JPH0672779U - エネルギ吸収式中間シャフト - Google Patents

エネルギ吸収式中間シャフト

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JPH0672779U
JPH0672779U JP2004793U JP2004793U JPH0672779U JP H0672779 U JPH0672779 U JP H0672779U JP 2004793 U JP2004793 U JP 2004793U JP 2004793 U JP2004793 U JP 2004793U JP H0672779 U JPH0672779 U JP H0672779U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】十分なエネルギ吸収能力を確保しつつ、部品点
数の低減と組立の容易化とを図る。 【構成】衝突に伴って軸方向の強い圧縮力が加わると、
合成樹脂32、42が裂断し、シャフト26がチューブ
25内に侵入し、ピン34に突き当たる。この状態で、
前記チューブ25の一端縁と覆いチューブ27との突き
合わせ部が、前記シャフト26の中間に形成した小断面
積部39の周囲に位置する。この結果、前記シャフト2
6が小断面積部39で折れ曲がる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案に係るエネルギ吸収式中間シャフトは、自動車のステアリング装置に 組み込んで、ステアリングホイールの動きをステアリングギヤに伝達する為に利 用する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用操舵装置に於いて、ステアリングホイールの動きをステアリングギヤ に伝達する為、図9に示す様な機構が使用されている。この図9に於いて1は、 上端部にステアリングホイール2を固定したステアリングシャフト、3は、上部 、下部両ブラケット4、5により、インスツルメントパネル6の下面に固定され たステアリングコラムで、前記ステアリングシャフト1は、このステアリングコ ラム3の内側を、回転自在に挿通されている。
【0003】 前記ステアリングシャフト1の下端部で、前記ステアリングコラム3の下端開 口から突出した部分には、第一の自在継手7を介して、中間シャフト8の上端部 を連結している。更に、この中間シャフト8の下端部は、第二の自在継手9を介 して、ステアリングギヤ(図示せず)の入力軸10に連結している。
【0004】 この様に形成される為、ステアリングホイール2の動きは、ステアリングコラ ム3を挿通したステアリングシャフト1、第一の自在継手7、中間シャフト8、 第二の自在継手9、入力軸10を介してステアリングギヤに伝達され、車輪に舵 角が付与される。
【0005】 ところで、この様に構成されるステアリング機構に於いて、衝突時に運転者を 保護する為、ステアリングコラム3、ステアリングシャフト1、及び中間シャフ ト8を、衝撃に伴なって、この衝撃のエネルギを吸収しつつ全長が縮まるエネル ギ吸収式のものとする事が、一般的に行なわれており、エネルギ吸収式中間シャ フトとして従来から、例えば、特開平3−79472号公報に記載されたものが 知られている。
【0006】 この公報に記載された、従来のエネルギ吸収式中間シャフトは、図10に示す 様な4本の部材を組み合わせる事で構成される。シャフト11は、一方の自在継 手を構成するヨーク12を一端(図10の左端)に溶接固定し、他端寄り半部外 周面には、雄スプライン溝13を形成している。そして、この雄スプライン溝1 3形成部分の2個所位置に凹溝14a、14bを、それぞれ全周に亙って形成し ている。
【0007】 次に、接続チューブ15は、内周面に雌スプライン溝16を形成している。又 、軸方向に離れた3個所位置には、この接続チューブ15の内周面と外周面とを 連通させる通孔17a、17b、17cを設けている。この内の通孔17a、1 7bの間隔は、前記凹溝14a、14bの間隔と一致させている。
【0008】 次に、接続シャフト18は、外周面に雄スプライン溝19を形成している。そ して、この雄スプライン溝19形成部分の2個所位置に凹溝14c、14dを、 それぞれ全周に亙って形成している。
