JP2585827B2 - 光磁気ディスク装置 - Google Patents

光磁気ディスク装置

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JP2585827B2
JP2585827B2 JP2063647A JP6364790A JP2585827B2 JP 2585827 B2 JP2585827 B2 JP 2585827B2 JP 2063647 A JP2063647 A JP 2063647A JP 6364790 A JP6364790 A JP 6364790A JP 2585827 B2 JP2585827 B2 JP 2585827B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は光磁気ディスク装置に関し、特に機能分離
ヘッドを用いた光磁気ディスク装置に関するものであ
る。
〔従来技術〕
第7図は従来の光磁気ヘッドの構成を示すものであ
る。レーザダイオードLD5からの直線偏光入射光は、P
波を50〜80%透過し、S波を略100%反射する偏光ビー
ムスプリッタ51を介してディスク面10に照射され、スポ
ットP5を形成する。このスポットP5よりの反射光の信号
成分はS波であるので、上記偏光ビームスプリッタ51で
効率良く反射して入射光と分離され、1/2波長板52で45
゜偏光軸を回転されて、偏光ビームスプリッタ(P波10
0%透過、S波100%反射)53に入射され、ディスク面10
で受けた偏光軸の変化を透過光の増減とそれに相補する
反射光の増減としてディテクタ54a、54bに入射し、プッ
シュプル法でノイズ成分を除去して情報が再生されるよ
うになっている。また、一般に上記スポットP5の位置に
対応してディスク面10の上面側に磁気ヘッドM5が配置さ
れている。
この構成において、消去時にはレーザダイオードLD5
の出力を上げ、ディスク面10の温度をキュリー点以上に
して磁気ヘッドM5の与える特定方向の磁界に磁化する。
また、記録時には、該磁気ヘッドM5による磁界方向を消
去時とは逆にしておき、消去時と同様にレーザダイオー
ドLD5の出力強度変調によってディスク面10の温度を情
報に対応してキュリー点以上に加熱し、その部分を印加
磁界の方向に磁化することによって行う。
第8図は2波長の入射光を用いた場合の従来の光学系
を示すものである。レーザダイオードLD6a、LD6bから出
射される波長が異なる消去記録用の入射光と、再生用の
入射光をダイクロイックミラー等の波長分離合成器61で
合成し、光学的に制御し得る範囲の僅かな距離を保っ
て、上記2つの入射光に対応する2つのスポットP6a、P
6bをディスク面10上に形成し、また、ディスク面10の上
面に磁界発生器M6を配置する構成も提案されている。
また、第9図に示すように(第9図はディスク面の下
面から見た平面図)、第7図に示したと同構成の光学系
を備えた光ヘッド70a、70bをそれぞれ別のキャリッジ7
a、7bに搭載してディスク面10上に2つ配置し、例えば
光ヘッド70aで消去した後、半回転後に光ヘッド70bで記
録し、更に半回転後に光ヘッド70aで再生する方法も提
案されている。
更に、特開平1−176383号には、第9図に示す構成と
同様に、それぞれ別のキャリッジに搭載した記録専用光
ヘッド80aと再生専用光ヘッド80bを、ディスク面10上に
配置し、それぞれのキャリッジを独自に制御することに
よって記録後の再生、再生後の記録ができる光ディスク
ヘッドが開示されている。
また、特開昭63−311635号公報には、ディスクの半径
方向に対して互いに平行移動可能な第1、第2のキャリ
ッジを備え、第1のキャリッジに搭載された光学系よ
り、2個一対のビームスポットを照射し、第2のキャリ
ッジに搭載された光学系より消去用のビームスポットを
上記第1のスポットの前方に配置する構成とし、上記第
1のキャリッジにより形成される2つのスポットの中、
先行するスポットを記録用に、後行するスポットを再生
用に利用するようになっている。
この構成により、消去、記録、再生の一連の動作が一
回転できることとなる。
更に、特開平2−5222号公報には、記録用光ビームの
直後に再生用光ビームを照射できる光学系が配置される
とともに、上記記録用光ビームと再生用光ビームに共通
な一個の対物レンズを使用する構成が開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記第1の従来例は、消去、再生、記録を1つのヘッ
ド5で行うため消去してから記録し、更に再生するとい
う作業を行うとすれば3回転を必要とし、データ転送の
高速化の要求に応じ切れない難点がある。更に、消去が
