JP2586479Y2 - 自動車のワイヤハーネス付ドア - Google Patents

自動車のワイヤハーネス付ドア

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JP2586479Y2
JP2586479Y2 JP1988593U JP1988593U JP2586479Y2 JP 2586479 Y2 JP2586479 Y2 JP 2586479Y2 JP 1988593 U JP1988593 U JP 1988593U JP 1988593 U JP1988593 U JP 1988593U JP 2586479 Y2 JP2586479 Y2 JP 2586479Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ウエザストリップが外
周に付設されるドア本体の、車体に連結される可動ヒン
ジアームを備えた前端壁に、ワイヤハーネスを挿通、支
持させたハーネス支持体を取付け、このハーネス支持体
から後方へ引出したワイヤハーネスを、ドア本体とその
内側壁に接合されるドアライニングとの間を通してドア
内部に配線した、自動車のワイヤハーネス付ドアに関す
る。
【0002】
【従来の技術】かゝるワイヤハーネス付ドアは、実公平
2−10737号公報に開示されているように、既に知
られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記公報に開示された
ワイヤハーネス付ドアでは、ドア本体の前端壁及び内側
壁間の角部に切欠を設け、この切欠にハーネス支持体を
収納固定し、該支持体内にワイヤハーネスを単に前後に
通過させるだけの構成であるので、そのハーネス支持体
におけるハーネス前方引出し口がドア回動軸線より左右
方向に比較的離れてしまう。このため、ドア開放時にワ
イヤハーネスの前方引出し部分が過度に引っ張られない
よう該引出し部分を十分に弛ませる必要があるが、その
場合には長い弛み部分がドアの閉鎖時にドアと車体との
間に挟まれて損傷を受け易い問題がある。尚、ドア本体
を強度アップ等のために左右幅広に形成した場合には、
前記ハーネス前方引出し口がドア回動軸線より一層離れ
てしまうため、上記の問題が更に顕著となる。
【0004】またこのような問題を解決するために、例
えばハーネス支持体を左右方向に長く形成して、そのハ
ーネス前方引出し口をドア回動軸線に近づけることが考
えられるが、その場合には、ハーネス支持体に対応して
前記切欠も左右方向に大きく形成しなければならず、こ
れがドア本体の強度を少なからず低下させる要因となっ
て好ましくない。
【0005】本考案は、かゝる事情に鑑みてなされたも
ので、上記従来の様々な問題を一挙に解決できるように
した、自動車のワイヤハーネス付ドアを提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案は、ウエザストリップが外周に付設されるド
ア本体の前端壁に、車体に相対回動可能に連結される可
動ヒンジアームを突設した、自動車のワイヤハーネス付
ドアにおいて、前記ウエザストリップよりドア内方側で
前記前端壁に沿って左右方向に延びる直線部を有すると
共に該直線部を前記前端壁の前面平坦部に固定したハー
ネス支持体内に、ワイヤハーネスを挿通、支持し、前記
直線部の外端部を前記ウエザストリップの近接させると
共にその外端部前面に、前記ワイヤハーネスを前方へ引
出すための前方引出し口を開口し、また前記直線部の内
端部を、ドア本体の内側壁に形成された案内溝に連通さ
せ、その案内溝を通して前記ワイヤハーネスをドア内部
に配線したことを第1の特徴とする。
【0007】また本考案は、上記特徴に加えて、ハーネ
ス支持体が、前記直線部と、その直線部の内端に一体に
連設されて前記案内溝及びドアライニング間に挟持され
る後方屈曲部とよりL字状に形成され、前記前端壁の前
面平坦部と前記直線部との対向面には、相互に係合する
係止爪及び係止孔が設けられ、その係合状態を前記ドア
ライニングにより保持することを第2の特徴とする。
【0008】
【実施例】以下、図面により本考案の一実施例について
説明する。先ず図1及び図2において、自動車用ドアD
は、扁平箱形の胴部2の上側に窓枠3を連設してなるド
ア本体1と、胴部2の内側壁2iに着脱可能に接合され
るドアライニング4とから構成される。胴部2の前端壁
2fには上下一対の可動ヒンジアーム5,5が固着さ
れ、これらは図示しない車体に固着された固定ヒンジア
ームにヒンジピン6,6を介して回動自在に連結され
る。またドア本体1の外周面には、ドアDの閉鎖時、車
体の乗降口内周面に密接して車室への雨水等の侵入を防
