JP2586569Y2 - エネルギ吸収式中間シャフト - Google Patents

エネルギ吸収式中間シャフト

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JP2586569Y2
JP2586569Y2 JP2004793U JP2004793U JP2586569Y2 JP 2586569 Y2 JP2586569 Y2 JP 2586569Y2 JP 2004793 U JP2004793 U JP 2004793U JP 2004793 U JP2004793 U JP 2004793U JP 2586569 Y2 JP2586569 Y2 JP 2586569Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案に係るエネルギ吸収式中
間シャフトは、自動車のステアリング装置に組み込ん
で、ステアリングホイールの動きをステアリングギヤに
伝達する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車用操舵装置に於いて、ステアリン
グホイールの動きをステアリングギヤに伝達する為、図
9に示す様な機構が使用されている。この図9に於いて
1は、上端部にステアリングホイール2を固定したステ
アリングシャフト、3は、上部、下部両ブラケット4、
5により、インスツルメントパネル6の下面に固定され
たステアリングコラムで、前記ステアリングシャフト1
は、このステアリングコラム3の内側を、回転自在に挿
通されている。
【0003】前記ステアリングシャフト1の下端部で、
前記ステアリングコラム3の下端開口から突出した部分
には、第一の自在継手7を介して、中間シャフト8の上
端部を連結している。更に、この中間シャフト8の下端
部は、第二の自在継手9を介して、ステアリングギヤ
(図示せず)の入力軸10に連結している。
【0004】この様に形成される為、ステアリングホイ
ール2の動きは、ステアリングコラム3を挿通したステ
アリングシャフト1、第一の自在継手7、中間シャフト
8、第二の自在継手9、入力軸10を介してステアリン
グギヤに伝達され、車輪に舵角が付与される。
【0005】ところで、この様に構成されるステアリン
グ機構に於いて、衝突時に運転者を保護する為、ステア
リングコラム3、ステアリングシャフト1、及び中間シ
ャフト8を、衝撃に伴なって、この衝撃のエネルギを吸
収しつつ全長が縮まるエネルギ吸収式のものとする事
が、一般的に行なわれており、エネルギ吸収式中間シャ
フトとして従来から、例えば、特開平3−79472号
公報に記載されたものが知られている。
【0006】この公報に記載された、従来のエネルギ吸
収式中間シャフトは、図10に示す様な4本の部材を組
み合わせる事で構成される。シャフト11は、一方の自
在継手を構成するヨーク12を一端(図10の左端)に
溶接固定し、他端寄り半部外周面には、雄スプライン溝
13を形成している。そして、この雄スプライン溝13
形成部分の2個所位置に凹溝14a、14bを、それぞ
れ全周に亙って形成している。
【0007】次に、接続チューブ15は、内周面に雌ス
プライン溝16を形成している。又、軸方向に離れた3
個所位置には、この接続チューブ15の内周面と外周面
とを連通させる通孔17a、17b、17cを設けてい
る。この内の通孔17a、17bの間隔は、前記凹溝1
4a、14bの間隔と一致させている。
【0008】次に、接続シャフト18は、外周面に雄ス
プライン溝19を形成している。そして、この雄スプラ
イン溝19形成部分の2個所位置に凹溝14c、14d
を、それぞれ全周に亙って形成している。
【0009】次に、チューブ20は、一端側を開口させ
ると共に、他方の自在継手を構成するヨーク21を、他
端部に溶接固定している。又、このチューブ20の内周
面と外周面とを連通させる通孔17dを設けている。
尚、この通孔17dを設ける位置は、前記接続チューブ
15とチューブ20とを突き合わせた場合に、通孔17
cと通孔17dとの間隔が、前記接続シャフト18外周
面の凹溝14c、14dの間隔と一致する様にしてい
る。更に、前記チューブ20の一端開口からヨーク21
の端面迄の深さ寸法Dは、前記接続シャフト18の長さ
寸法Lと等しく(D=L)している。
【0010】上述の様に構成される各部材11、15、
18、20は、図11に示す様に組み合わされると共
に、各通孔17a〜17dを通じて各凹溝14a〜14