不充分なために正確な記録ができなかった場合、3回転
毎の周期で上記作業を繰り返す必要がある。このような
めんどうを避けるために、消去を確認するための再生を
消去と記録の間に行うと、消去→再生→記録→再生の4
回転を必要とし、更に時間がかかることになる。
更にこの構成によると、レーザダイオードLD5は再生
時には出力を小さく、消去記録時には出力を大きくする
必要があるが、このように広い出力レンジで高い効率を
保つレーザダイオードを製造することは、技術的な困難
が多い欠点がある。
上記第8図に示す波長の異なる2つの入射光を用いる
場合には、該2つの入射光に対して色収差除去を行わな
ければならない困難さがあり、また、2ビームを所定の
位置に結像させる光学的な構成が非常に難しい欠点があ
る。
更に、第9図に示す2つの光ヘッド70a、70bを用いる
方法は、最大ディスクの1.5回転で情報の書換えができ
るようになっているが、該2つの光ヘッド70a、70bは、
それぞれ別のキャリッジ7に搭載されており、しかも光
ヘッド70aは消去を、また光ヘッド70bは記録を行うので
あるから、いずれの光ヘッド70a、70bも外部磁界発生器
を備える必要があって、容積が大きくなる難点がある。
また、上記各キャリッジを別々に所期のトラックにトラ
ッキングさせる制御が複雑となる難点がある。更に、消
去と再生を同一ヘッドで行う関係上、レーザダイオード
LD6aは消去時に出力を大きく、再生時には出力を小さく
する必要があり、上記第1の従来例と同様高い効率のレ
ーザダイオードを入手することに難点がある。
更に、特開平1−176383号公報に記載のディスク装置
は、光ディスク用に開発されたものであるが、上記従来
例と同様2つのキャリッジを必要とし、容積上の問題が
ある上に、上記各キャリッジを別々に所期のトラックに
トラッキングさせる制御が複雑となる難点がある。
また、上記特開昭63−311635号公報に記載の内容で
は、第1のキャリッジと第2のキャリッジを備える必要
があり、上記第9図の構成に関して述べたように2つの
キャリッジを別々にトラッキング制御する必要があると
ともに、光学系が3系統となりフォーカス制御が非常に
複雑となりコストがかかる難点がある。また、実際の記
録サイクルは、消去→再生(確認)→記録→再生(確
認)とした方が確実な記録ができることから、特開昭63
−311635号公報に記載の構成は、一回転で消去→記録→
再生(確認)出来る利点はあるが、消去後の再生(確
認)ができない点で、確実な記録ができない場合があ
る。
更に、特開平2−5222号公報に記載の構成は、一個の
対物レンズを使用する構成となっているので、光学系は
簡単となるが、該一個の対物レンズで2本のビームに対
する焦点を合わせるための制御系が複雑になり、結果と
してコスト高となる欠点がある。
この発明は上記従来の事情に鑑みて提案されたもので
あって、トラッキングの際のアクセスが容易で、光学系
の構成が簡単でヘッドの容積が小さく、更に、高効率で
制御も簡単な光磁気ディスクを提供することを目的とす
るものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するたえめにこの発明は以下の手段を
採用している。即ち、回転するディスク面上にレーザ光
を照射してキューリ点以上の温度で外部磁界の向きに応
じて情報を記録し、また、キュリー点以下で反射光の偏
光成分を検出して記録された情報を読み出す光磁気ディ
スク装置において、情報の消去と記録を行うための消去
記録スポットを形成する消去記録ヘッドと、情報を再生
するための再生スポットを形成する再生ヘッドを、同一
トラック上で消去記録スポットが再生スポットに所定距
離先行するように同一キャリッジ上に搭載するととも
に、消去記録用レーザ光の光源には高出力のレーザダイ
オードを、再生用には消去記録用レーザダイオードより
低出力のレーザダイオードを使用するとともに、各レー
ザ光に対して個別の対物レンズを使用したものである。
〔作用〕
消去記録ヘッド1と再生ヘッド2が同一キャリッジに
搭載され、消去記録スポットP1と再生スポットP2が同一
トラックを前後してトレースする構成は、装置の容積を
小さくすることになる。また、消去記録ヘッド1及び再
生ヘッド2を目標のトラックに移動させるために、スポ
ットP1、P2よりの反射光に基づくサーボ信号を必ずしも
用いない粗アクセスを行い、その後各スポットP1、P2
反射光に基づくサーボ信号により精密アクセスすること
になるが、上記粗アクセスは上記ヘッド1と2で共通の
構成となる。
動作手順は、消去記録ヘッド1によって既に書き込ま
れたデータが消去されると、同一トラック上の所定距離
後をトレースしている再生ヘッド2によって上記消去が
