JPH02151535A - 車両の加速スリップ防止装置 - Google Patents

車両の加速スリップ防止装置

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JPH02151535A
JPH02151535A JP30479288A JP30479288A JPH02151535A JP H02151535 A JPH02151535 A JP H02151535A JP 30479288 A JP30479288 A JP 30479288A JP 30479288 A JP30479288 A JP 30479288A JP H02151535 A JPH02151535 A JP H02151535A
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JP
Japan
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slip
acceleration
wheel
control
section
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Pending
Application number
JP30479288A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Yoshida
正人 吉田
Yoshiro Danno
団野 喜朗
Kazuhide Togai
一英 栂井
Makoto Shimada
誠 島田
Katsunori Ueda
克則 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP30479288A priority Critical patent/JPH02151535A/ja
Publication of JPH02151535A publication Critical patent/JPH02151535A/ja
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  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は車両の加速スリップ防止装置に関する。
(従来の技術) 従来、自動車が急加速された場合に生じる駆動輪のスリ
ップを防止する加速スリップ防止装置(トラクションコ
ントロール装置)が知られている。このようなトラクシ
ョンコントロール装置においては、駆動輪の加速スリッ
プを検出するとタイヤと路面との摩擦係数μが最大範囲
(第18図の斜線範囲)にくるように、スリップ率Sを
制御していた。ここで、スリップ率Sは[(VP −V
B ) /VP ] X100  (パーセント)であ
り、VPは駆動輪の車輪速度、VBは車体速度である。
つまり、駆動輪のスリップを検出した場合には、スリッ
プ率Sが斜線範囲に来るようにエンジン出力を制御する
ことにより、タイヤと路面との摩擦係数μが最大範囲に
来るように制御して、加速時に駆動輪のスリップを防止
して自動車の加速性能を向上させるようにしている。
このようなトラクションコントロール装置においては、
そのスリップ制御の開始条件が適確でないと、少々の加
速スリップでもエンジン出力が制御され加速性が低下し
たり、大きな加速スリップでも直ちにエンジン出力が制
御されない等の不具合が生じる。
そこで、駆動輪の車輪速度VPと従動輪の車輪速度VR
との差に応じたスリップff1DVを計算し、このスリ
ップ量DVが所定の閾値以上になるとスリップ制御を開
始するトラクションコントロール装置が考えられている
。従来、このような制御開始判定を行なうトラクション
コントロール装置では、車体が充分加速しているにも拘
らず上記スリップ量DVが所定の閾値以上になるとスリ
ップ制御が開始されるため、車体加速度の大小に応じて
該スリップ量DVの閾値を2段階に補正している。
つまり、駆動輪のスリップ量DVがある程度大きくても
、充分な車体加速度が得られる状態では、上記スリップ
制御を開始せずに加速性能を重視している。
(発明が解決しようとする課8) しかしながら、上記制御開始スリップ量の閾値を車体加
速度に応じて2段階に補正するトラクションコントロー
ル装置では、車体加速度の変化にリアルタイムに応じた
適確なタイミングでスリップ制御の開始判定を行なうこ
とができない。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的は、
車体加速度が変化する場合でも、常に適確なタイミング
でスリップ制御を開始することが可能になる車両の加速
スリップ防止装置を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段及び作用)すなわち本発明
に係わる車両の加速スリップ防止装置は、駆動輪の速度
vFと非駆動輪の速度VBとに基づくスリップ状態ff
1DVを計算し、こリップ状態ff1DVが所定のスリ
ップ状a量αを上回ったことを判定するスリップ状!!
−判定手段と、この判定手段により上記スリップ状態f
f1DVが所定のスリップ状態量αを上回ったと判定さ
れた際に上記駆動輪の駆動トルク制御を開始させる制御
開始判定手段と、車体の加速度CBを検出する車体加速
度検出手段と、この検出手段により検出される車体加速
度GBに応じて上記所定のスリップ状態量αを線形に補
正する制御開始スリップ状態量補正手段とを備えてなる
ものである。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の一実施例に係わる車両の
加速スリップ防止装置について説明する。第1図(A)
は車両の加速スリップ防止装置を示す構成図である。同
図は前輪駆動車を示しているもので、WFRは前輪右側
車輪、WFLは前輪左側車輪、WRRは後輪右側車輪、
Wl?Lは後輪左側車輪を示している。また、11は前
輪右側車輪(駆動輪)WFRの車輪速度VFI?を検出
する車輪速度センサ、12は前輪左側車輪(駆動輪)W
PLの車輪速度VFLを検出する車輪速度センサ、13
は後輪右側車輪(従動輪)WRRの車輪速度VRRを検
出する車輪速度センサ、14は後輪左側車輪(従動輪)
WRLの車輪速度VRLを検出する車輪速度センサであ
る。上記車輪速度センサ11〜14で検出された車輪速
& V FR,V FL、  V RR,V R1、ハ
トラクションコントローラ15に入力される。このトラ
クションコントローラ15はエンジン16に制御信号を
送って加速時の駆動輪のスリップを防止する制御を行な
っている。
第1図(B)は上記エンジン16における吸気系を示す
もので、同図において、21はエアクリーナ、22は吸
気管であり、この吸気管22にはアクセルペダルにより
