JP2593681B2 - 加工性と耐食性が良好な容器用アルミニウムめっき鋼板の製造方法 - Google Patents

加工性と耐食性が良好な容器用アルミニウムめっき鋼板の製造方法

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    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D5/00Electroplating characterised by the process; Pretreatment or after-treatment of workpieces
    • C25D5/10Electroplating with more than one layer of the same or of different metals
    • C25D5/12Electroplating with more than one layer of the same or of different metals at least one layer being of nickel or chromium

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は加工性、耐食性、外観の優れた容器用アルミ
ニウム被覆鋼板の製造法に関するものである。
(従来の技術) アルミニウムめっき鋼板は耐熱性及び耐食性が優れて
おり、従来から溶融めっき法によって製造されている。
従来の溶融アルミニウムめっき鋼板は溶融アルミニウ
ムと素地である鉄とが反応して厚い合金層が発達してお
り加工性が非常に悪い。合金層成長の抑制方法としてア
ルミニウムにシリコンを10%程度添加して加工性を向上
させる方法が、また、プレめっきを行い鋼板とアルミニ
ウムめっき層との間に形成される合金層を低減させる方
法として例えば特開昭57−76176号公報,特開昭57−140
864号公報、特開昭56−33463号公報,特開昭57−114650
号公報,特開昭57−70268号公報,等に記載の方法が提
案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、前記の方法ではいずれも合金層の低減が不十
分であり、加工性の良好な鋼板を得ることは困難である
ことからアルミニウムめっき鋼板を加工性が必要とされ
る容器用材料として適用する提案は知られていない。
本発明の目的は従来のアルミニウムめっき鋼板の問題
点を解決してアルミニウムの特性を生かして加工性、耐
食性、外観がいずれも優れた容器用アルミニウムめっき
鋼板の製造方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は前記の目的を達成するために溶融めっき前の
鋼板表面に下層としてNi,Cr,Ni−Cr合金のいずれかをプ
レめっきし、さらにその上層にFeをプレめっきし、その
後溶融アルミニウムめっきを施し、次いで鋼板を50%以
上の圧下率で冷間圧延し、その後250〜650℃で焼鈍する
方法に特徴がある。
以下、本発明について詳細に説明する。
溶融アルミニウムめっきは通常次の様な工程で行われ
る。冷間圧延を終えた鋼板は先ず連続溶融金属めっきラ
イン内で加熱処理を受ける。通常は無酸化炉で加熱さ
れ、次に還元炉で表面の酸化膜を還元しめっきに適した
表面として大気に触れることなく溶融アルミ中に浸漬さ
れめっきが施される。溶融アルミニウムめっきは反応性
に富み合金の反応が激しく、必ず厚い合金層が生成する
ので、このままでは加工性が非常に悪く厳しい加工性を
要求されるものへは使用できない。
そこで本発明者等は加工性改善のために溶融アルミニ
ウムめっき先行して電気めっきによってめっき原板にプ
レめっきを施す方法を種々研究した結果から、プレめっ
きにCr,Ni,Cr−Ni合金等を使用し、更にその上層にFeを
めっきしたものは合金層の生成が著しく抑制され加工性
が非常に良くなることが明らかになった。しかし容器用
素材としては厳しい加工性が要求されるために、その様
なプレめっきのみでは耐えられないことが分かった。そ
の改善策としてこの様にして製造されたアルミニウムめ
っき鋼板を更に冷間圧延し合金層を微細に砕き更に薄く
し、その後合金層を生成させない様な温度と時間範囲で
熱処理を行うことによって冷間圧延によって硬質化して
いる組織が軟質化し加工性が大幅に向上し、容器用の加
工に十分耐えられる鋼板が得られることを見い出した。
このような方法で製造されたアルミニウムめっき鋼板
は加工性とともにアルミニウム皮膜によって耐食性、及
び外観もすぐれている。尚、本発明でNi,Cr,Ni−Cr合
金,またはFeをプレめっきする場合のめっき方法は通常
行われるどのような方法でも良いが、作業性、コストの
点から電気めっきが好ましい。
また溶融めっき後の鋼板の冷間圧延に際して圧下率を
50%以上とした理由は、圧延によって合金層を砕いて薄
くするためには50%以上の圧下率が必要であるからであ
る。
さらに焼鈍温度を250〜650℃とした理由は250℃未満
では加工性が改善されず、一方、650℃を越えると合金
層の生成により加工性が低下するためである。
第1表にプレめっきしないで通常の方法でアルミニウ
ムめっきを行った従来法の鋼板と本発明法の鋼板につい
て加工性と外観を比較した結果を示す。本発明方法で製
造されたアリミニウムめっき鋼板は外観美麗で加工性が
良好である。
実施例1 鋼の成分としてC:0.04%,Mn:0.20%,Si:0.01%,S:0.0
10%,P:0.015%,Al:0.040%,残部がFeのものを用いて
冷間圧延の済んだ0.9mmの鋼板を電気的に脱脂、酸洗を
行い、電気めっきによりNi,Cr,Ni−Cr合金を各々1g/m2
めっきし、さらにその上に鉄を10g/m2めっきした鋼板を
3種準備し、これらの鋼板を通常のゼンジマー法によっ
て加熱して表面の酸化鉄を還元し、溶融アルミニウムめ
っき浴の中へ浸漬させアルミニウムを280g/m2(両面)
めっきした。得られためっき鋼板を冷間圧延によって0,
3mmまで薄く圧延し、次に還元性雰囲気中で500℃で1時
間保定して、熱処理を施して容器用鋼板を製造した。こ
のようにして製造されたアルミニウムめっき鋼板は外観
がきれいで、めっき密着性も優れていた。
比較材として鋼成分として全く同じものを冷間圧延で
0.3mmとし、プレめっきを施さずアルミニウムめっきし
たものを用いた。比較材のめっき後の外観も悪く、めっ
き密着性を不良であった。この両者を容器材料の素材と
して用い、プランク径135mmの供試材で2回の絞り加工
を行い、次いでしごき率67%(3回の合計)の条件でDI
成型を行った。本発明品は良好な成型性を示した。
従来のものはめっきが剥離した。
(発明の効果) 本発明によれば新規な容器材料を安価に供給すること
ができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板の表面にNi,Cr,Ni−Cr合金のいずれか
    をプレめっきし、さらにその上層にFeをめっきした後、
    溶融アルミニウムめっきを施し、次いで冷間圧延により
    50%以上の圧下率で圧延を行い、その後250〜650℃で焼
    鈍することを特徴とする加工性と耐食性が良好な容器用
    アルミニウムめっき鋼板の製造方法。
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