JP2584209Y2 - 鍛造ワークの把持装置 - Google Patents

鍛造ワークの把持装置

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JP2584209Y2
JP2584209Y2 JP1992051907U JP5190792U JP2584209Y2 JP 2584209 Y2 JP2584209 Y2 JP 2584209Y2 JP 1992051907 U JP1992051907 U JP 1992051907U JP 5190792 U JP5190792 U JP 5190792U JP 2584209 Y2 JP2584209 Y2 JP 2584209Y2
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gripping
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和教 本田
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株式会社奈和精機製作所
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、主として鍛造される円
筒状のワークを把持して、ワーク供給部から鍛造機の下
側ダイス等のワーク台の所定位置にワークをセットし、
そして、鍛造後のワークを鍛造機のワーク台から取り除
くために使用される把持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の把持装置の把持爪部分の
拡大平面図を示しており、左右1対のアーム43は、図
示しない支軸に回動自在に支持されて、支軸回りに矢印
方向に開閉するようになっている。各アーム43の先端
部にはそれぞれ把持爪44が固着されており、各把持爪
44には、それぞれ対向するV字状の凹部45が形成さ
れている。これにより、円筒状のワークWを、P1,P
2,P3,P4の4点支持により、把持するようになっ
ている。鍛造作業においては、ワークWは、鍛造機によ
り押し広げられるため、鍛造前においては、たとえば、
図8のように直径D1であったものが、鍛造後において
は、図9のように大きな直径D2に変化しており、この
ように直径が鍛造工程の前後で変化するワークWに対し
て、同一の把持装置で把持することになる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】鍛造作業場は、ワーク
が高温に加熱されていることにより、非常に高温雰囲気
であり、しかも、鍛造工程の前後で直径が変化するワー
クを同一の把持装置で把持する必要があり、このような
条件下で把持装置を作動させるため、ワークを把持する
際に、アーム相互間で前後方向のずれが生じる場合が多
い。このようなずれがあると、上記のようなV字状凹部
45同士の把持構造では、図8あるいは図9に仮想線で
示すように、点P1と点P4の2点支持となってしま
い。ワークWの把持状態が非常に不安定になる。本考案
は、たとえ、両アーム相互間でずれが生じていても、安
定してワークを把持できる把持装置を提供することを目
的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案は、ワーク把持爪14を有する1対のアーム1
3を開閉自在に備え、把持爪間で円筒状鍛造ワークWを
把持し、鍛造機内への供給及び鍛造機からの取出しを行
う鍛造ワークの把持装置において、一方のアーム13の
把持爪14にV字状凹部30を形成し、他方のアーム1
3の把持爪14に、上記凹部30に対向する凸部31を
形成し、円筒状ワークの円筒面を、凹部の2点と凸部の
1点の3点支持状態で把持するようにしていることを特
徴としている。
【0005】
【作用】適宜の駆動機構で両アームを回動することによ
り、両把持爪間を開閉し、一方の把持爪のV状凹部と、
他方の把持爪の凸部との、3点支持により、円筒状ワー
クの外周面を把持する。
【0006】
【実施例】図3は、本考案を適用した鍛造ワークの把持
装置の側面図を示しており、この図3において、鍛造機
1は、プレス式の鍛造機であって、ベース2上に、ワー
クWを載置するためのワーク台(下側ダイス)3が固定
され、ヘッド5のプランジャ6に、上側ダイス7が装着
され、上側ダイス7を下降させることにより、ワークW
を高押圧力で成形するようになっている。鍛造機1の配
置側を前側と仮定すると、鍛造機1の後側にワーク供給
台10が配置され、さらにその後側の取付台11上に、
ワーク把持装置Tが配置されている。
【0007】ワーク把持装置Tは、前端部に把持爪14
を有する1対のアーム13と、該アーム13を左右に開
閉するためのカム機構15と、アーム13を、鍛造機1
に対して接近あるいは離反移動させるためのアーム支持
用スライド台16と、スライド台16を移動するための
移動用エアシリンダ20と、スライド板23を移動する
ためのカム用エアシリンダ25等から構成されている。
取付台11上には、前後方向に延びる左右1対のガイド
レール19が敷設されると共にその後方に上記移動用エ
アシリンダ20が配置され、上記アーム支持用スライド
台16は、ガイドレール19上にスライダ18を介して
載置されると共に移動用エアシリンダ20に連結され、
該エアシリンダ20の伸縮動作により、前後方向に水平
移動するようになっている。
【0008】アーム支持用スライド台16の上には、前
記レール19と平行な1対のカム操作用のレール21が
敷設されると共に後部に上記カム用エアシリンダ25が
設けられている。上記レール21上には、カム用スライ
ド板23がスライダ22を介して移動自在に載置され、
スライド板23は、スライド台16上に設けられたカム
用のエアシリンダ25に連結されている。
【0009】平面図を示す図1において、左右のアーム
13は、それぞれ垂直な支軸27に回動自在に支持され
ており、両支軸27は、左右方向に間隔をおいて配置さ
れると共にアーム支持用スライド台16に固定されてい
