JP2009149155A - 車両のステアリング用の中間シャフト - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1中空管9、第2中空管11、及び、小断面積部18を有する接続軸13を備え、第1中空管9の端部10を傾斜させて第1端面10aを形成し、接続軸13が第1中空管9及び第2中空管11にわたって挿入されており、軸心方向に圧縮力が加わると、接続軸13が第2中空管11内に侵入して、第1中空管9の第1端面10aと第2中空管11の端部12とが当接し、その当接部分が接続軸13の小断面積部18に位置して、接続軸13が小断面積部18で折れ曲がるように構成されている車両のステアリング用の中間シャフトであって、
第1中空管9の第1端面10aが当接する第2中空部11の端部12に、第1端面10aと略同方向に傾斜する第2端面12aを設けてあることを特徴とする車両のステアリング用の中間シャフト。
【選択図】 図3
Description
当該中間シャフトにおいては、シャフト26がチューブ25及び覆いチューブ27aにわたって挿入されており、車両衝突(前突)の衝撃に伴って軸心方向に圧縮力が加わると、シャフト26がチューブ25内に侵入して、覆いチューブ27aの斜面とチューブ25の端部とが当接し、その当接部分がシャフト26の小断面積部39aに位置して、シャフト26が小断面積部39aで折れ曲がることで、車両衝突時の衝撃力を吸収して、運転者を保護するように構成されている。
その結果、車両衝突時の衝撃力がステアリングシャフトに伝わり、ステアリングホイール(ハンドル)が正規位置から車室内側に押し出されることによって、運転者とステアリングホイールとの距離が短くなり、ステアリングホイール内部に搭載されるエアバックの所定機能を低減させてしまう虞があった。
前記第1中空管の第1端面が当接する前記第2中空部の端部に、前記第1端面と略同方向に傾斜する第2端面を設けてあることを特徴とする。
本発明の中間シャフトにおいては、例えば、図5に示すように、その軸心方向に圧縮力が加わると、接続軸13が第2中空管11内に侵入し、傾斜する第1中空管9の第1端面10aと、その第1端面10aと略同方向に傾斜する第2中空菅11の第2端面12aとが当接して、圧縮力の一部を第2端面12aの傾斜方向に逃がすように作用するため、接続軸13の折れ曲がりに支障を来たすことなく、その当接部分19において生じるピーク荷重を低減させることができる。
従って、本発明の中間シャフトは、従来の中間シャフトと比べて、車両衝突時の衝撃力をより確実に吸収することが可能であり、当該衝撃力がステアリングシャフトに伝わるのを防止するため、ステアリングホイールがその正規位置から車室内側に押し出され難く、ステアリングホイール内部に搭載されるエアバック装置の所定機能も維持される。
〔作用及び効果〕
本発明の中間シャフトにおいては、例えば、図8に示すように、軸心A方向に対する第2端面12aの傾斜角度αが、軸心A方向に対する第1端面10aの傾斜角度βよりも大きく設定されており、その軸心A方向に圧縮力が加わり、接続軸13が第2中空管11内に侵入すると、第1中空管9の第1端面10aと第2中空菅11の第2端面12aとが当接し、圧縮力の一部を第2端面12aの傾斜方向に逃がすことによって、その当接部分において生じるピーク荷重を低減させると共に、接続軸13の折れ曲がり動作を促し得るように構成されるため、車両衝突時の衝撃力をさらにより確実に吸収することが可能となる。
〔実施形態〕
(自動車用操舵装置)
図1に基づいて、本発明の車両ステアリング用の中間シャフト1を備える自動車用操舵装置2について説明する。
図1は、自動車用操舵装置2の一例を概略的に示した斜視図である。
次に、図2及び図3に基づいて、本発明の中間シャフト1について説明する。
図2は、本発明の中間シャフト1の一実施形態を示した縦断面図であり、図3は、図2の第1中空管9の第1端面10a及び第2中空管11の第2端面12a付近を拡大した模式図である。
接続軸13は、その中間部に他の部分に比べて小径の小断面積部18を有しており、小断面積部18を除く接続軸13の外周面には、その長手方向に沿って雄スプライン溝15が形成されている。
