JP2586207B2 - 可視光半導体レーザのスクリーニング方法 - Google Patents
可視光半導体レーザのスクリーニング方法Info
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- JP2586207B2 JP2586207B2 JP2310727A JP31072790A JP2586207B2 JP 2586207 B2 JP2586207 B2 JP 2586207B2 JP 2310727 A JP2310727 A JP 2310727A JP 31072790 A JP31072790 A JP 31072790A JP 2586207 B2 JP2586207 B2 JP 2586207B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、可視光半導体レーザのスクリーニング方法
に関し、特に、AlGaInP系可視光半導体レーザの通電ス
クリーニング方法に関する。
に関し、特に、AlGaInP系可視光半導体レーザの通電ス
クリーニング方法に関する。
[従来の技術] 従来の半導体レーザのスクリーニング方法としては大
別して2種類の方法が行われている。1つは、高温定電
流通電試験であって、これはレーザを発振するに足らな
い電流を高温に保持された素子に通電する方法であり、
もう1つの方法は、高温定出力通電試験であって、これ
は高温で素子に通電して発振状態を持続する方法であ
る。2つの方法とも、劣化の要因となった欠陥をもつ素
子を初期的に劣化を促進することでふるい落とすことが
目的である。特に、発振波長が1μmより短い半導体レ
ーザにおいては、レーザ共振面の劣化など、発振状態に
あることを起因とする劣化が多く起こるため、定出力通
電試験が主に行われる。設定条件としては、素子のスペ
ックが規定する限界状態か、それより厳しい条件で行わ
れている。
別して2種類の方法が行われている。1つは、高温定電
流通電試験であって、これはレーザを発振するに足らな
い電流を高温に保持された素子に通電する方法であり、
もう1つの方法は、高温定出力通電試験であって、これ
は高温で素子に通電して発振状態を持続する方法であ
る。2つの方法とも、劣化の要因となった欠陥をもつ素
子を初期的に劣化を促進することでふるい落とすことが
目的である。特に、発振波長が1μmより短い半導体レ
ーザにおいては、レーザ共振面の劣化など、発振状態に
あることを起因とする劣化が多く起こるため、定出力通
電試験が主に行われる。設定条件としては、素子のスペ
ックが規定する限界状態か、それより厳しい条件で行わ
れている。
[発明が解決しようとする課題] 従来の定出力通電試験方法によるスクリーニングを行
うと、AlGaInP系可視光レーザ〔活性層:(AlxGa1-x)
0.5In0.5P、クラッド層:(AlyGa1-y)0.5In0.5P(0
≦x<y≦1)の半導体レーザ〕の場合、以下に示すよ
うな問題が起こる。
うと、AlGaInP系可視光レーザ〔活性層:(AlxGa1-x)
0.5In0.5P、クラッド層:(AlyGa1-y)0.5In0.5P(0
≦x<y≦1)の半導体レーザ〕の場合、以下に示すよ
うな問題が起こる。
AlGaInP系可視光半導体レーザのp側クラッド層のド
ーパントはZnであり、そして、これは有機金属気相成長
工程中に同時にドーピングされるのが、一般的である。
その場合、スクリーニングにより、レーザの電気的・光
学的特性が初期的に変化する。具体的には、しきい値電
流値やある定光出力を出力するための電流値が、素子に
通電するとにより下がる(89秋 応用物理学会 予稿
28a−ZG−10)。この現象は上記の手段により形成され
たp型クラッド層(AlyGa1-y)0.5In0.5P中や活性層
(AlxGa1-x)0.5In0.5P中のZnが通電により、拡散を起
こしたり、活性化を起こしたりした結果と考えられる。
事実、結晶成長工程中においてZn原料の量を増やすと、
この現象が顕著に起こることが実験的に確認されてい
る。第3図は、その結果を示すグラフであって、曲線a
は初期状態を、曲線bは通電後の状態を示している。
ーパントはZnであり、そして、これは有機金属気相成長
工程中に同時にドーピングされるのが、一般的である。
その場合、スクリーニングにより、レーザの電気的・光
学的特性が初期的に変化する。具体的には、しきい値電
流値やある定光出力を出力するための電流値が、素子に
通電するとにより下がる(89秋 応用物理学会 予稿
28a−ZG−10)。この現象は上記の手段により形成され
たp型クラッド層(AlyGa1-y)0.5In0.5P中や活性層
(AlxGa1-x)0.5In0.5P中のZnが通電により、拡散を起
こしたり、活性化を起こしたりした結果と考えられる。
事実、結晶成長工程中においてZn原料の量を増やすと、
この現象が顕著に起こることが実験的に確認されてい
る。第3図は、その結果を示すグラフであって、曲線a
は初期状態を、曲線bは通電後の状態を示している。
このように通電によりしきい値電流値が下がる素子
も、通電直後のしきい値電流値は高いわけだから、高温
による定出力通電試験を行うと、しきい値電流値の高さ
を反映して駆動電流値が高くなる。AlGaInP系の半導体
レーザでは素子に流れる電流値の2〜4乗に比例して劣
