JPH02291453A - 車両のエンジン出力制御方法 - Google Patents

車両のエンジン出力制御方法

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JPH02291453A
JPH02291453A JP11121089A JP11121089A JPH02291453A JP H02291453 A JPH02291453 A JP H02291453A JP 11121089 A JP11121089 A JP 11121089A JP 11121089 A JP11121089 A JP 11121089A JP H02291453 A JPH02291453 A JP H02291453A
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JP
Japan
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engine
torque
correction
target
section
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Pending
Application number
JP11121089A
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English (en)
Inventor
Katsunori Ueda
克則 上田
Makoto Shimada
誠 島田
Yoshiro Danno
団野 喜朗
Kazuhide Togai
一英 栂井
Masato Yoshida
正人 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は車両のエンジン出力を目標とするエンジン出力
にする車両のエンジン出力制御方法に関する。
(従来の技術) 従来、エンジン出力を所定の目標エンジントルクとする
ようにエンジンを制御するものの1つとして自動車が急
加速された場合に生じる駆動輪のスリップを防止する加
速スリップ防止装置(トラクションコントロール装置)
が知られている。
このようなトラクシジンコントロール装置においては、
駆動輪の加速スリップを検出するとタイヤと路面との摩
擦係数μが最大範囲(第18図の斜線範囲)にくるよう
に、スリップ率Sを制御していた。ここで、スリップ率
Sは[ (VP −Vl3 )/VPI XIOO  
(パーセント)であり、VFは駆動輪の車輪速度、VB
は車体速度である。つまり、駆動輪のスリップを検出し
た場合には、スリップ率Sが斜線範囲に来るようにエン
ジン出力を制御することにより、タイヤと路面との摩擦
係数μが最大範囲に来るように制御して、,加速時に駆
動輪のスリップを防止して自動車の加速性能を向上させ
るようにしている。
(発明が解決しようとする課題) このようなトラクションコントロール装置においては、
駆動輪のスリップを検出した場合には、エンジン出力を
スリップが発生しない目標エンジン出力になるように制
御することが要求される。
ところで、エンジン出力はトランスミッションの暖機状
態によってその出力が変化する。例えば、トランスミッ
ションが冷態時にはトランスミッション油が冷えている
ため、トランスミッション油の゛潤滑能力が低下し、ト
ランスミッションのフリクションか大きくなり、エンジ
ンの出力が低下する。このため、目標エンジン出力に応
じてエンジン出力を制御する場合にトランスミッション
の暖機状態を考慮する必要がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的は
、車両用エンジンへの吸気通路にスロットル弁を設け、
スロットル弁の開度を制御することにより上記エンジン
の出力を制御しているエンジン出力制御装置において、
トランスミッションの暖機状態に応じて目標エンジント
ルク,目標空気量あるいはスロットル弁の目標134度
を変化させることによりより、精度よくエンジン出力を
目標エンジントルクに制御することができる車両のエン
ジン出力制御方法を提供することにある。
[発明の構成〕 (課題を解決するための手段及び作用)車両用エンジン
への吸気通路にスロットル弁を設け、スロットル弁の開
度を制御することにより上記エンジンの出力を制御して
いるエンジン用力制御装置において、エンジンが出力す
べきIJ .[エンジントルクを算出する目標エンジン
トルク算出手段と、トランスミッションの暖機状態をエ
ンジン温度と始動後の走行距離とに基づき推定するとと
もに推定した同暖機状態に応じた補正を伴い上記【]標
エンジントルクからスロットル弁の目標開度を算出する
スロットル弁開度算出手段とを備えた車両のエンジン出
力制御方法である。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の一実施例に係わる車両の
エンジン出力制御方法が採用される車両の加速スリップ
防止装置について説明する。第1図は車両の加速スリッ
プ防止装置を示す構成図である。同図は前輪駆動車を示
しているもので、WPRは前輪右側車輪、WPLは前輪
左側車輪、WRRは後輪右側車輪、WRLは後輪左側車
輪を示している。また、11は前輪右側車輪(駆動輪)
WPRの車輪速度VFRを検出する車輪速度センサ、1
2は前輪左側車輪(駆動輪)WFLの車輪速度VPLを
検出する車輪速度センサ、13は後輪右側車輪(従動輪
)WRRの車輪速度VRRを検出する車輪速度センサ、
14は後輪左側車輪(従動輪)WRLの車輪速度VRL
を検出する車輪速度センサである。上記車輪速度センサ
11〜14で検出された車輪速度VFR, VPL, 
 VRR, VRLハ}ラクシaン:Iン}o一ラ15
に入力される。このトラクションコントローラ15には
図示しない吸気温度センサで検出される吸気温度AT,
図示しない大気圧センサで検出される大気圧AP,図示
しない回転センサで検出されるエンジン回転速度Ne,
図示しない工アフローセンサで検出されるエンジン回転
1サイクル当りの吸入空気量A / N、図示しない油
温センサで検出されるトランスミッションの油温OT,
図示しない水温センサで検出されるエンジンの冷却水温
WT,図示しないエアコンスイッチの操作状態、図示し
ないパワステスイッチSWの操作状態、図示しないアイ
ドルスイッチの操作状態、図示しないバワステポンブ油
温OP1図示しない筒内圧センサにより検出されるエン
ジンの気筒の筒内圧CP1図示しない燃焼室壁温センサ
で険出されるエンジンの燃焼室壁温度CT,オルタネー
夕の励磁電流iΦ、エンジン始動後の時間を計数する図
示しないタイマから出力される始動後経過時間τが入力
される。このトラクションコントローラ15はエンジン
16に制御信号を送って加速時の駆動輪のスリップを防
止する制御を行なっている。このエンジン16は第1図
(A)に示すようにアクセルペダルによりその間度θl
が操作される主スロットル弁THmの他に、上記トラク
ションコントローラ15からの後述する開度信号θSに
よりその開度θ2が制御される副スロットル弁THsを
有している。この副スロットル弁THsの開度e2はト
ラクションコントローラ15からの開度信号θSにより
モータ駆動回路52がモータ52II1の回転を制御す
ることにより行われる。
そして、このように副スロットル弁THmの開度e2を
制御することによりエンジン16の駆動力を制御してい
る。なお、上記主スロットル弁THI,副スロットル弁
THsO)開度θ1.e2はそれぞれスロットルポジシ
ョンセンサTPSI、TPS2により検出されて上記モ
ータ駆動回路52に出力される。さらに、上記主及び副
スロットル弁THI1.THsの上下流間にはアイドリ
ング時の吸入空気量を確保するためのバイパス通路52
bが設けられており、このバイパス通路52bの開度量
はステッパモータ52sにより制御される。また、上記
主及び副スロットル弁THm.THsの上下流間にはバ
イパス通路52Cが設けられており、このバイパス通路
52cにはエンジン16の冷却水温WTに応じてその開
度が調整されるワックス弁52Wが設けられる。
また、17は前輪右側車輪WFRの制動を行なうホイー
ルシリンダ、18は前輪左側車輪WPLの制動を行なう
ホイールシリンダである。通常これらのホイールシリン
ダにはブレーキペダル(図示せず)を操作すると、圧浦
が供給される。トラクションコントロール作動時には次
に述べる別の経路からの圧油の供給を可能としている。
上記ホイールシリンダ17への油圧源19からの圧油の
供給はインレットバルブ17iを介して行われ、上記ホ
イールシリンダ17からリザーバ20への圧油の排出は
アウトレットバルブ17oを介して行われる。また、上
記ホイールシリンダ18への油圧源19からの圧油の供
給はインレットバルブ18iを介して行われ、上記ホイ
ールシリンダ18からリザーバ20への圧油の排出はア
ウトレットバルブ180を介して行われる。そして、上
記インレットバルブ17i及び1811上記アウトレッ
トバルブ170及び18oの開閉制御は上記トラクショ
ンコントローラ15により行われる。
次に、第2図を参照して上記トラクションコントローラ
1−5の詳細な構成について説明する。
同図において、11.12は駆動輪WFR, WFLの
車輪速度VFR,  VFLを検出する車輪速度センサ
であり、この車輪速度センサ11,12により検出され
た駆動輪速度V PI?,  V FLは、何れも高車
速選択部31及び平均部32に送られる。高車速選択部
31は、上記駆動輪速度VFR,VPLのうちの高車輪
速度側を選択するもので、この高車速選択部31により
選択された駆動輪速度は、重み付け部33に出力される
。また、上記平均部32は、上記車輪速度センサ11.
