JP2585990B2 - 塗装仕上げ方法 - Google Patents

塗装仕上げ方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は塗装仕上げ方法、特にいわゆる2コート1ベ
ーク方式の塗装仕上げ方法に関するものである。
[従来の技術および発明が解決しようとする問題点] 近年、自動車上塗り用メタリック塗装においては、メ
タリック粉末を配合した硬化性塗料を塗装し、そのまま
焼付けを行なういわゆる1コート1ベーク仕上げにかわ
って、メタリック粉末や着色顔料を配合した硬化性塗料
(ベースコート)を塗装し、ついで着色顔料を含まない
硬化性クリアー塗料(トップコート)を塗装し、ベース
コートとトップコートを同時に焼付けするいわゆる2コ
ート1ベーク方式の塗装仕上げ方法が多く用いられてい
る。すなわち2コート1ベーク塗装仕上げによって得ら
れる塗膜は、仕上り外観にすぐれ、1コート1ベーク塗
装仕上げ方法での耐薬品性の欠点を改善し、また、従来
特にビニル系重合体を主成分とするソリッドカラー塗料
では耐候性に著しい欠点を有しているが、この2コート
1ベーク塗装仕上げ方法にすることにより、耐候性に優
れる塗膜が得られるなど種々の利点を有している。この
2コート1ベーク塗装仕上げ方式はベースコート用塗料
として一般にアミノアルキド樹脂塗料、熱硬化性アクリ
ル樹脂塗料などを塗装し、2〜5分間放置してある程度
の溶剤を揮発させた後、ただちに同種のトップコート用
塗料を塗装し、ついで熱風乾燥炉内温度140〜150℃の雰
囲気で20〜30分間焼付けて硬化させる。ここで、熱風の
発生源としては、重油、プロパンガス、ブタンガスある
いは都市ガスが一般に使用されているが、熱風乾燥炉や
電熱炉で加熱硬化させるため、熱源として消費する燃料
・電力等によるエネルギーコスト上昇を招く欠点を有し
ている。
一方、自動車産業においては外板・部品等のプラスチ
ック化が急速に進展しつつある。素材が鋼板である場
合、使用される塗料樹脂系として、前述のアミノアルキ
ド樹脂塗料、熱硬化性アクリル樹脂塗料などいわゆる焼
付一液型塗料が通常採用されている。しかし、素材がプ
ラスチック化された場合、素材の耐熱温度が低いものも
あり、プラスチック用として通常の焼付一液型塗料を用
いることは不適当である。
以上の如く、自動車上塗り用メタリック塗装において
は省エネルギーおよび素材の変換の観点から、常温また
は低温硬化型塗料を用い、従来の熱硬化型塗料が有する
塗膜外観、塗膜性能、耐候性等を具備する経済的で生産
性の高い塗装法を確立することが市場から要望されてい
る。
[問題点を解決するための手段] しかるに、本発明者は在来の熱硬化性塗料の塗装にお
ける前述の事情を考慮し、常温または低温で硬化する塗
料用樹脂の開発研究の過程で2コート1ベーク型硬化塗
膜の形成方法について検討を重ねた結果、本発明を完成
させるに至ったものである。
すなわち、本発明は、メタリック粉末および/または
着色顔料を配合した硬化性樹脂を主成分とする塗料(ベ
ースコート)を塗装し、ついで該塗装面に、硬化性樹脂
を主成分としたクリヤー塗料(トップコート)を塗装
し、しかるのちに同時に硬化せしめる塗装仕上げ方法に
おいて、該ベースコート用塗料および該トップコート用
塗料として、いずれか一方の塗料に下記[I]の塗料樹
脂組成物を用い、他方の塗料に下記[II]の塗料用樹脂
組成物を用いることを特徴とする塗装仕上げ方法であ
る。
[I](A):一分子中に重合性不飽和基と少なくとも
1個以上のシロキシ基を有するビニル系モノマー1〜10
0%および (B):上記(A)以外の共重合可能なビニル系モノマ
ー99〜0重量%から成るビニル系重合体(I)と、硬化
剤であるポリイソシアネートと、解離促進触媒とを配合
してなる樹脂組成物。
[II](C):塩基性窒素原子を含有するビニル系重合
体と、 (D):一分子中にエポキシ基および加水分解性シリル
基を併せ有する化合物、 とを必須の成分として含んで成ること、さらに必要に応
じて、 (E):上記の加水分解性シリル基の加水分解−縮合用
触媒をも含んで成る樹脂組成物。
樹脂組成物[I]はビニル系重合体(I)中のシロキ
シ基が空気中の水分と反応してビニル系重合体(I)に
水酸基を生成させ、この水酸基とポリイソシアネートと
が反応して強固な塗膜を形成させるものであり、また樹
脂組成物[II]は、塩基性窒素原子を有するビニル系重
