JP2588744B2 - はす歯歯車類の成形装置及び成形方法 - Google Patents

はす歯歯車類の成形装置及び成形方法

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JP2588744B2
JP2588744B2 JP63065350A JP6535088A JP2588744B2 JP 2588744 B2 JP2588744 B2 JP 2588744B2 JP 63065350 A JP63065350 A JP 63065350A JP 6535088 A JP6535088 A JP 6535088A JP 2588744 B2 JP2588744 B2 JP 2588744B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1)産業上の利用分野 本発明は、歯筋が回転軸線に対し傾斜したはす歯状で
あるはす歯歯車類を成形するための成形装置及び成形方
法に関する。
(2)従来の技術 従来、はす歯歯車類の製造にあたっては、ブランクを
熱間鍛造により成形し、そのブランクをホブカッタやピ
ニオンカッタ等で切削するとともに必要に応じてギヤシ
ェービングやギヤグラインディング等の後行程を追加し
て製品とする方法が一般的であった。ところが、かかる
方法は、加工工程が長く、しかも生産速度が遅くかつ生
産設備が高価である等の理由により、現在は極めて高価
なはす歯歯車の製造にしか用いられていない。
このような切削加工法に代わり、現在では冷間、熱間
鍛造等によりはす歯歯車を製造する方法が採られている
が、この加工法は素材全体を塑性流動させる必要がある
ので、加工力が極めて高くなり、しかも高精度の歯車が
得られない上に装置も大型化すると言う問題がある。
そこで、特開昭61−129248号公報で開示されているよ
うに、ポンチおよびダイス間に素材を配置してポンチお
よびダイスを非直線的に相対移動させるとにより素材を
破断に至るまで変形させた後、ポンチおよびダイスの一
方のストローク後方に配置したシェービング刃物により
歯形部を仕上げ加工するようにした方法が提案されてい
る。
(3)発明が解決しようとする課題 ところが上記先行技術では、素材の破断およびシェー
ビング成形をプレス型の一行程で行なうので、成形荷重
が高くなって磨耗、破損が多くなるとともに装置が大型
になるだけでなく、素材に背圧が作用しないので、歯面
のひけ等の欠陥が生じるおそれがある。
本発明は、このような従来の諸事情に鑑みてなされた
ものであり、簡単な構成により小さな荷重で歯車の成形
を可能とし、しかも欠陥が生じることのないようにした
はす歯歯車類の成形装置及び成形方法を提供することを
目的としている。
B.発明の構成 (1)課題を解決するための手段 上記目的を達成するために請求項1の発明は、はす歯
状歯筋の粗歯形部を外周に有する粗歯形ブランクを載置
し得るロアーダイを、前記粗歯形部をシェービング成形
すべくはす歯状に形成された切刃を内周に有してダイセ
ットプレート上に昇降不能且つ回動可能に支持されたア
ウタロアーダイと、前記切刃に噛合する歯部を有して昇
降可能なインナロアーダイとから構成し、そのインナロ
アーダイの上方には、該インナロアーダイとの間に前記
粗歯形ブランクを挟持し得る昇降可能なアッパーダイを
配設し、そのアッパーダイの下降動作により、該アッパ
ーダイとインナロアーダイとの間に前記粗歯形ブランク
を挟持したまま該粗歯形ブランクをアウタロアーダイ内
に押込んで前記切刃により粗歯形部をその歯筋に沿って
シェービング成形するようにした、はす歯歯車類の成形
装置であって、前記アッパーダイの下降に同期してアウ
タロアーダイを角変位作動させる回転駆動機構と、前記
シェービング成形時にインナロアーダイを介して前記粗
