JP2585526B2 - 誘導機の制御装置 - Google Patents
誘導機の制御装置Info
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- JP2585526B2 JP2585526B2 JP61043251A JP4325186A JP2585526B2 JP 2585526 B2 JP2585526 B2 JP 2585526B2 JP 61043251 A JP61043251 A JP 61043251A JP 4325186 A JP4325186 A JP 4325186A JP 2585526 B2 JP2585526 B2 JP 2585526B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、可変周波数の交流電流を出力して並列接続
された複数台の誘導機を駆動する電力変換装置の制御装
置に係り、特に1台の誘導機の速度を検出して複数台の
誘導機の速度制御を行う場合に好適な誘導機の制御装置
に関する。
された複数台の誘導機を駆動する電力変換装置の制御装
置に係り、特に1台の誘導機の速度を検出して複数台の
誘導機の速度制御を行う場合に好適な誘導機の制御装置
に関する。
(従来の技術) 第2図は電力変換装置の一例として一般的な電流形イ
ンバータの主回路構成を示したもので、サイリスタ等で
成る順変換器1が交流電源に接続され、誘導機4の一次
電流の大きさに対応する直流電流を直流リアクトル2を
介して出力し、サイリスタやダイオード、転流コンデン
サ等で成る逆変換器3が該直流電流を可変周波数の交流
電流に変換し、誘導機4の一次電流として出力すると共
に、該一次電流の周波数および位相を制御する。
ンバータの主回路構成を示したもので、サイリスタ等で
成る順変換器1が交流電源に接続され、誘導機4の一次
電流の大きさに対応する直流電流を直流リアクトル2を
介して出力し、サイリスタやダイオード、転流コンデン
サ等で成る逆変換器3が該直流電流を可変周波数の交流
電流に変換し、誘導機4の一次電流として出力すると共
に、該一次電流の周波数および位相を制御する。
第3図は第2図に示した電流形インバータ主回路とこ
れを制御するための制御回路とを合わせて示したもの
で、前述の主回路機器のほかに、誘導機4の回転速度を
速度検出値ωrとして検出する速度検出器5、速度基準
ωr*と上記速度検出値ωrとを比較して誘導機一次電
流に含まれるトルク発生に寄与する電流成分(以下トル
ク電流基準とする)i1q*を出力する速度制御回路6、
誘導機4内の磁束量をモータ定数に基づいて演算し磁束
検出値φとして出力する磁束検出回路7、磁束基準φ*
と上記磁束検出値φとを比較して誘導機一次電流に含ま
れる磁束発生に寄与する電流成分(以下励磁電流基準と
する)i1d*を出力する磁束制御回路8、トルク電流基
準i1q*と励磁電流基準i1d*とから一次電流の大きさ
(以下一次電流基準とする)I1*を演算する一次電流基
準演算回路9、誘導機4に流れる一次電流の大きさを順
変換器1の交流側で検出する電流検出器10、一次電流基
準I1*と電流検出器10によって検出された一次電流の大
きさ(以下一次電流とする)I1とを比較して位相基準PH
Cを出力する電流制御回路11、この位相基準PHCをもとに
点弧パルスを出力して順変換器1の制御を行う位相制御
回路12、トルク電流基準i1q*と励磁電流基準i1d*とか
ら一次電流基準I1*との磁束との間の角度θを演算する
位相演算回路13、トルク電流基準i1q*と磁束検出値φ
とから誘導機4のすべり角θsを演算するすべり演算回
路14、速度検出値ωrから誘導機4の回転角θrを演算
する回転子位置演算回路15、および上記角度θ、すべり
角θs、回転角θrから一次電流I1の位相θ1を演算し
て逆変換器3の転流を制御する転流制御回路16からなる
制御回路を備えている。
れを制御するための制御回路とを合わせて示したもの
で、前述の主回路機器のほかに、誘導機4の回転速度を
速度検出値ωrとして検出する速度検出器5、速度基準
ωr*と上記速度検出値ωrとを比較して誘導機一次電
流に含まれるトルク発生に寄与する電流成分(以下トル
ク電流基準とする)i1q*を出力する速度制御回路6、
誘導機4内の磁束量をモータ定数に基づいて演算し磁束
検出値φとして出力する磁束検出回路7、磁束基準φ*
