JPH1028398A - 可変速発電電動機の制御装置 - Google Patents

可変速発電電動機の制御装置

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JPH1028398A
JPH1028398A JP8179298A JP17929896A JPH1028398A JP H1028398 A JPH1028398 A JP H1028398A JP 8179298 A JP8179298 A JP 8179298A JP 17929896 A JP17929896 A JP 17929896A JP H1028398 A JPH1028398 A JP H1028398A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特別に高価で大型の直流しゃ断器を用いること
なく、小形で安価な交流しゃ断器にて地絡電流をしゃ断
すること。 【解決手段】電力系統3の系統電圧位相を検出する系統
電圧位相検出手段101 と、巻線形誘導機1の回転子位相
を検出する回転子位相検出手段9と、系統電圧位相と回
転子位相とを基に、巻線形誘導電動機1の一次電圧が系
統電圧と同期する電圧となる二次電流の位相基準を決定
する二次電流位相演算手段22と、二次電流位相基準に基
づいて、巻線形誘導機1の二次電流の位相を制御する二
次電流制御手段12と、電力系統3で地絡が発生したこと
を検出する地絡検出手段10と、微分手段32、比例積分手
段33、積分手段33を有し、かつ位相帰還値である積分手
段33の出力と系統電圧位相との差出力を微分手段32の入
力とするように構成されたPLL制御手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巻線形誘導機の二
次回路を交流励磁し、一次側の電力制御を行なう可変速
発電電動機の制御装置に係り、特に特別に高価で大型の
直流しゃ断器を用いることなく、小形で安価な交流しゃ
断器にて地絡電流をしゃ断できるようにした可変速発電
電動機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は、この種の可変速揚水発電電動機
の制御装置の構成例を示す回路図である。図8におい
て、巻線形誘導機1の一次側は、しゃ断器2を介して電
力系統3に接続している。
【0003】また、インバータ4は、ダイオード1D〜
6D、GTO素子1G〜6G、およびコンデンサ5を図
示のように接続して構成され、直流を可変周波数の3相
交流に変換して、巻線形誘導機1の二次巻線に二次電流
を出力する。
【0004】さらに、直流電源6は、ダイオード7D〜
12D、GTO素子7G〜12G、および変圧器7を図
示のように接続して構成され、電力系統3に接続して、
インバータ4に直流電圧を供給する。
【0005】一方、系統電圧位相検出器8は、電力系統
3の系統電圧位相を検出する。また、回転子位相検出器
9は、巻線形誘導機1の回転子位相を検出する。さら
に、地絡検出器10は、電力系統3で地絡が発生したこ
とを検出する。
【0006】さらにまた、インバータ制御装置11は、
系統電圧位相検出器8、回転子位相検出器9、地絡検出
器10からの各出力を基に、インバータ4を制御して、
巻線形誘導機1の二次電流を制御する。
【0007】なお、直流電源6とインバータ4との間に
は、図示のようにGTO素子13G、および放電抵抗器
13の直列回路を接続している。図9は、従来の位相制
御回路の構成例を示すブロック図である。
【0008】図9において、電力系統3から電圧を検出
し、系統電圧位相検出器8により電力系統3の系統電圧
位相θL を検出する。また、回転子位相検出器9によ
り、巻線形誘導機1の回転子位相θr を検出する。
【0009】さらに、減算器22により、系統電圧位相
θL から回転子位相θr Orを引いて両者の差をとり、
二次電流位相基準θ2sを得る。そして、この二次電流位
相基準θ2sを、インバータ制御装置11に含まれる二次
電流制御器12に入力し、二次電流制御器12により二
次電流位相基準θ2sに目標電力に基づく相差角αを加え
て、巻線形誘導機1の二次電流の位相を制御する。
【0010】さて、いま電力系統3の角速度をωL 、巻
線形誘導機1の一次電圧の角速度をω1 、巻線形誘導機
1の回転角速度をωr 、巻線形誘導機1の二次電流の角
速度をω2 とすると、ω1 =ωr +ω2 の関係が成立す
るので、ω2 =ωL −ωr となるようにω2 を制御する
と、ω1 =ωL となり、巻線形誘導機1の一次電圧が系
統電圧に同期する。
【0011】これにより、巻線形誘導機1の回転角速度
をωr が変化しても、常に ω2 =ωL −ωr となるよ
うにω2 を制御することで、巻線形誘導機1の回転子の
回転速度が変わっても運転が可能となる。
【0012】この可変速運転によって、揚水時のAFC
運転が可能となり、また最適速度で運転することによっ
て、発電効率を向上させることができる。一方、巻線形
誘導機1の一次側の電力制御を行なうには、前述した角
速度の関係を維持すると共に、位相において次のような
関係が成立するようにしなければならない。
【0013】電力系統3電圧の基準相(例えばU相)に
おける位相をθL 、回転子位相(基準位置からの電気
角)をθr 、二次電流の基準相(例えばU相)における
位相をθ2 とすると、無負荷運転時は、θL =θ2 +θ
r の関係を維持するように、θ2 の位相を制御する必要
がある。
【0014】すなわち、θ2 =θL −θr となるよう
に、巻線形誘導機1の二次電流位相を制御する。そし
て、負荷運転時は、相差角をαとすると、θ2 =θL
θr +αとし、αを目標負荷量または目標入力量に応じ
て制御することにより、負荷、入力制御を行なうことが
できる。
【0015】無負荷運転時のθ2 を二次電流位相基準θ
2sとすると、θ2s=θL −θr 、θ2 =θ2s+αとな
る。二次電流位相基準θ2sは、巻線形誘導機1が二次電
流により励磁されて一次側に発生する出力電圧位相が、
系統電圧位相と同期を保つのに必要な位相値であり、こ
れを基準として相差角αを加えることにより、巻線形誘
導電動機1の入出力電力を制御することができる。
【0016】ところで、以上のような構成において、電
力系統3で2相以上の地絡故障が発生すると、大きな短
絡電流が巻線形誘導機1の一次側に流れる。この場合、
図示しない系統保護装置によって地絡故障を検出し、短
絡地点に至るまでの経路にあるしゃ断器を開放すること
で、短絡電流を切って機器の保護を行なう。
【0017】図10は、系統故障時の巻線形誘導機1の
一次電流と二次電流および直流電源6電圧の様子を示す
図である。図10において、(a)は一次電流I1
(b)は二次電流I2 、(c)は直流電源6電圧VD
動きを示している。また、t0 は地絡故障発生時刻、t
1 はしゃ断器が開放する時刻を示している。
【0018】すなわち、地絡地点が巻線形誘導機1から
遠い場合には、送電線のインピーダンスがあるため、地
絡発生時の巻線形誘導機1端の一次電圧の電圧降下は小
さいが、地絡地点が巻線形誘導機1から近い場合には、
電圧降下が大きく、ほぼ零となる。
【0019】前述したように、可変速運転を行なうため
には、θ2s=θL −θr の制御を行なう必要があり、そ
のため、θL は電力系統3から系統電圧位相検出器8に
より、θr は回転子位相検出器9から得ている。
【0020】地絡地点が巻線形誘導機1から近い場合、
地絡によって系統電圧がほぼ零となるため、θL が検出
できなくなる。従って、二次電流位相基準θ2sを作成で
きなくなって同期運転できなくなるため、インバータ4
を停止しなければならない。
【0021】インバータ4が停止すると、巻線形誘導機
1の二次巻線電流I2 が減少するため、一次側に発生す
る起電圧が大きく低下し、一次電流I1 は交流分が減少
し、ほとんど過渡直流分のみの波形となる。
【0022】この様子を、図10(a)に示す。図10
(a)中、点線は二次電流I2 が図10(b)の点線の
ように流れ続けたと仮定した時の波形である。一方、地
絡発生時、巻線形誘導機1の二次回路では、一次側の過
渡直流分の影響によって二次巻線に過電圧が発生し、イ
ンバータ2内部のダイオード1D〜6Dを通して電流が
コンデンサ5に流れ込み、直流電源電圧VD が上昇す
る。
【0023】そして、二次回路が規定値以上の過電圧と
なると、巻線形誘導機1の二次巻線やGTO素子を破損
する恐れがあるので、電圧上昇を規定値以内に抑制する
ために、GTO素子13Gを動作させることで、放電抵
抗13に電流を流して電圧上昇を抑制する。
【0024】図10(c)において、GSはGTO素子
13Gの制御信号を示す。信号レベル高でGTO素子O
N、信号レベル低でGTO素子OFFとなる。直流電圧
D が規定値を越えると、図示しない直流電源電圧検出
器によってGTO素子13GがONし、放電抵抗器13
を通してコンデンサ5の電荷が放電し電圧が降下する。
直流電圧VD が規定値以下に下がると、GTO素子13
GがOFFとなり、放電が止まって再び電圧が上昇し、
再び規定値を越えると、GTO素子13GがONし、放
電により電圧を下げるという動作を繰り返す。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、電力系
統3に地絡が発生すると、系統電圧が低下することによ
り、可変速制御における位相制御が困難になることと、
直流電源6電圧が過電圧となり、インバータ4のGTO
素子1G〜6Gのスイッチング時の使用条件が定格以内
