JP2588757B2 - 歯車の製造方法 - Google Patents

歯車の製造方法

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JP2588757B2
JP2588757B2 JP63199499A JP19949988A JP2588757B2 JP 2588757 B2 JP2588757 B2 JP 2588757B2 JP 63199499 A JP63199499 A JP 63199499A JP 19949988 A JP19949988 A JP 19949988A JP 2588757 B2 JP2588757 B2 JP 2588757B2
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秀一 山根
嘉明 狩野
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21KMAKING FORGED OR PRESSED METAL PRODUCTS, e.g. HORSE-SHOES, RIVETS, BOLTS OR WHEELS
    • B21K1/00Making machine elements
    • B21K1/28Making machine elements wheels; discs
    • B21K1/30Making machine elements wheels; discs with gear-teeth
    • B21K1/305Making machine elements wheels; discs with gear-teeth helical

Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、歯筋が非直線状である第1歯を外周に有す
る大径部の一端に、該大径部よりも小径であって軸線方
向に沿う歯筋の第2歯を外周に有する小径部が一体に設
けられて成る歯車の製造方法に関する。
(2) 従来の技術 従来、かかる歯車の製造方法は、たとえば特公昭49−
11543号公報等により公知である。
(3) 発明が解決しようとする課題 ところで、上記従来のものでは、熱間鍛造により最終
形状にほぼ対応した形状の素材を形成し、該素材を切削
加工等により加工して最終成形品を得るようにしたもの
である。したがって歯車の製造にあたっては塑性加工お
よび切削加工等の複数の異なる加工工程が必要であり、
生産能率が劣るものであった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、
塑性加工のみにより製造可能にした生産能率を向上した
歯車の製造方法を提供することを目的とする。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 本発明は、歯筋が非直線状である第1歯を外周に有す
る大径部の一端に、該大径部よりも小径であって軸線方
向に沿う歯筋の第2歯を外周に有する小径部が一体に設
けられて成る歯車の製造方法において、歯車の最終成形
形状にほぼ対応して上面に凹部を有する大径円盤部の下
端に小径円盤部が同軸に連設されて成る素材を準備し、
第1歯成形部を内周に有するアウターロアダイ、ならび
に第2歯成形部を上端部内周に有するインナーロアダイ
上に前記素材を加熱状態で載置し、該素材の上端面形状
にほぼ対応したアッパーダイを上方から降下させて素材
を該アッパーダイとインナーロアダイとの間で軸方向に
圧縮することにより、アウターロアダイ、インナーロア
ダイおよびアッパーダイで囲まれる部分で素材を塑性流
動させて前記第1歯成形部により第1歯を、また第2歯
成形部により第2歯をそれぞれ成形し、その成形に際し
ては、アッパーダイとの軸方向相対移動を可能にして該
アッパーダイを囲繞するストリッパーで第1歯頂部のば
り部を押えるようにしたことを第1の特徴とする。
また本発明は、第1歯成形部および第2歯成形部から
ガスを抜くことを第2の特徴とする。
(2) 作用 上記第1の特徴によれば、アウターロアダイおよびイ
ンナーロアダイ上に加熱状態にある素材を載置した状態
で、アッパーダイを降下せしめることにより素材を塑性
流動させて歯車を成形するので塑性加工のみで製造する
ことができ、生産能率が向上する。しかもアッパーダイ
の下端面は、素材の凹部を有する上面にほぼ対応した形
状を有しており、アッパーダイの降下による押圧により
素材は第1歯成形部および第2歯成形部に向けて充分に
塑性流動し、比較的低荷重であっても第1歯及び第2歯
の成形が可能である。
また特に前記第1歯及び第2歯の成形に際しては、ア
ッパーダイを囲繞するストリッパーで第1歯頂部のばり
部を押えるようにしたから、このストリッパーにより、
第1歯成形部を上側に迂回しようとする素材の流れが適
度に規制されて第1歯の成形性が良好となり、しかも同
ストリッパーのアッパーダイに対する軸方向相対移動に
より、第1歯頂部に生じた過剰材料がばり部としてその
上方側へ無理なく逃がされて第1歯の成形圧による座屈
が回避される。
さらに上記第2の特徴によれば、第1歯成形部および
第2歯成形部でガスが抜かれることにより、ガスの存在
により欠肉が生じることが回避される。
(3) 実施例 以下、図面により本発明の一実施例について説明する
と、先ず第1図において、この鍛造成形装置は、固定の
ダイホルダ1に固定されるアウターロアダイ2と、鉛直
軸線まわりに回動可能にしてダイホルダ1に支承される
インナーロアダイ3と、上下移動可能にしてインナーロ
アダイ3の内方に配置される下パンチ4と、アウターロ
アダイ2、インターロアダイ3および下パンチ4の上方
で上下移動可能に配置されるアッパーダイ5と、上下移
動可能にして下パンチ4の下端に連動、連結されるノッ
クアウトピン6と、下パンチ4の上昇作動に同期してイ
ンナーロアダイ3を回動せしめるための同期回動機構7
と、その同期回動機構7に加えてインターロアダイ3に
補助的な回動力を加えるための回動補助機構8とを備え
る。
第2図において、上記鍛造成形装置による鍛造成形に
あたっては、先ず第2図(a)で示すような短円柱状ビ
レット9が準備され、このビレット9を上下から圧縮し
て第2図(b)で示すように上下に潰された中間素材10
が形成され、さらにこの中間素材10から第2図(c)で
示すような最終的な素材11が形成される。この素材11
は、大径円盤部11aと小径円盤部11bとが同軸に連なって
成るものであり、大径円盤部11aの端面には凹部12が同
軸に設けられる。しかも、第2図(a)から第2図
(c)までは、熱間および温間状態での鍛造により成形
される。
素材11は、第2図(d)で示すようにアウターロアダ
イ2およびインナーロアダイ3上に載置され、この状態
でアッパーダイ5を降下せしめることにより、第2図
(e)で示すように、歯筋が非直線状である第1歯とし
てのはす歯14を外周に有する大径部13aの一端に、軸線
方向に沿う歯筋を有する第2歯としてのドグ歯15を外周
に有する小径部13bが一体に設けられて成るドグ歯付は
す歯歯車13が成形されることになる。
再び第1図において、固定のダイセットプレート16上
にはダイプレート17が固定され、該ダイプレート17上に
はダイホルダ1が固定される。このダイホルダ1は、そ
れぞれ基本的に筒状に形成された上ホルダ部18、中ホル
ダ部19および下ホルダ部20が同軸に積重ねて相互に固着
されて成り、下ホルダ部20がダイプレート17上に固着さ
れる。
第3図を併せて参照して、ダイプレート17内には水平
面内で略十字状の作動室21が形成されており、この作動
室21の上端は、下ホルダ部20と、該下ホルダ部20内でダ
イプレート17上に固定される支持板22とで閉塞される。
前記作動室21内には略十字状に形成された昇降板23が上
下移動可能に収納されており、この昇降板23の中央下面
には、ダイセットプレート16の中央を上下に貫通する駆
動ピン24の上端が当接される。該駆動ピン24は、図示し
ない油圧シリンダ等の駆動源に連結されるものであり、
駆動ピン24を昇降作動せしめることにより昇降板23が作
動室21内で昇降駆動される。
第4図を併せて参照して、インナーロアダイ3は基本
的に円筒状に形成されるものであり、ダイホルダ1にお
ける上ホルダ部18内面との間に横断面円弧状の軸受部材
25、また中ホルダ部19との間に横断面円弧状の軸受部材
26をそれぞれ一対ずつ介在せしめて下ホルダ部20および
支持板22上で回動自在に支承される。また上ホルダ部18