歯形部ブランクの粗歯形部に所定のカウンター圧を作用
させるべくダイセットプレート及びインナロアーダイ間
に設けられたシリンダと、前記アッパーダイとの軸方向
相対移動を可能にして該アッパーダイを囲繞し、前記シ
ェービング成形時には前記粗歯形部に対応する粗歯形ブ
ランクの上面に接触するストリッパとを備えたことを特
徴とする。
また請求項2の発明は、請求項1に記載された成形装
置を用いた、はす歯歯車の成形方法であって、鍛造成形
時に生じたバリ部を粗歯形部の一端全周に残したままで
粗歯形部ブランクを準備すると共に、の粗歯形ブランク
を加熱状態で前記ロアーダイ上に載置し、次いでそのア
ッパーダイを下降させることにより、前記ストリッパで
粗歯形部のバリ部を上方より押え且つ前記シリンダより
インナロアーダイを介して粗歯形部に所定のカウンター
圧を作用させながら粗歯形ブランクをアウタロアーダイ
内へ押込み、その粗歯形ブランクの下降に同期してアウ
タロアーダイおよびインナロアーダイをねじれ方向に相
対回転させながら前記切刃で粗歯形部をシェービング成
形して、そのシェービングにより生じるシェービング滓
部をアウタロアーダイでバリ部に圧着し、バリ部および
シェービング滓部を、シェービング後の成形歯形の端面
から分離する直前の半抜き状態とすることを特徴とす
る。
(2)作 用 第1の特徴によれば、加熱状態にある粗歯形ブランク
をインナロアーダイおよびアパーダイ間に挟持してアウ
タロアーダイ内に押込み、該アウタロアーダイの切刃に
より粗歯形部をの歯筋に沿ってシェービング成形するよ
うにしたから、荷重を比較的小さくしてシェービング成
形することができる。
しかもそのシェービング成形時には、シェービング荷
重に対抗するカウンター圧による圧縮荷重を、粗歯形部
に対応する粗歯形部ブランク上面に当接するストリッパ
と、インナロアーダイとの間で粗歯形部に有効に使用さ
せることができるため、該粗歯形部に於いてシェービン
グ荷重とカウンター圧による圧縮荷重とをバランスさせ
ながらシェービング成形することができ、その上、アウ
タロアーダイおよびインナロアーダイが粗歯形ブランク
の下降に同期してねじれ方向に相対回転するから、歯筋
がはす歯状に傾斜していても該歯筋に沿う粗歯形部のシ
ェービング加工が精度よく行なわれ、以上の結果、安定
したシェービング面が得られる。
また特に第2の特徴によれば、ストリッパでバリ部を
押さえながらアッパーダイで粗歯形ブランクをアウタロ
アーダイ内に押込んでシェービング成形し、シェービン
グ滓部がアウタロアーダイによりバリ部に圧着されるよ
うにしたから、細かく分散することなくバリ部に沿って
側方に逃げ、安定したシェービング面が得られるととも
に生産性が向上する。
(3)実施例 以下、図面により本発明の一実施例について説明する
と、先ず第1図において、例えばはす歯歯車の成形にあ
たっては、加熱状態での鍛造成形により粗歯形ブランク
1が準備される。この粗歯形ブランク1は、歯筋が直線
状でなく、回転軸線に対し所定角度傾斜したはす歯状で
ある粗歯形部2を外周に有するとともに、その粗歯形部
2の一端には鍛造時に生じたバリ部2aが全周にわたって
残されたままとなっている。該粗歯形ブランク1は、シ
ェービング温度たとえば700〜950℃に加熱された状態で
成形装置3に供給され、該成形装置3により粗歯形部2
の歯筋に沿ったシェービング加工が行なわれる。
成形装置3は、インナーロアーダイ4およびアウタロ
アーダイ5から成るロアーダイ6と、インナロアーダイ
4との間に粗歯形ブランク1を挟持してアウタロアーダ
イ5に押込むためのアッパーダイ7と、アッパーダイ7
の下降に同期してアウタロアーダイ5を回転、即ち角変
位作動せしめるための回転駆動機構8とを備える。
固定のダイセットプレート9上にはダイプレート10が
