JP4168698B2 - 誘導機の制御装置 - Google Patents
誘導機の制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4168698B2 JP4168698B2 JP2002239018A JP2002239018A JP4168698B2 JP 4168698 B2 JP4168698 B2 JP 4168698B2 JP 2002239018 A JP2002239018 A JP 2002239018A JP 2002239018 A JP2002239018 A JP 2002239018A JP 4168698 B2 JP4168698 B2 JP 4168698B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- induction machine
- command
- output
- magnitude
- torque
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Control Of Ac Motors In General (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は誘導機の制御装置に関し、特に誘導電動機とこれを駆動する電力変換器の高効率制御を可能にした制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は従来の誘導電動機の制御装置を示すブロック図である。まず、図5に示す主回路において、1は3相交流電源、2はインバータ、2aはダイオード整流器部、2bは直流中間コンデンサ、2cは半導体スイッチング素子を有するインバータ部、2dは電流検出器、3は誘導機(誘導電動機)である。
【0003】
一方、前記インバータ部2cを駆動するための制御部では、電流検出器2dにより検出した各相の電流検出値iu,iv,iwを3相/2相変換手段4により直交2軸の固定子座標系の2相電流iα,iβに変換し、これらの2相電流iα,iβ及び後述する2相電圧指令vα*,vβ*をトルク推定手段5に入力して出力トルクの推定値τ∧を得る。このトルク推定値τ∧を磁化電流指令発生手段6に入力して磁化電流指令iM *を生成し、トルク電流指令iT *と共にベクトル制御器7に入力して2相電圧指令vα*,vβ*を得る。これらの電圧指令vα*,vβ*は前述したトルク推定手段5と共に2相/3相変換手段8に入力され、インバータ部2cに対する各相の出力電圧指令vu *,vv *,vw *が生成される。
【0004】
ベクトル制御は広く公知であるので、簡単に述べると、誘導機3の磁束ベクトルに平行な方向(磁束に関係する方向)をM軸、直交する方向(トルクに関係する方向)をT軸とした直交2軸の回転座標系を定義し、この回転座標上でM軸の電流成分(磁化電流iM)とT軸の電流成分(トルク電流iT)がそれぞれ所望の値になるように制御することにより、磁束及びトルクを制御するものである。図5のベクトル制御器7は、誘導機3の電流がトルク電流指令iT *及び磁化電流指令iT *,iM *に一致するように2相電圧指令vα*,vβ*を出力する。そして、これらの電圧指令vα*,vβ*に基づき2相/3相変換手段8により生成した出力電圧指令vu *,vv *,vw *に従ってインバータ部2cの半導体スイッチング素子を駆動することにより誘導機3に交流電圧を印加し、誘導機3を制御している。
【0005】
次に、誘導機に対する従来の高効率制御方法について説明する。
図6は、鉄損を考慮し、誘導機の二次側の漏れインダクタンスを一次側に換算した場合(換算値をLσとする)の等価回路を示している。励磁インダクタンスLmに流れる電流を磁化電流iMとし、二次抵抗R2に流れて出力トルクに比例する電流をトルク電流iTとすれば、3相誘導機の全損失PLOSSは数式1によって表される。
【0006】
【数1】
【0007】
ただし、R1:一次抵抗、R2:二次抵抗、Rc:鉄損抵抗、Lm:励磁インダクタンス、ω1:電源角周波数である。
一方、出力トルクτとトルク電流iTとの関係は、二次磁束をφ2とすれば、数式2となる。
【0008】
【数2】
【0009】
ここで、数式1におけるω1 2Lm 2/Rc=Rmとし、数式2を数式1に代入して数式3の如く全損失PLOSSを磁化電流iMで微分し、全損失が最小になるときの磁化電流iMminを求めると、数式4となる。
【0010】
【数3】
【0011】
【数4】
【0012】
すなわち、磁化電流iMが数式4になるように制御すれば、誘導機の損失は最小になり、最大効率が得られることになる。
図5に示した制御装置では、上述した高効率制御を行うために、まず、3相/2相変換して得た2相電流iα,iβと2相電圧指令vα*,vβ*とからトルク推定手段5により出力トルクを推定する。そして、このトルク推定値τ∧を及び一次抵抗R1等の諸定数を用い、数式4に従って磁化電流指令発生手段6により最小損失を与える磁化電流指令iM *を求め、トルク電流指令iT *と共にベクトル制御器7に入力する。ベクトル制御器7は、磁化電流指令iM *と実際の磁化電流が一致するように制御を行ない、高効率制御を実現している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来技術によれば誘導機3の高効率制御が一応可能であるが、誘導機3を駆動するインバータ2内では、ダイオード整流器部2a及びインバータ部2cにより合計4つのスイッチング素子を電流が通過するため、損失が増加し、システム効率が悪いという問題がある。
また、従来の誘導機の高効率制御方法(磁化電流iMを数式4に従って制御する方法)はベクトル制御を前提としているので、誘導機電流を磁化電流iMとトルク電流iTとに分離したうえで磁化電流iMを制御する必要がある。誘導機電流を磁化電流iMとトルク電流iTとに分離するには固定子座標系に対する磁束ベクトルの角度を推定する必要があり、そのためには制御部における複雑かつ高速な演算が不可欠であるためソフトウェアを含めて制御装置のコストが上昇する。
更に、主回路として例えば三相V結線チョッパを用いる場合、三相V結線チョッパでは出力電圧の位相を制御できないため、M軸成分とT軸成分とに分けて出力電圧を制御ですることができず、結果的に高効率制御を行うことができないという問題もある。
【0014】
そこで本発明は、簡単な電力変換方式により、誘導機のみならず電力変換器自身を高効率化し、全体として高効率制御を容易に実現可能とした低コストの制御装置を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、多相交流電源に接続されて多相誘導機を駆動する交流/交流直接変換器と、この交流/交流直接変換器を制御する制御部とを備えた誘導機の制御装置において、
前記交流/交流直接変換器は、
1相の交流入力端子と交流出力端子とが直接接続され、前記1相の交流入力端子と他相の交流入力端子との間に、電流を双方向に通流可能な2個の双方向スイッチの直列接続回路からなるレッグがそれぞれ接続され、かつ、各レッグ内の双方向スイッチ同士の接続点が他相の交流出力端子にそれぞれ接続されており、
前記制御部は、
誘導機の出力トルクを推定するトルク推定手段と、
前記交流/交流直接変換器の出力電圧指令補正量を演算する最大効率制御手段と、
前記出力電圧指令補正量を出力電圧指令に加算して得たデューティ比指令に従って前記双方向スイッチに与えるPWM指令を演算するPWM指令発生手段と、を有し、
前記最大効率制御手段は、
前記誘導機の一次電流の大きさを検出する検出手段と、
前記トルク推定手段により推定した出力トルクの平方根に比例する前記誘導機の最大効率時の逆起電力指令を、前記推定した出力トルクの平方根、電源角周波数及び前記誘導機の定数を用いて演算する逆起電力指令手段と、
前記トルク推定手段により推定した出力トルクに2乗値が比例する前記誘導機の最大効率時の一次電流の大きさ指令を、前記推定した出力トルク及び前記誘導機の定数を用いて演算する大きさ指令手段と、
前記検出手段により検出した前記誘導機の一次電流の大きさを前記大きさ指令に一致させる電流調節手段と、
この電流調節手段の出力を前記逆起電力指令に加算して前記出力電圧指令補正量を演算する手段と、を有するものである。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1のような交流/交流直接変換器を主回路に用いる場合だけでなく、主回路として従来のインバータ等の電力変換器を用いた誘導機の制御装置を考慮したものである。
すなわち、請求項2記載の発明は、少なくとも出力電圧の大きさを制御して誘導機を駆動可能な電力変換器と、この電力変換器を制御する制御部とを備えた誘導機の制御装置において、
前記制御部は、
誘導機の出力トルクを推定するトルク推定手段と、
前記電力変換器の出力電圧指令補正量を演算する最大効率制御手段と、
前記出力電圧指令補正量を出力電圧指令に加算して得たデューティ比指令に従って前記電力変換器の半導体スイッチング素子に与えるPWM指令を演算するPWM指令発生手段と、を有し、
前記最大効率制御手段は、
前記誘導機の一次電流の大きさを検出する検出手段と、
前記トルク推定手段により推定した出力トルクの平方根に比例する前記誘導機の最大効率時の逆起電力指令を、前記推定した出力トルクの平方根、電源角周波数及び前記誘導機の定数を用いて演算する逆起電力指令手段と、
前記トルク推定手段により推定した出力トルクに2乗値が比例する前記誘導機の最大効率時の一次電流の大きさ指令を、前記推定した出力トルク及び前記誘導機の定数を用いて演算する大きさ指令手段と、
前記検出手段により検出した前記誘導機の一次電流の大きさを前記大きさ指令に一致させる電流調節手段と、
この電流調節手段の出力を前記逆起電力指令に加算して前記出力電圧指令補正量を演算する手段と、を有するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。まず、図1はこの実施形態の全体的な構成を示すブロック図であり、請求項1記載の発明に相当する。
