JP3751827B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単相インバータの出力側を直列接続して各相を構成することにより、多相交流電力を多相の交流電動機に供給する電力変換装置に係り、特に制御が飽和することによる制御の乱調を防止し、また単相インバータの直流電圧の過充電を防止するようにした電力変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、三相交流電力を出力する電力変換装置の一つとして、電力変換装置の大容量化、高電圧化を目的とし、また出力波形を改善するために、単相インバータの出力側を直列接続して各相を構成することにより多重化したものが知られている。
【0003】
図32は、この種の電圧形多重インバータからなる電力変換装置の一概要構成例を示すブロック図である。
【0004】
図32において、三相電源1から、2次側に複数の巻線を持った変圧器2を介して、三相交流電力を単相インバータ3へ供給する。
【0005】
単相インバータ3の出力側は直列に接続され、さらにその一方を中性点として接続し、その他方を多相の交流電動機である3相の誘導電動機4に接続することにより、誘導電動機4に三相交流電力を供給する。
【0006】
一方、誘導電動機4の速度ωrを速度検出器5で検出し、制御回路6に入力する。
【0007】
また、電力変換装置本体から出力される各相電流Iu,Iv,Iwを電流検出器7で検出し、制御回路6に入力する。
【0008】
制御回路6では、誘導電動機4の速度ωrが所定の速度となるように出力電圧基準Vu,Vv,Vwを生成し、PWM制御回路8に出力する。
【0009】
PWM制御回路8では、制御回路6からの出力電圧基準Vu,Vv,Vwに対応した出力電圧を発生するように、各単相インバータ3のゲート信号を制御する。
【0010】
図33は、上記図32の制御回路6の詳細な内部構成例を示すブロック図である。
【0011】
この制御回路6は、例えば“電気書院発行:ニュードライプエレクトロニクス6.2.4項”で知られているように、誘導電動機の電流をトルク電流成分と励磁電流成分とに分解し、独立して制御するものである。
【0012】
図33において、誘導電動機の速度を指令する手段である速度指令器30から出力される電動機速度指令(以下、速度指令と称する)ωr* と速度ωrとの偏差を加算器32で求め、この偏差が零になるように、誘導電動機4のトルク電流成分を指令する手段である速度制御器9を用いて、トルク電流成分指令(以下、トルク指令と称する)T* を調節する。
【0013】
一方、誘導電動機4の励磁電流成分を指令する手段である励磁電流指令器31から出力される励磁指令設定値Φset(すなわち、最終的には励磁電流成分指令(以下、励磁指令と称する)Φ* となる)は、通常一定に保たれることが多い。
【0014】
これらのトルク指令T* および励磁指令Φ* は、図33に示すように、除算器33、微分器34、係数器35,36,37,38、除算器39、加算器40,41,42,43、および積分器44を用いた演算により、直交するd軸,q軸の各電流指令id* ,iq* に変換されて、それぞれの電流フィードバック信号id,iqとの偏差が零になるように、電流制御器10を用いてd軸,q軸の電圧指令Vd,Vqを調節する。
【0015】
一方、トルク指令T* と励磁指令Φ* とからすべり周波数ωsを求め、これに速度ωrを加えることにより、電力変換装置が出力する周波数ω1を決定する。
【0016】
そして、この出力周波数ω1を積分して得られる出力位相θを用いて、三相の電流検出値Iu,Iv,Iwから、三相dq変換器11によりd軸,q軸の各電流id,iqを求めると共に、d軸,q軸の電圧指令Vd,Vqから、dq三相変換器12により出力電圧基準Vu,Vv,Vwを求める。
【0017】
図34は、この種の電圧形多重インバータからなる電力変換装置の他の概要構成例を示すブロック図であり、図32と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0018】
図34において、制御回路6では、誘導電動機4の速度が所定の速度となるように出力電圧基準Vu,Vv,Vwを決定し、PWM制御回路8に出力する。
【0019】
PWM制御回路8では、制御回路6からの出力電圧基準Vu,Vv,Vwに対応した出力電圧を発生するように、各単相インバータ3のゲート信号を制御する。
【0020】
図35は、上記図34の制御回路6の詳細な内部構成例を示すブロック図である。
【0021】
この制御回路6は、周波数設定器61にて設定される周波数設定値fsetと、励磁設定器62にて設定される励磁指令設定値Φsetとから、V/f比を同じに保つように電圧基準V* を演算する電圧基準演算器63と、周波数設定値fsetと電圧基準V* とから、各相の出力電圧基準Vu,Vv,Vwをそれぞれ下記の(1),(2),(3)式により演算する瞬時電圧基準演算器64とからなる。
【0022】
Vu=V* ×sin(2π×fset×t)×Φset (1)式
Vv=V* ×sin(2π×fset×t+2π/3)×Φset (2)式
Vw=V* ×sin(2π×fset×t−2π/3)×Φset (3)式
ここで、tは時刻を表わす。
【0023】
図36は、上記単相インバータ3の詳細な内部構成例を示す回路図である。
【0024】
図36において、変圧器2の2次巻線からの電力を、ダイオード整流回路13および直流平滑コンデンサ14で直流電力に変換し、さらに単相インバータ回路15で任意の周波数、電圧を持った電力に変換する。
【0025】
また、個々の単相インバータの出力側に、出力短絡回路16を接続する。この出力短絡回路16は、例えば“US005625545号”や“特願平9−277725号”で知られているように、単相インバータ3が故障した場合等に、少なくとも1つの単相インバータ3の単相インバータ回路15の動作を停止し、出力短絡回路16をオンすることにより単相インバータ出力をバイパスして運転するために用いられる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、単相インバータ3出力をバイパスして運転する場合に、電力変換装置の出力可能な最大電圧は、バイパスされた単相インバータ3出力が零となる分だけ低下する。
【0027】
例えば、図32(あるいは図34)の例では、1相当たり1つの単相インバータ3の出力をバイパスした場合に、電力変換装置が出力できる最大の電圧は、全ての単相インバータ3を動作させた場合の2/3倍となる。
【0028】
そして、この最大出力可能な電圧範囲が低下することによって、次のような種々の問題が発生する。
【0029】
すなわち、バイパス動作時は、実際に出力できる最大電圧が低下するため、電流制御器10(あるいは電圧基準演算器63)が前記バイパス時の最大電圧に相当する電圧基準を超過した場合、電流制御器10(あるいは電圧基準演算器63)が電圧基準を出力しても、実際の出力電圧は前記バイパス時の最大電圧でリミットされるために、出力電圧が正弦波とならなくなり、誘導電動機4に多くの高調波電流が流れて温度上昇が過大となり、制御動作が乱調するという問題がある。
【0030】
また、このように制御動作が乱調しない場合でも、バイパス運転状態では電力変換装置が出力可能な電力は出力電圧の低下に比例して低減するが、誘導電動機4が必要な電力がこのバイパス運転で出力可能な電力を超過した場合、装置は過負荷となって運転を継続できなくなる。
【0031】
さらに、単相インバータ3の何れか1つが故障した時に、その単相インバータ3出力をバイパスして運転を継続するような場合に、誘導電動機4の誘起電圧が1つの単相インバータ3をバイパスして出力可能な電圧よりも大きい時に、誘導電動機4からの誘起電圧によって、バイパスしていない単相インバータ3の直流電圧が過充電してしまうという問題がある。
【0032】
本発明の目的は、制御が飽和することによる制御の乱調を防止して装置を安定して運転することができ、また交流電動機の負荷を低減して装置が過負荷で停止となることを防止することができ、さらに単相インバータの直流電圧が過充電となることを防止することが可能な電力変換装置を提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、単相インバータの出力側を直列接続して各相を構成することにより、多相交流電力を多相の交流電動機に供給する電力変換装置において、
請求項1に対応する発明では、交流電動機のトルク電流成分を指令する第1の指令手段と、交流電動機の励磁電流成分を指令する第2の指令手段と、第1および第2の指令手段から出力されるトルク電流成分指令および励磁電流成分指令と、交流電動機の速度と、電力変換装置本体から出力される各相電流とに基づいて、交流電動機の速度が所定の速度となるように出力電圧基準を生成し出力する出力電圧基準生成手段と、出力電圧基準生成手段から出力される出力電圧基準に対応した出力電圧を発生するように、各単相インバータのゲート信号を制御するゲート制御手段と、単相インバータ出力をバイパスして運転する場合に、当該単相インバータの出力側を短絡する出力短絡手段と、出力短絡手段により単相インバータ出力が短絡された時に、第2の指令手段から出力される励磁電流成分指令を低減する手段とを備えている。
【0034】
従って、請求項1に対応する発明の電力変換装置においては、単相インバータ出力が短絡された時に、励磁電流成分指令を低減することにより、単相インバータの1相当たり少なくとも1つの出力をバイパスして運転する場合に、この状態で電力変換装置の出力可能な最大電圧に対して出力電圧基準が当該最大電圧に相当する値以上にならないように制御されるため、制御が飽和することによる制御の乱調を防止して、装置を安定して運転することができる。
【0035】
また、請求項2に対応する発明では、交流電動機のトルク電流成分を指令する第1の指令手段と、交流電動機の励磁電流成分を指令する第2の指令手段と、第1および第2の指令手段から出力されるトルク電流成分指令および励磁電流成分指令と、交流電動機の速度と、電力変換装置本体から出力される各相電流とに基づいて、交流電動機の速度が所定の速度となるように出力電圧基準を生成し出力する出力電圧基準生成手段と、出力電圧基準生成手段から出力される出力電圧基準に対応した出力電圧を発生するように、各単相インバータのゲート信号を制御するゲート制御手段と、単相インバータ出力をバイパスして運転する場合に、当該単相インバータの出力側を短絡する出力短絡手段と、出力短絡手段により単相インバータ出力が短絡された時に、第2の指令手段から出力される励磁電流成分指令を所定の割合で低減する手段とを備えている。
【0036】
従って、請求項2に対応する発明の電力変換装置においては、単相インバータ出力が短絡された時に、励磁電流成分指令を所定の割合で低減することにより、単相インバータの1相当たり少なくとも1つの出力をバイパスして運転する場合に、この状態で電力変換装置の出力可能な最大電圧に対して出力電圧基準が当該最大電圧に相当する値以上にならないように制御されるため、制御が飽和することによる制御の乱調を防止して、装置を安定して運転することができる。
【0037】
さらに、請求項3に対応する発明では、交流電動機のトルク電流成分を指令する第1の指令手段と、交流電動機の励磁電流成分を指令する第2の指令手段と、第1および第2の指令手段から出力されるトルク電流成分指令および励磁電流成分指令と、交流電動機の速度と、電力変換装置本体から出力される各相電流とに基づいて、交流電動機の速度が所定の速度となるように出力電圧基準を生成し出力する出力電圧基準生成手段と、出力電圧基準生成手段から出力される出力電圧基準に対応した出力電圧を発生するように、各単相インバータのゲート信号を制御するゲート制御手段と、単相インバータ出力をバイパスして運転する場合に、当該単相インバータの出力側を短絡する出力短絡手段と、出力短絡手段により単相インバータ出力が短絡された時に、第2の指令手段から出力される励磁電流成分指令を電力変換装置本体が出力する所定の周波数以上の領域で当該周波数に反比例させて低減する手段とを備えている。
【0038】
従って、請求項3に対応する発明の電力変換装置においては、単相インバータ出力が短絡された時に、励磁電流成分指令を電力変換装置本体が出力する所定の周波数以上の領域で当該周波数に反比例させて低減することにより、単相インバータの1相当たり少なくとも1つの出力をバイパスして運転する場合に、この状態で電力変換装置の出力可能な最大電圧に対して出力電圧基準が当該最大電圧に相当する値以上にならないように制御されるため、制御が飽和することによる制御の乱調を防止して、装置を安定して運転することができる。
【0039】
また、請求項4に対応する発明では、交流電動機のトルク電流成分を指令する第1の指令手段と、交流電動機の励磁電流成分を指令する第2の指令手段と、第1および第2の指令手段から出力されるトルク電流成分指令および励磁電流成分指令と、交流電動機の速度と、電力変換装置本体から出力される各相電流とに基づいて、交流電動機の速度が所定の速度となるように出力電圧基準を生成し出力する出力電圧基準生成手段と、出力電圧基準生成手段から出力される出力電圧基準に対応した出力電圧を発生するように、各単相インバータのゲート信号を制御するゲート制御手段と、単相インバータ出力をバイパスして運転する場合に、当該単相インバータの出力側を短絡する出力短絡手段と、出力短絡手段により単相インバータ出力が短絡された時に、第2の指令手段から出力される励磁電流成分指令を交流電動機の速度が所定値以上の領域で当該交流電動機の速度に反比例させて低減する手段とを備えている。
【0040】
従って、請求項4に対応する発明の電力変換装置においては、単相インバータ出力が短絡された時に、励磁電流成分指令を交流電動機の速度が所定値以上の領域で当該交流電動機の速度に反比例させて低減することにより、単相インバータの1相当たり少なくとも1つの出力をバイパスして運転する場合に、この状態で電力変換装置の出力可能な最大電圧に対して出力電圧基準が当該最大電圧に相当する値以上にならないように制御されるため、制御が飽和することによる制御の乱調を防止して、装置を安定して運転することができる。
【0041】