と上記磁束検出値φとを比較して誘導機一次電流に含ま
れる磁束発生に寄与する電流成分(以下励磁電流基準と
する)i1d*を出力する磁束制御回路8、トルク電流基
準i1q*と励磁電流基準i1d*とから一次電流の大きさ
(以下一次電流基準とする)I1*を演算する一次電流基
準演算回路9、誘導機4に流れる一次電流の大きさを順
変換器1の交流側で検出する電流検出器10、一次電流基
準I1*と電流検出器10によって検出された一次電流の大
きさ(以下一次電流とする)I1とを比較して位相基準PH
Cを出力する電流制御回路11、この位相基準PHCをもとに
点弧パルスを出力して順変換器1の制御を行う位相制御
回路12、トルク電流基準i1q*と励磁電流基準i1d*とか
ら一次電流基準I1*との磁束との間の角度θを演算する
位相演算回路13、トルク電流基準i1q*と磁束検出値φ
とから誘導機4のすべり角θsを演算するすべり演算回
路14、速度検出値ωrから誘導機4の回転角θrを演算
する回転子位置演算回路15、および上記角度θ、すべり
角θs、回転角θrから一次電流I1の位相θ1を演算し
て逆変換器3の転流を制御する転流制御回路16からなる
制御回路を備えている。
上記構成により誘導機4の一次電流を理論上、トルク
電流と励磁電流とに分離して制御することができ、この
技術は一般にベクトル制御と呼ばれ、他励式直流機と同
様の制御性能を誘導機4に与え得ることが知られてい
る。励磁電流を制御することにより安定した界磁制御を
行うことができ、トルク電流を制御することにより、優
れた速度応答、速度制御精度を得ることができる。
電流と励磁電流とに分離して制御することができ、この
技術は一般にベクトル制御と呼ばれ、他励式直流機と同
様の制御性能を誘導機4に与え得ることが知られてい
る。励磁電流を制御することにより安定した界磁制御を
行うことができ、トルク電流を制御することにより、優
れた速度応答、速度制御精度を得ることができる。
(発明が解決しようとする課題) しかし上述した従来の制御装置は電力変換装置と誘導
機が1:1の場合にのみ適用可能なものであり、1台の電
力変換装置で複数台の誘導機を並列運転し、ベクトル制
御を行う場合、それぞれの誘導機の負荷がアンバランス
になったとき、誘導機の端子電圧が過大になったり、逆
に過小となったりして不安定な運転状態が生じるという
問題があった。
機が1:1の場合にのみ適用可能なものであり、1台の電
力変換装置で複数台の誘導機を並列運転し、ベクトル制
御を行う場合、それぞれの誘導機の負荷がアンバランス
になったとき、誘導機の端子電圧が過大になったり、逆
に過小となったりして不安定な運転状態が生じるという
問題があった。
本発明は上記問題を解消するためになされたもので、
並列接続された複数台の誘導機を1台の電力変換装置に
よって並列運転する場合において、各誘導機の負荷にア
ンバランスが生じても安定に運転することの可能な誘導
機の制御装置を提供することを目的とするものである。
並列接続された複数台の誘導機を1台の電力変換装置に
よって並列運転する場合において、各誘導機の負荷にア
ンバランスが生じても安定に運転することの可能な誘導
機の制御装置を提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明の誘導機の制御装置は、交流電源に接続されコ
ンデンサで平滑された直流電圧を出力する整流器と、前
記直流電圧が印加され可変周波数の交流電流を出力し、
並列接続された複数台の誘導機を駆動するインバータ
と、一次電流基準と一次周波数と位相角に基づいて前記
インバータを制御するインバータ制御部と、速度基準と
前記複数台の誘導機の内の1台の特定誘導機の速度検出
値との偏差からトルク電流基準を得る速度制御手段と、
磁束基準と前記特定誘導機の磁束検出値との偏差から励
磁電流基準を得る磁束制御手段と、前記トルク電流基準
と前記励磁電流基準をベクトル的に加算し前記一次電流
基準を得る一次電流演算手段と、前記トルク電流基準と
前記磁束検出値とからすべり周波数を得るすべり周波数
制御手段と、前記速度検出値と前記すべり周波数とから
前記一次周波数を得る一次周波数演算手段と、前記トル
ク電流基準と前記励磁電流基準とから前記位相角を演算
する位相演算手段と、前記磁束検出値と前記一次周波数
に基づいて電圧基準を得る電圧基準演算手段と、この電