化が促進されると考えられるところ、この場合高温通電
であることから、ごく初期に素子は著しく劣化を受ける
ことにより、結局、スクリーニングにより大多数の素子
が不合格と判定されてしまうという事態を招いていた。
も、通電直後のしきい値電流値は高いわけだから、高温
による定出力通電試験を行うと、しきい値電流値の高さ
を反映して駆動電流値が高くなる。AlGaInP系の半導体
レーザでは素子に流れる電流値の2〜4乗に比例して劣
化が促進されると考えられるところ、この場合高温通電
であることから、ごく初期に素子は著しく劣化を受ける
ことにより、結局、スクリーニングにより大多数の素子
が不合格と判定されてしまうという事態を招いていた。
[課題を解決するための手段] 本発明による半導体レーザのスクリーニング方法は、
活性層が(AlxGa1-x)InP、クラッド層が(AlyGa1-y)I
nP(ただし、0≦x<y≦1)の組成を有し、p導電型
のp側クラッド層のドーパントとしてZnが用いられてい
る可視光半導体レーザの通電スクリーニングにおいて、
第1の温度で定出力通電試験を行う第1の過程と、前記
第1の温度より高い第2の温度で定出力通電試験を行う
第2の過程と、を含むことを特徴としている。
活性層が(AlxGa1-x)InP、クラッド層が(AlyGa1-y)I
nP(ただし、0≦x<y≦1)の組成を有し、p導電型
のp側クラッド層のドーパントとしてZnが用いられてい
る可視光半導体レーザの通電スクリーニングにおいて、
第1の温度で定出力通電試験を行う第1の過程と、前記
第1の温度より高い第2の温度で定出力通電試験を行う
第2の過程と、を含むことを特徴としている。
[作用] 本発明のスクリーニング方法を適用して、まず低温の
定出力通電スクリーニングを行う。このことにより、素
子を短時間に劣化させることなく、素子内のZnを安定化
させることができ、高温定出力通電試験が過大な電流を
流すことなく行いうるようになる。
定出力通電スクリーニングを行う。このことにより、素
子を短時間に劣化させることなく、素子内のZnを安定化
させることができ、高温定出力通電試験が過大な電流を
流すことなく行いうるようになる。
然る後に、従来の初望温度(スペック温度、即ち上限
動作周囲温度またはこれを超える温度)にまで周囲温度
を上げて通電試験を行うようにすれば、全通電試験を通
じて素子に過大な電流を流すことなく、定出力通電試験
が実施でき、従来のスクリーニング方法では不良と判定
されるべき素子を良品として救済できるようになる。
動作周囲温度またはこれを超える温度)にまで周囲温度
を上げて通電試験を行うようにすれば、全通電試験を通
じて素子に過大な電流を流すことなく、定出力通電試験
が実施でき、従来のスクリーニング方法では不良と判定
されるべき素子を良品として救済できるようになる。
[実施例] 次に、本発明の実施例について、図面を参照して説明
する。
する。
本実施例のスクリーニングに使用する半導体レーザ
は、活性層がGa0.5In0.5P、両クラッド層が(Al0.6Ga
0.4)0.5In0.5Pによって構成されており、有機金属気
相分解法を用いたエピタキシャル成長により製作された
ものである。p型ドーパントZnは、結晶成長時に有機金
属Zn(CH3)2の分解によりドープされている。p側ク
ラッド層成長時のZn/III族の流量比は0.5である。
は、活性層がGa0.5In0.5P、両クラッド層が(Al0.6Ga
0.4)0.5In0.5Pによって構成されており、有機金属気
相分解法を用いたエピタキシャル成長により製作された
ものである。p型ドーパントZnは、結晶成長時に有機金
属Zn(CH3)2の分解によりドープされている。p側ク
ラッド層成長時のZn/III族の流量比は0.5である。
素子をパッケージ内に組み込んだ後にスクリーニング
試験を行う。
試験を行う。
第1図(a)は、本発明の一実施例の温度ダイヤグラ
ムであり、第1図(b)は、第1図(a)に示される条
件でスクリーニング試験を実施した際の駆動電流の時間
推移を示す図である。第1図に対比して、従来例の温度
ダイヤグラムとその際の駆動電流の時間推移とを第2図
(a)、(b)に示す。
ムであり、第1図(b)は、第1図(a)に示される条
件でスクリーニング試験を実施した際の駆動電流の時間
推移を示す図である。第1図に対比して、従来例の温度
ダイヤグラムとその際の駆動電流の時間推移とを第2図
(a)、(b)に示す。
本実施例のスクリーニングでは、第1図(a)に示す
ように、まず雰囲気温度45℃、出力3mWの定電力通電試
験を100時間行う。続いて、雰囲気温度を55℃に上げ
て、3mWの定出力通電試験を100時間行う。これに対し、
従来例では、第2図(a)に示すように、直ちに周囲温
度を55℃に上げて通電試験を行っていた。従来方法で
は、第2図(b)に示されるように、通電開始後多数の
素子の駆動電流が増加している。これに対して、実施例
の方法では、初めの低温通電試験での駆動電流が低くな
っており、駆動電流の増加する素子も少なくなってい
る。続いて行われる高温通電試験で発生する不良の数も
少ない。
ように、まず雰囲気温度45℃、出力3mWの定電力通電試
験を100時間行う。続いて、雰囲気温度を55℃に上げ
て、3mWの定出力通電試験を100時間行う。これに対し、
従来例では、第2図(a)に示すように、直ちに周囲温