さらに、請求項5に対応する発明では、交流電動機の速度を指令する手段と、交流電動機の速度を指令する手段から出力される電動機速度指令と交流電動機の速度とに基づいて、交流電動機のトルク電流成分を指令する第1の指令手段と、交流電動機の励磁電流成分を指令する第2の指令手段と、第1および第2の指令手段から出力されるトルク電流成分指令および励磁電流成分指令と、交流電動機の速度と、電力変換装置本体から出力される各相電流とに基づいて、交流電動機の速度が所定の速度となるように出力電圧基準を生成し出力する出力電圧基準生成手段と、出力電圧基準生成手段から出力される出力電圧基準に対応した出力電圧を発生するように、各単相インバータのゲート信号を制御するゲート制御手段と、単相インバータ出力をバイパスして運転する場合に、当該単相インバータの出力側を短絡する出力短絡手段と、出力短絡手段により単相インバータ出力が短絡された時に、交流電動機の速度を指令する手段から出力される電動機速度指令の絶対値の上限を制限する手段とを備えている。
【0042】
従って、請求項5に対応する発明の電力変換装置においては、単相インバータ出力が短絡された時に、電動機速度指令の絶対値の上限を制限することにより、単相インバータの1相当たり少なくとも1つの出力をバイパスして運転する場合に、この状態で電力変換装置の出力可能な最大電圧に対して出力電圧基準が当該最大電圧に相当する値以上にならないように制御されるため、制御が飽和することによる制御の乱調を防止して、装置を安定して運転することができる。
【0043】
一方、請求項6に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項3のいずれか1項に対応する発明の電力変換装置において、交流電動機に流れる電流が所定値を超過した場合に、当該交流電動機に流れる電流が所定値以下となるように交流電動機の速度を低減させるように制御する手段を備えている。
【0044】
従って、請求項6に対応する発明の電力変換装置においては、交流電動機に流れる電流が所定値を超過した時に、これが所定値以下となるように交流電動機の速度を低減させることにより、バイパス運転中の出力電圧が低減されることに対しても、交流電動機の負荷を低減して、装置が過負荷で停止となることを防止することができる。
【0045】
また、請求項7に対応する発明では、上記請求項6に対応する発明の電力変換装置において、交流電動機の速度を低減させるように制御する手段としては、交流電動機の速度を指令する手段から出力される電動機速度指令、または第1の指令手段から出力されるトルク電流成分指令、もしくは当該トルク電流成分指令に相当する成分を低減させるように制御する。
【0046】
従って、請求項7に対応する発明の電力変換装置においては、交流電動機に流れる電流が所定値を超過した時に、これが所定値以下となるように、電動機速度指令、またはトルク電流成分指令、もしくは当該トルク電流成分指令に相当する成分を低減させることにより、バイパス運転中の出力電圧が低減されることに対しても、交流電動機の負荷を低減して、装置が過負荷で停止となることを防止することができる。
【0047】
一方、請求項8に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項7のいずれか1項に対応する発明の電力変換装置において、単相インバータの故障を検出する手段と、手段により少なくとも1つの単相インバータが故障したことが検出された場合に、全ての単相インバータの出力を一旦停止し、故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、当該故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を出力が短絡された単相インバータと同数だけ短絡する手段と、所定の条件が成立した場合に、出力が短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開する手段とを備えている。
【0048】
従って、請求項8に対応する発明の電力変換装置においては、単相インバータが故障した場合に、全ての単相インバータの出力を一旦停止し、故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を出力短絡された単相インバータと同数だけ短絡した状態で、所定の条件が成立した時に、出力短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開することにより、交流電動機の誘起電圧が低減してから故障した単相インバータ出力をバイパスできるため、単相インバータの直流電圧が過充電となることを防止することができる。
【0049】
また、請求項9に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項7のいずれか1項に対応する発明の電力変換装置において、単相インバータの故障を検出する手段と、手段により少なくとも1つの単相インバータが故障したことが検出された場合に、全ての単相インバータの出力を一旦停止し、故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、当該故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を出力が短絡された単相インバータと同数だけ短絡する手段と、手段により単相インバータの故障が検出されてから所定の時間が経過した後に、出力が短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開する手段とを備えている。
【0050】
従って、請求項9に対応する発明の電力変換装置においては、単相インバータが故障した場合に、全ての単相インバータの出力を一旦停止し、故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を出力短絡された単相インバータと同数だけ短絡した状態で、単相インバータが故障してから所定の時間が経過した後に、出力短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開することにより、交流電動機の誘起電圧が低減してから故障した単相インバータ出力をバイパスできるため、単相インバータの直流電圧が過充電となることを防止することができる。
【0051】
さらに、請求項10に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項7のいずれか1項に対応する発明の電力変換装置において、単相インバータの故障を検出する手段と、手段により少なくとも1つの単相インバータが故障したことが検出された場合に、全ての単相インバータの出力を一旦停止し、故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、当該故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を出力が短絡された単相インバータと同数だけ短絡する手段と、交流電動機の誘起電圧が所定値以下になったことを検出する手段と、手段により交流電動機の誘起電圧が所定値以下になったことが検出された後に、出力が短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開する手段とを備えている。
【0052】
従って、請求項10に対応する発明の電力変換装置においては、単相インバータが故障した場合に、全ての単相インバータの出力を一旦停止し、故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を出力短絡された単相インバータと同数だけ短絡した状態で、交流電動機の誘起電圧が所定値以下になったことが検出された後に、出力短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開することにより、交流電動機の誘起電圧が低減してから故障した単相インバータ出力をバイパスできるため、単相インバータの直流電圧が過充電となることを防止することができる。
【0053】
さらにまた、請求項11に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項7のいずれか1項に対応する発明の電力変換装置において、単相インバータの故障を検出する手段と、手段により少なくとも1つの単相インバータが故障したことが検出された場合に、全ての単相インバータの出力を一旦停止し、故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、当該故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を出力が短絡された単相インバータと同数だけ短絡する手段と、交流電動機の速度が所定値以下になったことを検出する手段と、手段により交流電動機の速度が所定値以下になったことが検出された後に、出力が短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開する手段とを備えている。
【0054】
従って、請求項11に対応する発明の電力変換装置においては、単相インバータが故障した場合に、全ての単相インバータの出力を一旦停止し、故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を出力短絡された単相インバータと同数だけ短絡した状態で、交流電動機の速度が所定値以下になったことが検出された後に、出力短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開することにより、交流電動機の誘起電圧が低減してから故障した単相インバータ出力をバイパスできるため、単相インバータの直流電圧が過充電となることを防止することができる。
【0055】
一方、請求項12に対応する発明では、交流電動機に与える周波数を指令する手段と、交流電動機に与える周波数を指令する手段から出力される周波数指令に基づいて演算される電圧指令信号を入力として、交流電動機の端子電圧を制御する制御手段と、単相インバータ出力をバイパスして運転する場合に、当該単相インバータの出力側を短絡する出力短絡手段と、出力短絡手段により単相インバータ出力が短絡された時に、制御手段に入力する電圧指令信号を所定の割合で低減する手段とを備えている。
【0056】
従って、請求項12に対応する発明の電力変換装置においては、単相インバータ出力が短絡された時に、制御手段に入力する電圧指令信号を所定の割合で低減することにより、単相インバータの1相当たり少なくとも1つの出力をバイパスして運転する場合に、この状態で電力変換装置の出力可能な最大電圧に対して出力電圧基準が当該最大電圧に相当する値以上にならないように制御されるため、出力電圧が正弦波とならなくなることによる高調波電流の増加に抑えて、電動機の過度な温度上昇を防止することができ、制御が飽和することによる制御の乱調を防止して、装置を安定して運転することができる。
【0057】
また、請求項13に対応する発明では、交流電動機に与える周波数を指令する手段と、交流電動機に与える周波数を指令する手段から出力される周波数指令に基づいて演算される電圧指令信号を入力として、交流電動機の端子電圧を制御する制御手段と、単相インバータ出力をバイパスして運転する場合に、当該単相インバータの出力側を短絡する出力短絡手段と、出力短絡手段により単相インバータ出力が短絡された時に、制御手段に入力する電圧指令信号を電力変換装置本体が出力する所定の周波数以上の領域で略一定となるように制御する手段とを備えている。
【0058】
従って、請求項13に対応する発明の電力変換装置においては、単相インバータ出力が短絡された時に、制御手段に入力する電圧指令信号を電力変換装置本体が出力する所定の周波数以上の領域で略一定となるように制御することにより、単相インバータの1相当たり少なくとも1つの出力をバイパスして運転する場合に、この状態で電力変換装置の出力可能な最大電圧に対して出力電圧基準が当該最大電圧に相当する値以上にならないように制御されるため、出力電圧が正弦波とならなくなることによる高調波電流の増加に抑えて、電動機の過度な温度上昇を防止することができ、制御が飽和することによる制御の乱調を防止して、装置を安定して運転することができる。
【0059】
さらに、請求項14に対応する発明では、交流電動機に与える周波数を指令する手段と、交流電動機に与える周波数を指令する手段から出力される周波数指令に基づいて演算される電圧指令信号を入力として、交流電動機の端子電圧を制御する制御手段と、単相インバータ出力をバイパスして運転する場合に、当該単相インバータの出力側を短絡する出力短絡手段と、出力短絡手段により単相インバータ出力が短絡された時に、制御手段に入力する電圧指令信号を交流電動機の速度が所定値以上の領域で略一定となるように制御する手段とを備えている。
【0060】
従って、請求項14に対応する発明の電力変換装置においては、単相インバータ出力が短絡された時に、制御手段に入力する電圧指令信号を交流電動機の速度が所定値以上の領域で略一定となるように制御することにより、単相インバータの1相当たり少なくとも1つの出力をバイパスして運転する場合に、この状態で電力変換装置の出力可能な最大電圧に対して出力電圧基準が当該最大電圧に相当する値以上にならないように制御されるため、出力電圧が正弦波とならなくなることによる高調波電流の増加に抑えて、電動機の過度な温度上昇を防止することができ、制御が飽和することによる制御の乱調を防止して、装置を安定して運転することができる。
【0061】
さらにまた、請求項15に対応する発明では、交流電動機に与える周波数を指令する手段と、単相インバータ出力をバイパスして運転する場合に、当該単相インバータの出力側を短絡する出力短絡手段と、出力短絡手段により単相インバータ出力が短絡された時に、交流電動機に与える周波数を指令する手段から出力される周波数指令の絶対値の上限を制限する手段とを備えている。
【0062】
従って、請求項15に対応する発明の電力変換装置においては、単相インバータ出力が短絡された時に、交流電動機に与える周波数を指令する手段から出力される周波数指令の絶対値の上限を制限することにより、単相インバータの1相当たり少なくとも1つの出力をバイパスして運転する場合に、この状態で電力変換装置の出力可能な最大電圧に対して出力電圧基準が当該最大電圧に相当する値以上にならないように制御されるため、出力電圧が正弦波とならなくなることによる高調波電流の増加に抑えて、電動機の過度な温度上昇を防止することができ、制御が飽和することによる制御の乱調を防止して、装置を安定して運転することができる。
【0063】
一方、請求項16に対応する発明では、上記請求項12乃至請求項14のいずれか1項に対応する発明の電力変換装置において、交流電動機に与える周波数を指令する手段と、交流電動機に流れる電流が所定値を超過した場合に、当該交流電動機に流れる電流が所定値以下となるように交流電動機の周波数を指令する手段から出力される周波数指令を低減する手段とを備えている。
【0064】
従って、請求項16に対応する発明の電力変換装置においては、交流電動機に流れる電流が所定値を超過した時に、これが所定値以下となるように交流電動機の周波数指令を低減させることにより、バイパス運転中の出力電圧が低減されることに対しても、交流電動機の負荷を低減して、装置が過負荷で停止となることを防止することができる。
【0065】
また、請求項17に対応する発明では、上記請求項12乃至請求項16のいずれか1項に対応する発明の電力変換装置において、単相インバータの故障を検出する手段と、上記手段により少なくとも1つの単相インバータが故障したことが検出された場合に、全ての単相インバータの出力を一旦停止し、故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、当該故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を出力が短絡された単相インバータと同数だけ短絡する手段と、単相インバータの故障発生から所定の時間が経過した後に、出力が短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開する手段とを備えている。
【0066】
従って、請求項17に対応する発明の電力変換装置においては、単相インバータが故障した場合に、全ての単相インバータの出力を一旦停止し、故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を出力短絡された単相インバータと同数だけ短絡した状態で、単相インバータが故障してから所定の時間が経過した後に、出力短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開することにより、交流電動機の誘起電圧が低減してから故障した単相インバータ出力をバイパスできるため、単相インバータの直流電圧が過充電となることを防止することができる。
【0067】
さらに、請求項18に対応する発明では、上記請求項12乃至請求項16のいずれか1項に対応する発明の電力変換装置において、単相インバータの故障を検出する手段と、上記手段により少なくとも1つの単相インバータが故障したことが検出された場合に、全ての単相インバータの出力を一旦停止し、故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、当該故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を出力が短絡された単相インバータと同数だけ短絡する手段と、交流電動機の誘起電圧が所定値以下になったことを検出する手段と、上記手段により交流電動機の誘起電圧が所定値以下になったことが検出された後に、出力が短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開する手段とを備えている。
【0068】
従って、請求項18に対応する発明の電力変換装置においては、単相インバータが故障した場合に、全ての単相インバータの出力を一旦停止し、故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を出力短絡された単相インバータと同数だけ短絡した状態で、交流電動機の誘起電圧が所定値以下になったことが検出された後に、出力短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開することにより、交流電動機の誘起電圧が低減してから故障した単相インバータ出力をバイパスできるため、単相インバータの直流電圧が過充電となることを防止することができる。
【0069】
さらにまた、請求項19に対応する発明では、上記請求項12乃至請求項16のいずれか1項に対応する発明の電力変換装置において、単相インバータの故障を検出する手段と、上記手段により少なくとも1つの単相インバータが故障したことが検出された場合に、全ての単相インバータの出力を一旦停止し、故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、当該故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を出力が短絡された単相インバータと同数だけ短絡する手段と、交流電動機の回転数が所定値以下になったことを検出する手段と、上記手段により交流電動機の回転数が所定値以下になったことが検出された後に、出力が短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開する手段とを備えている。
【0070】
従って、請求項19に対応する発明の電力変換装置においては、単相インバータが故障した場合に、全ての単相インバータの出力を一旦停止し、故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を出力が短絡された単相インバータと同数だけ短絡した状態で、交流電動機の回転数が所定値以下になったことが検出された後に、出力短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開することにより、交流電動機の誘起電圧が低減してから故障した単相インバータ出力をバイパスできるため、単相インバータの直流電圧が過充電となることを防止することができる。
【0071】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0072】
(第1の実施の形態:請求項1、請求項2に対応)
図1は、本実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図であり、図32と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0073】
すなわち、本実施の形態の電力変換装置は、図1に示すように、前記図32における制御回路6に代えて制御回路6Aを備え、さらにバイパス指令回路17と、OR回路18とを付加した構成としている。
【0074】
バイパス指令回路17は、バイパス指令信号A,B,Cを出力するものであり、このバイパス指令信号A,B,Cを、出力側が直列接続された各相の単相インバータ3Aの出力側に設けられた出力短絡回路16へ入力すると共に、OR回路18へ入力する。
【0075】
OR回路18は、バイパス指令回路17から出力されるバイパス指令信号A,B,Cの論理和をとり、その論理和信号をBYPASS信号として制御回路6Aへ入力する。
【0076】
制御回路6Aは、OR回路18からBYPASS信号が入力された時に、制御動作を切替える。
【0077】
図2は、制御回路6Aの詳細な内部構成例を示すブロック図であり、図33と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0078】
すなわち、本制御回路6Aは、図2に示すように、前記図33における励磁電流指令器31の出力側に、励磁電流指令器31から出力される励磁指令設定値Φsetを所定の割合で低減する手段である係数器45と、励磁電流指令器31から出力される励磁指令設定値Φsetまたは係数器45から出力される励磁指令の低減値のいずれか一方を、励磁指令Φ* として切替え出力するスイッチ19A,19Bとを付加した構成としている。
【0079】
次に、以上のように構成した本実施の形態の電力変換装置の動作について説明する。
【0080】
なお、図32、図33および図36と同一要素の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0081】
図1において、バイパス指令回路17からバイパス指令信号A,B,Cが出力されると、このバイパス指令信号A,B,Cにより、単相インバータ3Aの出力短絡回路16を閉制御して、単相インバータ3Aの出力が短絡されてバイパス運転される。
【0082】
OR回路18では、バイパス指令回路17からのバイパス指令信号A,B,Cにより、少なくとも単相インバータ3Aの1段分がバイパスされていることを判定すると、BYPASS信号が制御回路6Aに出力される。
【0083】
制御回路6Aでは、OR回路18からBYPASS信号が入力されると、制御動作が切替えられる。
【0084】
すなわち、図2において、通常の運転動作では、スイッチ19Aがオンして、励磁指令設定値Φsetがそのまま励磁指令Φ* として使用され、BYPASS信号が入力された場合には、スイッチ19Aがオフしスイッチ19Bがオンして、励磁指令Φ* としては、励磁指令設定値Φsetを係数器45でK5倍した値に切替えられる。
【0085】
ここで、誘導電動機4の誘起電圧は、下記のような式で得ることができる。
【0086】
(誘導電動機4の誘起電圧)=a×(回転速度)×Φ
a:比例定数
一般的に、回転速度の上限値で誘導電動機の誘起電圧が、電力変換装置が出力可能な最大電圧と略同等となるように使用される。
【0087】
この場合、いま1相当たり1つの単相インバータ3Aがバイパスされて運転する電力変換装置が出力可能な最大電圧は、通常時の2/3倍となることから、上記式より励磁指令Φ* が2/3倍になるように、係数器45でK5=2/3とすれば、回転速度の上限値でも、誘導電動機4の誘起電圧が通常時の2/3に低減される。これにより、バイパス運転時でも電力変換装置の出力可能な最大電圧範囲内で運転することが可能となる。
【0088】
上述したように、本実施の形態の電力変換装置では、単相インバータ3A出力が短絡された時に、励磁指令Φ* を、所定の割合K5で低減するようにしているので、単相インバータ3Aの1相当たり少なくとも1つの出力をバイパスして運転する場合に、この状態で電力変換装置の出力可能な最大電圧に対して出力電圧基準がこの最大電圧に相当する値以上にならないように制御されるため、制御が飽和することによる制御の乱調を防止して、装置を安定して運転することが可能となる。
【0089】
(第2の実施の形態:請求項1、請求項3に対応)
図3は、本実施の形態による電力変換装置における制御回路6Aの詳細な内部構成例を示すブロック図であり、図2と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0090】
すなわち、本制御回路6Aは、図3に示すように、前記図2における係数器45に代えて励磁低減回路46を備えた構成としている。
【0091】
励磁低減回路46は、前記励磁電流指令器31から出力される励磁指令設定値Φsetを、電力変換装置が出力する所定の周波数以上の領域でこの周波数ω1に反比例させて低減する。
【0092】
次に、以上のように構成した本実施の形態の電力変換装置の動作について説明する。
【0093】
なお、図1および図2と同一要素の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0094】
制御回路6Aでは、OR回路18からBYPASS信号が入力されると、制御動作が切替えられる。
【0095】
すなわち、図3において、通常の運転動作では、スイッチ19Aがオンして、励磁指令設定値Φsetがそのまま励磁指令Φ* として使用され、BYPASS信号が入力された場合には、スイッチ19Aがオフしスイッチ19Bがオンして、励磁指令Φ* としては、励磁指令設定値Φsetを励磁低減回路46で低減した値に切替えられる。
【0096】
ここで、励磁低減回路46では、図4(a)に示すように、電力変換装置の出力周波数ω1が、所定値ω1s以下の領域Iの部分では、励磁指令Φ* を励磁指令設定値Φsetとする。
【0097】
また、電力変換装置の出力周波数ω1が、所定値ω1sを超過する領域IIの部分では、電力変換装置の出力周波数ω1に反比例させて、励磁指令Φ* を低減する。
【0098】
前記第1の実施の形態でも説明したように、一般的に、回転速度の上限値で誘導電動機の誘起電圧が、電力変換装置が出力可能な最大電圧と略同等となるように使用されるので、1相当たり1つの単相インバータ3Aがバイパスされて運転する電力変換装置が出力可能な最大電圧は、通常時の2/3倍となることから、図4(b)に示すように、最高出力周波数の2/3の出力周波数以上で、上記励磁指令Φ* の低減を実施することにより、バイパス運転時でも電力変換装置の出力可能な最大電圧範囲内で運転することが可能となる。
【0099】
上述したように、本実施の形態の電力変換装置では、単相インバータ3A出力が短絡された時に、励磁指令Φ* を、電力変換装置が出力する所定の周波数以上の領域でこの周波数ω1に反比例させて低減するようにしているので、単相インバータ3Aの1相当たり少なくとも1つの出力をバイパスして運転する場合に、この状態で電力変換装置の出力可能な最大電圧に対して出力電圧基準がこの最大電圧に相当する値以上にならないように制御されるため、制御が飽和することによる制御の乱調を防止して、装置を安定して運転することが可能となる。
【0100】
(第3の実施の形態:請求項1、請求項4に対応)
図5は、本実施の形態による電力変換装置における制御回路6Aの詳細な内部構成例を示すブロック図であり、図2と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0101】
すなわち、本制御回路6Aは、図5に示すように、前記図2における係数器43に代えて励磁低減回路47を備えた構成としている。
【0102】
励磁低減回路47は、前記励磁電流指令器31から出力される励磁指令設定値Φsetを、誘導電動機4の速度ωrが所定値以上の領域でこの誘導電動機4の速度ωrに反比例させて低減する。
【0103】
次に、以上のように構成した本実施の形態の電力変換装置の動作について説明する。
【0104】
なお、図1および図2と同一要素の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0105】
制御回路6Aでは、OR回路18からBYPASS信号が入力されると、制御動作が切替えられる。
【0106】
すなわち、図5において、通常の運転動作では、スイッチ19Aがオンして、励磁指令設定値Φsetがそのまま励磁指令Φ* として使用され、BYPASS信号が入力された場合には、スイッチ19Aがオフしスイッチ19Bがオンして、励磁指令Φ* としては、励磁指令設定値Φsetを励磁低減回路47で低減した値に切替えられる。
【0107】
ここで、励磁低減回路47では、前記図4に示した方法とほぼ同様に、誘導電動機4の速度ωrが、所定値(ωts)以下の領域(I)の部分では、励磁指令Φ* を励磁指令設定値Φsetとする。
【0108】
また、誘導電動機4の速度ωrが、所定値(ωts)を超過する領域(II)の部分では、誘導電動機4の速度ωrに反比例させて、励磁指令Φ* を低減する。前記第1の実施の形態でも説明したように、一般的に、回転速度の上限値で電動機の誘起電圧が、電力変換装置が出力可能な最大電圧と略同等となるように使用されるので、1相当たり1つの単相インバータ3Aがバイパスされて運転する電力変換装置が出力可能な最大電圧は、通常時の2/3倍となることから、図4(b)に示したように、誘導電動機4の最高速度の2/3の速度以上で、上記励磁指令Φ* の低減を実施することにより、バイパス運転時でも電力変換装置の出力可能な最大電圧範囲内で運転することが可能となる。
【0109】
上述したように、本実施の形態の電力変換装置では、単相インバータ3A出力が短絡された時に、励磁指令Φ* を、誘導電動機4の速度ωrが所定値以上の領域でこの誘導電動機4の速度ωrに反比例させて低減するようにしているので、単相インバータ3Aの1相当たり少なくとも1つの出力をバイパスして運転する場合に、この状態で電力変換装置の出力可能な最大電圧に対して出力電圧基準がこの最大電圧に相当する値以上にならないように制御されるため、制御が飽和することによる制御の乱調を防止して、装置を安定して運転することが可能となる。
【0110】
(第4の実施の形態:請求項5に対応)
図6は、本実施の形態による電力変換装置における制御回路6Aの詳細な内部構成例を示すブロック図であり、図33と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0111】
すなわち、本制御回路6Aは、図6に示すように、前記図33における速度指令器30の出力側に、速度指令器30から出力される速度指令ωr* の絶対値の上限を制限する手段であるリミット回路48と、速度指令器30から出力される速度指令ωr* またはリミット回路48から出力される速度指令の制限値のいずれか一方を、最終的な速度指令ωr* として切替え出力するスイッチ49A,49Bとを付加した構成としている。
【0112】
次に、以上のように構成した本実施の形態の電力変換装置の動作について説明する。
【0113】
なお、図1、図32、図33および図36と同一要素の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0114】
制御回路6Aでは、OR回路18からBYPASS信号が入力されると、制御動作が切替えられる。
【0115】
すなわち、図6において、通常の運転動作では、スイッチ49Aがオンして、速度指令器30から出力される速度指令ωr* がそのまま速度指令ωr* として使用され、BYPASS信号が入力された場合には、スイッチ49Aがオフしスイッチ47Bがオンして、速度指令ωr* としては、速度指令器30から出力される速度指令ωr* をリミット回路48で絶対値の上限を制限した値に切替えられる。
【0116】
前記第1の実施の形態でも説明したように、いま1相当たり1つの単相インバータ3Aがバイパスされて運転する電力変換装置が出力可能な最大電圧は、通常時の2/3倍となることから、前記式より誘導電動機4の速度ωrを最大速度の2/3に制限すれば、誘導電動機4の誘起電圧が通常時の2/3に制限されることにより、バイパス時でも電力変換装置の出力可能な最大電圧範囲内で運転することが可能となる。
【0117】
上述したように、本実施の形態の電力変換装置では、単相インバータ3A出力が短絡された時に、誘導電動機4の速度指令ωr* の絶対値の上限を制限するようにしているので、単相インバータ3Aの1相当たり少なくとも1つの出力をバイパスして運転する場合に、この状態で電力変換装置の出力可能な最大電圧に対して出力電圧基準がこの最大電圧に相当する値以上にならないように制御されるため、制御が飽和することによる制御の乱調を防止して、装置を安定して運転することが可能となる。
【0118】
(第5の実施の形態:請求項6、請求項7に対応)
図7は、本実施の形態による電力変換装置における制御回路6Aの詳細な内部構成例を示すブロック図であり、図2と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0119】
すなわち、本制御回路6Aは、図7に示すように、出力電流検出器22と、速度低減回路50と、加算器51とを、前記図2に付加した構成としている。
【0120】
出力電流検出器22は、前記三相dq変換器11から出力されるd軸,q軸の電流id,iqに基づいて、出力電流実効値I1を検出する。
【0121】
速度低減回路50は、出力電流検出器22から出力される出力電流実効値I1が所定値を超過した場合に、誘導電動機4に流れる電流がこの所定値以下となるように誘導電動機4の速度を低減させるための速度補正信号を出力する。
【0122】
加算器51は、前記速度指令器30から出力される速度指令ωr* から、速度低減回路50から出力される速度補正信号を減算し、その減算信号を補正された速度指令として前記加算器32へ入力する。
【0123】
次に、以上のように構成した本実施の形態の電力変換装置の動作について説明する。
【0124】
なお、図1および図2と同一要素の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0125】
図7において、出力電流検出器22では、三相dq変換器11からのd軸,q軸の電流id,iqを基に出力電流実効値I1が検出され、速度低減回路50に入力される。
【0126】
速度低減回路50では、出力電流検出器22からの出力電流実効値I1が所定値を超過した時に、誘導電動機4の速度を低減させるための速度補正信号が、加算器51に出力される。
【0127】
加算器51では、速度指令器30からの速度指令ωr* から、速度低減回路50からの速度補正信号が減算されて、その減算信号が補正された速度指令として加算器32へ入力される。
【0128】
ここで、速度低減回路50では、図8に示すように、あらかじめ設定された電流値I1setと出力電流実効値I1との偏差を加算器52で求め、この偏差を負側リミッタ24に入力することにより、出力電流実効値I1が電流設定値I1setより超過した分を検出し、さらにこの超過分が零になるように、速度低減制御器25では速度補正信号を調節する。
【0129】
誘導電動機4が駆動する対象がファンやポンプである場合、誘導電動機4が必要とする電力は誘導電動機4の速度の二乗ないし三乗に比例するので、速度低減回路50による誘導電動機4の速度の低減に伴なって、出力電流も低減される。
【0130】
上述したように、本実施の形態の電力変換装置では、誘導電動機4に流れる電流が所定値I1setを超過した時に、これが所定値I1以下となるように誘導電動機4の速度を低減させるようにしているので、前記第1の実施の形態と同様の効果が得られるのに加えて、バイパス運転中の出力電圧が低減されることに対しても、誘導電動機4の負荷を低減して、装置が過負荷で停止となることを防止することが可能となる。
【0131】
(第6の実施の形態:請求項8、請求項9に対応)
図9は、本実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図であり、図1と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0132】
すなわち、本実施の形態の電力変換装置は、図9に示すように、前記図1におけるバイパス指令回路17に代えてバイパス指令回路17Aを備え、さらにバイパス指令回路17Aから出力されるゲートブロック信号GBをPWM制御回路8Aへ入力する構成としている。
【0133】
バイパス指令回路17Aは、各単相インバータ3Aの故障信号P1,P2,P3,Q1,Q2,Q3,R1,R2,R3を入力とし、この故障信号P1,P2,P3,Q1,Q2,Q3,R1,R2,R3によりバイパス指令信号A,B,Cを生成すると共に、ゲートブロック信号GBをPWM制御回路8Aへ入力する。
【0134】
図10は、バイパス指令回路17Aの詳細な内部構成例を示すブロック図である。
【0135】
すなわち、本バイパス指令回路17Aは、図10に示すように、各単相インバータ3Aの故障信号P1,P2,P3の論理和をとり、その論理和信号を前記バイパス指令信号Aとして出力するOR回路18Aと、各単相インバータ3Aの故障信号Q1,Q2,Q3の論理和をとり、その論理和信号を前記バイパス指令信号Bとして出力するOR回路18Bと、各単相インバータ3Aの故障信号R1,R2,R3の論理和をとり、その論理和信号を前記バイパス指令信号Cとして出力するOR回路18Cと、各OR回路18A,18B,18Cからのバイパス指令信号A,B,Cの論理和をとり、その論理和信号を出力するOR回路18Dと、OR回路18Dからの論理和信号を保持し、その保持信号を上記ゲートブロック信号GBとして出力する保持回路26と、保持回路26からのゲートブロック信号GBにより起動され、あらかじめ設定された時間T経過すると、リセット信号を保持回路26へ出力して保持動作を解除させるタイマ回路27とから構成している。
【0136】
次に、以上のように構成した本実施の形態の電力変換装置の動作について説明する。
【0137】
なお、図1および図2と同一要素の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0138】
図9において、バイパス指令回路17Aでは、各単相インバータ3Aの故障信号P1,P2,P3,Q1,Q2,Q3,R1,R2,R3を入力し、この故障信号によりバイパス指令信号A,B,Cが生成され、さらにゲートブロック信号GBがPWM制御回路8Aに出力される。
【0139】
すなわち、図10において、単相インバータ3Aの故障信号をP,Q,Rと分類し、OR回路18A,18B,18Cによりいずれか1つの単相インバータ3Aの故障が発生した場合に、バイパス指令信号A,B,Cのいずれかの信号をオンして、単相インバータ3Aの出力がバイパスされる。
【0140】
また、これと同時に、バイパス指令信号A,B,CをOR回路18Dに入力してその論理和をとり、論理和信号が保持回路26に入力される。
【0141】
保持回路26では、OR回路18Dからの論理和信号を保持し、その保持信号がゲートブロック信号GBとしてPWM制御回路8Aへ出力される。
【0142】
これにより、1つ以上の単相インバータ3Aが故障した場合に、全ての単相インバータ3Aのゲートをブロックし、故障した単相インバータ3Aと他の相の単相インバータ3Aの出力がバイパスされる。
【0143】
そして、この状熊から、タイマ回路27では時間の計数を開始し、あらかじめ設定された時間Tが経過すると、保持回路26にリセット信号を出力して、ゲートブロック信号GBがリセットされる。
【0144】
ここで、タイマ回路27の設定時間Tとしては、誘導電動機4の誘起電圧が、単相インバータ3Aの直流電圧が過充電とならないレベルまで低減する時間相当に設定している。
【0145】
上述したように、本実施の形態の電力変換装置では、単相インバータ3Aが故障した場合に、全ての単相インバータ3Aの出力を一旦停止し、故障した単相インバータ3Aの出力を短絡すると共に、故障した単相インバータ3Aを含む相以外の他の相の単相インバータ3Aの出力を、出力短絡された単相インバータ3Aと同数だけ短絡した状態で、単相インバータ3Aが故障してから所定の時間Tが経過した後に、出力短絡された単相インバータ3A以外の単相インバータ3Aを用いて出力を再開するようにしているので、誘導電動機4の誘起電圧が低減してから故障した単相インバータ3A出力をバイパスできるため、単相インバータ3Aの直流電圧が過充電となることを防止することが可能となる。
【0146】
(第7の実施の形態:請求項8、請求項10に対応)
図11は、本実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図であり、図9と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0147】
すなわち、本実施の形態の電力変換装置は、図11に示すように、前記図9におけるバイパス指令回路17Aに代えてバイパス指令回路17Bを備え、さらに電圧検出器28を付加した構成としている。
【0148】
電圧検出器28は、誘導電動機4の電圧を検出し、電圧検出信号Vをバイパス指令回路17Bへ入力する。
【0149】
図12は、バイパス指令回路17Bの詳細な内部構成例を示すブロック図であり、図10と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0150】
すなわち、本バイパス指令回路17Bは、図12に示すように、前記図10におけるタイマ回路27に代えて比較器29を備えた構成としている。
【0151】
比較器29は、上記電圧検出器28から出力される電圧検出信号Vと、あらかじめ設定された電圧判定値V* とを比較し、電圧検出信号Vが電圧判定値V* よりも小さくなると、リセット信号を前記保持回路26へ出力して保持動作を解除させる。
【0152】
次に、以上のように構成した本実施の形態の電力変換装置の動作について説明する。
【0153】
なお、図9および図10と同一要素の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0154】
図11において、電圧検出器28では、誘導電動機4の電圧を検出し、その電圧検出信号Vがバイパス指令回路17Bに入力される。
【0155】
図12において、バイパス指令回路17Bでは、電圧検出器28からの電圧検出信号Vと電圧判定値V* とを比較し、電圧検出信号Vが電圧判定値V* よりも小さくなった時に、保持回路26にリセット信号を出力して、ゲートブロック信号GBがリセットされる。
【0156】
ここで、電圧判定値V* としては、誘導電動機4の誘起電圧が、単相インバータ3Aの直流電圧が過充電とならないレベル相当に設定している。
【0157】
上述したように、本実施の形態の電力変換装置では、単相インバータ3Aが故障した場合に、全ての単相インバータ3Aの出力を一旦停止し、故障した単相インバータ3Aの出力を短絡すると共に、故障した単相インバータ3Aを含む相以外の他の相の単相インバータ3Aの出力を、出力短絡された単相インバータ3Aと同数だけ短絡した状態で、誘導電動機4の誘起電圧Vが所定値V* 以下になったことが検出された後に、出力短絡された単相インバータ3A以外の単相インバータ3Aを用いて出力を再開するようにしているので、誘導電動機4の誘起電圧が低減してから故障した単相インバータ3A出力をバイパスできるため、単相インバータ3Aの直流電圧が過充電となることを防止することが可能となる。
【0158】
(第8の実施の形態:請求項8、請求項11に対応)
図13は、本実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図であり、図9と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0159】
すなわち、本実施の形態の電力変換装置は、図13に示すように、前記図9におけるバイパス指令回路17Aに代えてバイパス指令回路17Cを備え、さらに前記速度検出器5から出力される誘導電動機4の速度ωrを、バイパス指令回路17Cへ入力する構成としている。
【0160】
図14は、バイパス指令回路17Cの詳細な内部構成例を示すブロック図であり、図10と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0161】
すなわち、本バイパス指令回路17Cは、図14に示すように、前記図10におけるタイマ回路27に代えて比較器29Aを備えた構成としている。
【0162】
比較器29Aは、上記速度検出器5から出力される誘導電動機4の速度ωrと、あらかじめ設定された速度判定値ω* とを比較し、誘導電動機4の速度ωrが速度判定値ω* よりも小さくなると、リセット信号を前記保持回路26へ出力して保持動作を解除させる。
【0163】
次に、以上のように構成した本実施の形態の電力変換装置の動作について説明する。
【0164】
なお、図9および図10と同一要素の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0165】
図13において、速度検出器5で検出した誘導電動機4の速度ωrが、バイパス指令回路17Cに入力される。
【0166】
図14において、バイパス指令回路17Cでは、速度検出器5からの誘導電動機4の速度ωrと速度判定値ω* とを比較し、誘導電動機4の速度ωrが速度判定値ω* よりも小さくなった時に、保持回路26にリセット信号を出力して、ゲートブロック信号GBがリセットされる。
【0167】
ここで、速度判定値ω* としては、誘導電動機4の誘起電圧が、単相インバータ3Aの直流電圧が過充電とならないレベル相当に設定している。
【0168】
上述したように、本実施の形態の電力変換装置では、単相インバータ3Aが故障した場合に、全ての単相インバータ3Aの出力を一旦停止し、故障した単相インバータ3Aの出力を短絡すると共に、故障した単相インバータ3Aを含む相以外の他の相の単相インバータ3Aの出力を、出力短絡された単相インバータ3Aと同数だけ短絡した状態で、誘導電動機4の速度が所定値ω* 以下になったことが検出された後に、出力短絡された単相インバータ3A以外の単相インバータ3Aを用いて出力を再開するようにしているので、誘導電動機4の誘起電圧が低減してから故障した単相インバータ3A出力をバイパスできるため、単相インバータ3Aの直流電圧が過充電となることを防止することが可能となる。
【0169】
尚、前記第1乃至第8の実施の形態では、速度検出器5を用いた速度制御の場合について説明したが、速度検出器を用いずに速度推定によって速度制御を実施するような場合や、速度制御を行なわずに出力周波数を調節するような場合についても、本発明を同様に実施することが可能であり、以下に説明する。
(第9の実施の形態:請求項12に対応)
図15は、本実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図であり、図34と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0170】
すなわち、本実施の形態の電力変換装置は、図15に示すように、前記図34における制御回路6に代えて制御回路6Aを備え、さらにバイパス指令回路17と、OR回路18とを付加した構成としている。
【0171】
バイパス指令回路17は、バイパス指令信号A,B,Cを出力するものであり、このバイパス指令信号A,B,Cを、出力側が直列接続された各相の単相インバータ3Aの出力側に設けられた出力短絡回路16へ入力すると共に、OR回路18へ入力する。
【0172】
OR回路18は、バイパス指令回路17から出力されるバイパス指令信号A,B,Cの論理和をとり、その論理和信号をBYPASS信号として制御回路6Aへ入力する。
【0173】
制御回路6Aは、OR回路18からBYPASS信号が入力された時に、制御動作を切替える。
【0174】
図16は、制御回路6Aの詳細な内部構成例を示すブロック図であり、図35と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0175】
すなわち、本制御回路6Aは、図16に示すように、前記図35における励磁基準設定器62の出力側に、励磁基準設定器62から出力される励磁指令設定値Φsetを所定の割合で低減する手段である係数器45と、励磁基準設定器62から出力される励磁指令設定値Φsetまたは係数器45から出力される励磁指令の低減値のいずれか一方を、励磁指令Φ*として切替え出力するスイッチ19A,19Bとを付加した構成としている。
【0176】
次に、以上のように構成した本実施の形態の電力変換装置の動作について説明する。
【0177】
なお、図34、図35および図36と同一要素の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0178】
図15において、バイパス指令回路17からバイパス指令信号A,B,Cが出力されると、このバイパス指令信号A,B,Cにより、単相インバータ3Aの出力短絡回路16を閉制御して、単相インバータ3Aの出力が短絡されてバイパス運転される。
【0179】
OR回路18では、バイパス指令回路17からのバイパス指令信号A,B,Cにより、少なくとも単相インバータ3Aの1段分がバイパスされていることを判定すると、BYPASS信号が制御回路6Aに出力される。
【0180】
制御回路6Aでは、OR回路18からBYPASS信号が入力されると、制御動作が切替えられる。
【0181】
すなわち、図16において、通常の運転動作では、スイッチ19Aがオンして、励磁指令設定値Φsetがそのまま励磁指令Φ* として使用され、BYPASS信号が入力された場合には、スイッチ19Aがオフし17Bがオンして、励磁指令Φ* としては、励磁指令設定値Φsetを係数器45でK2倍した値に切替えられる。
【0182】
ここで、誘導電動機4の誘導電圧は、下記のような(4)式で得ることができる。
【0183】
(誘導電動機4の誘起電圧)=a×(回転速度)×Φ* (4)式
a:比例定数
一般的に、回転速度の上限値で誘導電動機の誘起電圧が、電力変換装置が出力可能な最高電圧と略同等となるように使用される。
【0184】
この場合、いま1相当たり1つの単相インバータ3Aがバイパスされて運転する電力変換装置が出力可能な最高電圧は、通常時の2/3倍となることから、上記(4)式より励磁指令Φ*が2/3倍になるように、係数器45でK2=2/3とすれば、回転速度の上限値でも、誘導電動機4の誘起電圧が通常時の2/3に低減される。これにより、バイパス運転時でも電力変換装置の出力可能な最大電圧範囲内で運転することが可能となる。
【0185】
上述したように、本実施の形態の電力変換装置では、単相インバータ3A出力が短絡された時に、励磁指令Φ* を、所定の割合K2で低減するようにしているので、単相インバータ3Aの1相当たり少なくとも1つの出力をバイパスして運転する場合に、この状態で電力変換装置の出力可能な最大電圧に対して出力電圧基準がこの最大電圧に相当する値以上にならないように制御されるため、出力電圧が正弦波とならなくなることによる高調波電流の増加に抑えて、誘導電動機4の過度な温度上昇を防止することができ、制御が飽和することによる制御の乱調を防止して、装置を安定して運転することが可能となる。
【0186】
(第10の実施の形態:請求項13に対応)
図17は、本実施の形態による電力変換装置における制御回路6Aの詳細な内部構成例を示すブロック図であり、図16と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0187】
すなわち、本制御回路6Aは、図17に示すように、前記図16における係数器45に代えて励磁低減回路46を備えた構成としている。
【0188】
励磁低減回路46は、前記励磁基準設定器62から出力される励磁指令設定値Φsetを、前記周波数基準設定器61から出力される周波数設定値fsetに応じて、電力変換装置が出力する所定の周波数以上の領域で略一定となるように低減する。
【0189】
次に、以上のように構成した本実施の形態の電力変換装置の動作について説明する。
【0190】
なお、図15および図16と同一要素の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0191】
制御回路6Aでは、OR回路18からBYPASS信号が入力されると、制御動作が切替えられる。
【0192】
すなわち、図17において、通常の運転動作では、スイッチ19Aがオンして、励磁指令設定値Φsetがそのまま励磁指令Φ* として使用され、BYPASS信号が入力された場合には、スイッチ19Aがオフしスイッチ19Bがオンして、励磁指令Φ* としては、励磁指令設定値Φsetを励磁低減回路46で低減した値に切替えられる。
【0193】
ここで、励磁低減回路46では、図18(a)に示すように、電力変換装置の出力周波数が、所定値以下の領域Iの部分では、励磁指令Φ* を励磁指令設定値Φsetとする。
【0194】
また、電力変換装置の出力周波数が、所定値を超過する領域IIの部分では、周波数設定値fsetに反比例させて励磁指令Φ* を低減する。
【0195】
前記第9の実施の形態でも説明したように、一般的に、回転速度の上限値で誘導電動機の誘起電圧が、電力変換装置が出力可能な最高電圧と略同等となるように使用されるので、1相当たり1つの単相インバータ3Aがバイパスされて運転する電力変換装置が出力可能な最高電圧は、通常時の2/3倍となることから、図18(b)に示すように、最高出力周波数の2/3の出力周波数以上で、上記励磁指令Φ* の低減を実施することにより、バイパス運転時でも電力変換装置の出力可能な最大電圧範囲内で運転することが可能となる。
【0196】
(変形例)
図19は、本実施の形態による電力変換装置における制御回路6Aの詳細な内部構成例を示すブロック図であり、図35と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0197】
すなわち、本制御回路6Aは、図19に示すように、前記図35における電圧基準演算器63の出力側に、電圧基準演算器63から出力される電圧基準V*を制限する手段である電圧リミット回路65と、電圧基準演算器63から出力される電圧基準V*または電圧リミット回路65から出力される電圧基準の低減値のいずれか一方を、電圧基準V*として切替え出力するスイッチ19A,19Bとを付加した構成としている。
【0198】
次に、以上のように構成した本実施の形態の電力変換装置の動作について説明する。
【0199】
なお、図16と同一要素の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0200】
図19において、通常の運転動作では、スイッチ19Aがオンして、電圧基準演算器63からの電圧基準V*がそのまま電圧基準V*として使用され、BYPASS信号が入力された場合には、スイッチ19Aがオフし17Bがオンして、電圧基準V* としては、電圧基準演算器63からの電圧基準V*を電圧リミット回路65で制限した値に切替えられる。
【0201】
前記第9の実施の形態でも説明したように、一般的に、回転速度の上限値で誘導電動機の誘起電圧が、電力変換装置が出力可能な最高電圧と略同等となるように使用されるので、1相当たり1つの単相インバータ3Aがバイパスされて運転する電力変換装置が出力可能な最高電圧は、通常時の2/3倍となることから、最高出力電圧の2/3で上記出力電圧を制限することにより、バイパス運転時でも電力変換装置の出力可能な最大電圧範囲内で運転することが可能となる。
【0202】
上述したように、本実施の形態の電力変換装置では、単相インバータ3A出力が短絡された時に、励磁指令Φ* を低減するか、あるいは電圧基準V*を制限するようにしているので、単相インバータ3Aの1相当たり少なくとも1つの出力をバイパスして運転する場合に、この状態で電力変換装置の出力可能な最大電圧に対して出力電圧基準がこの最大電圧に相当する値以上にならないように制御されるため、出力電圧が正弦波とならなくなることによる高調波電流の増加に抑えて、誘導電動機4の過度な温度上昇を防止することができ、制御が飽和することによる制御の乱調を防止して、装置を安定して運転することが可能となる。
【0203】
(第11の実施の形態:請求項14に対応)
図20は、本実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図であり、図15と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0204】
すなわち、本実施の形態の電力変換装置は、図20に示すように、前記図15に加えて速度検出器5を備えた構成としている。
【0205】
速度検出器5は、前記誘導電動機4の速度ωrを検出し、この速度検出器5から出力される速度ωrを、前記制御回路6Aへ入力するようにしている。
【0206】
図21は、本実施の形態による電力変換装置における制御回路6Aの詳細な内部構成例を示すブロック図であり、図17と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0207】
すなわち、本制御回路6Aは、図21に示すように、前記図17における励磁低減回路46への入力として、前記周波数基準設定器61から出力される周波数設定値fsetに代えて、速度検出器5から出力される速度ωrを、励磁低減回路46へ入力する構成としている。
【0208】
励磁低減回路46は、前記励磁基準設定器62から出力される励磁指令設定値Φsetを、速度検出器5から出力される速度ωrに応じて、誘導電動機4の速度が所定以上の領域で略一定となるように低減する。
【0209】
次に、以上のように構成した本実施の形態の電力変換装置の動作について説明する。
【0210】
なお、図15および図17と同一要素の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0211】
制御回路6Aでは、OR回路18からBYPASS信号が入力されると、制御動作が切替えられる。
【0212】
すなわち、図21において、通常の運転動作では、スイッチ19Aがオンして、励磁指令設定値Φsetがそのまま励磁指令Φ* として使用され、BYPASS信号が入力された場合には、スイッチ19Aがオフしスイッチ19Bがオンして、励磁指令Φ* としては、励磁指令設定値Φsetを励磁低減回路46で低減した値に切替えられる。
【0213】
ここで、励磁低減回路46では、誘導電動機4の速度が所定以上の領域では、励磁指令Φ*が誘導電動機4の速度ωrに応じて低減される。
【0214】
この低減の方法は、前記図18に示した方法と略同等であり、周波数設定値fsetに反比例させて低減する代わりに、誘導電動機4の速度ωrを用いて低減する。
【0215】
上述したように、本実施の形態の電力変換装置でも、前記第10の実施の形態の電力変換装置と同様の効果を得ることが可能である。
【0216】
(第12の実施の形態:請求項15に対応)
図22は、本実施の形態による電力変換装置における制御回路6Aの詳細な内部構成例を示すブロック図であり、図35と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0217】
すなわち、本制御回路6Aは、図22に示すように、前記図35における周波数基準設定器61の出力側に、周波数基準設定器61から出力される周波数設定値fsetの絶対値の上限を制限するリミット回路21と、周波数基準設定器61から出力される周波数設定値fsetまたはリミット回路21から出力される周波数設定値の制限値のいずれか一方を、周波数指令f*として切替え出力するスイッチ19A,19Bとを付加した構成としている。
【0218】
次に、以上のように構成した本実施の形態の電力変換装置の動作について説明する。
【0219】
なお、図16と同一要素の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0220】
制御回路6Aでは、OR回路18からBYPASS信号が入力されると、制御動作が切替えられる。
【0221】
すなわち、図22において、通常の運転動作では、スイッチ19Aがオンして、周波数設定値fsetがそのまま周波数指令f* として使用され、BYPASS信号が入力された場合には、スイッチ19Aがオフしスイッチ19Bがオンして、周波数指令f* としては、周波数設定値fsetをリミット回路21で制限した値に切替えられる。
【0222】
前記第9の実施の形態でも説明したように、1相当たり1つの単相インバータ3Aがバイパスされて運転する電力変換装置が出力可能な最高電圧は、通常時の2/3倍となり、前記(1)式より回転速度を最大速度の2/3に制限することにより、誘導電動機2の誘起電圧が通常時の2/3に制限されるので、バイパス運転時でも電力変換装置の出力可能な最大電圧範囲内で運転することが可能となる。
【0223】
上述したように、本実施の形態の電力変換装置でも、前記第9の実施の形態の電力変換装置と同様の効果を得ることが可能である。
【0224】
(第13の実施の形態:請求項16に対応)
図23は、本実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図であり、図15と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0225】
すなわち、本実施の形態の電力変換装置は、図23に示すように、前記図15に加えて出力電流検出器22を備えた構成としている。
【0226】
出力電流検出器22は、電力変換装置本体から出力される相電流の実効値I1を検出し、この出力電流検出器22から出力される相電流の実効値I1を、前記制御回路6Aへ入力するようにしている。
【0227】
図24は、本実施の形態による電力変換装置における制御回路6Aの詳細な内部構成例を示すブロック図であり、図16と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0228】
すなわち、本制御回路6Aは、図24に示すように、前記図16に周波数低減回路66を付加した構成としている。
【0229】
周波数低減回路66は、出力電流検出器22から出力される相電流の実効値I1を入力とし、この相電流の実効値I1が所定値を超過した場合に、誘導電動機4に流れる電流が所定値以下となるように、前記周波数基準設定器61から出力される周波数設定値fsetを低減するための周波数補正信号を出力する。
【0230】
次に、以上のように構成した本実施の形態の電力変換装置の動作について説明する。
【0231】
なお、図15および図16と同一要素の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0232】
図24において、周波数低減回路66では、出力電流検出器22からの相電流の実効値I1が所定値を超過した時に、誘導電動機4に流れる電流が所定値以下となるように、周波数基準設定器61からの周波数設定値fsetを周波数補正信号により低減する。
【0233】
図25は、周波数低減回路66の作用を説明するためのブロック図である。
すなわち、図25において、あらかじめ電流設定器67で設定された電流値設定I1setと相電流の実効値I1との偏差を負側リミッタ68に入力することにより、相電流の実効値I1が設定値I1setよりも超過した分を検出し、この超過分がゼロになるように、周波数低減制御器69では周波数補正信号を調節する。
【0234】
ここで、誘導電動機4が駆動する対象が例えばファンやポンプの場合、誘導電動機4が必要とする電力は速度の二乗ないし三乗に比例するので、周波数低減に伴なって速度が低下し負荷が低減されるため、出力電流も低減される。
【0235】
上述したように、本実施の形態の電力変換装置では、誘導電動機4に流れる電流が所定値を超過した時に、これが所定値以下となるように誘導電動機4の周波数指令を低減させるようにしているので、バイパス運転中の出力電圧が低減されることに対しても、誘導電動機4の負荷を低減して、装置が過負荷で停止となることを防止することが可能となる。
(第14の実施の形態:請求項17に対応)
図26は、本実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図であり、図15と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0236】
すなわち、本実施の形態の電力変換装置は、図26に示すように、前記図15におけるバイパス指令回路17に代えてバイパス指令回路17Aを備え、さらにバイパス指令回路17Aから出力されるゲートブロック信号GBをPWM制御回路8Aへ入力する構成としている。
【0237】
バイパス指令回路17Aは、各単相インバータ3Aの故障信号P1,P2,P3,Q1,Q2,Q3,R1,R2,R3を入力とし、この故障信号P1,P2,P3,Q1,Q2,Q3,R1,R2,R3によりバイパス指令信号A,B,Cを生成すると共に、ゲートブロック信号GBをPWM制御回路8Aへ入力する。
【0238】
図27は、バイパス指令回路17Aの詳細な内部構成例を示すブロック図である。
【0239】
すなわち、本バイパス指令回路17Aは、図27に示すように、各単相インバータ3Aの故障信号P1,P2,P3の論理和をとり、その論理和信号を前記バイパス指令信号Aとして出力するOR回路18Aと、各単相インバータ3Aの故障信号Q1,Q2,Q3の論理和をとり、その論理和信号を前記バイパス指令信号Bとして出力するOR回路18Bと、各単相インバータ3Aの故障信号R1,R2,R3の論理和をとり、その論理和信号を前記バイパス指令信号Cとして出出力するOR回路18Cと、各OR回路18A,18B,18Cからのバイパス指令信号A,B,Cの論理和をとり、その論理和信号を出力するOR回路18Dと、OR回路18Dからの論理和信号を保持し、その保持信号を上記ゲートブロック信号GBとして出力する保持回路26と、保持回路26からのゲートブロック信号GBにより起動され、あらかじめ設定された時間T経過すると、リセット信号を保持回路26へ出力して保持動作を解除させるタイマ回路27とから構成している。
【0240】
次に、以上のように構成した本実施の形態の電力変換装置の動作について説明する。
【0241】
なお、図15および図16と同一要素の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0242】
図26において、バイパス指令回路17Aでは、各単相インバータ3Aの故障信号P1,P2,P3,Q1,Q2,Q3,R1,R2,R3を入力し、この故障信号によりバイパス指令信号A,B,Cが生成され、さらにゲートブロック信号GBがPWM制御回路8Aに出力される。
【0243】
すなわち、図27において、単相インバータ3Aの故障信号をP,Q,Rと分類し、OR回路18A,18B,18Cによりいずれか1つの単相インバータ3Aの故障が発生した場合に、バイパス指令信号A,B,Cのいずれかの信号をオンして、単相インバータ3Aの出力がバイパスされる。
【0244】
また、これと同時に、バイパス指令信号A,B,CをOR回路18Dに入力してその論理和をとり、論理和信号が保持回路26に入力される。
【0245】
保持回路26では、OR回路18Dからの論理和信号を保持し、その保持信号がゲートブロック信号GBとしてPWM制御回路8Aへ出力される。
【0246】
これにより、1つ以上の単相インバータ3Aが故障した場合に、全ての単相インバータ3Aのゲートをブロックし、故障した単相インバータ3Aと他の相の単相インバータ3Aの出力がバイパスされる。
【0247】
そして、この状熊から、タイマ回路27では時間の計数を開始し、あらかじめ設定された時間Tが経過すると、保持回路26にリセット信号を出力して、ゲートブロック信号GBがリセットされる。
【0248】
ここで、タイマ回路27の設定時間Tとしては、誘導電動機4の誘起電圧が、単相インバータ3Aの直流電圧が過充電とならないレベルまで低減する時間相当に設定している。
【0249】
上述したように、本実施の形態の電力変換装置では、単相インバータ3Aが故障した場合に、全ての単相インバータ3Aの出力を一旦停止し、故障した単相インバータ3Aの出力を短絡すると共に、故障した単相インバータ3Aを含む相以外の他の相の単相インバータ3Aの出力を、出力短絡された単相インバータ3Aと同数だけ短絡した状態で、単相インバータ3Aが故障してから所定の時間Tが経過した後に、出力短絡された単相インバータ3A以外の単相インバータ3Aを用いて出力を再開するようにしているので、誘導電動機4の誘起電圧が低減してから故障した単相インバータ3A出力をバイパスできるため、単相インバータ3Aの直流電圧が過充電となることを防止することが可能となる。
【0250】
(第15の実施の形態:請求項18に対応)
図28は、本実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図であり、図15と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0251】
すなわち、本実施の形態の電力変換装置は、図28に示すように、前記図15におけるバイパス指令回路17Aに代えてバイパス指令回路17Bを備え、さらに電圧検出器28を付加した構成としている。
【0252】
電圧検出器28は、誘導電動機4の電圧を検出し、電圧検出信号Vをバイパス指令回路17Bへ入力する。
【0253】
図29は、バイパス指令回路17Bの詳細な内部構成例を示すブロック図であり、図27と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0254】
すなわち、本バイパス指令回路17Bは、図29に示すように、前記図27におけるタイマ回路27に代えて比較器29を備えた構成としている。
【0255】
比較器29は、上記電圧検出器28から出力される電圧検出信号Vと、あらかじめ設定された電圧判定値V* とを比較し、電圧検出信号Vが電圧判定値V* よりも小さくなると、リセット信号を前記保持回路26へ出力して保持動作を解除させる。
【0256】
次に、以上のように構成した本実施の形態の電力変換装置の動作について説明する。
【0257】
なお、図15および図16と同一要素の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0258】
図28において、電圧検出器28では、誘導電動機4の電圧を検出し、その電圧検出信号Vがバイパス指令回路17Bに入力される。
【0259】
図29において、バイパス指令回路17Bでは、電圧検出器28からの電圧検出信号Vfbkと電圧判定値Vov* とを比較し、電圧検出信号Vfbkが電圧判定値Vov* よりも小さくなった時に、保持回路26にリセット信号を出力して、ゲートブロック信号GBがリセットされる。
【0260】
ここで、電圧判定値Vov* としては、誘導電動機4の誘起電圧が、単相インバータ3Aの直流電圧が過充電とならないレベル相当に設定している。
【0261】
上述したように、本実施の形態の電力変換装置では、単相インバータ3Aが故障した場合に、全ての単相インバータ3Aの出力を一旦停止し、故障した単相インバータ3Aの出力を短絡すると共に、故障した単相インバータ3Aを含む相以外の他の相の単相インバータ3Aの出力を、出力短絡された単相インバータ3Aと同数だけ短絡した状態で、誘導電動機4の誘起電圧Vfbkが所定値Vov* 以下になったことが検出された後に、出力短絡された単相インバータ3A以外の単相インバータ3Aを用いて出力を再開するようにしているので、誘導電動機4の誘起電圧が低減してから故障した単相インバータ3A出力をバイパスできるため、単相インバータ3Aの直流電圧が過充電となることを防止することが可能となる。
【0262】
(第16の実施の形態:請求項19に対応)
図30は、本実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図であり、図15と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0263】
すなわち、本実施の形態の電力変換装置は、図30に示すように、前記図15におけるバイパス指令回路17Aに代えてバイパス指令回路17Cを備え、さらに前記速度検出器5から出力される誘導電動機4の速度ωrを、バイパス指令回路17Cへ入力する構成としている。
【0264】
図31は、バイパス指令回路17Cの詳細な内部構成例を示すブロック図であり、図27と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0265】
すなわち、本バイパス指令回路17Cは、図31に示すように、前記図27におけるタイマ回路27に代えて比較器29Aを備えた構成としている。
【0266】
比較器29Aは、上記速度検出器5から出力される誘導電動機4の速度ωrと、あらかじめ設定された速度判定値ω* とを比較し、誘導電動機4の速度ωrが速度判定値ω* よりも小さくなると、リセット信号を前記保持回路26へ出力して保持動作を解除させる。
【0267】
次に、以上のように構成した本実施の形態の電力変換装置の動作について説明する。
【0268】
なお、図15および図16と同一要素の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0269】
図30において、速度検出器5で検出した誘導電動機4の速度ωrが、バイパス指令回路17Cに入力される。
【0270】
図31において、バイパス指令回路17Cでは、速度検出器5からの誘導電動機4の速度ωrと速度判定値ωlmtとを比較し、誘導電動機4の速度ωrが速度判定値ωlmtよりも小さくなった時に、保持回路26にリセット信号を出力して、ゲートブロック信号GBがリセットされる。
【0271】
ここで、速度判定値ωlmtとしては、誘導電動機4の誘起電圧が、単相インバータ3Aの直流電圧が過充電とならないレベル相当に設定している。
【0272】
上述したように、本実施の形態の電力変換装置では、単相インバータ3Aが故障した場合に、全ての単相インバータ3Aの出力を一旦停止し、故障した単相インバータ3Aの出力を短絡すると共に、故障した単相インバータ3Aを含む相以外の他の相の単相インバータ3Aの出力を、出力短絡された単相インバータ3Aと同数だけ短絡した状態で、誘導電動機4の速度が所定値ωlmt以下になったことが検出された後に、出力短絡された単相インバータ3A以外の単相インバータ3Aを用いて出力を再開するようにしているので、誘導電動機4の誘起電圧が低減してから故障した単相インバータ3A出力をバイパスできるため、単相インバータ3Aの直流電圧が過充電となることを防止することが可能となる。
【0273】
(その他の実施の形態)
(a)前記第6乃至第8の実施の形態、および第14乃至第16の実施の形態では、図9および図11および図13、および図26および図28および図30において、A,B,Cなるバイパス指令信号で単相インバータ3Aの出力をバイパスする組合わせの場合について説明したが、これは本発明の実施の形態の一例であり、本発明は出力をバイパスする組合わせについては、任意の組合わせを包含するものである。
【0274】
(b)前記第1乃至第8の実施の形態、および第9乃至第16の実施の形態では、単相インバータの出力をバイパスする方法については、図36の出力短絡回路16を短絡する方法を一例として説明したが、これに限らず、例えば図36の単相インバータ回路15のU,Vの素子をオンする方法や、X,Yの素子をオンする方法等、単相インバータの出力に電圧が発生しない方法についても、本発明に含まれるものである。
【0275】
(c)前記第5の実施の形態では、誘導電動機4に流れる電流が所定値を超過した場合に、誘導電動機4に流れる電流がこの所定値以下となるように誘導電動機4の速度を低減させるように制御する手段として、誘導電動機4に流れる電流がこの所定値以下となるように、誘導電動機4の速度を低減させるための速度補正信号を出力する速度低減回路50を備えて、速度指令器30から出力される速度指令ωr* を低減させる場合について説明したが、これに限らず、
誘導電動機4に流れる電流がこの所定値以下となるように、誘導電動機4のトルクを低減させるためのトルク補正信号を出力するトルク低減回路を備えて、前記速度制御器9から出力されるトルク指令T* を低減させるようにしてもよい。あるいは、誘導電動機4に流れる電流がこの所定値以下となるように、誘導電動機4のトルクに相当する成分を低減させるためのトルク相当成分補正信号を出力するトルク相当成分低減回路を備えて、前記係数器35から出力されるq軸電流指令iq* を低減させるようにしてもよい。
【0276】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電力変換装置によれば、単相インバータの1相当たり少なくとも1つの出力をバイパスして運転する時に、この状態で電力変換装置の出力可能な最大電圧に対して出力電圧基準がこの最大電圧に相当する値以上にならないように制御されるため、出力電圧が正弦波とならなくなることによる高調波電流の増加に抑えて、交流電動機の過度な温度上昇を防止することができ、制御が飽和することによる制御の乱調を防止して、装置を安定して運転することが可能となる。
【0277】
また、バイパス運転中の出力電圧が低減されることに対しても速度を低減することにより、交流電動機の負荷を低減して、装置が過負荷で停止となることを防止することが可能となる。
【0278】
さらに、交流電動機の誘起電圧が低減してから故障したインバータ出力をバイパスすることにより、単相インバータの直流電圧が過充電となることを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1乃至第5の実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図。
【図2】本発明の第1の実施の形態による電力変換装置における制御回路の詳細な内部構成例を示すブロック図。
【図3】本発明の第2の実施の形態による電力変換装置における制御回路の詳細な内部構成例を示すブロック図。
【図4】図3における励磁低減回路の動作を説明するための概念図。
【図5】本発明の第3の実施の形態による電力変換装置における制御回路の詳細な内部構成例を示すブロック図。
【図6】本発明の第4の実施の形態による電力変換装置における制御回路の詳細な内部構成例を示すブロック図。
【図7】本発明の第5の実施の形態による電力変換装置における制御回路の詳細な内部構成例を示すブロック図。
【図8】図7における速度低減回路の動作を説明するためのブロック図。
【図9】本発明の第6の実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図。
【図10】図9におけるバイパス指令回路の動作を説明するためのブロック図。
【図11】本発明の第7の実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図。
【図12】図11におけるバイパス指令回路の動作を説明するためのブロック図。
【図13】本発明の第8の実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図。
【図14】図13におけるバイパス指令回路の動作を説明するためのブロック図。
【図15】本発明の第9および第10の実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図。
【図16】本発明の第9の実施の形態による電力変換装置における制御回路の詳細な内部構成例を示すブロック図。
【図17】本発明の第10の実施の形態による電力変換装置における制御回路の詳細な内部構成例を示すブロック図。
【図18】図17おける励磁低減回路の動作を説明するための概念図。
【図19】本発明の第10の実施の形態の変形例による電力変換装置における制御回路の詳細な内部構成例を示すブロック図。
【図20】本発明の第11の実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図。
【図21】本発明の第11の実施の形態による電力変換装置における制御回路の詳細な内部構成例を示すブロック図。
【図22】本発明の第12の実施の形態による電力変換装置における制御回路の詳細な内部構成例を示すブロック図。
【図23】本発明の第13の実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図。
【図24】本発明の第13の実施の形態による電力変換装置における制御回路の詳細な内部構成例を示すブロック図。
【図25】図24における周波数低減回路の動作を説明するためのブロック図。
【図26】本発明の第14の実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図。
【図27】図26におけるバイパス指令回路の動作を説明するためのブロック図。
【図28】本発明の第15の実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図。
【図29】図28におけるバイパス指令回路の動作を説明するためのブロック図。
【図30】本発明の第16の実施の形態による電力変換装置の概要構成例を示すブロック図。
【図31】図30におけるバイパス指令回路の動作を説明するためのブロック図。
【図32】従来の電圧形多重インバータからなる電力変換装置の一概要構成例を示すブロック図。
【図33】図32における制御回路の詳細な内部構成例を示すブロック図。
【図34】従来の電圧形多重インバータからなる電力変換装置の他の概要構成例を示すブロック図。
【図35】図34における制御回路の詳細な内部構成例を示すブロック図。
【図36】図32および図34における単相インバータの詳細な内部構成例を示す回路図。
【符号の説明】
1…三相電源
2…変圧器
3,3A…単相インバータ
4…誘導電動機
5…速度検出器
6,6A…制御回路
7…電流検出器
8,8A…PWM制御回路
9…速度制御器
10…電流制御器
11…三相dq変換器
12…dq三相変換器
13…整流回路
14…直流平滑回路
15…単相インバータ回路
16…出力短絡回路
17,17A,17B,17C…バイパス指令回路
18,18A,18B,18C,18D…OR回路
19A,19B,49A,49B…スイッチ
20…励磁低減回路
21…リミット回路
22…出力電流検出器
23…速度低減回路
24…負側リミッタ
25…速度低減制御器
26…保持回路
27…タイマ回路
28…電圧検出器
29,29A…比較器
30…速度指令器
31…励磁電流指令器
33,39…除算器
34…微分器
35,36,37,38,45…係数器
32,39,40,41,42,43,51…加算器
44…積分器
46,47…励磁低減回路
48…リミット回路
50…速度低減回路
61…周波数設定器
62…励磁設定器
63…電圧基準演算器
64…瞬時電圧基準演算器
65…電圧リミット回路
66…低減回路
67…電流設定器
68…負側リミッタ
69…周波数低減制御器。

Claims (19)

  1. 単相インバータの出力側を直列接続して各相を構成することにより、多相交流電力を多相の交流電動機に供給する電力変換装置において、
    前記交流電動機のトルク電流成分を指令する第1の指令手段と、
    前記交流電動機の励磁電流成分を指令する第2の指令手段と、
    前記第1および第2の指令手段から出力されるトルク電流成分指令および励磁電流成分指令と、前記交流電動機の速度と、前記電力変換装置本体から出力される各相電流とに基づいて、前記交流電動機の速度が所定の速度となるように出力電圧基準を生成し出力する出力電圧基準生成手段と、
    前記出力電圧基準生成手段から出力される出力電圧基準に対応した出力電圧を発生するように、前記各単相インバータのゲート信号を制御するゲート制御手段と、
    前記単相インバータ出力をバイパスして運転する場合に、当該単相インバータの出力側を短絡する出力短絡手段と、
    前記出力短絡手段により前記単相インバータ出力が短絡された時に、前記第2の指令手段から出力される励磁電流成分指令を低減する手段と、
    を備えて成ることを特徴とする電力変換装置。
  2. 単相インバータの出力側を直列接続して各相を構成することにより、多相交流電力を多相の交流電動機に供給する電力変換装置において、
    前記交流電動機のトルク電流成分を指令する第1の指令手段と、
    前記交流電動機の励磁電流成分を指令する第2の指令手段と、
    前記第1および第2の指令手段から出力されるトルク電流成分指令および励磁電流成分指令と、前記交流電動機の速度と、前記電力変換装置本体から出力される各相電流とに基づいて、前記交流電動機の速度が所定の速度となるように出力電圧基準を生成し出力する出力電圧基準生成手段と、
    前記出力電圧基準生成手段から出力される出力電圧基準に対応した出力電圧を発生するように、前記各単相インバータのゲート信号を制御するゲート制御手段と、
    前記単相インバータ出力をバイパスして運転する場合に、当該単相インバータの出力側を短絡する出力短絡手段と、
    前記出力短絡手段により前記単相インバータ出力が短絡された時に、前記第2の指令手段から出力される励磁電流成分指令を所定の割合で低減する手段と、
    を備えて成ることを特徴とする電力変換装置。
  3. 単相インバータの出力側を直列接続して各相を構成することにより、多相交流電力を多相の交流電動機に供給する電力変換装置において、
    前記交流電動機のトルク電流成分を指令する第1の指令手段と、
    前記交流電動機の励磁電流成分を指令する第2の指令手段と、
    前記第1および第2の指令手段から出力されるトルク電流成分指令および励磁電流成分指令と、前記交流電動機の速度と、前記電力変換装置本体から出力される各相電流とに基づいて、前記交流電動機の速度が所定の速度となるように出力電圧基準を生成し出力する出力電圧基準生成手段と、
    前記出力電圧基準生成手段から出力される出力電圧基準に対応した出力電圧を発生するように、前記各単相インバータのゲート信号を制御するゲート制御手段と、
    前記単相インバータ出力をバイパスして運転する場合に、当該単相インバータの出力側を短絡する出力短絡手段と、
    前記出力短絡手段により前記単相インバータ出力が短絡された時に、前記第2の指令手段から出力される励磁電流成分指令を前記電力変換装置本体が出力する所定の周波数以上の領域で当該周波数に反比例させて低減する手段と、
    を備えて成ることを特徴とする電力変換装置。
  4. 単相インバータの出力側を直列接続して各相を構成することにより、多相交流電力を多相の交流電動機に供給する電力変換装置において、
    前記交流電動機のトルク電流成分を指令する第1の指令手段と、
    前記交流電動機の励磁電流成分を指令する第2の指令手段と、
    前記第1および第2の指令手段から出力されるトルク電流成分指令および励磁電流成分指令と、前記交流電動機の速度と、前記電力変換装置本体から出力される各相電流とに基づいて、前記交流電動機の速度が所定の速度となるように出力電圧基準を生成し出力する出力電圧基準生成手段と、
    前記出力電圧基準生成手段から出力される出力電圧基準に対応した出力電圧を発生するように、前記各単相インバータのゲート信号を制御するゲート制御手段と、
    前記単相インバータ出力をバイパスして運転する場合に、当該単相インバータの出力側を短絡する出力短絡手段と、
    前記出力短絡手段により前記単相インバータ出力が短絡された時に、前記第2の指令手段から出力される励磁電流成分指令を前記交流電動機の速度が所定値以上の領域で当該交流電動機の速度に反比例させて低減する手段と、
    を備えて成ることを特徴とする電力変換装置。
  5. 単相インバータの出力側を直列接続して各相を構成することにより、多相交流電力を多相の交流電動機に供給する電力変換装置において、
    前記交流電動機の速度を指令する手段と、
    前記交流電動機の速度を指令する手段から出力される電動機速度指令と前記交流電動機の速度とに基づいて、前記交流電動機のトルク電流成分を指令する第1の指令手段と、
    前記交流電動機の励磁電流成分を指令する第2の指令手段と、
    前記第1および第2の指令手段から出力されるトルク電流成分指令および励磁電流成分指令と、前記交流電動機の速度と、前記電力変換装置本体から出力される各相電流とに基づいて、前記交流電動機の速度が所定の速度となるように出力電圧基準を生成し出力する出力電圧基準生成手段と、
    前記出力電圧基準生成手段から出力される出力電圧基準に対応した出力電圧を発生するように、前記各単相インバータのゲート信号を制御するゲート制御手段と、
    前記単相インバータ出力をバイパスして運転する場合に、当該単相インバータの出力側を短絡する出力短絡手段と、
    前記出力短絡手段により前記単相インバータ出力が短絡された時に、前記交流電動機の速度を指令する手段から出力される電動機速度指令の絶対値の上限を制限する手段と、
    を備えて成ることを特徴とする電力変換装置。
  6. 前記請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電力変換装置において、
    前記交流電動機に流れる電流が所定値を超過した場合に、当該交流電動機に流れる電流が前記所定値以下となるように前記交流電動機の速度を低減させるように制御する手段を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  7. 前記請求項6に記載の電力変換装置において、
    前記交流電動機の速度を低減させるように制御する手段としては、
    前記交流電動機の速度を指令する手段から出力される電動機速度指令、または前記第1の指令手段から出力されるトルク電流成分指令、もしくは当該トルク電流成分指令に相当する成分を低減させるように制御することを特徴とする電力変換装置。
  8. 前記請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の電力変換装置において、
    前記単相インバータの故障を検出する手段と、
    前記手段により前記少なくとも1つの単相インバータが故障したことが検出された場合に、前記全ての単相インバータの出力を一旦停止し、前記故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、当該故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を前記出力が短絡された単相インバータと同数だけ短絡する手段と、
    所定の条件が成立した場合に、前記出力が短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開する手段と、
    を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  9. 前記請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の電力変換装置において、
    前記単相インバータの故障を検出する手段と、
    前記手段により前記少なくとも1つの単相インバータが故障したことが検出された場合に、前記全ての単相インバータの出力を一旦停止し、前記故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、当該故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を前記出力が短絡された単相インバータと同数だけ短絡する手段と、
    前記手段により前記単相インバータの故障が検出されてから所定の時間が経過した後に、前記出力が短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開する手段と、
    を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  10. 前記請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の電力変換装置において、
    前記単相インバータの故障を検出する手段と、
    前記手段により前記少なくとも1つの単相インバータが故障したことが検出された場合に、前記全ての単相インバータの出力を一旦停止し、前記故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、当該故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を前記出力が短絡された単相インバータと同数だけ短絡する手段と、
    前記交流電動機の誘起電圧が所定値以下になったことを検出する手段と、
    前記手段により前記交流電動機の誘起電圧が所定値以下になったことが検出された後に、前記出力が短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開する手段と、
    を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  11. 前記請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の電力変換装置において、
    前記単相インバータの故障を検出する手段と、
    前記手段により前記少なくとも1つの単相インバータが故障したことが検出された場合に、前記全ての単相インバータの出力を一旦停止し、前記故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、当該故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を前記出力が短絡された単相インバータと同数だけ短絡する手段と、
    前記交流電動機の速度が所定値以下になったことを検出する手段と、
    前記手段により前記交流電動機の速度が所定値以下になったことが検出された後に、前記出力が短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開する手段と、
    を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  12. 単相インバータの出力側を直列接続して各相を構成することにより、多相交流電力を多相の交流電動機に供給する電力変換装置において、
    前記交流電動機に与える周波数を指令する手段と、
    前記交流電動機に与える周波数を指令する手段から出力される周波数指令に基づいて演算される電圧指令信号を入力として、前記交流電動機の端子電圧を制御する制御手段と、
    前記単相インバータ出力をバイパスして運転する場合に、当該単相インバータの出力側を短絡する出力短絡手段と、
    前記出力短絡手段により前記単相インバータ出力が短絡された時に、前記制御手段に入力する電圧指令信号を所定の割合で低減する手段と、
    を備えて成ることを特徴とする電力変換装置。
  13. 単相インバータの出力側を直列接続して各相を構成することにより、多相交流電力を多相の交流電動機に供給する電力変換装置において、
    前記交流電動機に与える周波数を指令する手段と、
    前記交流電動機に与える周波数を指令する手段から出力される周波数指令に基づいて演算される電圧指令信号を入力として、前記交流電動機の端子電圧を制御する制御手段と、
    前記単相インバータ出力をバイパスして運転する場合に、当該単相インバータの出力側を短絡する出力短絡手段と、
    前記出力短絡手段により前記単相インバータ出力が短絡された時に、前記制御手段に入力する電圧指令信号を前記電力変換装置本体が出力する所定の周波数以上の領域で略一定となるように制御する手段と、
    を備えて成ることを特徴とする電力変換装置。
  14. 単相インバータの出力側を直列接続して各相を構成することにより、多相交流電力を多相の交流電動機に供給する電力変換装置において、
    前記交流電動機に与える周波数を指令する手段と、
    前記交流電動機に与える周波数を指令する手段から出力される周波数指令に基づいて演算される電圧指令信号を入力として、前記交流電動機の端子電圧を制御する制御手段と、
    前記単相インバータ出力をバイパスして運転する場合に、当該単相インバータの出力側を短絡する出力短絡手段と、
    前記出力短絡手段により前記単相インバータ出力が短絡された時に、前記制御手段に入力する電圧指令信号を前記交流電動機の速度が所定値以上の領域で略一定となるように制御する手段と、
    を備えて成ることを特徴とする電力変換装置。
  15. 単相インバータの出力側を直列接続して各相を構成することにより、多相交流電力を多相の交流電動機に供給する電力変換装置において、
    前記交流電動機に与える周波数を指令する手段と、
    前記単相インバータ出力をバイパスして運転する場合に、当該単相インバータの出力側を短絡する出力短絡手段と、
    前記出力短絡手段により前記単相インバータ出力が短絡された時に、前記交流電動機に与える周波数を指令する手段から出力される周波数指令の絶対値の上限を制限する手段と、
    を備えて成ることを特徴とする電力変換装置。
  16. 前記請求項12乃至請求項14のいずれか1項に記載の電力変換装置において、
    前記交流電動機に与える周波数を指令する手段と、
    前記交流電動機に流れる電流が所定値を超過した場合に、当該交流電動機に流れる電流が前記所定値以下となるように前記交流電動機の周波数を指令する手段から出力される周波数指令を低減する手段と、
    を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  17. 前記請求項12乃至請求項16のいずれか1項に記載の電力変換装置において、
    前記単相インバータの故障を検出する手段と、
    前記手段により前記少なくとも1つの単相インバータが故障したことが検出された場合に、前記全ての単相インバータの出力を一旦停止し、前記故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、当該故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を前記出力が短絡された単相インバータと同数だけ短絡する手段と、
    前記単相インバータの故障発生から所定の時間が経過した後に、前記出力が短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開する手段と、
    を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  18. 前記請求項12乃至請求項16のいずれか1項に記載の電力変換装置において、
    前記単相インバータの故障を検出する手段と、
    前記手段により前記少なくとも1つの単相インバータが故障したことが検出された場合に、前記全ての単相インバータの出力を一旦停止し、前記故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、当該故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を前記出力が短絡された単相インバータと同数だけ短絡する手段と、
    前記交流電動機の誘起電圧が所定値以下になったことを検出する手段と、
    前記手段により前記交流電動機の誘起電圧が所定値以下になったことが検出された後に、前記出力が短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開する手段と、
    を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  19. 前記請求項12乃至請求項16のいずれか1項に記載の電力変換装置において、
    前記単相インバータの故障を検出する手段と、
    前記手段により前記少なくとも1つの単相インバータが故障したことが検出された場合に、前記全ての単相インバータの出力を一旦停止し、前記故障した単相インバータの出力を短絡すると共に、当該故障した単相インバータを含む相以外の他の相の単相インバータの出力を前記出力が短絡された単相インバータと同数だけ短絡する手段と、
    前記交流電動機の回転数が所定値以下になったことを検出する手段と、
    前記手段により前記交流電動機の回転数が所定値以下になったことが検出された後に、前記出力が短絡された単相インバータ以外の単相インバータを用いて出力を再開する手段と、
    を備えたことを特徴とする電力変換装置。
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