圧基準と前記インバータの出力電圧検出値との偏差に基
づいて補正信号を出力する補正手段とを備え、前記補正
信号に基づいて前記トルク電流基準を補正し、誘導機の
負荷がそれぞれアンバランスとなっても、誘導機が過電
圧になつたり、不足電圧になったりすることなく、安定
した運転を継続させる。
ンデンサで平滑された直流電圧を出力する整流器と、前
記直流電圧が印加され可変周波数の交流電流を出力し、
並列接続された複数台の誘導機を駆動するインバータ
と、一次電流基準と一次周波数と位相角に基づいて前記
インバータを制御するインバータ制御部と、速度基準と
前記複数台の誘導機の内の1台の特定誘導機の速度検出
値との偏差からトルク電流基準を得る速度制御手段と、
磁束基準と前記特定誘導機の磁束検出値との偏差から励
磁電流基準を得る磁束制御手段と、前記トルク電流基準
と前記励磁電流基準をベクトル的に加算し前記一次電流
基準を得る一次電流演算手段と、前記トルク電流基準と
前記磁束検出値とからすべり周波数を得るすべり周波数
制御手段と、前記速度検出値と前記すべり周波数とから
前記一次周波数を得る一次周波数演算手段と、前記トル
ク電流基準と前記励磁電流基準とから前記位相角を演算
する位相演算手段と、前記磁束検出値と前記一次周波数
に基づいて電圧基準を得る電圧基準演算手段と、この電
圧基準と前記インバータの出力電圧検出値との偏差に基
づいて補正信号を出力する補正手段とを備え、前記補正
信号に基づいて前記トルク電流基準を補正し、誘導機の
負荷がそれぞれアンバランスとなっても、誘導機が過電
圧になつたり、不足電圧になったりすることなく、安定
した運転を継続させる。
(実施例) 本発明の一実施例を第1図に示す。この実施例は、電
力変換装置として、交流電源に接続され直流電圧を出力
する整流器21、直流電圧を平滑化するためのコンデンサ
22、および直流電圧が印加され、一次電流基準と一次周
波数と位相角に基づいて任意の電圧・周波数の交流電流
を出力するインバータ回路23からなる電圧形インバータ
を用いた例を示したものである。この実施例の場合、一
次電流基準I1*、一次電流と磁束との間の角度θ、およ
び一次周波数ω0から一次電流ベクトルの基準値I1*si
n(ω0 t+θ)を演算する一次電流ベクトル基準回路2
4、この一次電流ベクトル基準I1*sin(ω0 t+θ)と
インバータ回路23の交流出力側に設けられた電流検出器
10を介して検出される誘導機4に流れる一次電流とを比
較し電流制御信号を出力する電流制御回路25、この電流
制御信号をもとにしてインバータ回路23をパルス幅変調
制御するPWM制御回路26を備えている。
力変換装置として、交流電源に接続され直流電圧を出力
する整流器21、直流電圧を平滑化するためのコンデンサ
22、および直流電圧が印加され、一次電流基準と一次周
波数と位相角に基づいて任意の電圧・周波数の交流電流
を出力するインバータ回路23からなる電圧形インバータ
を用いた例を示したものである。この実施例の場合、一
次電流基準I1*、一次電流と磁束との間の角度θ、およ
び一次周波数ω0から一次電流ベクトルの基準値I1*si
n(ω0 t+θ)を演算する一次電流ベクトル基準回路2
4、この一次電流ベクトル基準I1*sin(ω0 t+θ)と
インバータ回路23の交流出力側に設けられた電流検出器
10を介して検出される誘導機4に流れる一次電流とを比
較し電流制御信号を出力する電流制御回路25、この電流
制御信号をもとにしてインバータ回路23をパルス幅変調
制御するPWM制御回路26を備えている。
本実施例では、更にインバータの出力電圧V0を検出す
るための電圧検出器17、回転周波数ωrにすべり周波数
ωsを加算して求められる一次周波数ω0と磁束検出値
φからインバータの出力電圧の電圧基準V0*を演算する
出力電圧基準回路18、この電圧基準V0*と上記出力電圧
V0とを比較し補正信号I1q′を演算するトルク電流補正
値演算回路19、この補正信号I1q′とトルク電流基準I1q
*が入力され、補正信号I1q′によりトルク電流基準I1q
*を補正して新たなトルク電流基準i1q0*を出力するト
ルク電流基準演算回路20が設けられている。また、一次
電流基準演算回路9、位相演算回路13、すべり演算回路
14には新たなトルク電流基準i1q0*が与えられる。その
他の符号4〜10,13,14は第3図で説明したものと同一の
