JP2588197B2 - 熱転写記録用インクシ−ト - Google Patents

熱転写記録用インクシ−ト

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JP2588197B2 JP62134181A JP13418187A JP2588197B2 JP 2588197 B2 JP2588197 B2 JP 2588197B2 JP 62134181 A JP62134181 A JP 62134181A JP 13418187 A JP13418187 A JP 13418187A JP 2588197 B2 JP2588197 B2 JP 2588197B2
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    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
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    • B41M5/392Additives, other than colour forming substances, dyes or pigments, e.g. sensitisers, transfer promoting agents
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱転写記録用インクシートに関し、特にその
色材層(インク層)を形成するインク組成物の改良に関
する。
〔従来の技術及びその問題点〕 支持体としてポリエチレンテレフタレート等の高分子
フィルムを用いた熱転写記録用インクシートでは、記録
時に、加熱されたサーマルヘッドによってフィルム支持
体の一部が溶融してヘッドに融着することがある。この
現象はスティッキング現象と呼ばれて居り、記録品質を
著しく低下させ、ついにはフィルム支持体がサーマルヘ
ッドに焼き付いて熱転写記録用インクシートの送りが出
来なくなる。
このスティッキング現象を防止するには、支持体にコ
ンデンサー紙等のような耐熱性の優れた紙を用いればよ
いのであるが、そうするとサーマルヘッドからの熱伝導
が悪くなるため転写感度及び印字品質の低下が著しい。
これを避けるためにヘッドの印加電力を高くすれば、ヘ
ッドの寿命が著しく損なわれる。
スティッキング防止技術としては、他に、バッキング
層を用いる方法がある。例えば、特開昭55−7646号公報
では、フィルム支持体上にシリコーン樹脂等の耐熱性保
護膜を設けることを提案しているが、サーマルヘッドと
の摩擦が大きいため長時間使用するとサーマルヘッドが
摩耗してしまうという欠点がある。そこで、特開昭58−
171992号公報では、バッキング層の滑性を高めるため、
ワックス類を熱可塑性樹脂と併用することを提案してい
るが、ここに開示されているパラフィンやエチレン系の
ワックス類を用いるとヘッドが汚れるだけでなく、熱転
写記録用インクシートがその保存中にブロッキングを起
こしてしまうという欠点が見られる。
このように、印刷時における印刷品質の低下、スティ
ッキング現象、ヘッドの汚染と損耗、及びシート保存中
のブロッキング等の問題は、いずれも熱転写印刷技術に
おいて解決を迫られている極めて重要な課題である。そ
れにもかかわらず、問題の困難さ故に、従来技術にあっ
てはこれらに部分的に対処するのみであって、これらを
一挙に解決し得るには至らなかった。
〔本発明の目的〕
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、印字品質
の向上、スティッキング防止、ヘッドの汚染と摩耗の防
止を同時に可能にしながら、なお且つ保存中のブロッキ
ングを防止し得るような、高感度の熱転写記録用インク
シートを提供するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は上記目的を達成するために鋭意研究を重
ねた結果、熱溶融性インク組成物の主成分として特定の
融点範囲及び分子量範囲のジオキシ化合物と二塩基酸又
は二塩基酸の酸無水物との重縮合反応によって合成され
るエステルオリゴマーを熱溶融材として選びかつ、シリ
コーンオイルを添加することにより、上記目的が達成さ
れることを見出し本発明に至った。
即ち、本発明は、着色剤又は/及び無機もしくは有機
の微粉末と、熱溶融材とを含有する色材層を有する熱転
写記録用インクシートにおいて、熱溶融材が、数平均分
子量500〜6000及び融点範囲60〜110℃のジオキシ化合物
と二塩基酸又は二塩基酸の酸無水物との重縮合反応によ
って合成されるエステルオリゴマーを40重量%以上含有
し、かつシリコーンオイルを色材層全量に対し0.1〜5
重量%含むことを特徴とする熱転写記録用インクシート
を提供するものである。
熱転写シートは特定の巾にスリッティングされて、ロ
ール状で使用されることが多い。その際、色材層中にシ
リコーンオイルを加えておくと、条件によってはこれが
色材層の直上の支持体背面に移行することが明らかにな
った。この発見をもとに種々検討した結果、条件を選べ
ば、このような方法により支持体背面にシリコーンオイ
ルをバッキングしたのと同様の効果をもたらし得る事を
見いだした。本発明はこのようなシリコーンオイルの移
行性を有効に利用してバッキング層を設けることなくス
ティッキング現象を防止するものである。
本発明は低エネルギー印字のためにワックス等の熱溶
融材の融点を低く設計し、それに伴う地汚れを防止する
ため、高融点の熱可塑性樹脂を少量添加していた従来の
方法に代えて、数平均分子量500〜6000及び融点範囲60
〜110℃のジオキシ化合物と二塩基酸又は二塩基酸の酸
無水物との重縮合反応によって合成されるエステルオリ
ゴマー及びシリコーンオイルを選択することにより、上
記目的を達成したものである。
又、本発明は支持体上、熱溶融材を含有する色材層を
有する熱転写記録用インクシートの熱溶融材中に上記の
ようなエステルオリゴマーを40重量%以上含有せしめる
ことによって上記目的を達成するものであり、この含有
量が40重量%未満ではエステルオリゴマーの高転写感度
を発揮できない。
本発明の熱転写記録用インクシートは支持体であるベ
ースフィルム上に少なくとも一層からなる色材層を有し
ており、この色材層は少なくとも一種の上記の如き特定
のエステルオリゴマーを含有する。
又、この色材層は少なくとも一種の着色剤又は/及び
無機もしくは有機の微粉末を含有する。着色剤としては
従来から知られている黄色、赤色、青色、黒色等各種染
料または顔料を特別の制限なしに使用することが出来
る。例えば、黒色顔料としてはカーボンブラック、オイ
ルブラックが用いられる。又、本発明において用いられ
る無機もしくは有機の微粉末は目的に応じて磁性粉その
他金属粉末、又は導電性粉末であってもよい。
本発明に用いられるエステルオリゴマーは、ジオキシ
化合物と二塩基酸、或いは二塩基酸の酸無水物との重縮
合反応によって合成され、従来のポリエチレンテレフタ
レート系ポリエステルに比べ重合度が低く、熱転写イン
ク用の熱溶融材として適した比較的低融点で狭い温度範
囲で融解するエステルオリゴマーである。このエステル
オリゴマーの数平均分子量及び融点は通常末端基から算
出した数平均分子量500〜6000、環球法融点範囲60〜110
℃であり、これらの合成方法は公知のいずれの方法によ
ってもよい。
本発明に用いられる二塩基酸としては、例えばアジピ
ン酸、アゼライン酸、セバチン酸、コハク酸、ドデカン
2酸等が挙げられ、ジオキシ化合物としては、エチレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオー
ル、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ネ
オペンチルグリコールなどが挙げられる。
本発明に使用するエステルオリゴマーは単体で用いて
もよいし、2種以上のエステルオリゴマー同志、又はパ
ラフィン、カルナバワックス等従来から汎用されている
ワックス類や水添ロジン、エステルガム等のロジン誘導
体、ポリエチレンワックス、エチレン−アルキルアクリ
レート等との併用であっても良い。
また、本発明の熱転写記録用インクシートはベースフ
ィルム又はベースフィルム上の塗膜層と接触して本発明
の色材層を少なくとも一層塗布したものであり、その他
に上塗層又は通電発熱用抵抗層等を他の構成層として有
していてもよい。
本発明で用いるシリコーンオイルとは、無機質のシロ
キサン構造(Si−O−Si)と有機質のメチル基、フェニ
ル基から成る合成油の他に、メチル基の一部にオレフィ
ン、ポリエーテルなど各種の有機基を導入したものであ
る。それらの具体例としては下記のものが挙げられる。
ジメチルシリコーンオイル、メチルスチレン変性シリ
コーンオイル、オレフィン変性シリコーンオイル、ポリ
エーテル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーン
オイル、カルボキシル変性シリコーンオイル等がある。
これらシリコーンオイルの添加量は、オイルの種類に
よっても異なるが、色材層全量に対して0.1〜5重量%
が適当であり、その上限を越えると低エネルギーでの記
録が困難となり転写濃度ムラ、ドット抜け等の欠陥が生
じて、印字品質が悪くなる。また、塗布量が上記下限未
満の場合、高温環境下では、地汚れ、尾引きが発生し、
スティッキングも起こりやすい。
〔発明の効果〕
以上述べたような構成により得られた、熱転写記録用
インクシートは、転写感度が高いため低エネルギー印字
が可能であり、印字の高速化に適する。しかも、印字品
質は良好であり、スティッキングは起こらない。サーマ
ルヘッドへの悪影響もないため、メンテナンスフリーが
可能となる。更に、シート保存中のブロッキングもな
く、本発明の目的の全てが全うされる。
〔実施例〕
以下に本発明を実施例に依って具体的に説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
尚、例中の「部」、「%」は特記しない限りは重量基
準である。
実施例1 ポリデカメチレンアジペート(数平均分子量1600,融点7
3℃) 80部 エステルガムHS(荒川化学社製) 5部 カーボンブラック#44(三菱化成社製) 15部 上記の組成物をトルエン200部と共にボールミルで12
時間混練し均一な塗布液を得た。この塗布液100部に対
してシリコーンオイル(信越シリコーンKF96)を1部加
えて撹拌溶解させた。
この塗布液を予め通常の方法でパラフィンを乾燥膜厚
1μとなるように塗布した厚さ3.5μのポリエチレンテ
レフタレートフィルム(東レ、ルミラー)上にワイヤー
バーで塗布し、乾燥膜厚が3.5μの色材層を設けて熱転
写インクシートを作成した。
第1図に示す如く、上記のようにして得られたインク
シート1を、色材層2とポリエチレンテレフタレートフ
ィルム支持体3の背面が密着するように二枚重ね、50℃
の恒温器中で10g/cm2の圧力をかけ15時間放置した後、
供試サンプルを切り出しNEC文豪ミニ7Eを用いて負荷エ
ネルギーを変えて普通紙(BEKK 160秒)の上に印字を行
ない、スティッキング現象発生の有無、加熱ヘッドの汚
れ、印字品質を評価した。
結果を表1に示す。
実施例2 ポリヘキサメチレンセバケート(数平均分子量3200,融
点75℃) 80部 エステルガムHS(荒川化学社製) 5部 カーボンブラック#44(三菱化成社製) 15部 上記組成物を用いて、実施例1と同様の方法で熱転写
インクシートを作成し、印字性能を評価した。
結果を表1に示す。
実施例3 ポリデカメチレンアジペート(実施例1で使用のもの)
80部 エステルガムHS(荒川化学社製) 5部 カーボンブラック#44(三菱化成社製) 15部 上記の組成物をトルエン200部と共にボールミルで12
時間混練し均一な塗布液を得た。この塗布液100部に対
してシリコーンオイル(信越シリコーンKF96)を0.02〜
5部加えて撹拌溶解させ、表2に示すような各種試料を
調製した。
以後実施例1と同様にして熱転写インクシートを作成
し、その印字性能を評価した。
結果を表2に示す。
比較例1 実施例1で得られた塗布液100部に(シリコーンオイ
ルの代りに)流動パラフィンを1部加えた以外は同様に
して熱転写インクシートを作成し、その印字性能を評価
した。
結果を表2に示す。
比較例2 パラフィンワックス(融点72℃) 50部 カルナバワックス 20部 エチレン酢酸ビニル共重合体 10部 カーボンブラック#44 20部 上記組成物をトルエン/メチルエチルケトン=1/1混
合溶液200部と共にボールミルで12時間混練し均一な塗
布液を得た。この塗布液100部に対してシリコーンオイ
ル(信越シリコーンKF96)を1部加えて撹拌溶解させた
後、実施例1と同様に熱転写インクシートを作成し、そ
の印字性能を評価した。
結果を表2に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は印字性能評価に用いたサンプルの略示断面図で
ある。 1:インクシート 2:色材層 3:ポリエチレンテレフタレートフィルム支持体 4:パラフィン層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−13383(JP,A) 特開 昭62−13384(JP,A) 特開 昭61−139489(JP,A) 特開 昭63−194983(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】着色剤又は/及び無機もしくは有機の微粉
    末と、熱溶融材とを含有する色材層を有する熱転写記録
    用インクシートにおいて、熱溶融材が、数平均分子量50
    0〜6000及び融点範囲60〜110℃のジオキシ化合物と二塩
    基酸又は二塩基酸の酸無水物との重縮合反応によて合成
    されるエステルオリゴマーを40重量%以上含有し、かつ
    シリコーンオイルを色材層全量に対し0.1〜5重量%含
    むことを特徴とする熱転写記録用インクシート。
JP62134181A 1987-05-29 1987-05-29 熱転写記録用インクシ−ト Expired - Fee Related JP2588197B2 (ja)

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JPS6213383A (ja) * 1985-07-11 1987-01-22 Fuji Xerox Co Ltd 感熱記録材料
JPS6213384A (ja) * 1985-07-11 1987-01-22 Fuji Xerox Co Ltd 感熱記録材料

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