JP2685673B2 - 磁気シールドルームの窓構造 - Google Patents

磁気シールドルームの窓構造

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JP2685673B2 JP28964091A JP28964091A JP2685673B2 JP 2685673 B2 JP2685673 B2 JP 2685673B2 JP 28964091 A JP28964091 A JP 28964091A JP 28964091 A JP28964091 A JP 28964091A JP 2685673 B2 JP2685673 B2 JP 2685673B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子顕微鏡等の機器の外
乱変動磁場による障害に対して、同機器を保護する目的
で設置される磁気シールドルームにおいて、磁気シール
ド機能を損なわない磁気シールドルームの窓構造に係る
ものである。
【0002】
【従来の技術】最近のインテリジェントビルや精密工場
に設置される機器には、磁気に対して敏感なものが多く
なってきている。例えば、電子顕微鏡は感度を上げるた
めに、磁気の変動成分を2mG(ミリガウス)以下に抑
えるようになっている。それに対して、現在の日常環境
においては、種々の磁気発生源が近くに存在している。
例えば、電車や車、あるいは送電線等の周辺には大きな
磁気が発生しており、近くに建屋を造る場合、数10m
G位の環境変動磁場が存在する。従ってその中に設置さ
れる精密機器は、磁気的な悪環境下に曝されることにな
り、満足に機器の性能を発揮することはできなくなる。
【0003】このような時、使用される精密機器が比較
的小さい場合は、本体周辺のみ磁気シールドする方法が
採られる。また、機器が大きい、あるいは複数台設置さ
れ、広い面積を外乱変動磁場から制御する必要がある場
合は、部屋全体を磁気シールドする方法が採られてい
る。いずれも、磁気シールド用の材料としては、パーマ
ロイ、アモルファス、珪素鋼板、純鉄等の強磁性体が使
われ、これらの材料で必要箇所を覆い、外部からの侵入
磁場を吸い取る形で、磁気の侵入を防いでいる。
【0004】このうち、部屋全体を磁気シールドする磁
気シールドルームは、壁面・天井面・床面を囲う6面体
で構成されることが多い。いずれも面も、開口や隙間が
存在すると磁気の漏れを生じるため、極力開口や隙間が
ないように設計されている。例えば、図4に示す磁気シ
ールドルームaは、鉄道沿線に建つ研究所用のものであ
るが、シミュレーションによると、窓bを設けると大き
な外乱磁場が侵入し、2mG以下の部分は全床面積の半
分以下になる。図中、cは扉、dは外壁、eは内壁、f
は磁気シールド層である。そのため図5に示すように、
窓をつぶして磁気シールド層f′を施し、模様替え等で
別用途にする場合に窓を生かすように設計されている。
図中gはアルミニウム製窓建具、hは仕上層である。
【0005】なお、扉に関しては、窓のように透光性が
要求されないため、壁との間に多少の隙間はできるもの
の、扉の機能を生かしつつ、磁気シールドを施すことが
可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】磁気シールドに用いる
強磁性体は、いずれも不透明で透光性はなく、窓の機能
を満足させる構成にはなり得ない。従って窓の機能を生
かすと、磁気シールド面に大きな開口を与えることにな
り、大きな侵入磁場を許容することになる。このため、
多くの場合、窓を犠牲にして、磁気シールド層を設ける
こととなるが、磁気シールド層は固定設備であり、この
部屋は無窓室となる。これは、採光面・換気面で不利で
あるとともに、室内の人間に与える心理的悪影響も大き
い。
【0007】また、グレードの低い磁気シールドルーム
においては、磁気シールドを施さない窓を設けることも
あるが、そこから侵入する磁場の影響は非常に大きい。
このような状況下、実際には電子顕微鏡等を使う時間は
限定されており、不使用時には窓の機能を生かすよう
な、磁気シールド機能を有する磁気シールドルーム用の
窓の構造の出現が要望されている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気シール
ドルームの窓構造はこのような要望に応えて提案された
ものであって、外部からの侵入磁場を防ぐシールドルー
ムに設けた窓開口部に、磁気シールド機能を有する板状
の窓建具を開閉自在に装架してなり、磁気シールド機能
を必要とする場合には、前記窓建具によって窓開口部全
体を掩覆し、磁気シールド機能を不要とする場合は、前
記窓建具によって窓開口部を開放するように構成されて
いる。
【0009】請求項2の発明は、壁面に連続した磁気シ
ールド層が層着された磁気シールドルームの壁体の窓開
口部周辺に設けた開口部枠に、磁気シールド層が全面に
埋設され、四周部に突設された突起部の外周面に前記磁
気シールド層を露出せしめた窓建具を回動部材を介して
開閉自在に装架し、前記開口部枠に前記窓建具の突起部
の係脱する凹部を設けるとともに、同凹部内周面に前記
突起部の係合時に、同突起部の外周磁気シールド層を掩
覆する前記壁面の磁気シールド層の一部を露出せしめて
構成されている。
【0010】
【作用】本発明によれば外乱変動磁場による障害に対し
て機器を保護する磁気シールドルームに設けられた、外
乱変動磁場の侵入を許容する窓開口部に、磁気シールド
機能を有する板状の窓建具を開閉自在に装架して、磁気
シールド機能を必要とする場合は同窓建具でシールドル
ームの窓開口部を掩覆することによって、部屋全体を磁
気の漏洩の少ない高性能磁気シールドルームとするもの
である。
【0011】また磁気シールド機能を必要としない場合
には、前記窓建具によって窓開口部を開放して、窓とし
ての機能を発揮せしめるものである。請求項2の発明は
前記したように構成されているので、磁気シールド機能
を必要とする場合、前記窓建具を回動部材を介して開口
部枠に対して回動し、窓開口部を閉塞すると、同開口部
枠の凹部に前記窓建具の四周部に突設された突起部が係
合し、窓建具全面に埋設された磁気シールド層における
前記突起部外周面の露出部が、前記凹部の内周面に露出
した前記壁体の磁気シールド層によって掩覆されること
によって、磁気の回り込み及び漏洩が防止され、その結
果、高性能の磁気シールドルームが構成される。
【0012】一方、磁気シールド性能を必要としない場
合には、前記窓建具により窓開口部を開放することによ
って、窓の機能を発揮せしめることが可能になる。
【0013】
【実施例】以下本発明を図示の実施例について説明す
る。図1において、1は磁気シールドルームAにおける
鉄筋コンクリート構造等の外壁で、窓開口部に窓建具2
が取り付けられている。同窓建具2としては、磁気の影
響を抑えるために、アルミニウム製や木製の窓建具を使
用することが望ましい。
【0014】前記外壁1及び内壁の内側一般部には、パ
ーマロイ、アモルファス、珪素鋼板、純鉄等の強磁性体
よりなる磁気シールド層3が公知の方法で取付けられ、
更にその内側に仕上層4が配設され、かくして磁気シー
ルドルームA内の一般部はこのような方法で磁気シール
ド層が全面に張り巡らされ、表面は仕上層で化粧されて
いる。
【0015】5は前記窓開口部の四周に配設された開口
部枠を構成する木製額縁で、全周に亘って室内側に開口
する溝型の凹部6が設けられ、同凹部6の内周面に前記
磁気シールド層3の露出部3′が層着されている。前記
額縁5には建具用ヒンジ7の如き回動部材を介して窓開
口部を開閉する磁気シールド窓建具8が回動自在に装架
されている。同窓建具8には強磁性体よりなる磁気シー
ルド層9が埋設され、一体に成型されている。同磁気シ
ールド層9に用いる材料は、壁面の磁気シールド層と同
様に、パーマロイ、アモルファス(リボン、フレーク状
のもの、粉末を成型したもののいずれでもよい。またF
e系、Co系のいずれでもよい。)珪素鋼板、純鉄等の
強磁性体、あるいはこれらを複合したものであり、面と
しての高い磁気シールド性能を有している。
【0016】前記窓建具8の四周には、窓開口部の閉塞
時に前記額縁5a,5bの凹部6に係合する突起部10
が設けられ、前記磁気シールド層9の一部が突起部10
の外周面を掩覆するように露出している。図示の実施例
は前記したように構成されているので、磁気シールドル
ームAの窓開口部を窓として使用する場合には、図2に
示すように磁気シールド窓建具8を前記ヒンジ7を介し
て回動して前記開口部を開放するものである。
【0017】また磁気シールドが要求されるときは、図
3に示すように前記磁気シールド窓建具8を回動して、
前記開口部を閉塞するものである。この際、前記窓建具
8の突起部10が前記額縁5a,5bの凹部6に嵌入
し、同凹部6の内周面の磁気シールド層3′と、前記窓
建具8の突起部10の外周面の磁気シールド層9とが小
さい隙間で接することとなり、磁気の回り込み、及び磁
気の漏洩のない高性能の磁気シールドルームが構成され
る。
【0018】なお前記磁気シールド層3′は図示の実施
例のように突起部10の3面で接することが望ましい
が、磁気シールドルームに要求されるグレードによって
は2面でもよい。接する幅は長いところで5cm以上、
全体で10cm以上が望ましいが、前記同様、磁気シー
ルドルームに要求されるグレードによっては、それより
短くてもよい。
【0019】
【発明の効果】このように本発明に係る磁気シールドル
ームの窓構造によれば、窓の機能を犠牲にした従来の磁
気シールドルームにくらべて、磁気を嫌う精密機器類を
使用しないときは窓を使用することができ、居住環境が
優れた快適な磁気シールドルームが構成される。
【0020】また窓を設けた従来の磁気シールドルーム
にくらべて、外乱変動磁場の侵入を圧倒的に小さく抑え
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気シールドルームの窓構造の一
実施例を示す横断平面図である
【図2】磁気シールドルームの窓開口部を窓として使用
した状態を示す正面図である。
【図3】磁気シールドルームの窓開口部を磁気シールド
窓建具で閉塞した状態を示す正面図である。
【図4】窓開口部を有する磁気シールドルームの横断平
面図である。
【図5】従来の磁気シールドルームの窓構造を示す横断
平面図である。
【符号の説明】
A 磁気シールドルーム 1 外壁 2 窓建具 3 磁気シールド層 3′ 磁気シールド層の露出部 4 仕上層 5a 木製額縁 5b 木製額縁 6 凹部 7 建具用ヒンジ 8 磁気シールド窓建具 9 磁気シールド層 10 突起部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部からの侵入磁場を防ぐシールドルー
    ムに設けた窓開口部に、磁気シールド機能を有する板状
    の窓建具を開閉自在に装架してなり、磁気シールド機能
    を必要とする場合には、前記窓建具によって窓開口部全
    体を掩覆し、磁気シールド機能を不要とする場合は、前
    記窓建具によって窓開口部を開放するように構成された
    ことを特徴とする磁気シールドルームの窓構造。
  2. 【請求項2】 壁面に連続した磁気シールド層が層着さ
    れた磁気シールドルームの壁体の窓開口部周辺に設けた
    開口部枠に、磁気シールド層が全面に埋設され、四周部
    に突設された突起部の外周面に前記磁気シールド層を露
    出せしめた窓建具を回動部材を介して開閉自在に装架
    し、前記開口部枠に前記窓建具の突起部の係脱する凹部
    を設けるとともに、同凹部内周面に前記突起部の係合時
    に、同突起部の外周磁気シールド層を掩覆する前記壁面
    の磁気シールド層の一部を露出せしめてなることを特徴
    とする請求項1記載の磁気シールドルームの窓構造。
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