合体に、一分子中にエポキシ基および加水分解性シリル
基を併せもつ硬化剤を反応させることにより強固な塗膜
を形成させるものである。そして樹脂組成物[I]をト
ップコート用塗料に用いた場合、光沢、仕上り外観に優
れる塗膜が得られ、一方、樹脂組成物[II]をトップコ
ート用塗料に用いた場合は、光沢およびとくに耐候性に
すぐれた塗膜が得られる。また、樹脂組成物[I]をベ
ースコート用塗料に用いた場合、それがメタリック塗料
であれば光輝感、メタル配向性に優れた塗膜が得られ、
他方ソリッドカラー塗料であれば、発色性に優れる塗膜
が得られる等の利点がある。かかる前記した樹脂組成物
[I]と組成物[II]を用いたベースコート用塗料また
はトップコート用塗料との組合わせによる塗料仕上げ方
法は常温または低温硬化性を有し、かつ得られる複合塗
膜は光沢、仕上がり外観、耐候性等に優れるものであ
る。
ここにおいて、塗料用樹脂組成物[I]のビニル系重
合体(I)を構成するビニル系モノマー(A)として
は、1分子中に重合性不飽和基と少なくとも1個以上の
次式で示される炭素原子と結合するシロキシ基を含有す
るビニル系モノマーである。
これらの前記ビニル系モノマー(A)は、たとえばト
リエチルアミンやピリジンの如き塩酸捕捉剤の存在化
で、トリアルキルクロルシランまたはトリフェニルクロ
ルシラン、トリアリルクロルシラン、ジアルキルクロル
シラン、等を後掲する如き水酸基含有ビニル系モノマー
(b)と反応させて得られるものを指称し、それらのう
ちで代表的なものとしてはトリメチルシロキシエチル
(メタ)アクリレート、トリメチルシロキシプロピル
(メタ)アクリレート、トリメチルシロキシブチル(メ
タ)アクリレート、トリエチルシロキシエチル(メタ)
アクリレート、トリブチルシロキシプロピル(メタ)ア
クリレートまたはトリフェニルシロキシアルキル(メ
タ)アクリレートなどが挙げられる。これら単独である
いは二種以上の混合物として用いることができる。
また、前記水酸基含有ビニル系モノマー(b)として
は、β−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、β−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートもしくはβ−
ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートの如きヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレート類またはN−メチロー
ル化(メタ)アクリルアミドなどが代表的のものであ
る。そしてこれらのビニル系モノマー(A)の使用量は
1〜100重量%が良く、好ましくは5〜90重量%であ
る。1重量%未満では当該モノマーの効果は期待できな
い。
前記ビニル系モノマー(B)として代表的なものを挙
げれば炭素数1〜22なるアルキル基を側鎖に有するアル
キル(メタ)アクリレート、スチレン、ビニルトルエ
ン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、シクロ
ヘキシル(メタ)アクリレート、マレイン酸もしくはフ
マル酸とC1〜C18なる1価アルコール類とのエステル
類、N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレ
ート類、または燐酸基含有(メタ)アクリレート類、酢
酸ビニルやヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロ
エチレン等の含フッ素ビニル系モノマー等がある。
本発明組成物を構成する前記ビニル系重合体(I)を
得るには、以上に挙げたようなモノマー類を用いて公知
慣用の方法、たとえばラジカル発生剤を用いての溶液重
合法によって行なうことができる。
ラジカル発生剤としては、通常ビニル系モノマーの重
合に用いられているものであれば、いずれも使用しうる
が、そのうちでも代表的なものを挙げればアゾビスイソ
ブチロニトリル、ジ−tert−ブチルパーオキシドまたは
ベンゾイルパーオキシドなどであり、また溶剤として
は、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、オクタンの如
き各種炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチルもしくはセ
ロソルブ・アセテートの如き酢酸エステル系;メチルエ
チルケトンもしくはメチルイソブチルケトンの如きケト
ン系などの溶剤類がある。
また必要により、メルカプタン類、α−メチルスチレ
ンや「ジペンテンT」(日本テルペン化学(株)製品)
などの如き常用されている連鎖移動剤を使用することも
できる。
かくして得られるビニル系重合体(I)は数平均分子
量(nが500〜50,000なる範囲が好ましい。
当該共重合体(I)のnが500未満である場合に
は、塗膜物性が十分とはなり得なく、しかもこの塗膜物
性を出そうとして該共重合体(I)のトリアルキルシロ
キシ基等が遊離した後の生成される水酸基価(以下、こ
れを「OH価」と記す。)を高くすれば、塗膜が脆くなる
ので好ましくなく、逆に50,000を超えるときは塗膜の外
観、光沢、肉持感あるいは塗装作業性などに欠陥が現わ
れ易くなるので好ましくない。
次に、ビニル系重合体(I)より生成される水酸基と
反応性を有するポリイソシアネート類として代表的なも
のにはトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネートもしくはキシリレンジイソシアネートの
如き芳香族ジイソシアネート;テトラメチレンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネートもしくはト
リメチルヘキサンジイソシアネートの如き脂肪族ジイソ
シアネート;イソホロンジイソシアネート、メチルシク
ロヘキサン−2,4−(ないしは2,6−)ジイソシアネー
ト、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネ
ート)もしくは1,3−ジ(イソシアネートメチル)−シ
クロヘキサンの如き脂環族ジイソシアネート、そしてこ
れらの各ジイソシアネートと、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ネオペンチルグリコールもしくは
トリメチロールプロパンの如き多価アルコール類;イソ
シアネート基と反応する官能基を有する極く分子量の低
いポリエステル樹脂(油変性タイプをも含む。);また
は水などとの付加物であり、ビュレット体であり、ある
いは上記ジイソシアネート同士の重合体(オリゴマーを
も含む。)である。そして、これらのポリイソシアネー
ト類の中で、脂肪族ジイソシアネートと多価アルコール
との反応物であるポリイソシアネートプレポリマー類を
用いることが耐候性、低毒性の点で有効である。そし
て、これらのポリイソシアネート類と前記ビニル系重合
体(I)との配合比としては生成されるOH基/NCO基=1/
0.5〜1/3(当量比)なる範囲が塗膜性能の点から好まし
い。
本発明の組成物[I]は、大気中にばく露されると空
気中の水分との反応により加水分解され硬化剤と反応し
うる水酸基を生成する。この加水分解を促進させるため
触媒を用いる必要がある。触媒としてはリン酸、リン酸
エステル、亜リン酸エステル、p−トルエンスルフォン
酸及びそのアミン塩、安息香酸、トリクロル酢酸、トリ
フルオロ酢酸、ナフタリンジスルフォン酸及びそのアミ
ン塩等の酸性触媒、エチレンジアミン、N−β−アミノ
エチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ブチ
ルアミン、ジブチルアミン、t−ブチルアミン、ヘキシ
ルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、水酸化カリ
ウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ
触媒、アルキルチタン酸塩、オクチル酸塩、ジブチル錫
ジラウレート、及びオクチル酸鉛等のカルボン酸の金属
塩、モノブチル錫サルファイド、ジオクチル錫メルカプ
タイト等のスルフィルド型、メルカプチド型有機錫化合
物、テトラエチルアンモニウムフルオライド、フッ化セ
シウム等のフッ素イオンを生じる化合物が有効である。
これら硬化触媒の添加量は、ビニル系重合体(I)に対
して0.001〜10重量%、好ましくは0.005〜8重量%で使
用するのがよい。
また本発明の組成物[II]は大気中にばく露されない
限り硬化剤と反応しうる水酸基を生成しないので、本発
明の組成物は一液型で安定性の良い塗料用組成物が得ら