度を55℃に上げて通電試験を行っていた。従来方法で
は、第2図(b)に示されるように、通電開始後多数の
素子の駆動電流が増加している。これに対して、実施例
の方法では、初めの低温通電試験での駆動電流が低くな
っており、駆動電流の増加する素子も少なくなってい
る。続いて行われる高温通電試験で発生する不良の数も
少ない。
通電試験による駆動電流値の増加が5%以内であるこ
とを、スクリーニングの条件として、本実施例により或
留まりを40%から80%に向上させることができた。
とを、スクリーニングの条件として、本実施例により或
留まりを40%から80%に向上させることができた。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明は、スクリーニングを正
規の高温度における通電試験の前に低温度の通電試験を
行うものであるので、本発明によれば、低い駆動電流に
おいて定出力通電試験が行われ、その結果、素子に過大
な電流を流すことなくしきい値電流値を下げることがで
きる。したがって、本発明によれば、スクリーニング時
に劣化して不良となる素子数を激減させ歩留まりを向上
させることができる。
規の高温度における通電試験の前に低温度の通電試験を
行うものであるので、本発明によれば、低い駆動電流に
おいて定出力通電試験が行われ、その結果、素子に過大
な電流を流すことなくしきい値電流値を下げることがで
きる。したがって、本発明によれば、スクリーニング時
に劣化して不良となる素子数を激減させ歩留まりを向上
させることができる。
第1図(a)は、本発明の一実施例を示す温度ダイヤグ
ラム、第1図(b)は、第1図(a)に示す実施例にお
ける駆動電流値の時間推移を示す図、第2図(a)は従
来例の温度ダイヤグラム、第2図(b)は、従来例にお
ける駆動電流値の時間推移を示す図、第3図は、クラッ
ド層のZn濃度と通電によるしきい値電流の変化との関係
を示す図である。
ラム、第1図(b)は、第1図(a)に示す実施例にお
ける駆動電流値の時間推移を示す図、第2図(a)は従
来例の温度ダイヤグラム、第2図(b)は、従来例にお
ける駆動電流値の時間推移を示す図、第3図は、クラッ
ド層のZn濃度と通電によるしきい値電流の変化との関係
を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】活性層が(AlxGa1-x)InP、クラッド層が
(AlyGa1-y)InP(ただし、0≦x<y≦1)の組成を
有し、p導電型のp側クラッド層のドーパントとしてZn
が用いられている可視光半導体レーザの通電スクリーニ
ング方法において、第1の温度で定出力通電試験を行う
第1の過程と、前記第1の温度より高い第2の温度で定
出力通電試験を行う第2の過程と、を含むことを特徴と
する可視光半導体レーザのスクリーニング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2310727A JP2586207B2 (ja) | 1990-11-16 | 1990-11-16 | 可視光半導体レーザのスクリーニング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2310727A JP2586207B2 (ja) | 1990-11-16 | 1990-11-16 | 可視光半導体レーザのスクリーニング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04184175A JPH04184175A (ja) | 1992-07-01 |
JP2586207B2 true JP2586207B2 (ja) | 1997-02-26 |
Family
ID=18008750
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2310727A Expired - Fee Related JP2586207B2 (ja) | 1990-11-16 | 1990-11-16 | 可視光半導体レーザのスクリーニング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2586207B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3535002B2 (ja) * | 1998-02-09 | 2004-06-07 | 日本電信電話株式会社 | 半導体レ―ザの良否判別法 |
JP2006135245A (ja) * | 2004-11-09 | 2006-05-25 | Sharp Corp | 半導体レーザ装置の製造方法および半導体レーザ装置 |
JP2007081197A (ja) * | 2005-09-15 | 2007-03-29 | Sony Corp | 半導体レーザおよびその製造方法 |
-
1990
- 1990-11-16 JP JP2310727A patent/JP2586207B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04184175A (ja) | 1992-07-01 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |