JP2733268B2 - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置

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JP2733268B2
JP2733268B2 JP63295370A JP29537088A JP2733268B2 JP 2733268 B2 JP2733268 B2 JP 2733268B2 JP 63295370 A JP63295370 A JP 63295370A JP 29537088 A JP29537088 A JP 29537088A JP 2733268 B2 JP2733268 B2 JP 2733268B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、光ディスク等の光情報記録媒体、若しく
は、光磁気ディスク等の光磁気情報記録媒体のドライブ
装置に装備され、上記記録媒体に対して情報の記録・再
生若しくは消去を行なうための光ピックアップ装置に関
する。
(従来の技術) 光ディスク等の光情報記録媒体若しくは光磁気ディス
ク等の光磁気情報記録媒体の記録面に対して光を集光さ
せて情報の記録・再生若しくは消去を行なう光ピックア
ップ装置が良く知られている。
ここで、光磁気ディスクに対して情報の記録・再生・
消去を行なう従来の光ピックアップ装置では、光磁気デ
ィスクに入射される光束は1つであり、光磁気ディスク
の記録面に集光される光スポットも1つの、いわゆる1
スポット方式が主流であるため、情報の記録時には、前
情報を消去した後、ディスクを1回転してから情報の記
録を行ない、この後、さらにディスクを1回転して記録
された情報を再生して確認(いわゆるベリファイ)する
という工程が必要であった。このため、従来の光ピック
アップ装置が装備された光磁気ディスクドライブ装置で
は、情報の記録時に2回転の回転待ちが必要となり、そ
の分アクセス時間が長くなるという欠点があり、ドライ
ブ装置の高速化を図れなかった。
また、光ディスクに対して情報の記録・再生を行なう
従来の光ピックアップ装置においても、光ディスクに入
射される光束は1つであるため、情報の記録時には、情
報の記録を行なった後、ディスクを1回転して記録され
た情報を再生して確認(いわゆるベリファイ)するとい
う工程が必要であり、ディスク1回転分の回転待ちが必
要となり、その分アクセス時間が長くなるという欠点が
あり、やはりドライブ装置の高速化を図れなかった。
そこで、光ディスクドライブ装置や光磁気ディスクド
ライブ装置の高速化を図るため、これら装置に装備され
る光ピックアップ装置に発光源を2つ設け、ディスクに
2つの光束を入射させるようにしたいわゆる2スポット
方式により、情報の記録とベリファイとを同時に行なう
光ピックアップ装置が提案されている(例えば、特開昭
59−58638号公報参照)。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記公報等に見られる光ピックアップ装置
においては、情報記録用の光源である第1の半導体レー
ザと、記録直後の情報の読み出し(ベリファイ)を行な
うための光源たる第2の半導体レーザの2つのレーザ光
源を備えた構成のため、2つの半導体レーザを夫々独立
に制御しなければならず、制御や回路構成が複雑となっ
てしまう。また、2つの半導体レーザを記録用とベリフ
ァイ用に設けた場合、これら2つの半導体レーザからの
出射光を夫々ディスクに導くための2組の光学系(例え
ばコリメート光学系)が必要となり、光ピックアップ装
置が大型化し、ディスクドライブ装置全体が大型化して
しまう。また、光ピックアップ装置の部品点数も増大す
るため、製造コストも大幅に増大してしまい問題であ
る。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、2
スポット方式によりアクセス時間の短縮化を図ると共
に、1つの光源によって上記2スポット方式を実現し、
