JP2787371B2 - めっき密着性および外観性に優れたアルミめっき鋼板の製造法 - Google Patents

めっき密着性および外観性に優れたアルミめっき鋼板の製造法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は自動車等の排気ガス系材料や建材、家電用材
料として使用されるアルミめっき鋼板の製造法に関する
ものである。
(従来技術) アルミめっき鋼板は現在、溶融めっき法を主流として
製造されており、最も経済的かつ効率的な方法としてイ
ンライン焼鈍方式の連続めっき法で製造されている。例
えば特開昭60−21368号公報は「溶融めっき浴中を連続
的浸漬して通過した鋼帯の表面に付着しためっき金属を
ガスワイピングしながら該めっき金属厚を制御し、続い
て該めっき金属の融点以上の温度でリフロー処理する平
滑性の優れた溶融めっき鋼板の製造方法」、特開昭61−
147905号公報は「溶融アルミめっき鋼板をダルロールで
調質圧延しさらにブライトロールで調質圧延する溶融ア
ルミめっき鋼板の表面肌改善法」、さらに特開昭62−50
454号公報は「ALキルド鋼板にSi:1〜15%含有させたア
ルミの溶融めっきを施した後、低温(温度500℃以下)
加熱する高温光沢保持性に優れた溶融アルミめっき鋼板
の製造法」など各種のめっき方法が開示されている。こ
のように溶融アルミめっき鋼板の平滑性、表面外観性、
高温光沢保持性の改善等の要求される特性に対応して、
各種めっき方法が開発されている。
(発明が解決しようとする課題) 最近では、アルミめっき鋼板は計器やその他部品部材
の外板材料に多く使用されるようになり、外観性に優れ
深絞り加工のような厳しい加工に対しても良好なめっき
密着性を持つ鋼板の供給が要望されている。これまでの
製造法はめっき浴中にSi(1〜15%)を添加してFe−Al
系またはFe−Al−Si系合金層の成長を抑制し加工性低下
を防止したものであったが、被めっき鋼板の進入温度
(めっき浴温度±10℃)とアルミめっき浴温度〔(融点
+50℃)〜(融点+80℃)、浴中Si量に従って融点は変
動〕が近傍温度で製造管理されているために、鋼板とめ
っき金属の反応性が大きく合金層の成長を促し、厳しい
加工時のめっき密着性を低下させる。さらに鋼板がめっ
き金属に進入するスナウト内でスカムを生成し鋼板に付
着してめっき密着性や外観性を低下する問題があった。
ここで融点とはAl−Si系合金状態図で各Si含有量て初晶
を形成する温度を示す。またスカムは浴面付近に浮遊す
るAl系物質である。以上のようにこれまでの製造法は、
合金層を厚く生成しまたスカムを多く生成して、めっき
密着性と外観性を低下させる問題があった。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記のような問題を解消しためっき密着性お
よび外観性の優れたアルミめっき鋼板の製造法を提供す
ることを目的としたもので、その要旨は、Si:3〜13%を
含有して温度が(融点+50℃)〜(融点+80℃)に加熱
保持されたアルミめっき浴中に、めっき浴進入温度が該
めっき金属の(融点)〜(融点+40℃)に加熱された鋼
板を浸漬してアルミめっきする製造法である。
以下、本発明について詳細に説明する。
Siを含有したアルミめっき浴を(融点+50℃)〜(融
点+80℃)の温度に加熱して保持する。SiはFe−Al系ま
たはFe−Al−Si系合金層の成長を抑制する有効な成分と
してアルミめっき浴中に添加するもので、その量が3%
未満の少ない添加量では、硬度の高いFe−Al系またはFe
−Al−Si系合金層を厚く生成してめっき密着性を低下さ
せ、各種形状に成形加工時にめっき層、合金層にクラッ
クを発生しめっき剥離を生じて外観性を著しく損なう問
題がある。また13%を越える過剰な添加量は、めっき層
中のSiが粗大化し、また量的にも多くなってめっき層の
硬度が高くなり、めっき層の加工性は低下する。従って
Fe−Al系またはFe−Al−Si系合金層の成長を抑制して加
工性を損なわないアルミめっき浴中のSi含有として、3
〜13%に限定した。またその時のアルミめっき浴の加熱
温度は、本発明の目的から(融点+50℃)〜(融点+80
℃)に保持する必要がある。この温度は浴の流動性、鋼
板との反応性などのめっき特性から限定したもので、
(融点+50℃)未満の低い温度ではアルミめっき浴の流
動性が低く、鋼板の反応性も悪く、綺麗なめっき外観が
得られない。また、(融点+80℃)を越える高い温度で
は鋼板との反応性が高すぎて合金層の成長を促し、加工
時のめっき密着性を著しく損ない、浴内めっき機器の耐
久寿命を縮める問題がある。
しかるにめっき鋼板は上記のようなめっき成分組成と
温度のアルミめっき浴中浸漬しながら通過する。該めっ
き鋼板は転炉、電気炉などの溶解炉で溶製された溶鋼を
連続鋳造法または造塊分塊法で鋼片とし、さらに熱間圧
延、酸洗、冷間圧延する通常の冷延鋼板製造工程を経て
製造された低炭素鋼の冷延板で焼鈍またはインライン焼
鈍方式のめっきラインを経てアルミめっきを行う。
この場合、めっき鋼板のアルミめっき浴進入温度は不
めっきの少ない薄い合金層を得るために、鋼板温度は
(融点)〜(融点+40℃)にする必要がある。(融点)
未満の低い温度では、めっき浴との反応性が低下して不
めっきが発生しやすく、また(融点+40℃)を越える高
い温度では合金層が成長して加工時のめっき密着性を低
下させ外観が損なわれる。
このようにして製造されたアルミめっき鋼板は、調質
圧延、テンションレベラー、あるいは化学処理を行って
製品に供される。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例を詳細に説明する。
次の工程に従って、本発明の不めっきの少ない、めっ
き密着性、外観性に優れたアルミめっき鋼板を製造し
た。
(1) 溶融アルミめっき鋼板のめっき原板鋼成分 第1表にめっき原板鋼成分を示す。本鋼板は真空溶解
炉で溶製されたインゴットを通常の加熱条件で熱延、酸
洗しさらに冷間圧延を行い、板厚0.8mmの鋼板とした。
(2) 溶融アルミめっき方法 上記のめっき原板を無酸化炉タイプの連続ラインに
て、第2表に示す製造条件にて通板し製造した。操炉条
件として炉内導入時の水素濃度は17%で鋼板進入部の炉
内の露点は−60±2℃であった。また付着量は100g/m2
・両面である。
その結果、次の効果が得られた。
(発明の効果) 効果1,めっき密着性、外観性の改善効果 各めっき原板を各種条件にて溶融アルミめっきした鋼
板のめっき密着性および外観性を調査したところ、第3
表に示すように従来のアルミめっき鋼板に比較して顕著
な改善効果が見られた。
●めっき密着性評価法 ・カップ絞り法:ブランク径50mm、絞り深さ10mm、油
圧方式ダイス肩およびポンチ肩2mm、スピンドル油 ・評点:側壁部外側のめっき密着性の評価 1 全く剥離なし、2 微小クラツクあり、3 点状
剥離、4 剥離大、5 全面剥離 ●外観性評点:1 外観良好、2 外観比較的良好(不め
っきなし、微小ドロスまたはめっき表面形状一部不良) 3 外観やや不良(微小不めっきあり、ドロス付着ま
たは表面品質一部不良) 4 外観不良(不めっき大、ドロス付着大または表面
品質不良) 効果2.合金層厚みの改善効果 本発明の製造法にて造られたアルミめっき鋼板と従来
の製造法で造られたアルミめっき鋼板のめっき部分の断
面写真を第1図及び第2図に示す。すなわち、第1図は
第1表に示す鋼を第2表に示す操業条件2で処理した
本発明鋼板のめっき部分の断面構造であり、第2図は同
鋼を操業条件1で処理した従来法によるめっき部分の
断面構造である。この断面構造より明らかなように、本
発明の製造法にて造られたアルミめっき鋼板の合金層厚
みは従来法よりも薄くなり、効果1の加工時のめっき密
着性が向上することと大いに関連があるものと見られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明でのアルミめっき鋼板のめっき部分の断
面構造、第2図は従来法によるアルミめっき鋼板のめっ
き部分の断面構造である。 1……鋼板、2……合金層 3……アルミめっき層
フロントページの続き (72)発明者 広津 貞征 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (56)参考文献 特開 平2−88754(JP,A) 特開 昭57−131355(JP,A) 特開 昭56−127762(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 2/00 - 2/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Si:3〜13%を含有して温度が(融点+50
    ℃)〜(融点+80℃)に加熱保持されたアルミメツキ浴
    中に、めっき浴進入温度が該めっき金属の(融点)〜
    (融点+40℃)に加熱された鋼板を浸漬してアルミめっ
    きすることを特徴とするめっき密着性および外観性に優
    れたアルミめっき鋼板の製造法。
JP30269690A 1990-11-09 1990-11-09 めっき密着性および外観性に優れたアルミめっき鋼板の製造法 Expired - Lifetime JP2787371B2 (ja)

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