固定され、またダイプレート10上には円筒状のダイホル
ダ11が固定される。このダイホルダ11は、円筒状にそれ
ぞれ形成された上ホルダ部12、中ホルダ部13および下ホ
ルダ部14が同軸に積重ねて相互に固着されて成る。ダイ
ホルダ11には、基本的に円筒状のアウタロアーダイ5が
ダイプレート10の上面との間に間隔をあけた位置で上下
に延びる軸線まわりに回転自在に支持される。またアウ
タロアーダイ5の上部寄り内面には、粗歯形部2をシェ
ービング加工するためにはす歯状に形成された切刃15が
設けられる。
インナロアーダイ4は基本的に円筒状に形成されてお
り、アウタロアーダイ5内に昇降作動を可能として同軸
に配置される。しかも該インナロアーダイ4の上部外面
には前記アウタロアーダイ5の切刃15に噛合する歯部16
が設けられる。またインナロアーダイ4の下端には、ダ
イホルダ11における下ホルダ部14の内面に摺接する鍔部
4aが設けられる。さらにインナロアーダイ4の上端面
は、粗歯形ブランク1を載置すべく該粗歯形部ブランク
1の下面に対応した形状に形成される。
第2図、第3図、第4図および第5図を併せて参照し
て、アウタロアーダイ5の上端部内縁には、環状凹部17
が設けられており、この環状凹部17にはアウタロアーダ
イ5の上端面と面一にして位相合わせ用ガイド部材18が
嵌合、固定される。このガイド部材18は基本的に短円筒
状に形成されるものであり、その内面下部には粗歯形ブ
ランク1の粗歯形部2に対応するガイド歯部19が、アウ
タロアーダイ5の切刃15に連なって設けられる。
ダイセットプレート9およびダイプレート10を上下移
動自在に貫通するノックアウトピン20の下部が図示しな
いシリンダ等の駆動手段に連結され、該ノックアウトピ
ン20は、インナロアーダイ4の中央部で上下に延びて穿
設された貫通穴4b内を上昇して粗歯形ブランク1の下面
に当接可能である。またアウタロアーダイ5の下部に
は、上下方向に延びる軸線を有するシリンダ21が周方向
に等間隔をあけた複数個所に埋設、配置されており、こ
れらのシリンダ21のピストンロッド22はアウタロアーダ
イ5の下面から下方に延びてインナロアーダイ4におけ
る下端の鍔部4a上面に当接する。
ダイプレート10の上部には、ノックアウトピン20を囲
む周方向複数位置に、上下方向に延びる軸線を有するシ
リンダ23が埋設、配置されており、これらのシリンダ23
のピストンロッド24はインナロアーダイ4の下面に当接
する。しかも各シリンダ23は、粗歯形ブランク1をイン
ナロアーダイ4上に載せる原位置では、インナロアーダ
イ4の上端縁がアウタロアーダイ5の上部内端縁よりも
わずかに下方に位置するように前記シリンダ21による下
方への押圧力に対抗する上方への押圧力を発揮するもの
であり、インナロアーダイ4が第1図で示す原位置にあ
る状態から下降するときには、インナロアーダイ4を介
して粗歯形ブランク1にカウンター圧を作用すべく上方
に向けての押圧力を発揮する。
アッパーダイ7は、粗歯形ブランク1の上面に対応し
た下面を有して基本的に円柱状に形成しており、図示し
ない昇降駆動手段に連結されて昇降可能な可動ダイプレ
ート25に固設されたホルダ26に、制限された範囲の相対
移動を許容して保持される。このアッパーダイ7の外面
には軸方向に延びる歯筋を有する歯部27が設けられる。
ホルダ26には、アッパーダイ7を囲繞する環状に形成
されたストリッパ28が吊下される。すなわちストリッパ
28には上下に延びる複数のロッド29の基端が固着されて
おり、これらのロッド29の上端に設けられた規制鍔30、
上下に延びるとともに両端を閉塞してホルダ26に設けら
れた保持孔31に摺動可能に嵌合される。しかも保持孔31
の上部閉塞端と規制鍔30との間にはばね32または油圧シ
リンダが介設されており、このばね32または油圧シリン
