JP2583667B2 - 作業車の走行変速構造 - Google Patents

作業車の走行変速構造

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JP2583667B2
JP2583667B2 JP2327829A JP32782990A JP2583667B2 JP 2583667 B2 JP2583667 B2 JP 2583667B2 JP 2327829 A JP2327829 A JP 2327829A JP 32782990 A JP32782990 A JP 32782990A JP 2583667 B2 JP2583667 B2 JP 2583667B2
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治男 馬場
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、走行用の変速装置と前後進の切換装置とを
備えた作業車の走行変速構造に関する。
〔従来の技術〕
農用トラクタや歩行型のバインダー等の作業車におい
ては、1本の変速レバーにて走行用の変速装置と前後進
の切換装置とを同時に操作できるように構成しているも
のがあり、その構造として次のようなものがある。
つまり、左右一対の第1操作アームと第2操作アーム
とを、変速レバーを間に挟んで対向配置し、変速レバー
を左右に操作すると、この変速レバーが第1又は第2操
作アームに係合可能、且つ、切換装置が前進側又は後進
側に切り換え操作されるように連係する。そして、変速
装置と第1操作アームとを連係機構により連動連結する
と共に、この変速装置と第2操作アームとを別の連係機
構により連動連結した構造である。
以上の構造により、変速レバーを左右に操作して例え
ば第1操作アームに係合させると、切換装置が前進側に
操作されるのであり、この状態で例えば変速レバーを前
方に操作していくと、第1操作アームが一緒に操作され
て変速装置が高速側に操作されて行くのである。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述の構造では第1操作アームが前進時の変速用に用
いられており、第2操作アームが後進時の変速用に用い
られる。従って、第1操作アームと変速装置との間に設
けられている連係機構と同様の連係機構が、第2操作ア
ームと変速装置との間にも設けられることになる。
このように、前進用及び後進用の2組の連係機構が備
えられている為に、構造の簡素化と言う面で改良の余地
があった。
本発明は、以上のような走行用の変速装置と前後進の
切換装置とを1本の変速レバーにて操作する構造の簡素
化を図ることを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の特徴は以上のような作業車の走行変速構造に
おいて、次のように構成することにある。つまり、 左右一対の第1操作アームと第2操作アームとを、変
速レバーを間に挟んで対向配置し、変速レバーを左右に
操作すると、この変速レバーが第1又は第2操作アーム
に係合可能、且つ、切換装置が前進側又は後進側に切り
換え操作されるように連係すると共に、第1操作アーム
と変速装置とを連係機構により機械的に連動連結し、第
2操作アームの動作を第1操作アームに伝達する連動機
構を第1及び第2操作アームに亘って取り付け、変速レ
バーを第1操作アームに係合させて前方又は後方に操作
自在、且つ、変速レバーを第2操作アームに係合させて
前方又は後方に操作自在に構成している。
〔作 用〕
前述のように構成すると、例えば変速レバーを中立位
置にて左に操作すると、変速レバーが第1操作アームに
係合し切換装置が前進側に操作されるとする。この場
合、変速レバーを前方又は後方に操作すれば、走行用の
変速装置が高速側に操作されて機体は前進して行く。
この構成で逆に変速レバーを中立位置にて右に操作す
ると、変速レバーが第2操作アームに係合し切換装置が
後進側に操作される。この状態で変速レバーを前方又は
後方に操作すると、第2操作アームが操作されこの動作
が連動機構により第1操作アームに伝達される。
これにより、第1操作アームが操作されて走行用の変
速装置が高速側に操作されて機体は後進して行くのであ
る。このように、前進の操作時でも後進の操作時でも、
第1操作アームに連結されている1組の連係機構によ
り、走行用の変速装置の操作が行えるのである。
〔発明の効果〕
以上のように、1本の変速レバーにて走行用の変速装
置及び前後進の切換装置を操作するものにおいて、この
変速装置用の連係機構を従来2組であったものを1組で
よいように構成することができて、構造の簡素化を図る
ことができた。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1、2、3図は作業車の一つである歩行型のバイン
ダーにおいて、変速レバー(1)付近の構造を示してお
り、軸芯(P1)周りに円筒部材(2)が回動自在に支持
されると共に、この円筒部材(2)の軸芯(P2)周りに
変速レバー(1)が揺動操作自在に支持されている。
この軸芯(P1)周りには別の円筒部材(5)が回動自
在に支持されており、この円筒部材(5)に正面視L字
状の第1操作アーム(3)が固定されている。この第1
操作アーム(3)の上端には、変速レバー(1)が係入
可能な凹部(3a)が設けられており、走行用の変速装置
(図示せず)と第1操作アーム(3)とが連係ロッド
(4)(連係機構に相当)により連動連結されている。
この変速装置はテーパーコーンを用いた無段変速型式で
ある。そして、この第1操作アーム(3)を変速装置の
中立位置(N)にて保持するボール式のデテント機構