もので構成することができる。
るための電圧検出器17、回転周波数ωrにすべり周波数
ωsを加算して求められる一次周波数ω0と磁束検出値
φからインバータの出力電圧の電圧基準V0*を演算する
出力電圧基準回路18、この電圧基準V0*と上記出力電圧
V0とを比較し補正信号I1q′を演算するトルク電流補正
値演算回路19、この補正信号I1q′とトルク電流基準I1q
*が入力され、補正信号I1q′によりトルク電流基準I1q
*を補正して新たなトルク電流基準i1q0*を出力するト
ルク電流基準演算回路20が設けられている。また、一次
電流基準演算回路9、位相演算回路13、すべり演算回路
14には新たなトルク電流基準i1q0*が与えられる。その
他の符号4〜10,13,14は第3図で説明したものと同一の
もので構成することができる。
上記構成において、複数台の誘導機を1台のインバー
タでベクトル制御により駆動すると、電圧検出器17によ
り誘導機4の運転速度に応じた出力電圧V0が検出され
る。また、出力電圧基準回路18において誘導機4の運転
速度に応じた電圧基準V0*が演算される。出力電圧V0と
電圧基準V0*との電圧差をもとにトルク電流補正値演算
回路19によりトルク電流基準I1q*を補正するための補
正信号i1q′が出力されるが、複数台の誘導機の負荷が
バランスしている場合は上記電圧差がほぼ0で補正信号
I1q′は0となりトルク電流基準I1q*の補正は行われ
ず、トルク電流基準演算回路20は速度制御回路6の出力
であるトルク電流基準i1q*をそのままI1q0*として出
力し従来と同様に制御する。
タでベクトル制御により駆動すると、電圧検出器17によ
り誘導機4の運転速度に応じた出力電圧V0が検出され
る。また、出力電圧基準回路18において誘導機4の運転
速度に応じた電圧基準V0*が演算される。出力電圧V0と
電圧基準V0*との電圧差をもとにトルク電流補正値演算
回路19によりトルク電流基準I1q*を補正するための補
正信号i1q′が出力されるが、複数台の誘導機の負荷が
バランスしている場合は上記電圧差がほぼ0で補正信号
I1q′は0となりトルク電流基準I1q*の補正は行われ
ず、トルク電流基準演算回路20は速度制御回路6の出力
であるトルク電流基準i1q*をそのままI1q0*として出
力し従来と同様に制御する。
複数台の誘導機間の負荷のアンバランスが生じ、速度
検出器5の付いた特定誘導機の負荷が他の誘導機の負荷
より大きくなった場合、インバータはこの特定誘導機の
速度検出値ωrに基づいて複数台の誘導機に対するトル
ク電流基準i1q*を決定するため、その他の負荷の小さ
い誘導機に対しては電流が過大となり、結果として誘導
機の端子電圧が上昇する。従って電圧検出器17により検
出される出力電圧V0と、出力電圧基準回路18の出力信号
である電圧基準V0*との間に大きな電圧差が生じ、トル
ク電流補正値演算回路19から補正信号i1q′が出力され
る。この補正信号i1q′によりトルク電流基準演算回路2
0は速度制御回路6の出力信号であるトルク電流基準i1q
*を補正し、複数台の誘導機4の全体に対し最適なトル
ク電流となるまで減らした新たなトルク電流基準I1q0*
を出力する。この結果、誘導機の端子電圧は減少し、出
力電圧V0が電圧基準V0*と一致するように制御される。
つまり誘導機の端子電圧がその時の回転速度に適合した
最適な値となるようにトルク電流基準が補正される。こ
の反対に特定誘導機の負荷が他の誘導機の負荷より小さ
くなった場合、インバータはこの特定誘導機の速度検出
値ωrに基づいてトルク電流基準i1q*を決定するた
め、負荷の大きな他の誘導機に対しては電流が不足とな
り、結果として誘導機の端子電圧が下降し、出力電圧V0
と電圧基準V0*との間に大きな電圧差(逆極性)が生
じ、トルク電流補正値演算回路19から逆極性の補止信号
i1q′が出力される。この補正信号i1q′によりトルク電
流基準演算回路20はトルク電流基準i1q*を補正し、複
数台の誘導機4の全体に対し最適なトルク電流となるま
で増やした新たなトルク電流基準I1q0*を出力する。こ
の結果、誘導機の端子電圧は増加し、出力電圧値V0が電
圧基準V0*と一致するように制御され、従来装置のよう
に、最悪の場合、失速に至るという不具合は防止され
る。
検出器5の付いた特定誘導機の負荷が他の誘導機の負荷
より大きくなった場合、インバータはこの特定誘導機の
速度検出値ωrに基づいて複数台の誘導機に対するトル
ク電流基準i1q*を決定するため、その他の負荷の小さ
い誘導機に対しては電流が過大となり、結果として誘導
機の端子電圧が上昇する。従って電圧検出器17により検
出される出力電圧V0と、出力電圧基準回路18の出力信号
である電圧基準V0*との間に大きな電圧差が生じ、トル
ク電流補正値演算回路19から補正信号i1q′が出力され
る。この補正信号i1q′によりトルク電流基準演算回路2
0は速度制御回路6の出力信号であるトルク電流基準i1q
*を補正し、複数台の誘導機4の全体に対し最適なトル
ク電流となるまで減らした新たなトルク電流基準I1q0*
を出力する。この結果、誘導機の端子電圧は減少し、出
力電圧V0が電圧基準V0*と一致するように制御される。
つまり誘導機の端子電圧がその時の回転速度に適合した
最適な値となるようにトルク電流基準が補正される。こ
の反対に特定誘導機の負荷が他の誘導機の負荷より小さ
くなった場合、インバータはこの特定誘導機の速度検出
値ωrに基づいてトルク電流基準i1q*を決定するた
め、負荷の大きな他の誘導機に対しては電流が不足とな
り、結果として誘導機の端子電圧が下降し、出力電圧V0
と電圧基準V0*との間に大きな電圧差(逆極性)が生
じ、トルク電流補正値演算回路19から逆極性の補止信号
i1q′が出力される。この補正信号i1q′によりトルク電
流基準演算回路20はトルク電流基準i1q*を補正し、複
数台の誘導機4の全体に対し最適なトルク電流となるま
で増やした新たなトルク電流基準I1q0*を出力する。こ
の結果、誘導機の端子電圧は増加し、出力電圧値V0が電
圧基準V0*と一致するように制御され、従来装置のよう
に、最悪の場合、失速に至るという不具合は防止され
る。
上述したように、本実施例によれば、誘導機の一次電
流成分をトルク発生に寄与する電流成分と、磁束発生に
寄与する電流成分とに分離して制御するインバータにお
いて、インバータの出力電圧を検出し、誘導機のトルク
発生に寄与する電流成分の基準を補正制御することによ
って、複数台の誘導機の運転中に、誘導機の負荷がそれ
ぞれアンバランスとなっても、誘導機が過電圧になつた
り不足電圧になったりすることなく、安定した運転を維
持することができる。
流成分をトルク発生に寄与する電流成分と、磁束発生に
寄与する電流成分とに分離して制御するインバータにお
いて、インバータの出力電圧を検出し、誘導機のトルク
発生に寄与する電流成分の基準を補正制御することによ
って、複数台の誘導機の運転中に、誘導機の負荷がそれ
ぞれアンバランスとなっても、誘導機が過電圧になつた
り不足電圧になったりすることなく、安定した運転を維
持することができる。
以上の説明では電力変換装置として一般的な電圧形イ
ンバータを用いた場合について説明したが、一次電流基
準と一次周波数と位相角に基づいて可変周波数の交流電
流を出力することの可能な電流形インバータやサイクロ
コンバータにも適用することができる。
ンバータを用いた場合について説明したが、一次電流基
準と一次周波数と位相角に基づいて可変周波数の交流電
流を出力することの可能な電流形インバータやサイクロ
コンバータにも適用することができる。
(発明の効果) 本発明の誘導機の制御装置によれば、1台の電力変換
装置により並列駆動される複数台の誘導機の一次電流を
トルク発生に寄与する成分と磁束発生に寄与する成分と
に分離して制御する際、それぞれの誘導機の負荷がアン
バランスになつたとしても過電圧になったり不足電圧に
なったりすることなく安定した運転を継続させることが
できる。
装置により並列駆動される複数台の誘導機の一次電流を
トルク発生に寄与する成分と磁束発生に寄与する成分と
に分離して制御する際、それぞれの誘導機の負荷がアン
バランスになつたとしても過電圧になったり不足電圧に
なったりすることなく安定した運転を継続させることが
できる。
第1図は本発明の一実施例を示すブロツク構成図、第2
図は一般的な電流形インバータの主回路構成図、3図は
従来装置のブロツク構成図である。 (符号の説明) 4……誘導機、5……速度検出器、 6……速度制御回路、7……磁束検出回路、 8……磁束制御回路、9……一次電流基準演算回路、 10……電流検出器、13……位相演算回路、 14……すべり演算回路、17……電圧検出器、 18……出力電圧基準回路、19……トルク電流補正値演算
回路、 20……トルク電流基準演算回路、21……整流器、 22……コンデンサ、23……インバータ回路、 24……一次電流ベクトル基準回路、25……電流制御回
路、 26……PWM制御回路、
図は一般的な電流形インバータの主回路構成図、3図は
従来装置のブロツク構成図である。 (符号の説明) 4……誘導機、5……速度検出器、 6……速度制御回路、7……磁束検出回路、 8……磁束制御回路、9……一次電流基準演算回路、 10……電流検出器、13……位相演算回路、 14……すべり演算回路、17……電圧検出器、 18……出力電圧基準回路、19……トルク電流補正値演算
回路、 20……トルク電流基準演算回路、21……整流器、 22……コンデンサ、23……インバータ回路、 24……一次電流ベクトル基準回路、25……電流制御回
路、 26……PWM制御回路、
Claims (1)
- 【請求項1】交流電源に接続されコンデンサで平滑され
た直流電圧を出力する整流器21と、前記直流電圧が印加
され可変周波数の交流電流を出力し、並列接続された複
数台の誘導機を駆動するインバータ23と、一次電流基準
と一次周波数と位相角に基づいて前記インバータを制御
するインバータ制御部24〜26と、速度基準と前記複数台
の誘導機の内の1台の特定誘導機の速度検出値との偏差
からトルク電流基準を得る速度制御手段6と、磁束基準
と前記特定誘導機の磁束検出値との偏差から励磁電流基
準を得る磁束制御手段8と、前記トルク電流基準と前記
励磁電流基準をベクトル的に加算し前記一次電流基準を
得る一次電流演算手段9と、前記トルク電流基準と前記
磁束検出値とからすべり周波数を得るすべり周波数制御
手段14と、前記速度検出値と前記すべり周波数とから前
記一次周波数を得る一次周波数演算手段と、前記トルク
電流基準と前記励磁電流基準とから前記位相角を演算す
る位相演算手段13と、前記磁束検出値と前記一次周波数
に基づいて電圧基準を得る電圧基準演算手段18と、この
電圧基準と前記インバータの出力電圧検出値との偏差に
基づいて補正信号を出力する補正手段19とを備え、前記
補正信号に基づいて前記トルク電流基準を補正すること
を特徴とする誘導機の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61043251A JP2585526B2 (ja) | 1986-02-28 | 1986-02-28 | 誘導機の制御装置 |
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JP61043251A JP2585526B2 (ja) | 1986-02-28 | 1986-02-28 | 誘導機の制御装置 |
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JPS62203587A JPS62203587A (ja) | 1987-09-08 |
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Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58108993A (ja) * | 1981-12-23 | 1983-06-29 | Yaskawa Electric Mfg Co Ltd | 誘導機の制御装置 |
-
1986
- 1986-02-28 JP JP61043251A patent/JP2585526B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
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JPS58108993A (ja) * | 1981-12-23 | 1983-06-29 | Yaskawa Electric Mfg Co Ltd | 誘導機の制御装置 |
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JPS62203587A (ja) | 1987-09-08 |
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