JP2583580B2 - 溶融金属浴用部材の製造方法 - Google Patents

溶融金属浴用部材の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、溶融金属浴用部材の製造方法に関し、特に
溶融亜鉛や溶融アルミニウムまたはこれらの溶融合金、
さらには溶融錫などに対して優れた耐侵食性および剥離
性を示す溶融非鉄金属めっき浴用部材の製造方法に関す
る提案である。
〔従来の技術〕
一般に、自動車や土木、建築資材用の耐熱,耐食部材
などとして用いられる溶融亜鉛めっきあるいは溶融アル
ミニウムめっき鋼板は、大部分が主として連続溶融めっ
き処理によって製造されている。
かかる連続溶融めっき処理装置には、溶融金属中に浸
漬される浸漬ロール、溶融金属表面近傍に配設されるめ
っきロールやスナップロール、あるいはこれらのロール
を通過した後のめっき鋼板をガイドするガイドロール
(トップロール)などが配設されている。さらに、溶融
金属中から引き上げられた鋼板に付着している溶融金属
の量を制御するものとして、めっき浴上の通板材に沿っ
て高圧の窒素ガスを吹き付ける噴射ノズルが取付けられ
たものがある。
これらのロールおよび噴射ノズルは、溶融金属中に浸
漬されているか、溶融金属が飛散して付着するか、ある
いは溶融金属を被覆した高温の鋼板と接触するため、次
に示すような性能、すなわち、溶融金属による侵食が
起こりにくいこと、通板する鋼板と接触しても摩耗し
にくいこと、付着した溶融金属の剥離ならびに保守点
検が容易なこと、ロールとしての寿命が長いこと、
低コストであること、が要求される。
これらの要求に応えられる「めっき浴用部材」の提供
を目的とした従来技術としては、ロール表面にJIS H8
303(1976)制定の自溶合金を溶射したもの、特開昭6
1−117260号公報に開示のようなZrO2とAl2O3からなるセ
ラミック被覆層を施したもの、特公昭58−37386号公
報に開示のようなWC,CrC,TiCの1種または2種以上に対
し、NiやSiの如き熱間耐食性金属またはその酸化物を共
存させてなる0.1〜2.4mm厚さの表面被覆層を形成したロ
ールなどが提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記各従来技術については、例えば上記,従来技
術の場合、それ以前の無処理ロールに比べると寿命が長
くはなっているものの、2週間程度の使用によっては自
溶合金皮膜やセラミック皮膜が局部的に剥離し、これが
めっき鋼板表面に変色模様として転写される結果、商品
価値を甚だしく低下させるという欠点があった。
また、上記従来技術の場合、WC,CrC,TiCなどの炭化
物は要求に対しすぐれた耐侵食性を示すものの、炭化物
だけでは被覆層を形成できないため、これと共存させる
金属の種類によっては、それがたとえ熱間耐食性金属で
あっても甚だしく性能が低下し、実用に供し得ないとい
う欠点があった。ただ、この従来技術の場合、炭化物に
Coを混合させたサーメット材料については、溶融金属に
対して比較的良く耐えるが、それでも0.1mm以上の膜厚
を必要とし、これ以下では被覆の効果がないということ
を報告している。
さて、このような実情に鑑み、本発明者らは、先に特
願昭63−49846号において、高価なWC,Co系サーメット材
料の使用量を抑えた溶射薄膜を鋼材表面に被成した耐溶
融金属めっき用部材を提案した。先に提案した上記先行
技術については、被成したWC−Co皮膜は、気孔率が1.8
%以下で、溶射皮膜の厚さが0.04〜0.10mm未満の薄膜で
ある。従って、高温の溶融金属浴中へ浸漬した場合に
も、薄膜であるが故にロール母材と皮膜の熱膨張差に起
因する内部応力によるる皮膜剥離の危険が減少し、また
極めて経済的でもあって、所期の目標は十分に達成され
た。しかしながら、なお寿命の点で改善すべき余地を残
していた。
そこで、本発明者らは、その寿命の問題について、そ
の後さらに研究を続けた結果、溶融金属めっき浴用部材
としての一般的性能に優れるのは勿論、さらに長寿命型
の溶射皮膜を形成することの新たな技術を開発するに至
った。
〔課題を解決するための手段〕
本発明では、上述した先行提案技術の残された課題を
解決するため、次のような材料と処理方法に着目した。
まず、溶射材料については、セラミックス材料のなか
から特に耐溶融金属性に優れるものとして、硼化ジルコ
ニウム(ZrB2)及び硼化チタン(TiB2)に着目し、これ
らの硼化物をそれぞれ単体の溶射材料として用いる。
そして、これらの溶射材料は、実質的に酸素を含まな
い減圧雰囲気(非酸化性)下でプラズマ溶射することに
よって鋼材表面を被覆して保護皮膜とする。
部材表面にこのような保護皮膜を形成することによ
り、大気中での溶射の場合に見られる、硼化物が酸化
物へ変化することによる皮膜特性の劣化、皮膜中への
気孔の発生、部材表面との密着性不足、皮膜中に過
大な内部応力が発生することによる皮膜剥離現象、など
を阻止することができ、長寿命型皮膜の形成を実現する
ことができるのである。
〔作 用〕
以下に前述の如き材料および処理方法に想到するに至
った背景について記述し、併せて本発明製造方法の具体
的内容について説明する。
さて、我々の知る一般的な溶射法というのは、大気雰
囲気中で溶射するので、溶射材料は加熱溶融に伴って酸
化物となる。このようにして得られた酸化物を含む溶射
皮膜は、一般に、塑性変形しにくくかつ脆い酸化物粒子
を介して結合した堆積層であるため、上記粒子間には気
孔発生の主因である微少な空間が存在する。その結果、
このような溶射層は、その後加熱したとしても上記酸化
物粒子の存在が障害となって金属粒子どうしの相互融合
が阻害され、ポーラスな皮膜しかできない。
もちろんこれは金属材料を溶射した際の一般的な現象
であるが、非酸化物系のセラミックス,例えば炭化物,
硼化物,窒化物などを同じように大気中で溶射した場合
も同じように酸化物への変化があり、形成された溶射皮
膜はすべて酸化物との混合体となっているのが普通であ
る。
このために従来は、炭化物,硼化物あるいは窒化物が
有する固有の諸特性(高硬度,高耐摩耗性,高耐食性な
ど)を損なわずにこれを皮膜化することは困難とされて
いたのである。
そこで、本発明では、もともと卓越した特性を有する
非酸化物系セラミックスに着目すると同時に、なかでも
ZrB2およびTiB2の如き硼化物に着目し、これを溶射材料
とし、一方、溶射環境からは酸素を除いて低圧のアルゴ
ンガス雰囲気を用い、その中で被処理材をまず加熱、そ
の後ひきつづき同環境中にて溶射するという方法を開発
した。
本発明において、溶射材料として、ZrB2およびTiB2
如き硼化物を量好適例として選定した理由は、これら硼
化物は、他の非酸化物系セラミックス材料と同等の硬さ
を有する一方で、溶融亜鉛,溶融アルミニウムおよびこ
れらの溶融合金に殆んど侵食されないという性質を有す
るためである。
第1表に、かかるZrB2およびTiB2の一般的特性につい
て、主要な金属および非酸化物系セラミックス材料と対
比して示す。
上述のごとき溶射材料の溶射によって得られる溶射皮
膜は、酸化物を含まず、溶射材料そのものの性質を損な
わないばかりか、溶射粒子が相互に融合しやすいので、
無気孔な溶射層を形成するのに有効である。しかも、溶
射に先立って被処理材を予め加熱する場合には、そのロ
ール上に形成される溶射皮膜は内部応力が熱的に解放さ
れたものであるから、たとえ皮膜を厚くしても剥離する
ようなことが全くない。
つぎに、本発明の具体的な製造方法の詳細を説明す
る。
第1図は、本発明製造方法を実施する際に用いる装置