この実施形態では、誘導機3を駆動する電力変換器として、図5に示したようなインバータ2ではなく、交流/交流直接変換器10を用いている。
【0019】
すなわち、主回路を構成する交流/交流直接変換器10は、3相交流電源1に接続された交流入力端子R,S,Tと交流出力端子U,V,Wとの間で、例えば交流入力端子Sと交流出力端子Vとが直接接続され、交流入力端子Sと他の相の交流入力端子R,Tとの間に、電流を双方向に通流可能な2個の双方向スイッチS1,S2の直列接続回路からなるレッグ11と、同じく双方向スイッチS3,S4の直列接続回路からなるレッグ12とがそれぞれ接続され、かつ、各レッグ11,12内の双方向スイッチ同士の接続点が、他の相の交流出力端子U,Wにそれぞれ接続されて構成される。
【0020】
ここで、前記双方向スイッチS1〜S4は、例えば図2に示すようにIGBT等の単方向半導体スイッチング素子Sa,SbとダイオードDa,Dbとから構成されるが、スイッチング素子Sa,Sbに逆耐圧性能があれば(逆阻止形のIGBT等を使用すれば)、図2のダイオードDa,Dbは不要となり、誘導損失を大幅に低減することができる。これにより、交流/交流直接変換器10の損失低減が可能である。
なお、図1において、13は各相の出力電流iu,iv,iwを検出する電流検出手段、14は各相の入力電圧vR,vS,vTを検出する電圧検出手段である。
【0021】
一方、交流/交流直接変換器10の双方向スイッチS1〜S4を駆動するための制御部において、21は電流検出手段13により検出した各相の電流検出値iu,iv,iwを直交2軸の固定子座標上の2相電流iα,iβに変換する3相/2相変換手段、22は電圧検出手段14により検出した各相の入力電圧vR,vS,vTを2相電圧に変換する3相/2相変換手段、23,24は、後述するデューティ比指令V1q *を3相/2相変換手段22の出力に乗算して交流/交流直接変換器10の出力電圧の2相成分vα,vβを求めるための乗算手段、25は2相電流iα,iβ及び2相電圧vα,vβからトルク推定値τ∧を演算するトルク推定手段、26は2相電流iα,iβ及びトルク推定値τ∧から誘導機3の効率が最大になるような出力電圧指令補正量Vqe *を演算する最大効率制御手段、27は交流/交流直接変換器10の出力電圧指令V*に補正量Vqe *を加算して出力電圧のデューティ比指令V1q *を求めるための加算手段である。
【0022】
なお、前記デューティ比指令V1q *は3相/2相変換手段22の出力との乗算による2相電圧(出力電圧)vα,vβの演算に用いられるほか、PWM指令発生手段28に入力されて双方向スイッチS1〜S4に与えるPWM指令の演算に使用されており、デューティ比指令V1q *の大小によって交流/交流直接変換器10の出力電圧の大きさを制御するようになっている。
【0023】
次に、図3は図1の最大効率制御手段26の構成を示すブロック図である。
ここで、最大効率制御手段26の構成を説明する前に、本発明の原理について説明する。まず、最大効率点での誘導機3の逆起電力e2(=ω1φ2=ω1LmiM)は、前述した数式4に基づき数式5のように表すことができる。
【0024】
【数5】
【0025】
すなわち、最大効率時の逆起電力e2は、トルクτの平方根(√τ)に比例する。従って、推定したトルクτに応じて逆起電力e2が数式5になるように制御すれば、誘導機3の最大効率を得ることができる。
ここで、数式5は逆起電力を示しているため、この値を交流/交流直接変換器10の出力電圧指令として与えると、誘導機3の一次抵抗や漏れインダクタンスによる電圧降下が発生して実際の逆起電力が数式5の値より小さくなってしまい、最大効率を得ることができない。そこで、本実施形態では誘導機3の一次電流制御を併用する。
誘導機3の一次電流i1は、鉄損抵抗が十分大きく、鉄損抵抗に流れる電流≪磁化電流とすれば、数式6により得られる。
【0026】
【数6】
【0027】
数式4を数式6に代入して、損失が最小になる一次電流の2乗値を求めると、数式7となる。この数式7は、損失が最小になる時の一次電流の2乗値がトルクに比例することを表している。
【0028】
【数7】
【0029】
図3の構成では、図1のトルク推定手段25により推定したトルクτ∧をフィードフォワード手段としての逆起電力指令手段261に入力して数式5から最大効率時の逆起電力指令を得ると共に、一次電流の大きさ指令手段262では、数式7に基づいて前記トルク推定値τ∧から最大効率時の一次電流の大きさの2乗値を演算する。
一次電流の大きさ検出手段263は、2相電流iα,iβの2乗和により一次電流の大きさの2乗値を演算し、前記指令手段262の出力と共に電流調節手段264に入力する。この電流調節手段264は、一次電流の大きさの2乗値(言い換えれば一次電流自体)の検出値を指令値に一致させるような調節動作を行う。
【0030】
