JP2536088B2 - 車両の加速スリップ防止装置 - Google Patents

車両の加速スリップ防止装置

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JP2536088B2
JP2536088B2 JP63221604A JP22160488A JP2536088B2 JP 2536088 B2 JP2536088 B2 JP 2536088B2 JP 63221604 A JP63221604 A JP 63221604A JP 22160488 A JP22160488 A JP 22160488A JP 2536088 B2 JP2536088 B2 JP 2536088B2
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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は変速時に生じるスリップの発生を防止する車
両の加速スリップ防止装置に関する。
(従来の技術) 従来、自動車が急加速された場合に生じる駆動輪のス
リップを防止する加速スリップ防止装置(トラクション
コントロール装置)が知られている。このようなトラク
ションコントロール装置においては、駆動輪の加速スリ
ップを検出するとタイヤと路面との摩擦係数μが最大範
囲(第18図の斜視範囲)にくるように、スリップ率Sを
制御していた。ここで、スリップ率Sは[(VF−VB)
/VF]×100(パーセント)であり、VFは駆動輪の車輪
速度、VBは車体速度である。つまり、駆動輪のスリッ
プを検出した場合には、駆動輪の車輪速度VFをエンジ
ン出力の制御により、スリップ率Sが斜線範囲に来るよ
うに制御して、タイヤと路面との摩擦係数μが最大範囲
に来るように制御して、加速時に駆動輪のスリップを防
止して自動車の加速性能を向上させるようにしている。
(発明が解決しようとする課題) 上記トラクションコントロール装置を用い、スリップ
を防止する制御を行なっている時に変速操作が行われる
と、エンジンと駆動輪との間の動力伝達機構の特性が上
記変速操作によって変化するので、同変化に応じて適確
に上記制御を行なうことが重要な課題となる。
一方、自動変速機を使用する場合、一般に変速段の切
換を開始してから実際にその切換を完了するまでに時間
遅れが存在する。このため、現在使用中の変速段に応じ
てエンジン出力の低減度合いを調整する際に変速段の切
換があると、その切換がシフトアップである場合に変速
開始と共に切換後の変速段に対応したエンジン出力の低
減度合いに切り換えると、エンジン出力はシフトアップ
後の変速段に対応したものとなるのに対して実際の変速
段はまだシフトアップ前のままとなることがある。この
場合、例えば変速段切換に伴うトルク変化によりスリッ
プが生じるのを防止するために、変速段切換前後で駆動
トルクまたは駆動トルクの変化がほぼ同一となるように
エンジン出力の低減度合いを変更すると、シフトアップ
に対応した低減度合いの変更により、変更後のエンジン
出力またはエンジン出力変化は変更前のエンジン出力ま
たはエンジン出力変化より大きい値となる。このため、
エンジン出力またはエンジン出力変化が増大したにもか
かわらず変速段はまだ切換前の状態となり、駆動輪のス
リップを増大させてしまうことになる。
また、このような問題点を解決するため、エンジン出
力低減度合いの変更を変速開始から遅らせて行うように
すると、変速段の切換がシフトダウンである場合にもエ
ンジン出力低減度合いの変更が変速開始から遅れて行わ
れるため、変速段の切換前後での駆動トルクまたは駆動
トルク変化はほぼ同一となるものの、エンジン出力は変
速開始から所定時間の間は、シフトダウン後の変速段に
対応した値より大きい値のままとなり、駆動輪のスリッ
プをできるだけ素早く低減するという本来の加速スリッ
プ防止の目的とは相反するものとなってしまう。
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたもので
あって、その目的は、加速スリップ防止のためのエンジ
ン出力の低減制御中に変速段の切換があった場合、変速
段切換の種類に応じて適切にエンジン出力低減度合いの
変更時期を設定することにより、変速段切換時のスリッ
プの発生を適確にかつ応答性良く制御することができる
ようにした車両の加速スリップ防止装置を提供すること
にある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段及び作用) 車両の駆動輪のスリップ量を検出し、このスリップ量
に応じてエンジンの出力トルクを低減することにより上
記駆動輪のスリップを制御する車両の加速スリップ防止
装置において、上記車両に搭載された自動変速機で使用
中の変速段を検出する変速段検出手段と、同変速段検出
手段によって検出された変速段に応じて上記エンジン出
力の低減度合いを調整し、変速段の切換があった場合
に、変速段の切換がシフトアップのときにはシフトアッ