ぐウエザストリップ7が従来普通のようにクリップ止め
される。
【0009】胴部2には、電動式ウインドレギュレー
タ、電磁式ドアロック、オーディオスピーカ等の各種電
気機器が内蔵されるもので、それらの取付けのための作
業孔81 ,82 …8nが胴部2の内側壁2iに穿設され
る。そして、上記各種電気機器に接続される各種分岐線
1 ,92 …9nを備えたワイヤハーネス9がハーネス
支持体10を介して胴部の前端壁2fに支持され、前端
壁2f前方へ延出するワイヤハーネス9の前端には、図
示しない車体に配線されたワイヤハーネスに接続するた
めのカプラ11が付設される。
【0010】次に図3ないし図6において、ハーネス支
持体10は、胴部2の前端壁2f外面におけるウエザス
トリップ7よりドア内方部分に配設される合成樹脂製の
もので、胴部2の前端壁2fに沿って左右方向に延び且
つ背面が前記前端壁2fの前面平坦部に接する直線部1
0bと、その直線部10bの内端に一体に連設されて
部2の内側壁2i(後述する案内溝14)とドアライニ
ング4との間に挟持される後方屈曲部10aを有してL
字状をなしており、前記直線部10bの外端部は、胴部
前端壁2fの前面を上下に通るウエザストリップ7のド
ア内方側の側面に近接している。
【0011】このハーネス支持体10における直線部1
0bの背面には、その長手方向に並ぶ一対のL字形係止
爪12,12(図4参照)が突設されており、これらを
胴部2の前端壁2fの前面平坦部に穿設された一対の係
止孔13,13に係合することによりハーネス支持体1
0は胴部2に係止され、各係止爪12の係止孔13から
の離脱は、ハーネス支持体10の後方屈曲部10aを押
えるドアライニング4により阻止される。
【0012】胴部2の内側壁2iには、前記後方屈曲部
10aを受容しハーネス支持体10内に連通する案内溝
14が形成されており、この案内溝14の後端は前記作
業孔81 まで達している(図1参照)。
【0013】ハーネス支持体10には、その直線部10
bの外端部前面に開口する前方引出し口15fと、後方
屈曲部10aの後端面に開口する後方引出し口15r
と、両引出し口15f,15r間の連通孔15cとから
なるクランク状の挿通孔15が設けられ、この挿通孔1
5にワイヤハーネス9が挿通、支持される。
【0014】また図4及び図6に示すように、ハーネス
支持体10の前面には、前方引出し口15f周縁に連な
る防水筒部17が突設され、ワイヤハーネス9に装着さ
れた防水ブーツ18の後端がこの防水筒部17に嵌込ま
れる。
【0015】次にこの実施例の作用について説明する。
【0016】ワイヤハーネス9をドアDに取付けるに
は、先ずハーネス支持体10の挿通孔15にワイヤハー
ネス9を所定位置まで挿通し、ワイヤハーネス9に予め
装着された防水ブーツ18をハーネス支持体10の防水
筒部17に嵌込む。次にこのハーネス支持体10におけ
る直線部10bの係止爪12,12をドア本体1の係止
孔13,13に係合し、後方引出し口15rから後方へ
延出するワイヤハーネス9の各種分岐線91 ,92 …9
nをドア本体1の作業孔81 ,82 …8nを通して各種
電気機器に接続した後、ドアライニング4をドア本体1
の内側壁2iに接合する。こうしてハーネス支持体10
はねじ類を用いることなくドア本体1に取付けられる。
しかもドア本体1は、その前端壁2f及び内側壁2i間
の角部に従来のような切欠を持たないから、強度を低下
させることもない。
【0017】またハーネス支持体1は、ドア本体1の前
端壁2f外面上、ウエザストリップ7よりドア内方部分
に配置されるので、ドアDの閉鎖状態では車室側に位置
することになり、ワイヤハーネス9の防水、防塵を図る
上に有利である。
【0018】図7は本考案の第2実施例を示すもので、
ハーネス支持体10から、ドア本体1及びドアライニン
グ4間に挟持される前記後方屈曲部10aを除去し、そ
れに代えて、ハーネス支持体10の直線部10bの上縁
又は下縁に舌片20を突設し、この舌片20をドア本体
1の前端壁2fの前面平坦部にねじ止めして、係止爪1
2の係止孔13からの離脱を阻止するようにしたもので
ある。その他の構成は前実施例と同様であり、図中、前
実施例と対応する部分には、それと同一の符号を付す。
【0019】
【考案の効果】以上のように本考案の第1の特徴によれ
ば、ウエザストリップよりドア内方側でドア本体前端壁
に沿って左右方向に延びる直線部を有すると共に該直線
部を該前端壁の前面平坦部に固定したハーネス支持体内
に、ワイヤハーネスを挿通、支持し、前記直線部の外端
部を前記ウエザストリップの近傍に位置させると共にそ
の外端部前面に、ワイヤハーネスを前方へ引出すための
前方引出し口を開口したので、ハーネス支持体における
