JP2588949Y2 - 端面シール - Google Patents
端面シールInfo
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- JP2588949Y2 JP2588949Y2 JP1992068429U JP6842992U JP2588949Y2 JP 2588949 Y2 JP2588949 Y2 JP 2588949Y2 JP 1992068429 U JP1992068429 U JP 1992068429U JP 6842992 U JP6842992 U JP 6842992U JP 2588949 Y2 JP2588949 Y2 JP 2588949Y2
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- Japan
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- annular
- side wall
- peripheral side
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- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、内外嵌合状態にあっ
て相対回転する回転側に取付けられ、固定側の端面に接
するリップ部が形成された端面シールに関する。
て相対回転する回転側に取付けられ、固定側の端面に接
するリップ部が形成された端面シールに関する。
【0002】
【従来の技術】端面シール1は、図3に示すように合成
樹脂や合成ゴム等で形成され、略矩形断面の内径di ・
外径do の環状体10の内径側端面から薄肉のリップ部12
が外側にラッパ状に拡がり角度αで広がって突出してい
る。
樹脂や合成ゴム等で形成され、略矩形断面の内径di ・
外径do の環状体10の内径側端面から薄肉のリップ部12
が外側にラッパ状に拡がり角度αで広がって突出してい
る。
【0003】端面シール1の環状体10の内径di が回転
軸2の外径Do より小さく形成されて、十分な締め代を
もって回転軸2に嵌着されている。その十分な締め代に
より、環状体10と回転軸2間のシール効果が保たれると
共に、回転軸2の高速回転における遠心力で生じる膨張
による端面シール1の抜脱が防止される。そして、回転
軸2に嵌着された端面シール1のリップ部12の先端縁
は、固定側シール面4に弾性的に当接し、回転側と固定
側との相対回転間のシールを行うのである。
軸2の外径Do より小さく形成されて、十分な締め代を
もって回転軸2に嵌着されている。その十分な締め代に
より、環状体10と回転軸2間のシール効果が保たれると
共に、回転軸2の高速回転における遠心力で生じる膨張
による端面シール1の抜脱が防止される。そして、回転
軸2に嵌着された端面シール1のリップ部12の先端縁
は、固定側シール面4に弾性的に当接し、回転側と固定
側との相対回転間のシールを行うのである。
【0004】又、図4(a)(b)に示すように、端面
シール1は、回転軸2に直接でなく、環状座金を介して
嵌着されている場合もある。その場合には、環状座金の
内周面が回転軸2に油密を保って嵌着され、環状座金と
回転軸2間のシール効果が保たれる。
シール1は、回転軸2に直接でなく、環状座金を介して
嵌着されている場合もある。その場合には、環状座金の
内周面が回転軸2に油密を保って嵌着され、環状座金と
回転軸2間のシール効果が保たれる。
【0005】環状座金3aは、フランジ部34、内周側壁
部31、端面側壁部32及び外周側壁部33から形成され、端
面シール1の環状体10の内径di は、僅少な締め代だけ
環状座金3aの内周側壁部31の外周面の外径より僅かに
小さいか又は等径に形成されている。端面シール1の環
状体10は、内周側壁部31に嵌挿され、環状体10の両端面
及び内周面が環状座金3aのフランジ部34、端面側壁部
32及び内周側壁部31により囲まれて保持され、回転軸2
の高速回転における遠心力で生じる膨張による端面シー
ル1の抜脱が防止される。そして、環状体10の外周面は
開放状態になっている構造となっている。
部31、端面側壁部32及び外周側壁部33から形成され、端