プ前の変速段に対応した上記エンジン出力の低減度合い
からシフトアップ後の変速段に対応した上記エンジン出
力の低減度合いへの切換を、シフトアップ開始から所定
時間遅延させて行う一方、変速段の切換がシフトダウン
のときにはシフトダウン前の変速段に対応した上記エン
ジン出力の低減度合いからシフトダウン後の変速段に対
応した上記エンジン出力の低減度合いへの切換を、シフ
トダウン開始時点で行うエンジン出力制御手段とを備え
たことを特徴とする車両の加速スリップ防止装置であ
る。
このような車両の加速スリップ防止装置によれば、駆
動輪に発生したスリップを抑制するためにエンジン出力
を低減制御する際に、変速段検出手段が現在自動変速機
で使用中の変速段を検出し、エンジン出力制御手段が上
記変速段検出手段によって検出された変速段に応じて、
上記エンジン出力の低減度合いを調整する。そして、こ
の時に変速段の切換があると、変速段の切換がシフトア
ップのときにはシフトアップ前の変速段に対応した上記
エンジン出力の低減度合いからシフトアップ後の変速段
に対応した上記エンジン出力の低減度合いへの切換を、
シフトアップが完了したと推定される時点で行う一方、
変速段の切換がシフトダウンの、ときにはシフトダウン
前の変速段に対応した上記エンジン出力の低減度合いか
らシフトダウン後の変速段に対応した上記エンジン出力
の低減度合いへの切換を、シフトダウン開始時点で行
う。
このようなエンジン出力低減の変更を行うことによ
り、変速段の切換がシフトアップのときにはシフトアッ
プがほぼ完了してからエンジン出力の低減度合いがシフ
トアップ後の変速段に対応したものとすることが可能と
なりエンジン出力またはエンジン出力の変化の増大に伴
うスリップの発生を防止することができる。一方、変速
段の切換がシフトダウンのときにはシフトダウン開始時
点で上記エンジン出力の低減度合いがシフトダウン後の
変速段に対応したものとなり、実際のシフトダウン完了
を待たずに直ちにエンジン出力またはエンジン出力変化
を小さく変更して、加速スリップの制御をより素早く行
うことが可能となる。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の一実施例に係わる車両
の加速スリップ防止装置について説明する。第1図は車
両の加速スリップ防止装置を示す構成図である。同図は
前輪駆動車を示しているもので、WFRは前輪右側車輪、
WFLは前輪左側車輪、WRRは後輪右側車輪、WRLは後輪
左側車輪を示している。また、11は前輪右側車輪(駆動
輪)WFRの車輪速度VFRを検出する車輪速度センサ、12
は前輪左側車輪(駆動輪)WFLの車輪速度VFLを検出す
る車輪速度センサ、13は後輪右側車輪(従動輪)WRRの
車輪速度VRRを検出する車輪速度センサ、14は後輪左側
車輪(従動輪)WRLの車輪速度VRLを検出する車輪速度
センサである。上記車輪速度センサ11〜14で検出された
車輪速度VFR,VFL,VRR,VRLはトラクションコントローラ
15に入力される。このトラクションコントローラ15はエ
ンジン16に制御信号を送って加速時の駆動輪のスリップ
を防止する制御を行なっている。このエンジン16はアク
セルペダルによりその開度が操作される主スロットル弁
THmの他に、上記トラクションコントローラ15からの制
御信号Θsによりその開度が制御される副スロットル弁
THsを有しており、この副スロットル弁THsの開度をトラ
クションコントローラ15からの制御信号により制御して
エンジン16の駆動力を制御している。
また、17は前輪右側車輪WFRの制動を行なうホイール
シリンダ、18は前輪左側車輪WFLの制動を行なうホイー
ルシリンダである。通常これらのホイールシリンダには
ブレーキペダル(図示せず)を操作することで、マスタ
バック、マスタシリンダ等(図示せず)を介して圧油が
供給される。トラクションコントロール作動時には次に
述べる別の経路からの圧油の供給を可能としている。上
記ホイールシリンダ17への油圧源19からの圧油の供給は
インレットバルブ17iを介し行われ、上記ホイールシリ
ンダ17からザーバ20への圧油の排出はアウトレットバル
ブ17oを介して行われる。また、上記ホイールシリンダ1
8への油圧源19からの圧油の供給はインレットバルブ18i
を介して行われ、上記ホイールシリンダ18からザーバ20
への圧油の排出はアウトレットバルブ18oを介して行わ
れる。そして、上記インレットバルブ17i及び18i、上記
アウトレットバルブ17o及び18oの開閉制御は上記トラク
ションコントローラ15により行われる。
次に、第2図を参照して上記トラクションコントロー
ラ15の詳細な構成について説明する。車輪速度センサ11
及び12において検出された駆動輪の車輪速度VFR及びV
FLは高車速選択部(SH)31に送られて、車輪速度VFRと
車輪速度VFLのうち大きい車輪速度の方が選択され出力
される。また同時に、車速センサ11及び12において検出
された駆動輪の車輪速度VFR及びVFLは平均部32におい
て平均されて平均車輪速度(VFR+VFL)/2が算出され