電流調節手段264の出力は、リミッタ265を介して加算手段266に入力され、加算手段266には前記逆起電力指令も入力されている。ここで、リミッタ265は電流調節手段264の出力が負にならないように制限動作するものであり、次の理由から設けられる。
【0031】
一次電流をその2次関数である数式7に基づいて制御すると、一次電流の収束点は、iM=iMminの他にiT=iMminの場合もあり得る。そこで、図3のように電流調節手段264の出力側にリミッタ265を設け、電流調節手段264の出力がゼロ以下にならないように(出力電圧を増加させるように)する。
そして、加算手段266から出力される補正量Vqe *が逆起電力指令手段261からの逆起電力指令よりも常に大きくなるようにし、この補正量Vqe *により出力電圧指令V*を補正して出力電圧のデューティ比指令V1q *を得るようにした。
【0032】
一次電流がiT=iMminに収束した場合の磁化電流はiMminより小さくなるので、逆起電力はiM=iMminの場合の方が大きくなる。よって、リミッタ265を設けることで、数式5による逆起電力より必ず大きな出力電圧を得ることができ、一次電流はiM=iMminに収束する。また、リミッタ265は急激な負荷トルク変化が発生したときに、電流調節手段264が出力電圧を減少させないように動作することで、ストールを防止する働きもある。
【0033】
なお、本実施形態では、簡単化のために、電流制御を一次電流の大きさの2乗値を対象として行っているが、その平方根を求めて電流の大きさ自体で制御しても良い。
本実施形態によれば、一次電流の大きさのみを制御するので、従来のように一次電流を実際にM軸、T軸成分に分離する回転座標変換を行う必要がなく、極めて簡単に制御系を構成することができる。この結果、電源電圧位相を検出するPLL(Phase Locked Loop)回路が不要となり、極めて簡単な構成で制御を行なうことができる。
【0034】
また、主回路に図1に示したような交流/交流直接変換器を使用する場合には、入力フィルタを小さくするためにスイッチング周波数が高くなることに加え、転流時に必要な時間が従来のインバータに比べて長いことから、出力電圧誤差が大きくなるおそれがある。しかし、図3に示したような最大効率制御手段では電流制御系を有するため、転流に伴う電圧誤差をフィードフォワード的に補償する手段を持たなくても、この電圧誤差を平均的に補償することができる。
【0035】
次に、図4は、最大効率制御手段26として図2の構成を用いた場合の誘導機の効率測定結果(図4における○のプロット)であり、横軸が誘導機出力、縦軸が効率を示している。実験に使用した誘導機は、定格電圧200V、同出力750W、4極の汎用誘導機である。
同図から明らかなように、最大効率制御手段26を用いた高効率制御により、特に軽負荷時における効率が20ポイント〜40ポイント向上することが確認されている。
【0036】
なお、図1に示したトルク推定手段25,最大効率制御手段26等からなる制御部は、請求項2に示すように、主回路として従来のインバータ等の電力変換器を用いる場合にも適用可能であり、その場合の最大効率制御手段26は、基本的に図3に示した構成を使用することができる。
この場合、インバータ等の電力変換器に与えられる電圧指令はq軸(T軸)電圧指令となり、d軸(M軸)電圧指令はゼロとなる。従来のインバータに請求項2,3記載の発明を適用して制御装置を構成した場合、従来よりも構成が簡単で低速の制御装置によって高効率制御を実現することができる。
更に、本発明に係る制御装置は、3相以外の多相(例えば6相)誘導機に適用可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の発明によれば、従来のインバータに代えて交流/交流直接変換器を用いることにより、特に双方向スイッチを構成する半導体スイッチング素子に逆耐圧性能があればダイオードの削減が可能になるため、電力変換器の損失低減が可能になり、誘導機の最大効率制御と相まって従来より高いシステム効率を得ることができる。
また、請求項2に記載したように本発明の高効率制御は交流/交流直接変換器以外の電力変換器にも適用可能であり、汎用性が大きい。
更に、請求項1,2に記載した最大効率制御手段は、従来よりも簡単な制御系で構成できるため、ハードウェアの構成も簡単で済む。その結果、低コストで高効率な誘導機の制御装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の全体的な構成を示すブロック図である。
【図2】図1における双方向スイッチの構成図である。
【図3】図1における最大効率制御手段の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態による効率測定結果を示す図である。
【図5】従来技術の構成を示すブロック図である。
【図6】誘導機の等価回路図である。
【符号の説明】
1:3相交流電源
3:誘導機
10:交流/交流直接変換器
11,12:レッグ
13:電流検出手段
14:電圧検出手段
21,22:3相/2相変換手段