に維持できなくなるという理由で、インバータ4を停止
しなければならない。
【0026】そのために、巻線形誘導機1の二次電流が
減少し、すなわち一次側巻線形誘導機1の起電圧が減少
し、一次側電流の交流分が減少することで、一次電流が
零クロスしなくなる。そして、一般に、系統故障保護に
は、交流しゃ断器が用いられるが、一次電流が零クロス
しないため、地絡電流をしゃ断することができないとい
う問題がある。
【0027】そこで、直流しゃ断器を用いれば、地絡電
流をしゃ断することが可能であるが、これは非常に高価
で、かつ大型となり、経済的でない。以上のように、従
来の可変速発電電動機の制御装置においては、電力系統
に地絡が発生すると、インバータを停止しなければなら
ず、また高価でかつ大型な直流しゃ断器を用いなけれ
ば、地絡電流をしゃ断することが不可能であるという問
題があった。
【0028】本発明の目的は、特別に高価で大型の直流
しゃ断器を用いることなく、小形で安価な交流しゃ断器
にて地絡電流をしゃ断することが可能な可変速発電電動
機の制御装置を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、電力系統に一次巻線が接続された巻線形誘導機の
二次巻線の二次電流を制御する可変速発電電動機の制御
装置において、請求項1に対応する発明では、電力系統
の系統電圧位相を検出する系統電圧位相検出手段と、巻
線形誘導機の回転子位相を検出する回転子位相検出手段
と、系統電圧位相検出手段の出力と回転子位相検出手段
の出力とに基づいて、巻線形誘導電動機の一次電圧が系
統電圧と同期する電圧となる二次電流の位相基準を決定
する二次電流位相演算手段と、二次電流位相演算手段に
より決定された二次電流の位相基準に基づいて、巻線形
誘導機の二次電流の位相を制御する二次電流制御手段
と、電力系統で地絡が発生したことを検出する地絡検出
手段と、微分手段、この微分手段の出力を比例積分する
比例積分手段、この比例積分手段の出力を積分する積分
手段を有し、かつ位相帰還値である積分手段の出力と系
統電圧位相検出手段の出力との差出力を微分手段の入力
とするように構成されたPLL制御手段とを備え、電力
系統で地絡が発生した場合に、地絡検出手段の出力によ
って比例積分器の出力を地絡発生直前の値に保持し、地
絡発生中は、二次電流位相演算手段への入力を、系統電
圧位相検出手段の出力から、PLL制御手段の位相帰還
値に切り換えて、巻線形誘導機の二次電流の制御を行な
うようにしている。
【0030】従って、請求項1に対応する発明の可変速
発電電動機の制御装置においては、電力系統の地絡発生
時に、PLL制御手段内の比例積分手段の出力を地絡発
生直前の値に保持し、地絡発生中は、この保持した比例
積分手段の出力によって演算した位相で、巻線形誘導機
の二次電流の制御を行なうことにより、系統電圧が大き
く低下した場合でも、一時的に系統電圧位相と系統電圧
角速度を模擬することができ、インバータを停止するこ
となく継続運転することができる。
【0031】これにより、巻線形誘導機の二次電流を継
続して流すことにより、一次側地絡電流の交流分の減少
が回避されて零点を通過するようになり、もって交流し
ゃ断器で地絡電流をしゃ断して、系統保護を行なうこと
ができる。
【0032】また、請求項2に対応する発明では、電力
系統の系統電圧位相を検出する系統電圧位相検出手段
と、巻線形誘導機の回転子位相を検出する回転子位相検
出手段と、系統電圧位相検出手段の出力と回転子位相検
出手段の出力とに基づいて、巻線形誘導電動機の一次電
圧が系統電圧と同期する電圧となる二次電流の位相基準
を決定する二次電流位相演算手段と、二次電流位相演算
手段により決定された二次電流の位相基準に基づいて、
巻線形誘導機の二次電流の位相を制御する二次電流制御
手段と、電力系統で地絡が発生したことを検出する地絡
検出手段と、電力系統の系統電圧角速度を検出する系統
電圧角速度検出手段と、系統電圧角速度検出手段の出力
を積分する積分手段と、系統電圧角速度検出手段の出力
に定数を掛ける乗算手段と、系統電圧位相検出手段の出
力と積分手段の出力と乗算手段の出力とを加算する加算
手段とを備え、電力系統で地絡が発生した場合に、地絡
検出手段の出力によって系統電圧位相検出手段の出力お
よび系統電圧角速度検出手段の出力を地絡発生直前の値
に保持し、地絡発生中は、二次電流位相演算手段への入
力を、系統電圧位相検出手段の出力から、系統電圧位相
検出手段の保持出力と系統電圧角速度検出手段の保持出
力を積分した値と系統電圧角速度検出手段の保持出力に
地絡検出時刻と地絡検出直前の時刻との時間差を掛けた
位相補正値とを加えた値に切り換えて、巻線形誘導機の
二次電流の制御を行なうようにしている。
【0033】従って、請求項2に対応する発明の可変速
発電電動機の制御装置においては、電力系統の地絡発生
時に、系統電圧角速度検出手段の出力を地絡発生直前の
値に保持し、地絡発生中は、系統電圧位相検出手段の保
持出力と、地絡発生直前の系統電圧角速度検出手段の保
持出力を積分した値と、系統電圧角速度検出手段の地絡
発生直前の保持出力に地絡発生時刻と地絡発生直前の時
刻との時間差を掛けた位相補正値とを加えた値によっ
て、巻線形誘導機の二次電流の制御を行なうことによ
り、系統電圧が大きく低下した場合でも、一時的に系統
電圧位相と系統電圧角速度を模擬することができ、イン
バータを停止することなく継続運転することができる。
【0034】これにより、巻線形誘導機の二次電流を継
続して流すことにより、一次側地絡電流の交流分の減少
が回避されて零点を通過するようになり、もって交流し
ゃ断器で地絡電流をしゃ断して、系統保護を行なうこと
ができる。
【0035】一方、請求項3に対応する発明では、上記
請求項1または請求項2に対応する発明の可変速発電電
動機の制御装置において、q軸二次電流指令値を増加さ
せるq軸乗算手段と、d軸二次電流指令値を増加させる
d軸乗算手段とを付加し、地絡発生中は、地絡検出手段
の出力によってq軸乗算手段およびd軸乗算手段の各出
力を二次電流制御手段へ入力するように切り換えて、巻
線形誘導機の二次電流の絶対値を増加させるようにして
いる。
【0036】従って、請求項3に対応する発明の可変速
発電電動機の制御装置においては、上記請求項1または
請求項2に対応する発明の可変速発電電動機の制御装置
と同様の作用効果を奏することができるのに加えて、地
絡発生中は、巻線形誘導機の二次電流の絶対値を増加さ
せることにより、一次電流の交流分を増加させることが
でき、一次電流の零クロスをより一層生じ易くし、もっ
て交流しゃ断器で地絡電流をより確実にしゃ断して、系
統保護を行なうことができる。
【0037】また、請求項4に対応する発明では、上記
請求項1または請求項2に対応する発明の可変速発電電
動機の制御装置において、d軸二次電流指令値を増加さ
せるd軸乗算手段を付加し、地絡発生中は、地絡検出手
段の出力によってd軸乗算手段の出力を二次電流制御手
段へ入力するように切り換えて、巻線形誘導機の二次電
流の絶対値を増加させるようにしている。
【0038】従って、請求項4に対応する発明の可変速
発電電動機の制御装置においては、上記請求項1または
請求項2に対応する発明の可変速発電電動機の制御装置
と同様の作用効果を奏することができるのに加えて、地
絡発生中は、巻線形誘導機の二次電流のd軸成分を増加
させることにより、一次電流の交流分をより一層効果的
に増加させることができ、一次電流の零クロスをより一
層生じ易くし、もって交流しゃ断器で地絡電流をより確
実にしゃ断して、系統保護を行なうことができる。
【0039】さらに、請求項5に対応する発明では、上
記請求項1または請求項2に対応する発明の可変速発電
電動機の制御装置において、電力系統の系統電圧角速度
を検出する系統電圧角速度検出手段と、巻線形誘導機の
回転子角速度を検出する回転子角速度検出手段と、系統
電圧角速度検出手段の出力と回転子角速度検出手段の出
力とを減算する減算手段と、減算手段の出力、q軸二次
電流指令値が、正であるか負であるかを判定する符号判
定手段とを付加し、地絡発生中は、減算手段の出力が負
でかつq軸二次電流指令値が正である場合、または減算
手段の出力が正でかつq軸二次電流指令値が負である場
合に、地絡検出手段の出力によってq軸二次電流指令値
を減少させて二次電流制御手段へ入力するように切り換
えるようにしている。
【0040】従って、請求項5に対応する発明の可変速
発電電動機の制御装置においては、上記請求項1または
請求項2に対応する発明の可変速発電電動機の制御装置
と同様の作用効果を奏することができるのに加えて、q
軸二次電流指令値が正でかつ系統電圧角速度と回転子角
速度との差が負の時は、地絡故障発生時に、q軸二次電
流軸指令値を小さくなるように切り換え、またq軸二次
電流指令値が負でかつ系統電圧角速度と回転子角速度と
の差が正の時は、地絡故障発生時に、q軸二次電流指令
値を大きくなるように切り替える、すなわち巻線形誘導
機が発電運転時に系統電圧角速度が回転子角速度よりも
小さい時は、地絡故障発生時にq軸二次電流指令値を下
げ、揚水運転時に系統電圧角速度が回転子角速度よりも
大きい時は、地絡故障発生時にq軸指令値を上げること
により、すべリが大きい運転状態におけるインバータへ
の電力の流れ込みによる直流電源電圧の上昇を抑えるこ
とができ、過電圧とならないためインバータのGTO素
子スイッチング時の使用条件が定格を越えることがな
く、インバータを停止しなくてもよくなり、地絡発生時
においても、巻線形誘導機の二次電流を継続して流すこ
とができ、もって一次電流の交流分減少がなくなり、交