る。上記高車速選択部31から出力される車輪速度は重み
付け部33において変数KG倍され、上記平均部32から出
力される平均車輪速度は重み付け部34において変数(1
−KG)倍されて、それぞれ加算部35に送られて加算さ
れて駆動輪速度FFとされる。なお、変数KGは第3図に
示すように求心加速度GYに応じて変化する変数である。
第3図に示すように、求心加速度GYが所定値(例えば、
0.1g、ただしgは重力加速度)までは求心加速度に比例
し、それ以上になると、「1」となるように設定されて
いる。
また、上記車輪速度センサ13,14で検出される従動輪
の車輪速度は低車速選択部36に入力されて、小さい方の
車輪速度が選択される。さらに、上記車輪速度センサ1
3,14で検出される従動輪の車輪速度は高車速選択部37に
入力されて、大きい方の車輪速度が選択される。そし
て、上記低車速選択部36で選択された小さい方の車輪速
度は重み付け部38において変数Kr倍され、上記車速選択
部37で選択された大きい方の車輪速度は重み付け部39に
おいて、変数(1−Kr)倍される。この変数Krは第4図
に示すように求心加速度GYに応じて「1」〜「0」の間
を変化している。
また、上記重み付け部38及び上記重み付け部39から出
力される車輪速度は加算部40において加算されて従動輪
速度VRとされ、さらに上記従動輪速度VRは乗算部40′
において(1+α)倍されて目標駆動輪速度VΦとされ
る。
そして、上記加算部36から出力される駆動輪速度VF
と上記乗算部40′から出力される目標駆動輪速度VΦは
減算部41において減算されてスリップ量DVi′(=VF−
VΦ)が算出される。このスリップ量DVi′はさらに加
算部42において、求心加速度GY及び求心加速度GYの変化
率Gに応じてスリップ量DVi′の補正がなされる。つ
まり、スリップ量補正部43には第5図に示すような求心
加速度GYに応じて変化するスリップ補正量Vgが設定され
ており、スリップ量補正部44には第6図に示すような求
心加速度GYの変化率Gに応じて変化するスリップ補正
量Vdが設定されている。そして、加算部42において、減
算部41から出力されるスリップ量DVi′に上記スリップ
補正量Vd及びVgが加算されて、スリップ量DViとされ
る。
このスリップ量DViは例えば15msのサンプリング時間
TでTSn演算部45内の演算部45aに送られて、スリップ量
DViが係数KIを乗算されながら積分されて補正トルクTS
n′が求められる。つまり、 TSn′=ΣKI・DVi(KIはスリップ量DViに応じて変化す
る係数である) としてスリップ量DViの積算により求められた補正トル
ク、つまり積分型補正トルクTSn′が求められる。そし
て、上記積分型補正トルクTSn′は駆動輪WFR及びWFL
を駆動するトルクに対する補正値であって、エンジン16
と上記駆動輪との間の動力伝達機構の特性が変速段の切
換えにより変化するのに応じて制御ゲインを調整する必
要があるので、係数乗算部45bにおいて変速段によりそ
れぞれ異なった係数GKiが乗算され変速段に応じた補正
後の積分型補正トルクTSnが算出される。
また、上記スリップ量DViはサンプリング時間T毎にT
Pn演算部46の演算部46aに送られてスリップ量DViに比例
する補正トルクTPn′が算出される。つまり、 TPn′=DVi・GKp(Kpは係数) としてスリップ量DViに比例する補正トルク、つまり比
例型補正トルクTPn′が求められる。そして、比例型補
正トルクTPn′は上記積分型補正トルクTSn′と同様の理
由により係数上算部46bにおいて変速段によりそれぞれ
異なった係数GKpが乗算され変速段に応じた補正後の比
例型補正トルクTPnが算出される。
る。
また、上記加算部40から出力される従動輪速度VRは
車体速度VBとして標準トルク演算部47に入力される。
そして、この基準トルク演算部47内の車体加速度演算部
47aにおいて、車体速度の加速度B(GB)が演算され
る。
そして、上記車体加速度演算部47aにより算出された
車体加速度B(GB)はフィルタ47bを通されて車体加
速度GBFとされる。このフィルタ47bにおいては、加速
度増加時に「2」位置の状態へ素早く移行するために、
前回のフィルタ47bの出力であるGBFn-1と今回検出した
GBnとを同じ重み付けで平均して、 GBFn=(GBn+GBFn-1/2 …(1) としている。また、スリップ率S>Sl(Slは最大スリッ
プ率Smaxよりもやや小さい値に設定されている)で加速
度減少時、例えば「2」位置から「3」位置に移行する
ような場合には、上記「1」位置の時より遅く移行させ
るために、フィルタ47bを遅いフィルタに切換えてい
る。つまり、 GBFn=(GBn+7BFn-1)/8 …(2) として、前回のフィルタ47bの出力に重みが置かれてい
る。
また、スリップ率S≦S1で加速度減少時、つまり
「1」の領域において加速度減少時には、できるだけSm
axに止どまりたいために、フィルタ47bはさらに遅いフ
ィルタに切換えられる。つまり、 GBFn=(GBn+15BFn-1)/16 …(3) として、前回のフィルタ47bの出力に非常に重みが置か
れている。このように、フィルタ47bにおいては、加速
度の状態に応じてフィルタ47bを上記(1)〜(3)式
に示すように3段階に切り換えている。そして、上記車
体加速度GBFは基準トルク算出部47cに送られて基準ト
ルクTGが算出される。つまり、 TG=GBF×W×Re か算出される。ここで、Wは重量、Reはタイヤ半径であ
る。
そして、上記基準トルクTGと上記積分型補正トルクT
Snとの減算が減算部48において行われ、さらに上記比較
型補正トルクTPnとの減算が減算部49において行われ
る。このようにして、目標トルクTΦは TΦ=TG=TSn−TPnとして算出される。
そして、この目標トルクTΦは駆動輪WFR及びWFLを
駆動するトルクを示すので、エンジントルク算出部50に
おいてエンジン16と上記駆動輪間の総ギア比で除算さ
れ、目標エンジントルクTΦ′に換算される。そして、
エンジントルクの下限値Tlimを設定している下限値設定
部51において、第16図あるいは第17図に示すようにトラ
クションコントロール開始からの経過時間あるいは車体
速度VBに応じて変化する下限値Tlimにより、目標エン
ジントルクTΦ′の下限値が制限される。そして、下限
値設定部51によりエンジントルクの下限値が制限された
目標エンジントルクTΦ′はトルク/スロットル開度変
換部52に送られて、上記目標エンジントルクTΦ′を発
生させるための副スロットル弁の開度Θsが求められ
る。そして、副スロットル弁の開度Θsを調整すること
により、エンジンの出力トルクが目標エンジントルクT
Φ′になるように制御される。
また、従動輪の車輪速度VRR,VRLは求心加速度演算部
53に送られて、旋回度を判断するために、求心加速度G
Y′が求められる。この求心加速度GY′は求心加速度補
正部54に送られて、求心加速度GY′が車速に応じて補正
される。
つまり、GY=Kv・GY′とされて、係数Kvが第7図乃至
第12図に示すように車速に応じてKvが変化することによ
り、求心加速度GYが車速に応じて補正される。
ところで、駆動輪の車輪速度VFRから上記高車速選択
部37出力の従動輪で値が大きい方の車輪速度が減算部55
において減算される。さらに、駆動輪の車輪速度の車輪
速度VFLから上記高車速選択部37出力の従動輪で値が大
きい方の車輪速度が減算部56において減算される。
上記減算部55の出力は乗算部57においてKB倍(0<
KB<1)され、上記減算部56の出力は乗算部58におい
て(1−KB)倍された後、加算部59において加算され
て右側駆動輪のスリップ量DV FRとされる。また同時
に、上記減算部56の出力は乗算部60においてKB倍さ
れ、上記減算部55の出力は乗算部61において(1−K
B)倍された後加算部62において加算されて左側の駆動
輪のスリップ量DV FLとされる。上記変数KBは第13図に
示すようにトラクションコントロールの制御開始からの
経過時間に応じて変化するもので、トラクションコント
ロールの制御開始持には「0.5」とされ、トラクション
コントロールの制御が進みに従って、「0.8」に近付く
ように設定されている。例えば、KBを「0.8」とした場
合、一方の駆動輪だけにスリップが発生したとき他方の
駆動輪でも一方の駆動輪の20%分だけスリップが発生し
たように認識してブレーキ制御を行なうようにしてい
る。これは、左右駆動輪のブレーキを全く独立にする
と、一方の駆動輪だけにブレーキがかかって回転が減少
した時にデフの作用により今度は反対側の駆動輪がスリ
ップしてブレーキがかかり、この動作が繰返えされて好
ましくないためである。上記右側駆動輪のスリップ量DV
FRは微分部63において微分されてその時間的変化量、
つまりスリップ加速度GFRが算出されると共に、上記左
側駆動輪のスリップ量DV FLは微分部64において微分さ
れてその時間的変化量、つまりスリップ加速度GFLが算
出される。そして、上記スリップ加速度GFRはブレーキ
液圧変化量(ΔP)算出部65に送られて、第14図に示す
GFR(GFL)−ΔP変換マップが参照されてスリップ加
速度GFRを抑制するためのブレーキ液圧の変化量ΔPが
求められる。また、同様に、スリップ加速度GFLはブレ
ーキ液圧変化量(ΔP)算出部66に送られて、第14図に
示すGFR(GFL)−ΔP変換マップが参照されて、スリ
ップ加速度GFLを抑制するためのブレーキ液圧の変化量
ΔPが求められる。
なお、第14図において、旋回時にブレーキを掛ける場
合には、内輪側の駆動輪のブレーキを強化するために、
旋回時の内輪側は破線aで示すようになっている。
次に、上記のように構成された本発明の一実施例に係
わる車両の加速スリップ防止装置の動作について説明す
る。第1図及び第2図において、車輪速度センサ13,14
から出力される従動輪(後輪)の車輪速度は高車速選択
部36,低車速選択部37,求心加速度演算部53に入力され
る。上記低車速選択部36においては従動輪の左右輪のう
ち小さい方の車輪速度が選択され、上記高車速選択部37