【0009】 次に、チューブ20は、一端側を開口させると共に、他方の自在継手を構成す るヨーク21を、他端部に溶接固定している。又、このチューブ20の内周面と 外周面とを連通させる通孔17dを設けている。尚、この通孔17dを設ける位 置は、前記接続チューブ18とチューブ20とを突き合わせた場合に、通孔17 cと通孔17dとの間隔が、前記接続シャフト18外周面の凹溝14c、14d の間隔と一致する様にしている。更に、前記チューブ20の一端開口からヨーク 21の端面迄の深さ寸法Dは、前記接続シャフト18の長さ寸法Lと等しく(D =L)している。
【0010】 上述の様に構成される各部材11、15、18、20は、図11に示す様に組 み合わされると共に、各通孔17a〜17dを通じて各凹溝14a〜14dに合 成樹脂22a〜22dを注入固化させて、前記各部材11、15、18、20同 士を結合する。前記各合成樹脂22a〜22dは、前記通孔17a〜17dから 各凹溝14a〜14dに亙って固化する為、前記各部材11、15、18、20 は、回転方向に亙る変位不能に結合される他、軸方向に亙る変位も不能として結 合される。尚、この様に各部材11、15、18、20を組み合わせた状態で、 シャフト11の他端面と接続シャフト18の一端面との間には隙間23が、接続 シャフト18の他端面とヨーク21の端面との間には隙間24が、それぞれ形成 される。又、接続シャフト18は、接続チューブ15とチューブ20との間に掛 け渡されて、これら両チューブ15、20の間での回転力の伝達を可能とする他 、これら両チューブ15、20の突き合わせ部が折れ曲がる事を防止する。
【0011】 図11に示す様に構成される中間シャフト8を操舵装置に組み込んだ自動車が 衝突し、この自動車の前部が押し潰されると、前記ヨーク12を含んで構成され る第二の自在継手9が後方(図11の右方)に押され、前記中間シャフト8に、 軸方向に亙って大きな圧縮力が加わる。この圧縮力により、先ずシャフト11と 接続チューブ15とを接続している合成樹脂22a、22bが裂断し、前記シャ フト11が後方に、前記隙間23分だけ変位して、シャフト11の他端面と接続 シャフト18の一端面とが突き当たる。
【0012】 この状態から更にシャフト11が後方に押されると、接続シャフト18と接続 チューブ15及びチューブ20との間に設けた合成樹脂22c、22dが裂断し 、前記接続チューブ15が後方に、前記隙間24分だけ変位して、前記接続シャ フト18の他端面とヨーク21の端面とが突き当たる。この状態で、前記チュー ブ20の開口端縁と前記接続シャフト18の一端面とは同一平面に位置する様に なり、この接続シャフト18によるチューブ20と接続チューブ15との結合支 持力(両チューブ20、15同士が折れ曲がるのを防止する力)が失われる。
【0013】 この結果、前記シャフト11と接続シャフト18とが折れる様にして分離し、 シャフト11が接続シャフト18並びにチューブ20を後方に押す事がなくなる 。従って、衝突時に第二の自在継手9が後方に押されても、第一の自在継手7迄 が後方に押される事がなくなり、ステアリングホイール2が運転者側に突き出す 事で、運転者に危害を与える事が防止される。
【0014】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、これら従来から知られたエネルギ吸収式中間シャフトの場合、互い に独立して構成された4本の部材11、15、18、20を、所定の位置関係に 組み合わせた状態で、互いを合成樹脂22a〜22dにより変位不能に結合する 為、組立作業が面倒で、製作費が嵩む事が避けられなかった。
【0015】 又、シャフト11と接続シャフト18とが二分割されているので、両シャフト 11、18と接続チューブ15並びにチューブ20との間のガタ止めが3個所以 上必要になる。ガタ止めには前記各シャフト11、18とチューブ15、20と の嵌合長さが或る程度必要になる為、ガタ止め個所が増える事は中間シャフト8 の全長増大を招き、この中間シャフト8を第一、第二の自在継手7、9の間に組 み込む事が難しくなったり、或はこの中間シャフト8の潰れ代を十分に確保しに くくなる等の問題を生じる。
【0016】 本考案のエネルギ吸収式中間シャフトは、上述の様な事情に鑑みて考案された もので、部品点数を少なくし、組立作業の簡略化を図る事で、製作費の低廉化を 図るものである。
【0017】
【課題を解決する為の手段】
本考案のエネルギ吸収式中間シャフトは、チューブと、このチューブに対する 回転を不能として、チューブ内にこのチューブの一端開口の側から挿入されたシ ャフトと、このシャフトと前記チューブとの間に設けられ、軸方向に亙る強い力 が加わった場合にのみ、前記シャフトとチューブとの軸方向に亙る変位を可能に する変位制限部とを備えている。
【0018】 特に、本考案のエネルギ吸収式中間シャフトに於いては、前記チューブの他端 部に設けられ、前記シャフトのチューブ内への挿入量を制限するストッパ部と、 前記シャフトの中間部で前記チューブから外れた部分に形成された小断面積部と 、この小断面積部の周囲を覆う状態で、前記シャフトの周囲に軸方向に亙る変位 自在に設けられた補強部材とを備えている。そして、前記シャフトの端部が前記 ストッパ部に突き当たった状態で、前記チューブの一端縁が前記小断面積部の周 囲に位置すべく、このチューブの長さ寸法を規制した事を特徴としている。
【0019】
【作用】
上述の様に構成される本考案のエネルギ吸収式中間シャフトの場合、通常時に はシャフト中間部の小断面積部の周囲に補強部材が存在する為、シャフトがこの 小断面積部で折れ曲がる事はない。
【0020】 衝突時に軸方向に亙る強い圧縮力が加わると、先ず変位制限部による制限力に 抗して、シャフトがチューブ内に、このシャフトの端部が前記ストッパ部に突き 当たる迄押し込まれる。この過程で、前記チューブの一端縁が前記補強部材を前 記小断面積部の周囲から押し動かす。そして、前記チューブの一端縁が前記小断 面積部の周囲に位置する様になる。
【0021】 この状態で、更に前記圧縮力が加わると、前記シャフトが小断面積部で折れ曲 がり、エネルギ吸収式中間シャフトの前端側から加えられた衝撃力が、この中間 シャフトの後端側に迄伝わる事を防止する。
【0022】
【実施例】
図1〜5は本考案の実施例を示している。本考案のエネルギ吸収式中間シャフ トは、図1に示す様に、チューブ25と、シャフト26と、補強部材である覆い チューブ27とから構成されている。この内のチューブ25の一端寄り(図1の 左端寄り)内周面には雌スプライン溝28を形成し、シャフト26の他端寄り( 図1の右端寄り)外周面には、雄スプライン溝29を形成している。そして、前 記シャフト26を前記チューブ25内に、このチューブ25の一端開口側から挿 入し、前記雌、雄両スプライン溝28、29同士を係合させている。
【0023】 又、前記シャフト26の一端部外周面には凹溝30を、前記チューブ25の中 間部外周面で、この凹溝30と対向する部分には通孔31、31を、それぞれ形 成している。そして、両通孔31、31を通じて前記凹溝30内に合成樹脂32 を充填する事により、変位制限部33を構成している。この変位制限部33は、 前記チューブ25とシャフト26との間に、軸方向に亙る大きな力が加わった場 合にのみ、これら両部材25、26の軸方向に亙る変位を可能とする。尚、図示 の実施例では、前記合成樹脂32の充填後、前記チューブ25に対してシャフト 26を、軸方向(図1の右方向)に押す事により、前記合成樹脂32を前記各通 孔31、31と前記凹溝30との間部分で裂断している。従って、前記変位制限 部33は、前記合成樹脂32の存在に基づき前記チューブ25の内周面とシャフ ト26の外周面との間に作用する摩擦力で、両部材25、26同士の変位を制限 している。
【0024】 又、前記チューブ25の他端部には、ピン34を固定して、前記シャフト26 のチューブ25内への挿入量を制限するストッパ部としている。尚、このピン3 4の両端部は、前記チューブ25の他端部外周面から突出し、この他端部に嵌合 した緩衝チューブ35並びに第一の自在継手7を構成するヨーク36に形成され た円孔37、38内に、緩く挿入されている。
【0025】 又、前記シャフト26の中間部で、前記チューブ25から外れた部分には、こ のシャフト26の他の部分に比べて十分に小径な、小断面積部39を形成してい る。前記雄スプライン溝29は、この小断面積部39の両側部分にも形成されて いる。そして、この小断面積部39の周囲を覆う状態で、前記覆いチューブ27 を設けている。
【0026】 この覆いチューブ27の内周面には、前記雄スプライン溝29と係合する雌ス プライン溝40を形成している。従って、前記覆いチューブ27は前記シャフト 26の周囲に、軸方向に亙る変位のみ自在に支持されている。又、前記覆いチュ ーブ27の中間部には、この覆いチューブ27の内周面と外周面とを連通させる 通孔41、41を形成しており、この通孔41、41を通じて前記小断面積部3 9の周囲に、合成樹脂42を充填している。
【0027】 更に、前記チューブ25の開口端縁から前記ピン34の側面迄の深さ寸法D´ は、前記シャフト26の他端面から前記小断面積部39の中央迄の長さ寸法L´ と等しく(D´=L´)している。従って、前記シャフト26の他端面が前記ピ ン34の側面に突き当たった状態では、前記チューブ25の開口端縁が、前記小 断面積部39の中間部周囲に位置する。
【0028】 上述の様に構成される本考案のエネルギ吸収式中間シャフトは、シャフト25 の一端部に第二の自在継手9のヨーク12を固定し、チューブ25の他端部に、 緩衝チューブ35を介して、第一の自在継手7のヨーク36を支持する。尚、チ ューブ25とヨーク12との間の回転力伝達は、トルクが小さい場合には前記緩 衝チューブ35を介して行ない、トルクが大きい場合には、前記ピン34の両端 部と円孔38、38内周面との衝合に基づいて行なう。
【0029】 上述の様に構成される本考案のエネルギ吸収式中間シャフトは、図2に示す様 に傾斜方向に配置し、一端部(車両への組み付け時に前端部)を前記第二の自在 継手9を介してステアリングギヤの入力軸10(図9)に、他端部(同じく後端 部)を前記第一の自在継手7を介してステアリングシャフト1(図9)に、それ ぞれ接続する。この状態でステアリングホイール2を操作すると、ステアリング シャフト1の回転運動が、第一の自在継手7からチューブ25に伝達され、更に シャフト26を介して第二の自在継手9に伝達される。そして、この第二の自在 継手9が前記入力軸10を回転させて、前輪に必要な舵角を付与する。
【0030】 この様な舵角付与作業時、前記シャフト26には回転方向の力が加わるが、こ のシャフト26の中間部には前記覆いチューブ27が、前記小断面積部39を覆 う状態で支持されており、しかもこの覆いチューブ27内周面の雌スプライン溝 40と前記シャフト26外周面の雄スプライン溝29とが係合している為、前記 小断面積部39に過大な応力が加わる事はなく、この小断面積部39が千切れる 事もない。又、前記小断面積部39の周囲には合成樹脂42が存在し、この合成 樹脂42が前記覆いチューブ27で覆われている為、前記シャフト26に折り曲 げ方向の力が加わっても、このシャフト26が小断面積部39で折れ曲がる事は ない。
【0031】 衝突時に自動車の前部が潰れ、前記第二の自在継手9が後方(図2の右方)に 押される事で、エネルギ吸収式中間シャフトに、軸方向に亙る強い圧縮力が加わ ると、先ず図3に示す様に、前記変位制限部33に存在する摩擦力に抗して前記 シャフト26が、前記チューブ25内に押し込まれる。そして、それ迄図1〜2 に示す様に離れていたチューブ25の一端縁と覆いチューブ27の他端縁とが衝 合する。
【0032】 この状態から、更に第二の自在継手9が後方に押されると、前記小断面積部3 9の周囲に存在する合成樹脂42が、前記通孔41、41の内端開口縁部で裂断 し、図4に示す様にシャフト26がチューブ25内に、このシャフト26の他端 部が前記ピン34の側面に突き当たる迄押し込まれる。この過程で、前記チュー ブ25の一端縁が前記覆いチューブ27を、前記小断面積部39の周囲から押し 動かす。そして、前記チューブ25の一端縁が前記小断面積部39の周囲に位置 する様になる。
【0033】 この状態で、更に前記圧縮力が加わると、図5に示す様に、前記シャフト26 が小断面積部39で折れ曲がり、前記第二の自在継手9により、エネルギ吸収式 中間シャフトの前端側から加えられた衝撃力が、この中間シャフトの後端側に設 けた第一の自在継手7に迄伝わる事を防止する。尚、前記小断面積部39の周囲 に充填されていた合成樹脂42は、前記シャフト26がこの小断面積部39部分 で折れ曲がる際に砕けて落下する。
【0034】 尚、シャフト26の中間部に形成する小断面積部39の形状としては、図1〜 5に示した様な、他の部分よりも小径なくびれ状部分に限らず、図6(A)(B )に示す様に、シャフト26の中心に対し偏心した部分を断面三日月状に残す事 で、形成する事も出来る。この様な形状の小断面積部39aによれば、この小断 面積部39aの周囲から補強部材(覆いチューブ27)が退避した状態でシャフ ト26に圧縮力が加わった場合に、このシャフト26が比較的軽い力で折れ曲が る様になる。