について示す。この図において、図示の符号1は溶射雰
囲気を画成するためのチャンバーである。このチャンバ
ー1には、排気用バルブ2、吸気用バルブ3が配設して
あり、またチャンバー1内のガスを吸引する真空ポンプ
4が、雰囲気ガス中の粉塵類を除去するためのマルチサ
イクロン5およびフィルター6を介して接続してある。
さらにこのチャンバー1には、内圧保持用のアルゴンガ
ス供給管7、コンダクターロールである被処理材冷却用
のアルゴンガス冷却管8、および溶射ロボットモータ冷
却のために用いるアルゴンガス冷却管9が取付けられて
いる。
上記チャンバー1内には、プラットフォーム10が設置
してあり、そのプラットフォーム10上には、溶射ロボッ
ト11と回転駆動装置12が設置してあり、その回転駆動装
置12には被処理材(コンダクターロール)13が取付けら
れる。そして、この被処理材13に対しては、温度計測用
の熱電対14が、また溶射ロボット11の先端部には溶射ガ
ン15がそれぞれ取付けてあり、いずれもチャンバー1の
外から制御できるように構成してある。前記溶射ガン15
には、雰囲気調整も考慮しプラズマ発生ガスとしてアル
ゴン,水素,窒素などの非酸化性ガス類を用いる。そし
て、この溶射ガン15と被処理材13とは、チャンバー外に
て電気的に接続することによって、必要に応じて極性が
変えられるようにしてある。
次に、上記装置を使って硬質の耐食,耐摩耗溶射材料
を溶射被覆する方法について具体的に説明する。
(1) チャンバー1に取付けられている吸・排気用バ
ルブ2,3およびアルゴンガス供給管7を閉とした後、真
空ポンプ4を作動させてチャンバー1内の空気を系外に
排出し、内圧を1×10-2〜10-3mbr(ミリバール)とす
る。
(2) 次に、アルゴンガス供給管7を開とし、チャン
バー1内に内圧:60mbr程度の希薄なアルゴンガス雰囲気
を構成する。
(3) その後、再び真空ポンプ4を作動させてチャン
バー1内のアルゴンガス圧力を20mbrとした後、溶射ガ
ン15を作動させてプラズマアークを発生させると共にそ
のアークの先端を被処理材の表面近傍へもって行き、該
被処理材を加熱する。
(4) この被処理材の加熱は、外部電源の接続を、溶
射ガン15の方を陰極とし被処理材13の方を陽極として、
プラズマアークを被処理材13の表面を数回掃走させるこ
とにより行う。この処理によって被処理材13の表面は清
浄化されるとともに加熱、昇温され、被処理材13の予熱
が果たされる。予熱の温度は、通常500〜900℃が適温で
あるが、材質の機械的性質に悪影響を与えない限り任意
に選択できる。
(5) なお、前記工程(3)と(4)の処理時、冷却
用のアルゴンガス供給管7は開とし、熱電対によって指
示される温度を監視しながら被処理材13が過熱されない
ように制御する。もっとも、たとえ過熱されても雰囲気
中には酸素が含まれていないため該被処理材13が酸化さ
れるおそれはないが、過熱による基質の冶金的変化を少
なくする意味で上記温度制御は必要である。
(6) 被処理材13の表面を清浄にするとともに予熱を
完了したら、再びアルゴンガス供給管7を開としてチャ
ンバー1内の圧力を200mbrとする。
(7) その後、溶射ガン15の極性を陰極から陽極へ、
また被処理材13の方を陽極から陰極へそれぞれ切換え、
硬質溶射材料を被処理材13の表面へ所定の厚さに溶射す
る。
このように、非酸化性雰囲気下で被覆形成した溶射皮
膜は、雰囲気中に酸素がないため酸化物をほとんど含ま
ず、無気孔で緻密な状態を示すので、耐溶融亜鉛侵食性
に優れた皮膜となる。
次いで、上溶射皮膜を一層緻密なものにするために、
本発明ではさらに、次のような処理を行う。
(8) (7)の処理後、溶射材料の供給を中止してプ
ラズマアークだけを発生させ、これを再び溶射加工面へ
近づけて生成した溶射皮膜を加熱溶融させる。