においては従動輪の左右輪のうち大きい方の車輪速度が
選択される。通常の直線走行時において、左右の従動輪
の車輪速度が同一速度である場合には、低車速選択部36
及び高車速選択部37からは同じ車輪速度が選択される。
また、求心加速度演算部53においては左右の従動輪の車
輪速度が入力されており、その左右の従動輪の車輪速度
から車両が旋回している場合の旋回度、つまりどの程度
急な旋回を行なっているかの度合いが算出される。
以下、求心加速度演算部53においてどのように求心加
速度が算出されるかについて説明する。前輪駆動車では
後輪が従動輪であるため、駆動によるスリップに関係な
くその位置での車体速度を車輪速度センサにより検出で
きるので、アッカーマンジオメトリを利用することがで
きる。つまり、定常旋回においては求心加速度GY′は GY′=v2/r …(4) (v=車速,r=旋回半径)として算出される。
例えば、第16図に示すように車両が右に旋回している
場合において、旋回の中心をMoとし、旋回の中心Moから
内輪側(WRR)までの距離をr1とし、トレッドをΔrと
し、内輪側(WRL)の車輪速度をv1とし、外輪側の車輪
速度をv2とした場合に、 v2/v1=(Δr+r1)/r1 …(5) とされる。
そして、上記(5)式を変形して 1/r1=(v2−v1)/Δr・v1 …(6) とされる。そして、内輪側を基準とすると求心加速度G
Y′は GY′=v12/r1 =v12・(v2−v1)/Δr・v1 =v1・(v2−v1)/Δr …(7) として算出される。
つまり、第(7)式により求心加速度GY′が算出され
る。ところで、旋回時には内輪側の車輪速度v1は外輪側
の車輪速度v2より小さいため、内輪側の車輪速度v1を用
いて求心加速度GY′を算出しているので、求心加速度G
Y′は実際より小さく算出される。従って、重み付け部3
3で乗算される係数KGは求心加速度GY′が小さく見積ら
れるほど、小さい値となる。従って、駆動輪速度VFが
小さく見積もられるために、スリップ量DV′(VF−V
Φ)も小さく見積もられる。これにより、目標トルクT
Φが大きく見積もられ、目標エンジントルクが大きく見
積もられることにより、旋回時にも充分な駆動力を与え
るようにしている。
ところで、超低速時の場合には、第19図に示すよう
に、内輪側から旋回の中心M0までの距離はr1であるが、
速度が上がるに従ってアンダーステアする車両において
は、旋回の中心はMに移行し、その距離はr(r>r1)
となっている。このように速度が上がった場合でも、旋
回半径をr1として計算しているために、上記第(7)式
に基づいて算出された求心加速度GY′は実際よりも大き
い値として算出される。このため、求心加速度演算部53
において算出された求心加速度GY′は求心加速度補正部
54に送られて、高速では求心加速度GYが小さくなるよう
に、求心加速度GY′に第7図の係数Kvが乗算される。こ
の変数Kvは車速に応じて小さくなるように設定されてお
り、第8図あるいは第9図に示すように設定しても良
い。このようにして、求心加速度補正部54より補正され
た求心加速度GYが出力される。
一方、速度が上がるに従って、オーバステアする(r
<r1)車両においては、上記したアンダーステアする車
両とは全く逆の補正が求心加速度補正部54において行わ
れる。つまり、第10図ないし第12図のいずれかの変数Kv
が用いられて、車速が上がるに従って、上記求心加速度
演算部53で算出された求心加速度GY′を大きくなるよう
に補正している。
ところで、上記低車速選択部36において選択された小
さい方の車輪速度は重み付部38において第4図に示すよ
うに変数Kr倍され、高車速選択部37において選択された
高車輪速は重み付け部39において変数(1−Kr)倍され
る。変数Krは求心加速度GYが例えば0.9gより大きくなる
ような旋回時に「1」となるようにされ、求心速度GYが
0.4gより小さくなると「0」に設定される。
従って、求心加速度GYが0.9gより大きくなるような旋
回に対しては、低車速選択部36から出力される従動輪の
うち低車速の車輪速度、つまり選択時における内輪側の
車輪速度が選択される。そして、上記重み付け部38及び
39から出力される車輪速度は加算部40において加算され
て従動輪速度VRとされ、さらに上記従動輪速度VRは乗
算部40′において(1+α)倍されて目標駆動輪速度V
Φとされる。
また、駆動輪の車輪速度のうち大きい方の車輪速度が
高車速選択部31において選択された後、重み付け部33に
おいて第3図に示すように変数KG倍される。さらに、
平均部32において算出された駆動輪の平均車速(VFR+
VFL)/2は重み付け部34において、(1−KG)倍さ
れ、上記重み付け部33の出力と加算部35において加算さ
れて駆動輪速度VFとされる。従って、求心加速度GYが
例えば0.1g以上となると、KG=1とされるため、高車
速選択部31から出力される2つの駆動輪のうち大きい方
の駆動輪の車輪速度が出力されることになる。つまり、
車両の旋回度が大きくなって求心加速度GYが例えば、0.