【0035】 又、図7〜8に示す様に、例えば覆いチューブ27aの他端縁を傾斜させると 共に、この覆いチューブ27aのシャフト26の一端側への変位量を制限すれば 、小断面積部39の周囲から補強部材(覆いチューブ27)が退避した状態でシ ャフト26に圧縮力が加わった場合に、このシャフト26が比較的軽い力で折れ 曲がる様になる。覆いチューブ27aの他端縁を傾斜させるのに代えて、チュー ブ25の一端縁を傾斜させても同様である。更に、図示は省略したが、各チュー ブと各シャフトとの間の回り止め構造を、スプライン係合に代えて、対向する平 面同士の係合等、従来から知られた構造とする事も出来る。
【0036】 尚、通常時に覆いチューブ27がシャフト26の軸方向に変位するのを防止す る為の構造は、図1〜4に示す様な合成樹脂42によらなくても、他の方法でも 良い。例えば、前記覆いチューブ27をシャフト26の外周面に小さな締め代で 圧入したり、或は前記覆いチューブ27を挟む様にして、シャフト26の外周面 に1対のOリングや金属製で欠円環状の弾性リングを外嵌したり、前記覆いチュ ーブ27の内周面とシャフト26の外周面との一方の周面に軸方向に亙る凹溝を 形成し、この凹溝内に鋼球を圧入したりする事も出来る。
【0037】
【考案の効果】 本考案のエネルギ吸収式中間シャフトは、以上に述べた通り構成され作用する 為、十分なエネルギ吸収能力を確保しつつ、部品点数を少なくし、組立作業の簡 略化を図る事で、製作費の低廉化を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一実施例を示す断面図。
【図2】ステアリング装置への組み付け状態で示す断面
図。
【図3】衝突時に於ける第一段階の状態を示す断面図。
【図4】同じく第二段階の状態を示す断面図。
【図5】同じく最終段階の状態を示す断面図。
【図6】シャフト中間部の小断面積部の別例を示してお
り、(A)は側面図、(B)は(A)のX−X断面図。
【図7】覆いチューブの形状の別例を、図4と同様の状
態で示す断面図。
【図8】同じく図5と同様の状態で示す断面図。
【図9】本考案の対象となるエネルギ吸収式中間シャフ
トを組み込んだ、ステアリング機構の1例を示す側面
図。
【図10】従来構造の1例を分解した状態で示す、半部
切断側面図。
【図11】同じく組み立てた状態で示す半部切断側面
図。
【符合の説明】
1 ステアリングシャフト 2 ステアリングホイール 3 ステアリングコラム 4 上部ブラケット 5 下部ブラケット 6 インスツルメントパネル 7 第一の自在継手 8 中間シャフト 9 第二の自在継手 10 入力軸 11 シャフト 12 ヨーク 13 雄スプライン溝 14a、14b、14c、14d 凹溝 15 接続チューブ 16 雌スプライン溝 17a、17b、17c、17d 通孔 18 接続シャフト 19 雄スプライン溝 20 チューブ 21 ヨーク 22a、22b、22c、22d 合成樹脂 23、24 隙間 25 チューブ 26 シャフト 27、27a 覆いチューブ 28 雌スプライン溝 29 雄スプライン溝 30 凹溝 31 通孔 32 合成樹脂 33 変位制限部 34 ピン 35 緩衝チューブ 36 ヨーク 37、38 円孔 39、39a 小断面積部 40 雌スプライン溝 41 通孔 42 合成樹脂

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チューブと、このチューブに対する回転
    を不能として、チューブ内にこのチューブの一端開口の
    側から挿入されたシャフトと、このシャフトと前記チュ
    ーブとの間に設けられ、軸方向に亙る強い力が加わった
    場合にのみ、前記シャフトとチューブとの軸方向に亙る
    変位を可能にする変位制限部とを備えたエネルギ吸収式
    中間シャフトに於いて、前記チューブの他端部に設けら
    れ、前記シャフトのチューブ内への挿入量を制限するス
    トッパ部と、前記シャフトの中間部で前記チューブから
    外れた部分に形成された小断面積部と、この小断面積部
    の周囲を覆う状態で、前記シャフトの周囲に軸方向に亙
    る変位自在に設けられた補強部材とを備え、前記シャフ
    トの端部が前記ストッパ部に突き当たった状態で、前記
    チューブの一端縁が前記小断面積部の周囲に位置すべ
    く、このチューブの長さ寸法を規制した事を特徴とする
    エネルギ吸収式中間シャフト。
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