JPH0665710B2 - 常温硬化性塗料用樹脂組成物 - Google Patents

常温硬化性塗料用樹脂組成物

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JPH0665710B2
JPH0665710B2 JP58155399A JP15539983A JPH0665710B2 JP H0665710 B2 JPH0665710 B2 JP H0665710B2 JP 58155399 A JP58155399 A JP 58155399A JP 15539983 A JP15539983 A JP 15539983A JP H0665710 B2 JPH0665710 B2 JP H0665710B2
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正隆 大岡
慎一 桑村
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規にして有用なる常温硬化性塗料用樹脂組成
物に関するものである。
近年、塗料分野における省エネルギー対策の一環とし
て、常温硬化型の塗料の開発が積極的に進められてい
る。
こうした状況にあつて、まずポリイソシアネートを硬化
剤とするポリウレタン系塗料は常温での硬化性に優れ、
しかも物性、耐ガソリン性および外観などに優れた塗膜
を与えることから、自動車補修用の塗料を始めとして種
々の用途に使用されるに至つている。
しかし、かかるウレタン系塗料は原料イソシアネートに
基因する毒性の問題があり、また特にクリヤー塗料とし
て使用するときは、短期間で塗膜が黄変するという欠点
もある。
次に、こうした欠点のない塗料として、加水分解性のシ
リル基を有する重合体をベース樹脂成分とするものが提
案されてはいるけれども、物性や耐ガソリン性などのバ
ランスがとりにくく、自動車補修用として使用する上で
の新たな問題点が挙げられる。
そこで、上述した如きいずれの欠点も悉く改善された組
成物として、本発明者らは先に加水分解性シリル基を含
有する重合体と特定のアルコキシシラン変性樹脂とから
成る、常温硬化性樹脂組成物を見い出して、すでに、特
許出願を済ませては居るけれども(特開昭58−173158
号)、かかる組成物とても、未だ、塗膜の平滑性が不十
分であるし、硬化剤を配合した塗料のポツトライフが比
較的短かく、一液型として使用することができないもの
であることも判明した。
しかるに、本発明者らは以上の如き従来技術における種
種の欠点の存在に鑑みて鋭意研究をした結果、金属に対
する付着性はもとよりのこと、耐ガソリン性、平滑性お
よび物性などに優れた硬化塗膜を与える、保存安定性の
良好なる常温硬化性の樹脂組成物を見出すに及んで、本
発明を完成させるに致つた。
すなわち、本発明は1分子当り、少なくとも2個の水酸
基を含有する化合物(a−1)と、1分子当り少なくと
も1個の一般式 で示されるトリアルコキシシリル基を有する化合物(a
−2)とを反応させて得られるアルコキシシラン変性樹
脂(A)0.5〜400重量部、該樹脂(A)を除いた、加水
分解性シリル基を含有するビニル系重合体(B)100重
量部、硬化触媒(C)0.001〜50重量部、顔料(D)
の、2,500重量部までの適量、溶剤類(E)20〜8,000重
量部、テトラ(置換)アルキルシリケート類単体、該シ
リケート類の同効単体および/またはそれらの縮合物
(F)0.1〜100重量部、およびオルトぎ酸エステル類
(G)を含んで成る、金属に対する付着性、耐ガソリン
性、平滑性ならびに物性に優れた硬化塗膜を与え、かつ
保存安定性の良好なる常温硬化性の塗料用樹脂組成物を
提供するものである。
ここにおいて、まず前記した加水分解性シリル基含有ビ
ニル系重合体(B)とは、一般式 で示されるハロシリル基、アルコキシリル基、アシロキ
シシリル基、フエノキシシリル基、メルカプトシリル
基、アミノシリル基、イミノオキシシリル基またはアル
ケニルオキシシリル基などの如き、加水分解され易い極
性基を含有するビニル系重合体を指称するが、これらの
うち、前記(A)成分の如き酸素原子を介してアルコキ
シシリル基が結合されているビニル系重合体だけは、当
該(B)成分から除かれる。
また、当該(B)成分たる加水分解性シリル基含有ビニ
ル系重合体中の特性基ともいうべき加水分解性シリル基
としては、前掲の各種極性基のうち、硬化時において好
ましいからざる揮発分を生じない点で、アルコキシシル
基が最も望ましい。
而して、上記ビニル系重合体中にアルコキシシリル基を
導入するには、 アルコキシシリル基を含有するビニル系単量体と、
これと共重合可能な他のビニル系単量体との混合物を共
重合させる、 メルカプト基を含有するアルコキシシラン類を連鎖
移動剤として使用して、ビニル系単量体をラジカル重合
させる、 別途に調製された不飽和結合もしくはエポキシ基を
側鎖に有するビニル系共重合体を、アルコキシシリル基
を含有するアミノシラン類、ヒドロシラン類またはメル
カプトシラン類と反応させる、 などの周知の方法を適用することができるが、これらの
うちの方法のみ、もしくはの方法のみによるか、
の方法との方法との併用によるのが最も簡便である。
上記共重合法により、アルコキシシリル基を導入する
にさいして使用されるアルコキシシリル基を含有するビ
ニル系単量体の代表例としては、γ−(メタ)アクリロ
イルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)
アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−
(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシ
シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキ
シシラン、ビニルプロポキシシラン、ビニルメチルジエ
トキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)
シランまたはアリルトリメトキシシランなどが挙げられ
る。
そして、連鎖移動剤を使用する方法によりアルコキシ
リル基を導入するにさいして用いられるメルカプト基を
含有するアルコキシシランの代表例としては、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシランまたはγ−メルカプ
トプロピルトリエトキシシランなどがある。
かかる前記のアルコキシシリル基含有単量体および/ま
たはメルカプト基含有アルコキシシランは、硬化性およ
び価格の点から、樹脂固形分1,000g当りのアルコキシシ
リル基の導入量が0.1〜3モルの範囲となる量を使用す
るのが好ましい。
また、かかるアルコキシシル基を含有する共重合体に
は、顔料分散性および基材に対する付着性などの点か
ら、カルボキシル基、アミド基および/または水酸基な
どの極性基を導入することが好ましく、そのうちカルボ
キシル基を導入するには、(メタ)アクリル酸、クロト
ン酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マ
レイン酸モノエステル、フマル酸モノエステルまたはイ
タコン酸モノエステル;さらにはβ−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレートの如き水酸基含有単量体と無水こ
はく酸、無水フタル酸または無水トリメリツト酸の如き
酸無水物との付加物などを共重合成分として使用すれば
よい。
また、アミド基を導入するには(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアクリルアミドまたはスチレンスル
ホンアミドの如き特開昭57−167359号公報に記載されて
いるような単量体を共重合成分として使用すればよい。
さらに、水酸基を導入するにはβ−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレートまたはβ−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレートの如き水酸基含有単量体を共重合
せしめればよい。
さらにまた、以上のようにして得られるアルコキシシリ
ル基含有重合体を、前掲した如き極性基を有するビニル
系単量体と共に、これらと共重合可能なビニル系単量体
と共重合させることにより、加水分解性シリル基を含有
するビニル系重合体(B)が得られる。
かかる共重合可能なビニル系単量体の代表的なものに
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレートもしくはベンジル(メタ)アクリレー
トの如き(メタ)アクリル酸エステル類;イタコン酸、
マレイン酸もしくはフマル酸の如き不飽和二塩基酸のジ
アルキルエステル類;またはスチレン、α−メチルスチ
レンもしくはビニルトルエンの如き芳香族ビニル化合
物;さらには酢酸ビニル、バーサテイツク酸ビニル、
(メタ)アクリロニトリルまたはN,N−ジアルキルアミ
ノアルキル(メタ)アクリレートなどがある。
前記のビニル系重合体(B)を調製するには、溶液、塊
状または懸濁重合などの公知のいずれの方法に従うこと
もできるが、就中、溶液ラジカル重合による方法が最も
好ましい。
そのさいに用いられる溶剤として代表的なものには、ト
ルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサンもし
くはオクタンの如き炭化水素系;メタノール、エタノー
ル、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノー
ル、sec−ブタノールもしくはエチレングリコールモノ
アルキルエーテルの如きアルコール系;酢酸メチル、酢
酸エチルもしくは酢酸ブチルの如きエステル系;または
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ンもしくはシクロヘキサノンの如きケトン系溶剤がある
が、重合時の著しい増粘やゲル化を抑える上で、全溶剤
量の少なくとも10重量%がアルコール系溶剤であるよう
な溶剤を用いるのが好ましい。
かかる溶剤と、さらにアゾ系または過酸化物系の如き重
合開始剤とを使用して常法により重合を行なえばよく、
また重合にさいしてラウリルメルカプタン、2−メルカ
プトエタノールまたはα−メチルスチレンダイマーなど
の連鎖移動剤も使用できる。
かくして得られるビニル系重合体(B)の数平均分子量
は硬化性や、本発明組成物の安定性などの点から1,000
〜30,000、さらには1,500〜20,000なる範囲が適当であ
る。
次に、アルコキシシラン変性樹脂(A)を調製するに当
つて用いられる水酸基含有化合物(a−1)としては、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、1,3−ブタジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコ
ール、グリセリン、3−メチルペンタン−1,3,5−トリ
オール、ペンタエリスリトールもしくはソルビトールの
如き多価アルコール;飽和ないしは不飽和ポリエステル
樹脂、アルキド樹脂、ビニル系重合体、ポリブタンジエ
ングリコールもしくはエポキシ樹脂;さらにはこれらの
多価アルコールや各種樹脂類とε−カプロラクトンとを
反応させて得られる水酸基含有エステル化合物などが代
表的な例である。
そして、かかる水酸基含有化合物(a−1)の中で、硬
化樹脂の可撓性や付着性の点から、特にε−カプロラク
トンを付加して得られる水酸基含有エステル化合物が好
適であるが、このε−カプロラクトン付加物は従来公知
の触媒の存在下に、水酸基の1当量に対してε−カプロ
ラクトンの1〜20モル程度となる割合で付加させたもの
が好ましい。
当該アルコキシシラン変性樹脂(A)を得るに当つて用
いられるもう一つの成分であるトリアルコキシシリル基
含有化合物(a−2)の代表的な例としては、テトラメ
チルシリケート、テトラエチルシリケート、テトラn−
ブチルシリケート、テトラ(2−メトキシエチル)シリ
ケートもしくはテトラ(2−クロルエチル)シリケート
の如きテトラ(置換)アルキルシリケート類、またはテ
トラフエニルシリケートもしくはテトラベンジルシリケ
ートの如きテトラ(置換)フエニルシリケート類;テト
ラエチルシリケート・ダイマー、テトラエチルシリケー
ト・テトラマーもしくはテトラエチルシリケート・ヘキ
サマーの如き上記したテトラ(置換)アルキルシリケー
ト類などの各種単体の縮合物;ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシランもしくはグリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシ
プロピルトリメトキシシラン、または3−(β−アミノ
エチル)アミノプロピルトリメトキシシランの如きシラ
ンカツプリング剤;トリメトキシシラン、またはトリエ
トキシシランの如きヒドロシラン類;アリルアセテー
ト、アリルベンゾエート、ジアリルフタレート、ジアリ
ルアジペート、ジアリルサクシネートもしくはトリアリ
ルトリメリテートなどの1分子当り1個以上のアリル基
を有する化合物と上記のヒドロシラン類との付加物;さ
らには側鎖にアルコキシシリル基を含有するビニル系重
合体などが挙げられ、これらは単独の使用でも2種以上
の併用でもよい。
そして、これらのうちでもテトラメチルシリケート、テ
トラエチルシリケートまたはテトラn−ブチルシリケー
トの如きテトラアルキルシリケート類、あるいはテトラ
エチルシリケート−ダイマー、−トリマーもしくは−テ
トラマ−の如き縮合物を用いるのが、価格などの点から
特に望ましい。
前記したそれぞれ(a−1)と(a−2)との両化合物
を用いて本発明組成物の(A)成分たるアルコシシラン
変性樹脂を得るには、従来公知の触媒の存在下に、60〜
200℃で反応させればよい。このさいの反応方法として
は、化合物(a−1)、化合物(a−2)および触媒と
を一括で仕込んで加熱せしめるという方法もあれば、化
合物(a−2)と触媒とを先ず仕込み、次いでこれらの
混合物に化合物(a−1)を滴下しつつ加熱せしめると
いう方法もあるが、いずれの場合にも生成するアルコー
ルを常圧もしくは減圧下に蒸留して系外に除去せしめ
る。ただし、前者の反応方法による場合で、化合物(a
−1)中の1分子当りの水酸基の含有率が高いときに
は、これを一括で仕込んではゲル化し易くなるので、滴
化法によるのがよい。
この際に使用できる触媒としては、テトライソプロピル
チタネート、テトラブチルチタネートの如きチタン系化
合物;硫酸、燐酸、アルキル燐酸、塩酸の如き酸性物
質;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、ナトリウム・メチラート、トリエチルアミン、トリ
ブチルアミンの如きアルカリ性物質などが代表的なもの
であるが、これらのうち特にチタン系化合物を使用する
のが好ましい。
かかるアルコキシシラン変性化に際しての化合物(a−
1)と化合物(a−2)との反応比率は、(a−1)中
に含まれる水酸基1当量に対して(a−2)中のトリア
ルコキシシリル基が0.6〜10当量、好しくは0.8〜10当量
となるようにするのが適当である。当量比が0.6未満な
る場合は、反応時にゲル化し易くなる。10当量を超えて
も、合成上あるいは得られた樹脂の特性上、悪影響はな
いけれども、価格の点だけからは、やはり10当量以下に
するのが好ましい。
当該変性化にさいし、化合物(a−1)が反応温度で液
状である場合には、特別に溶剤を使用する必要もない
が、固形物質であつたり、あるいは反応温度で前記した
(a−1)と(a−2)なる両化合物が均一に混り合わ
ない場合には、これら両化合物と反応し合わない比較的
沸点の高い溶剤を使用することが好ましく、かかる溶剤
の代表例としては酢酸ブチル、キシレン、セロソルブ・
アセテート、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケト
ンなどが挙げられる。
なお、当該変性化に当つて化合物(a−2)として前掲
の如きテトラ(置換)シリケート類単体、該シリケート
類の同効単体および/またはそれらの縮合物を他方の化
合物(a−1)に対して過剰に用いた場合には、反応混
合物中に未反応のテトラアルキルシリケートなどの各単
体ないしは縮合体が含まれることになるが、これらの残
存分はそのまま、本発明組成物の(F)成分として、あ
るいは該(F)成分の一部として用いることができる。
次いで、前記した硬化触媒(C)としては、シリル基含
有化合物の加水分解ないしは縮合化用として従来より慣
用されている触媒を用いればよいが、そのうちでも特に
代表的なものを挙げれば、ブチルアミン、ジブチルアミ
ン、ヘキシルアミン、t−ブチルアミン、エチレンジア
ミン、トリエチルアミン、イソホロンジアミン、イミダ
ゾール、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、ナトリウムメチラートの如き塩基性化合物;テ
トライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネー
ト、オクチル酸錫、オクチル酸鉛、オクリル酸コバル
ト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸カルシウム、ナフテン
酸鉛、ナフテン酸コバルト、ジブチル錫ジアセテート、
ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、
ジブチル錫マレートの如き含金属化合物;p−トルエンス
ルホン酸、トリクロル酢酸、燐酸、モノアルキル燐酸、
ジアルキル燐酸、β−ヒドロキシエチルアクリレートの
燐酸エステル、モノアルキル亜燐酸、ジアルキル亜燐酸
の如き酸性化合物などがあげられるが、特にジブチル錫
ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫
ジラウレート、ジブチル錫マレート等の錫化合物の使用
が望ましい。
前記した顔料(D)として特に代表的なもののみを例示
するにとどめれば、炭酸カルシウム、カオリン、タルク
もしくは珪酸アルミニウムの如き体質顔料;酸化チタ
ン、酸化鉄、黄鉛、酸化カドミウム、カーボンブラツ
ク、アルミニウム粉末もしくは亜鉛粉末の如き無機顔
料;またはパーマネント・レツド、ウオツチング・レツ
ド、フタロシアニン・グリーン、フタロシアニン・ブル
ー、キナクリドン系もしくはイソインドリン系などの各
種有機顔料が挙げられる。
次に、前記した溶剤類(E)としては前掲した如きビニ
ル系重合体(B)の調製用溶剤がそのまま用いられる
が、本発明組成物の安定性の点から、全溶剤量の少なく
とも5重量%がアルコール類であるような溶剤を用いる
のが好ましい。
また、前記したテトラ(置換)アルキルシリケート類単
体、該シリケート類の同効単体および/またはそれらの
縮合物(F)としては既に掲げられたようなものがその
まま用いられるし、さらに前記したオルトぎ酸エステル
類(G)の代表例を挙げれば、オルトぎ酸トリメチル、
オルトぎ酸トリエチル、オルトぎ酸トリプロピルまたは
オルトぎ酸トリブチルなどである。
以上に掲げられるような各成分から本発明の樹脂組成物
を得るには、前記(B)成分の100重量部に対して、前
記したそれぞれ(A)成分の0.5〜400重量部、(C)成
分の0.001〜50重量部、(D)成分の、2,500重量部まで
の適量、(E)成分の20〜8,000重量部、(F)成分の
0.1〜100重量部、および(G)成分の0.1〜100重量部と
なる割合で配合すればよい。
以上に掲げられたこれらの各成分を必須の成分として、
本発明の組成物には、さらに公知慣用の流動調整剤、色
分れ防止剤、シランカツプリング剤や、ニトロセルロー
スまたはセルロース・アセテート・ブチレートの如き繊
維素誘導体などといつた各種の添加剤を添加することも
できる。
本発明の樹脂組成物を用いて得られる塗料は、常法より
各種の被塗物に塗装し、次いで常温に数日間乾燥させる
ことによつて平滑性、耐ガソリン性、密着性ならびに物
性に優れた硬化塗膜を与えるが、このさいに60〜150℃
なる温度で10〜30分間焼き付けることによつて硬化塗膜
を得ることもできる。
かくして得られる本発明組成物は、従来よりウレタン塗
料が用いられている自動車補修用として、木工ないしは
建材用の被覆材として、さらには各種プラスチツクス製
品の被覆用として利用できる。
次に、本発明を参考例、実施例および比較例により具体
的に説明するが、以下において特に断りのない限り、す
べて重量基準であるものとする。
参考例1〔加水分解性シリル基含有ビニル系重合体
(B)の調製剤〕 撹拌装置、温度計、窒素導入管および還流冷却管を備え
た反応器に、トルエン400部およびn−ブタノール300部
を仕込んで窒素雰囲気下に105℃6に昇温し、ここにス
チレン(St)300部、メチルメタクリレート(MMA)400
部、n−ブチルアクリレート(n−BA)190部、γ−メ
タクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(γ−
MPTMS)100部、アクリル酸(AA)10部、アゾビスイソブ
チロニトリル(AIBN)10部、t−ブチルパーオキシベン
ゾエート(t−BPB)5部およびトルエン300部からなる
混合物を3時間かけて滴下し、さらに同温度に15時間保
持して、不揮発分(NV)が50%で、ガードナー・カラー
が1以下で、かつ数平均分子量(▲▼)が15,000な
る目的重合体(B)の溶液を得た。以下、これを重合体
(B−1)と略記する。
参考例2(同上) 参考例1と同様の反応器に、トルエン500部およびi−
ブタノール300部を仕込んで窒素雰囲気下に105℃に昇温
し、次いで同温度でSt300部、MMA200部、n−ブチルメ
タクリレート(n−BMA)100部、n−BA190部、γ−MPT
MS200部、メタクリル酸(MA)10部、AIBN10部、t−ブ
チルパーオキシオクトエート(t−BPO)30部、t−BPB
5部およびトルエン200部からなる混合物を4時間で滴下
し、さらに同温度に15時間保持して、NVが50%で、ガー
ドナー・カラーが1以下で、かつ▲▼が6,000なる
目的重合体(B)の溶液を得た。以下、これを重合体
(B−2)と略記する。
参考例3(同上) 参考例1と同様の反応器に、トルエン300部およびn−
ブタノール200部を仕込んで、窒素雰囲気下に80℃に昇
温し、ここにSt200部、MMA380部、n−BMA150部、n−B
A150部、γ−MPTMS100部、AIBN20部、t−BPO10部およ
びトルエン300部からなる混合物と、アクリルアミド20
部およびn−ブチノール200部からなる混合物とを、3
時間に亘つて滴下し、さらに同温度に15時間保持して、
NV50%、ガードナー・カラー1以下、▲▼10,000な
る目的重合体(B)の溶液を得た。以下、これを重合体
(B−3)と略記する。
参考例4(同上) 単量体組成をStの250部、MMAの400部、n−BAの200部、
γ−MPTMS100部およびβ−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート(β−HEMA)50部となるように変更した以外は、参
考例1と同様にして、NV50%、ガードナー・カラー1以
下、▲▼10,000なる目的重合体(B)の溶液を得
た。以下、これを重合体(B−4)と略記する。
参考例5〔アルコキシシラン変性樹脂(A)の調製例〕 撹拌装置、温度計、窒素導入管および冷却管を備えた反
応器に、エチレングリコール62部(1モル)、ε−カプ
ロラクトン342部(3モル)およびテトラブチルチタネ
ート0.02部を仕込み、窒素雰囲気下で180℃に昇温し、
同温度に6時間保持してエチレングリコールとε−カプ
ロラクトンとのモル比が1:3なる付加物を得た。次い
で、90℃まで降温したのちテトラエチルシリケート624
部とテトラブチルチタネート1部(テトラエチルシリケ
ートと水酸基の当量比1.5)とを加え、窒素気流下に110
℃まで昇温した。この間、温度が100℃以上になると、
エチルアルコールが留出し始めた。その後もエチルアル
コールが留出しなくなるまで110〜120℃に保持して目的
樹脂(A)を得た。以下、これを樹脂(A−1)と略記
する。
参考例6(同上) 参考例5と同様の反応器に、トリメチロールプロパン13
4部(1モル)、ε−カプロラクトン684部(6モル)お
よびテトラブチルチタネート0.04部を仕込み、窒素雰囲
気下に180℃で6時間反応させてトリメチロールプロパ
ン−ε−カプロラクトンのモル比が1:6なる付加物を得
た。次いで、90℃に降温したのち、テトラエチルシリケ
ート936部(テトラエチルシリケートと水酸器との当量
比=1.5)およびテトラブチルチタネート5.3部を追加
し、110〜120℃でエタノールの留出が停止するまで(3
時間)反応を続行せしめて、目的とする樹脂(A)を得
た。
以下、これを樹脂(A−2)と略記する。
参考例7(同上) 参考例5と同様の反応器に、キシレン640部、セロソル
ブアセテート235部およびε−カプロラクトン175部(1.
54モル)を仕込み、窒素気流下で125℃に昇温した。
次いで、同温度でSt200部、MMA100部、n−BA250部、n
−BMA250部、β−HEMA175部(1.35モル)、キシレン300
部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート
58.8部およびジ−t−ブチルパーオキサイド5.9部から
成る混合物を5時間で滴下した。滴下終了から1時間後
に亜鉛アセチルアセトネート0.18部を添加し、さらに12
5℃に15時間保持して、予めε−カプロラクトンで変性
された水酸基含有アクリル樹脂を調製しておく。
次いで、テトラエチルシリケートの420部およびテトラ
ブチルチタネートの5部からなる混合物を、窒素気流下
に110℃まで加熱昇温させ、ここに予め調製しておいた
アクリル樹脂の2,390部(テトラエチルシリケートと水
酸基との当量比=1.5)を2時間かけて滴下し、その後
もエタノールの留出がなくなるまで110〜130℃で15時間
反応せしめて目的とする樹脂(A)を得た。以下、これ
を樹脂(A−3)と略記する。
参考例8(同上) 参考例6で得られたトリメチロールプロパン−ε−カプ
ロラクトンのモル比が1:6なる付加物の818部、「エチル
シリケート40」〔日本コルコート(株)製、エチルシリ
ケートのテトラマー、ペンタマーおよびヘキサマーの混
合物〕2,230部およびテトラブチルチタネート9.2部から
なる混合物を、100〜135℃なる温度で2時間加熱し、生
成するエタノールを留出せしめて目的とする樹脂(A)
を得た。以下、これを樹脂(A−4)と略記する。
実施例1〜4ならびに比較例1〜4 各参考例で得られたそれぞれ(A−1)〜(A−4)お
よび(B−1)〜(B−4)を用い、これらの(A)、
(B)なる両成分に対して、(F)成分としてはテトラ
エチルシリケートまたは「エチルシリケート40」を、
(G)成分としてはオルトぎ酸メチルを、(E)成分と
してはトルエン/n−ブタノール=60/40(重量比)な
る溶剤を、(D)成分としては「タイペークCR−93」
〔石原産業(株)製のルチル型酸化チタン〕をそれぞ
れ、第1表に示すような配合割合で混合せしめて、NVが
50%なる白色の塗料用ベース組成物を調製したが、酸化
チタンを含む白色系のベース組成物を調製するには、サ
ンドミルを使用して練肉せしめ、40%なるPWCのものを
得るという方法を採つた。
かくして得られた各ベース組成物に、同表に示されるよ
うな量の硬化剤(硬化触媒)としてのジブチル錫ジアセ
テートを添加してそれぞれの塗料を調製した。
次いで、これらの各塗料をトルエン/n−ブタノール=
60/40(重量比)なる混合溶剤を用いてスプレー粘度に
まで希釈したのち、燐酸亜鉛処理鋼板に膜厚が約40μm
となるように塗装せしめ、25℃に1週間乾燥せしめてそ
れぞれの硬化塗膜を得た。
同表に、それぞれの塗膜についての性能試験を行なつた
処をまとめて示すことにするが、それらの結果からも明
らかなように、本発明の樹脂組成物は保存安定性も良好
で、付着性、耐ガソリン性、諸物性ならびに平滑性にも
優れた硬化塗膜を与えるものであることが知れる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)1分子当たり、少なくとも2個の水
    酸基を有する化合物(a−1)と、1分子当たり、少な
    くとも1個の、一般式 〔但し、式中のR1、R2およびR3は、それぞれ、独立し
    た、直鎖状ないしは分岐状のアルキル基、シルロアルキ
    ル基、アラルキル基、ハロゲン原子もしくはアルコキシ
    ル基で置換されたアルキル基、フェニル基または置換フ
    ェニル基なる有機基を表わすものとする。〕 で示されるトリアルコキシシリル基を有する化合物(a
    −2)とを反応させて得られるアルコキシシラン変性樹
    脂の0.5〜400重量部、 (B)上記樹脂(A)を除いた、加水分解性シリル基を
    有するビニル系重合体の100重量部、 (C)硬化触媒の0.001〜50重量部、 (D)顔料の、2,500重量部までの適量、 (E)溶剤類の20〜8,000重量部、 (F)テトラ(置換)アルキルシリケート類単体、該シ
    リケート類の同効単体および/またはそれらの縮合物の
    0.1〜100重量部、 (G)オルトぎ酸エステルの0.1〜100重量部 を含有することを特徴とする、常温硬化性塗料用樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】上記樹脂(A)が、テトラ(置換)アルキ
    ルシリケート類単体、該シリケート類の同効単体および
    /またはそれらの縮合物を、前記トリアルコキシシリル
    基含有化合物(a−2)として用いて得られるものであ
    る、特許請求の範囲第1項に記載の組成物。
  3. 【請求項3】前記した重合体(B)が、カルボキシル
    基、アミド基および水酸基よりなる群から選ばれる、極
    性基を有する、少なくとも1種の単量体を用いて得られ
    るものである、特許請求の範囲第1項に記載の組成物。
  4. 【請求項4】前記した重合体(B)が、1,000〜30,000
    なる数平均分子量を有するものである、特許請求の範囲
    第1項に記載の組成物。
  5. 【請求項5】前記した溶剤類(E)が、少なくとも5重
    量%のアルコール類を含有するものである、特許請求の
    範囲第1項に記載の組成物。
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