9g以上になると、「KG=Kr=1」となるために、駆動
輪側は車輪速度の大きい外輪側の車輪速度を駆動輪速度
VFとし、従動輪側は車輪速度の小さい内輪側の車輪速
度を従動輪速度VRとしており、減算部41で算出される
スリップ量DVi′(=VF−VΦ)としているために、ス
リップ量DVi′は大きく見積もられる。従って、目標ト
ルクTΦは小さく見積もられるために、エンジンの出力
が低減されて、スリップ率Sを低減させて第18図に示す
ように横力Aを上昇させることができ、旋回時のタイヤ
のグリップ力を上昇させて、安全な旋回を行なうことが
できる。
上記スリップ量DV′はスリップ量補正部43において、
求心加速度GYが発生する旋回時のみ第5図に示すような
スリップ補正量Vgが加算されると共に、スリップ量補正
部44において第6図に示すようなスリップ量Vdが加算さ
れる。例えば、直角に曲がるカーブの旋回を想定した場
合に、旋回の前半においては求心加速度GY及びその時間
的変化率Gは正の値となるが、カーブの後半において
は求心加速度GYの時間的変化率Gは負の値となる。従
って、カーブの前半においては加算部42において、スリ
ップ量DVi′に第5図に示すスリップ補正量Vg(>0)
及びスリップ補正値Vd(>0)が加算されてスリップ量
DViとされ、カーブの後半においてはスリップ補正量Vg
(>0)及びスリップ補正量Vd(<0)が加算されてス
リップ量DViとされる。従って、旋回の後半におけるス
リップ量DViは旋回の前半におけるスリップ量DViよりも
小さく見積もることにより、旋回の前半においてはエン
ジン出力を低下させて横力を増大させて旋回性を向上さ
せ、旋回の後半においては、前半よりもエンジン出力を
回復させて旋回終了後の車両の加速性を向上させるよう
にしている。
このようにして、補正されたスリップ量DViは例えば1
5msのサンプリング時間TでTSn演算部45に送られる。こ
のTSn演算部45内において、スリップ量DViが係数KIが乗
算されながら積分されて補正トルクTSnが求められる。
つまり、 TSn=(GKi・ΣKI・DVi(KIはスリップ量DViに応じて
変化する係数である) としてスリップ量DViの積算によって求められた補正ト
ルク、つまり積分型補正トルクTSnが求められる。
また、上記スリップ量DViはサンプリング時間T毎にT
Pn演算部46に送られて、補正トルクTPnが算出される。
つまり、 TPn=GKp・DVi・Kp(Kpは係数) としてスリップ量DViに比例する補正トルク、つまり比
例型補正トルクTPnが求められる。
また、上記係数乗算部45b,46bにおける演算に使用す
る係数GKi,GKpの値は、シフトアップ時には変速開始か
ら設定時間後に変速後の変速段に応じた値に切替えられ
る。これは変速開始から実際に変速段が切替わって変速
を終了するまで時間がかかり、シフトアップ時に、変速
開始とともに変速後の高速段に対応した上記係数GKi,GK
pを用いると、上記補正トルクTSn,TPnの値は上記高速段
に対応した値となるため実際の変速が終了していないの
に変速開始前の値より小さくなり目標トルクTΦが大き
くなってしまって、スリップ誘発されて制御が不安定と
なるためである。
また、上記加算部40から出力される従動輪速度VRは
車体速度VBとして基準トルク演算部47に入力される。
そして、車体加速度演算部47aにおいて、車体速度の加
速度B(GB)が演算される。そして、上記車体加速
度演算部47aにおいて算出された車体速度の加速度GBは
フィルタ47bにより構成のところで説明したように、
(1)式乃至(3)式のいずれかのフィルタがかけられ
て、加速度GBの状態に応じてGBFを最適な位置に止ど
めるようにしている。そして、基準トルク算出部47cに
おいて、基準トルクTG(=GBF×W×Re)が算出され
る。
そして、上記基準トルクTGと上記積分型補正トルクT
Snとの減算は減算部48において行われ、さらに上記比例
型補正トルクTPnが減算部49において行われる。このよ
うにして、目標トルクTΦは TΦ=TG−TSn−TPnとして算出される。
そして、この目標トルクTΦはエンジントルク算出部
50において、目標エンジントルクTΦ′に換算される。
そして、エンジントルクの下限値Tlimを設定している下
限値設定部51において、第16図あるいは第17図に示すよ
うにトラクションコントロール開始からの経過時間ある
いは車体速度VBに応じて変化する下限値Tlimにより、
目標エンジントルクTΦ′の下限値が制限される。つま
り、トラクションコントロールの制御開始時や低速時の
ように基準トルクTGがうまく検出できなかった場合で
も、第16図あるいは第17図で示すようにトルク下限値Tl
imをやや大きめに設定しておいて、スリップが発生しな
いトルク以上のエンジントルクTΦ′を出力することを