の上端内面にはインナーロアダイ3の上方に位置するよ
うにして支持リング27が固着されており、この支持リン
グ27の内面には基本的に円筒状に形成されているアウタ
ーロアダイ2がインナーロアダイ3の上方に位置するよ
うにして固着される。
アウターロアダイ2の内面には、ドグ歯付はす歯歯車
13のはす歯14を形成するための第1歯成形部としてのは
す歯成形部28が設けられる。またインナーロアダイ3の
上端内面にはドグ歯付はす歯歯車13のドグ歯15を形成す
るための第2歯成形部としてのドグ歯成形部29が設けら
れる。しかもアウターロアダイ2および支持リング27の
下面にははす歯成形部28に通じるガス逃げ溝32が周方向
複数位置に設けられ、インナーロアダイ3の上部内面に
はドグ歯成形部29に通じるガス逃げ溝33が周方向複数位
置に設けられる。
下パンチ4はインナーロアダイ3内で上下に移動可能
に配置されており、この下パンチ4およびインナーロア
ダイ3間には下パンチ4を下方に付勢するばね31が縮設
される。しかも下パンチ4は、その下端が支持板22上面
に当接することにより下限位置を規制されるものであ
り、その下限位置で下パンチ4の上端は前記ドグ歯成形
部29よりも下方位置にある。
ノックアウトピン6は、支持板22の中央を上下移動可
能に貫通して配置されており、このノックアウトピン6
の上端は下パンチ4の下面に同軸に当接され、下端は昇
降板23の中央上面に当接される。したがって昇降板23が
駆動ピン24により昇降駆動されるのに応じて下パンチ4
も昇降駆動される。
同期回動機構7は、インナーロアダイ3の周方向に間
隔をあけた複数位置たとえば等間隔をあけた4個所に配
設されるものであり、昇降板23に立設されるカムスライ
ダ34と、該カムスライダ34の上端部を嵌合すべくインナ
ーロアダイ3の下面に設けられるカム溝35とから成る。
カムスライダ34は矩形の棒状に形成されるものであり、
その下端が昇降板23の上面に嵌合される。しかも昇降板
23の上面に嵌合した状態にあるカムスライダ34の下部に
係合する係合板36が昇降板23に固着され、それによりカ
ムスライダ34の下端が昇降板23に固定される。
各カムスライダ34は、ダイホルダ1における下ホルダ
部20および支持板22を上下移動自在に貫通する。一方、
カム溝35は、カムスライダ34に対するインナーロアダイ
3の制限された範囲での回動を可能とすべく、周方向に
長くして該インナーロアダイ3の下面に設けられる。し
かもカムスライダ34の上面には、インナーロアダイ3の
周方向一方に向かうにつれて上方に傾斜した押圧カム面
37が設けられ、カム溝35の上面には前記押圧カム面37に
対応した受圧カム面38が設けられる。これらのカム面3
7,38の傾斜角αは、はす歯14を成形するためのはす歯成
形部28におけるねじれ角に対応して設定されるものであ
り、下パンチ4の上昇に同期したカムスライダ34の上昇
に伴ってインナーロアダイ3を回動駆動するように形成
される。
ダイホルダ1における下ホルダ部20には、各係合板36
に当接可能な衝撃緩衝用シリンダ39が、作動室21に臨ん
で配設されており、昇降板23の上昇時には係合板36が対
応する衝撃緩衝用シリンダ39に当接し、下ホルダ部20お
よび支持板22に昇降板23が衝撃的に当たることが回避さ
れる。
回動補助機構8は、上下移動可能にしてダイホルダ1
に支承されるとともにノックアウトピン6に連動、連結
されるスクリュウシャフト40と、ダイホルダ1に回転自
在に支承されるとともにスクリュウシャフト40に螺合さ
れるドライブギヤ41と、該ドライブギヤ41に噛合すべく
インナーロアダイ3に設けられるドリブンギヤ42とから
成り、インナーロアダイ3の周方向に等間隔をあけた2
個所に配設される。
ダイホルダ1における上ホルダ部18には、閉塞端を上
方位置とした有底円筒状のスリーブ43が上下方向に延び
る軸線を有して固定され、下ホルダ部20には、閉塞端を
下方位置とした有底円筒状のスリーブ44が前記スリーブ
43と軸線を同一にして固定される。これらのスリーブ4
3,44間には、円筒状の回動部材45と、相対回動不能にし
て該回動部材45を囲繞するドライブギヤ41とがそれらの
軸線まわりに回転自在に支承される。またスクリュウシ
