の加速スリップ防止装置
JPH02149737A (ja) 車両のエンジン出力制御方法
JPH0788160B2 (ja) 車両の加速スリップ防止装置
JPH02151540A (ja) 車両の加速スリップ防止装置
JPH02151539A (ja) 車両の加速スリップ防止装置