れる。しかし、長期の保存安定性を確保するためには、
何らかの理由により侵入する微量の水分を捕捉してやれ
ばよい。すなわち水分の反応性を有する水結合剤を添加
することは長期の安定性が確保される。またこの水結合
剤をビニル系重合体(I)を製造する際にあらかじめ初
期に混入して使用してもさしつかえない。この水分と反
応性を有する水結合剤としては、オルトギ酸トリメチ
ル、オルトギ酸トリエチル、オルトギ酸トリブチルなど
の如きオルトギ酸トリアルキル類;オルト酢酸トリメチ
ル、オルト酢酸トリエチル、オルト酢酸トリブチルの如
きオルト酢酸トリアルキル類;オルトホウ酸トリブチ
ル、オルトホウ酸トリエチルの如きオルトホウ酸トリア
ルキル類;テトラメチルシリケート、テトラエチルシリ
ケート、テトラブチルシリケート、テトラ(2−メトキ
シエチル)シリケートもしくはテトラ(2−クロロエチ
ル)シリケートの如きテトラ(置換)アルキルシリケー
ト類単体;テトラフェニルシリケート、テトラベンジル
シリケートの如き上記テトラ(置換)アルキルシリケー
ト類の同効物質(以下同効単体と略記する);またはテ
トラエチルシリケートのダイマー、トリマー、テトラマ
ー、ヘキサマー、「エチルシリケート40」(コルコート
(株)製品、テトラエチルシリケートのテトラマー、ペ
ンタマー、ヘキサマーの混合物)などの上掲の各テトラ
(置換)アルキルシリケート類単体や、該シリケート類
の同効単体の縮合物などの加水分解性エステル化合物
類、フェニルイソシアネート、p−クロロフェニルイソ
シアネート、ベンゼンスルフォニルイソシアネート、p
−トルエンスルフォニルイソシアネート、イソシアネー
トエチルメタアクリレート(ダウケミカル社(製)のNC
O基含有モノマー)等のイソシアネート基を有する化合
物類等がある。
使用量としては、ビニル系重合体(I)に対して0.1
〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%が良い。
次に塗料用樹脂組成物[II]の塩基性窒素含有ビニル
系重合体(C)とは一分子中の少なくとも1個、好まし
くは少なくとも2個の塩基性窒素、すなわち一級アミノ
基、二級アミノ基および三級アミノ基より成る群から選
ばれる少なくとも1種のアミノ基を含有するビニル系重
合体を指称するものであり、かかる重合体(C)は前掲
した如きいずれかのアミノ基を含有するビニル系モノマ
ーを(共)重合せしめるなど公知の方法によって調製す
ることができる。
アミノ基含有ビニル系モノマーの代表的なものとして
は、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリレートもしくはジエチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリレートの如き各種ジアルキル
アミノアルキル(メタ)アクリレート類;N−ジエチルア
ミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−ジメチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリルアミドもしくはN−ジエチ
ルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの如きN−ジ
アルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類;あ
るいはt−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
t−ブチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、アジ
リジニルエチル(メタ)アクリレート、ピロリジニルエ
チル(メタ)アクリレートまたはピペリジニルエチル
(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、硬化性など
の点からすればジアルキルアミノアルキル(メタ)アク
リレート類およびN−ジアルキルアミノアルキル(メ
タ)アクリルアミド類が、特に望ましい。
また、これらのアミノ基含有ビニル系モノマーと共重
合可能な他のビニル系モノマーとして代表的なものを挙
げれば前述したビニル系モノマー(B)および水酸基含
有ビニル系モノマー(b)のほかに(メタ)アクリル
酸、マレイン酸、フマル酸またはイタコン酸の如き不飽
和カルボン酸類が使用できる。
ここでアミノ基含有ビニル系モノマーの使用量は、ア
ミノ基含有ビニル系モノマーを0.5〜100重量%、好まし
くは1〜50重量%であり、該アミノ基含有ビニル系モノ
マー共重合可能な他のビニル系モノマーを99.5〜0重量
%、好ましくは99〜50重量%を用い共重合させればよ
い。
また、アミノ基含有ビニル系モノマーと共重合可能な
他のビニル系モノマーとして、前掲したようなカルボキ
シル基含有モノマーまたは燐酸エステル結合含有モノマ
ーを併用することにより当該ビニル系重合体(C)中に
カルボキシル基または燐酸エステル結合を導入せしめる
ことができ、かくすることによって本発明組成物の硬化
性を一層向上せしめることもできる点で、特に望まし
い。
以上に掲げられた各種の単量体から当該ビニル系重合
体(C)を調製するには、従来公知のいずれの重合方法
も適用しうるが、溶液ラジカル重合法によるのが最も簡
便である。
そのさいに用いられる溶剤類としては前述した塗料用
樹脂組成物[I]で用いたもののほかに、メタノール、
エタノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso
−ブタノール、sec−ブタノール、エチレングリコール
モノメチルエーテルの如き各種アルコール系などが使用
できる。
また、ラジカル発生剤および必要に応じ用いる連鎖移
動剤としては前述した塗料用樹脂組成物[I]に掲げた
ものを用いればよい。
次いで、前記した一分子中にそれぞれエポキシ基と加
水分解性シリル基とを併せ有する化合物(D)として
は、エポキシ基を有するシランカップリング剤が代表的
なものである。
ここにおいて、かかる加水分解性シリル基とは、一般
で示されるハロシリル基、アルコキシシリル基、アシロ
キシシリル基、フェノキシシリル基、イミノオキシシリ
ル基またはアルケニルオキシシリル基などの如き加水分
解され易い反応性基を指称するものとする。
エポキシ基含有シランカップリング剤の代表的なもの
としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリイソプロペニルオキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリイミノオキシシラ
ン、γ−イソシアネートプロピルトリイソプロペニルオ
キシシランまたはγ−イソシアネートプロピルトリメト
キシシランなどとグリシドールとの付加物;あるいはγ
−アミノプロピルトリメトキシシランなどとジエポキシ
化合物との付加物などが挙げられるが、とくにγ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシランまたはγ−グリシ
ドキシプロピルトリイソプロペニルオキシシランが硬化
性ならびに経済性などの面から好適である。
本発明組成物[II]は硬化触媒を添加しなくとも良好
な硬化性を有するものではあるが、一層この硬化性を向
上させたい場合には、前述した如き加水分解性シリル基
の加水分解用、そして縮合用触媒たる前記触媒(E)を
添加することは何ら妨げるものではない。
かかる触媒(E)として代表的なものには水酸化ナト
リウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムもしくはナト
リウムメチラートの如き塩基性化合物類;テトライソプ
ロピルチタネート、テトラブチルチタネート、オクチル
酸錫、オクチル酸鉛、オクチル酸コバルト、オクチル酸
亜鉛、オクチル酸カルシウム、ナフテン酸鉛、ナフテン
酸コバルト、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオ
クテート、ジブチル錫ジラウレートまたはジブチル錫マ
レートの如き含金属化合物類;あるいはp−トルエンス
ルホン酸、トリクロル酢酸、燐酸、モノアルキル燐酸、
ジアルキル燐酸、モノアルキル亜燐酸またはジアルキル
亜燐酸の如き酸性化合物などがある。
以上に掲げられた(C)〜(E)成分から本発明組成
物[II]を得るには、(C)成分中に存在する反応性
基、つまりアミノ基とカルボキシル基および/または燐
酸エステル結合などの1当量に対して(D)成分中に存
在するエポキシ基が0.2〜5当量程度となるような割合
で、これら(C),(D)両成分を配合し、さらに必要