その開度が操作される主スロットル弁THff123の
他に、上記トラクションコントローラ15からの制御信
号θSによりその開度が制御される副スロツトル弁TH
s 24が設けられる。つまり、エアクリーナ21を介
して導入された吸入空気は、副スロツトル弁THs 2
4及び主スロットル弁THI1123を直列に介して吸
気弁側に流されるもので、上記副スロツトル弁THs 
24の開度をトラクションコントローラ15からの制御
信号θSにより、モータ駆動回路25とそのモータ24
Mを経て制御しエンジン16の駆動力を制御している。
ここで、主スロットル弁THa+23及び副スロツトル
弁THs 24の開度は、それぞれ主スロツトルポジシ
ョンセンサ26及び副スロツトルポジションセンサ27
により検出される。また、主スロットル弁TH+n23
にはアクセルペダルの非踏込み状態を検出する主スロツ
トルアイドル5W28が、副スロツトル弁THs 24
には副スロツトル全開5W29が設けられる。さらに、
上記エアクリーナ21の下流には、吸入空気量を検出す
るためのエアフローセンサ30が設けられ、これら各セ
ンサ26゜27.30及び5W28.29からの出力信
号は、何れも上記トラクションコントローラ15に与え
られる。
一方、第1図(A)において、17は前輪右側車輪WP
Rの制動を行なうホイールシリンダ、18は前輪左側車
輪WFLの制動を行なうホイールシリンダである。通常
これらのホイールシリンダにはブレーキペダル(図示せ
ず)を操作することで、゛   マスタシリンダ等(図
示せず)を介して圧油が供給される。トラクションコン
トロール作動時には次に述べる別の経路からの圧油の供
給を可能としている。上記ホイールシリンダ17への油
圧源19からの圧油の供給はインレットバルブ17iを
介して行われ、上記ホイールシリンダ17からリザーバ
20への圧油の排出はアウトレットバルブ170を介し
て行われる。また、上記ホイールシリンダ18への油圧
源19からの圧油の供給はインレットバルブ18iを介
して行われ、上記ホイールシリンダ18からリザーバ2
0への圧油の排出はアウトレットバルブ18゜を介して
行われる。そして、上記インレットバルブ17i及び1
81.上記アウトレットバルブ17o及び18oの開閉
制御は上記トラクションコントローラ15により行われ
る。
ここで、上記エンジン16の駆動力制御及び駆動輪WF
RI 1 、 WFLI 2の制動制御によるスリップ
防止制御は、上記車輪速度センサ11.12から得られ
る駆動輪速度VFR,VFLと上記車輪速度センサ13
.14から得られる従動輪速度V RR。
VRLとの差に応じたスリップ量(スリップ状態量)D
Vが、所定のスリップ量(スリップ状態量)αを上回っ
た場合に開始され、また、アクセルペダルの全戻し操作
に伴う主スロツトルアイドル5W28のオン後一定時間
to  (例えば0.5sec)経過した場合に終了さ
れる。
次に、第2図を参照して上記トラクションコントローラ
15の詳細な構成について説明する。車輪速度センサ1
1及び12において検出された駆動輪の車輪速度VFR
及びVFLは高車速選択部(SR)31に送られて、車
輪速度VFRと車輪速度VFLのうち大きい車輪速度の
方が選択されて出力される。また同時に、車速センサ1
1及び12において検出された駆動輪の車輪速度VFR
及びVFLは平均部32において平均されて平均車輪速
度(VFR+VFL) /2が算出される。上記高車速
選択部31から出力される車輪速度は重み付は部33に
おいて変数KG倍され、上記平均部32から出力される
平均車輪速度は重み付は部34において変数(1−KG
)倍されて、それぞれ加算部35に送られて加算されて
駆動輪速度VFとされる。なお、変数KGは第3図に示
すように求心加速度GYに応じて変化する変数である。
第3図に示すように、求心加速度GYが所定値(例えば
、0.1g)までは求心加速度に比例し、それ以上にな
ると、rlJとなるように設定されている。
また、上記車輪速度センサ132.14で検出される従
動輪の車輪速度は低車速選択部36に入力されて、小さ
い方の車輪速度が選択される。さらに、上記車輪速度セ
ンサ13.14で検出される従動輪の車輪速度は高車速
選択部37に入力されて、大きい方の車輪速度が選択さ
れる。そして、上記低車速選択部36で選択された小さ
い方の車輪速度は重み付は部38において変数Kr倍さ
れ、上記高車速選択部37で選択された大きい方の車輪
速度は重み付は部39において、変数(1−Kr)倍さ
れる。この変数Krは第4図に示すように求心加速度G
Yに応じて「1」〜「0」の間を変化している。
また、上記重み付は部38及び上記重み付は部39から
出力される車輪速度は加算部40において加算されて従
動輪速度Vl?とされ、さらに上記従動輪速度VRは乗
算部40′において(1+α)倍されて目標駆動輪速度
Vφとされる。
そして、上記加算部35から出力される駆動輪速度VP
と上記乗算部40′から出力される目標駆動輪速度Vφ
は減算部41において減算されてスリップ量DVi’ 
 (−VP−Vφ)が算出される。このスリップ量DV
i’ はさらに加算部42において、求心加速度GY及
び求心加速度ΔGYの変化率GYに応じてスリップff
1DVi’の補正がなされる。つまり、スリップ量補正
部43には第5図に示すような求心加速度GYに応じて
変化するスリップ補正量Vgが設定されており、スリッ
プ量補正部44には第6図に示すような求心加速度GY
の変化率ΔGYに応じて変化するスリップ補正QVdが
設定されている。そして、加算部42において、減算部
41から出力されるスリップ!DVi’ に上記スリッ
プ補正iVd及びVgが加算されて、スリップfaDV
iとされる。
このスリップ量DViは例えば15m5のサンプリング
時間TでTSn演算部45内の演算部45aに送られて
、スリップff1DViが係数KIを乗算されながら積
分されて補正トルクTSn’が求められる。つまり、 TSn ’ −ΣKl−DVi  (KIはスリップ量
DViに応じて変化する係数である) としてスリップff1DViの補正により求められた補
正トルク、つまり積分型補正トルクTSn ’が求めら
れる。そして、上記積分型補正トルクTSn’ は駆動
輪WPR及びW’PLを駆動するトルクに対する補正値
であって、エンジン16と上記駆動輪との間の動力伝達
機構の特性が変速段の切換えにより変化するのに応じて
制御ゲインを調整する必要があるので、係数乗算部45
bにおいて変速段によりそれぞれ異なった係数GKiが
乗算され変速段に応じた補正後の積分型補正トルクTS
nが算出される。
また、上記スリップflDViはサンプリング時間T毎
にTPn演算部46の演算部46aに送られてスリップ
ff1DViにより補正された補正トルクTpn’、が
算出される。つまり、 TPn’ −DVi−Kp  (Kpは係数)としてス
リップ量DVtにより補正された補正トルク、つまり比
例型補正トルクTPn’が求められる。そして、比例型
補正トルクTPn’ は上記積分型補正トルクTSn’
 と同様の理由により係数乗算部46bにおいて変速段
によりそれぞれ異なった係数GKpが乗算され変速段に
応じた補正後の比例型補正トルクTPnが算出される。
また、上記加算部40から出力される従動輪速度VRは
車体速度VBとして基準トルク演算部47に入力される
。そして、この基準トルク演算部47内の車体加速度演
算部47aにおいて、車体速度の加速度VB(GB)が
演算される。
そして、上記車体加速度演算部47aにより算出された
車体加速度VB(GB)はフィルタ47bを通されて車
体加速度GBFとされる。このフィルタ47bにおいて
は、第15図の「1」位置の状態にあって加速度増加時
に「2」位置の状態へ素早く移行するために、前回のフ
ィルタ47bの出力であるGBF、−1と今回検出した
GBnとを同じ重み付けで平均して、 GBFO−(GB n+ GBFnt ) / 2  
=il)としている。また、スリップ率S>Sl  (
Slは最大スリップ率S maxよりもやや小さい値に
設定されている)で加速度減少時、例えば「2」位置か
ら「3」位置に移行するような場合には、遅く移行させ
るために、フィルタ47bを遅いフィルとして、前回の
フィルタ47bの出力に重みが置かれている。
また、スリップ率S≦81で加速度減少時、つまり「1
」の領域において加速度減少時には、できるだけS m
axに止どまりたいために、フィルタ47bはさらに遅
いフィルタに切換えられる。つとして、前回のフィルタ
47bの出力に非常に重みが置かれている。このように
、フィルタ47bにおいては、加速度の状態に応じてフ
ィルタ47bを上記(1)〜(3)式に示すように3段
階に切り換えている。そして、上記車体加速度GBPは
基準トルク算出部47cに送られて基準トルクTGが算
出される。つまり、 TG −GBFxWxRe が算出される。ここで、Wは車重、Reはタイヤ半径で
ある。
そして、上記基準トルクTOと上記積分型補正トルクT
Snとの減算は減算部48において行われ、さらに上記
比例型補正トルクTPnとの減算が減算部49において
行われる。このようにして、目標トルりTφは Tφ−TG−TSn−TPnとして算出される。
そして、この目標トルクTφは駆動輪WPR及びWFL
を駆動するトルクを示すので、エンジントルク算出部5
0においてエンジン16と上記駆動輪間の総ギア比で除
算され、目標エンジントルクTφ′に換算される。そし
て、目標エンジントルクTφ′はエンジントルクの下限
値Tl1mを設定している下限値設定部51において、
第16図あるいは第17図に示すようにトラクションコ
ントロール開始からの経過時間tあるいは車体速度VB
に応じて変化する下限値Tl1a+により、目標エンジ
ントルクTφ′の下限値が制限される。そして、下限値
設定部51によりエンジントルクの下限値が設定された
目標エンジントルクTφ′はトルク/スロットル開度変
換部52に送られて、上記目標エンジントルクTφ′を
発生させるための副スロツトル弁の開度θSが求められ
る。そして、副スロツトル弁の開度θSを調整すること
により、エンジンの出力トルクが目標エンジントルクT
φ′になるように制御される。
また、従動輪の車輪速度VRR,VRLは求心加速度演
算部53に送られて、旋回度を判断するために、求心加
速度GY’が求められる。この求心加速度GY’は求心
加速度補正部54に送られて、求心加速度GY’が車速
に応じて補正される。
つまり、GY−Kv −GY’ とされて、係数Kvが
第7図乃至第12図に示すように車速に応じてKvが変
化することにより、求心加速度GYが車速に応じて補正
される。
ところで、上記高車速選択部37から出力される大きい
方の従動輪車輪速度が減算部55において駆動輪の車輪
速度V、PRから減算される。さらに、駆動輪の車輪速
度VPLから上記高車速選択部37から出力される従動
輪で車速が大きい方の車輪速度が減算部56において減
算される。
上記減算部55の出力は乗算部57においてKB倍(0
<KB<1)され、上記減算部56の出力は乗算部58
において(1−KB)倍された後、加算部59において
加算されて右側駆動輪のスリップff1DVFRとされ
る。また同時に、上記減算部56の出力は乗算部60に
おいてKB倍され、上記減算部55の出力は乗算部61
において(1−KB )倍された後加算部62において
加算されて左側の駆動輪のスリップuDVFLとされる
。上記変数KBは第13図に示すようにトラクションコ
ントロールの制御開始からの経過時間に応じて変化する
もので、トラクションコントロールの制御開始時にはr
O,5Jとされ、トラクションコントロールの制御が進
むに従って、rO,8Jに近付くように設定されている
。例えば、KBをrO,8Jとした場合、一方の駆動輪
だけにスリップが発生したとき他方の駆動輪でも一方の
駆動輪の20%分だけスリップが発生したように認識し
てブレーキ制御を行なうようにしている。これは、左右
駆動輪のブレーキを全く独立にすると、一方の駆動輪だ
けにブレーキがかかって回転が減少するとデフの作用に
より今度は反対側の駆動輪がスリップしてブレーキがか
かり、この動作が繰返えされて好ましくないためである
。上記右側駆動輪のスリップmDVFRは微分部63に
おいて微分されてその時間的変化量、つまりスリップ加
速度GPRが算出されると共に、上記左側駆動輪のスリ
ップ量DVPLは微分部64において微分されてその時
間的変化量、つまりスリップ加速度GFLが算出される
。そして、上記スリップ加速度GPRはブレーキ液圧変
化量(ΔP)算出部65に送られて、第14図に示すG
 PR(G FL)−ΔP変換マツプが参照されてスリ
ップ加速度GPRを抑制するためのブレーキ液圧の変化
量ΔPが求められる。このブレーキ液圧の変化量ΔPは
、ΔP−T変換部67に送られて第1図(A)における
インレットバルブ17iの開時間Tが算出される。また
、同様に、スリップ加速度GFLはブレーキ液圧変化量
(ΔP)算出部66に送られて、第14図に示すGFR
(G PL)−ΔP変換マツプが参照されて、スリップ
加速度GPLを抑制するためのブレーキ液圧の変化量Δ
Pが求められる。このブレーキ液圧の変化量ΔPは、Δ
P−T変換部68に送られて第1図(A)におけるイン
レットバルブ18iの開時間Tが算出される。
なお、第14図において、旋回時にブレーキを掛ける場
合には、内輪側の駆動輪のブレーキを強化するために、
旋回時の内輪側は破線aで示すようになっている。
一方、上記目標トルクTφが算出される減算部49から
エンジントルク算出部50の間にはスイッチS1が介在
され、また、ブレーキ液圧変化量(ΔP)算出部65.
66からΔP−T変換部67.68の間には、それぞれ
スイッチ52a。
S2bが介在される。上記各スイッチS1、S2a、S
2bは、それぞれ後述するスリップ制御の開始/終了条
件が満たされると閉成/開成されるもので、このスイッ
チS1.32 a、  S 2 bは、何れも制御開始
/終了判定部69により開閉制御される。この制御開始
/終了判定部69には、スリップ判定部70からのスリ
ップ判定信号が与えられる。このスリップ判定部70は
、前記加算部42で得られたスリップff1DViが、
スリップ判定値記憶部71で予め記憶されるスリップ判
定値α(この場合αは路面状況に応じてマツプにより定
められる)を上回ったか否かを判定するもので、このス
リップ判定信号が制御開始/終了判定部69に対して与
えられる。上記スリップ判定値記憶部71と上記スリッ
プ判定部70との間には、判定値補正部71aが介在さ
れる。この判定値補正部71aは、上記スリップ判定値
記憶部71から得られる所定のスリップ判定値αを、第
20図で示すように、前記車体加速度演算部47aで得
られる一定以上の車体加速度GB(≧GBo)に応じた
補正係数にαで補正するもので、つまり、車体加速度G
Bが一定値GBo以上ある場合には、上記スリップ判定
値αは大きくなる方向に補正される。この場合、車体加
速度CBの変化にリアルタイムに応じた線形の補正係数
にαが与えられる。
また、上記制御開始/終了判定部69には、第1図(B
)における主スロツトルアイドル5W28からのオン/
オフ信号及び主スロツトルポジションセンサ26からの
主スロツトル開度検出信号を始め、エンジントルクセン
サ72からのトルク検出信号及びシフトレバ−ポジショ
ン5W73からのポジション検知信号が与えられる。そ
して、制御開始/終了判定部69には、上記主スロツト
ルアイドル5W28からのオン信号、つまり主スロット
ル弁THm23のアイドル位置検知信号が得られた際に
一定時間1o (例えば0.5sec)のカウント動作
を開始するタイマ69aが備えられる。
ここで、上記制御開始/終了判定部69は、上記スリッ
プ判定部70からスリップ判定信号(DVi>α)が得
られた際に制御開始信号を出力し、上記スイッチS1、
S2a、S2bを閉成させる。また、制御開始/終了判
定部69は、上記主スロツトルアイドル5W28がオン
しタイマ69aにより一定時間t。がカウントされた際
に制御終了信号を出力し、上記スイッチS1、S2a、
S2bを開成させる。
次に、上記のように構成された本発明の一実施例に係わ
る車両の加速スリップ防止装置の動作について説明する
。第1図及び第2図において、車輪速度センサ13,1
4から出力される従動輪(後輪)の車輪速度は高車速選
択部36.低車速選択部37.求心加速度演算部53に
入力される。
上記低車速選択部36においては従動輪の左右輪のうち
小さい方の車輪速度が選択され、上記高車速選択部37
においては従動輪の左右輪のうち大きい方の車輪速度が
選択される。通常の直線走行時において、左右の従動輪
の車輪速度が同一速度である場合には、低車速選択部3
6及び高車速選択部37からは同じ車輪速度が選択され
る。また、求心加速度演算部53においては左右の従動
輪の車輪速度が入力されており、その左右の従動輪の車
輪速度から車両が旋回している場合の旋回度、つまりど
の程度急な旋回を行なっているかの度合いが算出される
以下、求心加速度演算部53においてどのように求心加
速度が算出されるかについて説明する。
前輪駆動車では後輪が従動輪であるため、駆動によるス
リップに関係なくその位置での車体速度を車輪速度セン
サにより検出できるので、ア・シカ−マンジオメトリを
利用することができる。つまり、定常旋回においては求
心加速度GY’はG Y ’ −v 2/ r    
       ・= (4)(V−車速、r−旋回半径
)として算出される。
例えば、第19図に示すように車両が右に旋回している
場合において、旋回の中心をMOとし、旋回の中心MO
から内輪側(W RR)までの距離をrlとし、トレッ
ドをΔrとし、内輪側(W RR)の車輪速度をvlと
し、外輪側(W RL)の車輪速度をv2とした場合に
、 v2/vl=(Δr + rl ) / rl   =
15)とされる。
そして、上記(5)式を変形して 1/rl = (v2−vl )/Δr−v l −(
6)とされる。そして、内輪側を特徴とする請求心加速
度GY’は GY’ −vl 2/rl 諺vl 2  (v2−vl )/ΔrΦv1霧vl 
  (v2−vl)/Δr・・・(7)として算出され
る。
つまり、第7式により求心加速度GY’が算出される。
ところで、旋回時には内輪側の車輪速度v1は外輪側の
車輪速度v2より小さいため、内輪側の車輪速度v1を
用いて求心加速度GY’を算出しているので、求心加速
度GY’ は実際より小さく算出される。従って、重み
付は部33で乗算される係数KGは求心加速度GY’が
小さく見積られるために、小さく見積もられる。従って
、駆動輪速度vFが小さく見積もられるために、スリッ
プ量DVi’  (VF−Vφ)も小さく見積もられる
。これにより、目標トルクTφが大きく見積もられるた
めに、目標エンジントルクが大きく見積もられることに
より、旋回時にも充分な駆動力を与えるようにしている
ところで、極低速時の場合には、第19図に示すように
、内輪側から旋回の中心MOまでの距離はrlであるが
、速度が上がるに従ってアンダーステアする車両におい
ては、旋回の中心はMに移行し、その距離はr(r>r
l)となっている。
このように速度が上がった場合でも、旋回半径をrlと
して計算しているために、上記第7式に基づいて算出さ
れた求心加速度GY’ は実際よりも大きい値として算
出される。このため、求心加速度演算部53において算
出された求心加速度GY’は求心加速度補正部54に送
られて、高速では求心加速度GYが小さくなるように、
求心加速度GY’ に第7図の係数Kvが乗算される。
この変数Kvは車速に応じて小さくなるように設定され
ており、第8図あるいは第9図に示すように設定しても
良い。このようにして、求心加速度補正部54より補正
された求心加速度GYが出力される。
一方、速度が上がるに従って、オーバステアする(r<
rl)車両においては、上記したアンダーステアする車
両とは全く逆の補正が求心加速度補正部54において行
われる。つまり、第10図ないし第12図のいずれかの
変数Kvが用いられて、車速が上がるに従って、上記求
心加速度演算部53で算出された求心加速度GY’を大
きくなるように補正している。
ところで、上記低車速選択部36において選択された小
さい方の車輪速度は重み材部38において第4図に示す
ように変数Kr倍され、高車速選折部37において選択
された高車速は重み付は部39において変数(1−Kr
)倍される。変数Krは求心加速度GYが例えば0.9
 gより大きくなるような旋回時に「1」となるように
され、求心加速度GYが0.4gより小さくなると「0
」に設定される。
従って、求心加速度GYが0.9gより大きくなるよう
な旋回に対しては、低車速選択部36から出力される従
動輪のうち低車速の車輪速度、つまり選択時における内
輪側の車輪速度が選択される。
そして、上記重み付は部38及び39から出力される車
輪速度は加算部40において加算されて従動輪速度VR
とされ、さらに上記従動輪速度VRは乗算部40′にお
いて(1+α)倍されて目標駆動輪速度Vφとされる。
また、駆動輪の車輪速度のうち大きい方の車輪速度が高
車速選択部31において選択された後、重み付は部33
において第3図に示すように変数KG倍される。さらに
、平均部32において算出された駆動輪の平均車速(V
FR+VFL) / 2は重み付は部34において、(
1−KG)倍され、上記重み付は部33の出力と加算部
35において加算されて駆動輪速度VFとされる。従っ
て、求心加速度GYが例えば0.1g以上となると、K
G −1とされるため、高車速選択部31から出力され
る2つの駆動輪のうち大きい方の駆動輪の車輪速度が出
力されることになる。つまり、車両の旋回度が大きくな
って求心加速度GYが例えば、1)、9 g以上になる
と、rKG−Kr−IJとなるために、駆動輪側は車輪
速度の大きい外輪側の車輪速度を駆動輪速度VFとし、
従動輪側は車輪速度の小さい内輪側の車輪速度を従動輪
速度VRとしているために、減算部41で算出されるス
リップ量DVi’  (−VP−Vφ)を大きく見積も
っている。従って、目標トルクTφは小さく見積もるた
めに、エンジンの出力が低減されて、スリップ率Sを低
減させて第18図に示すように横力Aを上昇させること
ができ、旋回時のタイヤのグリップ力を上昇させて、安
全な旋回を行なうことができる。
上記スリップ量DVi’ はスリップ量補正部43にお
いて、求心加速度GYが発生する旋回時のみ第5図に示
すようなスリップ補正量vgが加算されると共に、スリ
ップ量補正部44において第6図に示すようなスリップ
ff1Vdが加算される。
例えば、直角に曲がるカーブの旋回を想定した場合に、
旋回の前半においては求心加速度GY及びその時間的変
化率ΔGYは正の値となるが、カーブの後半においては
求心加速度GYの時間的変化率ΔGYは負の値となる。
従って、カーブの前半においては加算部42において、
スリップ量DV i’ に第5図に示すスリップ補正J
fiVg(〉0)及び第6図に示すスリップ補正EtV
d(〉0)が加算されてスリップWDViとされ、カー
ブの後半においてはスリップ補正HV g(〉0)及び
スリップ補正ff1Vd(<O)が加算されてスリップ
量D V iとされる。従って、旋回の後半におけるス
リップi [) V iは旋回の前半におけるスリップ
m D V iよりも小さく見積もることにより、旋回
の前半においてはエンジン出力を低下させて横力を増大
させ、旋回の後半においては、前半よりもエンジン出力
を回復させて車両の加速性を向上させるようにしている
このようにして、補正されたスリップffi D V 
iは例えば15m5のサンプリング時間TでTSn演算
部45に送られる。このTSn演算部45内において、
スリップff1DViが係数KIを乗算されながら積分
されて補正トルクTSnが求められる。
つまり、 TSn −GKi ΣKl−DVI  (Klはスリ’
7ブmDViに応じて変化する係数である)としてスリ
ップ量DViの補正によって求められた補正トルク、つ
まり積分型補正トルクTSnが求められる。
また、上記スリップff1DV+はサンプリング時間T
毎にTPn演算部46に送られて、補正トルクTPnが
算出される。つまり、 TPn −GKp DVi −Kp  (Kpは係数)
としてスリップm D V 1により補正された補正ト
ルク、つまり比例型補正トルクTPnが求められる。
また、上記係数乗算部45b、46bにおける演算に使
用する係数GKi、GKpの値は、シフトアップ時には
変速開始から設定時間後に変速後の変速段に応じた値に
切替えられる。これは変速開始から実際に変速段が切替
わって変速を終了するまで時間がかかり、シフトアップ
時に、変速開始とともに変速後の高速段に対応した上記
係数GKi 、cxpを用いると、上記補正トルクTS
n 、TPnの値は上記高速段に対応した値となるため
実際の変速が終了してないのに変速開始前の値より小さ
くなりq標トルクTφが大きくなってしまって、スリッ
プが誘発されて制御が不安定となるためである。
また、上記加算部40から出力される従動輪速度VRは
車体速度VBとして基準トルク演算部47に入力される
。そして、車体加速度演算部47aにおいて、車体速度
の加速度VB(GB)が演算される。そして、上記車体
加速度演算部47aにおいて算出された車体速度の加速
度GBはフィルタ47bにより構成のところで説明した
ように、(1)式乃至(3)式のいずれかのフィルタが
かけられて、加速度CBの状態に応じてGBFを最適な
位置に止どめるようにしている。そして、基準トルク算
出部47cにおいて、基準トルクTG  (=GBPx
WxRe)が算出される。
そして、上記基準トルクTOと上記積分型補正トルクT
Snとの減算は減算部48において行われ、さらに上記
比例型補正トルクTPnが減算部49において減算され
る。このようにして、目標トルクTφは Tφ−TG−TSn−TPnとして算出される。
そして、この目標トルクTφはスイッチS1の閉成時、
つまり制御開始/終了判定部69による制御開始条件成
立判定の際にエンジントルク算出部50に与えられ、目
標エンジントルクTφ′に換算される。そして、目標エ
ンジントルクTφ′はエンジントルクの下限値Tl1m
を設定している下限値設定部51において、第16図あ
るいは第17図に示すようにトラクションコントロール
開始からの経過時間tあるいは車体速度VBに応じて変
化する下限値Tl1mにより、目標エンジントルクTφ
′の下限値が制限される。つまり、トラクションコント
ロールの制御開始時や低速時のように基準トルクTGが
うまく検出できなかった場合でも、第16図あるいは第
17図で示すようにトルク下限値Tl1mをやや大きめ
に設定しておいて、スリップが発生しないトルク以上の
エンジントルクTφ′を出力することを可能として、良
好な加速を得るようにしている。これは、スリップが発
生しないトルク以上のエンジントルクTφ′を出力して
、スリップが発生した場合でもブレーキ制御によりスリ
ップの発生を抑制するようにしているからである。
そして、下限値設定部5]によりエンジントルクの下限
値が設定された目標エンジントルクTφ′はトルク/ス
ロットル開度変換部52に送られて、上記目標エンジン
トルクTφ′を発生させるための副スロツトル弁の開度
θSが求められる。そして、第1図(B)における吸気
系の副スロツトル弁THs24の開度θSをモータ駆動
回路25及びそのモータ24Mを経て調整することによ
り、エンジン16の出力トルクが目標エンジントルクT
φ′になるように制御され、現在の路面状態で伝達し得
る最大の駆動力が発生される。
ところで、上記高車速選択部37から出力される大きい
方の従動輪車輪速度が減算部55において駆動輪の車輪
速度VFRから減算される。さらに、駆動輪の車輪速度
VPLから上記高車速選択部37から出力される従動輪
で車速が大きい方の車輪速度が減算部56において減算
される。従って、減算部55及び56の出力を小さく見
積もるようにして、旋回中においてもブレーキを使用す
る回数を低減させ、エンジントルクの低減により駆動輪
のスリップを低減させるようにしている。
上記減算部55の出力は乗算部57においてKB倍(0
<KB<1)され、上記減算部56の出力は乗算部58
において(1−KB)倍された後、加算部59において
加算されて右側駆動輪のスリップff1DVFRとされ
る。また同時に、上記減連部56の出力は乗算部60に
おいてKB倍され、上記減算部55の出力は乗算部61
において(1−KB)倍された後加算部62において加
算されて左側の駆動輪のスリップffi D V FL
とされる。
上記変数KBは第13図に示すようにトラクションコン
トロールの制御開始からの経過時間tに応じて変化する
もので、トラクションコントロールの制御開始時にはr
O,5Jとされ、トラクションコントロールの制御が進
むに従って、rO#Jに近付くように設定されている。
つまり、ブレーキにより駆動輪のスリップを低減させる
場合には、制動開始時においては、両車輪に同時にブレ
ーキを掛けて、例えばスプリット路でのブレーキ制動開
始時の不快なハンドルショックを低減させることができ
る。一方、ブレーキ制御が継続されて行われて、上記K
BがrO,8Jとなった場合の動作について説明する。
この場合、一方の駆動輪だけにスリップが発生したとき
他方の駆動輪でも一方の駆動輪の20%分だけスリップ
が発生したように認識してブレーキ制御を行なうように
している。
これは、左右駆動輪のブレーキを全く独立にすると、一
方の駆動輪にのみブレーキがかかって回転が減少すると
デフの作用により今度は反対側の駆動輪がスリップして
ブレーキがかかり、この動作が繰返えされて好ましくな
いためである。上記右側駆動輪のスリップffi D 
V PRは微分部63において微分されてその時間的変
化量、つまりスリップ加速度GPRが算出されると共に
、上記左側駆動輪のスリップjlDVFLは微分部64
において微分されてその時間的変化量、つまりスリップ
加速度GPLが算出される。そして、上記スリップ加速
度GPRはブレーキ液圧変化量(ΔP)算出部65に送
られて、第14図に示すGFR(GPL)−ΔP変換マ
ツプが参照されてスリップ加速度GPRを抑制するため
のブレーキ液圧の変化量ΔPが求められる。
また、同様に、スリップ加速度GFLはブレーキ液圧変
化量(ΔP)算出部66に送られて、第14図に示すG
 PR(G PL)−ΔP変換マツプが参照されて、ス
リップ加速度GPLを抑制するためのブレーキ液圧の変
化量ΔPが求められる。
さらに、上記ΔP算出部65から出力されるスリップ加
速度GPRを抑制するためのブレーキ液圧の変化量ΔP
は、スイッチS2aの開成時、つまり制御開始/終了判
定部69による制御開始条件成立判定の際にインレット
バルブ17iの開時間Tを算出するΔP−T変換部67
に与えられる。
つまり、このΔP−T変換部67において算出されたバ
ルブ開時間Tが、右側駆動輪WPRのブレーキ作動時間
PRとされる。また、同様に、上記ΔP算出部66から
出力されるスリップ加速度GFLを抑制するためのブレ
ーキ液圧の変化量ΔPは、スイッチS2bの開成時、つ
まり制御開始/終了判定部69による制御開始条件成立
判定の際にインレットバルブ18iの開時間Tを算出す
るΔP−T変換部68に与えられる。つまり、このΔP
−T変換部68において算出されたバルブ開時間Tが、
左側駆動輪WFLのブレーキ作動時間FLとされる。こ
れにより、左右の駆動輪W FR。
WFLにより以上のスリップが生じることが抑制される
。 なお、第14図において、旋回時にブレーキを掛け
る場合には、内輪側の駆動輪のブレーキを強化するため
に、旋回時の内輪側は破線aで示すようになっている。
このようにして、旋回時において荷重移動が外輪側に移
動して、内輪側がすべり易くなっているのを、ブレーキ
液圧の変化量ΔPを内輪側を外輪側よりも大きめとする
ことにより、旋回時に内輪側がすべるのを防止させるこ
とができる。
ここで、第21図(A)及び(B)はそれぞれ上記スリ
ップ制御の開始判定及び終了判定を示すフローチャート
である。
例えば車両が氷雪路等の低μ路上を走行する状態で、ア
クセルペダルの踏込みに伴うエンジン出力の上昇により
、駆動輪WFR,WFLにスリップ判定値αを上回るス
リップff1DVi(DVi>α)の加速スリップが生
じると、前記スリップ判定部70からのスリップ判定信
号に基づき、制御開始/終了判定部69によりスイッチ
S1及びS 2 a ’。
S2bが閉制御され、上記駆動輪WPR,WFLのスリ
ップff1DVに応じたエンジントルク制御、並びに制
動制御によるスリップ制御が開始される「第21図(A
)」。ここで、スリップ制御の開始判定値となる上記ス
リップ判定値αは、判定値補正部71aにおいて車体加
速度CBに応じて設定される補正係数にα(第20図参
照)により補正される。つまり、車体加速度演算部47
aから充分な車体加速度GBが得られれば上記スリップ
判定値αは増加されるので、駆動輪WPR,WFLに多
少のスリップが生じていてもスリップ判定部70はその
判定信号(DVi>α)を出力せず、制御開始/判定終
了部69によりスリップ制御が開始されることはない。
よって、駆動輪WPR,wpLにスリップを生じさせな
がらも安全な範囲で加速する加速性能が損われることは
ない。この場合、上記スリップ判定値αの補正係数にα
は、一定の車体加速度以上(GB≧GBo)の領域で、
その加速度GBに応じて線形に変化させるので、駆動輪
WPR,WFLがスリップしながらの加速走行中におい
ても、常に適確なタイミングでスリップ制御を開始する
ことができる。
一方、上記スリップ制御が開始された後の状態において
、例えばアクセルペダルの全戻し操作に伴いエンジン出
力トルクが一気に低下し、駆動輪WPR,WFLのスリ
ップ要因が解消されると、主スロツトルアイドル5W2
8が主スロットル弁THa+23のアイドル位置を検出
してオンする。
そして、制御開始/終了判定部69において、タイマ6
9aによる一定時間toのカウント動作が終了すると、
スイッチS1及びS2a、S2bが開制御され、上記駆
動輪WFR,WPLのスリップ量DVに応じたエンジン
トルク制御、・並びに制動制御によるスリップ制御が終
了される「第21図(B)」。ここで、上記制御開始/
終了判定部69により制御終了判定が成された場合には
、副スロツトル弁THs 24の開度θSは徐々に全開
方向に制御され、副スロツトル全開5W29から全開検
出信号(オン)が得られた状態で待機される。この場合
、主スロットル弁THm23に設けた主スロツトルアイ
ドル5W28のオン信号でタイマ69aを作動させ、そ
の一定時間to経過後に制御終了判定を行なうので、主
スロットル弁THa+23がアイドル位置に戻った最少
出力状態を確実に検知し、加速スリップの恐れが全く解
消された状態でスリップ制御を終了できるばかりか、チ
ャタリング等の影響による制御終了の誤作動を未然に防
ぐことができる。
したがって、上記構成の加速スリップ防止装置によれば
、スリップ制御の開始判定を、車輪速度センサ11〜1
4からの車速信号に応じて得られる駆動輪WFR,WF
Lのスリップ量DViが所定のスリップ判定値αを上回
った際に行なうと共に、該スリップ判定値αを車体加速
度GBに応じて線形に補正するので、駆動輪WFR,w
pt、の加速スリップ量に応じた確実なスリップ制御を
行なえると共に、駆動輪WFR,WPLをスリップさせ
た加速状態にあっても、常に適確なタイミングでスリッ
プ制御を開始することが可能になる。
尚、上記実施例では、車体加速度GBを基準トルク演算
部47の車体加速度演算部47aから得ているが、別途
加速度センサ(Gセンサ)を使用して直接車体加速度を
検出してもよい。
また、上記実施例では、駆動輪の速度VPと非駆動輪の
速度VBとの差に応じたスリップ量を用いて制御開始の
判定を行なっているが、駆動輪の速度vFと非駆動輪の
速度VBとの比に応じたスリップ率を用い、同スリップ
率が所定のスリップ率βを上回ったときに制御を開始す
るようにしてもよい。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、駆動輪の速度VF
と非駆動輪の速度VBとに基づくスリを低減制御するも
ので、上記スリップ状態ff1DVが所定のスリップ状
態量αを上回ったことを判定するスリップ状態量判定手
段と、この判定手段により上記スリップ状態!DVが所
定のスリップ状態量αを上回ったと判定された際に上記
駆動輪の駆動トルク制御を開始させる制御開始判定手段
と、車体加速度GBを検出する車体カミ速度検出手段と
、この検出手段により検出される車体加速度GBに応じ
て上記所定のスップ量αを線形に補正する制御開始スリ
ップ状態量補正手段とを備えてなるので、車体加速度が
変化する場合でも、常に適確なタイミングでスリップ制
御を開始することが可能になる車両の加速スリップ防止
装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は本発明の一実施例に係わる車両の加速ス
リップ防止装置の全体的な構成図、第1図(B)は第1
図(A)のエンジン吸気系を示す構成図、第2図は第1
図のトラクションコントローラの制御を機能ブロック毎
に分けて示したブロック図、第3図は求心加速度GYと
変数KGとの関係を示す図、第4図は求心加速度GYと
変数に「との関係を示す図、第5図は求心加速度GYと
スリップ補正量vgとの関係を示す図、第6図は求心加
速度の時間的変化量ΔGYとスリップ補正ff1vdと
の関係を示す図、第7図乃至第12図はそれぞれ車体速
度VBと変数Kvとの関係を示す図、第13図はブレー
キ制御開始時から変数KBの経時変化を示す図、第14
図はスリップ量の時間的変化量GFR(GPL)とブレ
ーキ液圧の変化量ΔPとの関係を示す図、第15図及び
第18図はそれぞれスリップ率Sと路面の摩擦係数μと
の関係を示す図、第16図はTllm−を特性を示す図
、第17図はTILm−VB特性を示す図、第19図は
旋回時の車両の状態を示す図、第20図は車体加速度G
Bとスリップ判定値補正係数にαとの関係を示す図、第
21図(A)及び(B)はそれぞれ上記車両の加速スリ
ップ防止装置によるスリップ制御の開始判定及び終了判
定を示すフローチャートである。 WFR,WPL・・・駆動輪、WRR,WRL・・・従
動輪、11〜14・・・車輪速度センサ、15・・・ト
ラクションコントローラ、16・・・エンジン、17゜
18・・・ホイールシリンダ、23・・・主スロットル
弁THi、24・・・副スロツトル弁THs、26・・
・主スロツトルポジションセンサ、27・・・副スロツ
トルポジションセンサ、28・・・主スロツトルアイド
ルSW、29・・・副スロツトル全開5W147a・・
・車体加速度演算部、69・・・制御開始/終了判定部
、69a・・・タイマ、70・・・スリップ判定部、7
1・・・スリップ判定値記憶部、71a・・・判定値補
正部、Sl、S2a、S2b・・・スイッチ。 出願人代理人 弁理士 鈴江武彦 第1図(A) 0.19 求心加速度GY 第 図 にr 求心加速度GY 第 図 車体速度VB 第 図 第9図 求心加速度GY 第 図 第 図 第10図 車体速度VB 第11図 車体速度VB 第12図 制御開始からの経過時間を 第13図 第17図 タイヤのスリップ率S 第18図 第15図 第16図 第19図 第20図 (A) 第21図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1.  駆動輪の速度VFと非駆動輪の速度VBとに基づくス
    リップ状態量DVを計算し、このスリップ状態量DVに
    応じて上記駆動輪の少なくとも駆動トルクを低減制御す
    る車両の加速スリップ防止装置において、上記スリップ
    状態量DVが所定のスリップ状態量αを上回ったことを
    判定するスリップ状態量判定手段と、この判定手段によ
    り上記スリップ状態量DVが所定のスリップ状態量αを
    上回ったと判定された際に上記駆動輪の駆動トルク制御
    を開始させる制御開始判定手段と、車体の加速度GBを
    検出する車体加速度検出手段と、この検出手段により検
    出される車体加速度GBに応じて上記所定のスリップ状
    態量αを線形に補正する制御開始スリップ状態量補正手
    段とを具備したことを特徴とする車両の加速スリップ防
    止装置。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5114591A (ja) * 1974-07-25 1976-02-05 Mitsubishi Electric Corp Sharyoyokudorinkutenboshisochi
JPS5918251A (ja) * 1982-07-21 1984-01-30 Sumitomo Electric Ind Ltd アンチロック装置を備えた自動車の駆動力制御装置
JPS60197434A (ja) * 1984-03-16 1985-10-05 Nippon Denso Co Ltd 車両用スリツプ防止装置

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