dに合成樹脂22a〜22dを注入固化させて、前記各
部材11、15、18、20同士を結合する。前記各合
成樹脂22a〜22dは、前記通孔17a〜17dから
各凹溝14a〜14dに亙って固化する為、前記各部材
11、15、18、20は、回転方向に亙る変位不能に
結合される他、軸方向に亙る変位も不能として結合され
る。尚、この様に各部材11、15、18、20を組み
合わせた状態で、シャフト11の他端面と接続シャフト
18の一端面との間には隙間23が、接続シャフト18
の他端面とヨーク21の端面との間には隙間24が、そ
れぞれ形成される。又、接続シャフト18は、接続チュ
ーブ15とチューブ20との間に掛け渡されて、これら
両チューブ15、20の間での回転力の伝達を可能とす
る他、これら両チューブ15、20の突き合わせ部が折
れ曲がる事を防止する。
【0011】図11に示す様に構成される中間シャフト
8を操舵装置に組み込んだ自動車が衝突し、この自動車
の前部が押し潰されると、前記ヨーク12を含んで構成
される第二の自在継手9が後方(図11の右方)に押さ
れ、前記中間シャフト8に、軸方向に亙って大きな圧縮
力が加わる。この圧縮力により、先ずシャフト11と接
続チューブ15とを接続している合成樹脂22a、22
bが裂断し、前記シャフト11が後方に、前記隙間23
分だけ変位して、シャフト11の他端面と接続シャフト
18の一端面とが突き当たる。
【0012】この状態から更にシャフト11が後方に押
されると、接続シャフト18と接続チューブ15及びチ
ューブ20との間に設けた合成樹脂22c、22dが裂
断し、前記接続チューブ15が後方に、前記隙間24分
だけ変位して、前記接続シャフト18の他端面とヨーク
21の端面とが突き当たる。この状態で、前記チューブ
20の開口端縁と前記接続シャフト18の一端面とは同
一平面に位置する様になり、この接続シャフト18によ
るチューブ20と接続チューブ15との結合支持力(両
チューブ20、15同士が折れ曲がるのを防止する力)
が失われる。
【0013】この結果、前記シャフト11と接続シャフ
ト18とが折れる様にして分離し、シャフト11が接続
シャフト18並びにチューブ20を後方に押す事がなく
なる。従って、衝突時に第二の自在継手9が後方に押さ
れても、第一の自在継手7迄が後方に押される事がなく
なり、ステアリングホイール2が運転者側に突き出す事
で、運転者に危害を与える事が防止される。
【0014】
【考案が解決しようとする課題】ところが、これら従来
から知られたエネルギ吸収式中間シャフトの場合、互い
に独立して構成された4本の部材11、15、18、2
0を、所定の位置関係に組み合わせた状態で、互いを合
成樹脂22a〜22dにより変位不能に結合する為、組
立作業が面倒で、製作費が嵩む事が避けられなかった。
【0015】又、シャフト11と接続シャフト18とが
二分割されているので、両シャフト11、18と接続チ
ューブ15並びにチューブ20との間のガタ止めが3個
所以上必要になる。ガタ止めには前記各シャフト11、
18とチューブ15、20との嵌合長さが或る程度必要
になる為、ガタ止め個所が増える事は中間シャフト8の
全長増大を招き、この中間シャフト8を第一、第二の自
在継手7、9の間に組み込む事が難しくなったり、或は
この中間シャフト8の潰れ代を十分に確保しにくくなる
等の問題を生じる。
【0016】本考案のエネルギ吸収式中間シャフトは、
上述の様な事情に鑑みて考案されたもので、部品点数を
少なくし、組立作業の簡略化を図る事で、製作費の低廉
化を図るものである。
【0017】
【課題を解決する為の手段】本考案のエネルギ吸収式中
間シャフトは、チューブと、このチューブに対する回転
を不能として、チューブ内にこのチューブの一端開口の
側から挿入されたシャフトと、このシャフトと前記チュ
ーブとの間に設けられ、軸方向に亙る強い力が加わった
場合にのみ、前記シャフトとチューブとの軸方向に亙る
変位を可能にする変位制限部とを備えている。
【0018】特に、本考案のエネルギ吸収式中間シャフ
トに於いては、前記チューブの他端部に設けられ、前記
シャフトのチューブ内への挿入量を制限するストッパ部
と、前記シャフトの中間部で前記チューブから外れた部
分に形成された小断面積部と、この小断面積部の周囲を
覆う状態で前記シャフトの周囲に、このシャフトが前記
チューブ内に挿入された状態でこのチューブの一端縁と
突き当たり自在とすべく、このチューブとは独立して前
記シャフトの軸方向に亙る変位自在に設けられた補強部
材とを備えている。そして、この補強部材と前記チュー
ブの一端縁とが突き当たり、且つ前記シャフトの端部が
前記ストッパ部に突き当たった状態で、前記チューブの
一端縁が前記小断面積部の周囲に位置すべく、このチュ
ーブの長さ寸法を規制している
【0019】
【作用】上述の様に構成される本考案のエネルギ吸収式
中間シャフトの場合、通常時にはシャフト中間部の小断
面積部の周囲に補強部材が存在する為、シャフトがこの
小断面積部で折れ曲がる事はない。
【0020】衝突時に軸方向に亙る強い圧縮力が加わる
と、先ず変位制限部による制限力に抗して、シャフトが
チューブ内に、このシャフトの端部が前記ストッパ部に
突き当たる迄押し込まれる。この過程で、前記チューブ
の一端縁が前記補強部材に突き当たり、この補強部材
前記小断面積部の周囲から押し動かす。そして、前記チ
ューブの一端縁が前記小断面積部の周囲に位置する様に
なる。
【0021】この状態で、更に前記圧縮力が加わると、
前記シャフトが小断面積部で折れ曲がり、エネルギ吸収
式中間シャフトの前端側から加えられた衝撃力が、この
中間シャフトの後端側に迄伝わる事を防止する。
【0022】
【実施例】図1〜5は本考案の実施例を示している。本
考案のエネルギ吸収式中間シャフトは、図1に示す様
に、チューブ25と、シャフト26と、補強部材である
覆いチューブ27とから構成されている。この内のチュ
ーブ25の一端寄り(図1の左端寄り)内周面には雌ス
プライン溝28を形成し、シャフト26の他端寄り(図
1の右端寄り)外周面には、雄スプライン溝29を形成
している。そして、前記シャフト26を前記チューブ2
5内に、このチューブ25の一端開口側から挿入し、前
記雌、雄両スプライン溝28、29同士を係合させてい
る。
【0023】又、前記シャフト26の一端部外周面には
凹溝30を、前記チューブ25の中間部外周面で、この
凹溝30と対向する部分には通孔31、31を、それぞ
れ形成している。そして、両通孔31、31を通じて前
記凹溝30内に合成樹脂32を充填する事により、変位
制限部33を構成している。この変位制限部33は、前
記チューブ25とシャフト26との間に、軸方向に亙る
大きな力が加わった場合にのみ、これら両部材25、2
6の軸方向に亙る変位を可能とする。尚、図示の実施例
では、前記合成樹脂32の充填後、前記チューブ25に
対してシャフト26を、軸方向(図1の右方向)に押す
事により、前記合成樹脂32を前記各通孔31、31と
前記凹溝30との間部分で裂断している。従って、前記
変位制限部33は、前記合成樹脂32の存在に基づき前
記チューブ25の内周面とシャフト26の外周面との間
に作用する摩擦力で、両部材25、26同士の変位を制
限している。
【0024】又、前記チューブ25の他端部には、ピン
34を固定して、前記シャフト26のチューブ25内へ
の挿入量を制限するストッパ部としている。尚、このピ
ン34の両端部は、前記チューブ25の他端部外周面か
ら突出し、この他端部に嵌合した緩衝チューブ35並び
に第一の自在継手7を構成するヨーク36に形成された
円孔37、38内に、緩く挿入されている。
【0025】又、前記シャフト26の中間部で、前記チ
ューブ25から外れた部分には、このシャフト26の他
の部分に比べて十分に小径な、小断面積部39を形成し
ている。前記雄スプライン溝29は、この小断面積部3
9の両側部分にも形成されている。そして、この小断面
積部39の周囲を覆う状態で、前記覆いチューブ27を
設けている。
【0026】この覆いチューブ27の内周面には、前記
雄スプライン溝29と係合する雌スプライン溝40を形
成している。従って、前記覆いチューブ27は前記シャ
フト26の周囲に、軸方向に亙る変位のみ自在に支持さ
れている。又、前記覆いチューブ27の中間部には、こ
の覆いチューブ27の内周面と外周面とを連通させる通
孔41、41を形成しており、この通孔41、41を通
じて前記小断面積部39の周囲に、合成樹脂42を充填
している。尚、この覆いチューブ27と前記チューブ2
5との間には、前記シャフト26を除き、他の部材を設
けていない。従って前記覆いチューブ27は、前記チュ
ーブ25とは独立して前記シャフト26の軸方向に亙る
変位自在で、このシャフト26が前記チューブ25内に
挿入された状態では、このチューブ25の一端縁と突き
当たる。
【0027】更に、前記チューブ25の開口端縁から前
記ピン34の側面迄の深さ寸法D´は、前記シャフト2
6の他端面から前記小断面積部39の中央迄の長さ寸法
L´と等しく(D´=L´)している。従って、前記シ
ャフト26の他端面が前記ピン34の側面に突き当たっ
た状態では、前記チューブ25の開口端縁が、前記小断
面積部39の中間部周囲に位置する。
【0028】上述の様に構成される本考案のエネルギ吸
収式中間シャフトは、シャフト25の一端部に第二の自
在継手9のヨーク12を固定し、チューブ25の他端部
に、緩衝チューブ35を介して、第一の自在継手7のヨ
ーク36を支持する。尚、チューブ25とヨーク12と
の間の回転力伝達は、トルクが小さい場合には前記緩衝
チューブ35を介して行ない、トルクが大きい場合に
は、前記ピン34の両端部と円孔38、38内周面との
衝合に基づいて行なう。
【0029】上述の様に構成される本考案のエネルギ吸
収式中間シャフトは、図2に示す様に傾斜方向に配置
し、一端部(車両への組み付け時に前端部)を前記第二
の自在継手9を介してステアリングギヤの入力軸10
(図9)に、他端部(同じく後端部)を前記第一の自在
継手7を介してステアリングシャフト1(図9)に、そ
れぞれ接続する。この状態でステアリングホイール2を
操作すると、ステアリングシャフト1の回転運動が、第
一の自在継手7からチューブ25に伝達され、更にシャ
フト26を介して第二の自在継手9に伝達される。そし
て、この第二の自在継手9が前記入力軸10を回転させ
て、前輪に必要な舵角を付与する。
【0030】この様な舵角付与作業時、前記シャフト2
6には回転方向の力が加わるが、このシャフト26の中
間部には前記覆いチューブ27が、前記小断面積部39
を覆う状態で支持されており、しかもこの覆いチューブ
27内周面の雌スプライン溝40と前記シャフト26外
周面の雄スプライン溝29とが係合している為、前記小
断面積部39に過大な応力が加わる事はなく、この小断
面積部39が千切れる事もない。又、前記小断面積部3
9の周囲には合成樹脂42が存在し、この合成樹脂42
が前記覆いチューブ27で覆われている為、前記シャフ
ト26に折り曲げ方向の力が加わっても、このシャフト
26が小断面積部39で折れ曲がる事はない。
【0031】衝突時に自動車の前部が潰れ、前記第二の
自在継手9が後方(図2の右方)に押される事で、エネ
ルギ吸収式中間シャフトに、軸方向に亙る強い圧縮力が
加わると、先ず図3に示す様に、前記変位制限部33に
存在する摩擦力に抗して前記シャフト26が、前記チュ
ーブ25内に押し込まれる。そして、それ迄図1〜2に
示す様に離れていたチューブ25の一端縁と覆いチュー
ブ27の他端縁とが衝合する。
【0032】この状態から、更に第二の自在継手9が後
方に押されると、前記小断面積部39の周囲に存在する
合成樹脂42が、前記通孔41、41の内端開口縁部で
裂断し、図4に示す様にシャフト26がチューブ25内
に、このシャフト26の他端部が前記ピン34の側面に
突き当たる迄押し込まれる。この過程で、前記チューブ
25の一端縁が前記覆いチューブ27を、前記小断面積
部39の周囲から押し動かす。そして、前記チューブ2
5の一端縁が前記小断面積部39の周囲に位置する様に
なる。
【0033】この状態で、更に前記圧縮力が加わると、
図5に示す様に、前記シャフト26が小断面積部39で
折れ曲がり、前記第二の自在継手9により、エネルギ吸
収式中間シャフトの前端側から加えられた衝撃力が、こ
の中間シャフトの後端側に設けた第一の自在継手7に迄
伝わる事を防止する。尚、前記小断面積部39の周囲に
充填されていた合成樹脂42は、前記シャフト26がこ
の小断面積部39部分で折れ曲がる際に砕けて落下す
る。
【0034】尚、シャフト26の中間部に形成する小断
面積部39の形状としては、図1〜5に示した様な、他
の部分よりも小径なくびれ状部分に限らず、図6(A)
(B)に示す様に、シャフト26の中心に対し偏心した
部分を断面三日月状に残す事で、形成する事も出来る。
この様な形状の小断面積部39aによれば、この小断面
積部39aの周囲から補強部材(覆いチューブ27)が
退避した状態でシャフト26に圧縮力が加わった場合
に、このシャフト26が比較的軽い力で折れ曲がる様に
なる。
【0035】又、図7〜8に示す様に、例えば覆いチュ
ーブ27aの他端縁を傾斜させると共に、この覆いチュ
ーブ27aのシャフト26の一端側への変位量を制限す
れば、小断面積部39の周囲から補強部材(覆いチュー
27a)が退避した状態でシャフト26に圧縮力が加
わった場合に、このシャフト26が比較的軽い力で折れ
曲がる様になる。覆いチューブ27aの他端縁を傾斜さ
せるのに代えて、チューブ25の一端縁を傾斜させても
同様である。更に、図示は省略したが、各チューブと各
シャフトとの間の回り止め構造を、スプライン係合に代
えて、対向する平面同士の係合等、従来から知られた構
造とする事も出来る。
【0036】尚、通常時に覆いチューブ27がシャフト
26の軸方向に変位するのを防止する為の構造は、図1
〜4に示す様な合成樹脂42によらなくても、他の方法
でも良い。例えば、前記覆いチューブ27をシャフト2
6の外周面に小さな締め代で圧入したり、或は前記覆い
チューブ27を挟む様にして、シャフト26の外周面に
1対のOリングや金属製で欠円環状の弾性リングを外嵌
したり、前記覆いチューブ27の内周面とシャフト26
の外周面との一方の周面に軸方向に亙る凹溝を形成し、
この凹溝内に鋼球を圧入したりする事も出来る。
【0037】
【考案の効果】本考案のエネルギ吸収式中間シャフト
は、以上に述べた通り構成され作用する為、十分なエネ
ルギ吸収能力を確保しつつ、部品点数を少なくし、組立
作業の簡略化を図る事で、製作費の低廉化を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一実施例を示す断面図。
【図2】ステアリング装置への組み付け状態で示す断面
図。
【図3】衝突時に於ける第一段階の状態を示す断面図。
【図4】同じく第二段階の状態を示す断面図。
【図5】同じく最終段階の状態を示す断面図。
【図6】シャフト中間部の小断面積部の別例を示してお
り、(A)は側面図、(B)は(A)のX−X断面図。
【図7】覆いチューブの形状の別例を、図4と同様の状
態で示す断面図。
【図8】同じく図5と同様の状態で示す断面図。
【図9】本考案の対象となるエネルギ吸収式中間シャフ
トを組み込んだ、ステアリング機構の1例を示す側面
図。
【図10】従来構造の1例を分解した状態で示す、半部
切断側面図。
【図11】同じく組み立てた状態で示す半部切断側面
図。
【符合の説明】
1 ステアリングシャフト 2 ステアリングホイール 3 ステアリングコラム 4 上部ブラケット 5 下部ブラケット 6 インスツルメントパネル 7 第一の自在継手 8 中間シャフト 9 第二の自在継手 10 入力軸 11 シャフト 12 ヨーク 13 雄スプライン溝 14a、14b、14c、14d 凹溝 15 接続チューブ 16 雌スプライン溝 17a、17b、17c、17d 通孔 18 接続シャフト 19 雄スプライン溝 20 チューブ 21 ヨーク 22a、22b、22c、22d 合成樹脂 23、24 隙間 25 チューブ 26 シャフト 27、27a 覆いチューブ 28 雌スプライン溝 29 雄スプライン溝 30 凹溝 31 通孔 32 合成樹脂 33 変位制限部 34 ピン 35 緩衝チューブ 36 ヨーク 37、38 円孔 39、39a 小断面積部 40 雌スプライン溝 41 通孔 42 合成樹脂

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チューブと、このチューブに対する回転
    を不能として、チューブ内にこのチューブの一端開口の
    側から挿入されたシャフトと、このシャフトと前記チュ
    ーブとの間に設けられ、軸方向に亙る強い力が加わった
    場合にのみ、前記シャフトとチューブとの軸方向に亙る
    変位を可能にする変位制限部とを備えたエネルギ吸収式
    中間シャフトに於いて、前記チューブの他端部に設けら
    れ、前記シャフトのチューブ内への挿入量を制限するス
    トッパ部と、前記シャフトの中間部で前記チューブから
    外れた部分に形成された小断面積部と、この小断面積部
    の周囲を覆う状態で前記シャフトの周囲に、このシャフ
    トが前記チューブ内に挿入された状態でこのチューブの
    一端縁と突き当たり自在とすべく、このチューブとは独
    立して前記シャフトの軸方向に亙る変位自在に設けられ
    た補強部材とを備え、この補強部材と前記チューブの一
    端縁とが突き当たり、且つ前記シャフトの端部が前記ス
    トッパ部に突き当たった状態で、前記チューブの一端縁
    が前記小断面積部の周囲に位置すべく、このチューブの
    長さ寸法を規制した事を特徴とするエネルギ吸収式中間
    シャフト。
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