完全に行われたか否かを確認し、更に、次の回転で消去
記録ヘッド1によって記録がなされると、再生ヘッド2
でこの記録が完全に行われたか否かを確認する。これに
よって、消去→確認(再生)→記録→確認(再生)の各
工程が2回転で完了することになる。
更に、上記構成で、消去記録用レーザ光と再生用のレ
ーザ光とに対して個別の対物レンズ15、22を使用してい
るので、各レーザ光の焦点はディスク面との距離を制御
するだけで足り、制御が非常に簡単となる。
〔実施例〕
第1図はこの発明の機械的構成の概念図であり、第2
図は第1図の主要部側面図である。ディスク面10の下側
にボイスコイルモータ(VCM)4によって、ガイド6に
沿ってディスク面10の径方向に作動するキャリッジ3が
配置される。このキャリッジ3には、消去記録ヘッド1
と再生ヘッド2が、該各ヘッド1、2に対応するスポッ
トP1、P2がディスク面10の同一トラック上で、かつ、消
去記録スポットP1が再生スポットP2に所定距離先行して
形成されるようになっている。更に、消去記録ヘッド1
のディスク面10に対向した位置に、消去、記録用の磁気
ヘッドM1が配置されている。
第3図は上記消去記録ヘッド1の光学系を示すもので
ある。レーザダイオードLD1からの直線偏光入射光L
1は、コリメートレンズ11と整形プリズム12を介してP
波を略100%透過、S波を略100%反射する偏光ビームス
プリッタ13に入射され、該偏光ビームスプリッタ13を透
過したP波は1/4波長板14で円偏光に変換されて対物レ
ンズ15を介してディスク面10上に消去記録スポットP1
形成する。
この記録スポットP1よりの反射光は、上記1/4波長板1
4でS波に変換されるので、偏光ビームスプリッタ13で
略100%反射され、レンズ17を介してサーボ検出器16に
入力されることになる。この光ヘッドは消去記録用であ
るので、ディスク面10のスポットが当たる面の反射側の
面には、磁気ヘッドM1が配置され、消去時には時間的に
一定で、かつ、一定方向の磁界が、また、記録時には消
去時とは逆の方向の磁界が印加される。
第4図は再生ヘッド2の光学系を示すものである。こ
の光学系は、従来から光磁気ディスクの光学系に用いら
れている、例えば第7図に示す構成と同じである。すな
わち、レーザダイオードLD2からの入射光L2は、P波を5
0〜80%透過、S波を略100%反射する偏光ビームスプリ
ッタ21を介して、上記対物レンズ15とは別の対物レンズ
22でディスク面10上に再生スポットP2が形成される。デ
ィスク面10からの反射光は、記録磁界の向きに応じて偏
光軸が回転されて、上記偏光ビームスプリッタ21に入射
される。ここで、入射光L2と分離されて、1/2波長板25
を介して偏光ビームスプリッタ26に入射される。偏光ビ
ームスプリッタ26ではディスク面10での偏光軸の回転に
応じて透過光量と反射光量が相補的に増減するので、透
過光に対応するディテクタ27tと反射光に対応するディ
テクタ27rの出力の差をとるプッシュプル法によって、
低ノイズの再生信号を得ることができる。
以上のように構成された消去記録ヘッド1と再生ヘッ
ド2を用いると、1回転目で消去記録ヘッド1と磁気ヘ
ッドM1を用いての消去と、この消去が確実になされたか
否かを確認するための再生ヘッド2を用いての再生を行
うことができる。更に、2回目には、上記のように前の
情報を消去したディスク面10に消去記録ヘッド1と磁気
ヘッドM1を用いて新たな情報を記録し、この記録が確実
に行われたか否かの確認のために再生ヘッド2を用いて
の再生を行うことになる。これによって、2回転で消去
→確認(再生)→記録→確認(再生)ができることにな
る。
しかも、上記記録ヘッド10に用いられるレーザダイオ
ードLD1は、第7図に示した従来例のように記録と再生
の両方を行う場合と異なって、消去又は記録に必要な出
力のみを有していれば足りる(出力のレンジが狭くて足
りる)ので、効率のよいレーザダイオード光学系を設計
することができる。また、再生ヘッド20に使用されるレ
ーザダイオードLD2は、再生にのみ必要な出力を有して
いれば足りるので、上記記録ヘッド10の場合と同様、効
率のよいレーザダイオード光学系を設計することができ
る。しかも第3図に示す消去記録ヘッド1は1/4波長板
への入射光と反射光との偏光方向が90゜異なるためビー
ムスプリタ13で入射光と反射光とを完全に分離できディ
テクタ16で反射光を略100%利用することになる。
更に、消去記録ヘッド1及び再生ヘッド2を目標のト
ラックに移動させるために、スポットP1、P2よりの反射
光に基づくサーボ信号を必ずしも用いない粗アクセスを
行い、その後各スポットP1、P2の反射光に基づくサーボ
信号により精密アクセスすることになるが、上記粗アク
セスは上記ヘッド1と2で共通の構成とすることができ
る。
第5図は磁界変調方式を用いた場合の本発明の他の実
施例を示すものである。上記消去記録ヘッド1を用い
て、時間的に変化のない消去記録スポットP1をディスク
面10に照射し、該ディスク面10をキュリー点以上の温度
に加熱し、磁気ヘッドM1によって情報に応じた方向の磁
界を与える。この方法によると、消去記録ヘッド1によ
る消去と記録を同時に行うことができ、しかも、再生ス
ポットP2が消去記録スポットP1に遅れて同一トラックを
トレースするように再生ヘッド2が配置されているの
で、この再生ヘッド2で上記記録の確認を行うことがで
き、従って1回転で消去と記録が完了することになる。
第6図は光変調によるオーバライト可能な光磁気ディ
スクを用いた場合のこの発明の実施例を示すものであ
る。記録面10a側を高保持磁界、低キュリー点の材質と
し、磁気ヘッドM6側の面10bを高キュリー点、低保持磁
界材質で構成したディスク板を用い、また、磁気ヘッド
M6として永久磁石M6a,M6bを同一トラック上に前後し
て、かつ、相互に磁界を逆にして2つ配置し、一方の磁
気ヘッドM6aは、高磁界を発生して、媒体面10bの磁界方
向を一定とする初期バイアスを磁界面10b側にかけてお
き、他方の磁気ヘッドM6bに対応する位置に配置された
記録スポットP6がデータに応じて強弱の変調をほどこし
データの記録と消去を行うようになっている。この記録
は、スポットP1と同一トラックを所定距離をおいてトレ
ースする再生スポットP2で確認することができ、これに
よって1回転で消去、記録、再生が可能となる。
〔発明の効果〕
以上説明したようにこの発明によると、消去記録ヘッ
ドと再生ヘッドが共通のキャリッジに搭載されているの
で、容積を小さくすることができるとともに、トラッキ
ングの際の粗アクセスを1つの制御構成を用いて行うこ
とができるので、装置全体では更に容積を小さくするこ
とができ、また、制御が簡単となる。また、同一トラッ
ク上で消去記録スポットが再生スポットに先行するよう
になっているので、消去→確認→記録→確認の4工程を
2回転で行うことができ、更に、磁界変調方式あるいは
光変調によるオーバライト可能な光磁気ディスクを用い
ることによって1回転で上記4工程を行うことができ
る。
また、消去記録ヘッドに用いられるレーザダイオード
は消去又は記録に必要な出力のみを、また、再生ヘッド
に使用されるレーザダイオードは再生にのみ必要な出力
を有していれば足りるので効率のよいレーザダイオード
光学系を設計することができる。
更に、上記構成で、消去記録用レーザ光と再生用のレ
ーザ光とに対して個別の対物レンズを使用しているの
で、各レーザ光の焦点はディスク面との距離を制御する
だけで足り、制御が非常に簡単となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例斜視図、第2図は第1図の要
部概念図、第3図は消去記録ヘッドの光学系を示す概念
図、第4図は再生ヘッドの光学系を示す概念図、第5図
は磁界変調方式を本発明に適用した概念図、第6図は光
変調オーバライト方式を用いた本発明の実施例概念図、
第7図は従来の光磁気ヘッドの構成を示す概念図、第8
図は2波長の入射光を用いた場合の従来例概念図、第9
図は2ヘッドを用いた場合の従来例概念図である。 図中、 P1……消去記録スポット、 1……消去記録ヘッド、 P2……再生スポット、 3……キャリッジ、 13……偏光ビームスプリッタ、 10……ディスク面、 14……1/4波長板、 16……ディテクタ、 M1……外部磁界発生器。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転するディスク面上にレーザ光を照射し
    てキューリ点以上の温度で外部磁界の向きに応じて情報
    を記録し、また、キュリー点以下の温度で反射光の偏光
    成分を検出して記録された情報を読出す光磁気ディスク
    装置において、 情報の消去と記録を行うための消去記録スポットを形成
    する消去記録ヘッドと、情報を再生するための再生スポ
    ットを形成する再生ヘッドを、同一トラック上で消去記
    録スポットが再生スポットに所定距離先行するように同
    一キャリッジ上に搭載するとともに、消去記録用レーザ
    光の光源には高出力のレーザダイオードを、再生用には
    消去記録用レーザダイオードより低出力のレーザダイオ
    ードを使用し、更に、各レーザ光に対して個別の対物レ
    ンズを使用したことを特徴とする光磁気ディスク装置。
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