12から得られた駆動輪速度Vlごl?,VPLから、
平均駆動輪速度(Vt’R十VFL)/2を算出するも
ので、この平均部32により算出された平均駆動輪速度
は、重み付け部34に出力される。垂み付け部33は、
上記高車速選択部31により選択出力された駆動輪W 
PR,WFLの何れか高い方の車輪速度をKG倍(変数
)し、また、重み付け部34は、平均部32により平均
出力された平均駆動輪速度を(1−KG)倍(変数)す
るもので、上記各重み付け部33及び34により重み付
けされた駆動輪速度及び平均駆動輪速度は、加算部35
に与えられて加算され、駆動輪速度vFが算出される。
ここで、上記変数K Gは、第3図で示すように、求心
加速度GYに応じて変化する変数であり、求心加速度G
Yか所定値(例えば0.1 )まではその値の大小に比
例し、それ以上で「1」になるよう設定される。
一方、車輪速度センサ13,14により検出される従動
輪速度V I?I?,  V I?Lは、何れも低車速
選択部36及び高車速選択部37に送られる。低車速選
択部36は、上記従動輪速度VRI?, VT?Lのう
ちの低車輪速度側を選択し、また、高車速選択部37は
、上記従動輪速度VI?I?, VI?Lのうちの高車
輪速度側を選択するもので、この低車速選択部36によ
り選択された低従動輪速度は重み付け部38に、また、
高車速選択部37により選択された高従動輪速度は重み
付け部39に出力される。
重み付け部38は、上記低車速選択部36にょり選択出
力された従動輪WRR, WRI,の何れか低い方の車
輪速度をK『倍(変数)し、また、重み付け部39は、
上記高車速選択部37により選択出力された従動輪WR
R, WR+、の何れか高い方の車輪速度を(1 −K
 r)倍(変数)するもので、上記各重み付け部38及
び39により重み付けされた従動輪速度は、加算部40
に与えられて加算され、従動輪速度V l?が算出され
る。この加算部40で算出された従動輪速度VRは、乗
算部40′に出力される。この乗算部40′は、上記加
算算出された従動輪速度Vl?を(1+α)イΔするも
ので、この乗算部40′を経て従動輪速度VRR, V
RLに基づく目標駆動輪速度Vφが算出される。
ここで、上記変数K『は、第4図で示すように、求心加
速度GYに応じて「1」〜「0」の間を変化する変数で
ある。
そして、上記加算部35により算出された駆動輪速度V
F,及び乗算部40′により算出された目標駆動輪速度
■φは、減算部41に与えられる。
この減算部41は、上記駆動輪速度■Fから目標駆動輪
速度Vφを減算し、駆動輪WPI?, WFLのスリッ
プm D V i ’  ( V P − V φ) 
ヲW f[ t ルモ”で、この減算部41により算出
されたスリップ量DV i’は加算部42に与えられる
。この加算部42は、上記スリップ量DVi’ を、求
心加速度GY及びその変化率ΔGYに応じて補正するも
ので、求心加速度GYに応じて変化するスリップ補正二
Vg(第5図参照)はスリップ量捕正部43から与えら
れ、求心加速度GYの変化率ΔGYに応じて変化するス
リップ補正量Vd(第6図参照)はスリップ量補正部4
4から与えられる。つまり、加算部42では、上記減算
部から得られたスリップQ D V i I に各スリ
ップ補正ffiVg,Vdを加算するもので、この加算
部42を経て、上記求心加速度GY及びその変化率ΔG
Yに応じて補正されたスリップ量DViは、例えば15
msのサンプリング時間T毎にTSn演算部45及びT
Pn演算部46に送られる。
TSn演算部45における演算部45aは、上記スリッ
プQDViに係数Klを乗算し積分した桔分型補正トル
クTSn’  (一ΣK I − D V i )を求
めるもので、この積分型捕正トルクTSn’は係数乗算
部45bに送られる。つまり、上記積分型補正!・ルク
TSn’ は、駆動輪WPR, WPLの駆動トルクに
対する補正値であり、該駆動輪W PR,WP+,とエ
ンジン16との間に存在する動力伝達機構の変速特性が
変化するのに応じてその制御ゲインを調整する必要があ
り、係数乗算部45bでは、上記演算部45aから得ら
れた積分型補正トルクTSn’ に変速段により異なる
係数GKiを乗算し、該変速段に応じた積分型補正トル
クTSnを算出する。ここで、上記変数K Iは、スリ
ップ量DViに応じて変化する係数である。
一方、TPn演算部46における演算部46aは、上記
スリップfiDViに係数Kpを乗算した比例型補正ト
ルクTPn’  (−DVi−ICp)を求めるもので
、この比例型補正トルク’rpn’は係数乗算部46b
に送られる。つまり、この比例型補正トルク’rpn’
 も、上記積分型補正トルクTSn’同様、駆動輪WF
R, WPLの駆動トルクに対する補正値であり、該駆
動輪WPR, WPLとエンジン16との間に存在する
動力伝達機構の変速特性が変化するのに応じてその制御
ゲインを調整する必要のあるものセ、係数乗算部46b
では、上記演算部46aから得られた比例型補正トルク
TSn’に変速段により異なる係数G K pを乗算し
、該変速段に応じた比例型補正トルクTPnを算出する
一方、上記加算部40により得られる従動輪速度Vl?
は、車体速度VBとして基準トルク演算部47に送られ
る。この基準トルク演算部47は、まず車体加速度演算
部47aにおいて上記車体速度VBの加速度OBを算出
するもので、この車体加速度演算部47aにより得られ
た車体加速度CBはフィルタ47bを介し車・体加速度
GBPとして基準トルク算出部47cに送られる。この
基準トルク算出部47cは、上記車体加速度GBF及び
車i1{W及び車輪半径R e J,:基づき基準トル
クTG( − C DIコX W X R e )を算
出するもので、この基準トルクTGが本来エンジン16
が出力すべき車軸トルク値となる。
上記フィルタ47bは、基準トルク演算部47cて算出
される基準トルクTGを、時間的にどの程度手前の車体
加速度GBに基づき算出させるかを例えば3段階に定め
るもので、つまりこのフィルタ47bを通して得られる
車体加速度GBFは、今回険出した車体加速度GBnと
前回までのフィルタ47bの出力である車体加速度GB
Pn−1とにより、現在のスリップ率S及び加速状態に
応じて算出される。
例えば、現在車両の加速度が増加している際にそのスリ
ップ率Sが第15図の範囲「1」で示す状態にある場合
には、素早く「2」の状態へと移行させるため、車体加
速度GI3Fは、前回のフィルタ47bの出力であるG
 BFn−1と今回検出のGBnとを同じ重み付けで平
均して最新の車体加速度GBFとして下式(1)により
算出される。
G BFn − (GBn+GBFn −1) / 2
   −(1)また、例えば現在車両の加速度が減少し
ている際にそのスリップ率SがS>Slで第15図で示
す範囲r2J − r3Jに移行するような場合には、
可能な限り「2」の状態を維持させるため、車体加速度
GBFは、前回のフィルタ47bの出力G BFn−1
に近い直を有する車体加速度G BFnとして下式(2
)により算出される。
GBPn = (GBn+7 GBPn −1) / 
8   ・=(2)さらに、例えば現在車両の加速度が
減少している際にそのスリップ率SがS5S1で第15
図で示すr2J − rlJに移行したような場合には
、可能な限り範囲「2」の状態に戻すため、車体加速度
GI3Fは、前回のフィルタ47bの出力G 13Pn
−1に更に重みが置かれて、上記式(2)で算出すると
きに比べ、前回算出の車体加速度G nFn−1に近い
値を有する車体加速度G I3Fnとして下式(3)に
より算出される。
GBPn  =  (GBn+ 15GBFn  −1
)  /1B     −(3)次に、上記基準トルク
演算部47により算出された基準トルクTGは、減算部
48に出力される。
この減算部48は、上記基準トルク演算部47より得ら
れる基準トルクTGから前記TSn演算部45にて算出
された積分型補正トルクTSnを減算するもので、その
減算データはさらに減算部49に送られる。この減算部
49は、上記減算部48から得られた減算データからさ
らに前記TPn演算部46にて算出された比例型補正ト
ルクTPnを減算するもので、その減算データは駆動輸
WFI?, WFLを駆動する車軸トルクの目標トルク
TφとしてスイッチS1を介しエンジントルク変換部5
00に送られる。つまり、 Tφ=TG −TSn −TPn とされる。
このエンジントルク変換部500は、上記減算部49か
らスイッチS1を介して与えられた駆動輪WPR, W
FLに対する目標トルクTφを、エンジン16と上記駆
動輪車軸との間の総ギア比で除算して目標エンジントル
クT1に換算している。この目標エンジントルクT1は
トルコン応答遅れ補正部501に出力される。このトル
コン応答遅れ補正部501はトルクコンバータ(図示し
ない)の応答遅れに応じて上記エンジントルクTIを補
正して目標エンジントルクT2を出力する。この目標エ
ンジントルクT2はT/M(}ランスミッション)フリ
クション補正部502に出力される。
このT/Mフリクション補正部502には第20図に示
すトランスミッション油温OT−トルク補正量Tr特性
を示すマップml、第21図に示す推定油温XT一トル
ク補正!Tf’特性を示すマップIIl2、第22図に
示す始動後時間τ一エンジン冷却水温VT,  トラン
スミッション油温OT特性を示す特性図−3、第23図
に示すエンジン回転速度(あるいはトランスミッション
回転速度)N一トルク補正量T『を示すマップ14、第
24図に示すエンジンの冷却水温νT一吸入空気量積算
値ΣQに対するトルク補正EITI’を示す3次元マッ
プm5が接続される。
また、このT/Mフリクション補正部502にはT/M
の油温OT,エンジンの冷却水温WT,エンジン16の
始動直後の冷却水温WTO ,エンジン16の始動後経
過時間τ,車速vc,エンジン始動後の吸入空気二Q,
エンジンまたはT/Mの回転速度N.エンジン始動後の
走行距離ΣVsが入力される。T/Mフリクション補正
部502は上記マップml, m2, m4, m5及
び該入力信号に基づいて、トランスミッションの暖機状
態を推定している。
T/Mフリクション補正部502において、トランスミ
ッションが暖機状態に到達していないほど、トランスミ
ッションでのフリクション損失が大きいので、フリクシ
ョン損失に相当するトルク補正量Trだけ上記目標エン
ジントルクT2に加算されて、目標エンジントルクT3
が求められる。
上記口漂エンジントルクT3は外部負荷補正部503に
出力される。この外部負荷補正部503は第25図に示
すエンジン回転速度Neと損失トルクTLとの関係を示
すマップmll .第26図に示すポンプ油圧OPと損
失トルクTLの関係を示すマップm12,第27図に示
すバッテリ電圧vbと損失トルクTLとの関係を示すマ
ップl13.第28図に示すエンジン回転速度NOとオ
ルタネー夕の励磁電流iΦに対する損失トルクTLを示
す3次元マップml4 ,第29図に示す励磁電流iΦ
に対するオルタネータ効率Kを示すマップml5 .エ
アコンがオンされているときのトルク補正量TLを記憶