23,24:乗算手段
25:トルク推定手段
26:最大効率制御手段
261:逆起電力指令手段
262:一次電流の大きさ指令手段
263:一次電流の大きさ検出手段
264:電流調節手段
265:リミッタ
266:加算手段
27:加算手段
28:PWM指令発生手段
S1,S2,S3,S4:双方向スイッチ
Sa,Sb:半導体スイッチング素子
Da,Db:ダイオード
R,S,T:交流入力端子
U,V,W:交流出力端子
Claims (2)
- 多相交流電源に接続されて多相誘導機を駆動する交流/交流直接変換器と、この交流/交流直接変換器を制御する制御部とを備えた誘導機の制御装置において、
前記交流/交流直接変換器は、
1相の交流入力端子と交流出力端子とが直接接続され、前記1相の交流入力端子と他相の交流入力端子との間に、電流を双方向に通流可能な2個の双方向スイッチの直列接続回路からなるレッグがそれぞれ接続され、かつ、各レッグ内の双方向スイッチ同士の接続点が他相の交流出力端子にそれぞれ接続されており、
前記制御部は、
誘導機の出力トルクを推定するトルク推定手段と、
前記交流/交流直接変換器の出力電圧指令補正量を演算する最大効率制御手段と、
前記出力電圧指令補正量を出力電圧指令に加算して得たデューティ比指令に従って前記双方向スイッチに与えるPWM指令を演算するPWM指令発生手段と、を有し、
前記最大効率制御手段は、
前記誘導機の一次電流の大きさを検出する検出手段と、
前記トルク推定手段により推定した出力トルクの平方根に比例する前記誘導機の最大効率時の逆起電力指令を、前記推定した出力トルクの平方根、電源角周波数及び前記誘導機の定数を用いて演算する逆起電力指令手段と、
前記トルク推定手段により推定した出力トルクに2乗値が比例する前記誘導機の最大効率時の一次電流の大きさ指令を、前記推定した出力トルク及び前記誘導機の定数を用いて演算する大きさ指令手段と、
前記検出手段により検出した前記誘導機の一次電流の大きさを前記大きさ指令に一致させる電流調節手段と、
この電流調節手段の出力を前記逆起電力指令に加算して前記出力電圧指令補正量を演算する手段と、を有することを特徴とする誘導機の制御装置。 - 少なくとも出力電圧の大きさを制御して誘導機を駆動可能な電力変換器と、この電力変換器を制御する制御部とを備えた誘導機の制御装置において、
前記制御部は、
誘導機の出力トルクを推定するトルク推定手段と、
前記電力変換器の出力電圧指令補正量を演算する最大効率制御手段と、
前記出力電圧指令補正量を出力電圧指令に加算して得たデューティ比指令に従って前記電力変換器の半導体スイッチング素子に与えるPWM指令を演算するPWM指令発生手段と、を有し、
前記最大効率制御手段は、
前記誘導機の一次電流の大きさを検出する検出手段と、
前記トルク推定手段により推定した出力トルクの平方根に比例する前記誘導機の最大効率時の逆起電力指令を、前記推定した出力トルクの平方根、電源角周波数及び前記誘導機の定数を用いて演算する逆起電力指令手段と、
前記トルク推定手段により推定した出力トルクに2乗値が比例する前記誘導機の最大効率時の一次電流の大きさ指令を、前記推定した出力トルク及び前記誘導機の定数を用いて演算する大きさ指令手段と、
前記検出手段により検出した前記誘導機の一次電流の大きさを前記大きさ指令に一致させる電流調節手段と、
この電流調節手段の出力を前記逆起電力指令に加算して前記出力電圧指令補正量を演算する手段と、を有することを特徴とする誘導機の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002239018A JP4168698B2 (ja) | 2002-08-20 | 2002-08-20 | 誘導機の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002239018A JP4168698B2 (ja) | 2002-08-20 | 2002-08-20 | 誘導機の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004080924A JP2004080924A (ja) | 2004-03-11 |
JP4168698B2 true JP4168698B2 (ja) | 2008-10-22 |
Family
ID=32022239
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002239018A Expired - Fee Related JP4168698B2 (ja) | 2002-08-20 | 2002-08-20 | 誘導機の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4168698B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5019182B2 (ja) * | 2008-05-14 | 2012-09-05 | 国立大学法人 名古屋工業大学 | 永久磁石形同期電動機の駆動装置 |
