JPH0648211Y2 - オイルシール - Google Patents

オイルシール

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JPH0648211Y2
JPH0648211Y2 JP1988154465U JP15446588U JPH0648211Y2 JP H0648211 Y2 JPH0648211 Y2 JP H0648211Y2 JP 1988154465 U JP1988154465 U JP 1988154465U JP 15446588 U JP15446588 U JP 15446588U JP H0648211 Y2 JPH0648211 Y2 JP H0648211Y2
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JP
Japan
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shaft
resin
seal
protective film
rubber
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JP1988154465U
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JPH0274663U (ja
Inventor
喜一郎 後藤
Original Assignee
エヌオーケー株式会社
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  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、たとえばエンジンやトルクコンバータ等の高
温で潤滑条件の厳しい部分に用いられるオイルシールに
関する。
(従来の技術) 従来、この種のオイルシールとしては、たとえば第5図
に示すようなものがある。すなわち、100はオイルシー
ルを示しており、その外周はめ合い部101がハウジング1
02内周に嵌着され、内径側にハウジング102に対して同
心的に組付けられる軸103表面に密封接触するシールリ
ップ104を備えている。
このシールリップ104はゴム状弾性体製で、軸103表面に
接触する摺動部105が樹脂により成形されている。この
樹脂摺動部105の耐熱性、低摩擦特性を利用して、高温
で低潤滑の潤滑条件の厳しい部位のシールとして用いら
れている。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、上記した従来技術の場合には、耐低潤滑
性、耐高温性は高められているものの、樹脂摺動部105
の摺動面は傷つきやすい。またゴム材料の場合にはその
表面に微細な凹凸があるために、軸103回転時に凹凸に
より軸表面との間に形成される微細な隙間がねじポンプ
としての機能を果たし、漏れ出す流体を吸い込む能力が
あるが、樹脂摺動部105は表面が滑らかなので吸込み能
力がない。
したがって、軸103を組み込む際に樹脂摺動部105の表面
が傷付きやすく、このような傷付きが生じると、樹脂摺
動部105には上記したゴム材料のような吸込み能力が無
いために、オイル等の密封対象流体の初期漏れを招来し
てしまう。そのため、軸103の組付作業を慎重に行なわ
なければならず、作業性も悪いという問題があった。
本考案は上記した従来技術の課題を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、樹脂部材の耐高
温性、耐低潤滑性を損なうことなく、組付時の樹脂面の
傷付きを防止し得るオイルシールを提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本考案にあっては、少なく
とも軸に接触して摺動する摺動部が樹脂により形成され
たゴム状弾性体製のシールリップを備えたオイルシール
において、前記樹脂製の摺動部表面に前記シールリップ
の材料と同一材料のゴム状弾性体製の保護皮膜を設けて
成ることを特徴とする。
(作用) 而して、組付時には樹脂摺動部はゴム状弾性体製の保護
皮膜によって保護され、樹脂摺動部の傷付きが防止され
る。
また保護皮膜はゴム状弾性を有するもので傷は付きにく
く、さらに傷がついたとしても、摺動時に漏れ流体を元
に戻す吸込み能力を有するので初期漏れは生じない。
さらに、摺動時には軸との摺動によって保護皮膜が摩滅
し、樹脂摺動部が軸に直接接触するようになって、耐高
温性、耐低潤滑性が維持される。
そして保護皮膜は、シールリップの材料と同一材料のゴ
ム状弾性体製であるため、使用開始時には、保護皮膜が
軸に接触することによって、樹脂製の摺動部の軸へのな
じみ性の悪い点を補うことができる。また、その後使用
を繰り返すことによって、即ち軸との摺動によって保護
皮膜が摩滅し、樹脂製の摺動部が軸に直接接触するよう
になる。この時点では、樹脂製の摺動部は軸表面になじ
んでいるので、樹脂の低摩擦性により摩擦を減じなが
ら、シールすることができる。また静止時には、樹脂製
の摺動部が軸に直接接触していない部分は保護皮膜が軸
に接触しているため確実にシールすることができる。
(実施例) 以下に本考案を図示の実施例に基づいて説明する。本考
案の一実施例に係るオイルシールを示す第1図乃至第3
図において、オイルシール1はいわゆるばね付き外周ゴ
ムタイプで、密封流体側が開いた断面略U字状を呈して
いる。すなわち、オイルシール1は、概略外周はめ合い
部2と、この外周はめ合い部2の大気側端縁から半径方
向内方に向って延びるフランジ部3と、このフランジ部
3の内径端から密封流体側に向って延びるシールリップ
4とから構成されている。
外周はめ合い部2とフランジ部3は補強環5によって補
強され、外周はめ合い部2の補強環5の外周には、ゴム
部6が全周にわたって設けられ、ハウジング7内周との
嵌合部のシールを図っている。
シールリップ4は、フランジ部3の内径端から軸方向に
その先端が半径方向に向って縮径するように傾斜して延
びており、リップ先端部41が軸8の外周面に全周にわた
って密に接触するようになっている。
シールリップ4のリップ先端部41の内周側には、半径方
向内方に向って三角形状に突出する隆起部42が形成され
ている。そして、この隆起部42の大気側傾斜面43に沿っ
て円錐台状に傾斜するリング状の樹脂部材9が埋設され
ている。この樹脂部材9がシールリップ4の樹脂製摺動
部を構成する。この樹脂部材9は、4フッ化エチレン樹
脂等の耐熱性、耐低潤滑性に優れた樹脂材料により形成
される。
そして樹脂部材9の内周面は、シールリップ4を構成す
るゴム状弾性体材料と同一材料により成形された薄い保
護皮膜10により被覆されている。
保護皮膜10の厚さはゴム材料の材質等により最適な値に
設定されるが、0.1mm程度とすることが望ましい。また
保護皮膜10を成形する方法としては、オイルシール1を
加硫成形する際に一体的に成形してもよいし、また加硫
成形後にゴム材料を吹き付けて成形するようにしてもよ
い。
尚、11はダストシール用のダストリップであり、また12
はリップ先端部41の外周に装着されリップ4に緊迫力を
付与するばねである。
上記構成のオイルシールにあっては、軸8を組付ける際
に軸端の角等が当たっても、樹脂部材9は保護皮膜10に
よって保護され、樹脂部材9に直接傷が付くことはな
い。
また、組込み時に保護皮膜10に傷付きが生じたとして
も、その材質が吸込み能力を有するゴムであるために、
従来の樹脂が露出したもののように、組込み時の傷によ
る初期漏れも生じない。
軸8の組込み時には、第2図および第3図に示すよう
に、軸8表面には保護皮膜10が接触する。しかし、この
皮膜10は薄いので、使用開始後間もなく摩滅し、第4図
に示すように軸8と樹脂部材9が直接接触するようにな
り、耐高温性、耐低潤滑性を得ることができる。
そして保護皮膜10は、シールリップ4の材料と同一材料
のゴム状弾性体製であるため、使用開始時には、保護皮
膜10が軸8に接触することによって、樹脂部材9の軸8
へのなじみ性の悪い点を補うことができる。また、その
後使用を繰り返すことによって、即ち軸8との摺動によ
って保護皮膜10が摩滅し、樹脂部材9が軸8に直接接触
するようになる。この時点では、樹脂部材9は軸8の表
面になじんでいるので、樹脂の低摩擦性により摩擦を減
じながら、シールすることができる。また静止時には、
樹脂部材9が軸8に直接接触していない部分は保護皮膜
10が軸に接触しているため確実にシールすることができ
る。
尚、上記実施例ではばね付き外周ゴムタイプのオイルシ
ールを例にとって示したが、これに限定されるものでは
なく、シールリップを有する各種シール装置に広く適用
できるものである。
(考案の効果) 本考案は、以上の構成および作用から成るもので、ゴム
状弾性体製のシールリップの樹脂製の摺動部表面に前記
シールリップの材料と同一材料のゴム状弾性体製の保護
皮膜を設けたので、この保護皮膜によって樹脂面の傷付
きが防止され、初期漏れの発生を防止することができ
る。
また、この保護皮膜は摺動時に摩滅して樹脂面が軸に直
接接触することになり、耐高温性、耐低潤滑性を保持す
ることができる。
そして保護皮膜は、シールリップの材料と同一材料のゴ
ム状弾性体製であるため、使用開始時には、保護皮膜が
軸に接触することによって、樹脂製の摺動部の軸へのな
じみ性の悪い点を補うことができる。また、その後使用
を繰り返すことによって、即ち軸との摺動によって保護
皮膜が摩滅し、樹脂製の摺動部が軸に直接接触するよう
になる。この時点では、樹脂製の摺動部は軸表面になじ
んでいるので、樹脂の低摩擦性により摩擦を減じなが
ら、シールすることができる。また静止時には、樹脂製
の摺動部が軸に直接接触していない部分は保護皮膜が軸
に接触しているため確実にシールすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係るオイルシールの要部縦
断面図、第2図は第1図のオイルシールの初期組込み状
態の要部縦断面図、第3図は第2図のリップ摺動部の拡
大断面図、第4図は第3図のリップ摺動部の摩滅状態を
示す拡大断面図、第5図は従来のオイルシールの要部縦
断面図である。 符号の説明 1……オイルシール、2……外周はめ合い部 4……シールリップ、41……リップ先端部 7……ハウジング、8……軸 9……樹脂部材(樹脂摺動部) 10……保護皮膜、11……ダストリップ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも軸に接触して摺動する摺動部が
    樹脂により成形されたゴム状弾性体製のシールリップを
    備えたオイルシールにおいて、 前記樹脂製の摺動部表面に、前記シールリップの材料と
    同一材料のゴム状弾性体製の保護皮膜を設けて成ること
    を特徴とするオイルシール。
JP1988154465U 1988-11-28 1988-11-28 オイルシール Expired - Lifetime JPH0648211Y2 (ja)

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JP1988154465U JPH0648211Y2 (ja) 1988-11-28 1988-11-28 オイルシール

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JP1988154465U JPH0648211Y2 (ja) 1988-11-28 1988-11-28 オイルシール

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JPH0274663U JPH0274663U (ja) 1990-06-07
JPH0648211Y2 true JPH0648211Y2 (ja) 1994-12-12

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ID=31431218

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2006153209A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Kyoritsu Sangyo Kk オイルシール

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