流しゃ断器で地絡電流を確実にしゃ断することができ
る。
【0041】さらにまた、請求項6に対応する発明で
は、上記請求項1または請求項2に対応する発明の可変
速発電電動機の制御装置において、d軸二次電流指令値
を増加させるd軸乗算手段と、電力系統の系統電圧角速
度を検出する系統電圧角速度検出手段と、巻線形誘導機
の回転子角速度を検出する回転子角速度検出手段と、系
統電圧角速度検出手段の出力と回転子角速度検出手段の
出力とを減算する減算手段と、減算手段の出力、q軸二
次電流指令値が、正であるか負であるかを判定する符号
判定手段とを付加し、地絡発生中は、地絡検出手段の出
力によってd軸乗算手段の出力を二次電流制御手段へ入
力するように切り換えて、巻線形誘導機の二次電流の絶
対値を増加させると共に、減算手段の出力が負でかつq
軸二次電流指令値が正である場合、または減算手段の出
力が正でかつq軸二次電流指令値が負である場合に、地
絡検出手段の出力によってq軸二次電流指令値を減少さ
せて二次電流制御手段へ入力するように切り換えるよう
にしている。
【0042】従って、請求項6に対応する発明の可変速
発電電動機の制御装置においては、上記請求項1または
請求項2に対応する発明の可変速発電電動機の制御装置
と同様の作用効果を奏することができるのに加えて、上
記請求項4および請求項5に対応する発明の可変速発電
電動機の制御装置とそれぞれ同様の作用効果を奏するこ
とができる、すなわち地絡発生中において、仮想の系統
電圧位相により位相制御を継続することができ、かつす
べりが大きい運転状態におけるインバータへの電力の流
れ込みによる直流電源電圧の上昇を抑えることができる
ため、過電圧保護によるインバータ停止を回避してイン
バータ運転を継続することができ、かつd軸二次電流指
令値を増加させて一次電流の交流成分を増幅するため、
地絡電流の零クロスがより一層得られ易くなり、交流し
ゃ断器で地絡電流をしゃ断することができ、直流しゃ断
を回避することができる。
【0043】以上により、電力系統の地絡発生時のイン
バータ停止を回避し、インバータの継続運転を可能とし
て、インバータ停止による地絡電流の交流分減少化を回
避し、一次短絡電流を零クロスさせて、小型でかつ安価
な交流しゃ断器で地絡電流をしゃ断することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施の形態)図1は、本実施の形態による可変
速発電電動機の制御装置における位相制御回路の構成例
を示すブロック図であり、図9と同一部分には同一符号
を付して示している。
【0045】なお、主回路構成については、図8に示し
た従来の回路と同一である。すなわち、本実施の形態の
位相制御回路は、系統電圧位相検出器81と、回転子位
相検出器9と、二次電流位相演算手段である減算器22
と、二次電流制御器12と、地絡検出器10と、減算器
31と、微分器32と、比例積分器33と、積分器34
と、切り換え器35とから構成している。
【0046】ここで、系統電圧位相検出器81は、通常
時は、電力系統3の系統入力電圧を高速に周期的にサン
プリングし、系統電圧位相を演算して出力し、外部指令
である地絡検出器10の出力の入力時は、系統電圧位相
の演算の実行を中止して、前回の演算値を出力保持する
ものである。
【0047】また、回転子位相検出器9は、巻線形誘導
機1の回転子位相を検出するものである。さらに、減算
器22は、系統電圧位相検出器81の出力と回転子位相
検出器9の出力とに基づいて、巻線形誘導電動機1の一
次電圧が系統電圧と同期する電圧となる二次電流の位相
基準を決定するものである。
【0048】さらにまた、二次電流制御器12は、減算
器22により決定された二次電流の位相基準に基づい
て、巻線形誘導機1の二次電流の位相を制御するもので
ある。一方、地絡検出器10は、電力系統3で地絡が発
生したことを高速に検出するものである。
【0049】また、減算器31は、積分器34の出力と
系統電圧位相検出器81の出力との差出力を得るもので
ある。さらに、微分器32は、減算器31の出力を微分
するものである。
【0050】また、比例積分器33は、通常時は、微分
器32の出力を比例積分した演算結果を出力し、外部指
令である地絡検出器10の出力の入力時は、比例積分の
演算の実行を中止して、前回の演算値を出力保持するも
のである。
【0051】さらに、積分器34は、比例積分器33の
出力を積分するものである。さらに、積分器34の出力
を位相帰還値として、上記減算器31の減算要素として
入力とするように、PLL(Phase Iocked
Loop)制御器を構成している。
【0052】さらにまた、切り換え器35は、地絡検出
器10の出力によって、減算器22への入力を、系統電
圧位相検出器81の出力から、PLL制御器の積分器3
4の出力(位相帰還値)に切り換えるものである。
【0053】次に、以上のように構成した本実施の形態
の可変速発電電動機の制御装置の作用について説明す
る。図1において、電力系統3が健全な時には、系統電
圧位相検出器81からの電圧位相θL と回転子位相検出
器9からの回転子位相θr が減算器22へ入力され、演
算結果が二次電流基準位相θ2sとして二次電流制御器1
2に入力され、二次電流基準位相θ2sが(θL −θr
と等しくなるように、巻線形誘導機1の二次電流が制御
される。
【0054】よって、巻線形誘導機1の回転子の回転速
度が変化しても、同期した運転を行なうことができる。
一方、系統電圧位相検出器81からの電圧位相θL が減
算器31へ入力され、その出力が微分器32を通し、さ
らに比例積分器33を通した後に積分器34へ入力さ
れ、その出力が減算器31へ入力されて負帰還ループが
形成される(この負帰還ループは、一般にPLLと呼ば
れている)。
【0055】帰還値である積分器34の出力をθF とす
ると、減算器31の出力、すなわち電圧位相θL と帰還
値θF との偏差は、比例積分器33によって偏差が零と
なるように動作する。従って、帰還値θF は電圧位相θ
L と等しくなる。
【0056】この時、比例積分器33の出力の値は、電
圧位相θL の微分値であり、すなわち電圧角速度ωL
等しい。次に、このような状態で運転中に、電力系統3
に地絡が発生すると、電力系統3の電圧が急速に低下し
て地絡検出器10が動作する。
【0057】これにより、系統電圧位相検出器81で
は、位相演算を停止して前回の演算値が出力保持され
る。また、これと同時に、地絡検出器10の出力が、比
例積分器33、および切り換え器35へ入力される。
【0058】すると、比例積分器33では、この地絡検
出信号を受けて演算の実行を停止し、前回の演算値が出
力し続けられる。よって、負帰還ループの演算は停止さ
れ、帰還値θF は比例積分器33から出力される前回の
演算値が積分器34で積分された値となる。
【0059】この帰還値θF は、通常運転中は電圧位相
θL に等しいが、地絡発生後は、保持された比例積分器
33の出力に基づいて帰還値θF が出力される。比例積
分器33が保持している値は、系統電圧角速度ωL であ
り、地絡発生以後は系統電圧角速度ωL を積分器34で
積分することで、系統電圧位相が代用される。この系統
電圧角速度ωL は、地絡故障が発生してから除去される
までの短かい時間ではほとんど変化しないため、地絡故
障発生中、地絡故障発生直前の角速度と同じにしても問
題がない。
【0060】切り換え器35では、地絡検出器10が動
作すると切り換え動作が行なわれ、減算器22への入力
が、系統電圧位相検出器81の出力から積分器34の出
力へ切り換えられる。
【0061】積分器34の出力は、地絡発生直前の電圧
角速度を積分して得られる位相であり、地絡故障発生前
の位相と連続して変化し、かつ変化率も同じであるた
め、仮想の電圧位相を作り出すことができる。
【0062】一方、減算器22では、この仮想電圧位相
である積分器34の出力から、回転子位相器9の出力が
減算され、二次電流制御器12へ出力される。そして、
二次電流制御器12では、この入力値を電流位相基準と
して、巻線形誘導機1の二次電流の制御が行なわれる。
【0063】図2は、本実施の形態における地絡故障発
生時の一次電流、二次電流、直流電源6電圧の様子を示
す図である。図2(a)は一次電流I1 、図2(b)は
二次電流I2 、図2(c)は直流電源6電圧VD の動き
を示している。また、SGはGTO素子13Gの制御信
号、t0 は地絡故障の発生時刻、t1 はしゃ断器2の開
放時刻を示している。
【0064】すなわち、電力系統3に地絡故障が発生す
ると、一次側に地絡電流が流れて電流が急速に増加す
る。また、地絡電流に含まれる過渡直流分によって、巻
線形誘導機1の二次回路に過電圧が生じ、インバータ4
内部のダイオード1D〜6Dを通して、コンデンサ5に
電流が流れ込み、直流電源6電圧VD が上昇する。
【0065】この地絡故障に発生により、本来であれ
ば、系統電圧が低下して系統電圧位相が検出不能となる
が、本実施の形態の適用により、仮想電圧位相に切り換
えられるため、巻線形誘導機1の二次電流制御を継続す
ることができる。
【0066】また、巻線形誘導機1の二次電流を流し続
けることができるため、コンデンサ5に充電した電荷
を、インバータ4内部のGTO素子1G〜6Gを通し
て、巻線形誘導機1の二次巻線側に放電することがで
き、直流電源6電圧VD の上昇を抑えることができる。
【0067】図2(c)は、放電抵抗13に電流を流さ
ずに電圧が抑制されている様子を示している。すなわ
ち、放電抵抗器13による過電圧抑制が不要となる。こ
の過電圧が抑制されることにより、インバータ4のGT
O素子1G〜6Gのスイッチング時の使用条件が定格を
越えないため、インバータ4運転を停止しなくても、巻
線形誘導機1の二次電流を流し続けることができる。
【0068】よって、一次側地絡電流の交流分が減少す
ることなく、図2(a)に示すように、しゃ断器開放時
刻t1 に零クロスが得られるため、交流しゃ断器で地絡
電流をしゃ断することが可能となる。
【0069】上述したように、本実施の形態では、電力
系統3で地絡が発生した場合に、地絡検出器10の出力
によってPLL制御器内の比例積分器33の出力を地絡
発生直前の値に保持し、地絡発生中は、減算器22への
入力を、系統電圧位相検出器81の出力から、PLL制
御手段内の積分器34の出力(位相帰還値)に切り換え
て、インバータ4による巻線形誘導機1の二次電流の制
御を行なうようにしたものである。
【0070】従って、系統電圧が大きく低下した場合で
も、一時的に系統電圧位相と系統電圧角速度を模擬する
ことができ、インバータ4を停止することなく継続運転
することができる。
【0071】これにより、巻線形誘導機1の二次電流を
継続して流すことにより、一次側地絡電流の交流分の減
少が回避されて零点を通過するようになり、もって交流
しゃ断器で地絡電流をしゃ断して、系統保護を行なうこ
とができる。
【0072】以上により、特別に高価で大型の直流しゃ
断器を用いることなく、小形で安価な交流しゃ断器にて
地絡電流をしゃ断することが可能となる。 (第2の実施の形態)図3は、本実施の形態による可変
速発電電動機の制御装置における位相制御回路の構成例
を示すブロック図であり、図9と同一部分には同一符号
を付して示している。
【0073】なお、主回路構成については、図8に示し
た従来の回路と同一である。すなわち、本実施の形態の
位相制御回路は、系統電圧位相検出器81と、回転子位
相検出器9と、二次電流位相演算手段である減算器22
と、二次電流制御器12と、地絡検出器10と、系統電
圧角速度検出器41と、切り換え器42と、積分器43
と、乗算器44と、加算器45と、切り換え器35とか
ら構成している。
【0074】ここで、系統電圧位相検出器81は、通常
時は、電力系統3の系統入力電圧を高速に周期的にサン
プリングし、系統電圧位相を演算して出力し、外部指令
である地絡検出器10の出力の入力時は、系統電圧位相
の演算の実行を中止して、前回の演算値を出力保持する
ものである。
【0075】また、回転子位相検出器9は、巻線形誘導
機1の回転子位相を検出するものである。さらに、減算
器22は、系統電圧位相検出器81の出力と回転子位相
検出器9の出力とに基づいて、巻線形誘導電動機1の一
次電圧が系統電圧と同期する電圧となる二次電流の位相
基準を決定するものである。
【0076】さらにまた、二次電流制御器12は、減算
器22により決定された二次電流の位相基準に基づい
て、巻線形誘導機1の二次電流の位相を制御するもので
ある。一方、地絡検出器10は、電力系統3で地絡が発
生したことを高速に検出するものである。
【0077】また、系統電圧角速度検出器41は、通常
時は、電力系統3からの電圧信号により系統電圧角速度
を演算して出力し、外部指令である地絡検出器10の出
力の入力時は、系統電圧角速度の演算の実行を中止し
て、前回の演算値を出力保持するものである。
【0078】さらに、切り換え器42は、地絡検出器1
0の出力によって、積分器43への入力を、零の値か
ら、系統電圧角速度検出器41の出力に切り換えるもの
である。
【0079】また、積分器43は、切り換え器42から
の系統電圧角速度検出器41の出力を積分するものであ
る。さらに、乗算器44は、系統電圧角速度検出器41
の出力に定数を掛けるものである。
【0080】一方、加算器45は、系統電圧位相検出器
81の出力と、積分器43の出力と、乗算器44の出力
とを加算するものである。また、切り換え器35は、地
絡検出器10の出力によって、減算器22への入力を、
系統電圧位相検出器81の出力から、加算器45の出力
に切り換えるものである。
【0081】次に、以上のように構成した本実施の形態
の可変速発電電動機の制御装置の作用について説明す
る。図3において、電力系統3が健全な時には、系統電
圧位相検出器81からの電圧位相θL と回転子位相検出
器9からの回転子位相θr が減算器22へ入力され、演
算結果が二次電流基準位相θ2sとして二次電流制御器1
2に入力され、二次電流基準位相θ2sが(θL −θr
と等しくなるように、巻線形誘導機1の二次電流が制御
される。
【0082】よって、巻線形誘導機1の回転子の回転速
度が変化しても、同期した運転を行なうことができる。
また、電圧角速度検出器41により、系統電圧の角速度
が検出されている。
【0083】さらに、積分器43には、零の値が入力さ
れ、その出力は零となっている。次に、このような状態
で運転中に、電力系統3に地絡が発生すると、電力系統
5の電圧が急速に低下して地絡検出器10が動作する。
【0084】これにより、系統電圧位相検出器81で
は、位相演算を停止して前回の演算値が出力保持され
る。また、これと同時に、地絡検出器10の出力が、電
圧角速度検出器41、および切り換え器35,42へ入
力される。
【0085】すると、電圧角速度検出器41では、この
地絡検出信号を受けて演算を中止し、前回の演算値が出
力し続けられる。また、これと同時に、切り換え器42
が切り換わり、積分器43には電圧角速度検出器41の
出力が入力される。
【0086】一方、乗算器44では、電圧角速度検出器
41の出力に、地絡検出時刻と地絡発生直前に演算を行
なった時刻との時間差Δtが掛けられて出力される。加
算器45では、系統電圧位相検出器81の出力と、積分
器43の出力と、乗算器44の出力が加算されて、切り
換え器35へ出力される。
【0087】切り換え器35では、地絡検出器7の出力
によって切り換え動作が行なわれ、加算器45の出力が
減算器22へ入力され、回転子位相検出器9の出力が減
算されて、二次電流制御器12へ入力される。そして、
二次電流制御器12では、この入力値を電流位相基準と
して、巻線形誘導機1の二次電流の制御が行なわれる。
【0088】すなわち、地絡故障発生直前の系統電圧位
相と、地絡故障発生直前の電圧角速度を積分した値と、
地絡故障発生直前の電圧角速度に切り換えに伴なう時間
Δtを掛けた値とを加えることによって、仮想の電圧位
相を形成することができる。
【0089】上述したように、本実施の形態では、電力
系統3で地絡が発生した場合に、地絡検出器10の出力
によって、系統電圧位相検出器81の出力、および系統
電圧角速度検出器41の出力を地絡発生直前の値に保持
し、地絡発生中は、減算器22への入力を、系統電圧位
相検出器81の出力から、系統電圧位相検出器81の保
持出力と系統電圧角速度検出器41の保持出力を積分し
た値と系統電圧角速度検出器41の保持出力に地絡検出
時刻と地絡検出直前の時刻との時間差Δtを掛けた位相
補正値とを加えた値に切り換えて、インバータ4による
巻線形誘導機1の二次電流の制御を行なうようにしたも
のである。
【0090】従って、系統電圧が大きく低下した場合で
も、一時的に系統電圧位相と系統電圧角速度を模擬する
ことができ、インバータ4を停止することなく継続運転
することができる。
【0091】これにより、巻線形誘導機1の二次電流を
継続して流すことにより、一次側地絡電流の交流分の減
少が回避されて零点を通過するようになり、もって交流
しゃ断器で地絡電流をしゃ断して、系統保護を行なうこ
とができる。
【0092】以上により、特別に高価で大型の直流しゃ
断器を用いることなく、小形で安価な交流しゃ断器にて
地絡電流をしゃ断することが可能となる。 (第3の実施の形態)図4は、本実施の形態による可変
速発電電動機の制御装置における位相制御回路の構成例
を示すブロック図であり、図1または図3と同一部分に
は同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる
部分についてのみ述べる。
【0093】なお、主回路構成については、図8に示し
た従来の回路と同一である。すなわち、本実施の形態の
位相制御回路は、前記第1の実施の形態、または第3の
実施の形態において、乗算器55,56と、切り換え器
57とを付加した構成としている。
【0094】ここで、乗算器55は、q軸二次電流指令
値53を増加させるものである。また、乗算器56は、
d軸二次電流指令値54を増加させるものである。さら
に、切り換え器57は、地絡検出器10の出力によっ
て、二次電流制御器12への入力を、q軸二次電流指令
値53から乗算器55の出力に切り換えると共に、d軸
二次電流指令値54から乗算器56の出力に切り換える
ものである。
【0095】次に、以上のように構成した本実施の形態
の可変速発電電動機の制御装置の作用について説明す
る。なお、前記第1の実施の形態、または第3の実施の
形態と同一部分の作用についてはその説明を省略し、こ
こでは異なる部分についてのみ述べる。
【0096】図4において、電力系統3が健全な時に
は、q軸二次電流指令値53、d軸二次電流指令値54
が、切り替え器57を通して二次電流制御器12に入力
される。そして、二次電流制御器12では、これらの指
令値に基づいて、必要とする二次電流が得られるように
インバータ4が制御される。
【0097】q軸二次電流、d軸二次電流は、二次電流
ベクトルを直交座標系の直軸(d軸)と横軸(q軸)に
展開したものである。そして、座標軸の基準点を、巻線
型誘導機1の一次側電圧ベクトルを直交座標系に展開し
たものと一致させると、d軸二次電流の増減によって、
巻線型誘導機1の一次側無効電力の制御ができ、q軸二
次電流の増減によって、一次側有効電力の制御ができる
ことは、原理的に既に知られている。
【0098】次に、このような状態で運転中に、電力系
統3に地絡が発生すると、電力系統5の電圧が急速に低
下して地絡検出器10が動作する。これにより、地絡検
出器10からの出力によって、切り換え器57では切り
換え動作が行なわれ、q軸二次電流指令値53、d軸二
次電流指令値54は、それぞれ乗算器55,56を通し
て、二次電流制御器12に入力される。
【0099】この場合、乗算器55の定数KP 、乗算器
56の定数KQ を、それぞれ1以上の適当な値に設定し
ておくと、各指令値が増幅されて二次電流制御器12に
入力される。
【0100】よって、二次電流制御器12では、地絡故
障中は、通常運転時よりも大きい二次電流を流すよう
に、インバータ4が制御されるため、巻線形誘導機1の
二次電流の絶対値が増加する。
【0101】上述したように、本実施の形態では、前記
第1の実施の形態、または第3の実施の形態において、
地絡発生中は、地絡検出器10の出力によって、乗算器
55,56の各出力を二次電流制御器12へ入力するよ
うに切り換えて、巻線形誘導機1の二次電流の絶対値を
増加させるようにしたものである。
【0102】従って、前記第1の実施の形態、または第
3の実施の形態における可変速発電電動機の制御装置と
同様の作用効果を奏することができるのに加えて、一次
電流の交流分を増加させることができ、一次電流の零ク
ロスをより一層生じ易くすることができる。
【0103】これにより、交流しゃ断器で地絡電流をよ
り確実にしゃ断して、系統保護を行なうことができる。
以上により、特別に高価で大型の直流しゃ断器を用いる
ことなく、小形で安価な交流しゃ断器にて地絡電流をし
ゃ断することが可能となる。
【0104】(第4の実施の形態)図5は、本実施の形
態による可変速発電電動機の制御装置における位相制御
回路の構成例を示すブロック図であり、図1または図
3、および図4と同一部分には同一符号を付してその説
明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0105】なお、主回路構成については、図8に示し
た従来の回路と同一である。すなわち、本実施の形態の
位相制御回路は、前記第1の実施の形態、または第3の
実施の形態において、乗算器56と、切り換え器58と
を付加した構成としている。
【0106】換言すれば、前記図4における乗算器55
と切り換え器57とを省略し、これに代えて、切り換え
器58を新たに備えた構成としている。ここで、切り換
え器58は、地絡検出器10の出力によって、二次電流
制御器12への入力を、d軸二次電流指令値54から乗
算器56の出力に切り換えるものである。
【0107】次に、以上のように構成した本実施の形態
の可変速発電電動機の制御装置の作用について説明す
る。なお、前記第1の実施の形態、または第3の実施の
形態と同一部分の作用についてはその説明を省略し、こ
こでは異なる部分についてのみ述べる。
【0108】図5において、電力系統3が健全な時に
は、q軸二次電流指令値53は直接、d軸二次電流指令
値54は、切り替え器58を通して二次電流制御器12
に入力される。そして、二次電流制御器12では、これ
らの指令値に基づいて、必要とする二次電流が得られる
ようにインバータ4が制御される。
【0109】次に、このような状態で運転中に、電力系
統3に地絡が発生すると、電力系統5の電圧が急速に低
下して地絡検出器10が動作する。これにより、地絡検
出器10からの出力によって、切り換え器58では切り
換え動作が行なわれ、d軸二次電流指令値54は、乗算
器56を通して、二次電流制御器12に入力される。
【0110】この場合、乗算器56の定数KQ を、1以
上の適当な値に設定しておくと、d軸二次電流指令値5
4が増幅されて二次電流制御器12に入力される。よっ
て、二次電流制御器12では、地絡故障中は、通常運転
時よりも大きい二次電流を流すように、インバータ4が
制御されるため、巻線形誘導機1の二次電流の絶対値が
増加する。
【0111】上述したように、本実施の形態では、前記
第1の実施の形態、または第3の実施の形態において、
地絡発生中は、地絡検出器10の出力によって、乗算器
56の出力を二次電流制御器12へ入力するように切り
換えて、巻線形誘導機1の二次電流の絶対値(d軸成
分)を増加させるようにしたものである。
【0112】従って、前記第1の実施の形態、または第
3の実施の形態における可変速発電電動機の制御装置と
同様の作用効果を奏することができるのに加えて、一次
電流の交流分をより一層効果的に増加させることがで
き、一次電流の零クロスをより一層生じ易くすることが
できる。
【0113】すなわち、地絡故障発生中に、巻線形誘導
機1の二次電流の絶対値を増やす場合に、q軸成分のみ
を増やした場合と、d軸成分のみを増やした場合と、両
者の効果を比較すると、d軸成分を増やした場合の方
が、巻線形誘導機1の一次側起電圧がより大きくなり、
地絡故障発生中の一次電流の交流分をより一層効果的に
増加させることができ、一次電流の零クロスがより一層
生じ易くなる。
【0114】これにより、交流しゃ断器で地絡電流をよ
り確実にしゃ断して、系統保護を行なうことができる。
以上により、特別に高価で大型の直流しゃ断器を用いる
ことなく、小形で安価な交流しゃ断器にて地絡電流をし
ゃ断することが可能となる。
【0115】(第5の実施の形態)図6は、本実施の形
態による可変速発電電動機の制御装置における位相制御
回路の構成例を示すブロック図であり、図1または図3
と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、こ
こでは異なる部分についてのみ述べる。
【0116】なお、主回路構成については、図8に示し
た従来の回路と同一である。すなわち、本実施の形態の
位相制御回路は、前記第1の実施の形態、または第3の
実施の形態において、系統電圧角速度検出器41と、回
転子角速度検出器51と、減算器52と、符号判定器6
1,62,63,64と、論理積演算器65,66と、
論理和演算器67と、乗算器68と、切り換え器69と
を付加した構成としている。
【0117】ここで、系統電圧角速度検出器41は、電
力系統3からの電圧信号により、系統電圧角速度を演算
して出力するものである。また、回転子角速度検出器5
1は、巻線形誘導機1の回転子の角速度を検出するもの
である。
【0118】さらに、減算器52は、系統電圧角速度検
出器41の出力と、回転子角速度検出器51の出力とを
減算するものである。一方、符号判定器61は、減算器
52の出力が負であるかを判定するものである。
【0119】また、符号判定器63は、減算器52の出
力が正であるかを判定するものである。さらに、符号判
定器62は、q軸二次電流指令値53が正であるかを判
定するものである。
【0120】さらにまた、符号判定器64は、q軸二次
電流指令値53が負であるかを判定するものである。一
方、論理積演算器65は、符号判定器61、符号判定器
62、および地絡検出器10の各出力の論理積を演算す
るものである。
【0121】また、論理積演算器66は、符号判定器6
3、符号判定器64、および地絡検出器10の各出力の
論理積を演算するものである。さらに、論理和演算器6
7は、論理積演算器65、および論理積演算器66の各
出力の論理和を演算するものである。
【0122】一方、乗算器68は、q軸二次電流指令値
53を増加させるものである。また、切り換え器69
は、論理和演算器67の出力によって、二次電流制御器
12への入力を、q軸二次電流指令値53から乗算器6
8の出力に切り換えるものである。
【0123】次に、以上のように構成した本実施の形態
の可変速発電電動機の制御装置の作用について説明す
る。なお、前記第1の実施の形態、または第3の実施の
形態と同一部分の作用についてはその説明を省略し、こ
こでは異なる部分についてのみ述べる。
【0124】図6において、すべりSを、 S=(同期速度−回転子速度)/同期速度 とすると、巻線形誘導機1にて可変速運転を行なった
時、巻線形誘導機1の一次側の出力有効電力をP1と
し、二次側のインバータ4側からの巻線形誘導機1への
入力有効電力をP2とすると、P2=S・P1の関係が
成立する。
【0125】従って、発電の時には、回転速度が同期速
度よりも大きい場合、すべりSは負となり、入力有効電
力P2が負となるため、巻線形誘導機1側から電力がイ
ンバータ側へ流れ込んで、直流電源6電圧を上昇させ
る。
【0126】また、揚水の時(電動機運転の時)には、
回転速度が同期速度よりも小さい場合、すべりは正とな
り、出力有効電力P1が負であるため、入力有効電力P
2が負となり、巻線形誘導機1から電力がインバータ4
側へ流れ込み、前記と同様に直流電源6電圧を上昇させ
る。
【0127】通常時は、電力系統3が、直流電源6のコ
ンバータにより、この電力は電力系統3へ回生され、過
電圧となることはない。しかし、電力系統3に地絡故障
が発生した時は、コンバータが停止するため電力が回生
されず、過電圧を生じる方向に作用する。よって、地絡
故障発生中は、q軸二次電流指令値53を小さくなるよ
うに制御すれば、入力有効電力P2の流れ込みを小さく
できるため、過電圧を抑制することができる。
【0128】すなわち、本実施の形態では、減算器52
へ系統電圧角速度検出器41と回転子角速度検出器51
の出力が入力され、これらの差出力が符号判定器61,
63にそれぞれ出力される。
【0129】そして、符号判定器61では、この差出力
の符号が負の場合に出力信号が出され、符号判定器63
では、差出力の符号が正の場合に出力が出される。一
方、符号判定器62では、q軸二次電流指令値53が正
である場合(発電運転の場合)に出力信号が出され、符
号判定器64では、q軸二次電流指令値53が負である
場合に出力信号が出される。
【0130】論理積演算器65では、符号判定器61と
符号判定器62と地絡検出器7の各出力の論理積が演算
され、その演算結果が論理和演算器67を通して切り換
え器69へ出力される。
【0131】また、論理積演算器66では、符号判定器
63と符号判定器64と地絡検出器7の各出力の論理積
が演算され、その演算結果が論理和演算器67を通して
切り換え器69へ出力される。
【0132】切り換え器69では、通常時には、q軸二
次電流指令値53が二次電流制御器12へ入力される
が、論理積演算器65の出力が生じた時には、乗算器6
8の出力が二次電流制御器12へ入力されるように切り
換えられる。
【0133】この場合、乗算器68の定数KP を1以下
かつ0以上の適当な値に設定しておくと、二次電流制御
器12ではこれを受けて、二次電流成分のうちd軸二次
電流指令値はそのままで、q軸二次電流指令値53が小
さくなるように、インバータ4が制御される。
【0134】例えば、KP =0とすると、出力有効電力
P1=0となり、入力有効電力P2も0となる。よっ
て、巻線形誘導機1からインバータ4側への電力の流れ
込みはなくなり、直流電源6電圧を上昇させないため、
過電圧が生じ難くなる。
【0135】上述したように、本実施の形態では、前記
第1の実施の形態、または第3の実施の形態において、
q軸二次電流指令値53が正で、かつ系統電圧角速度と
回転子角速度との差が負の時には、地絡故障発生時にq
軸二次電流軸指令値53を小さくなるように切り換え、
またq軸二次電流指令値53が負で、かつ系統電圧角速
度と回転子角速度との差が正の時には、地絡故障発生時
にq軸二次電流指令値53を大きくなるように切り換え
る、すなわち巻線形誘導機1が発電運転時に系統電圧角
速度が回転子角速度よりも小さい時は、地絡故障発生時
にq軸二次電流指令値53を下げ、巻線形誘導機1が揚
水運転時に系統電圧角速度が回転子角速度よりも大きい
時は、地絡故障発生時にq軸指令値を上げるようにした
ものである。
【0136】従って、前記第1の実施の形態、または第
3の実施の形態における可変速発電電動機の制御装置と
同様の作用効果を奏することができるのに加えて、すべ
りが大きい運転状態におけるインバータ4への電力の流
れ込みによる直流電源6電圧の上昇を抑えることがで
き、過電圧とならないため、GTO素子スイッチング時
の使用条件が定格を越えることがなく、インバータ4を
停止しなくてもよくなり、地絡発生時においても、巻線
形誘導機1の二次電流を継続して流すことができる。
【0137】これにより、一次電流の交流分減少がなく
なり、交流しゃ断器で地絡電流を確実にしゃ断すること
ができる。以上により、特別に高価で大型の直流しゃ断
器を用いることなく、小形で安価な交流しゃ断器にて地
絡電流をしゃ断することが可能となる。
【0138】(第6の実施の形態)図7は、本実施の形
態による可変速発電電動機の制御装置における位相制御
回路の構成例を示すブロック図であり、図1または図3
と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、こ
こでは異なる部分についてのみ述べる。
【0139】なお、主回路構成については、図8に示し
た従来の回路と同一である。すなわち、本実施の形態の
位相制御回路は、前記第1の実施の形態、または第3の
実施の形態において、系統電圧角速度検出器41と、回
転子角速度検出器51と、減算器52と、符号判定器6
1,62,63,64と、論理積演算器65,66と、
論理和演算器67と、乗算器68と、切り換え器69と
を付加し、さらに乗算器56と、切り換え器58とを付
加した構成としている。
【0140】ここで、系統電圧角速度検出器41は、電
力系統3からの電圧信号により、系統電圧角速度を演算
して出力するものである。また、回転子角速度検出器5
1は、巻線形誘導機1の回転子の角速度を検出するもの
である。
【0141】さらに、減算器52は、系統電圧角速度検
出器41の出力と、回転子角速度検出器51の出力とを
減算するものである。一方、符号判定器61は、減算器
52の出力が負であるかを判定するものである。
【0142】また、符号判定器63は、減算器52の出
力が正であるかを判定するものである。さらに、符号判
定器62は、q軸二次電流指令値53が正であるかを判
定するものである。
【0143】さらにまた、符号判定器64は、q軸二次
電流指令値53が負であるかを判定するものである。一
方、論理積演算器65は、符号判定器61、符号判定器
62、および地絡検出器10の各出力の論理積を演算す
るものである。
【0144】また、論理積演算器66は、符号判定器6
3、符号判定器64、および地絡検出器10の各出力の
論理積を演算するものである。さらに、論理和演算器6
7は、論理積演算器65、および論理積演算器66の各
出力の論理和を演算するものである。
【0145】一方、乗算器68は、q軸二次電流指令値
53を増加させるものである。また、切り換え器69
は、論理和演算器67の出力によって、二次電流制御器
12への入力を、q軸二次電流指令値53から乗算器6
8の出力に切り換えるものである。
【0146】一方、切り換え器58は、地絡検出器10
の出力によって、二次電流制御器12への入力を、d軸
二次電流指令値54から乗算器56の出力に切り換える
ものである。
【0147】次に、以上のように構成した本実施の形態
の可変速発電電動機の制御装置の作用について説明す
る。なお、前記第1の実施の形態、または第3の実施の
形態と同一部分の作用についてはその説明を省略し、こ
こでは異なる部分についてのみ述べる。
【0148】図7において、すべりSを、 S=(同期速度−回転子速度)/同期速度 とすると、巻線形誘導機1にて可変速運転を行なった
時、巻線形誘導機1の一次側の出力有効電力をP1と
し、二次側のインバータ4側からの巻線形誘導機1への
入力有効電力をP2とすると、P2=S・P1の関係が
成立する。
【0149】従って、発電の時には、回転速度が同期速
度よりも大きい場合、すべりSは負となり、入力有効電
力P2が負となるため、巻線形誘導機1側から電力がイ
ンバータ側へ流れ込んで、直流電源6電圧を上昇させ
る。
【0150】また、揚水の時(電動機運転の時)には、
回転速度が同期速度よりも小さい場合、すべりは正とな
り、出力有効電力P1が負であるため、入力有効電力P
2が負となり、巻線形誘導機1から電力がインバータ4
側へ流れ込み、前記と同様に直流電源6電圧を上昇させ
る。
【0151】電力系統3が健全な通常時は、直流電源6
のコンバータにより、この電力は電力系統3へ回生さ
れ、過電圧となることはない。しかし、電力系統3に地
絡故障が発生した時は、コンバータが停止するため電力
が回生されず、過電圧を生じる方向に作用する。よっ
て、地絡故障発生中は、q軸二次電流指令値53を小さ
くなるように制御すれば、入力有効電力P2の流れ込み
を小さくできるため、過電圧を抑制することができる。
【0152】すなわち、本実施の形態では、減算器52
へ系統電圧角速度検出器41と回転子角速度検出器51
の出力が入力され、これらの差出力が符号判定器61,
63にそれぞれ出力される。
【0153】そして、符号判定器61では、この差出力
の符号が負の場合に出力信号が出され、符号判定器63
では、差出力の符号が正の場合に出力が出される。一
方、符号判定器62では、q軸二次電流指令値53が正
である場合(発電運転の場合)に出力信号が出され、符
号判定器64では、q軸二次電流指令値53が負である
場合に出力信号が出される。
【0154】論理積演算器65では、符号判定器61と
符号判定器62と地絡検出器7の各出力の論理積が演算
され、その演算結果が論理和演算器67を通して切り換
え器69へ出力される。
【0155】また、論理積演算器66では、符号判定器
63と符号判定器64と地絡検出器7の各出力の論理積
が演算され、その演算結果が論理和演算器67を通して
切り換え器69へ出力される。
【0156】切り換え器69では、通常時には、q軸二
次電流指令値53が二次電流制御器12へ入力される
が、論理積演算器65の出力が生じた時には、乗算器6
8の出力が二次電流制御器12へ入力されるように切り
換えられる。
【0157】この場合、乗算器68の定数KP を1以下
かつ0以上の適当な値に設定しておくと、二次電流制御
器12ではこれを受けて、二次電流成分のうちd軸二次
電流指令値はそのままで、q軸二次電流指令値53が小
さくなるように、インバータ4が制御される。
【0158】例えば、KP =0とすると、出力有効電力
P1=0となり、入力有効電力P2も0となる。一方、
電力系統3が健全な時には、d軸二次電流指令値54
は、切り替え器58を通して二次電流制御器12に入力
される。そして、二次電流制御器12では、この指令値
に基づいて、必要とする二次電流が得られるようにイン
バータ4が制御される。
【0159】次に、このような状態で運転中に、電力系
統3に地絡が発生すると、電力系統5の電圧が急速に低
下して地絡検出器10が動作する。これにより、地絡検
出器10からの出力によって、切り換え器58では切り
換え動作が行なわれ、d軸二次電流指令値54は、乗算
器56を通して、二次電流制御器12に入力される。
【0160】この場合、乗算器56の定数KQ を、1以
上の適当な値に設定しておくと、d軸二次電流指令値5
4が増幅されて二次電流制御器12に入力される。よっ
て、二次電流制御器12では、地絡故障中は、通常運転
時よりも大きいd軸二次電流を流すように、インバータ
4が制御されるため、巻線形誘導機1の二次電流の絶対
値が増加する。
【0161】以上により、発電運転時において、すべり
が負で運転している時、または揚水運転時、すべりが正
で運転している時、q軸二次電流指令値53を小さくす
ることにより、巻線形誘導機1からインバータ4への電
力の流れが小さくなるため、直流電源6電圧の上昇を少
なくするため、過電圧が生じ難くなる。
【0162】一方、巻線形誘導機1のq軸二次電流が減
少することにより、二次電流の絶対値が減少するが、d
軸二次電流を増加させることで、q軸とd軸とを合成し
た二次電流の絶対値を大きくなるため、それにより一次
電流の交流分が増加する。
【0163】上述したように、本実施の形態では、前記
第1の実施の形態、または第3の実施の形態において、
q軸二次電流指令値53が正で、かつ系統電圧角速度と
回転子角速度との差が負の時には、地絡故障発生時にq
軸二次電流軸指令値53を小さくなるように切り換え、
またq軸二次電流指令値53が負で、かつ系統電圧角速
度と回転子角速度との差が正の時には、地絡故障発生時
にq軸二次電流指令値53を大きくなるように切り換え
る、すなわち巻線形誘導機1が発電運転時に系統電圧角
速度が回転子角速度よりも小さい時は、地絡故障発生時
にq軸二次電流指令値53を下げ、巻線形誘導機1が揚
水運転時に系統電圧角速度が回転子角速度よりも大きい
時は、地絡故障発生時にq軸指令値を上げるようにし、
また地絡発生中は、地絡検出器10の出力によって、乗
算器56の出力を二次電流制御器12へ入力するように
切り換えて、巻線形誘導機1の二次電流の絶対値(d軸
成分)を増加させるようにしたものである。
【0164】従って、前記第1の実施の形態、または第
3の実施の形態における可変速発電電動機の制御装置と
同様の作用効果を奏することができるのに加えて、前記
第4の実施の形態、および第5の実施の形。態における
可変速発電電動機の制御装置と同様の作用効果を奏する
ことができる。
【0165】すなわち、すべりが大きい運転状態におけ
るインバータ4への電力の流れ込みによる直流電源6電
圧の上昇を抑えることができるため、過電圧保護による
インバータ停止を回避してインバータ運転を継続するこ
とができ、かつd軸二次電流指令値54を増加させて一
次電流の交流成分を増幅するため、地絡電流の零クロス
がより一層得られ易くなり、交流しゃ断器で地絡電流を
しゃ断することができ、直流しゃ断を回避することがで
きる。以上により、特別に高価で大型の直流しゃ断器を
用いることなく、小形で安価な交流しゃ断器にて地絡電
流をしゃ断することが可能となる。
【0166】
【発明の効果】以上説明したように、電力系統に一次巻
線が接続された巻線形誘導機の二次巻線の二次電流を制
御する可変速発電電動機の制御装置において、請求項1
に対応する発明の可変速発電電動機の制御装置によれ
ば、電力系統の地絡発生時に、PLL制御手段内の比例
積分手段の出力を地絡発生直前の値に保持し、地絡発生
中は、この保持した比例積分手段の出力によって演算し
た位相で、巻線形誘導機の二次電流の制御を行なうよう
にしたので、系統電圧が大きく低下した場合でも、一時
的に系統電圧位相と系統電圧角速度を模擬することがで
き、インバータを停止することなく継続運転することが
できる。
【0167】これにより、巻線形誘導機の二次電流を継
続して流すことにより、一次側地絡電流の交流分の減少
が回避されて零点を通過するようになり、もって特別に
高価で大型の直流しゃ断器を用いることなく、小形で安
価な交流しゃ断器で地絡電流をしゃ断して、系統保護を
行なうことができる。
【0168】また、請求項2に対応する発明の可変速発
電電動機の制御装置によれば、電力系統の地絡発生時
に、系統電圧角速度検出手段の出力を地絡発生直前の値
に保持し、地絡発生中は、系統電圧位相検出手段の保持
出力と、地絡発生直前の系統電圧角速度検出手段の保持
出力を積分した値と、系統電圧角速度検出手段の地絡発
生直前の保持出力に地絡発生時刻と地絡発生直前の時刻
との時間差を掛けた位相補正値とを加えた値によって、
巻線形誘導機の二次電流の制御を行なうようにしたの
で、系統電圧が大きく低下した場合でも、一時的に系統
電圧位相と系統電圧角速度を模擬することができ、イン
バータを停止することなく継続運転することができる。
【0169】これにより、巻線形誘導機の二次電流を継
続して流すことにより、一次側地絡電流の交流分の減少
が回避されて零点を通過するようになり、もって特別に
高価で大型の直流しゃ断器を用いることなく、小形で安
価な交流しゃ断器で地絡電流をしゃ断して、系統保護を
行なうことができる。
【0170】一方、請求項3に対応する発明の可変速発
電電動機の制御装置によれば、上記請求項1または請求
項2に対応する発明の可変速発電電動機の制御装置にお
いて、地絡発生中は、巻線形誘導機の二次電流の絶対値
を増加させるようにしたので、上記請求項1または請求
項2に対応する発明の可変速発電電動機の制御装置と同
様の作用効果を奏することができるのに加えて、地絡発
生中は、巻線形誘導機の二次電流の絶対値を増加させる
ことにより、一次電流の交流分を増加させることがで
き、一次電流の零クロスをより一層生じ易くし、もって
特別に高価で大型の直流しゃ断器を用いることなく、小
形で安価な交流しゃ断器で地絡電流をより確実にしゃ断
して、系統保護を行なうことができる。
【0171】また、請求項4に対応する発明の可変速発
電電動機の制御装置によれば、上記請求項1または請求
項2に対応する発明の可変速発電電動機の制御装置にお
いて、地絡発生中は、巻線形誘導機の二次電流のd軸成
分を増加させるようにしたので、上記請求項1または請
求項2に対応する発明の可変速発電電動機の制御装置と
同様の作用効果を奏することができるのに加えて、一次
電流の交流分をより一層効果的に増加させることがで
き、一次電流の零クロスをより一層生じ易くし、もって
特別に高価で大型の直流しゃ断器を用いることなく、小
形で安価な交流しゃ断器で地絡電流をより確実にしゃ断
して、系統保護を行なうことができる。
【0172】さらに、請求項5に対応する発明の可変速
発電電動機の制御装置によれば、上記請求項1または請
求項2に対応する発明の可変速発電電動機の制御装置に
おいて、q軸二次電流指令値が正でかつ系統電圧角速度
と回転子角速度との差が負の時は、地絡故障発生時に、
q軸二次電流軸指令値を小さくなるように切り換え、ま
たq軸二次電流指令値が負でかつ系統電圧角速度と回転
子角速度との差が正の時は、地絡故障発生時に、q軸二
次電流指令値を大きくなるように切り替える、すなわち
巻線形誘導機が発電運転時に系統電圧角速度が回転子角
速度よりも小さい時は、地絡故障発生時にq軸二次電流
指令値を下げ、揚水運転時に系統電圧角速度が回転子角
速度よりも大きい時は、地絡故障発生時にq軸指令値を
上げるようにしたので、上記請求項1または請求項2に
対応する発明の可変速発電電動機の制御装置と同様の作
用効果を奏することができるのに加えて、すべリが大き
い運転状態におけるインバータへの電力の流れ込みによ
る直流電源電圧の上昇を抑えることができ、過電圧とな
らないためインバータのGTO素子スイッチング時の使
用条件が定格を越えることがなく、インバータを停止し
なくてもよくなり、地絡発生時においても、巻線形誘導
機の二次電流を継続して流すことができ、もって一次電
流の交流分減少がなくなり、特別に高価で大型の直流し
ゃ断器を用いることなく、小形で安価な交流しゃ断器で
地絡電流を確実にしゃ断することができる。
【0173】さらにまた、請求項6に対応する発明によ
れば、上記請求項1または請求項2に対応する発明の可
変速発電電動機の制御装置において、上記請求項1また
は請求項2に対応する発明の可変速発電電動機の制御装
置と同様の作用効果を奏することができるのに加えて、
上記請求項4および請求項5に対応する発明の可変速発
電電動機の制御装置とそれぞれ同様の作用効果を奏する
ことができる、すなわち地絡発生中において、仮想の系
統電圧位相により位相制御を継続することができ、かつ
すべりが大きい運転状態におけるインバータへの電力の
流れ込みによる直流電源電圧の上昇を抑えることができ
るため、過電圧保護によるインバータ停止を回避してイ
ンバータ運転を継続することができ、かつd軸二次電流
指令値を増加させて一次電流の交流成分を増幅するた
め、地絡電流の零クロスがより一層得られ易くなり、特
別に高価で大型の直流しゃ断器を用いることなく、小形
で安価な交流しゃ断器で地絡電流をしゃ断することがで
き、直流しゃ断を回避することができる。
【0174】以上により、電力系統の地絡発生時のイン
バータ停止を回避し、インバータの継続運転を可能とし
て、インバータ停止による地絡電流の交流分減少化を回
避し、一次短絡電流を零クロスさせて、小型でかつ安価
な交流しゃ断器で地絡電流をしゃ断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による可変速発電電動機の制御装置にお
ける位相制御回路の第1の実施形態を示すブロック図。
【図2】同第1の実施形態の可変速発電電動機の制御装
置における作用効果を説明するための図。
【図3】本発明による可変速発電電動機の制御装置にお
ける位相制御回路の第2の実施形態を示すブロック図。
【図4】本発明による可変速発電電動機の制御装置にお
ける位相制御回路の第3の実施形態を示すブロック図。
【図5】本発明による可変速発電電動機の制御装置にお
ける位相制御回路の第4の実施形態を示すブロック図。
【図6】本発明による可変速発電電動機の制御装置にお
ける位相制御回路の第5の実施形態を示すブロック図。
【図7】本発明による可変速発電電動機の制御装置にお
ける位相制御回路の第6の実施形態を示すブロック図。
【図8】可変速揚水発電電動機の制御装置の構成例を示
す回路図。
【図9】可変速発電電動機の制御装置における従来の位
相制御回路の構成例を示すブロック図。
【図10】従来の位相制御回路の動作を説明するための
図。
【符号の説明】
1…巻線形誘導機、 2…しゃ断器、 3…電力系統、 4…インバータ、 1D〜6D…ダイオード、 1G〜6G…GTO素子、 5…コンデンサ、 6…直流電源、 7D〜12D…ダイオード、 7G〜12G…GTO素子、 7…変圧器、 8…系統電圧位相検出器、 9…回転子位相検出器、 10…地絡検出器、 11…インバータ制御装置、 12…二次電流制御器、 13G…GTO素子、 13…放電抵抗器、 22…減算器、 31…減算器、 32…微分器、 33…比例積分器、 34…積分器、 35…切り換え器、 41…系統電圧角速度検出器、 42…切り換え器、 43…積分器、 44…乗算器、 45…加算器、 51…回転子角速度検出器、 52…減算器、 55,56…乗算器、 57…切り換え器、 58…切り換え器、 61,62,63,64…符号判定器、 65,66…論理積演算器、 67…論理和演算器、 68…乗算器、 69…切り換え器、 81…系統電圧位相検出器。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統に一次巻線が接続された巻線形
    誘導機の二次巻線の二次電流を制御する可変速発電電動
    機の制御装置において、 前記電力系統の系統電圧位相を検出する系統電圧位相検
    出手段と、 前記巻線形誘導機の回転子位相を検出する回転子位相検
    出手段と、 前記系統電圧位相検出手段の出力と前記回転子位相検出
    手段の出力とに基づいて、前記巻線形誘導電動機の一次
    電圧が系統電圧と同期する電圧となる二次電流の位相基
    準を決定する二次電流位相演算手段と、 前記二次電流位相演算手段により決定された二次電流の
    位相基準に基づいて、前記巻線形誘導機の二次電流の位
    相を制御する二次電流制御手段と、 前記電力系統で地絡が発生したことを検出する地絡検出
    手段と、 微分手段、この微分手段の出力を比例積分する比例積分
    手段、この比例積分手段の出力を積分する積分手段を有
    し、かつ位相帰還値である前記積分手段の出力と前記系
    統電圧位相検出手段の出力との差出力を前記微分手段の
    入力とするように構成されたPLL制御手段とを備え、 前記電力系統で地絡が発生した場合に、前記地絡検出手
    段の出力によって前記比例積分器の出力を地絡発生直前
    の値に保持し、 前記地絡発生中は、前記二次電流位相演算手段への入力
    を、前記系統電圧位相検出手段の出力から、前記PLL
    制御手段の位相帰還値に切り換えて、巻線形誘導機の二
    次電流の制御を行なうようにしたことを特徴とする可変
    速発電電動機の制御装置。
  2. 【請求項2】 電力系統に一次巻線が接続された巻線形
    誘導機の二次巻線の二次電流を制御する可変速発電電動
    機の制御装置において、 前記電力系統の系統電圧位相を検出する系統電圧位相検
    出手段と、 前記巻線形誘導機の回転子位相を検出する回転子位相検
    出手段と、 前記系統電圧位相検出手段の出力と前記回転子位相検出
    手段の出力とに基づいて、前記巻線形誘導電動機の一次
    電圧が系統電圧と同期する電圧となる二次電流の位相基
    準を決定する二次電流位相演算手段と、 前記二次電流位相演算手段により決定された二次電流の
    位相基準に基づいて、前記巻線形誘導機の二次電流の位
    相を制御する二次電流制御手段と、 電力系統で地絡が発生したことを検出する地絡検出手段
    と、 前記電力系統の系統電圧角速度を検出する系統電圧角速
    度検出手段と、 前記系統電圧角速度検出手段の出力を積分する積分手段
    と、 前記系統電圧角速度検出手段の出力に定数を掛ける乗算
    手段と、 前記系統電圧位相検出手段の出力と前記積分手段の出力
    と前記乗算手段の出力とを加算する加算手段とを備え、 前記電力系統で地絡が発生した場合に、前記地絡検出手
    段の出力によって前記系統電圧位相検出手段の出力およ
    び前記系統電圧角速度検出手段の出力を地絡発生直前の
    値に保持し、 前記地絡発生中は、前記二次電流位相演算手段への入力
    を、前記系統電圧位相検出手段の出力から、前記系統電
    圧位相検出手段の保持出力と前記系統電圧角速度検出手
    段の保持出力を積分した値と前記系統電圧角速度検出手
    段の保持出力に地絡検出時刻と地絡検出直前の時刻との
    時間差を掛けた位相補正値とを加えた値に切り換えて、
    巻線形誘導機の二次電流の制御を行なうようにしたこと
    を特徴とする可変速発電電動機の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1または請求項2に記載の可
    変速発電電動機の制御装置において、 q軸二次電流指令値を増加させるq軸乗算手段と、 d軸二次電流指令値を増加させるd軸乗算手段とを付加
    し、 前記地絡発生中は、前記地絡検出手段の出力によって前
    記q軸乗算手段およびd軸乗算手段の各出力を前記二次
    電流制御手段へ入力するように切り換えて、巻線形誘導
    機の二次電流の絶対値を増加させるようにしたことを特
    徴とする可変速発電電動機の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1または請求項2に記載の可
    変速発電電動機の制御装置において、 d軸二次電流指令値を増加させるd軸乗算手段を付加
    し、 前記地絡発生中は、前記地絡検出手段の出力によって前
    記d軸乗算手段の出力を前記二次電流制御手段へ入力す
    るように切り換えて、巻線形誘導機の二次電流の絶対値
    を増加させるようにしたことを特徴とする可変速発電電
    動機の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項1または請求項2に記載の可
    変速発電電動機の制御装置において、 前記電力系統の系統電圧角速度を検出する系統電圧角速
    度検出手段と、 前記巻線形誘導機の回転子角速度を検出する回転子角速
    度検出手段と、 前記系統電圧角速度検出手段の出力と前記回転子角速度
    検出手段の出力とを減算する減算手段と、 前記減算手段の出力、q軸二次電流指令値が、正である
    か負であるかを判定する符号判定手段とを付加し、 前記地絡発生中は、前記減算手段の出力が負でかつ前記
    q軸二次電流指令値が正である場合、または前記減算手
    段の出力が正でかつ前記q軸二次電流指令値が負である
    場合に、前記地絡検出手段の出力によって前記q軸二次
    電流指令値を減少させて前記二次電流制御手段へ入力す
    るように切り換えるようにしたことを特徴とする可変速
    発電電動機の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記請求項1または請求項2に記載の可
    変速発電電動機の制御装置において、 d軸二次電流指令値を増加させるd軸乗算手段と、 前記電力系統の系統電圧角速度を検出する系統電圧角速
    度検出手段と、 前記巻線形誘導機の回転子角速度を検出する回転子角速
    度検出手段と、 前記系統電圧角速度検出手段の出力と前記回転子角速度
    検出手段の出力とを減算する減算手段と、 前記減算手段の出力、q軸二次電流指令値が、正である
    か負であるかを判定する符号判定手段とを付加し、 前記地絡発生中は、前記地絡検出手段の出力によって前
    記d軸乗算手段の出力を前記二次電流制御手段へ入力す
    るように切り換えて、巻線形誘導機の二次電流の絶対値
    を増加させると共に、 前記減算手段の出力が負でかつ前記q軸二次電流指令値
    が正である場合、または前記減算手段の出力が正でかつ
    前記q軸二次電流指令値が負である場合に、前記地絡検
    出手段の出力によって前記q軸二次電流指令値を減少さ
    せて前記二次電流制御手段へ入力するように切り換える
    ようにしたことを特徴とする可変速発電電動機の制御装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000134996A (ja) * 1998-10-22 2000-05-12 Hitachi Ltd 可変速発電電動機システム
JP2003521211A (ja) * 2000-01-28 2003-07-08 ニューエージ インターナショナル リミテッド Ac電力発電装置
JP2018050446A (ja) * 2016-09-15 2018-03-29 株式会社東芝 二重給電交流機の制御装置および制御方法
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