可能として、良好な加速を得るようにしている。これ
は、スリップが発生しないトルク以上のエンジントルク
TΦ′を出力して、スリップが発生した場合でもブレー
キ制御によりスリップの発生を抑制するようにしている
からである。
そして、下限値設定部51によりエンジトルクの下限値
が制限された目標エンジントルクTΦ′はトルク/スロ
ットル開度変換部52に送られて、上記目標エンジントル
クTΦ′を発生されるための副スロットル弁の開度Θs
が求められる。そして、副スロット弁の開度Θsを調整
することにより、エンジンの出力トルクが目標エンジン
トルクTΦ′になるように制御される。
ところで、駆動輪の車輪速度VFRから上記高車速選択
部37出力の従動輪で値が大きい方の車輪速度が減算部55
において減算される。さらに、駆動輪の車輪速度がVFL
から上記高車速選択部37出力の従動輪で値が大きい方の
車輪速度が減算部56において減算される。従って、減算
部55及び56の出力を小さく見積もるようにして、旋回中
において内輪差により左右従動輪速に差が発生しても、
スリップの誤検出によるブレーキ作動を妨ぎ、走行安定
性を向上している。
上記減算部55の出力は乗算部57においてKB倍(0<
KB<1)され、上記減算部56の出力は乗算部58におい
て(1−KB)倍された後、加算部59において加算され
て右側駆動輪のスリップ量DV FRとされる。また同時
に、上記減算部56の出力は乗算部60においてKB倍さ
れ、上記減算部55の出力は乗算部61において(1−K
B)倍された後加算部62において加算されて左側の駆動
輪のスリップ量DV FLとされる。上記変数KBは第13図に
示すようにトラクションコントロールの制御開始からの
経過時間に応じて変化するもので、トラクションコント
ロールの制御開始時には「0.5」とされ、トラクション
コントロールの制御が進みに従って、「0.8」に近付く
ように設定されている。つまり、ブレーキにより駆動輪
のスリップを低減させる場合には、制動開始時において
は、両車輪に同時にブレーキを掛けて、例えばスプリッ
ト路でのブレーキ制動開始時の不快なハンドルショック
を低減させることができる。ブレーキ制御が継続されて
行われて、KBが「0.8」となった場合には動作について
説明する。この場合、一方の駆動輪だけにスリップが発
生したとき他方の駆動輪でも一方の駆動輪の20%分だけ
スリップが発生したように認識してブレーキ制御を行な
うようにしている。これは、左右駆動輪のブレーキを全
く独立にすると、一方の駆動輪にのみブレーキがかかっ
て回転が減少するとデフの作用により今度は反対側の駆
動輪がスリップしてブレーキがかかり、この動作が繰返
えされて好ましくないためである。上記右側駆動輪のス
リップ量DV FRは微分部63において微分されてその時間
的変化量、つまりスリップ加速度GFRが算出されると共
に、上記左側駆動輪のスリップ量DV FLは微分部64にお
いて微分されてその時間的変化量、つまりスリップ加速
度GFLが算出される。そして、上記スリップ加速度GFR
はブレーキ液圧変化量(ΔP)算出部65に送られて、第
14図に示すGFR(GFR)−ΔP変換マップが参照されて
スリップ加速度GFRを抑制するためのブレーキ液圧の変
化量ΔPが求められる。また、同様に、スリップ加速度
GFLはブレーキ液圧変化量(ΔP)算出部66に送られ
て、第14図に示すGFR(GFL)−ΔP変換マップが参照
されて、スリップ加速度GFLを抑制するためのブレーキ
液圧の変化量ΔPが求められる。
なお、第14図において、旋回時にブレーキを掛ける場
合には、内輪側の駆動輪のブレーキを強化するために、
旋回時の内輪側は破線aで示すようになっている。この
ようにして、旋回時において荷重移動が外輪側に移動し
て、内輪側がすべり易くなっているのを、ブレーキ液圧
の変化量ΔPを内輪側を外輪側よりも大きめとすること
により、旋回時に内輪側がすべるものを防止させること
ができる。
なお、上記実施例においては、シフトアップ時に変速
開始から設定時間後に係数乗算部45b,46bによる演算に
用いる係数GKi,GKpの変速後の変速段に応じた値への切
替えを行なうようにしたが、シフトアップ時の上記切替
を変速終了時に行ない、シフトダウン時の上記切替を変
速開始時に行なうようにしても良い。このように変速段
の切換がシフトダウンのときにはシフトダウン開始時点
でエンジン出力の低減度合いがシフトダウン後の変速段
に対応したものとなり、実際のシフトダウン完了を待た
ずに直ちにエンジン出力またはエンジン出力変化を小さ
く変更して、加速スリップの抑制をより素早く行うこと
が可能となる。このように、シフトアップ時及びシフト
ダウン時の目標エンジントルクTΦ′を小さめに抑え
て、スリップの誘発を防止している。
また、上記フィルタ47bにおいて、スリップ率S≦S1
