JP2594588B2 - 紅茶飲料の製造方法 - Google Patents

紅茶飲料の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は紅茶の抽出液を用いた紅茶飲料において、色
調(以下水色という)および香味を損なうことなしに冷
却してもクリームダウンが生じない紅茶飲料の製造方法
に関する。
さらに、本発明は長期間保管してもクリームダウンが
発生せず、しかも紅茶飲料本来の色調および香味が劣化
しない紅茶飲料の製造方法に関する。
[従来の技術] 紅茶抽出液中のカフェインとタンニンが結合して不溶
化することによって沈澱および濁りが生じる現象(いわ
ゆるクリームダウン)をできる限り起こらないようにす
ることは、容器詰めの紅茶飲料製品を製造するうえで不
可欠のことである。クリームダウンを防止する方法とし
ては大きく分けると2種類あり、紅茶の抽出方法を工夫
する方法及び抽出された紅茶液にクリームダウンを防止
する処理を施す方法である。
クリームダウンが発生しない抽出方法としては低温抽
出法が一般式であり、「特開昭53−24099」および「特
開昭56−117754」に開示されている。しかし、低温抽出
法による紅茶飲料は、高温抽出法によるものに比較して
香味が劣るという欠点である。
抽出された紅茶液の処理方法としては酵素処理、アル
カリ添加及び糖添加がある。酵素処理法としては「特開
昭50−154462」に、タンナーゼを用いてクリームダウン
の原因となるタンニンを分解する方法が開示されてい
る。しかし、この方法ではポリフェノールが分解されて
没食子酸を多量に生成するために、クエン酸に似た舌を
刺す酸味が紅茶飲料の品質を損なう。そのため、この方
法で得られる紅茶液はレモンティー等の酸味のきいた紅
茶飲料への適用に限定されている。
クリームダウン防止のために紅茶抽出液に加えられる
添加物としては、アルカリ剤(特開昭47−16696)およ
び糖類(特開昭50−6797、特公昭50−6798)の例があ
る。しかし、アルカリ剤を添加すると紅茶本来の香味を
損ない、また、糖類の添加においては紅茶飲料の味が甘
くなるという問題がある。
さらに、上記のクリームダウンの防止処理において
は、処理直後ないし短期間はクリームダウンを生じなく
ても3カ月以上経過すると濁りを生じることが多く、完
全に処理することは困難であった。また、クリームダウ
ンの原因となるカフェインおよびタンニンを除去し過ぎ
ると、紅茶本来の鮮やかな水色及び香味を失ってしま
う。
従来より異なった種類の紅茶を混合してから抽出する
方法は紅茶の水色および香味を補完するために行われて
いた。しかし、そのような方法ではそれぞれの紅茶に適
した抽出方法および抽出後の処理方法を選択できない欠
点があった。また、別個に抽出された紅茶液をそれぞれ
の性質に応じた処理をしてから混合する方法は従来なさ
れていなかった。
[発明が解決しようとする問題点] 上記に示したようにクリームダウンを防止するための
種々の処理方法が提案されてきたが、いずれの方法も紅
茶本来の水色、香味が損なわれて紅茶飲料の品質が低下
し、また、長期間の保管中にクリームダウンが発生する
問題があった。
そこで本発明は上記従来法の欠点を克服した優れた品
質の紅茶飲料の製造方法を提供することを目的としてい
る。
[問題点を解決するための手段] 本発明によれば、異なる抽出温度を用いて得られる低
温抽出および高温抽出の紅茶液を混合することにより、
紅茶本来の水色や香味を損なうことなく、クリームダウ
ンが長期間発生しない紅茶飲料が製造される。
本発明で使用される低温抽出の紅茶液は、紅茶を45〜
70℃、好ましくは50〜60℃で抽出し、茶殻を濾過により
除去して、5〜30℃、好ましくは20〜30℃に冷却後連続
遠心分離により沈澱物及び濁り成分を除去することによ
り得られる。
好ましい低温抽出に使用される紅茶はタンニン含量が
比較的少ないものである。
好ましい遠心分離は連続遠心分離であり、分離の条件
は3000〜5000Gで、例えばアルファラバル社製、型式BRP
X−214HGV、デラバル型分離板を用いて行われる。
高温抽出された紅茶液は次の方法により調製される。
紅茶を80〜100℃で抽出し、茶殻を濾過により除去し
て、固形分をブリックス15〜30゜になるまで濃縮する。
濃縮は紅茶の香気成分の散逸を防ぐために、低温かつ短
時間加熱方式で低温で濃縮のできる真空式または簿膜式
で行うことが好ましい。次に、0〜30℃、好ましくは0
〜10℃まで冷却し遠心分離により沈澱物及び濁り成分を
除去することにより高温抽出された濃縮紅茶が得られ
る。遠心分離前に0〜10℃に冷却し、同温度で12時間程
度保持することが好ましい。遠心分離は連続遠心分離が
好ましく、分離の条件は1000〜5000Gで、例えばアルフ
ァラバル社製、型式BRPX214HGV、デラバル型分離板を用
いて行われる。
好ましい高温抽出される紅茶はタンニン含量の比較的
多いものである。
得られた低温抽出された紅茶液および高温抽出された
紅茶液を、水色が紅茶本来の色調となるような比率で混
合する。但し、紅茶飲料を容器に充填して殺菌すると色
調が濃くなるので若干色調を淡く調合する。また、調合
