JP2528508B2 - ポリイミドフィルムの製造方法 - Google Patents

ポリイミドフィルムの製造方法

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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はポリイミドフィルムの製造方法に関し、詳し
くは広幅の熱可塑性ポリイミドフィルムの製造方法に関
する。
<従来の技術> 従来、耐熱性接着性材料などに用いるポリイミドフィ
ルムの製造方法としては、熱可塑性ポリイミドワニスを
平滑面上に塗工し、加熱して脱溶剤化およびイミド化を
行なってフィルムを得るというキャスティング法が採用
されていた。しかし、キャスティング法ではワニス含有
溶媒の除去やイミド化時に塗膜が高温に曝されるため
に、熱可塑性ポリイミドフィルムが溶融し、フィルム特
性に変化を生じるという問題がある。
また、キャスティング法ゆえに、これらのワニスは対
数粘度が0.5〜0.8程度(N,N−ジメチルアセトアミド
中、固形分濃度0.5g/dl、測定温度30℃)の比較的低粘
度のポリアミド酸が用いられており、高温下での溶融性
や流動性が高く、均一厚で広幅のポリイミドフィルムを
得がたいものである。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は上記従来のキャスティング法による熱可塑性
ポリイミドフィルムの製造方法では成し得なかった広幅
のポリイミドフィルムを提供することを目的とするもの
である。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは上記目的を達成するために鋭意検討を重
ねた結果、熱可塑性のポリイミド粉末をブロック状体と
し、これを切削することによって広幅のフィルムが得ら
れることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は熱可塑性ポリイミド粉末をブロック状
に圧縮成形したのち、該ブロック状成形体を切削するこ
とを特徴とするポリイミドフィルムの製造方法に関する
ものである。特に、97%硫酸中、固形分濃度0.5g/dl、
測定温度30℃の条件で対数粘度が1以上である熱可塑性
ポリイミド粉末を用いることにより機械的強度にも優れ
たフィルムを得ることができる。
本発明において用いるポリイミド粉末は熱可塑性を有
するものであり、テトラカルボン酸またはその誘導体と
ジアミンとの重合反応によって得られるものである。
テトラカルボン酸またはその誘導体としては、例え
ば、ピロメリット酸、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラ
カルボン酸、2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン
酸、1,2,3,5−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,6,7−
ナフタレンテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス〔4−(2,3−ジカ
ルボキシフェノキシ)フェニル〕プロパン、4,4′−ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルエーテ
ルなどの芳香族テトラカルボン酸や、これらの二無水
物、酸化物、低級アルコールエステル化物、多価アルコ
ールエステル化物などが挙げられ、これらは2種類以上
併用することもできる。
また、ジアミンとしては、例えばジアミノジフェニル
エーテル、ジメチルジアミノジフェニルエーテル、ジフ
ェニルエーテル系芳香族ジアミンまたはこれらのチオエ
ーテルなどのジフェニルチオエーテル系芳香族ジアミ
ン、ジアミノベンゾフェノン、ジメチルジアミノベンゾ
フェノンなどのベンゾフェノン系芳香族ジアミン、ジア
ミノジフェニルメタン、ジメチルジアミノジフェニルメ
タンなどのジフェニルメタン系芳香族ジアミン、ビス
(アミノフェニル)プロパンなどのビスフェニルプロパ
ン系芳香族ジアミン、ジアミノジフェニルスルホキシド
などのジフェニルスルホキシド系芳香族ジアミン、ジア
ミノジフェニルスルホンなどのジフェニルスルホン系芳
香族ジアミン、ベンチジン、ジアミノビフェニルなどの
ビフェニル系芳香族ジアミン、ジアミノピリジンなどの
ピリジン系芳香族ジアミン、その他各種芳香族ジアミン
などが挙げられ、これらは2種類以上併用することもで
きる。また、脂肪族ジアミンを上記芳香族ジアミンの一
部に置換して用いることもできる。
ポリイミド粉末の具体的な製法の1例としては、まず
上記ジアミンと有機極性溶媒との溶液(ジアミン濃度1
〜30重量%、好ましくは5〜10重量%)中に、テトラカ
ルボン酸またはその誘導体を少量ずつ添加して徐々に反
応を進行させ、ポリアミド酸を合成する。次に、撹拌し
ながら比較的短時間、例えば昇温速度10℃/分程度で14
0〜250℃の温度に昇温し、イミド転化に伴う縮合水を反
応系外に除去しながら徐々にイミド化反応を行って、ポ
リイミド粒子を析出させてスラリー状のポリイミド溶液
を得る。
得られたスラリー状溶液を冷却後、濾別、洗浄、乾燥
することによって本発明に用いるポリイミド粉末を得る
ことができる。
また、上記のようにして得られるポリイミド粉末の対
数粘度を97%硫酸中、固形分濃度0.5g/dl、測定温度30
℃の条件下で1以上とすることにより、最終的に得られ
るポリイミドフィルムの機械的強度が向上するので好ま
しいものである。
本発明の製造方法では、以上のようにして得られた熱
可塑性ポリイミド粉末を圧縮成形することによって、ま
ず円柱状、円筒状等のブロック状の成形体を製造する。
製造方法としては、例えばシリンダー内に熱可塑性ポリ
イミドの粉末を充填し、加圧加熱することによって行な
う。圧縮成形時の圧力、温度および時間は適宜設定する
ことができるが、通常、圧力を約100〜1000kg/cm2、好
ましくは200〜500kg/cm2、温度を約280〜400℃、好まし
くは300〜350℃、加熱加圧時間を約20〜600分の範囲と
することにより、最適な特性を有するフィルムが得られ
る。
本発明の製造方法においては、圧縮成形時に使用する
シリンダーの長さによって最終的に得られるポリイミド
フィルムの幅が決定されるが、従来のキャスティング法
によるフィルム化とは異なり、本発明の製造方法では50
0mm幅以上のものも得ることが可能である。
次に、圧縮成形されたブロック状成形体を、圧縮成形
に用いたシリンダー内で圧力条件をできるだけ維持しな
がら室温まで徐冷する。
そして、最終工程として徐冷が終了したブロック状成
形体を旋盤等の公知の切削手段により所望の厚さのフィ
ルムに切削する。
<発明の効果> 以上のように、本発明の製造方法では特定の対数粘度
を有する熱可塑性ポリイミド粉末を用い、圧縮成形およ
び切削によってポリイミドフィルムを製造しているの
で、高温下でも溶融粘度が高く、可塑化によるフィルム
特性の変動が少ない。また、従来のキャスティング法に
よる製造と比べてフィルム化工程での脱溶剤化、イミド
化を行なうことがないので厚みのバラツキも少なく、安
定した厚みのポリイミドフィルムの供給が可能となるも
きである。
<実施例> 以下に本発明の実施例を示し、本発明をさらに具体的
に説明する。
実施例 3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物と、3,3′−ジアミノベンゾフェノンとを有機溶媒
中にて重合させてポリアミド酸とした後、加熱してイミ
ド化を行ない、ポリイミド粒子を析出させ、対数粘度1.
2のポリイミド粉末を得た。
この粉末を120℃で12時間乾燥した後、内径300mmの金
属製シリンダーに充填し、圧力500kg/cm2で予備成形す
る。次に、温度を350℃まで昇温し、圧力300〜500kg/cm
2で100分間加熱加圧し、円筒状のブロック状体に成形し
た。そののち、圧力を維持しながら室温(25℃)下にて
放置して徐冷を行なった。
徐冷終了後、常圧に戻し、シリンダーからブロック状
成形体(外径300mm,内径250mm)を取り出し、旋盤によ
り切削を行なって厚さ50μm、幅500mmの長尺の熱可塑
性ポリイミドフィルムを得た。
このフィルムの引張強度は16.5kg/cm2、接着性は10.3
kg/cm2(対カプトンフィルム)、5.5kg/cm2(対アルミ
ニウム板)、25kg/cm2以上(対ステンレス板)であっ
た。
比較例 実施例と同様の組成でポリアミド酸ワニスを調製し、
キャスティング法により50μm厚で100mm幅の熱可塑性
ポリイミドフィルムを調製した。なお、ポリアミド酸の
対数粘度は0.6であり、500mm幅のフィルムを作製するこ
とはできなかった。
このフィルムの引張強度は16.6kg/cm2、接着性は10.2
kg/cm2(対カプトンフィルム)、5.5kg/cm2(対アルミ
ニウム板)、25kg/cm2以上(対ステンレス板)であっ
た。
なお、上記実施例および比較例にて得た熱可塑性ポリ
イミドフィルムの引張強度および接着性は下記試験方法
にて行なった。
引張強度試験 万能引張試験機(東洋ボールドウイン社製、テンシロ
ン)を用い、温度25℃、引張速度100mm/分の条件で測定
した。
接着性試験 得られたポリイミドフィルムを基材としてのカプトン
フィルム、アルミニウム板、ステンレス板の間に挟着
し、温度280℃で5分間保持してから、温度350℃まで昇
温して350℃に達した後、圧力45kg/cm2で4分間保持し
てから冷却を行ない、測定試料とした。
次いで、万能引張試験機(東洋ボールドウイン社製、
テンシロン)を用い、温度25℃、引張速度100mm/分の条
件でLap Shear試験により測定した。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性ポリイミド粉末をブロック状に圧
    縮成形したのち、該ブロック状成形体を切削することを
    特徴とするポリイミドフィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】熱可塑性ポリイミドが97%硫酸中、固形分
    濃度0.5g/dl、測定温度30℃の条件で対数粘度が1以上
    である請求項(1)記載のポリイミドフィルムの製造方
    法。
JP32556988A 1988-12-22 1988-12-22 ポリイミドフィルムの製造方法 Expired - Lifetime JP2528508B2 (ja)

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