(9) 溶射皮膜を厚くするには、(7)の処理のみを
繰返すことによって溶射厚さを大としてもよいが、
(7)と(8)の両工程を交互に繰返してもよい。ま
た、上記(8)の処理後に最後に(7)の溶射処理を施
して、そこで終わる溶射皮膜にしてもよい。
(10) (8)または(9)の処理が終了すれば、真空
ポンプ4と供給アルゴンガス量を調整して、チャンバー
1内のガス圧力を10mbr程度とした後、再びアルゴンガ
スをチャンバー1内に導入して100mbr圧力とし、このま
まの状態で30〜60分間放置する。
この処理中は常に真空ポンプ4を動かし、新しいアル
ゴンガスを外部から供給しているため、被処理材13の温
度は次第に低下してくる。
(11) 30〜60分間放置後、アルゴンガス供給量を大と
し、大気圧程度にするとともに真空ポンプ4の運転を中
止する。次いで、吸気用バルブ3および排気用バルブ2
を開として、大気とチャンバー1内の圧力差がなくなっ
たことを確認してから該チャンバー1の蓋を開き、被処
理材13を外に取り出す。
このように、各工程を経て被処理材表面に形成された
溶射皮膜は、粒子間および基材との結合力が非常に大き
く、10〜20mmに達する厚膜の形成も可能である。
〔実施例〕
実施例1 第2図に、この実施例に用いた連続溶融亜鉛めっき装
置を示す。図において、亜鉛めっき用鋼板21は、デフレ
クターロール22を経て鋼製のめっき槽23の溶融亜鉛24中
に導入浸漬され、めっき槽23のほぼ中央部に設けられて
いるシンクロール25によって浴中で方向を変えた後、ス
ナップロール26と接触しながら亜鉛浴中から引上げられ
る。この亜鉛浴上には、加圧(0.5〜10kg/cm2)された
窒素ガスを吹きつけるための噴射ノズル27が設けてあ
り、めっき鋼板の表裏面に窒素を吹きつけて余分な溶融
亜鉛を取り除いて所定の付着量に制御する。その後、め
っき鋼板はサポートロール28を経て次工程へ送られる。
さて、この実施例では、次に示す部材に本発明の方法
を適用する一方、同質,同組成の材料を用いて大気中で
プラズマ溶射したものを比較例とした。
シンクロール(ロール材質JIS G3445(1983)STKM13
A) スナップロール(ロール材質 同 上) サポートロール(ロール材質 同 上) 噴射ノズル(ノズル材質SUS 304) 溶融亜鉛めっき浴温度:470〜480℃ めっき用鋼板:厚0.35mm×幅800mm 溶射材料:ZrB2、TiB2 第2表は、連続めっき処理を20日間実施した後の各部
材の表面を観察した結果を示したものである。
なお、各ロール基材表面への溶射材料(ZrB2,TiB2
の被覆方法は、上述した本発明にかかる溶射被覆工程
(1)〜(11)と同じ条件,即ちプラズマアーク前加熱
−溶射−プラズマ後加熱の条件に従って行った。ただ
し、皮膜の肥厚化は(7),(8)の処理を繰り返す方
法で行った。
つまり、この実施例は、ロール基材をまずプラズマア
ークによって前加熱をし、次いで前記溶射材料をプラズ
マ溶射して溶射皮膜を形成し、引き続きプラズマアーク
による該溶射皮膜の後加熱を行う一連の処理を、プラズ
マ低圧非酸化性雰囲気中で実施したものである。
この結果から明らかなように、本発明例ではいずれの
部材の場合も健全な状態を示し、全く異常は認められな
かった。これに対し、比較例の場合は、シンクロール
では65%、スナップロール48%、サポートロールで
も12%程度の面積が剥離していた。
次に、溶射被覆した噴射ノズルへの溶融亜鉛飛沫の付
着に対しては、本発明例の場合には、その飛沫を手で簡
単に除去できるうえ、その亜鉛飛沫を剥がした場合でも
その部分の基地のプラズマ皮膜には何の異常も認められ
なかった。これに対し比較例の場合は、亜鉛飛沫の付着
が強固であり、これを無理に剥離しようとすると、基地
のプラズマ溶射皮膜そのものが剥離するおそれがあっ
た。