面シール1の環状体10の内径di は、僅少な締め代だけ
環状座金3aの内周側壁部31の外周面の外径より僅かに
小さいか又は等径に形成されている。端面シール1の環
状体10は、内周側壁部31に嵌挿され、環状体10の両端面
及び内周面が環状座金3aのフランジ部34、端面側壁部
32及び内周側壁部31により囲まれて保持され、回転軸2
の高速回転における遠心力で生じる膨張による端面シー
ル1の抜脱が防止される。そして、環状体10の外周面は
開放状態になっている構造となっている。
【0006】別形式の環状座金3bは、内周側壁部31、
端面側壁部32及び外周側壁部33から形成され、環状体10
の内径di は、僅少な締め代だけ内周側壁部31の外周面
の外径do より僅かに小さいか又は等径に、環状体10の
外径do は、外周側壁部33の内径に略等しく形成されて
いる。端面シール1の環状体10は、内周側壁部31に嵌挿
され、外周面が外周側壁部33で覆われて保持された構造
となり、回転軸2の高速回転における遠心力で生じる膨
張による端面シール1の抜脱が防止される。
端面側壁部32及び外周側壁部33から形成され、環状体10
の内径di は、僅少な締め代だけ内周側壁部31の外周面
の外径do より僅かに小さいか又は等径に、環状体10の
外径do は、外周側壁部33の内径に略等しく形成されて
いる。端面シール1の環状体10は、内周側壁部31に嵌挿
され、外周面が外周側壁部33で覆われて保持された構造
となり、回転軸2の高速回転における遠心力で生じる膨
張による端面シール1の抜脱が防止される。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】上記の従来の技術にお
ける回転軸2に直接嵌着される場合の端面シール1は、
環状体10が回転軸2に十分な締め代をもって嵌着される
ので、嵌着に際しての弾性変形によりリップ部12の拡が
り角度αが小さくなる。すると、リップ部12の先端縁の
固定側シール面4に対する接触圧が過大となり、摩擦熱
による温度上昇が発生したり、リップ部12が摩損したり
してシール効果が低下する。
ける回転軸2に直接嵌着される場合の端面シール1は、
環状体10が回転軸2に十分な締め代をもって嵌着される
ので、嵌着に際しての弾性変形によりリップ部12の拡が
り角度αが小さくなる。すると、リップ部12の先端縁の
固定側シール面4に対する接触圧が過大となり、摩擦熱
による温度上昇が発生したり、リップ部12が摩損したり
してシール効果が低下する。
【0008】しかも、締め代は、回転軸2の外径により
変化し、拡がり角度αの減少量も変化するので、固定側
シール面4に対するリップ部12の先端縁の接触圧は不定
となり、シール効果も一定化しない欠点がある。
変化し、拡がり角度αの減少量も変化するので、固定側
シール面4に対するリップ部12の先端縁の接触圧は不定
となり、シール効果も一定化しない欠点がある。
【0009】環状座金を介して端面シール1を回転軸2
に嵌着されている場合には、微少乃至零の締め代をもっ
て端面シール1が環状座金の内周側壁部31に嵌着される
ので、リップ部12の拡がり角度αの減少の問題は解消す
るのであるが、端面シール1が回転軸2の高速回転にお
ける遠心力で生じる膨張により環状座金から抜脱しない
ように端面シール1を保持するために、環状座金3aは
フランジ部34、内周側壁部31及び端面側壁部32が必要と
なり、環状座金3bは内周側壁部31、端面側壁部32及び
外周側壁部33が必要となる。即ち、環状座金は単なるス
リーブでなく、複雑な形状の環状座金が必要となり、嵌
着組立作業の効率も悪く、又コストアップにもなる。
に嵌着されている場合には、微少乃至零の締め代をもっ
て端面シール1が環状座金の内周側壁部31に嵌着される
ので、リップ部12の拡がり角度αの減少の問題は解消す
るのであるが、端面シール1が回転軸2の高速回転にお
ける遠心力で生じる膨張により環状座金から抜脱しない
ように端面シール1を保持するために、環状座金3aは
フランジ部34、内周側壁部31及び端面側壁部32が必要と
なり、環状座金3bは内周側壁部31、端面側壁部32及び
外周側壁部33が必要となる。即ち、環状座金は単なるス
リーブでなく、複雑な形状の環状座金が必要となり、嵌
着組立作業の効率も悪く、又コストアップにもなる。
【0010】
【課題を解決するための手段】この考案の端面シール
は、環状体の中間径位置に半径方向の適宜の厚さ及び軸
線方向の深さの環状スリットが形成されて略コ字形断面
となり、環状スリットを挟んで外側環状部と内側環状部
となった環状体と、環状スリット開口側における外側環
状部の外径側端面から外側にラッパ状に拡がり角度で広
がって突出した薄肉のリップ部とから構成され、内側環
状部の内径が、嵌着される軸、又は環状座金の外径より
小さい。
は、環状体の中間径位置に半径方向の適宜の厚さ及び軸
線方向の深さの環状スリットが形成されて略コ字形断面
となり、環状スリットを挟んで外側環状部と内側環状部
となった環状体と、環状スリット開口側における外側環
状部の外径側端面から外側にラッパ状に拡がり角度で広
がって突出した薄肉のリップ部とから構成され、内側環
状部の内径が、嵌着される軸、又は環状座金の外径より
小さい。
【0011】そして、内周側壁部、端面側壁部及び外周
側壁部から形成されているコ字形断面の環状座金に嵌着
された場合には、内側環状部の内径が、環状座金の内周
側壁部の外径より小さく、外側環状部の外径が、環状座
金の外周側壁部の内径より大きく、リップ部の基部が外
周側壁部の周縁部で押圧されている。
側壁部から形成されているコ字形断面の環状座金に嵌着
された場合には、内側環状部の内径が、環状座金の内周
側壁部の外径より小さく、外側環状部の外径が、環状座
金の外周側壁部の内径より大きく、リップ部の基部が外
周側壁部の周縁部で押圧されている。
【0012】
【作用】端面シールの環状体は、回転軸の適宜の位置に
嵌着され、拡がり角度で外側にラッパ状に広がったリッ
プ部の先端縁は、回転軸が嵌合しているハウジング側に
形成された固定側シール面に弾性的に当接し、回転側と
固定側との相対回転間のシールを行うのである。
嵌着され、拡がり角度で外側にラッパ状に広がったリッ
プ部の先端縁は、回転軸が嵌合しているハウジング側に
形成された固定側シール面に弾性的に当接し、回転側と
固定側との相対回転間のシールを行うのである。
【0013】そして、端面シールは、回転軸、又は環状
座金への嵌着における十分な締め代が付けられているの
で、それによって、回転軸と端面シールとの間のシール
効果が保たれると共に、回転軸の高速回転における遠心
力で生じる膨張により抜脱しない。しかも、その嵌着に
おける十分な締め代は、内側環状部が環状スリットを押
潰すように弾性変形するようにのみ働き、外側環状部、
即ちリップ部の拡がり角度に影響を及ぼさず、リップ部
の拡がり角度は減少しない。従って、固定側シール面に
対するリップ部の先端縁の接触圧は増大しない上、一定
となり、固定側シール面・リップ部間のシール効果も一
定化する。延いては、摩擦熱による温度上昇や、リップ
部が摩損が防止される。
座金への嵌着における十分な締め代が付けられているの
で、それによって、回転軸と端面シールとの間のシール
効果が保たれると共に、回転軸の高速回転における遠心
力で生じる膨張により抜脱しない。しかも、その嵌着に
おける十分な締め代は、内側環状部が環状スリットを押
潰すように弾性変形するようにのみ働き、外側環状部、
即ちリップ部の拡がり角度に影響を及ぼさず、リップ部
の拡がり角度は減少しない。従って、固定側シール面に
対するリップ部の先端縁の接触圧は増大しない上、一定
となり、固定側シール面・リップ部間のシール効果も一
定化する。延いては、摩擦熱による温度上昇や、リップ
部が摩損が防止される。
【0014】又、コ字形断面環状座金に嵌着された場合
には、リップ部の基部が外周側壁部の周縁部で押圧され
ているので、リップ部の拡がり角度は、大きくなり易く
なる。従って、回転軸が回転速度が増大すると、リップ
部に回転速度に応じた遠心力が働き、拡がり角度が回転
速度の増大に応じた遠心力により十分な増大率で増大
し、固定側のシール面に対するリップ部の先端縁の滑動
速度の増大に対し高応答性をもって十分な減少率でリッ
プ部の先端縁の接触圧が減少するので、回転軸が高速回
転に対しても、リップ部の摩擦熱による温度上昇は、適
切に抑制される。
には、リップ部の基部が外周側壁部の周縁部で押圧され
ているので、リップ部の拡がり角度は、大きくなり易く
なる。従って、回転軸が回転速度が増大すると、リップ
部に回転速度に応じた遠心力が働き、拡がり角度が回転