光源の駆動制御の簡易化、装置の小型化、低コスト化を
図り得るようにした光ピックアップ装置を提供すること
を目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明による光ピックアッ
プ装置は、1つの光源から出射される光束を2光束に分
離し且つその2つの光束の光軸を微小な角度で分離する
ための光分離手段と、該光分離手段によって分離された
2つの光束を上記情報記録媒体の情報記録面に微小な間
隔をもって集光し2つの光スポットを形成させるための
1つの集光手段と、上記情報記録媒体の情報記録面から
反射された上記2つの光束を各々受光して光電変換する
光電変換手段とを備えて成り、上記情報記録媒体の情報
記録面の移動に対して先行する側の第1の光スポットは
情報の消去・記録・再生用であり、他方の第2の光スポ
ットは情報再生用であり、情報の記録時には、上記光源
を記録すべき情報により光変調し、上記第1の光スポッ
トにより情報を記録すると共に、上記第2の光スポット
により上記第1の光スポットで記録された情報を即座に
再生するように構成され、且つ、上記第1の光スポット
が情報記録時に有する最大光量をA、最小光量をB、情
報再生時の光量をCとし、第1の光スポットと第2の光
スポットの光量比をn:1(n>1)としたとき、上記n
は、 (A/B)≦n≦(B/C) なる関係であることを特徴とする。
(作用) 本発明による光ピックアップにおいては、1つの光源
から出射された光束を光分割手段によって2分割し、こ
の2分割された光束を1つの集光手段により集光して2
つの光スポットを形成する構成のため、比較的簡単な構
成で2スポット方式の光ピックアップ装置を実現するこ
とができる。
また、第1の光スポットと第2の光スポットの光量比
をn:1(n>1)としたとき、上記nが、 (A/B)≦n≦(B/C) なる関係となるように定めたことにより、記録された情
報に悪影響を及ぼさず且つ確実に情報の再生を行ない得
る光量でのベリファイを行なうことができる (実施例) 以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明す
る。
第1図は本発明の一実施例を示す光ピックアップ装置
の概略構成図であって、先ず第1図を参照して光ピック
アップ装置の構成及び光学系のレイアウトについて説明
する。
第1図において、符号1はレーザ光の発光源である半
導体レーザ(LD)、符号2はコリメートレンズ、符号3
はビーム整形プリズム、符号4はλ/2板、符号5はウォ
ラストンプリズム、符号6はハーフプリズム、符号7は
フォトダイオード(PD)等の受光素子、符号8は集光用
の対物レンズ、符号9は情報記録媒体たるディスク、符
号10は磁界発生用の磁気ヘッド、符号11は集光レンズ、
符号12はλ/2板、符号13は偏光ビームスプリッタ(PB
S)、符号14はシリンドリカルレンズ、符号15及び16は
受光面が複数に分割された受光素子を夫々示しており、
半導体レーザ1を出射した光はコリメートレンズ2によ
り平行光となり、ビーム整形プリズム3により真円に近
い平行光束に整形された後、λ/2板4によって偏光成
分、すなわちP偏光とS偏光とが約n:1になるように調
整される。そしてλ/2板4を透過した光束はウォラスト
ンプリズム5によりP偏光光束BpとS偏光光束Bsとに2
分割されると共にその2つの光束の光軸が微小な角度で
分割され、さらに、P偏光光束BpとS偏光光束Bsとに2
分割された光束はハーフプリズム6によって透過光と反
射光とに約半分づつ振り分けられる。ここで、ハーフプ
リズム6により反射された約半分の光量のP偏光光束Bp
とS偏光光束Bsは光量検出用の受光素子7に入射され、
また、ハーフプリズム6を透過したP偏光光束BpとS偏
光光束Bsは対物レンズ8によりディスク9の情報記録面
に集光され、情報記録面上に第1,第2の2つの光スポッ
トSPOTp,SPOTsを各々形成する。尚、上記2つの光スポ
ットSPOTp,SPOTsの光量比は先のλ/2板4透過時に調整
された光量比、すなわち約n:1になっている。
