JP3349425B2 - 厚板圧延方法およびその装置 - Google Patents

厚板圧延方法およびその装置

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JP3349425B2
JP3349425B2 JP05512798A JP5512798A JP3349425B2 JP 3349425 B2 JP3349425 B2 JP 3349425B2 JP 05512798 A JP05512798 A JP 05512798A JP 5512798 A JP5512798 A JP 5512798A JP 3349425 B2 JP3349425 B2 JP 3349425B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスラブを帯状薄板に
圧延する厚板圧延装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4に示すように被圧延材であるスラブ
を帯状薄板に圧延する厚板圧延機101は、厚さTが例
えば200〜250mmのスラプPを往復圧延して帯状
鋼板Paとし、この帯状鋼板Paの圧延を繰り返してし
ながら次第に薄く圧延して、最終的に厚さtが例えば5
〜6mmの帯状薄板Pbを成形するものである。
【0003】この厚板圧延機101における圧延工程の
一部を図5により説明する。往復圧延を行う厚板圧延機
101は、上下側に配設された一対のワークロール10
2と、このワークロール102の上限側に配設されたバ
ックアップロール103とを備えている。また、厚板圧
延機101における被圧延材搬送方向両側の箇所には、
夫々被圧延材を搬送する圧延ラインを形成する複数のテ
ーブルローラ(図示せず)が搬送方向に並べて設けてあ
る。
【0004】そして、図5(a)図に示すように前工程
より搬送方向上流側(例えば図示左側)から送られてき
た被圧延材である厚さTのスラプPは、厚板圧延機10
1の上流側に設けたテーブルローラに載せて搬送されて
一対のワークロール102の間を通過して1パス目の圧
延がなされる。この圧延によりスラプPの板厚が薄くな
るとともに全長が長くなって帯状鋼板Paが得られる。
一対のワークロール102を通過して得られた帯状鋼板
Paは、下流側(図示右側)へ向けて搬送されて厚板圧
延機101の下流側に設けたテーブルローラに載せられ
る。
【0005】次に、2パス目の圧延は図5(b)で示す
ように帯状鋼板Paを折返して逆向きに搬送して行われ
る。すなわち、厚板圧延機101の下流側(2パス目で
は上流側となる。)に設けたテーブルローラに載った帯
状鋼板Paは下流側から搬送されて一対のワークロール
102の間を通過して2パス目の圧延がなされる。この
2パス目の圧延により帯状鋼板Paは板厚がさらに薄く
なるとともに全長がさらに長くなる。一対のワークロー
ル102を通過した帯状鋼板Paは上流側(2パス目で
は下流側となる。)へ向けて搬送されて厚板圧延機10
1の上流側に設けたテーブルローラに載せられる。
【0006】続いて、3パス目の圧延は図5(c)図で
示すように帯状鋼板Paを折返して図5(a)と同様の
向きに搬送して行われる。すなわち、厚板圧延機101
の上流側に設けたテーブルローラに載った帯状鋼板Pa
は搬送されて一対のワークロール101間を通過して3
パス目の圧延がなされる。この3パス目の圧延により帯
状鋼板Paは板厚がさらに薄くなるとともに全長がさら
に長くなる。一対のワークロール102を通過した帯状
鋼板Paは下流側へ向けて搬送され、厚板圧延機101
の下流側に設けたテーブルローラに載せられる。以下、
同様に帯状鋼板Paの往復圧延が繰返されて最終的に厚
さtの帯状薄板Pbが得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような往復圧延に
よる厚板圧延装置では、厚板圧延機101の搬送方向両
側に夫々搬送方向に並べるテーブルローラの数は所定範
囲に設定されており、これによりこのテーブルローラ群
の搬送方向の長さも所定範囲に設定される。一方、被圧
延材である帯状鋼板は、往復圧延を繰返すことによって
次第に帯状鋼板の板厚が薄くなるとともに次第に全長が
長くなって行く。
【0008】しかし、厚板圧延機101の帆走方向両側
にに設けられるテーブルローラ群の搬送方向に沿う設備
長さには限界があるために、圧延して延びた帯状鋼板の
長さがテーブルローラ群の搬送方向の長さより大きくな
ると、圧延した帯状鋼板をテーブルローラ群に載せるこ
とができなくなる。このため、帯状鋼板の圧延長さがテ
ーブルローラ群の搬送方向長さに制限されることにな
り、これに対応して帯状鋼板の圧延厚さも制限されて帯
状鋼板を板厚いあまり薄くなるまで圧延することができ
なるという問題がある。
【0009】また、帯状鋼板の板厚が薄くなるにつれ
て、帯状鋼板がテーブルローラ上に載って搬送方向に搬
送される間に帯状鋼板の熱が多く放出されて温度が低下
し易いという問題もあった。
【0010】本発明は、被圧延材をテーブルローラの設
置長さに制限されることなく圧延ができるとともに、圧
延時における被圧延材の温度低下を抑制できる厚板圧延
方法およびその装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の厚板圧
延方法は、被圧延材を圧延する厚板圧延機における搬送
方向両側に被圧延材を搬送する圧延ラインを形成するテ
ーブルローラを設け、この搬送方向両側の少くとも一方
に設けたテーブルローラの少くとも一部を前記圧延ライ
ンから外れる方向に傾動可能に支持し、且つ前記傾動可
能に支持したテーブルローラの上側および下側に傾動可
能に支持した支援用ローラを夫々設け、通常圧延時に
は、前記傾動可能に支持したテーブルローラを前記圧延
ラインを形成する位置に位置させるとともに前記支援用
ローラを待機位置に位置させ、前記被圧延材を前記圧延
ライン上で搬送して圧延し、前記被圧延材の板厚が所定
値まで薄くなった時に、前記傾動可能に支持したテーブ
ルローラを傾動して前記圧延ラインから外すとともに前
記各支援用ローラを傾動してコイル用空間を形成し、こ
のコイル用空間で前記被圧延材を巻き取り、巻き戻しな
がら圧延することを特徴とする。
【0012】請求項2の発明の厚板圧延装置は、被圧延
材を圧延する厚板圧延機における搬送方向両側に被圧延
材を搬送する圧延ラインを形成するテーブルローラを設
け、この搬送方向両側の少くとも一方に設けたテーブル
の少くとも一部を前記圧延ラインから外れる方向に傾動
可能に支持し、且つ前記傾動可能に支持したテーブルロ
ーラの上側および下側に傾動可能に支持した支援用ロー
ラを夫々設け、前記傾動可能に支持したテーブルローラ
および前記各支援用ローラを傾動して組合せることによ
りコイル用空間を形成することを特徴とする。
【0013】請求項3の発明は、請求項2に記載の厚板
圧延装置において、前記傾動可能に支持したテーブルロ
ーラのうちの1個のローラと、前記傾動可能に支持した
テーブルローラの上側に設けた前記支援用ローラのうち
の1個のローラとで対をなすピンチローラを構成するこ
とを特徴とする。
【0014】請求項の発明は、請求項2に記載の厚板
圧延装置において、前記コイル用空間でコイルを支持す
る位置と、この位置から外れる位置との間を移動するコ
イルローラを備えていることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図
1ないし3参照して説明する。この実施の形態は、往復
圧延を行う形式の厚板圧延機と、テーブルローラとを組
合せた厚板圧延装置を対象にしている。図1ないし図3
はこの実施の形態を示すもので、図1は厚板圧延機(プ
レートミル)と搬送方向の一側に設けたテーブルローラ
を示す正面図、図2は圧延した帯状鋼板を巻取る作動を
示す正面図、図3は巻取った帯状鋼板を巻き戻して圧延
を行う作動を示す正面図である。なお、図1ないし図3
において圧延機については図4および図5と同じ符号を
付して示している。
【0016】図1ないし3において、101は被圧延材
であるスラブを帯状薄板に圧延する厚板圧延機で、これ
は上下側に配設された一対のワークロール102と、こ
のワークロール102の上限側に配設されたバックアッ
プロール103とを備えている。厚板圧延機101にお
ける被圧延材である帯状鋼板Paの搬送方向両側の箇所
には、夫々被圧延材を搬送する圧延ラインを形成する複
数のテーブルローラ(図示せず)が搬送方向に並べて設
けてある。図1に示すように被圧延材がA方向に搬送さ
れる場合には、厚板圧延機101における図示左側の箇
所は上流側となり、図示右側の箇所は下流側となる。ま
た、被圧延材がB方向きに搬送される場合には、厚板圧
延機101における図示右側の箇所が上流側となり、図
示左側の箇所が下流側となる。
【0017】図1ないし図3は厚板圧延機101におけ
る図示右側の箇所に設けるテーブルローラ群のみを示し
ており、ここでは被圧延材であるをA方向に搬送するこ
ととして図示右側の箇所が下流側となる場合について説
明する。
【0018】図において1は一対のワークロール102
の下流側の箇所に配設された複数のテーブルローラで、
これら複数のテーブルローラ1でテーブルローラ群1A
を構成している。すなわち、テーブルローラ1は搬送方
向に対して直交する方向に延びるもので、搬送方向に間
隔を存して配置されて図示しない固定フレームに回転自
在に支持されている。これら複数のテーブルローラ1は
水平な圧延ラインを形成することにより圧延搬送される
被圧延材である帯状鋼板Paを下側から支えるものであ
る。
【0019】2はテーブルローラ群1Aの下流側の箇所
に配置されたローラ支持体で、これは上部に搬送方向に
対して直角な方向に延びる複数のテーブルローラ3を搬
送方向に間隔を存して配置して回転自在に支持してい
る。このローラ支持体2は上流側端に位置するテーブル
ローラ3aの軸を中心として図1および図2に示すよう
に水平な圧延ラインを形成する位置と、圧延ラインを越
えた上側の位置(圧延ラインから外れてコイル用空間部
Cを形成するとともに帯状鋼板Paを案内する位置)と
の間を傾動するようになっている。4はローラ支持体3
を傾動させる油圧シリンダである。
【0020】5はローラ支持体3の下流側に配置された
ローラ支持体で、これは上部に搬送方向に対して直角な
方向に延びる複数のテーブルローラ6を搬送方向に間隔
を存して配置して回転自在に支持している。ローラ支持
体5は下流側端部を支持するピン7を中心として図1お
よび図2に示すように水平な圧延ラインを構成する位置
と、圧延ラインを越えた上側の位置(圧延ラインから外
れてコイル用空間部Cを形成する位置)との間を傾動で
きるようになっている。8はローラ支持体5を傾動させ
る油圧シリンダである。
【0021】9はローラ支持体5の下流側に配設された
複数のテーブルローラで、これら複数のテーブルローラ
9は図示しない固定フレームに回転自在に支持されてテ
ーブルローラ群9Aを構成している。このテーブルロー
ラ群9Aはテーブルローラ群1Aと同様に被圧延材であ
る帯状鋼板Paを下側で支えて載せる圧延ラインを形成
している。
【0022】そして、これらのテーブルローラ群1A、
ローラ支持体2に支持されたテーブルローラ3、ローラ
支持体5に支持されたテーブルローラ6およびテーブル
ローラ群9によって厚板圧延機101の下流側の箇所に
設けるテーブルローラが構成されており、このテーブル
ローラ上で往復圧延する帯状鋼板Paを載せて搬送する
ようになっている。
【0023】10はローラ支持体5の下側に配置された
コイル形成支援手段であるローラ支持体で、これは上部
に搬送方向に対して直角な方向に延びる複数のローラ1
1を搬送方向に間隔を存して配置して回転自在に支持し
ている。このローラ支持体10は、上流側端部を支持す
るピン12を中心として図1および図2に示すように水
平な位置(待機位置)と斜め上向きの位置(コイル用空
間部Cを形成するとともにコイルPcを支える位置)と
の間を傾動するようになっている。13はローラ支持体
10を傾動させる油圧シリンダである。
【0024】14はローラ支持体2の上側に配置された
コイル形成支援手段であるローラ支持体で、これは上部
に搬送方向に対して直角な方向に延びる複数のローラ1
5を搬送方向に間隔を存して配置して回転自在に支持し
ている。このローラ支持体14は、下流側端部を支持す
るピン16を中心として図1および図2に示すように水
平な位置(待機位置)と斜め下向きの位置(帯状鋼板P
aを案内する位置)との間を傾動するようになってい
る。なお、ピン16はローラ支持体14を傾斜シフトす
る機能を備えている。17はローラ支持体10を傾動さ
せる油圧シリンダである。
【0025】ここで、ローラ支持体2とローラ支持体5
とローラ支持体10とローラ支持体14は、帯状鋼板P
aがA方向に搬送されて圧延される時に夫々図2に示す
ように傾動して搬送される帯状鋼板Paを巻き取りコイ
ルPcを形成するためのコイル用空間Cを形成するもの
である。また、ローラ支持体2とローラ支持体14は、
図3に示すようにコイル用空間Cで巻き取った帯状鋼板
Paを巻き戻して図示B方向に搬送する場合に、夫々例
えば上流側(A方向搬送時)に設けたテーブルローラ3
aとローラ15aとでピンチローラを構成するものであ
る。
【0026】図中18はローラ支持体2の下側に設けら
れたコイルローラで、これは図1に示すローラ支持体2
の下側位置(待機位置)と、図2に示す帯状鋼板Paを
巻き取る時においてコイル用空間CでのコイルPcを案
内する位置との間を往復移動できるようになっている。
このコイルローラ18は図示しない駆動機構により移動
されるようになっている。
【0027】19はコイルローラローラ18の下側に設
けられたコイル支持具で、これは図1に示すローラ支持
体2の下側位置(待機位置)と、図2に示す帯状鋼板P
aを巻き取る時におけるコイル用空間CでのコイルPc
を案内支持する位置との間を往復移動できるようになっ
ている。このコイル支持具19は図示しない駆動機構に
より移動されるようになっている。
【0028】また、厚板圧延機101における図示しな
い左側の箇所にも右側の箇所と同様に圧延ラインを構成
するテーブルローラ群が設けられ、その一部が傾動して
帯状鋼板Paを巻き取るためのコイル用空間Cを構成す
ることが可能となっている。また、厚板圧延機101に
おける図示左側の箇所には帯状鋼板Paを巻き取る時に
支援をするローラも設けてある。
【0029】このように構成した厚板圧延装置におい
て、被圧延材の一例としてスラブを圧延して得られた帯
状鋼板Paを圧延する場合の作動について説明する。ま
ず、帯状鋼板Paをある板厚がある値、例えば20mm
より大きい段階での圧延を行う場合には、圧延ラインを
構成するテーブルローラ群および支援ローラは図1に示
す形態にある。すなわち、ローラ支持体2とローラ支持
体5は水平な位置にあってテーブルローラ群1A、9A
とともに圧延ラインを形成している。また、コイル形成
支援手段であるローラ11を備えたローラ支持体10と
ローラ15を備えたローラ支持体14を待機位置に位置
させる。コイルローラ18およびコイル支持具19も夫
々待機位置に位置させる。
【0030】そして、帯状鋼板Paを図示A方向に搬送
して厚板圧延機101の上流側(図示左側)から下流側
(図示右側)へ一対のワークロール102を通過して圧
延する。一対のワークロール102を通過した帯状鋼板
Paは厚板圧延機101の下流側に設けたテーブルロー
ラ群1A、ローラ支持体2に支持されたテーブルローラ
3、ローラ支持体5に支持されたテーブルローラ6およ
びテーブルローラ群9により構成されるテーブルローラ
に載って搬送される。
【0031】次に帯状鋼板Paを図示B方向に搬送して
厚板圧延機101の下流側(この場合には上流側とな
る。)から上流側(この場合には下流側となる。)へ一
対のワークロール102を通過して圧延する。厚板圧延
機101の一対のワークロール102を通過した帯状鋼
板Paは図示上流側に設けた同様のテーブルローラに載
って搬送される。この往復圧延を繰り返すにつれて帯状
鋼板Paの板厚が薄くなるとともに全長が長くなり帯状
薄板が形成されていく。
【0032】この往復圧延の過程で帯状鋼板Paの板厚
tがある値、例えば20mm以下に達した場合には、帯
状鋼板Paの全長がテーブルローラ設置長さを越える可
能性がある。そこで、帯状鋼板Pをさらに薄くするよう
に圧延するためには、板厚tが例えば20mm以下にな
った時点で後述するように、厚板圧延機101の搬送方
向両側の箇所に夫々設けたテーブルローラの一部を傾動
させてテーブルローラの一部にコイル用空間部Cを形成
し、厚板圧延機101の一対のワークロール102を通
過した帯状鋼板Paをこのコイル用空間部Cを用いてコ
イル形状に巻き取ってコイルPcとし、逆にコイル形状
に巻き取った帯状鋼板Paを厚板圧延機101の一対の
ワークロール102を通過させる場合には、コイル用空
間部CにあるコイルPcを巻き戻して一対のワークロー
ル102へ向けて繰り出すことにより往復圧延を行う。
【0033】図2に示すように油圧シリンダ4を駆動し
てローラ支持体2をテーブルローラ3aの軸を中心とし
て圧延ラインから下流側端が上昇するように傾動する。
ローラ支持体2に設けたテーブルローラ3も一緒に上昇
する。次に、油圧シリング8を駆動してローラ支持体5
をピン7を中心として圧延ラインから上流側端が上昇す
るように傾動する。ローラ支持体5に設けたテーブルロ
ーラ6も一緒に上昇する。続いて、油圧シリンダ13を
駆動してローラ支持体10をピン12を中心として想像
線で示す待機位置から下流側端が上昇するように傾動す
る。ローラ支持体10に設けたローラ11も上昇する。
さらに、油圧シリンダ17を駆動してローラ支持体14
をピン16を中心として想像線で示す待機位置から下流
側端が下降するように傾動する。ローラ支持体14に設
けたローラ15も下降してローラ支持体2のテーブルロ
ーラ3と対応する。また、コイルローラ18とコイル支
持具19は図2において想像線で示す待機位置から実線
で示すところのコイルPcのサイズに応じた所定位置へ
移動される。このようにしてかくコイル支持体2、5、
10、14とコイルローラ18とコイル支持具19に囲
まれたコイル用空間部Cが形成される。
【0034】そして、コイル用空間部Cにおいて適宜な
手段により巻取りを開始すると、厚板圧延機101の一
対のワークロール102を通過してA方向に搬送される
帯状鋼板Paは、テーブルローラ1群上を搬送されて、
互いに接近するローラ支持体2のテーブルローラ3とロ
ーラ支持体14のローラ15との間を通過して案内され
てコイル用空間部Cに入り、コイル用空間部Cで所定直
径のコイルに巻き取られる。この場合、コイルPcはロ
ーラ支持体10のローラ11とコイルローラ18とコイ
ル支持具19とにより安定して支持される。このように
して帯状鋼板Paを巻き取って形成されるコイルPcの
直径が拡大して行くにつれて、油圧シリンダ13の駆動
を制御してローラ支持体10を徐々に初期の待機位置へ
後退させて行く。このようにして圧延を終えた帯状鋼板
Paはその全長にかかわらずテーブルローラの中で支持
することができる。
【0035】帯状鋼板Paの巻取りが終わると、帯状鋼
板Paを折返してB方向へ搬送して厚板圧延機101の
一対のワークロール102を通過させて圧延作業を続け
る。そこで、図3で示すようにコイル用空間部Cにある
コイルPcから帯状鋼板Paを巻き戻してB方向へ搬送
する。この巻き戻しの際には、コイルPcの巻取り状態
から油圧シリンダ4を駆動してローラ支持体2を初期の
圧延ライン位置へ傾動する。また、ローラ支持体14を
ピン16の作動により想像線の位置から実線位置へシフ
トさせる。また、油圧シリンダ17を駆動してローラ支
持体14を傾動させる。これによりローラ支持体14に
おいて上流側端に位置するローラ15aとローラ支持体
2の上流側端に位置するローラ3aとを対向させて、両
方のローラでピンチローラを構成する。このため、コイ
ル用空間部CのコイルPcから巻き戻されて搬送される
帯状鋼板Paはローラ3aとローラ15aの間を通って
確実且つ安定して厚板圧延機側101へ搬送される。こ
の巻き戻し状態の場合には、コイルローラ18およびコ
イル支持具19は初期の待機位置に移動され、コイルP
cを乗せたローラ支持体10は油圧シリンダ13の駆動
によってコイルPcのサイズに合わせて位置調整が行わ
れる。
【0036】このように厚板圧延機101により被圧延
材の一例である帯状鋼板Paを圧延する際に、厚板圧延
機101の搬送方向両側に設けたテーブルローラの一部
を傾動させるとともに、テーブルローラの上下側に設け
た支援用ローラを傾動させてコイル用空間Cを形成し、
このコイル用空間Cで帯状鋼板Paを巻き取りおよび巻
き戻しすることにより、帯状鋼板Paの板厚が薄くなり
全長が長くなった段階でも、搬送方向に沿うテーブルロ
ーラ設備長さに制限されることなく全長が長くなった帯
状鋼板Paを支持することができ、このため厚板圧延装
置の搬送方向長さを短く抑えつつ帯状鋼板Paを薄板と
なるまで充分に圧延することができるようになる。従っ
て、厚板圧延機101とテーブルローラとを組合せてな
る圧延設備の全長を大型化することなく圧延の生産性を
向上させることができる。また、被圧延材をインライン
で巻取り、巻き戻しするために厚板圧延装置の全長を短
く抑えることができる。
【0037】さらに、本発明によれば、被圧延材の一例
である帯状鋼板Pa圧延するに際して圧延した帯状鋼板
Paを巻き取ってコイル形にして支持することにより、
従来のように帯状鋼板Paをテーブルローラ上に載せて
支持し搬送する場合に比較して放熱による帯状鋼板Pa
の冷却を大幅に抑えることができる。
【0038】さらに、圧延ラインを構成するテーブルロ
ーラ3を支持したローラ支持体2およびテーブルローラ
6を支持した傾動可能なローラ支持体5の下側の箇所に
支援用のローラ11を支持したローラ支持体10を、上
側の箇所に支援用のローラ15を支持した傾動可能なロ
ーラ支持体14を夫々設けて、これらローラ11、15
をテーブルローラ3、6と組合せてコイル用空間部Cを
形成するので、コイル用空間部Cで帯状鋼板Paを安定
して支持して円滑に巻き取りコイルPcを形成すること
ができる。
【0039】さらにまた、圧延ラインを構成するローラ
支持体2に支持したテーブルローラ3のうち1個のロー
ラ3aと、上側に設けた支援用の傾動可能なローラ支持
体14に支持したローラ15のうち1個のローラ15a
とで一対のピンチローラを構成することにより、コイル
Pcの巻き戻し時にコイルPcから帯状鋼板Paを繰り
出し方向へ向けて確実に繰り出すことができる。
【0040】なお、厚板圧延機101の図示左側の箇所
に設けたテーブルローラ群においても同様に帯状鋼板P
aの巻き取り、巻き戻しの作動を行う。なお、本発明は
前述した実施の形態に限定されず、種々変形して実施す
ることができる。例えば、厚板圧延機の搬送方向両側の
箇所に夫々設けるテーブルローラの両方においてテーブ
ルローラを傾動可能に支持することに限定されず、圧延
条件に応じていずれか一方の側に設けたテーブルローラ
を傾動可能に支持することも対象となる。また、厚板圧
延機の搬送方向両側または一方の側に設けたテーブルロ
ーラにおける一部を傾動可能に支持するだけでなく、そ
の全体のテーブルローラを傾動可能に支持することもし
ても対象にできる。テーブルローラを傾動可能に支持す
る手段は限定されない。また、本発明は被圧延材を往復
圧延する方式だけでなく、一方向のみに搬送して圧延を
行う行う方式にも適用できる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、被
圧延材を圧延する際にテーブルローラの一部を傾動して
コイル用空間を形成し、このコイル用空間で被圧延材を
巻き取りおよび巻き戻しを行うことにより、被圧延材の
板厚が薄くなり全長が長くなった段階でも、搬送方向に
沿うテーブルローラ設備長さに制限されることなく全長
が長くなった被圧延材を支持することができ、このため
被圧延材を薄板となるまで充分に圧延することができる
ようになり、圧延設備の全長を大型化することなく圧延
の生産性を向上させることができる。
【0042】また、本発明によれば、被圧延材を圧延す
るに際して圧延した被圧延材を巻き取ってコイル形にし
て支持することにより、従来のように被圧延材をテーブ
ルローラ上に載せて支持し搬送する場合に比較して放熱
による被圧延材の冷却を大幅に抑えることができる。
【0043】さらに、傾動可能に支持された圧延ライン
を構成するテーブルローラと、このの傾動可能なテーブ
ルローラの上側と下側に傾動可能に支持されて設けられ
た支援用のローラとでコイル用空間部を形成するので、
コイル用空間部で被圧延材を安定して支持して円滑に巻
き取りコイルを形成することができる。
【0044】さらにまた、傾動可能に支持したテーブル
ローラのうちの1個のローラと、傾動可能に支持したテ
ーブルローラの上側に設けたローラのうち1個のローラ
とで対をなすピンチローラを構成することにより、コイ
ルの巻き戻し時に被圧延材をコイルから繰り出し方向へ
向けて確実に繰り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における厚板圧延装
置を示す正面図。
【図2】同実施の形態における厚板圧延装置による巻取
り状態を示す正面図。
【図3】同実施の形態における厚板圧延装置による巻戻
し状態を示す正面図。
【図4】従来の厚板圧延機における被圧延材の流れを示
す模式図。
【図5】従来の厚板圧延機における圧延工程を示す模式
図。
【符号の説明】
1…テーブルローラ、 2…ローラ支持体、 3…テーブルローラ、 4…シリンダ、 5…ローラ支持体、 6…テーブルローラ、 8…シリンダ、 9…テーブルローラ、 10…ローラ支持体、 11…ローラ、 13…シリンダ、 14…ローラ支持体、 15…ローラ、 17…シリンダ、 18…コイルローラ、 19…コイル支持具、 101…圧延機、 102…ワークロール、 Pa…帯状鋼板、 Pc…コイル、 C…コイル空間部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 1/34 B21B 1/38 B21B 39/04 B21C 47/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被圧延材を圧延する厚板圧延機における
    搬送方向両側に被圧延材を搬送する圧延ラインを形成す
    るテーブルローラを設け、この搬送方向両側の少くとも
    一方に設けたテーブルローラの少くとも一部を前記圧延
    ラインから外れる方向に傾動可能に支持し、且つ前記傾
    動可能に支持したテーブルローラの上側および下側に傾
    動可能に支持した支援用ローラを夫々設け、 通常圧延時には、前記傾動可能に支持したテーブルロー
    ラを前記圧延ラインを形成する位置に位置させるととも
    に前記支援用ローラを待機位置に位置させ、前記被圧延
    材を前記圧延ライン上で搬送して圧延し、 前記被圧延材の板厚が所定値まで薄くなった時に、前記
    傾動可能に支持したテーブルローラを傾動して前記圧延
    ラインから外すとともに前記各支援用ローラを傾動して
    コイル用空間を形成し、このコイル用空間で前記被圧延
    材を巻き取り、巻き戻しながら圧延することを特徴とす
    る厚板圧延方法。
  2. 【請求項2】 被圧延材を圧延する厚板圧延機における
    搬送方向両側に被圧延材を搬送する圧延ラインを形成す
    るテーブルローラを設け、この搬送方向両側の少くとも
    一方に設けたテーブルの少くとも一部を前記圧延ライン
    から外れる方向に傾動可能に支持し、且つ前記傾動可能
    に支持したテーブルローラの上側および下側に傾動可能
    に支持した支援用ローラを夫々設け、前記傾動可能に支
    持したテーブルローラおよび前記各支援用ローラを傾動
    して組合せることによりコイル用空間を形成することを
    特徴とする厚板圧延装置。
  3. 【請求項3】 前記傾動可能に支持したテーブルローラ
    のうちの1個のローラと、前記傾動可能に支持したテー
    ブルローラの上側に設けた前記支援用ローラのうちの1
    個のローラとで対をなすピンチローラを構成することを
    特徴とする請求項2に記載の厚板圧延装置。
  4. 【請求項4】 前記コイル用空間でコイルを支持する位
    置と、この位置から外れる位置との間を移動するコイル
    ローラを備えていることを特徴とする請求項2に記載の
    厚板圧延装置。
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