ャフト40は、両スリーブ43,44をそれらの軸方向移動自
在に貫通し、スクリュウシャフト40の中間部外面に刻設
された雄ねじ部40aが、前記回動部材45の内面に刻設さ
れた雌ねじ部45aに螺合される。さらにドライブギヤ41
に噛合するドリブンギヤ42が、インナーロアダイ3の外
面に定められた角度範囲にわたって刻設されており、ス
クリュウシャフト40の軸方向移動に応じてドライブギヤ
41が回動駆動され、そのドライブギヤ41の回動に応じて
ドリブンギヤ42すなわちインナーロアダイ3が回動駆動
される。
スクリュウシャフト40の下部には、横断面を非円形と
した係合部40bが設けられており、この係合部40bがスリ
ーブ44の閉塞端を軸方向移動自在に貫通することにより
スクリュウシャフト40の回転作動が阻止される。またス
クリュウシャフト40の下端は、作動室21内に突入してお
り、昇降板23の上面に当接可能である。
アッパーダイ5は、凹部12に対応する突部5aを下端に
有しながら素材11の上面にほぼ対応した形状を下面に有
して基本的に円柱状に形成されており、ダイプレート46
を介して可動ダイプレート47に固設されたホルダ48に、
該アッパーダイ5の上端部が固定される。可動ダイプレ
ート47は、図示しない昇降駆動手段に連結されており、
昇降可能である。またホルダ48には、アッパーダイ5を
同軸に囲繞する円筒状に形成されたストリッパー49が、
上下相対移動可能に保持される。すなわちホルダ48には
アッパーダイ5を同軸に囲繞して下方に開口する円形有
底の保持穴50が穿設されており、ストリッパー49の上端
で半径方向外方に張出して設けられた案内鍔49aが保持
穴50に摺動可能に嵌合され、ホルダ48の下面には保持穴
50の下端開口部で内方側に張出すリング状の規制板51が
固着される。したがってストリッパー49は保持穴50内で
移動し得る範囲でアッパーダイ5に対して上下に相対移
動可能である。しかもホルダ48とストリッパー49の上端
との間にはシリンダ52が介設されており、ストリッパー
49は該シリンダ52により下方に向けて弾発付勢される。
またアッパーダイ5の下部外面には軸方向に延びる歯
筋の歯部53が設けられ、ストリッパー49の下部内面には
該歯部53に噛合する歯部54が設けられる。
ダイプレート46には、回動補助機構8に対応する位置
で上下に延びる軸線を有して基本的に円筒状に形成され
た保持筒56が固着されており、回動補助機構8における
スクリュウシャフト40の上端に下端を当接可能な押圧ロ
ッド55が、制限された範囲での上下相対移動を可能とし
て保持筒56により保持される。すなわち押圧ロッド55の
上端部は保持筒56に摺動可能に嵌合されており、保持筒
56内で上方に臨んで設けられた規制段部56aに当接し得
る規制鍔部55aが押圧ロッド55の上端に設けられ、規制
鍔部55aがダイプレート46および規制段部56aに当接する
範囲で押圧ロッド55がダイプレート46に対して上下に相
対移動可能である。しかも押圧ロッド55の上端とダイプ
レート46との間にはシリンダ57が介設されており、該シ
リンダ57により押圧ロッド55は下方に向けて弾発付勢さ
れる。
次にこの実施例の作用について説明すると、先ず可動
ダイセットプレート47を上昇させた状態で、加熱された
状態にある素材11をアウターロアダイ2およびインナー
ロアダイ3上に載置する。このとき、昇降板23は最下限
位置にあり、スクリュウシャフト40は最上方位置にあ
り、カムスライダ34は第1図で示すようにカム溝35にお
ける受圧カム面38の上方位置側に在る。
次いで可動ダイセットプレート47を降下せしめると、
押圧ロッド55の下端が先ずスクリュウシャフト40の上端
に当接し、可動ダイセットプレート47が降下するにつれ
てスクリュウシャフト40が押圧ロッド55により押し下げ
られる。このスクリュウシャフト40の軸線方向下方への
移動によりドライブギヤ41およびドリブンギヤ42を介し
てインナーロアダイ3が回動駆動され、カム溝35の受圧
カム面38がカムスライダ34の押圧カム面37に近接するよ
うにインナーロアダイ3が回動する。
スクリュウシャフト40の下端が昇降板23の上面に当接
すると、可動ダイプレート47の降下に応じて押圧ロッド
55はシリンダ57を収縮させながらダイプレート46に対し