する定数記憶部IIll6が記憶される。さらに、この
外部負荷補正部503にはエアコンスイッチSW.エン
ジン回転速度No,パワステスイッチ,パワステポンプ
油圧OP,バッテリ電圧Vb,オルタネータ励磁電流i
Φが人力される。
この外部負荷補正部503は上記マップill〜ml4
及び入力信号に基づいて、エアコン,パワステ.ヘッド
ライト等の外部負荷が変動した場合に、その外部負荷に
よるトルク損失TLたけ上記目漂エンジシトルクT3に
加算して、目標エンジントルクT4としている。
この目標エンジントルクT4は大気条件補正部504に
出力される。この大気条件補正部504には第30図に
示す大気圧AP−トルク補正;A T pのマップa+
21が接続されると共に、大気圧APが入力される。こ
の大気条件補正部504は上記マップm21及び大気圧
APを参照して大気圧APに応じたトルク捕正ffi 
T pを算出して上記目標エンジントルクT4に加算し
て、目標エンジントルクT5を算出している。
さらに、上記目標エンジントルクT5は運転条件補正部
505に出力される。この運転条件補正部505には第
31図に示すエンジン冷却水温WT一トルク補正量T%
特性を示すマップm31 ,第32図に示すエンジン始
一動後経過時間τ一トルク補正ta T aS特性を示
すマップ匝32,第33図に示すエンジン浦温−トルク
補正mTj特性を示すマップm’33が接続れると共に
、エンジン冷却水温νT.エンジン回転速度NQ,エン
ジン始動後の経過時間τ,エンジンの油温OT.燃焼室
壁温CT.単位時間当りの吸入空気量Q,筒内圧CPが
入力される。
この運転条件補正部505は上記マップm31〜Ill
33及び入力信号を参照して、エンジンの暖機状態を推
定して、エンジンが暖機状態に到達していないほど、エ
ンジン出力は出にくいので、その分だけ上記目標エンジ
シトルクT5に加算して、目標エンジントルクT6とさ
れる。
そして、この目標エンジントルクT6は下限値設定部5
06に出力される。この下限値設定部506には第16
図あるいは第17図に示すトラクションコントロール開
始からの経過時1j3J tあるいは車体速度VB応じ
て変化する下限値Tlimが入力される。この下限値設
定部506は上記目標エンジントルクT6の下限値を、
上記下限値TIin+により制限して、目標エンジント
ルクT7として目標空気量算出部507に出力する。そ
して、この目標エンジントルクT7は目標空気量算出部
507に出力される。
目標空気量算出部507には第34図に示すように目標
エンジントルクT7−エンジン回転速度Ncに対する目
標空気量(質量)の3次元マップが接続される。さらに
、目標空気量算出部507には第36図に示す係数K 
t及び第37図に示す係数K pが入力されると共にエ
ンジン回転速度Ne,吸気温度AT,大気圧hpが人力
される。
以下、1コ標空気量算出部507において、上記[1標
エンジントルクT7を出力するために必要な目標空気m
(質量)が算出される。ここで、目標空気r:L(質量
)として、「質瓜」をカッコ書きにした意味は、ある量
の燃料を燃焼させるために必要な吸入空気量は質量を基
亭として考えているからである。また、目標空気ii1
(体積)という表現を明細書中で使用しているが、スロ
ットル弁で制御されるのは吸入空気量の質量ではなく、
体積であるからである。つまり、この目標空気瓜算出部
507は上記エンジン16において上記目標エンジント
ルクT7を出力するためのエンジン1回転当りの目標空
気ffl(質m)A/Nmを算出しているもので、エン
ジン回転速度Neと目標エンジントルクT7に基づき第
34図の3次元マップが参照されて目標空気量(質fa
)A/Nnが求められる。
A/Nm −r [Nc ,T7 ] ここで、A / N vaはエンジン1回転当りの吸入
空気量(質量)であり、 f’[Nc,T7]はエンジン回転数Nc, 目標エン
ジントルクT7をパラメータとした3次元マップである
さらに、上記目標空気量算出部507において、下式に
より上記「1標空気瓜(質m)A/Nmが吸気温度AT
及び大気圧APにより補正されて標準大気状態での目標
空気二(体積)A/Nvに換算される。
A/Nv = (A/Nm)/IKt(AT)*Kp 
(AP))ここで、A/Nvはエンジン1回転当りの吸
入空気量(体積)、Ktは吸気温度( AT)をパラメ
ータとした密度補正係数(第37図参照)、Kpは大気
圧( AP)をパラメータとした密度補正係数(第38
図参照)である。
上記目標空気量A/Nv(体積)は目標空気量補正部5
08に送られる。この目標空気量補正部508には第3
8図に示す吸気温度ATに対する補正係数Ka’が人力
される。この目標空気m ?iTh正部508には吸気
温度八Tにより吸入効率が変化することに対する補正が
行われて、目標空気mA/NOが下式により算出される
A/NO −A/Nv * Ka ’  (AT)ここ
で、A/NOは補正後の目標空気量、A/Nvは補正前
の目標空気二、K a / は吸気温度( AT)によ
る補正係数(第38図参照)である。
上記補正はつぎのような理由により行われる。
即ち、吸気温度によりエンジンへの空気の吸入効率が変
化するが、吸気温度ATがエンジンの燃焼室壁温度CT
より低い場合には、吸入された空気はエンジンの燃焼室
に送り込まれると膨脹するので、吸入効率が低下する。
一方、吸気温度ATがエンジンの燃焼室壁温度CTより
高い場合には、吸入された空気はエンジンの燃焼室に送
り込まれると収縮するので、吸入効率は上昇する。この
ため、吸気温度ATが低い場合には、燃焼室において吸
入空気が膨脹することを考慮して、目標空気ffi(体
積)に補正係数Ka’を乗算することにより大きめに補
正しておいて、吸入効率の低下による制御の精度低下を
補い、吸気温度ATが高い場合には、燃焼室において吸
入空気が収縮することを考慮して、目標空気量(体積)
に補正係数Ka’を乗算して少なめに補正して、吸入効
率の上昇による制御の精度低下を防いでいる。つまり、
第38図に示すように、標準吸気温度ATOを境に、吸
気温度ATが高い場合には補正係数Ka’ は吸気温度
ATに応じて減少し、標僧吸気温度ATOを境に吸気温
度八Tが低い場合には補正係数Ka’ は吸気温度AT
に応じて増大するように設定されている。
上記目標空気QA/Noは目標スロットル開度算出部5
09に送られる。この目標スロットル開度算出部509
には第39図に示すマップが接続されると共に、スロッ
トルポジションセンサTPSIで検出される主スロット
ル弁THmの開度e1が人力される。つまり、第39図
の3次元マップが参照されて目標空気量A/NOと主ス
ロットル弁THmの開度elに対する目{票スロットル
開度02′が求められる。この第39図の3次元マップ
は次のようにして求められる。つまり、主スロットル弁
THII1開度θ1あるいは副ス−ロツ1・ル弁THs
の開度e2を変化させた時に、エンジン1回転当りの吸
入空気量をデータとして把握しておき、主スロットル弁
THm及びエンジン1回転当りの吸入空気量に対応する
副スロットル弁THsの開度θ2の関係を求めてそれを
マップにしたものである。
上記目標スロットル開度θ2′はバイパス空気量に対す
る開度補正部510に送られる。この間度補正部510
には第44図に示す目標開度eをパラメータとしたステ
ッパモータ52sの1ステップ当りの開度補正係数Ks
が入力される。さらに、この間度補正部510にはエン
ジン冷却水温VT,ステッパモータ52sの駆動ステッ
プ数Si,エンジン冷却水温VTをパラメータとしたワ
ックス開度をステッパモータ52sの駆動ステップ数に
換算する換算値Sv  (第45図)が入力される。
この開度補正部510はバイパス通路52b,52cを
介する空気量をステッパモータ52sの駆動ステップ数
及び冷却水温WTから算出している。
そして、この空気量に相当する開度補正量Δeを算出し
ている。そして、このnfl度捕正部510において、
上記目標スロットル開度算出部509で算出された目標
スロットル開度e2′から上記開度補正量Δeが減算さ
れる。このようにして、副スロットル弁THsの目標ス
ロットル開度θ2が算出される。
一方、上記目標空気瓜補正部508から出力される補正
された目標空気m A / N Oは減算部513にも
送られる。この減算部513は上記目標空気QA/NO
とエアフローセンサにより所定のサンプリング時間毎に
検出される実際の吸入空気m A / Nとの偏差ΔA
/Nを算出するもので、この目標空気ftc A / 
N Oと実空気ffi A / Nとの偏差ΔA/Nは
PID制御部514に送られる。このPID制御部50
7は、上記偏差ΔA/Nに相当する副スロットル弁TH
sの開度補正量Δθ2を算出するもので、この副スロッ
トル弁開度補正量Δθ2は加算部515に送られる。
ここで、上記PID制御部514により得られる副スロ
ットル弁開度補正量Δe2は、比例制御による開度捕正
量Δep1積分制御による開度補正量Δei1微分制御
による開度捕正量Δedを加算したものである。
Δθ2−Δep+Δθi+Δed Δ81)−Kp(Ne)* KLh (Ne)*Δ^/
NΔθi−K1(Ne)* Kth (Ne)* Σ 
(ΔA/N)Δed−Kd(NO)* Kth (Nc
)*IΔA/N−ΔA/Noldlここで、各係数Kp
,Ki ,Kdは、それぞれエンジン回転速度NCをパ
ラメータとした比例ゲイン(第40図参照)、積分ゲイ
ン(第41図参照)、微分ゲイン(第42図参照)であ
り、Kthはエンジン回転速度NCをパラメータとした
ΔA/N−Δθ変換ゲイン(第43図参照)、ΔA/N
は目標空気mA/NOと実際の空気mA/Nとの偏差、
ΔA / N Oldは1回前のサンプリングタイミン
グでのΔA/Nである。
上記加算部515は、上記開度補正部510で補正され
た目標スロットル開度e2と上記PID制御部514で
算出された副スロットル弁開度補正量Δθ2とを加算し
、フィードバック補正された目標開度θfが算出される
。この目標開度erは副スロットル弁開度信号θSとし
てモータ駆動回路52に送られる。そして、このモータ
駆動回路52は上記スロットルポジションセンサTPS
2により検出される副スロットル弁THsの開度θ2が
副スロットル弁開度信号θSに相当する開度と等しくな
るようにモータ52mの回転を制御している。
ところで、従動輪の車輪速度VRR, VRLは求心加
速度演算部53に送られて、旋回度を判断するために、
求心加速度GY’が求められる。この求心加速度GY’
 は求心加速度補正部54に送られて、求心加速度GY
’が車速に応じて補正される。
つまり、GY=Kv −GY’ とされる。ここで、K
vは第7図乃至第12図に示すように車体速度VBに応
じて変化する係数である。
上記高車速選択部37から出力される大きい方の従動輪
車輪速度が減算部55において駆動輪の車輪速度VFR
から減算される。さらに、上記高車速選択部37から出
力される大きい方の従動輪車輪速度′が減算部56にお
いて駆動輪の車輪速度VI’Lから減算される。