ダの反発力によりストリッパ28は下方に向けて弾発付勢
される。したがってストリッパ28は下方に向けて弾発付
勢されながらアッパーダイ7に対して上下に制限された
範囲で相対移動可能である。
ストリッパ28の内縁下部には下方に向けて突出する突
部28aが突設されており、この突部28aの下端はインナロ
アーダイ4上に載った粗歯形ブランク1における粗歯形
部2のバリ部2a上端面に当接可能である。しかもストリ
ッパ28の内面にはアッパーダイ7の歯部27に噛合する歯
部33が設けられる。
回転駆動機構8は、アッパーダイ7の昇降作動に応じ
てアウタロアーダイ5を軸線まわりに回転駆動するため
のものであり、上下に延びる軸線を有してアッパーダイ
7に連結されるスクリュウシャフト35と、該スクリュウ
シャフト35に螺合されるドライブギヤ36と、ドライブギ
ヤ36に噛合するドリブンギヤ37とを備える。
ダイホルダ11における上ホルダ部12には、上下方向に
延びるスリーブ38が固定され、下ホルダ部14には該スリ
ーブ38と同軸上にスリーブ39が固定される。ドライブギ
ヤ36は両スリーブ38,39間で軸線まわりに回転自在に支
承される。またスクリュウシャフト35は、両スリーブ3
8,39を軸方向移動自在に貫通し、該スクリュウシャフト
35の中間部外面に刻設されたねじ部35aがドライブギヤ3
6の内面に螺合される。またドリブンギヤ37はアウタロ
アーダイ5の外面に刻設されており、このドリブンギヤ
37がドライブギヤ36に噛合される。したがってスクリュ
ウシャフト35の軸方向移動に応じてドライブギヤ36が回
転駆動され、さらにドリブンギヤ37すなわちアウタロア
ーダイ5が角変位駆動される。
またスクリュウシャフト35の下部には、横断面を非円
形とした係合部35bが設けられており、この係合部35b
は、回転作動を阻止するようにして下ホルダ部14に配設
された係止部材40を移動自在に貫通する。これによりス
クリューシャフト35の回転作動が阻止されることにな
る。またスクリュウシャフト35の下端は、上下に延びて
ダイプレート10に固定配置されたシリンダ41におけるピ
ストンロッド42の上端に当接しており、このシリンダ41
を伸長作動せしめることにより、スクリュウシャフト35
が上昇作動する。
スクリュウシャフト35の上端には、連結ロッド43が同
軸に連結される。この連結ロッド43の上端には鍔部43a
が設けられており、この鍔部43aは可動ダイプレート25
の下面に固設された保持部材44と可動ダイプレート25と
の間で、制限された範囲での上下相対移動を許容して保
持される。これによりスクリュウシャフト35はアッパー
ダイ7すなわち可動ダイプレート25の昇降作動に応じて
昇降する。
しかも連結ロッド43の背面とアッパーダイ7の背面と
に同一圧力を作用させるべく、それらの背面に臨む空間
を結ぶ通路45が可動ダイプレート25に穿設される。
次に成形装置3による粗歯形ブランク1の加工手順に
ついて説明すると、先ず700〜950℃に加熱された状態に
ある粗歯形ブランク1を、ガイド部材18のガイド歯部19
によって粗歯形部2の位相が、アウタロアーダイ5の切
刃15に合うようにしてロアーダイ6上に載置する。
次いで可動ダイプレート25を下降作動せしめると、第
1図で示すように粗歯形ブランク1はロアーダイ6にお
けるインナロアーダイ4とアッパーダイ7との間に挟持
されることになる。この状態でさらに可動ダイプレート
25を降下させると、粗歯形ブランク1は、インナロアー
ダイ4およびアッパーダイ7間に挟持されたまま、アウ
タロアーダイ5内に押込まれていく。
しかも可動ダイプレート25およびアッパーダイ7の降
下によりスクリュウシャフト35も降下するので、回転駆
動機構8の作用により、アウタロアーダイ5は粗歯形ブ
