JP2590567B2 - 蛇行修正装置および蛇行修正方法 - Google Patents

蛇行修正装置および蛇行修正方法

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良之 綛田
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ストリップ処理ライン中での蛇行修正装置
および方法に関し、更に詳しくは、スリッタライン、酸
洗ライン等の通板安定用ピンチロール、および薄板やフ
ィルムのしわ発生を防止するピンチロールに適用できる
ストリップの蛇行修正装置および方法に関する。
(従来の技術) 従来、ストリップ(鋼板、プラスチック、フィルム、
シートなどを「ストリップ」と以下総称する)を連続的
に処理するラインにおいて、ストリップの蛇行により、
オフセンタしてしまった通板位置をライン中央にもど
し、安定した通板位置を確保する装置として蛇行修正装
置があるが、この蛇行修正装置の一般的なものは、ディ
スプレイスメント方式やステアリング方式の蛇行修正装
置である。
ディスプレイスメント方式の蛇行修正装置は、1本な
いし2本のロールで構成されており、例えばロール2本
で構成した場合は、第1図(a)、(b)に示すものが
一般的であり、1本のロールで構成した場合は、第2図
(a)、(b)に示すものが一般的である。どちらの場
合でも基本的な修正方法は同じであり、すなわち、第1
図(a)、第2図(a)に示すように装置入側のストリ
ップ10に蛇行が検出された場合、第1図(b)、第2図
(b)に示すようにストリップ10に対して、適宜旋回手
段18を使って垂直な面内でステアリングロール12、14、
16を旋回させることにより、旋回角度(θ)と旋回半径
(L)から決まる量だけストリップを反対方向に移送す
る。これにより装置出側での蛇行をなくすのである。
ステアリング方式の蛇行修正装置は、通常は1本のロ
ールで構成された装置であるが、その一例を第3図
(a)、(b)に示す。この装置の基本的な修正方法
は、第3図(a)、(b)に示すように、ロール入側ス
トリップ10を含む面内において、適宜旋回手段22を使っ
てステアリングロール20を旋回運動させることにより、
ストリップ10を横方向に送るとともに、ストリップ10の
ステアリングロール20に対する入角が直角でなくなるこ
とにより発生するストリップのロールに対する横移動の
効果を用いてストリップの蛇行を修正するのである。
この場合のロール旋回中心は、ステアリングロール20
の回転軸中心より上流側の通板ラインセンタに設けられ
るが、その位置は、導入するラインのレイアウト、ライ
ンスピード、ライン張力、ストリップの材質、蛇行修正
の応答速度等により適宜決定される。
(発明が解決しようとする課題) ディスプレイスメント方式や、ステアリング方式の蛇
行修正装置は、ストリップの蛇行修正能力という点では
十分な機能を有しているが、それらの装置をストリップ
連続処理ライン中に設置する場合、大きなスペースを要
する。ディスプレイスメント方式の修正装置の場合、例
えば、鋼板を処理するラインであれば、装置の入出側で
少なくとも板幅の2倍程度のスパンが必要であり、通常
は、種々の板幅、板厚、材料強度に対応するため、板幅
の5倍程度のスパンを取る。またライン長手方向に対し
ても蛇行修正装置の旋回半径に相当するスペースが必要
である。
ステアリング方式の場合にも、特に入側スパンに十分
な長さを要し、通常、板幅の10倍程度の長さにしてい
る。
このように従来の蛇行修正装置の設置には大きなスペ
ースを要するため、例えば既存ラインに新らたに蛇行修
正装置を導入することを考えると、容易に導入できな
い。また新設ラインを考えても、酸洗やスリッタ、トリ
ムライン等では、ストリップは水平パスで処理されるこ
とが、ほとんどであり、その中に高さを要する蛇行修正
装置を導入することほ有利とはいえない。
また現存のストリップ処理ラインでは、ストリップの
安定通板のために各所にピンチロールを導入している
が、この場合、ストリップの蛇行に対する修正機能は有