また、第1中空管9の内周面及び第2中空管11の内周面には、接続軸13の雄スプライン溝15と係合し得る雌スプライン溝16がその長手方向に沿ってそれぞれ形成されている。
次に、図4、図5、図6、及び図7に基づいて、車両衝突時における本発明の中間シャフト1の挙動について説明する。また、以下の説明において、車両前方及び車両後方をそれぞれ前方及び後方と表示する。
また、図5は、図4における第1中空管9の第1端面10aと第2中空管11の第2端面12aとの当接部分19を拡大した模式図である。尚、図5中の矢印は、当接部分19における力の掛かる方向を示している。
〔1〕図8に示すように、前述の実施形態における第2端面12aの軸心方向に対する傾斜角度αを、軸心方向に対する第1端面10aの傾斜角度βよりも大きく設定するようにしても良い(α>β)。このような構成を採用することにより、第1中空管9の第1端面10aと第2中空菅11の第2端面12aとの当接部分において、軸心A方向に加えられた圧縮力の一部を第2端面12aの傾斜方向に逃がすことによって、その当接部分において生じるピーク荷重を低減させると共に、接続軸13の折れ曲がり動作を促し得るように構成されるため、車両衝突時の衝撃力をさらにより確実に吸収することが可能となる。
〔2〕図9に示すように、前述の実施形態における第2中空菅の第2端面12aを、第1中空菅の第1端面10aの傾斜角度βと略同じ大きさに設定した傾斜面20(傾斜角度α1)と、第1端面10aの傾斜角度βより大きく設定した傾斜面21(傾斜角度α2)とを組み合わせた形状としても良い(α1≒β<α2)。
〔3〕前述の実施形態における第1中空菅9に第2端面12aを設け、第2中空菅11に第1端面10aを設ける構成としても良い。
2 自動車用操舵装置
3 ステアリングホイール
4 ステアリングコラム
5 ステアリングシャフト
6 第1ユニバーサルジョイント
7 第2ユニバーサルジョイント
8 ステアリングギアボックス
9 第1中空管
10a 第1端面
11 第2中空管
12a 第2端面
13 接続軸
15 雄スプライン溝
16 雌スプライン溝
17 ストッパー
18 小断面積部
19 当接部分
Claims (2)
- 第1中空管、第2中空管、及び、小断面積部を有する接続軸を備え、前記第1中空管の端部を傾斜させて第1端面を形成し、前記接続軸が前記第1中空管及び前記第2中空管にわたって挿入されており、軸心方向に圧縮力が加わると、前記接続軸が前記第2中空管内に侵入して、前記第1中空管の第1端面と前記第2中空管の端部とが当接し、その当接部分が前記接続軸の小断面積部に位置して、前記接続軸が小断面積部で折れ曲がるように構成されている車両のステアリング用の中間シャフトであって、
前記第1中空管の第1端面が当接する前記第2中空部の端部に、前記第1端面と略同方向に傾斜する第2端面を設けてあることを特徴とする車両のステアリング用の中間シャフト。 - 軸心方向に対する前記第2端面の傾斜角度が、軸心方向に対する前記第1端面の傾斜角度よりも大きく設定されている請求項1に記載の車両のステアリング用の中間シャフト。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0672779U (ja) * | 1993-03-29 | 1994-10-11 | 日本精工株式会社 | エネルギ吸収式中間シャフト |
JPH092292A (ja) * | 1995-06-21 | 1997-01-07 | Toyota Motor Corp | 衝撃吸収ステアリング装置 |
JP2003200834A (ja) * | 2001-12-28 | 2003-07-15 | Koyo Seiko Co Ltd | 衝撃吸収ステアリング装置 |
-
2007
- 2007-12-19 JP JP2007327413A patent/JP5134355B2/ja not_active Expired - Fee Related
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