JP2590221B2 - P−トルエンスルホニル酢酸の製造方法 - Google Patents

P−トルエンスルホニル酢酸の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、工業用殺菌剤・殺かび剤として有用なジヨ
ードメチル−P−トリルスルホンの中間体であるP−ト
ルエンスルホニル酢酸の製造方法に関するものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
従来のP−トルエンスルホニル酢酸の製造方法として
は、P−トルエンスルフィン酸ナトリウムにクロル酢酸
アルカリ水溶液またはクロル酢酸メチルを作用させて、
P−トルエンスルホニル酢酸またはP−トルエンスルホ
ニル酢酸メチルを製造する方法(Zhurnal Organichesho
j Khimii,1984,20,602〜608)が知られている。
上記の方法では、P−トルエンスルフィン酸ナトリウ
ムを水中でクロル酢酸アルカリ水溶液またはN,N−ジメ
チルホルムアミド中でクロル酢酸メチルによりP−トル
エンスルホニル酢酸またはP−トルエンスルホニル酢酸
メチルとして得ることができる。
クロル酢酸メチルを用いる方法では、N,N−ジメチル
ホルムアミド等の有機溶剤中で行う必要があり、目的物
であるP−トルエンスルホニル酢酸を得るためには、N,
N−ジメチルホルムアミドを留去し、P−トルエンスル
ホニル酢酸メチルを得たのち、水酸化ナトリウム水溶液
で加水分解するため、操作が煩雑になる。
P−トルエンスルフィン酸ナトリウムとクロル酢酸ア
ルカリ水溶液を反応させて、P−トルエンスルホニル酢
酸を得る方法では、収率が50〜60%と低い。さらに、原
料であるP−トルエンスルフィン酸ナトリウムは、比較
的高価であるために工業的規模の生産においては不利で
ある。
そこで、本発明は工業的規模の生産において安価な原
料を用いて、高収率でP−トルエンスルホニル酢酸を製
造する方法を提供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段及び作用〕
本発明者らは、上記のかかる課題について鋭意検討し
た結果、工業的に入手容易で、しかも安価なP−トルエ
ンスルホニルクロライドを出発原料とし、水溶液中、亜
硫酸ナトリウムを添加することにより、P−トルエンス
ルフィン酸ナトリウムとした後、同一の反応系にクロル
酢酸を添加することによりP−トルエンスルホニル酢酸
が高収率で製造できることを見出し、本発明を完成させ
るに至った。
本発明は、P−トルエンスルホニルクロライドを亜硫
酸ナトリウム存在下、50〜120℃でP−トルエンスルフ
ィン酸ナトリウムとし、次いでP−トルエンスルホニル
クロライドに対して、1.4〜1.8倍モルのクロル酢酸また
はその水溶液を70〜120℃で添加することを特徴とする
P−トルエンスルホニル酢酸の製造方法である。
本発明によるP−トルエンスルホニル酢酸の製造は、
水溶液中で行われる。常法により亜硫酸ナトリウム及び
無機塩基を水に溶解または懸濁させて、それにP−トル
エンスルホニルクロライドを投入することにより、P−
トルエンスルフィン酸ナトリウムを製造する。
反応温度は、50〜120℃であり、望ましくは70〜101℃
である。50℃未満では反応の進行が遅いため有効ではな
い。120℃を越えても反応には何ら影響を与えないが、
経済的見地から好ましくない。
亜硫酸ナトリウム量は、P−トルエンスルホニルクロ
ライド1モルに対して、1.0〜1.4モルである。また、無
機塩基量は、P−トルエンスルホニルクロライド1モル
に対して、2.0モル以上であり、好ましくは2.0〜2.4モ
ルである。
無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウ
ムまたは炭酸水素カリウムを挙げることができる。
それぞれ、これ以上添加しても収率や純度的効果はな
く、逆に系内の塩の濃度が高くなるために好ましくな
い。また、少ない場合は副生成物の生成比率が増大しP
−トルエンスルフィン酸ナトリウムの収率が低下するた
めに経済的ではない。
反応時間は、反応温度により異なるため一概に限定す
るわけにはいかないが、1〜3時間である。
以上のように製造されたP−トルンエスルフィン酸ナ
トリウム水溶液中に、クロル酢酸を導入することにより
P−トルエンスルホニル酢酸を製造する。
P−トルエンスルフィン酸ナトリウム製造後、冷却
し、結晶を濾過分離し、次工程に用いることも可能であ
るが、P−トルエンスルフィン酸ナトリウム濾液中への
損失が大きいため効果的でない。この損失を減少させる
ために濃縮等の操作を行った場合、系内に存在する塩も
同時に析出してくるために純度の高いP−トルエンスル
ィン酸ナトリウムを得ることは不可能であり、効率的と
はいえない。
そこで、P−トルエンスルフィン酸ナトリウム製造終
了後、同一の反応系にクロル酢酸を水溶液または固体の
状態で添加することによりP−トルエンスルフィン酸ナ
トリウムを損失することなく容易にP−トルエンスルホ
ニル酢酸の製造ができる。
この場合の反応温度は、60〜120℃、好ましくは70〜1
04℃である。60℃未満では反応が遅く、また、P−トル
エンスルホニル酢酸の収率が低下する。120℃を越えて
も経済的見地から好ましくない。導入するクロル酢酸量
は、少ないと反応が進まず、必ずしも経済的でないため
P−トルエンスルホニルクロライド1モルに対して、1.
2〜2.0モル、好ましくは1.4〜1.8モルである。
クロル酢酸の濃度は、35〜100%が望ましい。これよ
り低い濃度では、工業的規模の生産において、水量ばか
り増加し効果的ではない。
反応時間は、反応温度によっても異なるが、大体1〜
5時間である。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。分析
法は、全て液体クロマトグラフィーによる。
実施例1 撹拌器付1四つ口フラスコに水596.2g、亜硫酸ナト
リウム63.1g(0.5モル)と炭酸水素ナトリウム84.0g
(1.0モル)を入れ、70℃に昇温し、P−トルエンスル
ホニルクロライド95.4g(0.5モル)を1時間かけて導入
した。これにクロル酢酸75.6g(0.8モル)を水100gに溶
解させたものを1時間かけて導入した。さらに、冷却
し、水酸化ナトリウムを添加し、不溶解分を濾去し、均
一液としたP−トルエンスルホニル酢酸の収率は82.0%
であった。
実施例2 P−トルエンスルホニルクロライドを投入する温度を
50〜101℃まで1時間かけて昇温し、かつ、クロル酢酸
導入を104℃で行った以外は実施例1と同様に行った。
その結果、P−トルエンスルホニル酢酸の収率は84.3%
であった。
実施例3 クロル酢酸を66.2g(0.7モル)とした以外は、実施例
2と同様に行った。その結果、P−トルエンスルホニル
酢酸の収率は79.9%であった。
比較例1 クロル酢酸75.6g(0.8モル)を50℃で導入した以外
は、実施例1と同様に行った。その結果、P−トルエン
スルホニル酢酸の収率は54.0%であった。
比較例2 クロル酢酸47.3g(0.5モル)とした以外は、実施例1
と同様に行った。その結果、P−トルエンスルホニル酢
酸の収率は68.0%であった。
〔発明の効果〕
本発明によれば、安価で入手容易なP−トルエンスル
ホニルクロライドを原料とすることにより経済的に製造
でき、さらに、途中での結晶の取り出し等の操作を簡略
化したことにより、操作上の損失を抑えることができる
ため、高収率でP−トルエンスルホニル酢酸を得ること
ができる有用な製造方法である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】P−トルエンスルホニルクロライドを亜硫
    酸ナトリウム存在下、50〜120℃でP−トルエンスルフ
    ィン酸ナトリウムとし、次いでP−トルエスルホニルク
    ロライドに対して、1.4〜1.8倍モルのクロル酢酸または
    その水溶液を70〜120℃で添加することを特徴とするP
    −トルエンスルホニル酢酸の製造方法。
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