US11396236B2 (en) | 2017-12-28 | 2022-07-26 | Mitsubishi Electric Corporation | Electric vehicle control device |
-
2002
- 2002-08-20 JP JP2002239018A patent/JP4168698B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004080924A (ja) | 2004-03-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3982232B2 (ja) | 同期発電機のセンサレス制御装置と制御方法 | |
US7855526B2 (en) | Power conversion control device, power conversion control method, and power conversion control program | |
US6650081B2 (en) | Synchronous motor driving system | |
JP3860031B2 (ja) | 同期電動機制御装置、同期電動機の制御方法 | |
JP3984775B2 (ja) | インバータ装置 | |
JP2011061887A (ja) | 電力変換装置、電力変換装置の制御方法、および空気調和機 | |
CN101449456A (zh) | 电动机驱动装置以及压缩机驱动装置 | |
JP3894286B2 (ja) | 永久磁石同期電動機の制御装置 | |
JP4065375B2 (ja) | モータ駆動装置及びモータ駆動方法 | |
JP3773794B2 (ja) | 電力変換装置 | |
CN113364358B (zh) | 驱动装置、驱动系统以及电动机的驱动方法 | |
US12095395B2 (en) | Power conversion apparatus | |
WO2020196719A1 (ja) | 回転電機制御システム | |
JP7053955B2 (ja) | 回転機の制御装置 | |
JP2004104978A (ja) | 電動機の制御装置 | |
JP4535082B2 (ja) | 同期発電機のセンサレス制御装置と制御方法 | |
JP4168698B2 (ja) | 誘導機の制御装置 | |
JP4446688B2 (ja) | 多相電流供給回路及びその制御方法 | |
JP2022082083A (ja) | 電力変換装置 | |
JP5019182B2 (ja) | 永久磁石形同期電動機の駆動装置 | |
JP6848680B2 (ja) | 同期電動機の制御装置 | |
JP7226211B2 (ja) | インバータ装置及びインバータ装置の制御方法 | |
KR101694167B1 (ko) | 동기 전동기의 위치 추정 방법 및 이를 이용한 전동기 구동장치 | |
WO2023276181A1 (ja) | 電力変換装置 | |
KR102255276B1 (ko) | 인버터 제어장치 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040914 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070305 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080117 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080312 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080422 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080620 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080715 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080728 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815 Year of fee payment: 3 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120815 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120815 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130815 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |