JP2728264B2 - 通電性に優れるコンダクターロールの製造方法およびコンダクターロール - Google Patents

通電性に優れるコンダクターロールの製造方法およびコンダクターロール

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鋼板の連続電気めっき装置に配設するコン
ダクターロールに関し、とくに耐食性,耐摩耗性および
通電性に優れるコンダクターロールの製造方法とその方
法の実施下に得られるコンダクターロールそれ自体につ
いての提案である。
なお、この発明の適用の範囲は、上記電気めっき装置
に限定されるものではなく、例えば連続電解研磨処理や
電解脱脂処理、電解スケール処理、陽極酸化処理の分野
において用いられるロールに対しても適用し得る技術で
ある。
〔従来の技術〕
従来、電気めっき装置に用いられているコンダクター
ロールとしては、次に示すような材質・構造のものが一
般的なものである。
市販のハステロイC合金(16Cr−4W−5Fe−17Mo−
残Ni)製ロール。
鋼製ロール表面にNiやCrを電気めっきしたロール。
耐食性のNi基合金(例えばハステロイC合金)を鋼
製ロール表面に溶接肉盛したロール。
鋼製ロール表面に金属炭化物や耐食合金を溶射した
ロール。
しかしながら、これらのコンダクターロールは、通電
性の耐食性といったある種の一特性には優れているもの
の、他の特性を満足させ得ないという欠点を有してい
た。例えば; 上記のハステロイCロールの場合、めっき液に対し
ては優れた耐食性を発揮しても、軟質(Hv200前後)で
あるために通板材(鋼板)との接触によって短期間内に
摩耗損傷を受け易いという問題点と共に高価であるとい
う欠点があり、 上記のNiまたはCrめっきロールの場合、膜厚が薄い
うえに酸性のめっき液に腐食され易く、ロールとしての
寿命が短いという欠点を抱えており、 また、上記のNi基合金を肉盛溶接したロールは、使
用中に接触する鋼板によって摩耗損傷を受けやすいとい
う欠点と共に、さらにめっき液の腐食作用によって溶接
時に生成した樹枝状組織がロール表面に浮き出る結果、
この組織模様がめっき鋼板に転写され、品質を甚だしく
低下させるという欠点があり、 さらに、上記の金属炭化物(WC,TiC,Cr3C2など)を
溶射したロールの場合、特に酸性の強いめっき液(例え
ばpH2以下)中で使用すると、溶射皮膜の気孔を通して
侵入しためっき液によって母材の鋼製ロールが腐食しこ
れが原因で溶射皮膜が剥離脱落するという欠点があっ
た。
また、耐食合金の溶射皮膜の場合、特別の処理をしな
い限り多孔質であるから、上記金属炭化物溶射皮膜と同
じく剥離脱落現象が著しいという欠点があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
さて、上掲の各ロールのうち、このロールの表面に金
属炭化物や耐食合金を溶射したコンダクターロールの場
合、次のような製造上および材質上の問題点があった。
すなわち、コンダクターロール製造ラインの速度は、最
近、生産性向上のために高速化しているが、高速化に伴
う陰極電流効率(めっき付着効率)を向上させる必要性
からめっき液の低pH化が不可欠であった。
その結果、腐食が一層進行しやすくなっており、ま
た、金属炭化物それ自体は耐食性に富んでいるものの、
それの溶射皮膜の場合、溶射を大気中で行うこともあっ
て気孔を生成しやすい状態にあった。したがって、母材
の腐食が起こりやすく、また金属質のものに比べると電
気抵抗が大きくなって、電流効率が悪いという問題点が
あった。
要するに、本発明が解決しようとする課題は、従来の
コンダクターロールが抱えている、めっき液による腐
食作用に対して弱く、腐食摩耗性に乏しく、そして
電気抵抗が大きく通電効率が悪い、という問題点の克服
にある。
すなわち、本発明はこの点について有利な解決手段を
与えることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために本発明は、ZrB2およびTi
B2を溶射材料に着目し、この材料を低圧のアルゴンガス
雰囲気下で溶射することによって、鋼鉄製ロールの表面
に耐食性,耐腐食摩耗性および電気伝導性がともに優れ
る溶射皮膜を被成するというコンダクターロールの製法
に想到した。
すなわち、かかる製法においては、電気抵抗が小さい
ZrB2およびTiB2を、低圧の実質的に酸素を含まない、い
わゆるアルゴンガス雰囲気下でプラズマ溶射する方法で
あるから、ロール表面に形成する皮膜が硬質,高耐食性
になることは勿論のこと、ZrB2およびTiB2が有する特性
を損なうことなく、すなわち硼化物が酸化物に変わるこ
となく、緻密な皮膜の形成に有効である。
〔作 用〕
以下に、前記課題解決手段に想到するに至った背景に
ついて詳述し、併せて本発明製造方法の具体的内容につ
いて説明する。
さて、我々の知る一般的な溶射法というのは、大気雰
囲気中で溶射するので、溶射材料は加熱溶融に伴って酸
化物となる。このようにして得られた酸化物を含む溶射
皮膜は、一般に、塑性変形しにくくかつ脆い酸化物粒子
を介して結合した堆積層であるから、上記粒子間には気
孔発生の主因である微少な空間が存在する。その結果、
このような溶射層は、その後加熱したとしても上記酸化
物粒子の存在が障害となって金属粒子どうしの相互融合
が阻害され、ポーラスな皮膜しかできない。
もちろんこれは金属材料を溶射した際の一般的な現象
であるが、非酸化物系のセラミックス,例えば炭化物,
硼化物,窒化物などを同じように大気中で溶射した場合
も同じように酸化物への変化があり、形成された溶射皮
膜はすべて酸化物との混合体となっているのが普通であ
る。
このために従来は、炭化物,硼化物あるいは窒化物が
有する固有の諸特性(高硬度,高耐摩耗性,高耐食性な
ど)を損なわずにこれを皮膜化することは困難とされて
いたのである。
そこで、本発明では、もともと卓越した特性を有する
非酸化物系セラミックスに着目すると同時に、なかでも
ZrB2およびTiB2に着目し、これを溶射材料とし、一方、
溶射環境からは酸素を除いて低圧のアルゴンガス雰囲気
を用い、その中で被処理材をまず加熱、その後ひきつづ
き同環境中にて溶射するという方法を開発した。
本発明において、溶射材料として、ZrB2およびTiB2
最好適例として選定した理由は、これらは、他の非酸化
物系セラミックス材料と同等の硬さを有する一方で、電
気抵抗については他のセラミックスに比べると非常に小
さく、金属に匹敵する程の特性を示すからである。
第1表に、かかるZrB2およびTiB2の一般的特性につい
て、主要な金属および非酸化物系セラミックス材料と対
比して示す。
以上説明したように、本発明方法の下で得られる溶射
皮膜は、酸化物を全く含まず、溶射材料そのものの性質
を損なわないばかりか、溶射粒子が相互に融合しやすい
ので、無気孔な溶射層を形成するのに有効である。しか
も、溶射に先立って被処理材を予め加熱する場合には、
そのロール上に形成される溶射皮膜は内部応力が熱的に
解放されたものであるから、たとえ皮膜を厚くしても剥
離するようなことが全くない。
つぎに、本発明の具体的な製造方法の詳細を説明す
る。
第1図は、本発明製造方法を実施する際に用いる装置
について示す。この図において、図示の符号1は溶射雰
囲気を画成するためのチャンバーである。このチャンバ
ー1には、排気用バルブ2、吸気用バルブ3が配設して
あり、またチャンバー1内のガスを吸引する真空ポンプ
4が、雰囲気ガス中の粉塵類を除去するためのマルチサ
イクロン5およびフィルター6を介して接続してある。
さらにこのチャンバー1には、内圧保持用のアルゴンガ
ス供給管7、コンダクターロールである被処理材冷却用
のアルゴンガス冷却管8、および溶射ロボットモータ冷
却のために用いるアルゴンガス冷却管9が取付けられて
いる。
上記チャンバー1内には、プラットフォーム10が設置
してあり、そのプラットフォーム10上には、溶射ロボッ
ト11と回転台12が設置してあり、その回転台12上には被
処理材(コンダクターロール)13が設置される。そし
て、該被処理材13に対しては、温度計測用の熱電対14
が、また溶射ロボット11の先端部には溶射ガン15がそれ
ぞれ取付けてあり、いずれもチャンバー1の外から制御
できるように構成してある。前記溶射ガン15には、雰囲
気調整も考慮しプラズマ発生ガスとしてアルゴンを用い
る。そして、この溶射ガン15と被処理材13とは、チャン
バー外にて電気的に接続することによって、極性が変え
られるようにしてある。
次に、上記装置を使って硬質の耐食,耐摩耗溶射材料
を溶射被覆する方法について具体的に説明する。
(1) チャンバー1に取付けられている吸・排気用バ
ルブ2,3およびアルゴンガス供給管7を閉とした後、真
空ポンプ4を作動させてチャンバー1内の空気を系外に
排出し、内圧を1×10-2〜10-3mbr(ミリバール)とす
る。
(2) 次に、アルゴンガス供給管7を開とし、チャン
バー1内に内圧:60mbr程度の希薄なアルゴンガス雰囲気
を構成する。
(3) その後、再び真空ポンプ4を作動させてチャン
バー1内のアルゴンガス圧力を20mbrとした後、溶射ガ
ン15を作動させてプラズマアークを発生させると共にそ
のアークの先端を被処理材の表面近傍へもって行き、該
被処理材を加熱する。
(4) この被処理材の加熱は、外部電源の接続を、溶
射ガン15の方を陰極とし被処理材13の方を陽極として、
プラズマアークを被処理材13の表面を数回掃走させるこ
とにより行う。この処理によって被処理材13の表面は清
浄化されるとともに加熱、昇温され、被処理材13の予熱
が果たされる。予熱の温度は、通常500〜900℃が適温で
あるが、材質の機械的性質に悪影響を与えない限り任意
に選択できる。
(5) なお、前記工程(3)と(4)の処理時、冷却
用のアルゴンガス供給管7は開とし、熱電対によって指
示される温度を監視しながら被処理材13が過熱されない
ように制御する。もっとも、たとえ過熱されても雰囲気
中には酸素が含まれていないため該被処理材13が酸化さ
れるおそれはないが、過熱による基質の冶金的変化を少
なくする意味で上記温度制御は必要である。
(6) 被処理材13の表面を清浄にするとともに予熱を
完了したら、再びアルゴンガス供給管7を開としてチャ
ンバー1内の圧力を200mbrとする。
(7) その後、溶射ガン15の極性を陰極から陽極へ、
また被処理材13の方を陽極から陰極へそれぞれ切換え、
硬質溶射材料を被処理材13の表面へ所定の厚さに溶射す
る。
このようにして被覆形成した溶射皮膜は、雰囲気中に
酸素がないため酸化物をほとんど含まず、無気孔で緻密
な状態を示すので、コンダクターロールとして使用する
場合には通電効率の高い皮膜となる。
つぎに、本発明の別の工程例として、上記(7)の処
理後、引き続き次のような処理を行えば、一層緻密な溶
射皮膜を得ることができる。
すなわち、 (8) (7)の処理後、溶射材料の供給を中止してプ
ラズマアークだけを発生させ、これを再び溶射加工面へ
近づけて生成した溶射皮膜を加熱溶融させる。
(9) 溶射皮膜を厚くするには、(7)の処理によっ
て溶射厚さを大としてもよいが、(7)と(8)の処理
を繰返すことによっても可能である。
(10) 本発明のさらに別の工程例として、上記(8)
の処理後に再び(7)の溶射処理を繰返して溶射皮膜を
被成させることもできる。
(11) (7),(7)+(8)または(7)+(8)
+(10)の処理が終了すれば、真空ポンプ4と供給アル
ゴンガス量を調整してチャンバー1内のガス圧力を10mb
r程度とした後、再びアルゴンガスをチャンバー1内に
導入して100mbr圧力とし、このままの状態で30〜60分間
放置する。
この処理中は常に真空ポンプ4を動かし、新しいアル
ゴンガスを外部から供給しているため、被処理材13の温
度は次第に低下してくる。
(12) 30〜60分間放置後、アルゴンガス供給量を大と
し、大気圧程度にするとともに真空ポンプ4の運転を中
止する。次いで、吸気用バルブ3および排気用バルブ2
を開として、大気とチャンバー1内の圧力差がなくなっ
たことを確認してから該チャンバー1の蓋を開き、被処
理材13を外に取り出す。
このように、各工程を経て被処理材表面に形成された
溶射皮膜は、粒子間および基材との結合力が非常に大き
いため、1〜2mmの厚膜でも剥離することはなく、コン
ダクターロール表面へ被覆形成させることができる。
〔実施例〕
実施例1 この実施例は、直径100mm、長さ500mmのJIS G3445(1
983)STKM13A製コンダクターロールに、本発明方法によ
り厚さ1.1mmの溶射皮膜を形成した例をである。
まず、上記コンダクターロールを収容するチャンバー
内を、酸素を吸引除去した後、20mbrの低圧アルゴン雰
囲気に調整し、次いでプラズマアークを発生させてロー
ルの予熱を行い、引続きZrB2,TiB2粉末を溶射した。
一方、比較例として、ZrB2およびTiB2粉末をそれぞれ
大気中でプラズマ溶射したものと、第2表に示すような
耐食合金を大気中で溶射したロールとを準備した。これ
らの比較ロールの皮膜厚さは0.9mmである。
次に、本発明の溶射皮膜および大気中で形成した溶射
皮膜(比較例)を被覆したコンダクターロールを用い、
装置により構造用鋼板(厚さ0.3mm)の連続電気亜鉛め
っき及び錫めっきを実施してその皮膜性能を調査した。
第3表は両めっき液の化学組成及びめっき条件を示し
たものであり、いずれも強い酸性を有するうえ、高い電
流密度でめっき処理をしており、コンダクターロールと
しては極めて厳しい環境と言えるものである。また、第
4表は、連続1000時間運転した後、該コンダクターロー
ルをめっき液より引上げ、その表面を観察した結果を示
すものである。この第3表が示す結果から明らかなよう
に、本発明方法の実施によって製造した溶射被覆ロール
は、溶射したままのもの及びその溶射皮膜をプラズマア
ークで加熱,溶融したものとも全く健全な状態を維持し
ていた。これに対して比較例のコンダクターロールは、
皮膜の47%以上が剥離脱落し、ロール表面皮膜としての
機能を消失していた。
なお、本発明コンダクターロールに被成した溶射皮膜
は、溶射したままのものおよび溶射後これを加熱溶融し
たものとも、マイクロビッカース硬さで1000以上の値を
示した。このため連続1000時間の運転によって常にその
表面が鋼板と接触しているにも拘わらず、摩耗損傷の兆
候は全く認められず、耐腐食摩耗性に優れていることも
確認された。
実施例2 この実施例では、コンダクターロールの通電効率を調
査した。すなわち、この調査は、電気めっきを行う際
に、通電した電気量とめっき鋼板上に析出しためっき金
属量を測定することによって、コンダクターロールとし
ての効率を調べたものである。電気めっき液の種類およ
びめっき条件は、第3表に示した通りのものであり、ま
た比較例のロール皮膜は実施例1と同様である。
第5表は、この調査結果を示したもので、本発明にか
かるコンダクターロールはきわめて優れた通電効率を示
し、亜鉛めっき液および錫めっき液とも96%以上であ
る。これに対し、比較例のロールは、本発明方法と同質
のZrB2,TiB2を溶射したとしても、効率が極めて低く80
〜87%の範囲を示した。この原因は、大気中で形成され
た陽極は多孔質であるうえ、酸化物へ変化した粒子が多
く、電気抵抗の高い皮膜を形成したためと考えられる。
A,B,Cのような金属を溶射したロールが予想以上に効率
が悪いのも、酸化物の混入と皮膜の多孔質性が大きく影
響しているものと思われる。
〔発明の効果〕 以上説明したように、低圧アルゴンガス雰囲気下でZr
B2,TiB2をプラズマ溶射することによって得られる本発
明のコンダクターロールは、その表面に形成した皮膜、
すなわち無気孔で母材との密着性に富み、強酸性のめっ
き液中でも長期間にわたって優れた耐食性,耐腐食摩耗
性を発揮するとともに、皮膜の作用によりロール寿命が
長く、また高い通電効率を示す皮膜の作用により、連続
電気めっき鋼板の品質を向上させるばかりか、その低コ
スト化にも大きな効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、低圧無酸化雰囲気下で溶射できる装置の略線
図である。 1……チャンバー、2……排気用バルブ、 3……吸気用バルブ、4……真空ポンプ、 5……サイクロン、6……フィルター、 7……アルゴンガス供給管、 8……被処理体冷却用アルゴンガス供給管、 9……ロボットのモータ冷却用アルゴンガス供給管、 10……プラットフォーム、11……溶射ロボット、 12……回転駆動装置、13……被処理体、 14……温度計測用熱電対、15……溶射ガン、 16……直流電源、17……切換スイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C25D 21/00 C25D 21/00 G (56)参考文献 特開 昭62−182297(JP,A) 特開 昭62−256993(JP,A) 特開 昭53−54628(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処理すべき鋼鉄製ロールを、低圧の実質的
    に酸素を含まないアルゴンガス雰囲気中において、プラ
    ズマ発生ガスとしてアルゴンを用いる溶射ガンにてプラ
    ズマアークのみを発生させることにより予熱し、引続き
    同じアルゴンガス雰囲気中において、予熱後の上記ロー
    ルの表面に、プラズマ発生ガスとしてアルゴンを用いる
    溶射ガンにて、このガンとロールとの電源接続の極性を
    変えることによりZrB2またはTiB2をプラズマ溶射するこ
    とを特徴とする通電性に優れる皮膜を有するコンダクタ
    ーロールの製造方法。
  2. 【請求項2】低圧の実質的に酸素を含まないアルゴンガ
    ス雰囲気中で被覆すべき鋼鉄製ロールをプラズマ発生ガ
    スとしてアルゴンを用いる溶射ガンにてプラズマアーク
    のみを発生させることにより予熱し、引続き同じアルゴ
    ンガス雰囲気中において、予熱後の上記ロールの表面
    に、プラズマ発生ガスとしてアルゴンを用いる溶射ガス
    にて、このガンとロールとの電源接続の極性を変えるこ
    とによりZrB2またはTiB2をプラズマ溶射し、その後、同
    じアルゴンガス雰囲気下において上記溶射皮膜を、溶射
    ガンの極性を再び変えてプラズマアークのみを発生させ
    て加熱溶融もしくは半溶融の状態にすることにより、実
    質的に酸素を含まない無気孔溶射皮膜に改質することを
    特徴とする通電性に優れる皮膜を有するコンダクターロ
    ールの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1もしくは2に記載の方法にもとづ
    いて製造されるものであって、鋼鉄製ロールの表面に、
    酸化物を全く含まないZrB2もしくはTiB2の溶射皮膜が被
    成されていることを特徴とする耐食性,耐摩耗性および
    通電性に優れるコンダクターロール。
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