ランク1の降下に同期して回転駆動されることになる。
したがって、粗歯形ブランク1の降下に同期してアウタ
ロアーダイ5およびインナロアーダイ4がねじれ方向に
相対回転することになり、この相対回転動作により切刃
15で粗歯形部2をシェービング成形することができる。
このシェービング加工時に、粗歯形部2には切刃15に
よりシェービング荷重(引張応力)が作用する。このよ
うな一定方向のみの荷重が作用したままであると、切刃
15の抵抗により粗歯形部2にはその歯先のびびりやひ
け、ならびに二次剪断による亀裂等が生じ、ノックアウ
トピン20によるノックアウト時にも切刃15から製品がス
ムーズに抜けずに上述と同様の欠陥が生じることにな
る。
しかるに、インナロアーダイ4にはその下降時に複数
のシリンダ23によるカウンター圧が作用する。これによ
り粗歯形部2には、シェービング荷重と、そのシェービ
ング荷重に対抗するカウンター圧による圧縮荷重とが作
用することになり、一定の引張および圧縮応力のバラン
ス状態で粗歯形部2のシェービング加工が行なわれるこ
とになる。
しかもアッパーダイ7による粗歯形ブランク1の押下
げ時には、第4図で示すようにストリッパ28の下端の突
部28aが粗歯形ンク1における粗歯形部2の上部のバリ
部2aに当接するので、カウンター圧が粗歯形部2に有効
に作用する。さらにストリッパ28は、該ストリッパ28に
対するホルダ26の下方への相対移動に応じてばね32が圧
縮されることにより、粗歯形部2に背圧を加えることに
なる。したがって粗歯形部2にはカウンター圧とそれに
対抗する背圧とが作用することになり、粗歯形部2の内
圧を増大することができ、シェービング加工時にびび
り、ひけおよびだれ等の欠陥が生じることを確実に防止
することができる。
またこのシェービング時に生じるシェービング滓部2b
は、アウタロアーダイ5の切刃15によりストリッパ28で
押さえられているバリ部2aに押付けられる。したがって
シェービング滓部2bはバリ部2aに圧着し、細かく分散す
ることなく該バリ部2aに沿って側方に逃げるので、安定
したシェービング面が得られるとともに生産性が向上す
る。
インナロアーダイ4が最下限まで降下したときに粗歯
形部2のシェービング加工が終了するが、このときアウ
タロアーダイ5は粗歯形部ブランク1のバリ部2aを剪断
し、第6図および第7図で示すように、アウタロアーダ
イ5の切刃15に対応する部分でバリ部2aの上面は半抜き
バリ部2a′として隆起し、またシェービング滓部2bもバ
リ部2aに付着したままとなる。すなわち半抜きバリ部2
a′を含むバリ部2a′と、シェービング滓部2bとは、シ
ェービング加工により形成された成形歯形2cの端面から
分離する直前の半抜き状態で残り、成形装置3内にバリ
部2aおよびシェービング滓部2bが分散することはない。
その後、アッパーダイ7を上昇させ、このときシリンダ
41を伸長作動せしめることによりスクリュウシャフト35
が上昇し、それに応じてアウタロアーダイ5が加工時と
逆方向に回転し、それによりインナロアーダイ4が上昇
する。そこでノックアウトピン20によりシェービング加
工が終了した粗歯形ブランク1をロアーダイ6上から取
外し、さらにシェービング加工により生じたばり部分を
切除して製品を得る。
ここで歯面のひけ量とカウンター圧との関係を示すと
第8図のようになり、許容ひけ量を2mmとすると、カウ
ンター圧は3kg/mm2以上であることが必要である。また
シェービング温度と成形性との関係を示すと第9図のよ
うになる。この第9図はだれ量のシェービング温度に対
する関係を示すものであるが、許容だれ量を1mmとした
ときにシェービング温度は950℃以下であることが要求
される。またシェービング温度が700℃未満であると加
工時に被加工部にかけが生じるので、結局シェービング
温度は700〜950℃であることが要求されることになる。
次に本発明に従ってはす歯歯車を成形したときの具体
例を示す。
材質をSCM420、SCr420として直径を77mmΦとした粗歯
形ブランクを、加熱状態で1000Tonプレスにより鍛造成
形する。次いで700〜950℃の加熱状態で、シェービング
代を0〜0.6mm、シェービング速度を90〜250mm/sec、シ
ェービング荷重を60〜140Ton、カウンター圧力を3〜8k
g/mm2とした条件下で、歯先円直径を76mmΦ、歯数を27
〜29、ねじれ角を36度としたモジュール2.5のインボリ
ュートはす歯歯車を成形した。
このとき、歯部を周方向表面粗さをR1,軸方向粗さをR
2、とすると、NO.1およびNO.2の製品精度はDIN等級で9
級に対応する目標値に対して次表に示すようになる。
この結果から判るように、本発明に従ってはす歯歯車
を成形しても、充分精度の高い歯車を得ることができ
る。
C.発明の効果 以上のように本発明の第1の特徴によれば、歯筋がは
す歯状に傾斜したはす歯歯車類を成形するにあたり、加
熱状態にある粗歯形ブランクをインナロアーダイおよび
アパーダイ間に挟持したまま該アッパーダイによって粗
歯形ブランクをアウタロアーダイに押込んで、該アウタ
ロアーダイの切刃により粗歯形部をその歯筋に沿ってシ
ェービング形成するようにしたので、構成を比較的簡単
にし、しかも荷重を比較的小さくしてシェービング成形
することができ、成形装置の小型化に寄与することがで
きる。
しかもそのシェービング成形時には、シェービング荷
重に対抗するカウンター圧による圧縮荷重を、粗歯形部
に対応する粗歯形ブランク上面に当接するストリッパ
と、インナロアーダイとの間で粗歯形部に有効に作用さ
せることができるから、粗歯形部に於いてシェービング
荷重とカウンター圧による圧縮荷重とをバランスさせな
がらシェービング成形することができ、その上、アウタ
ロアーダイおよびインナロアーダイが粗歯形ブランクの
下降に同期してねじれ方向に相対回転するようにしたか
ら、歯筋がはす歯状に傾斜していても該歯筋に沿う粗歯
形部のシェービング加工を常に精度よく行なうことがで
き、それらの結果、安定したシェービング面が得られ、
製品の成形精度向上に寄与することができる。
また特に第2の特徴によれば、粗歯形ブランクの鍛造
成形時に生じたバリ部をストリッパで押さえながらアッ
パーダイで粗歯形ブランクをアウタロアーダイ内に押込
んでシェービング成形し、そのシェービング滓部をアウ
タロアーダイでバリ部に圧着するようにしたので、シェ
ービング滓部が細かく分散することなくバリ部に沿って
側方に逃げ、従って安定したシェービング面が得られる
とともに生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】 図面は本発明の一実施例を示すものであり、第1図は成
形装置の縦断面図であって第2図のI−I線断面図、第
2図は第1図のII−II線断面図、第3図は第1図のIII
部拡大図、第4図は成形終了時の第3図に対応した断面
図、第5図は第3図のV−V線断面図、第6図は成形終
了時の粗歯形ブランクを示す斜視図、第7図は第4図の
VII−VII線断面図、第8図はカウンター圧力および歯面
のひけ量の関係を示すグラフ、第9図はシェービング温
度およびだれ量の関係を示すグラフである。 1……粗歯形ブランク、2……粗歯形部、2a……バリ
部、2b……シェービング滓部、4……インナロアーダ
イ、5……アウタロアーダイ、6……ロアーダイ、7…
…アッパーダイ、8……回転駆動機構、9……ダイセッ
トプレート、15……切刃、23……シリンダ、28……スト
リッパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 狩野 嘉明 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホ ンダエンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−134230(JP,A) 実開 昭59−194347(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】はす歯状歯筋の粗歯形部(2)を外周に有
    する粗歯形ブランク(1)を載置し得るロアーダイ
    (6)を、前記粗歯形部(2)をシェービング成形すべ
    くはす歯状に形成された切刃(15)を内周に有してダイ
    セットプレート(9)上に昇降不能且つ回動可能に支持
    されたアウタロアーダイ(5)と、前記切刃(15)に噛
    合する歯部(16)を有して昇降可能なインナロアーダイ
    (4)とから構成し、前記インナロアーダイ(4)の上
    方には、該インナロアーダイ(4)との間に前記粗歯形
    ブランク(1)を挟持し得る昇降可能なアッパーダイ
    (7)を配設し、そのアッパーダイ(7)を下降動作に
    より、該アッパーダイ(7)とインナロアーダイ(4)
    との間に前記粗歯形ブランク(1)を挟持したまま該粗
    歯形ブランク(1)をアウタロアーダイ(5)内に押込
    んで前記切刃(15)により粗歯形部(2)をその歯筋に
    沿ってシェービング成形するようにした、はす歯歯車類
    の成形装置であって、 前記アッパーダイ(7)の下降に同期してアウタロアー
    ダイ(5)を角変位作動させる回転駆動機構(8)と、 前記シェービング成形時にインナロアーダイ(4)を介
    して前記粗歯形部ブランク(1)の粗歯形部(2)に所
    定のカウンター圧を作用させるべくダイセットプレート
    (9)及びインナロアーダイ(4)間に設けられたシリ
    ンダ(23)と、 前記アッパーダイ(7)との軸方向相対移動を可能にし
    て該アッパーダイ(7)を囲繞し、前記シェービング成
    形時には前記粗歯形部(2)に対応する粗歯形ブランク
    (1)の上面に接触するストリッパ(28)とを備えたこ
    とを特徴とする、はす歯歯車の成形装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載された成形装置を用いた、
    はす歯歯車の成形方法であって、 鍛造成形時に生じたバリ部(2a)を粗歯形部(2)の一
    端全周に残したままで粗歯形ブランク(1)を準備する
    と共に、その粗歯形ブランク(1)を加熱状態で前記ロ
    アーダイ(6)上に載置し、 次いで前記アッパーダイ(7)を下降させることによ
    り、前記ストリッパ(28)で粗歯形部(2)のバリ部
    (2a)を上方より押え且つ前記シリンダ(23)よりイン
    ナロアーダイ(4)を介して粗歯形部(2)に所定のカ
    ウンター圧を作用させながら粗歯形ブランク(1)をア
    ウタロアーダイ(5)内に押込み、その粗歯形ブランク
    (1)の下降に同期してアウタロアーダイ(5)および
    インナロアーダイ(4)をねじれ方向に相対回転させな
    がら前記切刃(15)で粗歯形部(2)をシェービング成
    形して、そのシェービングにより生じるシェービング滓
    部(2b)をアウタロアーダイ(5)でバリ部(2a)に圧
    着し、バリ部(2a)およびシェービング滓部(2b)を、
    シェービング後の成形歯形の端面から分離する直前の半
    抜き状態とすることを特徴とする、はす歯歯車類の成形
    方法。
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