していない。
ここに、本発明の目的は、既存のストリップ処理ライ
ンに容易に導入可能な、新規な蛇行修正装置、およびそ
れを使用した適切なストリップ蛇行修正方法を提供する
ことである。
(課題を解決するための手段) ところで、このような蛇行修正装置以外にもストリッ
プ連続処理ライニングには、ストリップを通板させた
り、その張力を加減したりする目的でピンチロールが多
数導入されている。本発明者らは、このピンチロールを
ストリップの蛇行防止に利用することができれば上述の
目的が容易に達成されることに着目して検討した。
本発明者らは、先に、真直なロール軸に、左右対称に
複数個の自動調心ベアリングをその内輪から所定量だけ
ずらして固定し、そのベアリング外輪にスリーブを固定
し、さらにこのスリーブにゴムやウレタン等の弾性材料
をライニングすることにより、スリーブの回転軸をロー
ル軸に対して所定の角度で傾斜させることが可能になっ
た傾斜回転ロールを開発したが、そこで、種々実験の結
果前述のような目的実現には該傾斜回転ロールをピンチ
ロールとして使用することが効果的であることを知り本
発明に至った。
すなわち、本発明の要旨は、真直なロール軸、軸中央
から左右対称に複数個設けられた自動調心ベアイング、
該ベアリングの外輪に嵌装した金属スリーブ、および該
金属スリーブに設けた弾性ライニングからなり、かつ前
記ロール軸に対して前記金属スリーブが、所定角度で傾
斜して自由に回転するように構成した傾斜回転ロールを
少なくとも1本有するピンチロールと、該ピンチロール
に導入されたストリップの蛇行検出器と、検出された蛇
行量に応じて前記ピンチロールの左右圧下力を変更する
圧力変換器とを組合せて備えたことを特徴とするストリ
ップの蛇行修正装置である。
また、別の面からは前記傾斜回転ロールの最大クラウ
ン部を、ピンチロール入側に向け、ストリップの蛇行量
に対して、ストリップの蛇行した側のピンチ力PAを基準
ピンチ力P0に対してP1>P0なる設定値P1まで上昇させる
ことおよび/またはストリップの蛇行した反対側のピン
チ力PBを基準ピンチ力P0に対してP2<P0なる設定値P2
で降下させることを特徴とする前記蛇行修正装置を使っ
たストリップの蛇行修正方法である。
さらに別の面からは、前記傾斜回転ロールの最大クラ
ウン部をピンチロール出側に向け、ストリップの蛇行量
に対して、ストリップの蛇行した反対側のピンチ力PB
基準ピンチ力P0に対してP1>P0なる設定値P1まで上昇さ
せることおよび/または蛇行した側のピンチ力PAを基準
ピンチ力P0に対してP2<P0なる設定値P2まで降下させる
ことを特徴とする前記蛇行修正装置を使ったストリップ
の蛇行修正方法である。
このように、本発明によれば、傾斜回転ロールは、円
滑にスリーブを回転させることが可能であり、ベアリン
グ中心の偏心量は精度よく設定可能であるため、傾斜角
度の精度が高く、ストリップの蛇行修正精度は高い。
(作用) 次に、添付図面を参照して本発明をさらに具体的に説
明する。
第4図(a)にストリップ連続処理ラインのサイドト
リマ上流に本発明に係る蛇行修正装置を設けた例を示
す。図中、ストリップ10はピンチロール1に入り、出側
に設けた蛇行検出器2により蛇行量を検出し、次いで、
後述する圧力変換器4によって蛇行量を修正するピンチ
ロール1の左右圧力が調節される。蛇行量が修正された
ストリップは次いでサイドトリマー8に入る。ピンチロ
ール1は対になったロールの少なくとも一方が後述する
傾斜回転ロール3から構成されるが、かかるピンチロー
ルは複数対設けてもよい。
第4図(b)は本発明に係る蛇行修正装置をストリッ
プの連続処理ラインのストリップウエルダー部に使用し
た例を示す。蛇行修正機構等は第4図(a)に同様であ
る。
ここで、本発明にかかる蛇行修正装置を構成する傾斜
回転ロールおよび蛇行検出器、ならびに圧力変換器につ
いてそれぞれ具体的に説明する。
まず、第5図に本発明において利用する傾斜回転ロー
ル3の一例を示す。第5図(a)が金属スリーブおよび
ライニングがストレートの状態であり、第5図(b)
が、後述するベアリング支持・押え部材を180゜回転さ
せることにより、金属スリーブおよびライニングがロー
ル軸に対して傾斜して回転する状態を示す。
すなわち、第5図(a)において真直なロール軸40に
対して、自動調心ベアリング42を左右対象にはめこむ。
ロール軸40は胴部40aと軸部40bとから構成される。次に
金属スリーブ44を自動調心ベアリング42にはめこむ。次
にその金属スリーブ44の他端に自動調心ベアリング46を
挿入し、ベアリング支持・押え部材48をはめ、ピン50で
固定する。金属スリーブ44にゴムウレタンなどの弾性材
料を使って弾性ライニング52をする。ここでロール軸40
の両端部を構成する軸部40bは、ロール軸中心部を構成
する胴部40aに対してδ量だけ偏心している。そしてベ
アリング支持・押え部材48もδ量だけ偏心した箇所にロ
ール軸要の貫通穴をもっている。つまり、ロール軸40と
ベアリング支持・押え部材48は、互いに偏心量を打ち消
すことによって、第5図(a)に示すように、金属スリ
ーブ44がロール軸40に対して平行になり、この状態では
通常のストレートロールを形成する。
ここで、第5図(a)に示すストレートの状態でロー
ルに組立ててから弾性ライニング52を金属スリーブ44に
被せた後、ベアリング支持・押え部材48を中心の自動調
心ベアリング42に対し同時に180゜回転させてピン6で
固定し、第5図(b)に示す傾斜回転ロールとする。こ
のとき金属スリーブ44の中心の両端におけるロール軸40
からの偏心量は2δとなる。
第6図は蛇行検出器2およびそれにより検出された蛇
行量に応じてピンチロールの左右の押え力、つまりピン
チ力を加える圧力変換器4の機構を示す。蛇行検出器2
は図示側では光学方式でストリップ蛇行を検出する装置
であって、そのときの蛇行量を幅方向の電圧変化量とし
てとらえ、圧力変換器4を介してピンチロールの左方向
にそれぞれ設けられた対となったロードセル60の出力を
もとに圧下シリンダ62の圧下量の調節を行い、ピンチロ
ールのピンチ力を所望値に調整する。かかるピンチ調整
は左右独立して行うことができる。
次に、本発明による蛇行修正方法について具体的に説
明する。
第7図に傾斜回転ロール3が傾斜回転している状態で
のロール周速度の向きを示す。ロール周速度にはロール
の軸方向速度成分があり、例えば矢印点線では外向き、
矢印実線では内向きの送り速度を有する。
第8図に、装置入側に傾斜回転ロール3の最大クラウ
ン部を向けて、ストリップをピンチした場合の、ストリ
ップの受ける力の向きを示す。ストリップは、ラインセ
ンタに向う送り力を受けるため、第8図に見られるよう
に図面に向かって右手方向にストリップが蛇行した場合
には、左右のピンチ力が同一であれば、蛇行した側の送
り力が大きくなるため、蛇行が自然に元に戻される。つ
まり、図面向かって左手方向に移動する。第9図に、第
8図の状態で本発明にかかるピンチロールとして傾斜回
転ロールを用いた場合の入側蛇行と出側蛇行量との関係
を示す。これらの結果からわかるように、本発明にかか
るピンチロールを通過するだけで、大幅に蛇行が低減さ
れることがわかる。なお、第9図データは、次のような
条件下で第5図に示す傾斜回転ロールを用いた場合に得
たものである。
板厚:0.8mm 板幅:900mm 左右ピンチ圧=PA=PB=0.6ton しかし、左右のピンチ力が同一であれば、ストリップ
がライン中心にある時、左右の送り力がつり合う。つま
り、ある程度の蛇行は、ノータッチで修正可能である
が、高精度の蛇行修正は、このままではできない。
そこで、本発明にあっては左右のピンチ力に差を付け
ることにより、ストリップがラインセンタにある場合で
も送り力に左右差を発生させ、より高精度の蛇行修正を
行おうとするものである。
つまり、傾斜回転ロールの最大クラウン部をピンチロ
ール入側に向けた場合、第8図に示すように蛇行したと
き、 (1)(I)の側のピンチ力を通常のピンチ力、つまり
基準ピンチ力より大きくすることにより、(II)の側の
送り力に対して(I)の例の送り力を相対的に大きくで
きるため、より速やかに蛇行修正を行うことができる。
(2)(II)の側のピンチ力を通常のピンチ力より小さ
くすることにより、(I)の側の送り力を(II)に対し
て相対的に大きくすることが可能で、上述の場合と同様
により速やかに蛇行修正が行える。
(3)(I)の側のピンチ力を通常のピンチ力より大き
くし、(II)の側のピンチ力を通常のピンチ力より小さ
くすることにより、(1)、(2)に比し、より大きな
蛇行に対する修正がさらに一層速やかに行える。
一方、通板材としてのストリップが薄物である場合
は、第10図のようにして傾斜回転ロール3の最大クラウ
ン部をピンチロール出側に向けて用いることにより、同
時に拡幅の向きの力、つまり幅方向に拡がる力を発生さ
せることにより絞り込みを防止する。薄物であっても蛇
行修正が行われるうえにしわなどの発生が効果的に防止
される。例えば、第10図に示すように蛇行した場合、左
右のピンチ力が同一のままであれば、蛇行はそのまま拡
大してしまうが、本発明において規定するように使用す
ることにより、つまり (1)(II)の側のピンチ力を通常のピンチ力、つまり
基準ピンチ力より大きくすることにより、(I)の側の
送り力より(II)の側の送り力を大きくし、(II)の側
にストリップを引き戻すことにより蛇行修正を行う。
(2)(I)の側のピンチ力を通常のピンチ力より小さ
くすることにより、(I)の側の送り力より、(II)の
側の送り力を相対的に大きくし、(II)の側にストリッ
プを引き戻すことにより、蛇行修正を行う。
(3)(II)の側のピンチ力を通常のピンチ力より大き
くし、一方、(I)の側のピンチ力を通常のピンチ力よ
り小さくすることにより、上述の(1)、(2)の場合
に比しより大きな蛇行に対する修正がより速やかに行え
る。
ここで、第8図および第10図においてストリップをセ
ンタリングする力Fは、 F=μ・sinθ・A(P0,(PA−PB),η) ただし μ:ロールとストリップの摩擦係数 θ:ロールの曲げ角度 PA,PB:左右のピンチ力 P0:基準ピンチ力 η:蛇行量 で表現され、曲げ量、つまりロールの曲げ角度が大きい
ほど蛇行修正力も高まる。
上記式において(PA−PB)が左右のピンチ力の差に相
当する。したがって、最も広義には本発明において蛇行
修正は左右のピンチ力に相対的に差を設けることによっ
て迅速な蛇行修正を行うのである。
しかしながら、設定としては差が大きい方がFは大き
くなるため、蛇行修正には有利になるが、例えば、油圧
シリンダによって左右のピンチ力を変更する場合であれ
ば3系統の圧力源を要する。したがって、本発明の好適
態様のように、左右のいずれか一方のピンチ力を調整す
る態様とすることにより、蛇行修正能力では、左右の両
方のピンチ力を調整する方法と比較して劣るが、圧力源
としては2系統に減らせるメリットがあることから、実
用的手段といえる。
次に、実施例によって本発明をさらに具体的に説明す
る。
実施例1 本例では第4図(a)に示すストリップ連続処理ライ
ンのサイドトリマ上流に本発明による蛇行修正装置を設
置し、その蛇行修正効果を評価した。ピンチロール1は
上下対となった傾斜回転ロール3、3から構成されたも
のを使用した。蛇行検出器2は、ピンチロール1の出側
に設けてある。このときの蛇行検出器2、変換器および
圧力付加機構は第6図に示すものを使用したが、これは
蛇行検出器の出力を圧力に変換する。まず、ピンチロー
ル1の左右の基準ピンチ力Pr、Plを設定の圧力にまで変
化させる。このようにして、基準ピンチ力P0が設定され
てからストリップ10の蛇行が検出されると、それを修正
する方向にストリップを移動させるために、圧力変換器
4からの信号に応じて圧下シリンダ62により、左右のピ
ンチ力を変化させた。その時の圧力シリンダ62による圧
下力は常にロードセル60で検出する。蛇行修正速度は、
設定値までの圧下に要する時間により調整できる。
このときの傾斜回転ロールは、直径120mmのアーバ軸4
0に第5図に示すようにベアリング支持・押え部材48、
自動調心ベアリング42、46を介して直径320mmの金属ス