(6)が設けられている。
この第1操作アーム(3)の反対側には、軸芯(P1
周りに別の円筒部材(7)が回動自在に支持されてお
り、この円筒部材(7)に第2操作アーム(8)が固定
されている。この第2操作アーム(8)の上端には変速
レバー(1)が係入可能な凹部(8a)が設けられてお
り、第2操作アーム(8)を変速装置の中立位置(N)
にて保持するボール式のデテント機構(6)が設けられ
ている。
そして、別位置の軸芯(P3)周りに支持軸(9)が回
動自在に支持されており、支持軸(9)に第1アーム
(10)が固定されている。これに対し、第2操作アーム
(8)にローラー(11a)付きのピン(11)が固定さ
れ、このピン(11)が第1アーム(10)の長孔(10a)
に挿入されている。さらに、支持軸(9)に固定された
第2アーム(12)と、第1操作アーム(3)と亘って連
係部材(13)が架設連結されている。
レバーガイド(14)の軸芯(P4)周りに支持軸(15)
が回動自在に支持されると共に、この支持軸(15)の下
部に固定された操作アーム(16)と前後進の切換装置
(図示せず)とが、連係ロッド(17)により連係連結さ
れている。
支持軸(15)の上部には操作部(18)が固定されてい
る。この操作部(18)には第4図に示すように、U字状
の凹部(18a)が設けられ、この凹部(18a)の紙面下側
よりアーム部(18b)が延出されると共に、凹部(18a)
の紙面上側にもアーム部(18c)が形成されている。
第4図に示す状態は変速レバー(1)を走行用の変速
装置の中立位置(N)に位置させている状態である。そ
して、この中立位置(N)にて変速レバー(1)を紙面
下方に操作して第1操作アーム(3)の凹部(3a)に係
入した状態である。この状態で変速レバー(1)が操作
部(18)の凹部(18a)に係入しており、操作部(18)
により切換装置が前進側に操作されている状態である。
この状態で変速レバー(1)をガイド孔(19)に沿って
紙面左方(前方に相当)に操作して行くと、第1操作ア
ーム(3)が第3図において反時計方向に揺動操作され
て走行用の変速装置が前進の高速側に操作されて行く。
この場合、このガイド孔(19)において、その前進側
の略全ストロークに亘る長さを操作部(18)のアーム部
(18b)が備えており、さらに切換装置が前後進の中立
位置側に付勢されているので(第4図に示す状態では前
進側に位置する操作部(18)を紙面時計方向に揺動させ
るように付勢力が作用)、第4図において変速レバー
(1)をガイド孔(19)に沿って紙面左方に操作する
と、アーム部(18b)が変速レバー(1)に接当して保
持される状態となる。これにより、操作部(18)及び切
換装置が前進側に保持される。
第4図に示す状態から変速レバー(1)をガイド孔
(19)に沿って紙面上方に操作すると、第1操作アーム
(3)がデテント機構(6)により中立位置(N)に保
持された状態で、操作部(18)が紙面時計方向に揺動操
作され切換装置が後進側に操作される。この場合、第2
操作アーム(8)がデテント機構(6)により中立位置
(N)に保持されているので、変速レバー(1)が支障
なく第2操作アーム(8)の凹部(8a)に係入するので
ある。
その後、変速レバー(1)をガイド孔(19)に沿って
紙面右方(後方に相当)に操作すると、操作部(18)が
後進側に保持された状態で、第2操作アーム(8)が第
3図において、時計方向に揺動操作される。この場合、
第2操作アーム(8)の動作により支持軸(9)が反時
計方向に回動操作されて、第1操作アーム(3)が前進
時と同様に第3図の反時計方向に揺動操作される。これ
により、変速装置が高速側に操作されて行くのである。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする
為に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構
造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る作業車の走行変速構造の実施例を示
し、第1図は変速レバーの基部付近の背面図、第2図は
変速レバーの基部付近の平面図、第3図は変速レバーの
基部付近の側面図、第4図は変速レバーのガイド孔及び
操作部の平面図である。 (1)……変速レバー、(3)……第1操作アーム、
(4)……連係機構、(8)……第2操作アーム。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行用の変速装置と前後進の切換装置とを
    備えた作業車の走行変速構造であって、 左右一対の第1操作アーム(3)と第2操作アーム
    (8)とを、変速レバー(1)を間に挟んで対向配置
    し、前記変速レバー(1)を左右に操作すると、この変
    速レバー(1)が前記第1又は第2操作アーム(3),
    (8)に係合可能、且つ、前記切換装置が前進側又は後
    進側に切り換え操作されるように連係すると共に、前記
    第1操作アーム(3)と前記変速装置とを連係機構
    (4)により機械的に連動連結し、前記第2操作アーム
    (8)の動作を第1操作アーム(3)に伝達する連動機
    構を第1及び第2操作アーム(3),(8)に亘って取
    り付け、前記変速レバー(1)を第1操作アーム(3)
    に係合させて前方又は後方に操作自在、且つ、前記変速
    レバー(1)を第2操作アーム(8)に係合させて前方
    又は後方に操作自在に構成している作業車の走行変速構
    造。
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