速度の増大に応じた遠心力により十分な増大率で増大
し、固定側のシール面に対するリップ部の先端縁の滑動
速度の増大に対し高応答性をもって十分な減少率でリッ
プ部の先端縁の接触圧が減少するので、回転軸が高速回
転に対しても、リップ部の摩擦熱による温度上昇は、適
切に抑制される。
【0015】
【実施例】この考案の実施例における端面シールを図面
に従って説明する。図1に示される第1実施例における
端面シール1は、合成樹脂や合成ゴム等で形成され、略
矩形断面の内径di・外径doの環状部の中間径位置に
半径方向の適宜の厚さ及び軸線方向の深さの環状スリッ
ト11が同心的に形成されて略コ字形断面となった環状
体10とリップ部12とから構成されている。そして、
環状体10の外側環状部10aは、軸線方向寸法が内側
環状部10bより適宜短くなっており、薄肉のリップ部
12は、環状スリット開口側における外側環状部10a
の外径側端面から外側にラッパ状に拡がり角度αで広が
って突出している。
に従って説明する。図1に示される第1実施例における
端面シール1は、合成樹脂や合成ゴム等で形成され、略
矩形断面の内径di・外径doの環状部の中間径位置に
半径方向の適宜の厚さ及び軸線方向の深さの環状スリッ
ト11が同心的に形成されて略コ字形断面となった環状
体10とリップ部12とから構成されている。そして、
環状体10の外側環状部10aは、軸線方向寸法が内側
環状部10bより適宜短くなっており、薄肉のリップ部
12は、環状スリット開口側における外側環状部10a
の外径側端面から外側にラッパ状に拡がり角度αで広が
って突出している。
【0016】端面シール1の環状体10は、回転軸2の適
宜の位置に嵌着され、拡がり角度αで外側にラッパ状に
広がったリップ部12の先端縁は、回転軸2が嵌合してい
るハウジング側に形成された固定側シール面4に弾性的
に当接し、回転側と固定側との相対回転間のシールを行
うのである。
宜の位置に嵌着され、拡がり角度αで外側にラッパ状に
広がったリップ部12の先端縁は、回転軸2が嵌合してい
るハウジング側に形成された固定側シール面4に弾性的
に当接し、回転側と固定側との相対回転間のシールを行
うのである。
【0017】そして、端面シール1の内側環状部10bの
内径diは、回転軸2の外径Do より小さくなるように
形成され、回転軸2への嵌着における十分な締め代が付
けられている。それによって、端面シール1は、回転軸
2と端面シール1との間のシール効果が保たれると共
に、回転軸2の高速回転における遠心力で生じる膨張に
より抜脱しないようにしっかりと回転軸2に嵌着され
る。
内径diは、回転軸2の外径Do より小さくなるように
形成され、回転軸2への嵌着における十分な締め代が付
けられている。それによって、端面シール1は、回転軸
2と端面シール1との間のシール効果が保たれると共
に、回転軸2の高速回転における遠心力で生じる膨張に
より抜脱しないようにしっかりと回転軸2に嵌着され
る。
【0018】しかし、その嵌着における十分な締め代
は、内側環状部10bが環状スリット11を押潰すように弾
性変形するようにのみ働き、外側環状部10a、即ちリッ
プ部12の拡がり角度αに影響を及ぼさない。
は、内側環状部10bが環状スリット11を押潰すように弾
性変形するようにのみ働き、外側環状部10a、即ちリッ
プ部12の拡がり角度αに影響を及ぼさない。
【0019】従って、上記のように嵌着のシール効果及
び抜脱防止のために十分であり、且つ回転軸2の外径に
より異なる締め代の如何に拘らず、リップ部12の拡がり
角度αは減少しない。従って、固定側シール面4に対す
るリップ部12の先端縁の接触圧は増大しない上、一定と
なり、固定側シール面4・リップ部12間のシール効果も
一定化する。延いては、摩擦熱による温度上昇や、リッ
プ部12が摩損が防止される。
び抜脱防止のために十分であり、且つ回転軸2の外径に
より異なる締め代の如何に拘らず、リップ部12の拡がり
角度αは減少しない。従って、固定側シール面4に対す
るリップ部12の先端縁の接触圧は増大しない上、一定と
なり、固定側シール面4・リップ部12間のシール効果も
一定化する。延いては、摩擦熱による温度上昇や、リッ
プ部12が摩損が防止される。
【0020】図2に示される第2実施例における端面シ
ール1は、環状座金3を介して回転軸に嵌着された形式
である。環状座金3は、内周側壁部31のみでもよく、
更に端面側壁部32及び外周側壁部33が付加されて形
成されてもよい。端面シール1は、第1実施例における
端面シール1と同一形状であり、端面側壁部32及び外
周側壁部33が付加された環状座金3の場合、端面シー
ル1と環状座金3との夫々のコ字形断面の開口側が同じ
向きになり、端面シール1の内側環状部10bが環状座
金3の内周側壁部31の外周面に十分に締め代をもって
嵌着されており、環状座金3の内周面が回転軸2に油密
を保って嵌着される。この場合も、第1実施例と同様の
効果が奏される。
ール1は、環状座金3を介して回転軸に嵌着された形式
である。環状座金3は、内周側壁部31のみでもよく、
更に端面側壁部32及び外周側壁部33が付加されて形
成されてもよい。端面シール1は、第1実施例における
端面シール1と同一形状であり、端面側壁部32及び外
周側壁部33が付加された環状座金3の場合、端面シー
ル1と環状座金3との夫々のコ字形断面の開口側が同じ
向きになり、端面シール1の内側環状部10bが環状座
金3の内周側壁部31の外周面に十分に締め代をもって
嵌着されており、環状座金3の内周面が回転軸2に油密
を保って嵌着される。この場合も、第1実施例と同様の
効果が奏される。
【0021】更に、第2実施例において、環状座金3が
内周側壁部31、端面側壁部32及び外周側壁部33から形成
されている場合には、外周側壁部33の内径は、端面シー
ル1の外側環状部10aの外径do より多少小さくして外
周側壁部33と外側環状部10aとの間の締め代により、リ
ップ部12の基部、即ち屈折部が外周側壁部33の周縁部で
押圧されるようにすると、リップ部12の拡がり角度α
は、大きくなり易くなる。
内周側壁部31、端面側壁部32及び外周側壁部33から形成
されている場合には、外周側壁部33の内径は、端面シー
ル1の外側環状部10aの外径do より多少小さくして外
周側壁部33と外側環状部10aとの間の締め代により、リ
ップ部12の基部、即ち屈折部が外周側壁部33の周縁部で
押圧されるようにすると、リップ部12の拡がり角度α
は、大きくなり易くなる。
【0022】従って、回転軸2が高速回転すると、リッ
プ部12に回転速度に応じた遠心力が働き、拡がり角度α
が回転速度の増大に応じた遠心力により十分な増大率で
増大する。その結果、固定側のシール面4に対するリッ
プ部12の先端縁の滑動速度の増大に対し高応答性をもっ
て十分な減少率でリップ部12の先端縁の接触圧が減少す
るので、回転軸2が高速回転に対しても、リップ部12の
摩擦熱による温度上昇は、適切に抑制される。
プ部12に回転速度に応じた遠心力が働き、拡がり角度α
が回転速度の増大に応じた遠心力により十分な増大率で
増大する。その結果、固定側のシール面4に対するリッ
プ部12の先端縁の滑動速度の増大に対し高応答性をもっ
て十分な減少率でリップ部12の先端縁の接触圧が減少す
るので、回転軸2が高速回転に対しても、リップ部12の
摩擦熱による温度上昇は、適切に抑制される。
【0023】
【考案の効果】この考案による端面シールは、遠心力で
の膨張による抜脱防止及び回転軸に対する油密嵌着のた
め直接又は環状座金に十分な締め代をもって嵌着された
場合、又締め代の変化の場合においても、ラッパ状に広
がったリップ部の拡がり角度は影響を受けず、小さくな
らないので、リップ部の先端縁の固定側シール面に対す
る接触圧の過大、延いては摩擦熱による温度上昇及びリ
ップ部が摩損を防止される。又、締め代を避けるために
複雑な形状の環状座金を用いるというようなことはない
ので、嵌着組立作業の効率を阻害することも、又コスト
アップもない。
の膨張による抜脱防止及び回転軸に対する油密嵌着のた
め直接又は環状座金に十分な締め代をもって嵌着された
場合、又締め代の変化の場合においても、ラッパ状に広
がったリップ部の拡がり角度は影響を受けず、小さくな
らないので、リップ部の先端縁の固定側シール面に対す
る接触圧の過大、延いては摩擦熱による温度上昇及びリ
ップ部が摩損を防止される。又、締め代を避けるために
複雑な形状の環状座金を用いるというようなことはない
ので、嵌着組立作業の効率を阻害することも、又コスト
アップもない。
【0024】更に、環状座金を用いた場合には、回転軸
の高速回転において、リップ部の拡がり角度が回転速度
の増大に応じた遠心力により十分な増大率で増大し、固
定側のシール面に対するリップ部の先端縁の滑動速度の
増大に対し高応答性をもって十分な減少率でリップ部の
先端縁の接触圧が減少するので、回転軸が高速回転に対
しても、リップ部の摩擦熱による温度上昇は、適切に抑
制される。
の高速回転において、リップ部の拡がり角度が回転速度
の増大に応じた遠心力により十分な増大率で増大し、固
定側のシール面に対するリップ部の先端縁の滑動速度の
増大に対し高応答性をもって十分な減少率でリップ部の
先端縁の接触圧が減少するので、回転軸が高速回転に対
しても、リップ部の摩擦熱による温度上昇は、適切に抑
制される。
【図1】この考案の第1実施例における端面シールの断
面図である。
面図である。
【図2】この考案の第2実施例における端面シールの断
面図である。
面図である。
【図3】従来の技術における端面シールの断面図であ
る。
る。
【図4】従来の技術における環状座金付き端面シールの
断面図である。
断面図である。
1 端面シール 10 環状体 10a 外側環状部 10b 内側環状
部 11 環状スリット 12 リップ部 2 回転軸 3 環状座金 31 内周側壁部 32 端面側壁部 33 外周側壁部 4 固定側シー
ル面
部 11 環状スリット 12 リップ部 2 回転軸 3 環状座金 31 内周側壁部 32 端面側壁部 33 外周側壁部 4 固定側シー
ル面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭64−25537(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16J 15/32 311
Claims (2)
- 【請求項1】 環状体の中間径位置に半径方向の適宜の
厚さ及び軸線方向の深さの環状スリットが形成されて略
コ字形断面となり、環状スリットを挟んで外側環状部と
内側環状部となった環状体と、環状スリット開口側にお
ける外側環状部の外径側端面から外側にラッパ状に拡が
り角度で広がって突出した薄肉のリップ部とから構成さ
れ、内側環状部の内径が、嵌着される軸、又は環状座金
の外径より小さい端面シール。 - 【請求項2】 環状体の中間径位置に半径方向の適宜の
厚さ及び軸線方向の深さの環状スリットが形成されて略
コ字形断面となり、環状スリットを挟んで外側環状部と
内側環状部となった環状体と、環状スリット開口側にお
ける外側環状部の外径側端面から外側にラッパ状に拡が
り角度で広がって突出した薄肉のリップ部とから構成さ
れ、且つ、内周側壁部、端面側壁部及び外周側壁部から
形成されているコ字形断面の環状座金に嵌着され、内側
環状部の内径が、環状座金の内周側壁部の外径より小さ
く、外側環状部の外径が、環状座金の外周側壁部の内径
より大きく、リップ部の基部が外周側壁部の周縁部で押
圧されている端面シール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992068429U JP2588949Y2 (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | 端面シール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992068429U JP2588949Y2 (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | 端面シール |
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JP (1) | JP2588949Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-09-07 JP JP1992068429U patent/JP2588949Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0625667U (ja) | 1994-04-08 |
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