で加速減少時には上記(3)式のフィルタに切換えるよ
うにしたが、この(3)式のフィルタを用いないで、車
体加速度GBを保持するようにしても良い。さらに、加速
度増加時に上記(1)式のフィルタを用いるようにした
が、極低速時(VB<3Km/h)には GBFn=(GBn+3GBFn-1)/4 として遅いフィルタとし、通常車速時(VB>3Km/h)に
は、 GBFn=(GBn+GBFn-1)/2 として速いフィルタとしても良い。
さらに、上記下限値設定部51においては、旋回の程度
が大きくなった場合、つまり求心加速度GYが大きくなっ
た場合に、下限値Tlimを小さくするようにしても良い。
つまり、Tlim=Tlim−α・GY(≧0) (αは係数) として、旋回時には少しのスリップでも発生させないよ
うにして、横力を大きい値に保ち、旋回時に小さなスリ
ップが発生して、車体が偏向するのを防止している。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、駆動輪のスリッ
プ抑制のためエンジン出力の低減制御を行い、その低減
度合いを使用中の変速段に応じて調整する際に、変速段
の切り換えがあると、変速段の切換がシフトアップのと
きにはシフトアップがほぼ完了してからエンジン出力の
低減度合いがシフトアップ後の変速段に対応したものと
することが可能となり、変速段切り換えに対応したエン
ジン出力低減度合いの変更によって生じるエンジン出力
またはエンジン出力の変化の増大に伴うスリップの発生
を防止することができる。
一方、変速段の切換がシフトダウンのときにはシフト
ダウン開始時点で上記エンジン出力の低減度合いがシフ
トダウン後の変速段に対応したものとなり、実際のシフ
トダウン完了を待たずに直ちにエンジン出力またはエン
ジン出力変化を小さく変更して、駆動輪に発生するスリ
ップの抑制をより素早く行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係わる車両の加速スリップ
防止装置の全体的な構成図、第2図は第1図のトラクシ
ョンコントローラの制御を機能ブロック毎に分けて示し
たブロック図、第3図は求心加速度GYと変数KGとの関
係を示す図、第4図は求心加速度GYと変数Krとの関係を
示す図、第5図は求心加速度GYとスリップ補正量Vgとの
関係を示す図、第6図は求心加速度の時間的変化率G
とスリップ補正量Vdとの関係を示す図、第7図乃至第12
図はそれぞれ車体速度VBと変数Kvとの関係を示す図、
第13図はブレーキ制御開始時から変数KBの経時変化を
示す図、第14図はスリップ量の時間的変化量GFR(GF
L)とブレーキ液圧の変化量ΔPとの関係を示す図、第1
5図及び第18図はそれぞれスリップ率Sと路面の摩擦係
数μとの関係を示す図、第16図はTlim−t特性を示す
図、第17図はTlim−VB特性を示す図、第19図は旋回時
の車両の状態を示す図である。 11〜14……車輪速度センサ、15……トラクションコント
ローラ、45……TSn演算部、45b,46b……係数乗算部、46
……TPn演算部、47……基準トルク演算部、53……求心
加速度演算部、54……求心加速度補正部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−3137(JP,A) 特開 昭62−203938(JP,A) 特開 昭62−186021(JP,A) 特開 昭61−46725(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の駆動輪のスリップ量を検出し、この
    スリップ量に応じてエンジンの出力トルクを低減するこ
    とにより上記駆動輪のスリップを抑制する車両の加速ス
    リップ防止装置において、上記車両に搭載された自動変
    速機で使用中の変速段を検出する変速段検出手段と、同
    変速段検出手段によって検出された変速段に応じて上記
    エンジン出力の低減度合いを調整し、変速段の切換があ
    った場合に、変速段の切換がシフトアップのときにはシ
    フトアップ前の変速段に対応した上記エンジン出力の低
    減度合いからシフトアップ後の変速段に対応した上記エ
    ンジン出力の低減度合いへの切換を、シフトアップ開始
    から所定時間遅延させて行う一方、変速段の切換がシフ
    トダウンのときにはシフトダウン前の変速段に対応した
    上記エンジン出力の低減度合いからシフトダウン後の変
    速段に対応した上記エンジン出力の低減度合いへの切換
    を、シフトダウン開始時点で行うエンジン出力制御手段
    とを備えたことを特徴とする車両の加速スリップ防止装
    置。
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