JP2595554B2 - インドール類の精製方法 - Google Patents

インドール類の精製方法

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JP2595554B2 JP62213556A JP21355687A JP2595554B2 JP 2595554 B2 JP2595554 B2 JP 2595554B2 JP 62213556 A JP62213556 A JP 62213556A JP 21355687 A JP21355687 A JP 21355687A JP 2595554 B2 JP2595554 B2 JP 2595554B2
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衛 柳内
寅太郎 上田
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日本鋼管株式会社
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、インドールを含む混合物から無色から高純
度のインドール類を分離するインドール類の精製方法に
関する。
[従来の技術その問題点] インドールは、香料、医薬等の原料として用いられる
他、最近では必須アミノ酸であるトリプトファンの出発
原料として用いられ、工業的にも重要な化合物である。
また、インドールは、石炭系タールまたは液化油等に比
較的多く含まれている。そこで、インドールを効率良く
分離するために、次のような工夫がなされている。
インドールを含む混合物に水酸化ナトリウム等の水酸
化アルカリを加えてアルカリ塩を形成させた後、これを
加水分解させ、更に蒸留してインドールを分離する。
しかし、この方法では、高濃度のアルカリ性物質を使
用するため、容器、装置の腐蝕及び工程の複雑さ等の問
題がある。
インドールを含む混合物にアミン類、アルキルスルホ
キシド類、アルカン類を加えて液液抽出をした後、イン
ドールを含むアミン層を蒸留してアミンを除去し、イン
ドールを分離する。
しかし、この方法では、溶剤の使用量が多く、しか
も、その回収に蒸留法を用いるため、多大なエネルギー
を必要とする(ソ連特許 1978年−598898号)。
また、インドールを含む留分を濃縮処理し、粗インド
ールを取得後蒸留、晶析により得られた精製インドール
は純度の高いものの、サンプルが着色しており着色の問
題点は蒸留、晶析操作等だけでは十分解決されていな
い。
以上のように従来の方法では効率的なインドール分離
精製方法は見い出されていない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、無
着色、高純度の最終精製インドールを容易に得ることが
できるインドール類の精製方法を提供するものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、インドールを含む炭化水素混合物に液液抽
出を施した後、その抽出残層に超臨界抽出処理を施して
該インドールを濃縮し、粗インドールを得る工程と、該
粗インドールに再結晶処理と脱色処理を施す精製工程と
を具備することを特徴とするインドールの精製方法を提
供する。
すなわち、本発明方法は、インドールを含む炭化水素
混合物から液液抽出により、インドールを濃縮する。次
に、超臨界抽出を施した後、これに晶析法、脱色法によ
りインドールの濃縮、精製を行ない無着色、高純度のイ
ンドールを得るものである。
本発明方法にて使用する原料としては、例えばコール
タール留分または液化油等を挙げることができる。しか
し、合成反応液等も含め特に製法を限定する必要はな
い。
本発明方法にて用いる超臨界抽出法は、液液抽出によ
り得られたインドールを含む抽残層からインドール以外
の成分(主に中性芳香族化合物)を選択的に、かつ、短
時間に抽出を行なうものである。これにより晶析工程に
供する粗インドールの純度を挙げて最終インドールの純
度を向上させるものである。この発明では、晶析段階で
も脱色操作も同時に行なう。脱色操作により、最終精製
インドールの品質(色、純度等)が飛躍的に向上し、無
着色、高純度(99.9%)のインドールが得られる。
晶析工程で用いる溶剤としては、一般によく用いられ
ているヘキサン、ヘプタン、石油エーテル等のC5〜C10
の溶剤の他ナフテン系のシクロペンタン、シクロヘキサ
ン等を用いるのが好ましい。
晶析工程で脱色剤として、比較的安価で、大量入手が
可能なものとして粘土類を挙げることができる。例え
ば、活性白土、酸性白土、ベントナイト、ケイソウ土等
がある。
また、操作としては、粗インドールをn−ヘキサン等
の溶媒に完全に溶解させる。次いで、この溶液を脱色剤
が充填されたカラムに通し出てきた濾液を冷却し、イン
ドールを再結晶させる。然る後、再結晶させたインドー
ルを濾過しほぼ純粋に近いインドールを得る。
[作用] 本発明にかかるインドール類の精製方法によれば、イ
ンドールの精製工程に超臨界抽出工程を組入れ、かつ、
再結晶工程及び脱色工程を組入れることにより、無着
色、高純度の最終インドールを容易に得ることができ
る。
[実施例] 実施例1、比較例1 インドールを含むタール留分1の100部に、MEA2の40
部、ヘキサン3の300部を加えて液液抽出を行なった。
次に、主としてMEA(モノエタノールアミン)を含む
抽出残層8を蒸留して、粗インドール4を得た後、ヘキ
サン5の約300部と活性白土6の約5部により再結晶化
と脱色を行ない、純度99%精製インドールを得た。な
お、第1図のプロセスフローは、この抽出プロセスの全
体を示すものであり、プロセスフロー上の各点における
組成は、下記第1表に示す通りである。
また、実施例1と比較するために脱色を行なわない点
以外は実施例1と同様にして比較例1の精製を行ない、
その結果を下記第2表に示した。
実施例1及び比較例1から明らかなように、実施例1
のものでは、脱色を実施することにより、最終精製イン
ドールの着色がなくなり純度が向上していることが分か
る。
更に、実施例1と比較のために、脱色、晶析工程の代
わりに蒸留により粗インドールを精製した結果も検討し
た。蒸留によりインドールを精製すると、インドールの
純度は脱色、晶析したものに比べ、やや劣り、更に、サ
ンプルが着色しており、着色の問題点は、蒸留操作だけ
では十分に解決できないのが現状である。
実施例2 インドールを含むタール留分1の100部に、MEA2の40
部、ヘキサン3の300部を加えて液液抽出を行なった。
次に、抽出残層8(MEA層)に超臨界抽出処理を施し
て粗インドール4を得た。次に、ヘキサン5と活性白土
6により再結晶化と脱色を行ない、精製インドール7を
得た。
最終精製インドールは、超臨界抽出法と液液抽出法を
組合わせることにより、非常に高純度の製品となってい
うことが分る。この実施例2の最終精製インドールは、
実施例1の精製インドールに比べて純度が大幅に向上し
ていることが分る。その理由は、超臨界抽出処理を組入
ることにより、粗インドールの純度が向上したためと考
えられる。
なお、下記第3表に実施例2の原料及び製品の組成を
示し、第2図にこの場合のプロセスフローを示した。ま
た、下記第4表には、各種脱色剤の脱色効果を示した。
[発明の効果] 以上説明した如く、本発明にかかるインドール類の精
製方法によれば、無着色、高純度の最終精製インドール
を容易に得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1における抽出プロセスの全体を示す
説明図、第2図は、実施例1における抽出プロセスの全
体を示す説明図である。 1……タール留分、2……MEA、3……ヘキサン、4…
…粗インドール、5……ヘキサン、6……活性白土、7
……精製インドール、8……抽出残層、9、10……抽出
層、11……分離層。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−26825(JP,A) 特開 昭61−140563(JP,A) 特開 昭49−93358(JP,A) 特開 昭61−130256(JP,A) 特開 昭61−130257(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インドールを含む炭化水素混合物に液液抽
    出を施した後、その抽出残層に超臨界抽出処理を施して
    該インドールを濃縮し、粗インドールを得る工程と、該
    粗インドールに再結晶処理と脱色処理を施す精製工程と
    を具備することを特徴とするインドールの精製方法。
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