JP2593002Y2 - 磁気シールドルームの貫通部構造 - Google Patents

磁気シールドルームの貫通部構造

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JP2593002Y2
JP2593002Y2 JP1993069882U JP6988293U JP2593002Y2 JP 2593002 Y2 JP2593002 Y2 JP 2593002Y2 JP 1993069882 U JP1993069882 U JP 1993069882U JP 6988293 U JP6988293 U JP 6988293U JP 2593002 Y2 JP2593002 Y2 JP 2593002Y2
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magnetic
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shield room
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、医療分野、精密物理計
測分野、超LSIの製造分野等において、外部からの磁
気を遮断するための磁気シールドルームに関する。
【0002】
【従来の技術】医療分野において生体から微小な磁場を
検出する場合や、精密物理計測分野において高性能で磁
場の測定をする場合や、超LSIの製造分野において電
子ビーム露光装置や電子顕微鏡を使用する場合には、外
部の磁気を遮断した磁気シールドルームが必要になる。
従来の磁気シールドルームは、シールドルーム全体をパ
ーマロイ等の磁気シールド部材で覆い、空調ダクト、配
線ケーブル等の種々の貫通部には、その開口部に磁気フ
ィルタを設けている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、高性能な磁
気シールドルームは、前記開口部の磁気シールド性能で
空間全体の性能が決定されるといっても過言ではない。
しかしながら、従来の磁気シールドルームにおいては、
壁面に貫通部を直線的に設けて開口部を形成しているた
めに、開口部を磁気シールド部材で覆っても、磁気が直
線的に侵入するため、磁気シールド性能が低下するとい
う問題を有している。
【0004】本考案は上記問題を解決するものであっ
て、貫通部構造の改善により磁気シールド性能の低下を
抑えることができる磁気シールドルームの貫通部構造を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのために、本考案の磁
気シールドルームの貫通部構造は、磁気シールド部材1
5からなる磁気シールド壁5から構成される磁気シール
ドルーム2において、磁気シールド壁5の内側および外
側に形成される開口部16、17と、各開口部16、1
7間に形成され、磁気シールド部材19からなる貫通部
18と、前記各開口部16、17に配設される磁気フィ
ルタ13とを備え、前記各開口部16、17は離間して
設けられ、前記貫通部18は屈曲して形成されるととも
に、磁気シールド壁の略中央部で切断されていることを
特徴とする。なお、上記構成に付加した番号は、本考案
の理解を容易にするために図面と対比させるためのもの
で、これにより本考案の構成が何ら限定されるものでは
ない。
【0006】
【作用】本考案においては、例えば図1に示すように、
外側開口部17から侵入する磁気は、貫通部18が屈曲
して形成されているため、貫通部18の磁気シールド部
材19により減衰され、磁気シールドルームにおける磁
気シールド性能の低下を抑えることができる。
【0007】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1(A)は本考案における貫通部構造の1実
施例を示す断面図、図1(B)は磁気フィルタの平面
図、図2は本考案が適用される磁気シールドルームの例
を示す斜視図である。
【0008】図2において、建物構造体1内には磁気シ
ールドルーム2が構築され、磁気シールドルーム2の
壁、天井および床は、磁気シールド壁5から構成され
る。磁気シールドルーム2内には、必要に応じて例えば
除振装置6が配設され、除振装置6上に例えば電子顕微
鏡等の対象とする装置7が配設される。
【0009】建物構造体1と磁気シールドルーム2との
間の空間には、複数の給気ダクト9および排気ダクト1
0が配設され、給気ダクト9および排気ダクト10は図
示しない空調装置に接続されている。磁気シールドルー
ム2と給気ダクト9の間には複数の給気用の開口部11
が形成され磁気シールドルーム2内に清浄空気を供給
し、また、磁気シールドルーム2の壁下部および床部に
は、複数の排気用の開口部12および配線用の開口部1
4が形成されている。これら開口部11、12、14は
当然のことではあるが、磁気シールド部材がないために
このままでは外部から磁気が侵入する。そのために、各
開口部11には磁気フィルタ13が装着されている。な
お、21は吹出口、22は天井である。
【0010】図1は本考案における開口部構造の1実施
例を示している。図1(A)において、磁気シールド壁
5の内側および外側には、磁気シールド部材15が設け
られている。磁気シールド壁5の内側および外側の所定
箇所には、内側開口部16および外側開口部17が形成
される。各開口部16、17は、図2の開口部11、1
2、14に対応するもので、各開口部16、17には、
図1(B)に示すように格子形状の磁気フィルタ13が
配設されている。
【0011】開口部16、17を連通する貫通部18が
形成される。貫通部18の壁も磁気シールド部材19、
19からなる。この貫通部18の磁気シールド部材19
は、壁5の略中央部で切断されている。磁気シールド部
材15、19および磁気フィルタ13の材料としては、
パーマロイ等の強磁性材料の他、非磁性材料、セラミッ
クス、導電材料、複合材料、超伝導材等、またはこれら
を組み合わせたものを採用する。
【0012】前記内側開口部16と外側開口部17は距
離D2だけ離して設けられる。開口部16、17の幅を
D1とすると、この幅D1より大きい距離D2だけ離し
て設けられ、そのため、貫通部18は屈曲して形成され
ることになる。従って、外側開口部17から侵入する磁
気は、貫通部18が屈曲して形成されているため、貫通
部18の磁気シールド部材19により減衰され、磁気シ
ールド性能の低下を抑えることができる。
【0013】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように本考案に
よれば、磁気シールド壁の内側および外側に形成される
開口部と、各開口部間に形成され、磁気シールド部材か
らなるる貫通部と、前記各開口部に配設される磁気フィ
ルタとを備え、前記各開口部が離間して設けられ、前記
貫通部が屈曲して形成された構成とすることにより、磁
気シールド性能の低下を効果的に抑えることができ、ま
た、貫通部が磁気シールド壁の略中央部で切断されてい
る構成により、磁気シールド部材に吸収された磁気を遮
断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は本考案における貫通部構造の1実
施例を示す断面図、図1(B)は磁気フィルタの平面図
である。
【図2】本考案が適用される磁気シールドルームの例を
示す斜視図である。
【符号の説明】
2…磁気シールドルーム、5…磁気シールド壁、13…
磁気フィルタ 15、19…磁気シールド部材、16、17…開口部、
18…貫通部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気シールド部材からなる磁気シールド壁
    から構成される磁気シールドルームにおいて、前記磁気
    シールド壁の内側および外側に形成される開口部と、各
    開口部間に形成され、磁気シールド部材からなる貫通部
    と、前記各開口部に配設される磁気フィルタとを備え、
    前記各開口部が離間して設けられ、前記貫通部が屈曲し
    て形成されるとともに、磁気シールド壁の略中央部で切
    断されていることを特徴とする磁気シールドルームの貫
    通部構造。
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