ハーネス前方引出し口を、ウエザストリップと干渉しな
い範囲でドア回動軸線に極力近接させることができ、従
ってドア開放に対応して設定されるワイヤハーネスの前
方引出し部分の弛みを極力短くすることができて、その
弛み部分がドアの閉鎖時にドアと車体との間に挟まれる
不具合を回避することができる。また上記のようにハー
ネス支持体に左右方向に比較的長い直線部を形成して
も、その直線部がドア本体前端壁の前面平坦部に固定さ
れるため、その前端壁には、ドア強度の低下をもたらす
要因となる左右に長い切欠を該直線部に対応して特別に
設ける必要はなく、ドア本体の剛性アップを図る上で有
利である。また上記直線部はウエザストリップよりもド
ア内方側に位置するため、ドアの閉鎖状態では車室側に
位置することになり、ワイヤハーネスの防水、防塵を図
ることができる。
【0020】また本考案の第2の特徴によれば、ハーネ
ス支持体が、前記直線部と、その直線部の内端に一体に
連設されて前記案内溝及びドアライニング間に挟持され
る後方屈曲部とよりL字状に形成され、前記前端壁の前
面平坦部と前記直線部との対向面には、相互に係合する
係止爪及び係止孔が設けられ、その係合状態を前記ドア
ライニングにより保持するので、ねじ類やクリップ類を
特別に用いずにハーネス支持体をドア本体に簡単且つ確
に取付けることができる。しかもドアライニングは、
これを特別に改造することなく、係止爪の係合孔からの
抜け止め手段に兼用できて構造簡素化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示す自動車用ドアの内側
面図
【図2】図1の2−2矢視図
【図3】図2の3部拡大図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】図4の5−5線断面図
【図6】ハーネス支持体の斜視図
【図7】本考案の第2実施例を示す、ハーネス支持体の
斜視図
【符号の説明】
D ドア 1 ドア本体 2f 前端壁 2i 内側壁 4 ドアライニング 5 可動ヒンジアーム 7 ウエザストリップ 9 ワイヤハーネス 10 ハーネス支持体 10a 後方屈曲部10b 直線部 12 係止爪 13 係止孔14 案内溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−91628(JP,A) 実開 昭61−35521(JP,U) 実開 昭61−30925(JP,U) 実公 平2−10765(JP,Y2) 実公 平2−46438(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02G 3/22 - 3/28

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエザストリップ(7)が外周に付設さ
    れるドア本体(1)の前端壁(2f)に、車体に相対回
    動可能に連結される可動ヒンジアーム(5)を突設し
    た、自動車のワイヤハーネス付ドアにおいて、前記ウエザストリップ(7)よりドア内方側で前記前端
    壁(2f)に沿って左右方向に延びる直線部(10b)
    を有すると共に該直線部(10b)を前記前端壁(2
    f)の前面平坦部に固定したハーネス支持体(10)内
    に、ワイヤハーネス(9)を挿通、支持し、前記直線部
    (10b)の外端部を前記ウエザストリップ(7)に近
    接させると共にその外端部前面に、前記ワイヤハーネス
    (9)を前方へ引出すための前方引出し口(15f)を
    開口し、また前記直線部(10b)の内端部を、ドア本
    体(1)の内側壁(2i)に形成された案内溝(14)
    に連通させ、その案内溝(14)を通して前記ワイヤハ
    ーネス(9)をドア(D)内部に配線した ことを特徴と
    する、自動車のワイヤハーネス付ドア。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のものにおいて、前記ハーネス支持体(10)は、前記直線部(10b)
    と、その直線部(10)の内端に一体に連設されて前
    記案内溝(14)及びドアライニング(4)間に挟持さ
    れる後方屈曲部(10a)とよりL字状に形成され、前
    記前端壁(2f)の前面平坦部と前記直線部(10b)
    との対向面には、相互に係合する係止爪(12)及び係
    止孔(13)が設けられ、その係合状態を前記ドアライ
    ニング(4)により保持することを特徴とする、自動車
    のワイヤハーネス付ドア。
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