JP2588622Y2

JP2588622Y2 - トランスファプレスのワーク搬出装置

Info

Publication number: JP2588622Y2
Application number: JP1992084763U
Authority: JP
Inventors: 正英砂田
Original assignee: Komatsu Ltd
Current assignee: Komatsu Ltd
Priority date: 1992-12-09
Filing date: 1992-12-09
Publication date: 1999-01-13
Anticipated expiration: 2007-12-09
Also published as: JPH0648926U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、トランスファプレス
により成形されたワークをプレス本体内より搬出するト
ランスファプレスのワーク搬出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来トランスファプレスには、トランス
ファフィーダが装備されていて、このトランスファフィ
ーダにより各加工ステーション間のワークの搬送を行っ
ている。またトランスファプレスのワーク搬出側にはワ
ーク搬出用コンベヤが設置されていて、トランスファプ
レスにより成形の完了したワークは、このワーク搬出用
コンベヤにより搬出している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし従来のように成
形の完了したワークをワーク搬出用コンベヤで搬出する
ようにしたものでは、搬出されたワークをさらに別工程
で加工するような場合、搬出されたワークを位置決めす
るための手段を別に設ける必要があるため、設備費が嵩
むと共に、ワークが変った場合の段取り替えに多くの時
間を要して生産性が悪いなどの不具合があった。この考
案はかかる不具合を改善するためになされたもので、成
形の完了したワークを位置決めした状態でプレス本体内
より搬出できるようにしたトランスファプレスのワーク
搬出装置を提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この考案は上記目的を達
成するために、２次元または３次元方向に動作されるト
ランスファバーが設けられたプレス本体のワーク搬出側
に、ワーク搬送方向と直交する方向へ移動自在なクラン
プキャリヤを設け、これらクランプキャリヤに上記トラ
ンスファバーをフィード方向へ駆動するフィードキャリ
ヤにキャリヤブラケットを介して連動された一対のフィ
ードバーをワーク搬送方向へ移動自在に支承し、かつこ
れらフィードバーに、上記トランスファバーの搬送ピッ
チと同一ピッチで把持部を有するフィンガを取付けたも
のである。また上記各クランプキャリヤをクランプシリ
ンダにより接離方向へ駆動自在としたものである。さら
にフィードバーの内幅寸法を調整する内幅調整機構を設
けたものである。

【０００５】

【作用】上記構成によりプレス本体内より成形の完
了したワークを位置決めした状態で搬出できるため、成
形後別工程でワークを加工する場合でも、改めてワーク
を位置決めする必要がないため、位置決め手段が不要と
なる。またフィードバーの内幅寸法を内幅調整機構によ
り簡単に調整することができるため、ワークの大きさが
変っても容易に対応することができる。

【０００６】

【実施例】この考案の一実施例を図面を参照して詳
述する。図１はトランスファプレスの平面図、図２はワ
ーク搬送装置の平面図、図３は同正面図、図４は図３の
Ｘ方向からの矢視図、図５は作用説明図である。

【０００７】図１において１はプレス本体で、例えば４
本のアプライト１ａ間に、ワーク搬送方向Ａに沿って並
設された一対のトランスファバー２ａを有するトランス
ファフィーダ２が設置されており、このトランスファフ
ィーダ２の各トランスファバー２ａを２次元または３次
元方向へ動作させることにより、ワーク３を各加工ステ
ーションＷ₁、Ｗ₂…へ順次搬送するようになってい
る。そして上記プレス本体１のワーク搬出側にこの考案
のワーク搬出装置４が設置されている。

【０００８】上記ワーク搬出装置４は図２以下に示すよ
うに、架台５を有していて、この架台５上にワーク搬送
方向Ａと直交する方向に一対のガイドレール５ａが布設
されており、これらガイドレール５ａ上に一対のクラン
プキャリヤ６が移動自在に支承されている。上記架台５
の上部中央には、ワーク搬送方向Ａと平行する方向に別
のガイドレール５ｂが布設されていて、このガイドレー
ル５ｂ上に移動台７が移動自在に支承されている。

【０００９】上記移動台７上にはストローク調整機構８
ａを有するクランプシリンダ８が設置されていて、この
クランプシリンダ８より突設されたピストン杆８ｂの先
端は上記ガイドレール５ｂに移動自在に支承された可動
ブラケット９に接続されていると共に、上記可動ブラケ
ット９には一対のリンク１０の一端側がピン１１により
枢着されている。これらリンク１０の他端他側はほぼ八
字形に開脚されていて、他端部がピン１２により上記ク
ランプキャリヤ６の底部にそれぞれ枢着されていると共
に、上記クランプシリンダ８はストローク調整機構８ａ
のねじ軸８ｃを回転することによりストロークが任意に
調整できるようになっている。

【００１０】また上記移動台７の端部には、架台５上に
設けられた内幅調整機構１４のねじ軸１４ａの一端が螺
挿されている。この内幅調整機構１４はワーク３の大き
さに合せて後述する一対のフィードバー１５の内幅を調
整するもので、上記ねじ軸１４ａの他端に設けられたハ
ンドル１４ｂを回転して移動台７をワーク搬送方向Ａと
平行する方向へ移動することにより、フィードバー１５
の内幅寸法が調整できるようになっている。

【００１１】一方上記各クランプキャリヤ６には複数個
のカムフォロワ１８が設けられていて、これらカムフォ
ロワ１８に、クランプキャリヤ６毎にフィードバー１５
が支承されている。上記各フィードバー１５はワーク搬
送方向に並設されていて、対向する辺にフィンガプレー
ト１５ａを介してフィンガ１５ｂが取付けられている。
上記フィンガ１５ｂは例えばウレタンゴムのような弾性
板により形成されていて、フィンガプレート１５ａとほ
ぼ同じ長さとなっていると共に、対向面にはプレス本体
１の各加工ステーションＷ₁、Ｗ₂…間と同じピッチで
円弧状の把持部１５ｃが切欠形成されており、これら把
持部１５ｃの間でワーク３をクランプするようになって
いる。

【００１２】また上記トランスファフィーダ２のフィー
ドキャリヤ２ｂからは斜め下方に一対のキャリヤブラケ
ット２ｃがワーク搬送方向Ａと直交する方向に間隔を存
して突設されており、これらキャリヤブラケット２ｃの
先端間に連結軸２ｄが横架されている。そしてこの連結
軸２ｄの両端側に連結軸２ｄとフィードバー１５を連結
する連結部材２０が設けられている。上記連結部材２０
はフィードバー１５と係合するキー２０ａを有してい
て、これらキー２０ａにより連結軸２ｄとフィードバー
１５間が連結されていると共に、ハンドル２０ｂにより
キー２０ａをフィードバー１５より外すことにより、フ
ィードバー１５がクランプキャリヤ６より引き出せるよ
うになっている。

【００１３】次に作用を説明すると、プレス本体１によ
り成形されて最終加工ステーションＷ₈に達したワーク
３は、最終加工ステーションＷ₈で成形された後スライ
ド（図示せず）の上昇とともに最終加工ステーションＷ
₈よりワーク受け台２１上へトランスファバー２ａによ
り搬出される。その後トランスファバー２ａのリターン
動作により上流側へ移動されるフィードキャリヤ２ｂに
より、キャリヤブラケット２ｃを介してフィードバー１
５が図５のリターン方向へ移動されるため、各フィード
バー１５の上流側端がワーク受け台２１に達する。

【００１４】そしてこの状態でクランプシリンダ８によ
り各クランプキャリヤ６がクランプ方向へ移動されるた
め、各フィードバー１５に取付けられたフィンガ１５ｂ
の把持部１５ｃがワーク３をクランプすると共に、次に
トランスファバー２ａがアドバンス方向へ動作されると
きに、各フィードバー１５もアドバンス方向へ１ピッチ
移動される。そして１ピッチ移動したところで、クラン
プシリンダ８により各フィードバー１５がアンクランプ
方向へ動作されるため、フィンガ１５ｂにクランプされ
たワーク３はアンクランプされて、各フィードバー１５
の間に設けられたワーク受け台２２上に支持される。

【００１５】以下上記動作を繰返すことにより、プレス
本体１により成形の完了したワーク３をプレス本体１の
成形工程と同ピッチで順次搬出することができるため、
成形後別工程でさらに加工する場合も、改めてワーク３
の位置決めをせずに次の装置へ搬入することができる。
またワーク３の大きさが変更になって各フィードバー１
５の内幅寸法をワーク３に合せて調整する場合は、内幅
調整機構１４のハンドル１４ｂにより、クランプシリン
ダ８の設置された移動台７を移動調整すればよい。上記
操作により内幅を調整するとクランプストロークが変化
するので、内幅調整後ストローク調整機構８ａにより所
定のクランプストロークとなるようにクランプシリンダ
８のストロークを調整すればよい。

【００１６】

【考案の効果】この考案は以上詳述したように、２次元
または３次元動作されるトランスファバーによりワーク
受け台上に搬出されたワークを、フィードバーにより位
置決めした状態で最終搬出位置まで搬送することができ
るため、成形の完了したワークを別の機械を使用して再
加工する場合、ワークを再度位置決めする必要がない。
これによってトランスファプレスと別の機械の間に位置
決め手段を設ける必要がないため、構成が簡素化される
上、装置のコストダウンが図れると共に、位置決め工程
を省略することによって工程が短縮されるため、サイク
ルタイムの短縮による生産性の向上が図れるようにな
る。またワークが変った場合でも、位置決め手段の段取
り替えが不要となるため、段取り替え時間の大幅な削減
が図れると共に、トランスファバーを駆動するフィート
キャリヤを利用して、フィードバーをフィード方向へ駆
動することから、フィードバーの駆動手段を別に設ける
必要がないと共に、フィードキャリヤとフィードバーの
間をキャリヤブラケットを介して連動させるだけでよい
ため、連動手段の構成も簡単になる。しかもクランプシ
リンダによりクランプキャリヤを接離方向へ駆動するこ
とにより、フィードバーのクランプ、アンクランプを行
うようにしたことから、フィードバーのクランプ手段が
簡単に構成できると共に、フィードバーの内幅調整機構
を設けることによって、ワークの大きさが変った場合で
も、内幅調整機構によりフィードバーの内幅寸法を調整
することができるため、種々の大きさのワークにも容易
に対応することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例になるワーク搬出装置を採
用したトランスファプレスの平面図である。

【図２】この考案の一実施例になるワーク搬出装置の平
面図である。

【図３】この考案の一実施例になるワーク搬出装置の正
面図である。

【図４】図３のＸ方向からの矢視図である。

【図５】この考案の一実施例になるワーク搬出装置の作
用説明図である。

【符号の説明】

１・・・プレス本体、２ａ・・・トランスファバー、２
ｂ・・・フィードキャリヤ、２ｃ・・・キャリヤブラケ
ット、６・・・クランプキャリヤ、８・・・クランプシ
リンダ、１５・・・フィードバー、１５ｂ・・・フィン
ガ、１５ｃ・・・把持部、Ａ・・・ワーク搬送方向。

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】２次元または３次元方向に動作されるト
ランスファバーが設けられたプレス本体１のワーク搬出
側に、ワーク搬送方向Ａと直交する方向へ移動自在なク
ランプキャリヤ６を設け、これらクランプキャリヤ６に
上記トランスファバー２ａをフィード方向へ駆動するフ
ィードキャリヤ２ｂにキャリヤブラケット２ｃを介して
連動された一対のフィードバー１５をワーク搬送方向Ａ
へ移動自在に支承し、かつこれらフィードバー１５に、
上記トランスファバー２ａの搬送ピッチと同一ピッチで
把持部１５ｃを有するフィンガ１５ｂを取付けてなるト
ランスファプレスのワーク搬送装置。
【請求項２】各クランプキャリヤ６をクランプシリン
ダ８により接離方向へ駆動自在としてなる請求項１記載
のトランスファプレスのワーク搬送装置。
【請求項３】フィードバー１５の内幅寸法を調整する
内幅調整機構１４を設けてなる請求項１または２記載の
トランスファプレスのワーク搬送装置。