て上方に相対移動し、また前記受圧カム面38がその下部
位置でカムスライダ34の押圧カム面37に当接する。
この状態で可動ダイセットプレート47がさらに降下す
ると、素材11がアッパーダイ5と、アウターロアダイ
2、インナーロアダイ3および下パンチ4との間で軸方
向に圧縮されることにより塑性流動する。この際、素材
11にはその下端に小径円盤部11bが設けられるとともに
上面に凹部12が設けられ、アッパーダイ5の下端が素材
11の上面にほぼ対応した形状を有するので、最終的な製
品形状に対応して配置されているアウターロアダイ2、
インナーロアダイ3および下パンチ4により形成される
空間を埋めるべく素材11がスムーズに塑性流動し、はす
歯成形部28によりはす歯14が成形されるとともにドグ歯
成形部29によりドグ歯15が成形される。
しかもはす歯成形部28に通じるガス逃げ溝32がアウタ
ーロアダイ2の下面に設けられるとともに、ドグ歯成形
部29に通じるガス逃げ溝33がインナーロアダイ3の上部
内面に設けられるので、ガスを有効に逃がすことがで
き、はす歯14およびドグ歯15に欠肉が生じることはな
い。
さらにストリッパー49はアッパーダイ5に対して上下
に相対移動可能であるので、第5図で示すようにはす歯
14の頂部でばり部14aを上方に逃がすことができ、前記
成形圧による座屈が生じることを防止することができ
る。
このようにしてドグ歯付はす歯歯車13が鍛造成形され
るが、その成形完了後の取り出しにあたっては、先ず可
動ダイプレート47すなわちアッパーダイ5を上昇せし
め、次いで駆動ピン24により昇降板23を上昇作動せしめ
る。それによりノックアウトピン6が上昇し、そのノッ
クアウトピン6により下パンチ4が上方に押動される。
このとき、同期回動機構7ではノックアウトピン6の上
昇作動に同期してカムスライダ34が上昇し、カムスライ
ダ34上面の押圧カム面37とカム溝35の受面カム面38との
摺接によりインナーロアダイ3が回動駆動される。また
回動補助機構8では、スクリュウシャフト40が昇降板23
により上方に押圧されるので、ドライブギヤ41が回動駆
動され、そのドライブギヤ41に噛合しているドリブンギ
ヤ42によりインナーロアダイ3が回動駆動される。した
がって下パンチ4で上方に押上げられるドグ歯付はす歯
歯車13は、同期回動機構7の回動力に回動補助機構8に
よる回動力が加わって回動するインナーロアダイ3に従
動して回動する。この結果、ドグ歯付はす歯歯車13は、
螺旋状に押動されることになり、はす歯14がはす歯成形
部28で円滑に滑って離脱し、ドグ歯付はす歯歯車13を取
り出すことができる。
このようにしてノックアウトピン6の上方への一段階
の上昇作動によりドグ歯付はす歯歯車13を円滑に取り出
すことができ、安定した品質を得ることができるととも
に生産性が向上する。
次に本発明に従ってドグ歯付はす歯歯車を製造したと
きの具体例を示すと次のようになる。
すなわち材質をSCM420、SCr420として大径円盤部直径
を63mmΦ、小径円盤部直径を46mmΦ、厚さを27.4mmとし
た素材を750〜1200゜Cの熱間で1000Tonプレスにより鍛
造成形した。この結果、歯先円直径を70〜80mmΦ、厚さ
を15〜20mm、歯数を27〜29、ねじれ角度を36゜、モジュ
ールを2.5としたはす歯と、外径を52mmΦ、歯数を24、
幅を2.0mmとした面粗度12.5Sとしたドグ歯とを有するド
グ歯付はす歯歯車を成形することができた。
C.発明の効果 以上のように本発明の第1の特徴によれば、歯車の最
終成形形状にほぼ対応して上面に凹部を有する大径円盤
部の下端に小径円盤部が同軸に連設されて成る素材を準
備し、第1歯成形部を内周に有するアウターロアダイ、
ならびに第2歯成形部を上端部内周に有するインナーロ
アダイ上に前記素材を加熱状態で載置し、該素材の上端
面形状にほぼ対応したアッパーダイを上方から降下させ
て素材を該アッパーダイとインナーロアダイとの間で軸
方向に圧縮することにより、アウターロアダイ、インナ
ーロアダイおよびアッパーダイで囲まれる部分で素材を
塑性流動させて、第1歯成形部により歯筋が非直線状の
第1歯を、また第2歯成形部により歯筋が軸線方向に沿
う第2歯をそれぞれ成形するようにしたので、アッパー