る。
【0010】カム機構15は、前記スライド板23と、
カム用エアシリンダ25と、左右1対のカム溝28と、
左右1対のカム用ピン29から構成されている。各カム
用ピン29は、各アーム13の後端部に上方に突出状に
形成されており、各カム溝28は、後方に行くに従い左
右間隔が狭くなるように左右対称の「ハ」の字形に、ス
ライド板23に形成され、それぞれ上記カム用ピン29
に係合している。
【0011】図4は、把持爪14の拡大平面図を示して
おり、各アーム13の前端部の把持爪14は、ボルト等
によりアーム13に着脱自在に固着されており、一方の
把持爪14には、V字状凹部30が形成され、他方の把
持爪14には、上記V字状凹部30に対向する半円形凸
部31が形成され、円筒状のワークWに対して、V字状
凹部30の各辺上の2点P1,P2と、凸部31の略頂
点に相当する1点P5が当接し、上記3点で支持するよ
うになっている。
【0012】図6は、図4のVI−VI断面図を示してお
り、把持爪14の凹部30及び凸部31の各把持面に
は、上下方向幅の中間部に、円弧形溝32が形成されて
おり、これにより、ワークWを一層確実に掴むことがで
きるようにしている。
【0013】次に動作を説明する。図1の状態から、カ
ム用エアシリンダ25を伸長してアーム支持用スライド
台16上で、スライド板23を前進させることにより、
カム溝28のカム作用により、両ピン29間を左右均等
に縮め、それにより、両アーム13を開方向に回動し
て、把持爪14間を開く。反対に、カム用エアシリンダ
25を収縮して、スライド板23を後退させることによ
り、カム溝28の作用により、両ピン29間を左右均等
に広げ、それにより、両アーム13を閉方向に回動し
て、把持爪14間を閉じ、V字状凹部30の2点P1,
P2と凸部31の1点P5により、3点支持状態で、ワ
ークWを把持する。また、図3において、移動用エアシ
リンダ20を伸長することにより、スライド台16を前
進させて把持爪14部分をワーク台3位置に移動し、反
対に、移動用エアシリンダ20を収縮することにより、
スライド台16を後退して、把持爪14部分をワーク供
給台10位置に移動する。
【0014】鍛造作業により、ワークWの外径は、図4
のように、直径D1の鍛造加工前の大きさから、図5で
示す直径D2の大きさに変形するが、いずれの大きさの
場合でも、左右対称のカム溝28及びカム用ピン29の
カム作用により、確実に左右均等にアーム13を開閉
し、ワークWをしっかりを把持することができる。鍛造
作業中に、たとえ、両アーム13相互間で、前後方向に
ずれが生じていても、3点支持構造であることにより、
安定状態で把持することができる。
【0015】
【別の実施例】(1)図7のように、凸部31の形状
を、四角形状に形成することもできる。
【0016】
【考案の効果】以上説明したように本考案は、ワーク把
持爪14を有する1対のアーム13を開閉自在に備え、
把持爪14間で鍛造ワークWを把持する把持装置におい
て、一方のアーム13の把持爪14にV字状の凹部30
を形成し、他方のアーム13の把持爪14に、上記凹部
30に対向する凸部31を形成し、概ね円筒状のワーク
Wに対して凹部30の2点と凸部31の1点とにより3
点支持状態で把持するようにしているので、両アーム1
3相互間で、前後方向にずれが生じていても、3点支持
構造であることにより、安定状態でワークWを把持する
ことができ、把持性能が向上する。特に、鍛造作業場で
の高温雰囲気という悪条件及び鍛造前後でワーク直径が
大きく変化するという条件において、その効果は顕著で
ある。すなわち、円筒状鍛造ワークは鍛造前と鍛造後で
はその直径が変化し、かつ、鍛造ワークの把持装置は、
高温雰囲気の厳しい環境で使用するので、熱やワーク重
量によるたわみによって取付寸法に狂いが生じてくる
が、そのような直径の変化あるいは取付寸法の変化にも
かかわらず、3点支持構造としていることにより、常に
安定した状態で円筒状ワークを把持することができるの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案を適用したワーク把持装置の平面図で
ある。
【図2】 アームが開いている状態を示す図1と同じ装
置の平面部分図である。
【図3】 図1の側面図である。
【図4】 鍛造前のワークを把持している状態を示す把
持爪の拡大平面図である。
【図5】 鍛造後のワークを把持している状態を示す把
持爪の拡大平面図である。
【図6】 図4のVI−VI断面図である。
【図7】 別の実施例の拡大平面図である。
【図8】 鍛造前のワークを把持している状態を示す従
来例の拡大平面図である。
【図9】 鍛造後のワークを把持している状態を示す従
来例の拡大平面図である。
【符号の説明】
1 鍛造機 13 アーム 14 把持爪 30 V字状凹部 31 凸部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワーク把持爪14を有する1対のアーム
    13を開閉自在に備え、把持爪間で円筒状鍛造ワークW
    を把持し、鍛造機内への供給及び鍛造機からの取出しを
    行う鍛造ワークの把持装置において、一方のアーム13
    の把持爪14にV字状凹部30を形成し、他方のアーム
    13の把持爪14に、上記凹部30に対向する凸部31
    を形成し、円筒状ワークの円筒面を、凹部の2点と凸部
    の1点の3点支持状態で把持するようにしていることを
    特徴とする鍛造ワークの把持装置。
JP1992051907U 1992-07-23 1992-07-23 鍛造ワークの把持装置 Expired - Lifetime JP2584209Y2 (ja)

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JPH0686842U JPH0686842U (ja) 1994-12-20
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