上記減算部55の出力は乗算部57においてKB倍(Q
<KB<1)され、上記減算部56の出力は乗算部58
において(1−KB)倍された後、加算部59において
加算されて右側駆動輪のスリップ* D V F’Rと
される。また同時に、上記減算部56の出力は乗算部6
0においてK B倍され、上記減算部55の出力は乗算
部61において(1−KB)倍された後加算部62にお
いて加算されて左側の駆動輪のスリップfil D V
 FLとされる。
上記変数KBは第13図に示すようにトラクションコン
トロールの制御開始からの経過時間に応じて変化するも
ので、トラクションコントロールの制御開始時にはrO
.5 Jとされ、トラクションコントロールの制御が進
むに従って、r0.8Jに近付くように設定されている
上記右側駆動輪のスリップfi D V PRは微分部
63において微分されてその時間的食化量、つまりスリ
ップ加速度GFRが算出されると共に、上記左側駆動輪
のスリップffi D V FLは微分部64において
微分されてその時間的変化量、つまりスリップ加速度G
FLが算出される。そして、上記スリップ加速度GFR
はブレーキ液圧変化ffi(ΔP)算出部65に送られ
て、第14図に示すGPR(GFL) −ΔP変換マッ
プが参照されてスリップ加速度GPRを抑制するための
ブレーキ液圧の変化量ΔPが求められる。このブレーキ
液圧の変化量ΔPは、上記開始/終了判定部50により
開閉制御されるスイッチS2を介してΔP−T変換部6
7に送られて第1図(A)におけるインレットバルブ1
7i及びアウトレットバルブ17oの開時間Tが算出さ
れる。また、同様に、スリップ加速度GPLはブレーキ
液圧変化量(ΔP)算出部66に送られて、第14図に
示すGFR(GPI、)一ΔP変換マップが参照されて
、スリップ加速度GFLを抑制するのためのブレーキ液
圧の変化ユΔPが求められる。このブレーキ液圧の変化
量ΔPは上記開始/終了判定部50により開閉制御され
るスイッチS3を介してΔP−T変換部68に送られて
第1図(A)におけるインレットバルブ181及びアウ
トレットバルブ18oの開時間Tが算出される。そして
、上記のようにして算出されたインレットバルブ171
.181及びアウトレッドバルブ170,180の開時
間Tだけバルブが開制御されて、右駆動輪WFR及び左
駆動輪WFLにブレーキがかけられる。
なお、上記スイッチ81〜S3は連動して開始/終了判
定部50により開閉されるものである。
ところで、上記減算部41で算出されたスリップffi
DV1’ は微分部41aに送られて、スリップ量DV
+ ’の時間的変化率ΔDVi ’が算出される。・上
記スリップfflDVi’  その時間的変化率ΔDV
1 ’ 、上記副スロットル弁THsの開度e2、図示
しないトルクセンサにより検出されるエンジン16の出
力トルクTQは開始/終了判定部50に出力される。こ
の間始/終了判定部50は上記スリップm D V [
   その時間的変化率ΔDVi’、エンジントルクT
eが、いずれもそれぞれの基阜値以上になった場合には
、上記スイッチSt−33を閉成して制御を開始し、副
スロットル弁THsの開度e2が所定の基準値より大き
くなるか、またはDV+ ’が所定の基準値(上記基準
値とは異なる)より小さくなったときに、上記スイッチ
Sl−53を開成して制御を終了している。
なお、第14図において、旋回時にブレーキを掛ける場
合には、内輪側の駆動輪のブレーキを強化するために、
旋回時の内輪側の変換値は破線aで示すようになってい
る。
次に、上記のように構成された本発明の一実施例に係わ
る車両のエンジン出力制御方法の動作について説明する
。第1図及び第2図において、車輪速度センサ13,1
4から出力される従動輪(後輪)の車輪速度は高市速選
択部36,低車速選択部37.求心加速度演算部53に
入力される。
上記低車速選択部36においては従動輪の左右輪のうち
小さい方の車輪速度が選択され、上記高車速選択部37
においては従動輪の左右輪のうち大きい方の車輪速度が
選択される。通常の直線走行時において、左右の従動輪
の車輪速度が同一速度である場合には、低車速選択部3
6及び高車速選択部37からは同じ車輪速度が選択され
る。また、求心加速度演算部53においては左右の従動
輪の車輪速度が入力されており、その左右の従動輪の車
輪速度から車両が旋回している場合の旋回度、つまりど
の程度急な旋回を行なっているかの度合いが算出される
以下、求心加速度演算部53においてどのように求心加
速度が算出されるかについて説明する。
前輪駆動車では後輪が従動輪であるため、駆動によるス
リップに関係なくその位置での車体速度を車輪速度セン
サにより検出できるので、アッカーマンジオメトリを利
用することができる。つまり、定常旋回においては求心
加速度GY’はGY’swv/r         ・
・・(4)(V一車速,r一旋回半径)として算出され
る。
例えば、ilQ図に示すように車両が右に旋口している
場合において、旋回の中心をMoとし、旋囲の中心Mo
から内輪側(WR!?)までの距離を『1とし、トレッ
ドをΔ『とし、内輪側( W RR)の車輪速度をvl
とし、外輪側( W RL)の車輪速度をv2とした場
合に、 V2 /Vl − (Δr + r l)/ r l 
   ”・(5)とされる。
そして、上記(5)式を変形して 1/ rl − (v2−vl)/Δr ・v l  
−(6)とされる。そして、内輪側を基準とすると求心
加速度GY’は GY’ −vl  /r! −vl  ・(v2−vl)/Δr*vl一vl ・(
v2 −vl ) /Δr   ・(7)として算出さ
れる。
つまり、上記(7)式により求心加速度GY′が算出さ
れる。ところで、旋回時には内輪側の車輪速度vlは外
輪側の車輪速度v2より小さいため、内輪側の車輪速度
vlを用いて求心加速度GY’を算出しているので、求
心加速度GY’は実際より小さく算出される。従って、
重み付け部33で乗算される係数K Gは求心加速度G
Y’が小さく見積もられるために、小さく見積もられる
従って、駆動輪速度VPが小さく見積もられるために、
スリップ量DV’  (VP−VΦ)も小さく見積もら
れる。これにより、目標トルクTΦが、大きく見積もら
れるために、目標エンジントルクが大きく見積もられる
ことにより、旋回時にも充分な駆動力を与えるようにし
ている。
ところで、極低速時の場合には、第19図に示すように
、内輪側から旋回の中心MOまでの距離は『lであるが
、速度が上がるに従ってアンダーステアする車両におい
ては、旋回の中心はMに移行し、その距離はr(r>r
l)となっている。
このように速度が上がった場合でも、旋回半径をr1と
して計算しているために、上記第(7)式に基づいて算
出された求心加速度GY’は実際よりも大きい値として
算出される。このため、求心加速度演算部53において
算出された求心加速度GY’は求心加速度補正部54に
送られて、高速では求心加速度GYが小さくなるように
、求心加速度GY’に第7図の係数Kvが乗算される。
この変数Kvは車速に応じて小さくなるように設定され
ており、N48図あるいは第9図に示すように設定して
も良い。このようにして、求心加速度補正部54より補
正された求心加速度GYが出力される。
一方、速度が上がるに従って、オーバステアする(r<
 rl )車両においては、上記したアンダーステアす
る車両とは全く逆の補正が求心加速度補正部54におい
て行われる。つまり、第10図ないし第12図のいずれ
かの変数Kvが用いられて、車速が上がるに従って、上
記求心加速度演算部53で算出された求心加速度GY’
を大きくなるように補正している。
ところで、上記低車速選択部36において選択された小
さい方の車輪速度は重み付部38において第4図に示す
ように変数K『倍され、高車速選択部37において選択
された高車速は重み付け部39において変数(1−Kr
)倍される。変数K『は求心加速度GYが例えば0.9
gより大きくなるような旋回時に「1」となるようにさ
れ、求心加速度GYが0.4gより小さくなると「0」
に設定される。
従って、求心加速度GYが0.9gより大きくなるよう
な旋回に対しては、低車速選択部36から出力される従
動輪のうち低車速の車輪速度、つまり選択時における内
輪側の車輪速度が選択される。
そして、上記重み付け部38及び39から出力される車
輪速度は加算部40において加算されて従動輪速度Vl
?とされ、さらに上記従動輪速度VRは乗算部40′に
おいて(1+α)倍されて目標駆動輪速度VΦとされる
また、駆動輪の車輪速度のうち大きい方の車輪速度が高
車速選択部31において選択された後、重み付け部33
において第3図に示すように変数KG倍される。さらに
、平均部32において算出された駆動輪の平均車速(V
PI?+VPL) /2は重み付け部34において、(
1−KG)倍され、上記重み付け部33の出力と加算部
35において加算されて駆動輪速度VFとされる。従っ
て、求心加速度GYが例えば0,1g以上となると、K
G−1とされるため、高車速選択部31から出力される
2つの駆動輪のうち大きい方の駆動輪の車輪速度が出力
されることになる。つまり、車両の旋回度が大きくなっ
て求心加速度GYが例えば、0,9g以上になると、r
KG−Kr−IJとなるために、駆動輪側は車輪速度の
大きい外輪側の車輪速度を駆動輪速度VPとし、従動輪
側は車輪速度の小さい内輪側の車輪速度を従動輪速度V
l?とじているために、減算部41で算出されるスリッ
プ量DVi’  (−VP−VΦ)を大きく見積もって
いる。従って、目標トルクTΦは小さく見積もるために
、エンジンの出力が低減されて、スリップ率Sを低減さ
せて第18図に示すように横力Aを上昇させることがで
き、旋回時のタイヤのグリップ力を上昇させて、安全な
旋回を行なうことができる。
上記スリップm D V i  はスリップ量補正部4
3において、求心加速度GYが発生する旋回時のみ第5
図に示すようなスリ.ツブ補正量Vgが加算されると共
に、スリップ量補正部44において第6図に示すような
スリップm V dが加算される。
例えば、直角に曲がるカーブの旋回を想定した場合に、
旋回の前半においては求心加速度GY及びその時間的変
化率ΔGYは正の値となるが、力一ブの後半においては
求心加速度GYの時間的変化率ΔGYは負の値となる。
従って、カーブの前半においては加算部42において、
スリップ量DV i’ に第5図に示すスリップ補正量
Vg(〉0)及び第6図に示すスリップ補正mVd(〉
0)が加算されてスリップfftDViとされ、カーブ
の後半においてはスリップ補正二Vg(〉O)及びスリ
ップ補正,HVd(<0)が加算されてスリップm D
 V iとされる。従って、旋回の後半におけるスリッ
プQ [) V iは旋回の前半におけるスリップff
i D V iよりも小さく見積もることにより、旋回
の前半においてはエンジン出力を低下させて横力を増大
させ、旋回の後半においては、前半よりもエンジン出力
を回復させて車両の加速性を向上させるようにしている
このようにして、捕正されたスリップ量DViは例えば
l 5msのサンプリング時間TでTSn演算部45に
送られる。このTSn演算部45内において、スリップ
量DViが係数Klを乗算されながら積分されて補正ト
ルクTSnが求められる。
つまり、 TSn−GKi  ΣKl−DVI (KIはスリップ量DViに応じて 変化する係数である) としてスリップHDViの補正によって求められた補正
トルク、つまり積分型補正トルクTSnが求められる。
また、上記スリップ量D V I はサンプリング時間
T毎にTPn演算部46に送られて、補正トルクTPn
が算出される。つまり、 TPn −GKp DVI  −Kp  (Kpは係数
)としてスリップfn D V lにより補正された補
正トルク、つまり比例型補正トルクTPnが求められる
また、上記係数乗算部45b,46bにおける演算に使
用する係数GKI.GK9の値は、シフトアップ時には
変速開始から設定時間後に変速後の変速段に応じた値に
切替えられる。これは変速開始から実際に変速段が切替
わって変速を終了するまで時間がかかり、シフトアップ
時に、変速開始とともに変速後の高速段に対応した上記
係数GKi.GKpを用いると、上記補正トルクTSn
 ,TPnの値は上記高速段に対応した値となるため実
際の変速が終了してないのに変速開始前の値より小さく
なり目標トルクTΦが大きくなってしまって、スリップ
が誘発されて制御が不安定となるためである。
また、上記加算部40から出力さ,れる従動輪速度VR
は車体速度VBとして基準トルク演算部47に入力され
る。そして、車体加速度演算部47aにおいて、車体速
度の加速度VB(Cl)が演算される。そして、上記車
体加速度演算部47aにおいて算出された車体速度の加
速度GBはフィルタ47bにより、上記(1)式乃至(
3)式のいずれかのフィルタがかけられて、加速度CB
の状態に応じてGBPを最適な位置に止どめるようにし
ている。
例えば現在車両の加速度が増加している際にそのスリッ
プ率Sが第15図の範囲「1」で示す状態にある場合に
は、素早く範囲「2」の状態へ移行させるため、上記(
1)式に示すように車体加速度GBPは、前回のフィル
タ47bの出力であるGBPn−1と今回検出のGBn
とを同じ重み付けで平均して最新の車体加速度G BF
nとして算出される。
また、例えば現在車両の加速度が減少している際にその
スリップ率SがS>Slで第15図で示す範囲r2J 
− r3Jに移行するような場合には、可能な限り範囲
「2」の状態を維持させるため、車体加速度GBPは、
上記(2)式に示すように前回のフィルタ47bの出力
に重みが置かれて以前の車体加速度GBPnとして算出
される。
さらに、例えば現在車両の加速度が減少している際にそ
のスリップ率SがSSS1で第15図で示す範四r2J
 − rlJに移行したような場合には、可能な限り範
囲「2」の状態に戻すため、車体加速度GBFは、上記
(3)式に示すように前回のフィルタ47bの出力に非
常に重みが置かれてさらに以前の車体加速度G BPn
として算出される。
そして、基準トルク算出部47cにおいて、基準トルク
TO  (−GBPxWxRe)が算出される。
そして、上記基準トルクTGと上記積分型補正トルクT
Snとの減算は減算部48において行われ、さらに上記
比例型補正トルクTPnが減算部49において減算され
る。このようにして、目標駆動軸トルクTΦは TΦ−IITG−TSn −T Pn として算出される。
この目標駆動軸トルクTΦはスイッチS1を介してエン
ジントルク変換部500に入力され、エンジン16と駆
動輪車軸との間の総ギア比で除算して目標エンジントル
クTIが算出される。この目標エンジントルクTIはト
ルコン応答遅れ補正部502において、トルクコンバー
タの応答遅れに対する補正がなされて目標エンジントル
クT2とされる。この目標エンジントルクT2はT/M
フリクション補正部502に送られてエンジンと駆動輪
との間に介在するトランスミッションでの7リクション
(!!I擦)に対する補正がなされて、目標エンジント
ルクT3とされる。
T/Mフリクション補正部502においては以下に述べ
る第1ないし第4の手法によりT/Mの暖機状態を推定
して目標エンジントルクT3を補正している。
<T/Mフリクション補正の第1の手法〉この第1の手
法はT/Mの油温OTを浦温センサで検出し、この油温
OTが小さい場合にはフリクションが大きいため、第2
0図に示すマップが参照されてトルク補正ffiTfが
目標エンジントルクT2に加算される。つまり、 T3 −T2 +Tf(OT) とされる。このように、T/Mの油温OTに応じてフリ
クションによるトルク補正量Tfを決定しているので、
T/Mのフリクションに対して精度の高い目標エンジン
トルクの補正を行なうことができる。
< T / Mフリクション補正の第2の手法〉エンジ
ン16の冷却水温VTをセンサで計測し、これよりT/
Mの暖機状態(油温)を推定して、トルクを補正する。
つまり、 T3  −T2  + Tr (WT)とされる。ここ
で、トルク補正量T f  ( WT)は図示しないマ
ップが参照されて、エンジンの冷却水温vTが低いほど
T/Mの浦aOTが低いと推定されてトルク補正ffi
Tf’が大きくなるように設定される。このように、エ
ンジンの冷却水温WTからT/Mのフリクションを推定
しているので、T/Mの浦liAOTを検出するセンサ
を用いないでも、T/Mのフリクションに対する補正を
行なうことができる。
<T/Mフリクション補正の第3の手法〉エンジン16
の始動直後の冷却水温WTOとリアルタイムの冷却水温
WTに基づいて第21図のマップが参照されてトルク補
正二Trが目標エンジントルクT2に加算されて、目標
エンジントルクT3とされる。つまり、 T3 −T2 +T『(XT) XT− WT+ K O* (VT−WTO )とされ
る。ここで、XTはT / Mの推定浦温、KOはエン
ジンの冷却水温WTの温度上昇速度とT/Mオイルの温
度上昇速度との比である。この推定曲温XT,エンジン
の冷却水温WTST/Mの油温OTとエンジン始動後経
過時間との関係は第22図に示しておく。第22図に示
すように、始動時間の経過に伴う推定時間XTの変化は
、同始動時間の経過に伴う油温OTの変化にほぼ等しい
ものとなる。従って、油温センサを用いないでも精度良
く浦温をモニタして、T/Mのフリクションを推定し、
これにより目標エンジントルクを補正している。
<T/Mフリクンヨン補正の第4の手法〉エンジン16
の冷却水温WTとエンジン始動後経過時間τ,車速Vc
に基づいて T3−T2+T r(WT)*tl−Kas(r )*
Kspccd(Vc)1として算出される。ここで、K
asは始動後時間(τ)によるテーリング係数(始動後
時間の経過と共に徐々にOに近付く係数) 、Kspc
adは車速によるテーリング係数(車速の上昇とともに
徐々に0に近付く係数)を示している。つまり、エンジ
ンを始動してから充分に時間が経過した場合あるいは車
速か上がった場合には{・・司項が「0」に近付く。従
って、エンジンを始動してから充分に時間が経過した場
合あるいは車速が上がった場合にはT/Mのフリクショ
ンによるトルク補正量T「をなくすようにしている。
このように、トランスミッションの暖機状態をエンジン
冷却水温,始動後経過時間及び車速より推定するように
したので、同暖機状態をトランスミッションから直接検
出しなくても、トランスミッションの暖機状態に応じて
トランスミッションのフリクションが変化した場合に、
目標エンジントルクT2にそのフリクションに相当する
トルクTfだけ増量補正するようにしてので、エンジン
トルクの制御を精度良く行なうことができる。
<T/Mフリクション補正の第5の手法〉エンジンまた
はT/Mの回転速度Nに基づいて出力を補正するもので
、回転速度Nに基づいて第23図のマップが参照されて
回転速度Nに基づいてトルク補正QT『が算出される。
つまり、T3 −T2 +Tr (N) とされる。これはエンジンまたはT/Mの回転速度Nが
大きくなれば、フリクション損失か太き《なるためであ
る。
また、エンジンまたはT/Mの回転速度Nに基づいたト
ルク補正ffiTI’  (N)にT/Mの浦温OTに
よる補正係数Kt  (0’r)を乗算することにより
、下弐のようにg標エンジン1・ルクT3を算出するよ
うにしても良い。つまり、 T3 −T2 +Tr (N)* Kt  (0’r)
として、回転速度Nの他に油温OTによってもトルク補
正量Tl’を変化させることにより、一層精度の良い目
標エンジントルクT3を設定することができる。
このように、トランスミッションのフリクションをトラ
ンスミッションあるいはエンジンの回転速度に応じて推
定するようにしたので、トランスミッションあるいはエ
ンジンの回転速度が変化して、トランスミッションのフ
リクションが変化した場合でも、目標エンジン1・ルク
T2に上5己フリクションに相当するトルクTr分だけ
増二補正して目標エンジントノレクT3とすることによ
り、トランスミッションのフリクションがトランスミッ
ションの回転速度に応じて変化した場合でも、精度良く
エンジン出力を目標エンジントルクに制御することがで
きる。
<T/Mフリクション補正の第6の手法〉この手法はエ
ンジン16の冷却水mWTとエンジン始動後の単位時間
当りの吸入空気mQの積算値とからトランスミッション
の暖機状態を推定して補正トルクを得る方法である。
つまり、 T3 −72 +TI’(WT)* {l−Σ(Kq*
Q))として目標エンジントルクT3が得られる。ここ
で、K qは吸入空気量を損失トルクに変換する係数で
あり、クラッチがオフしているときあるいはアイドルS
Wがオンしているアイドリング状態ではKq−Kqlに
設定され、それ以外ではKQ−KqO(>Kql)に設
定される。
上記式において、エンジン始動後の単位時間当りの吸入
空気uQに係数Kqを掛けながら積算してΣ(Kq*Q
)を得て、{1−Σ(Kq*Q)l と工ンジンの冷却
水温WTに基づくトルク補正mTν( WT)とを乗算
したものを目標エンジントルクT2に加算している。こ
のようにすることにより、エンジン始動後車両が急加速
されて単位時間当りの吸入空気量Qが急激に増加する場
合、つまりエンジン冷却水温WTが低くてもトランスミ
ッションは充分暖機状態にあってT/Mフリクション補
正が必要ないような場合には、{・・司項がすぐに・「
0」になるようにして、不必要なトルク補正をなくして
いる。また、アイドリング状態ではK qが小さい値に
設定されることにより、アイドリング状態が続いた場合
でもトランスミッションは充分に暖機状態になっていな
いため、単位時間当りの吸入空気mQの積算を実際より
も極力小さくすように見積もって、エンジン冷却水温に
基づくトルク補正量Trを生かすようにしている。この
ようにして、アイドリング状態が継続された場合でも、
上記TI’  (νT)項を残すようにして、T/Mの
フリクション補正を行なっている。なお、単位時間当り
の吸入空気fflQの積算はエンジン1サイクル当り吸
入空気m A / Nに基づいて算出される。
また、T / MのフリクショントルクTfは第24図
に示す3次元マップを用いて算出するようにしても良い
。この場合には目標エンジントルクT3は下式のように
表わされる。つまり、T3 −T2 +Tr  (WT
,  ΣQa)ところで、第24図において、ΣQ.a
がある一定値以上になるとTrは「0」になるように設
定されている。これは吸入空気回の総和が一定値以上に
なるとT/Mオイルが充分に暖められてT/Mのフリク
ションが無視できるようになっていると判定されるため
である。
このように、T/Mの暖機状態をエンジンの冷却水温と
エンジン始動後の吸入空気量の積算値により推定するよ
うにし、この推定されたT / Mの暖機状態に応じて
トルク補正量Trを変化させるようにしたので、同暖機
状態をトランスミッションから直接検出しなくても、精
度良くエンジン出力を目標エンジントルクに制御するこ
とができる。
さらに、アイドリング状態時には吸入空気量の積算を少
なく見積もるようにしたので、アイドリング状聾が継続
した場合でも、T/Mが暖機状態に到達しない現象を正
確に把握することができる。
つまり、アイドリング状態に続いている場合には、トル
ク補正■Trをアイドリング状態でない状態より多めに
見積もるようにしている。
<T/Mフリクション補正の第7の手法〉エンジン16
の冷却水温vTあるいはエンジン16の油温とエンジン
始動後の走行距離ΣVSとによって、トルク補正量T『
を求める。つまり、T3 −T2 +Tf’(WT)*
 (1−Σ(Kv*Vs)1ここで、Kvは走行距離(
一ΣVs)を出力補正に変換する係数であり、アイドル
SWがオンあるいはクラッチがオフされているようなア
イドリシグ状態においてはKv=Kvlに設定され、そ
れ以外ではKv = Kv2 ( > Kvl)とされ
る。
上記式において、エンジン始動後の走行距離ΣVSに補
正係数Kvを掛けながら積算してΣ(KvFVs)を得
て、{1−Σ(Kv*Vs ) )とエンジンの冷却水
温WTに基づくトルク補正量Tr(WT)とを乗算した
ものを目標エンジントルクT2に加算している。このよ
うにすることにより、エンジン始動後車両が走行してそ
の走行距離か増加した場合、{・・・}項が「0」に近
付くようにして、不要なトルク補正をなくしている。
また、アイドリング状態ではトランスミッションの負荷
か小さいので、トランスミッションの油温の上昇は穏や
かである。このため、トランシミッションでのトルク損
失は徐々にしか低下しない。
従って、アイドリング状態ではKvを小さい値に設定し
ておくことにより、{・・・}項をゆっくりと「0」に
持っていくようにして、トルク補正をできるたけ長く行
なうようにしている。
このように、トランスミッションの浦温センサ等を用い
てトランスミッションから直接暖機状態を検出しないで
もトランスミッションの暖機状態をエンジンの冷却水温
とエンジン始動後の走行距離により推定するようにし、
この推定されたトランスミッションの暖機状態に応じて
トルク補正量Tf’を変化させるようにしたので、精度
良くエンジン出力を目標エンジントルクに制御すること
ができる。さらに、アイドリング状態時には走行距離は
積算されないため、アイドリング状態が継続した場合で
も、トランスミッションが暖機状態に到達しない現象を
正確に把握することができる。
次に,T/Mフリクション補正部502から出力される
1」標エンジントルクT3は外部負荷捕正部503に送
られて、エアコン等の外部負荷がある場合には、目標エ
ンジントルクT3が補正されて目標エンジントルクT4
とされる。この外部負荷補正部503での補正は下記す
る第1ないし第3の手法のいずれかの手法により行われ
る。
く外部負荷補正の第1の手法〉 エアコン負荷に応じて目標エンジントルクT3を捕正し
て目標エンジントルクT4とする。つまり、 T4  −73  +TL とされる。ここで、TI,はエアコンがオンされている
時に定数値に設定され、エアコンがオフされているとき
にはrOJに設定される。このようにして、エアコン負
荷がある場合には、目標エンジントルクT3にエアコン
負荷に相当する損失トルクTLを加えて、目標エンジン
トルクT4とすることにより、エアコン員荷によるエン
ジン出力の低下を防止している。
また、エアコン負荷の大きさがエンジン回転速度NOに
応じて変化することに着目して、第25図に示すように
エンジン回転速度Neに応じた損失トルクT[、をマッ
プに記憶されておいて、目標エンジントルクT4を算用
するようにしても良い。
つまり、 T4 −73 +TI,  (Ne )としても良い。
く外部負荷補正の第2の手法〉 パワーステアリング負荷に応じて目標エンジントルクT
3を補正して目標エンジントノレクT4とする。つまり
、 T4事T3 +TL とされる。ここで、TLはパワーステアリングがオンさ
れている時に定数値に設定され、パワーステアリングが
オフされているときには「0」に設定される。このよう
にして、パワーステアリング負荷がある場合には、目標
エンジントルクT3にパワーステアリング負萄に相当す
る損失トルクTLを加えて、目標エンジントルクT4と
することにより、パワーステアリング負荷によるエンジ
ン出力の低下を防止している。
また、パワーステアリング負荷の大きさがバワステポン
プ油圧OPに応じて変化することに岩目して、第26図
に示すようにパワステポンプ油圧OPに応じた損失トル
クTLをマップに記憶されておいて、目標エンジントル
クT4を算出するようにしても良い。つまり、 T4 −T3 +TL  (OP) としても良い。
く外部負荷補正の第3の手法〉 オルタネータ発電によるエンジンに対する負荷に応じて
目標エンジントルクT3を補正して、目標エンジントル
クT4を求めている。つまり、ヘッドライトや電動ファ
ンなどのエンジンに対する負荷が変動し、オルタネータ
発fR 量が上下する。
このため、バッテリ電圧やオルタネー夕の励磁電流を険
出することにより、オルタネータ発電量を推定して、エ
ンジンに対する負荷を推測している。
バッテリ電圧をvbとした場合に目標エンジントルクT
4は下記のようになる。
T4 −T3 +TL  (Vb ) ここで、損失トルクTL(Vb)は第27図に示すよう
にバッテリ電圧vbとの関係がある。つまり、バッテリ
電圧vbが低いと電気負荷が大きいと推定されて損失ト
ルクTLは大きくされ、目標エンジントルクT4を大き
くしている。
また、オルタネータ励磁電流(iΦ)をパラメータとし
た損失トルクを加算することにより目標エンジントルク
T4を求めている。つまり、T4 =T3 +TL  
(iΦ) として計算している。ここで、損失トルクTLは第28
図のマップを参照して求められる。
また、第29図に示す特性図からエンジン回転速度Ne
に対するオルタネータ効率の補正量Kを得て、次式から
目標エンジントルクT4を算出するようにしても良い。
2 T4 −73 +TL (iΦ)xK(Ne)なお、上
記2つの式において、オルタネータ励磁電流iΦを検出
してトルク補正量を求めているが、オルタネータ励磁電
流iΦの代わりにオルタネータ発電電流(充電電流)を
用いるようにしても良い。
このようにして、ヘッドライトや電動ファンなどのエン
ジンに対する負荷が変動してオルタネータ発電量が上下
してエンジン出力が変動するような場合でも精度良くエ
ンジン出力を目標エンジントルクに制御することができ
る。
上記のようにして算出された目標エンジントルクT4は
大気条件補正部504に送られて、大気圧により上記目
標エンジントルクT4が補正されて目標エンジントルク
T5とされる。つまり、T5 −74 +Tp  (A
P) ここで、Tpは第30図のマップに示すトルク補正量で
ある。つまり、高地などのように気圧の低い地域ではポ
ンピング損失の低下や背圧低下による燃焼速度の向上に
よりエンジン出力が上昇するので、その分だけトルク補
正ffiTpを減じるようにしている。
このように、いかなる大気条件においても精度良くエン
ジン出力を目標エンジントルクに制御することができる
このようにして、大気圧により補正された目標エンジン
トルクT5は運転状態補正部505に送られて、エンジ
ンの運転状態、つまり暖機状態に応じて上記目標エンジ
ントルクT5が補正されて目標エンジントルクT6とさ
れる。以下、エンジン16の暖機状態に応じて運転状態
補正を決定する第1ないし第3の手法について説明する
くエンジンの運転条件補正の第1の手法〉エンジン冷却
水温WTによって、目標エンジントルクT6を算出する
もので、第31図のマップが参照されてエンジンの冷却
水温WTに応じてトルク補正ffiTWが上記目標エン
ジントルクT5に加算されて目標エンジントルクT6と
される。つまり、TO  −75  +TV  (νT
)とされる。第31図に示すように、冷却水温WTが低
いほどエンジン16が暖機状態になっていないのでトル
ク補正ffiTWは大きくされる。
また、上記トルク捕正m T Wをエンジン冷却水温W
Tとエンジン回転進度Naとでマップ(図示しない)す
るようにしても良い。つまり、TO −T5 +T讐 
( WT, NC)とされる。
このようにして、エンジンの冷却水温によりエンジンの
暖機状態を推定しているので、エンジンの暖機状態を精
度良く把握でき、エンジンの暖機状態に応じて目標エン
ジントルクを補正するようにしたので、エンジンの暖機
状態がいかなる状聾でもエンジン出力を目標エンジント
ルクに制御することができる。
くエンジンの運転条件補正の第2の手法〉この第2の手
法は、第32図に示すようなエンジン始動後の時間τに
応じたトルク補正量T aS(τ)を目標エンジントル
クT5に加算することにより、目1票エンジントルクT
6を得ている。つまり、 T6  =T5  +Tas(r) としている。このようにして、エンジン始動後経過時間
τによりエンジンの暖機状態を推定している。
また、エンジン始動後時間τと冷却水温νTにより決定
される3次元マップ(図示しない)によりトルク補正f
fiTasを求めるようにしても良い。つまり、 T G = T 5 + T as ( r . WT
)としても良い。このようなマップを用いることにより
始動時の冷却水温WTOを計7Illjシ、経過時間τ
に応じてトルク補正QLTasを決定したり、経過時間
τ時の冷却水?RWTを計llllJすることにより、
トルク補正ffl T asを決定すようにしても良い
また、エンジン冷却水温WTに応じたトルク補正mTW
  (WT)とエンジン始動後経過時間τをパラメータ
補正係数Kas(τ)を乗算するようにしてトルク補正
量を求め、これを目標エンジントルクT5に加算して目
標エンジントルクT6を求めるようにしても良い。
つまり、 T(i =T5 +TV  (WT) * Kas (
r)としても良い。
ここで、 TV  (WT)はエンジン冷却水温WTに応じたトル
ク補正量、 Kas(τ)はエンジン始動後経過時間τによる補正係
数 である。
このようにして、エンジンの冷却水温とエンジン始動後
の経過時間によりエンジンの暖機状態を推定することに
よりエンジン出力の変動を推定するようにし、目標エン
ジントルクを補正するようにしたので、エンジンの暖機
状態がいかなる状態でもエンジン出力を目標エンジント
ルクに制御することができる。