リーブ44を装着し、さらにその上に15mm厚のゴムスリー
ブ52をはめたものを用いた。第5図(b)のlに相当す
る長さは、880mmで偏心量δは10mmとした(θ=約1.4
゜)。
(1) 傾斜回転ロールの最大クラウン部を装置入側に
向けて装着し、板厚0.8〜2.3mm、板幅900〜1400mmの冷
延鋼板であるストリップを通板した。
基準ピンチ力の値P0を1tonとして、一方の側のピンチ
力P1を1.2〜1.7ton、他方の側のピンチ力P2を0.3〜0.8t
onで変更可能とし、蛇行修正能を評価した。その結果、
以前、傾斜回転ロールを用いない単なるピンチロールを
設置していた時は、ストリップの継目等の通過時にピン
チロール出側で50mm程度発生していた蛇行を、±3mmへ
と減少、通常±1.8mmの精度でセンタリングが可能で、
サイドトリマ入側での蛇行が大幅に低減された。なお、
傾斜回転ロールを使っただけで左右の、ピンチ力を調整
しなかった場合、蛇行量は最大15mmであった。
(2) 傾斜回転ロールの最大クラウン部を装置出側に
向けて設置し、板厚0.35〜1.2mm、板幅900〜1400mmの冷
延鋼板ストリップを通板した。左右ピンチ力の基準値P0
を0.7tonとして、一方の値のピンチ力P1を0.9〜1.4to
n、他方の側のピンチ力P2を0.5〜0.1tonで変更可能と
し、蛇行修正能を評価した。その結果、通常は±1.3mm
の精度でセンタリングが可能であり、ストリップに絞り
じわを発生させることもなかった。(1)、(2)の場
合とも、トリマ部で、ストリップの継目でのオフトラッ
キングがなくなり、また通常域では、ストリップのトリ
ム代を約20%低減できた。
実施例2 本例では第4図(b)に示すストリップの連続処理ラ
インのストリップウェルダー部に本発明による蛇行修正
装置を設置した。
このときの傾斜回転ロールは、直径100mmのアーバ軸4
0に直径220mmの金属スリーブ44を装着し、さらに10mm厚
のゴムスリーブ52をはめた。l=600mm、δは5mmとした
(θ≒1゜)。
傾斜回転ロールの最大クラウン部を装置入側に向けて
設置し、板厚0.6〜1.8mm、板幅700〜900mmの冷延鋼板ス
トリップを通板した。基準値P0を0.5tonとして、一方の
側のピンチ力P1を0.6〜0.8tonで変更可能とし、他方の
側のピンチ力は基準値P0のまゝとして蛇行修正能を評価
した。
本発明によれば±4mmでセンタリング可能であった
が、ピンチ力を調整しなかった比較例では±20mmのセン
タリングしか行なわれなかった。
通常、ストリップ10は2つのコイルを次々と溶接して
送りだして行くわけであるが、コイル末端では、ストリ
ップの張力が途切れるため、蛇行が発生し、ストリップ
の尾端がオフセンタする。従来のピンチロールが用いら
れている場合には、常に蛇行が発生しており、場合によ
り、作業員が位置修正をしていたが、本発明にかかるピ
ンチロールを導入することにより、ストリップの末端部
に至るまで蛇行発生を防止でき、ストリップの接続の能
率向上が図れた。
(発明の効果) 本発明によればピンチロールを使っただけの比較的構
成の簡単な蛇行修正装置が得られ、それにより、ストリ
ップの蛇行を防止した安定通板が実現される。また現状
のピンチロールに容易に導入が可能であるため、現状ラ
インのレベルアップ等にも常に有益な手段となり得るの
であって、その実用上の意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)、(b)は、2本ロールの従来の一般的な
ディスプレイスメントタイプ蛇行修正装置の概略説明
図; 第2図(a)、(b)は、1本ロールの従来の一般的な
ディスプレイスメントタイプ蛇行修正装置の概略説明
図; 第3図(a)、(b)は、従来の一般的なステアリング
タイプ蛇行修正装置の概略説明図; 第4図(a)、(b)は、本発明の実施例の概略説明
図; 第5図(a)、(b)は、本発明に用いる傾斜回転ロー
ルのそれぞれ曲げていない状態および曲げた状態の概略