さて、以上が半導体レーザ1からディスク9に到る照
明用光路である。
次に、光スポットSPOTp,SPOTsを夫々形成したP偏光
光束BpとS偏光光束Bsは、ディスク9の情報記録面で反
射され、対物レンズ8により各々平行光束となり、ハー
フプリズム6で約半分が反射されて集光レンズ11により
収束光となる。
ところで、第1図に示す実施例の場合、ディスク9は
光磁気ディスクであり、ディスク9に記録された磁気情
報に応じて情報読取時のP偏光光束BpとS偏光光束Bsの
反射光は、カー効果により偏光方向がカー角度θk(約
0.6)だけ曲げられる。例えば、第2図に示すように、
同図aのS偏光光束Bsの反射光は同図bに示すようにS
偏光成分だけでなくカー効果分P偏光成分を少し含むこ
とになる。そして、カー効果分偏光方向が曲げられた光
束は、さらに同図cのようにλ/2板12により45°回転さ
れた後、偏光ビームスプリッタ13によりP偏光光束Bpと
S偏光光束Bsの各々のP偏光成分Bpp,BspがS偏光成分
と分離され、偏光ビームスプリッタ13を透過し、シリン
ドリカルレンズ14により非点収差を発生されて受光素子
15に入射される。また、P偏光光束BpとS偏光光束Bsの
各々のS偏光成分Bps,Bssは、偏光ビームスプリッタ13
で反射されて受光素子16に入射される。尚、受光素子15
は受光面が15A,15B,15C,15D,15Eに5分割されており、
また、受光素子16は16A,16Bとに2分割されている。
次に、第1図に示す構成の光ピックアップ装置による
情報記録方法について説明する。
さて、情報の記録時には、先ず、P偏光光束Bpによる
光スポットSPOTpの光量を一定にして、磁気ヘッド10に
より一定の強度の磁界を印加することによりディスク9
の情報記録面上の磁化方向が一様になる。すなわち、今
までのディスク9に記録されていた情報が消去される。
次に、情報の消去直後に磁気ヘッド10による印加磁界
を逆転し、ディスク9を1回転させる。そして、先に消
去した部分がP偏光光束Bpによる光スポットSPOTp位置
に来たとき、記録情報信号に基づいて半導体レーザ1の
発光量を変化させる。ここで、半導体レーザ1が記録情
報信号に基づいて強く発光した場合にはディスク9の光
スポットSPOTp照射部が加熱され、上記磁気ヘッド10に
よる消去時とは逆方向の印加磁界により上記加熱部の磁
化方向が逆転される。また、半導体レーザ1の発光光量
が弱い場合にはディスク9の光スポットSPOTp照射部は
さほど熱くならず、磁気ヘッド10の印加磁界の影響を受
けないため、ディスク9の光スポットSPOTp照射部の磁
化方向は消去時の磁化方向に保持される。したがって、
磁気ヘッド10による印加磁界一定の基で、記録情報信号
に対応して半導体レーザ1の光量を変化させることによ
り、ディスク9の磁気媒体が情報記録信号に対応した方
向に磁化され、磁気情報として記録される。
尚、ここで、情報記録時に半導体レーザ1が強く発光
した時の光スポットSPOTpの光量をA、光スポットSPOTs
の光量をD(=A/n)とし、半導体レーザ1が弱く発光
した時のSPOTpの光量をB、光スポットSPOTsの光量をE
(=B/n)と定めておく。
次に、ディスク9の回転方向を第1図中の矢印方向と
すると、P偏光光束Bpによる光スポットSPOTpにより情
報が記録された部分はすぐさまS偏光光束Bsによる光ス
ポットSPOTs位置に到達する。ここで、S偏光光束Bsに
よる光スポットSPOTsはP偏光光束Bpによる光スポットS
POTpに比べて光量が少ない(1/n)ため、ディスク9の
光スポットSPOTs照射部分はさほど熱くならず、磁気ヘ
ッド10の印加磁界の影響を受けない。さて、ディスク9
の情報記録部に照射されたS偏光光束Bsによる光スポッ
トSPOTsの反射光は記録された磁気情報のカー効果によ
り偏光方向が曲げられ、前述したように、対物レンズ8
を透過した後、ハーフプリズム6によって反射され、集
光レンズ11によって収束光となった後、偏光ビームスプ
リッタ13により、P偏光成分とS偏光成分とに分離さ
れ、P偏光成分(Bsp)が受光素子15の受光面15Eへ入射
され、S偏光成分(Bss)が受光素子16の受光面16Bに入
射し、両受光素子15,16の出力をe,gとしてその差(e−
g)を演算することにより、ディスク9に記録された情
報を再生することができ、P偏光光束Bpの光スポットSP
OTpにより記録された情報が確実にディスク9に記録さ
れているか否かを確認するベリファイが記録直後に行な
われる。すなわち、第1図に示す構成の光ピックアップ
装置によれば、情報の記録は、(消去)⇒(ディスク1
回転)⇒(記録)⇒(ベリファイ)の行程で行なうこと
ができ、ディスク1回転で情報の記録を行なうことがで
きる。したがって、第1図に示す構成の本発明による光
ピックアップ装置によれば、従来の、(消去)⇒(ディ
スク1回転)⇒(記録)⇒(ディスク1回転)⇒(ベリ
ファイ)とディスクを2回転しなければ情報の記録を行
なえなかった1スポット方式の光ピックアップ装置に比
べて情報記録時のアクセス時間を大幅に短縮することが
できる。
次に、第1図に示す光ピックアップ装置による情報の
再生方法について説明する。
既に情報が記録されているディスク9に対しては、半
導体レーザ1の発光光量は情報記録時よりも弱い光量、
いわゆる再生パワーに設定される。したがって、対物レ
ンズ8によって集光されたP偏光光束Bpによる光スポッ
トSPOTpは情報記録時より弱い光量でディスク9の情報
記録面に照射される。そして、ディスク9からの反射光
はカー効果によりディスク9に記録された磁界方向に応
じて偏光方向が曲げられ、前述したように、この反射光
Bpは対物レンズ8を透過した後、ハーフプリズム6によ
って反射され、集光レンズ11によって収束光となった
後、偏光ビームスプリッタ13によりP偏光成分とS偏光
成分とに分離され、P偏光成分(Bpp)は受光素子15の
4分割された受光面15A,15B,15C,15Dへ入射され、S偏
光成分(Bps)は受光素子16の一つの受光面16Aに入射さ
れる。ここで受光素子15の4分割された受光面15A,15B,
15C,15Dへの入射光の夫々の光電変換出力をa,b,c,dと
し、受光素子16の受光面16Aへの入射光の光電変換出力
をfとすると、 (a+b+c+d)−f の演算により情報再生信号を得ることができる。尚、こ
の情報再生時にS偏光光束Bsによる光スポットSPOTsも
ディスク9に照射されるが、この光スポットSPOTsの反
射光は再生には使用しない。
ところで、ディスク9の情報記録面にP偏光光束Bpに
よる光スポットSPOTpとS偏光光束Bsによる光スポットS
POTsを形成するには、対物レンズ8による集光点をディ
スク9の情報記録面に正確に一致させる必要があり、こ
のため、対物レンズ8を光軸方向に動かす、いわゆる焦
点制御が必要となる。ここで、前述したように、ディス
ク9によって反射されたP偏光光束Bpはハーフプリズム
6によって反射され集光レンズ11によって収束光となっ
た後、λ/2板12、偏光ビームスプリッタ13を介してP偏
光成分BppとS偏光成分Bpsとに分離されるが、P偏光成
分Bppの収束光束はシリンドリカルレンズ14により非点
収差を有した収束光として受光素子15の4分割の受光面
15A,15B,15C,15Dに入射される。以下、第3図を参照し
て焦点検出法について説明する。
第3図は上記受光素子15の4分割の受光面15A,15B,15
C,15Dに入射される光束のスポット形状を示しており、
ディスク9に焦点が合っているいわゆる合焦時には、第
3図(II)の如く受光素子15の4分割の受光面15A,15B,
15C,15D上のスポット形状はほぼ真円となり、受光素子1
5の4分割の各受光面15A,15B,15C,15Dに照射される光量
は等しく、したがって、各受光面15A,15B,15C,15Dによ
る光電変換出力をa,b,c,dとした場合、 (a+c)−(b+d)=0 となる。
また、ディスク9に焦点が合ってない場合には、第3
図(I)あるいは(III)に示すように、受光素子15の
4分割の受光面15A,15B,15C,15D上のスポット形状は傾
斜した楕円形状となり、 (a+c)−(b+d)≠0 となる。
すなわち、第3図(I)の場合には、 (a+c)−(b+d)>0 であり、第3図(III)の場合は、 (a+c)−(b+d)<0 となる。したがって、 (a+c)−(b+d)=0 となるように、対物レンズ8をアクチュエータ(図示せ
ず)によって光軸方向に上下動させることにより、ディ
スク9の情報記録面に焦点を合せることができる。尚、
以上の焦点検出法がいわゆる非点収差法である。
次に、第4図を参照して半導体レーザ1の出射光量と
ディスク9上に集光されるP偏光,S偏光の光スポットSP
OTp,SPOTsの光量との関係について説明する。
第4図(a)は半導体レーザ1の出射光量変化を示し
ており、縦軸は出射光量(出射パワー)、横軸は時間軸
を表している。
半導体レーザ1は、始めにディスク9に記録されてい
るアドレス情報を読み取るために再生パワーでレーザ光
を出射する。次に、ディスク9に情報を記録するため
に、記録すべき情報に基づいて高光量の記録パワー(H
i)と低光量の記録パワー(LOW)とに変調されたレーザ
光を出射する。尚、記録パワーは再生パワーよりも大光
量に設定されている。
次に、以上の半導体レーザ1の出射光量変化に伴っ
て、ディスク9の情報記録面上に集光形成されるP,S偏
光光束の光スポットSPOTp,SPOTsの光量は、各々第4図
(b),(c)に示す如く変化する。
ここで、第4図(b)のAは、ディスク9の磁気媒体
の磁化方向を磁気ヘッド10の印加する磁界に対応して反
転させることができる温度に加熱するために必要な光量
であり、また、Bはディスク9の磁気媒体の磁化方向を
磁気ヘッド10の印加する磁界に対して反転させることが
ない限界光量である。尚、この限界光量以上に光量を増
すとディスク9の磁気媒体が磁気ヘッド10によって印加
される磁界の影響を受けてS/N比が低下してしまう。
ここで、P偏光光束の光スポットSPOTpの光量が(A,
B,C)と変化すると、S偏光光束の光スポットSPOTsの光
量も(D,E,F)と変化する。尚、P,S偏光光束の光スポッ
トSPOTp、SPOTsは、λ/2板4とウォラストンプリズム5
とにより、光量比が(n:1)となるように設定されてい
るので、両者の各光量変化時の関係は、 D=A/n,E=B/n,F=C/n ・・・(1) となる。
ところで、P偏光光束の光スポットSPOTpが情報記録
しているときは、S偏光光束の光スポットSPOTsは再生
動作(ベリファイ)を行なうので、S偏光光束の光スポ
ットSPOTsのベリファイ時の光量D,Eは、ディスク9に記
録された情報を再生するのに必要な光量、すなわちP偏
光光束の光スポットSPOTpの再生時の光量Cに相当する
光量以上でなければならず、また、S偏光光束の光スポ
ットSPOTsはディスク9に情報を記録してはいけないの
で、ディスク9の磁気媒体の磁化反転に影響しない光
量、すなわち、P偏光光束の光スポットSPOTpの最小記
録光量B以下でなければならない。
したがって、S偏光光束の光スポットSPOTsのベリフ
ァイ時の光量は、 C≦D≦B,C≦E≦B の条件を満たしている必要がある。
また、ここで、D<Eであるから、 C≦E,D≦B ・・・(2) となり、この(2)式の関係式を(1)式に代入する
と、 nC≦B,A≦nB ・・・(3) となり、よって、 (A/B)≦n≦(B/C) ・・・(4) となる。
したがって、P偏光光束の光スポットSPOTpとS偏光
光束の光スポットSPOTsの光量比(n:1)は(4)式の条
件を満たしていなければならない。
ところで、P偏光光束の光スポットSPOTpの最小時の
記録光量は、極力小さい方が良いので、(3)式より、 B=nC=(A/n) となり、ここで、n2=(A/C)とすれば、Bは最小とな
る。すなわち、以下のような関係を満たすnを選ぶと良
い。
したがって、この関係を満たす場合、 となり、すなわち、 となる。
さて、以上の関係を満たすように両光スポットSPOTp,
SPOTsの光量比nと記録最小光量Bとを設定することに
より、記録用のP偏光光束の光スポットSPOTpによる情
報記録時に半導体レーザ1の出射光量が変化しても、ベ
リファイ用のS偏光光束の光スポットSPOTsには、情報
再生に必要な光量(D〜E)があるため、ベリファイの
ための情報再生を確実に行なうことができる。
次に、本発明による光ピックアップ装置よる情報記録
方法について、第5図を参照してより詳細に説明する。
今、第5図(a)に示すような2値化された情報コー
ドをディスク9に記録する場合、情報コードが“0"から
“1"または“1"から“0"へと変わるとき、半導体レーザ
1の駆動信号を第5図(b)のように変化させたとす
る。すなわち、情報コード(第5図(a))に対応して
変化するレーザ駆動信号(第5図(b))に応じて半導
体レーザの出射光量の強弱が変化するわけである。
ところで、第1図に示す構成の光ピックアップ装置で
は、半導体レーザ1を出射した光は、ハーフプリズム6
によりその半分が反射されて受光素子7に入射される。
したがって、この受光素子7によって半導体レーザ1の
出射光量を管理することができる。ここで、第5図
(c)が上記光量管理用の受光素子7の出力信号であ
る。
さて、第5図(a)に示す情報コードによってレーザ
駆動信号が第5図(b)のように変化した場合、ディス
ク9の情報記録面上に集光されたP偏光光束の光スポッ
トSPOTpの光量は第5図(d)に示すごとく変化する。
そして、この光スポットSPOTpの光量が小さい時にはデ
ィスク9の光スポットSPOTp位置は加熱されないため、
該部の磁気媒体の磁化方向は磁気ヘッド10によって印加
される磁界の方向によらず変わらず、例えば、第5図
(e)に示すごとく、消去時の磁気ヘッド10の印加磁界
方向がS極に磁化する向きの場合にはS極のままとな
る。
次に、光スポットSPOTpの光量が第5図(d)に示す
ごとく大きくなった場合には、ディスク9の光スポット
SPOTp照射位置が加熱されるため、該部の磁気媒体の磁
化方向が磁気ヘッド10の印加磁界方向(消去時とは逆方
向)に反転し、例えば第5図(e)に示すようにN極と
なる。したがって、第5図(e)に示すごとくディスク
9に情報コード(第5図(a))に対応した磁気信号が
記録されたことになる。尚、このように情報ピットの端
(エッジ)において情報コードの0⇔1への変換を示す
方式をエッジ記録方式と称する。
さて、第5図(e)に示すように磁気信号が記された
ディスク9の情報記録面に、いわゆる再生パワーの光を
当てると、第5図(f)に示すような情報再生信号が得
られるが、ベリファイ用のS偏光光束の光スポットSPOT
sは、上記記録用の光スポットSPOTpより光軸がディスク
9移動方向(回転方向)の下流側にずれているため、デ
ィレイ(遅延)を生じた情報再生信号が第5図(g)に
示すごとく得られる。
ところで、この光ポットSPOTsによる情報再生信号
は、前述したように、受光素子15の一受光面15Eの光電
変換出力eと、受光素子16の一受光面16bによる光電変
換出力gとの差(e−g)の演算から得られるが、これ
は光電変換出力の差であるから各受光素子への入射光量
の変化によって変化してしまう。すなわち、半導体レー
ザ1の出力光量の変化(第5図(b))により、光SPOT
sによる情報再生信号(e−g)が変化してしまい、実
際に得られるベリファイ時の情報再生信号(ベリファイ
信号)は第5図(h)のように光量変化による信号が重
畳した信号となる。すなわち、本発明においては、第4
図に示したように、情報記録時に半導体レーザ1の出射
光量が変化しても、ベリファイ用のS偏光光束の光スポ
ットSPOTsは情報再生に必要な光量、すなわち、前述し
たE以上の光量になるように設定されているため、第5
図(h)に示すような波形のベリファイ信号が得られる
わけである。
ところで、第5図(h)に示すようなベリファイ信号
でも情報の再生は可能であるが、再生精度は低下する。
そこで、この第5図(h)に示す信号から光量変化の影
響によるゲイン変動を取り除くため、レーザ駆動信号あ
るいは前述した光量管理用の受光素子7の信号を反転さ
せて第5図(i)に示すようなゲイン調整信号を形成
し、このゲイン調整信号により第5図(h)に示す情報
再生信号を調整し、ゲイン調整後のベリファイ信号(第
5図(j))を得るようにすると良い。尚、第5図
(j)に示すベリファイ信号は第5図(g)に示す光ス
ポットSPOTsによる理想的な情報再生信号と同じであ
り、P偏光光束の光スポットSPOTpとS偏光光束の光ス
ポットSPOTsとの間隔分のディレイを除けば第5図
(f)に示す理想的な情報再生信号と同等となる。
さて、以上第1図乃至第5図を参照して説明した光ピ
ックアップ装置は、情報記録媒体として光磁気ディスク
を用いた場合の実施例であるが、本発明は、情報記録媒
体として光ディスクを用いた場合の光ピックアップ装置
にも同様に実施可能である。
第6図は情報記録媒体として光ディスクを用いた場合
の光ピックアップ装置の概略的構成図を示しており、第
1図と同符号を付したものは同一の構成部品である。
尚、図中符号17は情報記録媒体たる光ディスク、符号18
は集光レンズ、符号19はシリンドリカルレンズ、符号20
は受光面が複数の受光面20A,20B,20C,20D,20Eに分割さ
れた受光素子である。
第6図において、半導体レーザ1から光ディスク17に
到る照明用光路は第1図に示した光磁気ディスク用の光
ピックアップ装置と同様に構成されており、半導体レー
ザ1からの出射光はコリメートレンズ2、ビーム整形プ
リズム3、λ/2板4、ウォラストンプリズム5、ハーフ
プリズム6、対物レンズ8からなる照明用光路を経てP
偏光光束Bpからなる記録/再生用の光スポットSPOTpと
S偏光光束Bsからなるベリファイ用の光スポットSPOTs
とに分割され、光ディスク17の情報記録面に照射され
る。
そして、光ディスク17の情報記録面で反射されたP偏
光光束BpとS偏光光束Bsはハーフプリズム6で反射され
た後、集光レンズ18により収束光となり、シリンドリカ
ルレンズ19により非点収差を発生して受光素子20に入射
される。
尚、半導体レーザ1の出射光量変化、及び、両光スポ
ットSPOTp,SPOTsの光量比の関係は、第4図を参照して
説明した光磁気ディスク用の光ピックアップ装置の場合
と同様である。
さて、第6図に示す構成の光ピックアップ装置におい
ては、光量管理用の受光素子7と信号検出用の受光素子
20とは、例えば所定の演算回路に接続されており、信号
検出用の受光素子20のS偏光光束が入射される受光面20
Eからの光電変換出力信号を検出し、該信号に、受光素
子7による光量信号の反転信号によるゲイン調整を施す
ことにより情報記録時のベリファイ信号が得られる。ま
た、信号検出用の受光素子20のP偏光光束が入射される
4分割された受光面20A,20B,20C,20Dによる各光電変換
出力信号をa,b,c,dとすると、 (a+c)−(b+d) の演算より焦点誤差信号が検出され、また、 (a+b+c+d) により、情報再生時の再生信号が得られる。
また、光量管理用の受光素子7により半導体レーザ制
御信号が得られる。
さて、第1図若しくは第6図に示す構成の本発明によ
る光磁気ディスク若しくは光ディスク用の光ピックアッ
プ装置においては、ディスクに照射される光スポット
が、記録/再生用とベリファイ用との2スポットとな
り、これら2スポットの光量比が前述した関係に定めら
れているため、情報の記録と同時にベリファイを確実に
行うことができ、ディスクの回転待ち時間の短縮を図る
ことができる。
(発明の効果) 以上、図示の実施例に基づいて説明したように、本発
明によれば、発光源が1つであるにもかかわらず光磁気
ディスクや光ディスク等の情報記録面上に2つの光スポ
ットを形成することができ、情報の記録とベリファイと
を同時に且つ精度良く行なうことができるため、従来の
1スポット方式の光ピックアップ装置に比べてディスク
の回転待ち時間を削減することができ、光磁気ディスク
ドライブ装置や光ディスクドライブ装置のアクセス時間
の短縮を大幅に図ることができる。
また、本発明による光ピックアップ装置では、発光源
が1つで構成されているため、従来の2スポット方式の
光ピックアップ装置のように装置が大型化することがな
く、且つ、製造コストアップも少ないという利点を有す
る。また、光源の制御も1スポット方式の場合と同様に
1つの光源に対する制御で良いため、制御の複雑化も生
じない。
また、本発明による光ピックアップ装置では光変調方
式により情報の記録を行なうため、情報記録時に磁界を
印加する磁気ヘッドの制御が容易となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す光磁気ディスク用の光
ピックアップ装置の概略的構成図、第2図はカー効果に
よる偏光方向の曲がりの説明図、第3図は受光面が4分
割された受光素子による焦点検出方法の説明図である。
第4図は第1図に示した構成の光ピックアップ装置の半
導体レーザ光量の時間変化に対する2つの光スポット光
量の時間変化を夫々示す説明図であって同図(a)は半
導体レーザの出射光量の変化、同図(b)は記録/再生
用の光スポットの光量変化、同図(c)はベリファイ用
の光スポットの光量変化を夫々示している。第5図は第
1図に示す構成の光ピックアップ装置による情報記録時
の再生信号の説明図、第6図は本発明の別の実施例を示
す光ディスク用の光ピックアップ装置の概略的構成図で
ある。 1……半導体レーザ、2……コリメートレンズ、3……
ビーム整形プリズム、4……λ/2板、5……ウォラスト
ンプリズム、6……ハーフプリズム、7,15,16,20……受
光素子、8……対物レンズ、9……光磁気ディスク、10
……磁気ヘッド、11,18……集光レンズ、12……λ/2
板、13……偏光ビームスプリッタ、14,19……シリンド
リカルレンズ、Bp……P偏光光束、Bs……S偏光光束、
SPOTp……P偏光光束の光スポット、SPOTs……S偏光光
束の光スポット。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光情報記録媒体若しくは光磁気情報記録媒
    体の何れかの情報記録媒体の情報記録面に対して光を集
    光させて情報の記録・再生若しくは消去を行なう光ピッ
    クアップ装置であって、1つの光源から出射される光束
    を2光束に分離し且つその2つの光束の光軸を微小な角
    度で分離するための光分離手段と、該光分離手段によっ
    て分離された2つの光束を上記情報記録媒体の情報記録
    面に微小な間隔をもって集光し2つの光スポットを形成
    させるための1つの集光手段と、上記情報記録媒体の情
    報記録面から反射された上記2つの光束を各々受光して
    光電変換する光電変換手段とを備えて成り、上記情報記
    録媒体の情報記録面の移動に対して先行する側の第1の
    光スポットは情報の消去・記録・再生用であり、他方の
    第2の光スポットは情報再生用であり、情報の記録時に
    は、上記光源を記録すべき情報により光変調し、上記第
    1の光スポットにより情報を記録すると共に、上記第2
    の光スポットにより上記第1の光スポットで記録された
    情報を即座に再生するように構成され、且つ、上記第1
    の光スポットが情報記録時に有する最大光量をA、最小
    光量をB、情報再生時の光量をCとし、第1の光スポッ
    トと第2の光スポットの光量比をn:1(n>1)とした
    とき、上記nは、 (A/B)≦n≦(B/C) なる関係であることを特徴とする光ピックアップ装置。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6292247A (ja) * 1985-10-18 1987-04-27 Mitsubishi Electric Corp 光情報の記録・再生方法
JPS6369032A (ja) * 1986-09-11 1988-03-29 Fuji Electric Co Ltd 情報記録媒体用光学ヘツド装置

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