には優れた水色を得るために2種類以上の紅茶抽出液を
用いることもできる。
2種類以上の紅茶抽出液は殺菌後にpHが5〜8、色差
計のL値が65〜80、a値が4〜12、375nmの吸光度が3
〜5及び455nmの吸光度が1〜5となるような混合比率
で混合することが好ましい。尚、色差計は日本電色工業
(株)製を用いた。
更に好ましくは、殺菌後にpHが5.5〜6.5、色差計のL
値が70〜75、a値が7〜10、375nmの吸光度が4〜4.5及
び455nmの吸光度が3〜4となる混合比率で紅茶抽出液
を混合する。
本発明によって得られた調合紅茶飲料は必要に応じて
甘味料、酸化褐変防止剤等を混合し、缶、パックまたは
ボトルのような適当な容器に充填して必要に応じて殺菌
処理し、製品とする。
実施例 紅茶液Aの調整 ダージリン産(TGFOP)の紅茶15Kgを、陽イオンおよ
び陰イオンを除去し、60℃に加熱された水450に投入
して5分間抽出した。茶殻を濾過により除去し、15℃ま
で冷却してから遠心分離(5000Gで4分、アルファラバ
ル社製、型式BRPX214HGVを用いた)により沈澱物及び濁
り成分を除去した。
紅茶液Bの調製 セロイン産マデマ619紅茶100kgを、陽イオンおよび陰
イオンを除去し、90℃に加熱された水500に投入して
5分間抽出した。茶殻を濾過により採取して、フィルタ
ープレスにて茶殻に含まれる残留成分を搾取する。得ら
れた搾液を抽出液と混合して150メシュストレーナーに
て濾過した。得られた液を真空式薄膜遠心濃縮機で40℃
以下の温度にて4〜5倍に濃縮した。その濃縮液を5℃
まで徐冷して12時間以上静置した後、デカンテーション
により上澄液を取り、遠心分離(5000Gで4分、アルフ
ァラバル社製、型式BRPX214HGVを用いた)して濁り成分
を除去した。酸化褐変防止のためにL−アスコルビン酸
(200ppm)を添加した。
紅茶液Cの調製 紅茶液A10部に対して紅茶液B1部を混合して飲用でき
る濃さに水で希釈(約3倍)する。次に、375nmでの吸
光度が4および455nmの吸光度が3になるように紅茶液
A,紅茶液Bおよび水を混合液に加える。さらに、グラニ
ュー糖の7%を濃度となるように加え紅茶液Cとする。
紅茶液Dの調製 セイロン産マデマ619紅茶15Kgを、陽イオンおよび陰
イオンを除去し、90℃に加熱された水450に投入して
5分間抽出した。茶殻を濾過により除去して、15℃に冷
却する。濁り成分を遠心分離(5000Gで4分、アルファ
ラバル社製、型式BRPX214HGVを用いた)により除去して
上澄液を得た。その上澄液に水を加えて6〜7倍に希釈
して飲用できる濃さとした。さらにグラニュー糖を7%
の濃度となるように加えて紅茶液Dとした。
紅茶液Eの調製 紅茶液Aを約3倍に希釈して飲用できる濃さとして、
グラニュー糖を7%の濃度となるように加え紅茶液Eと
した。
紅茶液E、CおよびDにそれぞれL−アスコルビン酸
500ppmを加え、炭酸水素ナトリウムによりpH5〜6に調
整した。
次に、紅茶液E、CおよびDを90℃以上の温度で缶に
充填し120℃でF0が4相当の殺菌を行い経時変化をみ
た。結果を表1に示す。
表1の結果より、紅茶液Cにおいてはクリームダウン
が3カ月経過後も全く発生しなかった。さらに、紅茶本
来の水色および香味が全く損なわれずに維持されてい
る。低温抽出された紅茶液Eにおいては、長期間の保管
で品質の低下はないが、初期の段階より紅茶本来の色調
および香味が紅茶液Cに比して悪い。高温抽出された紅
茶液Dにおいては1カ月の保管でクリームダウンが発生
い吸光度も測定出来ない程濁ってしまい、香味の劣化も
起こっている。
[発明の効果] 本発明で得られる調合紅茶飲料は望ましい水色及び香
味を有し、長期の貯蔵においてもクリームダウンが発生
しなかった。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】新しい茶葉から45〜70℃の低温で抽出され
    た紅茶抽出液、及び同じ又は異なる種類の新しい茶葉か
    ら80〜100℃の高温で抽出された紅茶抽出液を混合する
    ことからなる、クリームダウンを発生しない、色調、味
    及び香りが優れた紅茶飲料の製造方法。
  2. 【請求項2】比較的タンニンの少ない紅茶から低温抽出
    された抽出液を冷却した後、その沈殿物及び濁りの成分
    を遠心分離により除去した液と、タンニンの比較的多い
    紅茶から高温抽出された抽出液をブリックスを15〜30゜
    になるまで濃縮し、そして冷却した後、沈殿物及び濁り
    の成分を遠心分離して除去した液とを混合することを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
  3. 【請求項3】殺菌後の紅茶飲料液のpHは5〜8、色差計
    のL値が65〜80、a値が4〜12、375nm及び455nmの吸光
    度がそれぞれ3〜5及び1〜5の範囲となるように紅茶
    液を混合する特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
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