このような結果は、本発明例で形成した皮膜は、非酸
化性雰囲気中で成膜したものであるため、ZrB2,TiB2
料そのものの特性が活かされており、また皮膜中に内存
する気孔が少ないため、気孔を通しての溶融亜鉛の侵入
がなく、そのために長期に渡って健全な状態を維持した
ものと考えられる。これに対し、比較例としてあげた皮
膜は、同質,同組成の材料を用いながら、大気中で溶射
したため、硼化物の一部が酸化物へ変化してその特性が
劣化している一方、これが原因で皮膜中に気孔が多く発
生し、この気孔中に溶融亜鉛が侵入したものと思われ、
これが両者の性能差となったものと推定された。
実施例2 前記実施例1と同じ装置を用いて溶融アルミニウムめ
っき処理を行ったケースでの本発明の効果を調査した。
めっき溶鋼板の種類と寸法,溶射材料および溶射法は、
いずれも実施例1と同じであるが、溶融アルミニウムめ
っき浴の温度は720〜730℃と高めである。
第3表は、連続溶融アルミニウムめっきを10日間実施
した後の溶射皮膜の性状を記録したものである。溶融ア
ルミニウムめっきでは処理温度が高いため、比較例の皮
膜は使用期間が短いにもかかわらず亜鉛めっき時以上の
剥離面積を示した。
しかし、本発明例では比較的良好な性能を発揮した。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明は、ZrB2,TiB2などの硼
化物を、低圧非酸化性の雰囲気下でプラズマ溶射するこ
とにより、溶融金属に対する耐侵食性に優れた溶融金属
浴用部材を提供できる。また、本発明は安定した溶融め
っき作用と高い生産性ならびにめっき鋼板の品質改善の
点について効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、サーメット材料を低圧非酸化性雰囲気下で溶
射するための装置の略線図、 第2図は、溶融めっき装置の概略図である。 1……チャンバー、2……排気用バルブ、 3……吸気用バルブ、4……真空ポンプ、 5……サイクロン、6……フィルター、 7……アルゴンガス供給管、 8……被処理体冷却用アルゴンガス供給管、 9……ロボットのモータ冷却用アルゴンガス供給管、 10……プラットフォーム、11……溶射ロボット、 12……回転駆動装置、13……被処理体、 14……温度計測用熱電対、15……溶射ガン、 21……めっき用鋼板、22……デフレクターロール、 23……めっき槽、24……溶融金属、25……シンクロー
ル、 26……スナップロール、27……噴射ノズル、 28……サポートロール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−4952(JP,A) 特開 平1−230760(JP,A) 特開 昭61−288060(JP,A) 特開 昭57−126961(JP,A) 特開 昭57−140384(JP,A) 特開 昭52−54628(JP,A) 特公 昭58−55109(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼材表面に溶射被覆層を形成して溶融金属
    浴用部材を製造するに当たり、 前記鋼材表面をまず、プラズマアークにて前加熱をし、
    次いでZrB2もしくはTiB2である硼化物をプラズマ溶射
    し、その後硼化物溶射皮膜をプラズマアークにて後加熱
    する一連のプラズマ溶射・加熱処理を、いずれも低圧非
    酸化性雰囲気下で行うことを特徴とする溶融金属浴用部
    材の製造方法。
JP63192753A 1988-08-03 1988-08-03 溶融金属浴用部材の製造方法 Expired - Lifetime JP2583580B2 (ja)

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