に応じて、(E)成分をこれら(C),(D)両成分の
合計量100重量部に対して0.01〜10重量部程度、添加せ
しめればよい。
かくして得られた本発明の樹脂組成物[I]および
[II]は2コート1ベーク塗装仕上げ方法のトップコー
ト用塗料およびベースコート用塗料として使用される。
トップコート用塗料として用いる場合はそのままクリ
ヤー塗料として用いることができるが、必要に応じ透明
感を損わない程度に着色顔料または染料を用いることも
できる。
一方、ベースコート用塗料として用いる場合、本発明
組成物に公知慣用のアルミニウム粉末、銅粉末、雲母粉
末等のメタリック粉末や、酸化チタン、炭酸カルシウム
等の無機顔料や、フタロシアニンブルー、トルイジンレ
ッド、ベンジンエローなどの有機系顔料を配合し、公知
慣用の塗料化方法によりメタリック塗料またはソリッド
カラー塗料を調整すればよい。
また、トップコート用塗料およびベースコート用塗料
に必要に応じてレベリング剤、紫外線吸収剤、顔料分散
剤等の各種慣用の添加剤を用いてもよい。
本発明組成物を用いたトップコート用塗料およびベー
スコート用塗料にはエアースプレー塗装や静電吹付け塗
装が好適であり、トップコート用塗料の乾燥膜厚が10〜
100μm、好ましくは10〜60μmの範囲で、またベース
コート用塗料の乾燥膜厚が5〜50μm、好ましくは8〜
20μmの範囲になるよう塗装すれば良い。
ベースコートとトップコートの塗装間隔時間は、約20
℃で1〜45分間、好適には2〜20分間である。またベー
スコートの塗膜を強制乾燥して塗装間隔時間を早めるこ
とも可能である。前記の乾燥条件でベースコートの塗膜
を指触乾燥ないしは半硬化乾燥状態に達せしめた後、ト
ップコートの塗装を行なえば良い。トップコートを塗装
した後、所定の温度・時間で硬化せしめればよい。
60〜100℃の温度で10〜60分程度強制乾燥させること
が、硬化性の点や生産性の点で好ましいが、ベースコー
ト塗料とトップコート塗料の種別や性質また素材に応じ
適宜乾燥・硬化条件を変更することはさしつかえない。
以上のように、本発明組成物を用いた2コート1ベー
ク塗装仕上げ方法は通常のプラスチック素材の耐熱温度
以下の常温または低温加温乾燥で塗膜性能のすぐれた複
合硬化塗膜を形成することができ、かつ従来の熱硬化性
アクリル樹脂塗料やアミノアルキド樹脂塗料と比較して
遜色のない物性を有する塗膜が得られる。
[実施例] 次に本発明を製造例、実施例により具体的に説明する
が、以下において部は特に断わりのない限りすべて重量
規準であるものとする。
製造例−1[ビニル系重合体(I)の調製例] トリメチルシロキシエチルメタアクリレート300部、
スチレン200部、n−ブチルメタクリレート400部および
アクリエステルSL(三菱レーヨン(株)製のC12〜C13
アルキル基を有するメタアクリレート)100部からなる
モノマー混合物のうちの200部と、トルエン500部、酢酸
イソブチル200部、アゾビスイソブチロニトリル(AIB
N)5部およびtert−ブチルパーベンゾエート(t−BP
B)10部とを撹拌装置、不活性ガス導入口、温度計およ
び冷却器を備えた四ツ口フラスコに仕込んで90℃に1時
間保持し、次いで30分間を要して115℃に昇温し、同温
で残りのモノマー混合物800部と酢酸イソブチル300部、
t−BPB10部およびAIBN5部からなる混合物を3時間を要
して滴下し、さらに同温度に10時間保持させて不揮発分
49.8%、粘度(25℃におけるガードナー粘度;以下同
様)Y−Z、数平均分子量13000およびOH価42なる樹脂
溶液を得た。
以下この樹脂溶液を[I−1]と略記する。
製造例−2[同上] トリフェニルシロキシエチルメタアクリレート250
部、メチルメタアクリレート250部、スチレン150部、n
−ブチルメタアクリレート220部、n−ブチルアクリレ
ート130部を代えて用いる以外は製造例−1と同様の操
作により樹脂を得た。
不揮発分49.1%、粘度X、数平均分子量1300およびOH
価18なる樹脂溶液を得た。
以下この樹脂溶液を[I−2]と略記する。
製造例−3[同上] トリメチルシロキシエチルアクリレート135部、メチ
ルメタアクリレート510部、n−ブチルメタアクリレー
ト350部、n−ブチルアクリレート5部を代えて用いる
以外は製造例−1と同様の操作により樹脂を得た。
不揮発分50.8%、粘度Z、数平均分子量15000およびO