ダイの僅か一回の降下動作によって歯車の大径部及び小
径部に前記第1歯及び第2歯を同時に、しかも比較的低
荷重による塑性加工のみで成形して歯車を製造すること
ができ、従って生産能率の向上と生産設備のコスト節減
に寄与することができる。
また特にアッパーダイの降下による第1歯及び第2歯
の成形に際しては、アッパーダイとの軸方向相対移動を
可能にして該アッパーダイを囲繞するストリッパーで第
1歯頂部のばり部を押えるようにしたので、このストリ
ッパーにより、第1歯成形部を上側に迂回しようとする
素材の流れを適度に規制して第1歯の成形性を良好に保
ちながら、同ストリッパーのアッパーダイに対する軸方
向相対移動により、第1歯頂部に生じた過剰材料をばり
部としてその上方側へ無理なく逃がして第1歯成形部で
の成形圧による座屈を防止することができる。
また特に本発明の第2の特徴によれば、第1歯成形部
および第2歯成形部からガスを抜くので、ガスの存在に
より欠肉が生じるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すものであり、第1図は縦
断側面図であって第3図および第4図のI−I線断面
図、第2図は鍛造成形過程を示す断面図、第3図は第1
図のIII−III線断面図、第4図は第1図のIV−IV線断面
図、第5図は第2図のV−V線断面図である。 2……アウターロアダイ、3……インナーロアダイ、5
……アッパーロアダイ、11……素材、11a……大径円盤
部、11b……小径円盤部、12……凹部、13……ドグ歯付
はす歯歯車、13a……大径部、13b……小径部、14……第
1歯としてのはす歯、14a……ばり部、15……第2歯と
してのドグ歯、28……第1歯成形部としてのはす歯成形
部、29……第2歯成形部としてのドグ歯成形部、49……
ストリッパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 狩野 嘉明 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホ ンダエンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−134230(JP,A) 特開 昭63−120958(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】歯筋が非直線状である第1歯(14)を外周
    に有する大径部(13a)の一端に、該大径部(13a)より
    も小径であって軸線方向に沿う歯筋の第2歯(15)を外
    周に有する小径部(13b)が一体に設けられて成る歯車
    の製造方法において、 歯車(13)の最終成形形状にほぼ対応して上面に凹部
    (12)を有する大径円盤部(11a)の下端に小径円盤部
    (11b)が同軸に連設されて成る素材(11)を準備し、 第1歯成形部(28)を内周に有するアウターロアダイ
    (2)、ならびに第2歯成形部(29)を上端部内周に有
    するインナーロアダイ(3)上に前記素材(11)を加熱
    状態で載置し、 その素材(11)の上端面形状にほぼ対応したアッパーダ
    イ(5)を上方から降下させて該素材(11)を該アッパ
    ーダイ(5)とインナーロアダイ(3)との間で軸方向
    に圧縮することにより、アウターロアダイ(2)、イン
    ナーロアダイ(3)およびアッパーダイ(5)で囲まれ
    る部分で素材(11)を塑性流動させて、前記第1歯成形
    部(28)により第1歯(14)を、また第2歯成形部(2
    9)により第2歯(15)をそれぞれ成形し、 その成形に際しては、アッパーダイ(5)との軸方向相
    対移動を可能にして該アッパーダイ(5)を囲繞するス
    トリッパー(49)で第1歯(14)頂部のばり部(14a)
    を押えるようにしたことを特徴とする、歯車の製造方
    法。
  2. 【請求項2】第1歯成形部(28)および第2歯成形部
    (29)からガスを抜くことを特徴とする請求項1に記載
    の歯車の製造方法。
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