説明図; 第6図は、蛇行検出器、圧力変換器および圧下付与機構
の概略説明図; 第7図は、傾斜回転ロールのロール面の速度の向きの模
式的説明図; 第8図は、最大クラウン部を、装置入側に向けた場合の
ロールとストリップとの関係の略式説明図; 第9図は、本発明にかかる蛇行修正装置による効果を示
すグラフ;および 第10図は 最大クラウン部と、装置出側に向けた場合の
ロールとストリップとの関係の略式説明図である。 1:ピンチロール 2:蛇行検出器 4:圧力変換器 10:ストリップ 40:ロール軸 42,46:自動調心ベアリング 44:金属スリーブ 52:ライニング

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真直なロール軸、軸中央から左右対称に複
    数個設けられた自動調心ベアリング、該ベアリングの外
    輪に嵌装した金属スリーブ、および該金属スリーブに設
    けた弾性ライニングからなり、かつ前記ロール軸に対し
    て前記金属スリーブが、所定角度で傾斜して自由に回転
    するように構成した傾斜回転ロールを少なくとも1本有
    するピンチロールと、該ピンチロールに導入されたスト
    リップの蛇行検出器と、検出された蛇行量に応じて前記
    ピンチロールの左右圧下力を変更する圧力変換器とを組
    合せて備えたことを特徴とするストリップの蛇行修正装
    置。
  2. 【請求項2】前記傾斜回転ロールの最大クラウン部を、
    ピンチロール入側に向け、ストリップの蛇行量に対し
    て、ストリップの蛇行した側のピンチ力PAを基準ピンチ
    力P0に対してP1>P0なる設定値P1まで上昇させることを
    特徴とする請求項1記載の蛇行修正装置を使ったストリ
    ップの蛇行修正方法。
  3. 【請求項3】前記傾斜回転ロールの最大クラウン部を、
    ピンチロール入側に向け、ストリップの蛇行量に対し
    て、ストリップの蛇行した反対側のピンチ力PBを基準ピ
    ンチ力P0に対してP2<P0なる設定値P2まで降下させるこ
    とを特徴とする請求項1記載の蛇行修正装置を使ったス
    トリップの蛇行修正方法。
  4. 【請求項4】前記傾斜回転ロールの最大クラウン部を、
    ピンチロール入側に向け、ストリップの蛇行量に対し
    て、ストリップの蛇行した側のピンチ力PAを基準ピンチ
    力P0に対してP1>P0なる設定値P1まで上昇させ、蛇行し
    た反対側のピンチ力PBを基準力P0に対してP2<P0なる設
    定値P2まで降下させることを特徴とする請求項1記載の
    蛇行修正装置を使ったストリップの蛇行修正方法。
  5. 【請求項5】前記傾斜回転ロールの最大クラウン部を、
    ピンチロール出側に向け、ストリップの蛇行量に対し
    て、ストリップの蛇行した反対側のピンチ力PBを基準ピ
    ンチ力P0に対しP1>P0なる設定値P1まで上昇させること
    を特徴とする請求項1記載の蛇行修正装置を使ったスト
    リップの蛇行修正方法。
  6. 【請求項6】前記傾斜回転ロールの最大クラウン部をピ
    ンチロール出側に向け、ストリップの蛇行量に対して、
    ストリップの蛇行した側のピンチ力PAを基準ピンチ力P0
    に対してP2<P0なる設定値P2まで降下させることを特徴
    とする請求項1記載の蛇行修正装置を使ったストリップ
    の蛇行修正方法。
  7. 【請求項7】前記傾斜回転ロールの最大クラウン部をピ
    ンチロール出側に向け、ストリップの蛇行量に対して、
    ストリップの蛇行した反対側のピンチ力PBを基準ピンチ
    力P0に対してP1>P0なる設定値P1まで上昇させ、蛇行し
    た側のピンチ力PAを基準ピンチ力P0に対してP2<P0なる
    設定値P2まで降下させることを特徴とする請求項1記載
    の蛇行修正装置を使ったストリップの蛇行修正方法。
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