H価19なる樹脂溶液であった。
以下この樹脂溶液を[I−3]と略記する。
製造例−4[塩基性窒素含有ビニル系重合体(C)の調
製例] 製造例−1と同様の反応器に、トルエンの392部およ
びiso−ブタノールの408部を仕込み、窒素雰囲気中で80
℃に昇温して、スチレン300部、メチルメタクリレート4
00部、n−ブチルメタアクリレート200部、N−ジメチ
ルアミノプロピルメタアクリルアミド80部、tert−ブチ
ルパーオキシオクトエート(TBPO)の5部、メタクリル
酸20部、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)の5部お
よびトルエンの200部からなる混合物を3時間かけて滴
下した。滴下終了後も同温度に2時間保持してから、さ
らにAIBNの5部、トルエンの448部およびiso−ブタノー
ルの37部からなる混合物を1時間要して滴下した。次い
で、滴下終了後も同温度に12時間保持して不揮発分が4
0.5%で、粘度T−Uかつ数平均分子量が12,000なる三
級アミノ基含有ビニル系重合体(A)の溶液を得た。
以下この樹脂溶液を[II−1]と略記する。
製造例−5[同上] メチルメタアクリレート880部、ジメチルアミノエチ
ルメタアクリレート100部、フマル酸20部を代えて用い
る以外は製造例−4と同様の操作により樹脂得た。
不揮発分40.1%、粘度Z−Z、かつ数平均分子量1000
0なる三級アミノ基含有ビニル系重合体を得た。
以下この樹脂溶液を[II−2]と略記する。
実施例1〜5 第1表に示した配合比率(重量部)で常法の塗料化方
法により各別にトップコート塗料またはベースコート塗
料を調製したのち、リン酸亜鉛処理鋼板にベースコート
塗料およびトップコート塗料の乾燥塗膜がそれぞれ15μ
mおよび30μmになるよう、また2種の塗料の塗装間隔
を5分間として、エアースプレーにて塗装60℃で30分間
加熱せしめることにより硬化塗膜を得た。この様にして
得られた各塗膜の物性評価の結果を第1表に示す。物性
評価は強制乾燥後3日間室温放置した後行なった。
評価方法 ◎…非常に優れる [発明の効果] 以上説明したように本発明方法に使用する組成物は従
来のアミノアルキド樹脂塗料、熱硬化型アクリル樹脂塗
料と比較して、塗装作業性、低温硬化性に優れた2コー
ト1ベーク塗料を提供し、得られる塗膜は極めて実用性
の高い塗膜物性を有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B05D 7/14 B05D 7/14 L (56)参考文献 特開 昭62−253671(JP,A) 特開 昭60−129166(JP,A) 特開 昭61−60748(JP,A) 特開 昭57−172917(JP,A) 特開 昭60−44549(JP,A) 特公 平6−78499(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メタリック粉末および/または着色顔料を
    配合した硬化性樹脂を主成分とする塗料(ベースコー
    ト)を塗装し、ついで該塗装面に、硬化性樹脂を主成分
    としたクリヤー塗料(トップコート)を塗装し、しかる
    のちに同時に硬化せしめる塗装仕上げ方法において、該
    ベースコート用塗料および該トップコート用塗料とし
    て、いずれか一方の塗料に下記[I]の塗料樹脂組成物
    を用い、他方の塗料に下記[II]の塗料用樹脂組成物を
    用いることを特徴とする塗装仕上げ方法。 [I](A):一分子中に重合性不飽和基と少なくとも
    1個以上のシロキシ基を有するビニル系モノマー1〜10
    0%および (B):上記(A)以外の共重合可能なビニル系モノマ
    ー99〜0重量%から成るビニル系重合体(I)と、硬化
    剤であるポリイソシアネートと、解離促進触媒とを配合
    してなる樹脂組成物。 [II](C):塩基性窒素原子を含有するビニル系重合
    体と、 (D):一分子中にエポキシ基および加水分解性シリル
    基を併せ有する化合物、 とを必須の成分として含んで成ること、さらに必要に応
    じて、 (E):上記の加水分解性シリル基の加水分解−縮合用
    触媒をも含んで成る樹脂組成物。
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