くエンジンの運転条件補正の第3の手法〉この第3の手
法においては、エンジンの浦温OTから第33図のマッ
プを参照してトルク補正量Tjを求めている。つまり、 T[i =T5 +Tj  (OT) として算出される。このように、エンジンの油温OTか
らエンジンの冷却水温WTを推定して、エンジンの暖機
状態を検出するようにしている。
なお、図示しないエンジンの油温OTとエンジン回転速
度Neの3次元マップによりトルク補正量Tjを得るす
るようにしても良い。つまり、T6 −T5 +Tj 
 (OT, Ne )としても良い。
このようにして、エンジンの回転により温度か上昇され
るエンジン油の温度を検出することによりエンジンの暖
機状態を検出し、目標エンジントルクを補正するように
したので、エンジンの暖機状態がいかなる状態でもエン
ジン出力を目標エンジントルクに制御することができる
くエンジンの運転条件補正の第4の手法〉この第4の手
法は燃焼室壁温CT,単位時間当りの吸入空気mQの積
分値ΣQ,筒内圧CPによって、目標エンジントルクT
5を補正して目標エンジントルクT6を求めている。つ
まり、 T6 −T5 +Tc  (CT/CTO ) *Kc
p (cp/cpO)*  ( 1 −Kq *Σ(Q
))とされる。
ここで、 CTはエンジンの燃焼室壁温度、 CTOはエンジン始動時の燃焼室壁温度、Tcはエンジ
ンの燃焼室壁温度CTとエンジン始動時の燃焼室温度C
TOとの比(CT/CTO )によるトルク補i′E量
、 CPはエンジンの筒内圧、 CPOはエンジン始動時の筒内圧、 Kcpは上記筒内圧CPとエンジン始動時の筒内圧cp
oとの比(CP/CPO )による補正係数、K qは
始動後の吸入空気量の積算値をトルク補正係数に変換す
る係数である。
このように、燃焼室壁温とエンジン始動後の吸入空気量
の積算値と筒内圧とにより、エンジンの暖機状態を検出
し、目標エンジントルクを補正するようにしたので、エ
ンジンの暖機状態がいかなる状態でもエンジン出力を目
標エンジントルクに制御することができる。
以上のようにして、エンジンの運転条件によって補正さ
れた後の目標エンジントルクT6は下限値設定部506
において、エンジントルクの下限鎖が制限される。この
ように、目標エンジントルクT6の下限値を第16図あ
るいは第17図を参照して制御することにより、目標エ
ンジントルクが低くすぎて、エンジンストールが発生す
ることを防止している。
そして、上記下限値設定部506から出力される目標エ
ンジントルクT7はfl#漂空気ffl算出部507に
送られて上記目標エンジントルクT7を出力するための
目標空気量(質量)A/NII1が算出される。
この目標空気量算出部507においては、エンジン回転
速度Neと目標エンジントルクTelとから第34図の
3次元マップが参照されて目標空気量(質m)A/N+
nが求められる。つまり、A/Nm  −  f  [
Nc  ,  T7  ]として算出される。
ここで、A / N mは吸気行程1回当りの吸入空気
量(質量)、 f [Nc,T7 ]はエンジン回転速度Nc,目標エ
ンジン1・ルクT7をパラメータとした3次元マップで
ある。
なお、A / N mはエンジン回転速度NOに対して
第35図に示すような係数Kaと目標エンジントルクT
7との乗算、つまり、 A/Nm −Ka  (Ne )* T7としても良い
。さらに、Ka(Ne)を係数としても良い。
さらに、上記目標空気量算出部507において、上記吸
入空気量(質量)A/No+が吸気温度及び大気圧によ
り補正されて標準大気状態での吸入空気m(体積)A/
Nvに換算される。
つまり、 A/Nv − (A/Nn+)/IKt(AT)*Kp
(AT) 1とされる。ここで、 A / N vはエンジン1回転当りの吸入空気量(体
積)、 Ktは第37図に示すように吸気温(AT)をパラメー
タとした密度補正係数、 K pは第38図に示すように大気圧( AT)をパラ
メータとした密度補正係数を示している。
このようにして算出された目標吸入空気量A/Nv  
(体積)は目標空気量補正部508において吸気温によ
る補正が行われて、目標空気EikA/NOとされる。
つまり、 A/NO −A/Nv * Ka ’  (AT)とさ
れる。
ここで、A/NOは補正後の目標空気量、A / N 
vは補正前の目標空気量、K a /は吸気温( AT
)による補正係数(第38図) である。
このように、目標空気量A/Nv(体積)を吸気温( 
AT)により補正して目標空気量A/N・0とすること
により、吸気温( AT)が変化してエンジンの燃焼室
への吸入効率が変化した場合でも上記燃焼室へ目標空気
Ei A / N Oだけ精度良く空気を送ることがで
き、目標エンジン出力を精度良く達成することができる
以下、目標空気量補正部508から出力される目標空気
,Eft A / N Oは目標スロットル開度算出部
509に送られ、第39図の3次元マップが参照されて
主スロットル弁THmの開度elと目僚空気量A/NO
に対する副スロットル弁THsの開度02′が求められ
る。この副スロットル弁THsの開度e2′は開度補正
部510に送られて、第1図(B)に示すバイパス通路
52b,52cを介する空気量に相当する開度Δθが減
算されて、副スロットル弁THsの開度e2とされる。
ところで、上記Δθは下式により求められる。
つまり、 Δe−Ks(θ) *  (Sm +Sv  (WT)
 1ここで、係数Ks  (第44図)は目標開度θを
パラメータとした図示しないISC(アイドル・スピー
ド・コン1・ローラ)により制御されるステップモータ
52sの1ステップ当りの開度補正量、Snはステップ
モータ52sのステップ数、SW  (第45図)はエ
ンジンの冷却水温WTをパラメータとしたワックス弁5
2Wの開度をステップモータ52sのステップ数に換算
する換算値である。
ところで、上記目標空気量補正部508から出力される
補正された口標空気m A / N Oは減算部513
に送られて所定のサンプリング時間毎にエアフローセン
サて検出される現在の空気量A/Nとの差ΔA/Nが算
出される。このΔA/NはPID制御部514に送られ
て、ΔA/Nに基づきPID制御が行われて、ΔA/H
に相当する開度袖正量Δe2が算出される。この開度補
正量Δe2は加算部51において、上記目標スロットル
開度e2と加算されて所定のサンプリング時間毎にフィ
ードバック補正された目標開度erが算出される。
ef’  −82  + Δ θ2 とされる。ここで、上記開度補正量Δeは比例制御によ
る開度補正mΔθp1積分制御による開度補正ユΔθi
、微分制御による開度補正量Δedを加算したものであ
る。つまり、 Δθ讃Δθp+Δθi+Δed とされる。
ここで、 Δθp−Kp(Ne)* Kth (Ne)*ΔA/〜
Δei−Ki(NcN:  Kth  (NC)*  
Σ (八八/N)Δθd−Kd(Nc)* Kth (
Nc)*fΔA/N−ΔΔ/Noldlとして上記PI
D制御部514において算出される。ここで、Kp ,
Ki ,Kdはエンジン四転速度Ncをパラメータとし
た比例、積分、微分ゲインであり、第40図乃至第42
図にその特性図を示しておく。また、KLhはエンジン
回転数NeをパラメータとしたΔA/N→Δe変換ゲイ
ン(第43図)、ΔA/Nは目標空気量A/NOと計測
した現在の空気m A / Nとの偏差、ΔA / N
 Oldは1回前のサンプリングタイミングでのΔA/
Nである。
上記のようにして求められた目標開度θrは副スロット
ル弁開度信号OSとしてモータ駆動回路52に送られる
。このモータ駆動回路52は上記センサTPS2で検出
される副スロットル弁THsの開度θ2が上記開度信号
esに相当する開度になるようにモータ52mを回転制
御している。
ところで、上記高車速選択部37から出力される大きい
方の従動輪車輪速度が減算部55において駆動輪の車輪
速度VFRから減算される。さらに、上記高車速選択部
37から出力される大きい方の従動輪車輪速度が減算部
56において駆動輪の車輪速度VFLから減算される。
従って、減算部55及び56の出力を小さく見禎もるよ
うにして、旋回中においてもブレーキを使用する回数を
低減させ、エンジントルクの低減により駆動輪のスリッ
プを低減させるようにしている。
上記減算部55の出力は乗算部57においてKB倍(Q
<KB<1)され、上記減算部56の出力は乗算部58
において(1−Kl3)倍された後、加算部59におい
て加算されて右側駆動輪のスリップQDVFRとされる
。また同時に、上記減算部56の出力は乗算部60にお
いてKB倍され、上記減算部55の出力は乗算部61に
おいて(1−1(B)倍された後加算部62において加
算されて左側の駆動輪のスリップmDVPLとされる。
上記変数KBは第13図に示すようにトラクションコン
トロールの制御開始からの経過時間tに応じて変化する
もので、トラクションコン1・ロールの制御開始時には
rO.5Jとされ、トラクションコントロールの制御が
進むに従って、ro.BJに近付くように設定されてい
る。つまり、ブレーキにより駆動輪のスリップを低減さ
せる場合には、制動開始時においては、両車輪に同時に
ブレーキを掛けて、例えばスプリット路でのブレーキ制
動開始時の不快なハンドルショックを低減させることが
できる。一方、ブレーキ制御が継続されて行われて、上
記KBがrO.8 Jとなった場合の動作について説明
する。この場合、一方の駆動輪だけにスリップが発生し
たとき他方の駆動輪でも一方の駆動輪の20%分だけス
リップが発生したように認識してブレーキ制御を行なう
ようにしている。
これは、左右駆動輪のブレーキを全く独立にすると、一
方の駆動輪にのみブレーキがかかって回転が減少すると
デフの作用により今度は反対側の駆動輪がスリップして
ブレーキがかかり、この動作が繰返えされて好ましくな
いためである。上記右側駆動輪のスリップr:LD V
 FRは微分部63において微分されてその時間的変化
量、つまりスリップ加速度GPRが算出されると共に、
上記左側駆動輪のスリップi D V FLは微分部6
4において微分されてその時間的変化量、つーまりスリ
ップ加速度GFLが算出される。そして、上記スリップ
加速度GFRはブレーキ液圧変化量(ΔP)算出部65
に送られて、第14図に示すG PR ( G PL)
一ΔP変換マップが参照されてスリップ加速度GPRを
抑制するためのブレーキ液圧の変化量ΔPが求められる
さらに、上記変化量ΔPは、スイッチS2の開成時、つ
まり開始/終了判定部50による制御開始条件成立判定
の際にインレットバルブ171及びアウトレットバルブ
17oの開時間Tを算出するΔP−T変換部67に与え
られる。つまり、ΔP−T変換部67において算出され
たバルブ開時vH7Tが右側駆動輪WFI?のブレーキ
作動時間FRとされる。また、同様に、スリップ加速度
GPLはブレーキ液圧変化量(ΔP)算出部66に送ら
れて、第14図に示すG PI? ( G [FL)一
ΔP変換マップが参照されて、スリップ加速度GPLを
抑制するためのブレーキ液圧の食化量ΔPが求められる
