JP2590213B2 - 球状ポリイミド粉末 - Google Patents

球状ポリイミド粉末

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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、成形性に優れた微細な球状ポリイミド粉末
に関するものである。
<従来の技術> ポリイミド樹脂はその優れた耐熱性、機械特性等のた
めに、電気、電子機器産業、自動車産業等において、重
要な位置を占めており、特に近年、機器の高速化、高性
能化が進むにつれて、必要不可欠な素材となりつつあ
る。なかでも特公昭39−22196号公報に開示されている
ポリピロメリットイミド樹脂に代表される芳香族系のポ
リイミド樹脂は、極めて優れた耐熱性を有しており、い
わゆる耐熱樹脂の頂点に立っているが、その反面溶融性
に乏しく、成形が困難であるという問題がある。
このような溶融性に乏しい樹脂を成形するためには、
微細な粉末が必要であり、そのようなポリイミド粉末が
いくつか開示されている。しかし、以下に述べるように
そのいずれもが重要な欠点を持っており、改善が望まれ
ている。
例えば特公昭39−22196号公報には、高速混合機中で
ポリアミド酸溶液を再沈殿させることによって得られる
ポリイミド粉末が開示されている。また、この再沈殿型
の改善方法として、特開昭61−234号公報には、エアス
プレーを用いる手法が、特開昭61−250030号公報には、
特定の溶媒を用いる手法が各々開示されている。しかし
このような再沈殿法により得られたポリイミド粉末は本
質的に繊維状もしくは不定形状であり、成形に際して取
り扱いにくいという欠点を持っている。具体的には、粉
末としての流動性に乏しいため、ホッパーでブリッジを
組み、自然落下せず計量が不安定になるという問題があ
る。即ち成形しやすさの点から、粉末は球状であること
が必要である。
また、特公昭39−30060号公報および特開昭60−22142
5号公報には、溶液中、加熱下で重合を行うことにより
得られるポリイミド粉末が開示されている。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら上記手法で得られるポリイミド粉末は、
たしかに球状で取り扱い易いものの、以下に示す2つの
欠点を有しているため成形性に乏しい。即ち、結晶化度
およびイミド閉環率である。
元来溶融しにくいポリイミドを成形するためには、非
晶性でかつ、完全にはイミド化せずアミド酸を残した粉
末が必要である。しかし、上記溶液中加熱法により、得
られるポリイミド粉末は結晶性が高く、かつアミド酸が
ほとんど残存していないため、成形しにくいという問題
を持っている。
そこで本発明は、上記諸問題が解決されたポリイミド
粉末、即ち、球形であり、かつ適正なイミド閉環率、結
晶化度、粒径を有した、成形性の優れたポリイミド粉末
の取得を課題とする。
<課題を解決するための手段> すなわち本発明は、下記一般式(I)で表わされる繰
り返し単位およびその閉環前駆体である(II)または
(III)で表わされる繰り返し単位を構造単位とし、か
つイミド閉環率が50〜95%、結晶化度が0〜15%、比表
面積が5〜19m2/g、粒径が0.1〜10μmである球状ポリ
イミド粉末を提供するものである。
(式中、Arは から選ばれた1種以上の基を示し、A から選ばれた1種以上の基を示す。) 本発明の球状ポリイミド粉末は前記一般式(I)で表
わされる繰返し単位、およびその閉環前駆体である(I
I)または(III)で表わされる繰返し単位を構造単位と
するものである。
前記一般式において、Arは から選ばれた1種以上の基を示す。
またAr′は から選ばれた1種以上の基を示す。ここでArとしては が、Ar′としては が最も好ましい。
本発明で言うところのイミド閉環率とは、アミド酸が
イミドに閉環された割合のことであり、種々の手法によ
り定量化することができるが、赤外吸収スペクトルを用
いるのが、最も簡便である。
すなわち一般式(I)で示すような構造を持つイミド
基は、600cm-1付近に特性吸収を有しているため、ベン
ゼン環の振動に基づく890cm-1近傍の吸収を標準とし、
両者の吸光度比αをイミド閉環率の指標とする。次にイ
ミド閉環が100%完結したと見なされる試料についてα
を測定し、次式によりイミド閉環率を求める。後で述べ
る実施例においては、被験体をさらに真空中400℃で熱
処理したものを、イミド閉環率100%の試料として用い
た。
本発明のポリイミド粉末のイミド閉環率は50〜95%で
あるが、ここでイミド閉環率が95%を越えると、成形時
の合着性(粉末が圧縮により互いに接着する性質)が極
度に損なわれ、成形品の強度が低下するため好ましくな
い。また、50%未満では、成形時にガスの発生が多くな
り、好ましくない。
また本発明のポリイミド粉末の結晶化度は、X線回折
法により測定して、0〜15%である。結晶化度が15%を
越えると、実質的に成形不能となり好ましくない。
また、本発明のポリイミド粉末は電子顕微鏡で観察し
て、粒径が0.1〜10μmの球状粉末であり、かつ比表面
積として、5〜19m2/gを有することを特徴とする。球状
であることは、本発明の重要な骨子であり、従来の再沈
殿法によるポリイミド粉末と異なる点である。ここで粒
径とは粉末の1次粒径を指し、好ましくは0.1〜5μ
m、さらに好ましくは、0.1〜3μmである。1次粒径
が0.1μm以下になると、2次凝集により、逆に粗大化
するため好ましくなく、10μm以上では、大きすぎて、
合着性が劣り好ましくない。
また比表面積は、BET法による窒素ガス等温吸着試験
により求めることができるが、5m2/g未満では、合着性
が乏しく好ましくなく、19m2/gを越えると、かさ高くな
りすぎ、極度に取り扱いにくくなるため好ましくない。
以上のように、本発明のポリイミド粉末は特定範囲の物
性を有した球状粉末であるが、このような粉末を得るた
めには、特殊な製造方法が必要であり、従来の再沈殿法
あるいは、溶液中加熱法では得ることができない。
そこで次に、本発明のポリイミド粉末を得るための製
造例を具体的に示す。
芳香族テトラカルボン酸二無水物および芳香族ジアミ
ンの略等モルを、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド
系溶媒中、0〜80℃の温度条件で反応させポリアミド酸
溶液とする。ここで得られたポリアミド酸は、一般式
(III)で表わされる繰り返し単位を主要構造単位とす
る重合体である。またポリアミド酸の重合度は、対数粘
度で0.2〜5.0dl/gが好ましい。
次にここに、アミド系溶媒に対し、1.0〜5.0倍体積の
溶解度パラメーターが9.0〜10.0(cal/cm31/2である
ポリアミド酸の貧溶媒、および脂肪族酸無水物を添加
し、0〜100℃、好ましくは0〜60℃の温度条件で、化
学的に脱水閉環し、ポリイミドとする。
貧溶媒の具体例としては、アセトン(9.9)、メチル
エチルケトン(9.3)、テトラヒドロフラン(9.1)、1,
4−ジオキサン(10.0)、クロロホルム(9.3)、酢酸エ
チル(9.1)等を挙げることができるが特にアセトンが
好ましい。(かっこ内は「Polymer Hand book」からの
引用による、溶解度パラメーター値(cal/cm31/2)。
アミド系溶媒と貧溶媒との体積比は最も重要なポイン
トであり、貧溶媒が少ないと、ゲル化がおきるか、もし
くは1次粒径の小さすぎる粉末が生じる。また貧溶媒が
多すぎると、粒径が大きくなりすぎ好ましくない。しか
るに、アミド系溶媒に対し、特定の溶解度パラメーター
を持つ貧溶媒を、特定量混合させることにより、本発明
に係る球状ポリイミド粉末を得ることができる。ここで
より好ましい実施態様として、ポリアミド酸として、ピ
ロメリット酸二無水物と、4,4′−ジアミノジフェニル
エーテルより得られるポリアミド酸、貧溶媒としてアセ
トン、アセトン/アミド系溶媒の体積比として、1.8〜
4.0を挙げることができる。
脱水閉環剤となる脂肪族酸無水物としては、無水酢
酸、無水プロピオン酸、酢酸ギ酸無水物等が挙げられる
が、これらの添加量は、アミド酸単位に対し、0.8当量
以上用いることが好ましい。
又、脱水閉環反応の触媒として、3級アミンを添加す
ると、イミド化の速度を早めることができるが、このよ
うな3級アミンとしては、ピリジン、3−メチルピリジ
ン、4−メチルピリジン、2,6−ルチジン、イソキノリ
ン、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン
等が挙げられる。
以上のようにして、イミド化反応を行なわせると、微
細なポリイミド粉末が懸濁した状態のスラリー状溶液が
得られるが、これを減圧過、遠心脱水、スプレードラ
イ等の工程にかけ、粉末として取り出す。必要に応じて
さらに洗浄した後、最終的には乾燥工程を経て、成形に
供するポリイミド粉末とするが、この乾燥温度は通常25
0℃以下、好ましくは200℃以下が良い。乾燥温度250℃
以上ではイミド閉環率が95%を越えてしまい好ましくな
い。また、本発明の手法によると、生成したポリイミド
は自動的に50%以上のイミド閉環率を持っており、乾燥
工程でイミド化を推進させる必要は特にない。
本発明のポリイミド粉末には、必要に応じて種々の添
加剤を配合し、望ましい特性を付与することができる
が、そのような添加剤の例としては、フッ素樹脂、グラ
ファイト、二硫化モリブデン、マイカ、タルク、ガラス
繊維、炭素繊維、アラミド繊維、アルミニウム、銀、
鉛、銅、各種金属酸化物等が挙げられる。
<実施例> 以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳述する。
なお実施例において、ポリイミド粉末の加圧成形は次
の様な方法で行った。すなわち、金型中に粉末を充填
し、室温において3×103kgf/cm2の圧力をかける。次に
これを徐々に昇温し、最終的に450℃まで加熱する。こ
の昇温過程でガスが発生するため、時々放圧しガスを抜
くようにする。450℃で5分間保った後、加圧したまま
冷却し、300℃以下になったところで取り出す。次にこ
の成形品から65mm×13mm×3mmの試験片を切り出し、引
張および曲げ試験に供した。
実施例1 4,4′−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)60.07g
(0.3mol)を1.2のN,N−ジメチルアセトアミド(DMA
c)に溶解し、これにピロメリット酸二無水物(PMDA)6
5.44g(0.3mol)を徐々に加えた、添加終了後、さらに
1時間攪拌を続けたところ、ηinh(DMAc中、濃度0.5g/
dl、30℃で測定)が2.50のポリアミド酸溶液が得られ
た。次にこれを、水浴で30℃に温調し、3.36のアセト
ンを徐々に加えて、均一な溶液とした。
激しく攪拌しながら、無水酢酸180mlおよびピリジン3
60mlを加えたところ、約5分後に、ポリイミドの黄色い
粉末が析出した。これを過し、アセトンで洗浄した
後、空気中160℃で5時間乾燥したところ、109gのポリ
イミド粉末が得られた(収率95%)。
このポリイミド粉末は表1に示すような特性を持つ1
〜3μmφの球状粉末であった。
続いてこの粉末を加圧成形に供したが、球状でかつ粒
径の揃った微粉末であるため、流動性に富み、金型への
充填もスムーズに行われた。また成形品の引張、曲げ特
性も表1に示す通り優れたものであった。
比較例1 実施例1において添加するアセトンを1.1とするほ
かは実質的に同様な方法で重合を行った。しかし無水酢
酸およびピリジンを添加後、全体がゲル化してしまい、
粉末を得ることはできなかった。
比較例2 実施例1において、乾燥温度を300℃とするほかは実
質的に同様な方法を用い、ポリイミド粉末を得た。
この粉末は表1に示すように、イミド閉環率100%と
なっており、成形後の物性は実施例1に比べて顕著に低
下していた。
比較例3 実施例1と同様な方法でポリアミド酸を重合した後、
特開昭61−234号公報に開示されている方法に従い、次
のように再沈処理を行った。すなわち、ポリアミド酸溶
液をアセトン2.4で希釈した後、トルエン12、無水
酢酸0.6、ピリジン0.6を入れた沈殿槽中に、エアー
スプレーガンで噴霧した。得られた粉末を過し、アセ
トンで洗浄した後、空気中160℃で5時間乾燥したとこ
ろ、83gのポリイミド粉末が得られた(収率72%)。収
率が低いのは、噴霧状に再沈する際、飛散したり、壁面
に付着したりして、かなり損失するからである。
このポリイミド粉末の特性を表1に示したが、形態
(繊維状)および比表面積の2点において、本発明に係
るポリイミド粉末とは異なるものであった。
この2点の特徴は、粉末がかさ高く、かつ流動性に乏
しいことを意味し、実際ブリッジを組みやすいため金型
への充填が困難であった。また、特に厚物(厚さ10mm以
上)を成形する場合にその欠点が顕著になり、実施例1
の粉末を用いた場合に比べて、数倍の成形サイクル時間
を要した。
一方、成形品の物性は表1に示すように良好であっ
た。
比較例4 実施例1と同様な方法でポリアミド酸を重合した後、
特公昭39−30060号公報に開示されている方法に従い、
次のように溶液中加熱イミド化を行った。すなわち、ポ
リイミド酸溶液に、ピリジン30mlを添加後、油浴で150
℃に加熱し、1時間攪拌した。冷却後、沈殿を過し、
アセトンで洗浄した後、空気中、160℃で5時間乾燥
し、110gのポリイミド粉末を得た(収率96%)。
この粉末の特性を表1に示したが、イミド閉環率が10
0%に近く、また結晶化度が高いことが大きな特徴であ
る。
続いて成形を行ったが、上記2点の特徴のため粉末の
合着性が全くなく、手で簡単に折れるようなもろい成形
品しか得られなかった。また、粉末の形状は球状であっ
たが、実施例1の粉末に比べ、かさ高く、取り扱いにく
かった。これは、比表面積が非常に大きいことからもわ
かるように、ミクロポーラスな構造をしているためと考
えられる。
実施例2 DDE60.07g(0.3mol)を1.2のDMAcに溶解し、これに
PMDA32.72g(0.15mol)、およびベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物(BTDA)48.33g(0.15mol)を徐々
に加えた。添加終了後、さらに1時間攪拌を続けたとこ
ろ、ηinhが2.00のポリアミド酸溶液が得られた。次に
これを、水浴で30℃に温調し、3.96のアセトンを徐々
に加えて、均一な溶液とした。
激しく攪拌しながら、無水酢酸180mlおよびピリジン3
60mlを加えたところ、約10分後に、ポリイミドの黄色い
粉末が析出した。これを過し、アセトンで洗浄した
後、空気中160℃で5時間乾燥したところ、126gのポリ
イミド粉末が得られた(収率97%)。
続いてこの粉末を用いて加圧成形を行い、引張および
曲げ試験を行った。表2に粉末および成形品の物性を示
したが、成形性、機械特性共に優れていた。
比較例5 実施例2において、添加するアセトンを6.2とする
ほかは、実質的に同様な方法で重合を行った。しかし、
得られたポリイミド粉末は表2に示すように粗大なもの
であり、成形後の物性も低かった。
比較例6 実施例2と同様な方法でポリアミド酸を重合した後、
特公昭39−30060号公報に開示されている方法に従い、
次のように溶液中加熱イミド化を行った。すなわち、ポ
リアミド酸溶液に、3−メチルピリジン5mlを添加後、
油浴で150℃に加熱し、1時間攪拌した。冷却後、沈殿
を過し、アセトンで洗浄した後、空気中160℃で5時
間乾燥し、120gのポリイミド粉末を得た(収率95%)。
この粉末の特性を表2に示したが、イミド閉環率、結
晶化度が高いという特徴を持っていた。
また、成形品の物性は、実施例2に比べて劣ってい
た。
実施例3 メタフェニレンジアミン8.65g(0.08mol)および2,2
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロ
パン49.26g(0.12mol)をN−メチルピロリドン(NMP)
900mlに溶解した後、PMDA43.62g(0.2mol)を徐々に加
えて、ηinhが1.76のポリアミド酸溶液を得た。次にこ
れを水浴で30℃に温調し、1100mlの酢酸エチルおよび40
0mlのピリジンを徐々に加えて、均一な溶液とした。
激しく攪拌しながら無水酢酸40mlを加えたところ、ポ
リイミドの粉末が析出したので、これを過、アセトン
洗浄し、さらに空気中160℃で5時間乾燥した。(収量8
8g、収率95%)。
得られたポリイミド粉末および成形品の特性を表3に
示したが、取り扱いやすく、かつ特性のすぐれたもので
あった。
実施例4 パラフェニレンジアミン9.73g(0.09mol)およびビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン9
0.82g(0.21mol)をNMP1,500mlに溶解した後、3,3′,4,
4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物88.27g(0.3
mol)を徐々に加えて、ηinhが2.07のポリアミド酸溶液
を得た。次にこれを水浴で30℃に温調し、3,500mlの1,4
−ジオキサンを加えて均一な溶液とした。
激しく攪拌しながら、無水酢酸200ml、3−メチルピ
リジン450mlを加えたところ、粉末が析出し、実施例3
と同様に後処理をして、160gのポリイミド粉末を得た
(収率93%)。物性測定結果を表4に示したが、成形
性、機械特性ともに優れていた。
<発明の効果> 実施例および比較例より明らかなように、本発明の球
状ポリイミド粉末は粉体としての流動性に優れているた
め、成形時に取り扱いやすく、かつ成形品の特性も良好
である。
こうして得られたポリイミド成形品は、優れた耐熱
性、機械特性、摺動特性等を有しており、電気、電子機
器部品、自動車部品、事務機部品、航空機部品等に有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−163937(JP,A) 特開 昭61−250030(JP,A) 特開 昭60−221425(JP,A) 特公 昭39−30060(JP,B1) 「化学大辞典3」第350〜351頁「結晶 化度」の項、昭和47年、共立出版発行

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で表わされる繰り返し単
    位、およびその閉環前駆体である(II)または(III)
    で表わされる繰り返し単位を構造単位とし、かつイミド
    閉環率が50〜95%、結晶化度が0〜15%、比表面積が5
    〜19m2/g、粒径が0.1〜10μmである球状ポリイミド粉
    末。 (式中、Arは から選ばれた1種以上の基を示し、Ar′は から選ばれた1種以上の基を示す。)
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