この変化量ΔPは、スイッチS3開成時、つまり開始/
終了判定部50による制御開始条件成立判定の際にイン
レットバルブ18i及びアウトレットバルブ18oの開
時間Tを算出するΔP−T変換部68に与えられる。つ
まり、ΔP−T変換部68において算出されたバルブ開
時間Tが左側駆動輪WFLのブレーキ作動時間FLとさ
れる。これにより、左右の駆動輪WPR. WFLによ
り以上のスリップが生じることが抑制される。
なお、第14図において、旋回時にブレーキを掛ける場
合には、内輪側の駆動輪のブレーキを強化するために、
旋四時の内輪側は破線aで示すようになっている。この
ようにして、旋回時において荷重移動が外輪側に移動し
て、内輪側がすべり易くなっているのを、ブレーキ液圧
の変化量ΔPを内輪側を外輪側よりも大きめとすること
により、旋回時に内輪側がすべるのを防止させることが
できる。
なお、上記実施例においてはΔA/Nに基づくPID制
御によりフィードバック制御を行なって目標開度θ2に
副スロットル弁開度補正量Δe2を加算補正してフィー
ドバック補正された目標開度θrをモータ駆動回路52
に出力するようにしたが、このようなΔA/Hによるフ
ィードバック制御を行なわなくても、上記目標開度θ2
をモータ駆動回路52に出力して、スロットルポジショ
ンセンサTPS2で検出される副スロットル弁THsの
開度を目標開度e2になるようにスロットルポジション
センサTPS2の出力をフィードバック制御するように
しても良い。さらに、スロットルポジションセンサTP
S2で検出される副スロットル弁THsの開度から副ス
ロットル弁開度補正量Δθ2を減算して補正した検出値
が目標開度θ2になるようにフィードバック制御を行な
うようにしても良い。
また、本発明の実施例として加速スリップ防止装置を示
したが、本発明は同装置に限定されるものではなく、ス
ロットル弁を制御するものであれば、同様に適用が可能
である。
また、T/Mフリクション補正部502において<T/
Mフリクション補正の第1の手法〉により目標エンジン
トルクT3を算出し、運転条件補正部505において《
エンジンの運転条件補正の第2の手法〉により目標エン
ジントルクTOを算出することにより、T/Mのリアル
タイムの油温OTに応じて目標エンジントルクを補正す
ると共に、エンジン始動後経過時間τによっても目標エ
ンジントルクを補正することができる。
また、T/Mフリクション補正部502において<T/
Mフリクション補正の第2の手法〉により目標エンジン
トルクT3を算出し、運転条件補正部505においてく
エンジンの運転条件補正の第2の手法〉により目標エン
ジントルクT6を算出することにより、T/〜1の暖機
状態をエンジンの冷却水温νTに応じてll]標エンジ
ントルクを補正すると共に、エンジン始動後経過時間τ
によっても目{票エンジントルクを補正すること力《で
きる。
さらに、T/Mフリクション補正部502において<T
/Mフリクション補正の第3の手法〉により目標エンジ
ントルクT3を算出し、運転条件補正部505において
くエンジンの運転条件補正の第2の手法〉により目標エ
ンジントルクT6を算出することにより、T/Mの暖機
状態をエンジンの始動直後の冷却水2mWTOとリアル
タイムの冷却水温WTに基づいて目標エンジントルクを
補正すると共に、エンジン始動後経過時間τによっても
目標エンジントルクを補正することができる。
以上述べた3つの場合のようにエンジンのフリクション
とトランスミッションのフリクションを別々に推定して
目標エンジントルクを補正することにより、同じエンジ
ンで異なる1・ランスミツションの場合や、同し1・ラ
ンスミッションで異なるエンジンの組合イ〕せた場合で
も再マッチングしなくてもすむという効果をHしている
さらに、上記実施例においては吸気温に対する目標空気
量の捕正を目標空気量補正部508で行なうようにした
が、この目標空気二補正部508を設けないで、バイパ
ス空気量に対する開度補正部510において吸気温の変
化に対して目標スロットル開度e2′を補正するように
しても良い。
このようにして、エンジン及びT/Mの暖機状態がいか
なる状態でも目標エンジントルクを精度良く補正して、
エンジン出力を所望のエンジントルクに到達するさせる
ことができる。
さらに、上記T/Mフリクション補正部502,外部負
荷補正部503,大気条件補正部504,運転条件補正
部505において目標エンジントルクを補正するように
したが、目標エンジントルクの捕正を行なう代わりに上
HIE T / Mフリクション補正部502,外部負
荷補正部503,大気条件補正部504,運転条件補正
部505で算出されたトルク補正二に相当する吸入空気
量の補正を目標空気量算出部507あるいは目標空気瓜
補正部508で行なうようにしても良い。また、同様に
、上記T / Mフリクション補正部502,外部負荷
補正部503,大気条件補正部504,運転条件補正部
505で算出されたトルク補正量に相当するスロットル
弁の開度補正を等価スロットル開度算出部509あるい
は目標スロットル開度算出部512において行なうよう
にしても良い。
〔発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、車両用エンジンへ
の吸気通路にスロットル弁を設け、スロットル弁の開度
を制御することにより上記エンジンの出力を制御してい
るエンジン出力制御装置において、エンジン冷却水温と
始動後の走行距離、つまりエンジンの暖機状態からトラ
ンスミッションの暖機状態を推定して目標エンジントル
ク、目標空気量あるいはスロットル弁の目標開度を変化
させるようにしたので、粘度よくエンジン出力を日標エ
ンジントルクに制御することができる車両のエンジン出
力制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は本発明に係わる制御方法が適用される加
速スリップ防止装置の全体的な構成図、第1図(B)は
主、副スロットル弁の配置を示す図、第2図(A)及び
(B)は第1図のトラクションコントローラの制御を機
能ブロック毎に分けて示したブロック図、第3図は求心
加速度GYと変数KGとの関係を示す図、第4図は求心
加速度GYと変数Krとの関係を示す図、第5図は求心
加速度GYとスリップ補正瓜Vgとの関係を示す図、第
6図は求心加速度の時間的変化量ΔGYとスリップ補正
量Vdとの関係を示す図、第7図乃至第12図はそれぞ
れ車体速度VBと変数Kvとの関係を示す図、第13図
はブレーキ制御開始時から変数KBの経時変化を示す図
、第14図はスリップ量の時間的変化量G PI? (
 G PL)とブレーキ液圧の変化量ΔPとの関係を示
す図、第15図及び第18図はそれぞれスリップ率Sと
路面の摩擦係数μとの関係を示す図、第16図はTli
m −t特性を示す図、第17図はTlim−VB特性
を示す図、第19図は旋回時の車両の状態を示す図、第
20図はトランシスッション油温OT−hルク補iE.
 量T r特性図、第21図はXT一トルク補正量Tr
特性図、第22図は始動後時間τ一エンジン冷却水iR
WT,  トランスミッション油温OT特性図、第23
図は回転速度N一トルク補正二Tr特性図、第24図は
エンジンの冷却水温WT一吸入空気量積算値ΣQに対す
るトルク補正量Trを示す3次元マップ、第25図は回
転速度Neと損失トルクTLとの関係を示す図、第26
図はボンプ油温OPと損失トルクTLとの関係を示す図
、第27図はバッテリ電圧vbと損失トルクTLとの関
係を示す図、第28図はエンジン回転速度Neとオルタ
ネー夕の励磁電流iΦに対する損失トルクTLを示す3
次元マップ、第29図は励磁電流iΦに対するオルタネ
ータ効率Kを示す図、第30図は大気圧一トルク補正m
Tp特性図、第31図はエンジンの冷却水温WT−トル
ク補正,WTW特性図、第32図はエンジン始動後経過
時間τ一トルク補正量Tas特性図、第33図はエンジ
ン油温一トルク捕正量Tj特性図、第34図は目標エン
ジントルクT7−エンジン回転速度Noに対するエンジ
ン1回転当りの吸入空気fflA/Nm(質量)を示す
3次元マップ、第35図は係数K aのエンジン回転速
度Nc特性図、第36図は係数K tの吸気温度特性を
示す図、第37図は係数K pの大気圧特性を示す図、
第38図は係数Ka’の吸気温度特性を示す図、第39
図は目標空気量A/No一生スロットル弁開度θ1に対
する副スロットル弁THsの開度e2′を示す3次元マ
ップ、第40図は比例ゲインKpのエンジン回転速度特
−性を示す図、第41図は積分ゲインKiのエンジン回
転速度特性を示す図、第42図は微分ゲインK dのエ
ンジン回転速度特性を示す図、第43図は変換ゲインの
エンジン回転速度特性を示す図、第44図は目標開度e
一係数Ksとの関係を示す図、第45図はエンジンの冷
却水温wT−ステップ数換算値Sνを示す図である。 11〜14・・・車輪速度センサ、15・・・トラクシ
ョンコントローラ、45・・・T S n演算m、4 
5 b,46b・・・係数乗算部、46・・・TPn演
算部、47・・・基準1・ルク演算部、503・・・エ
ンジントルク算出部、507・・・目標空気量算出部、
512・・・目標スロットル開度算出部、53・・・求
心加速度演算部、54・・・求心加速度補正部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1.  車両用エンジンへの吸気通路にスロットル弁を設け、
    スロットル弁の開度を制御することにより上記エンジン
    の出力を制御しているエンジン出力制御装置において、
    エンジンが出力すべき目標エンジントルクを算出する目
    標エンジントルク算出手段と、トランスミッションの暖
    機状態をエンジン温度と始動後の走行距離とに基づき推
    定するとともに推定した同暖機状態に応じた補正を伴い
    上記目標エンジントルクからスロットル弁の目標開度を
    算出するスロットル弁開度算出手段とを具備したことを
    特徴とする車両のエンジン出力制御方法。
JP11121089A 1989-04-28 1989-04-28 車両のエンジン出力制御方法 Pending JPH02291453A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6704639B2 (en) 2002-04-26 2004-03-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method of calculating engine torque

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6704639B2 (en) 2002-04-26 2004-03-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method of calculating engine torque

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