JP2582755Y2 - 渦電流式減速装置 - Google Patents

渦電流式減速装置

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JP2582755Y2
JP2582755Y2 JP1992087244U JP8724492U JP2582755Y2 JP 2582755 Y2 JP2582755 Y2 JP 2582755Y2 JP 1992087244 U JP1992087244 U JP 1992087244U JP 8724492 U JP8724492 U JP 8724492U JP 2582755 Y2 JP2582755 Y2 JP 2582755Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は主として大型車両の摩擦
ブレーキを補助する渦電流式減速装置、特に制動ドラム
の内部に配設した非磁性体からなる断面箱形の案内筒の
外周壁に、周方向等間隔に多数の強磁性板を結合し、案
内筒の内部に配設した磁石支持筒の正逆回動により、制
動と非制動の切換えを行う、渦電流式減速装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】特開平1−298948号公報に開示さ
れる渦電流式減速装置では、制動ドラムの内部に非磁性
体からなる断面箱形の案内筒を配設し、案内筒の外周壁
に周方向等間隔に多数の強磁性板を結合し、案内筒の内
空部に回動可能に支持した磁石支持筒に、各強磁性板に
対向する磁石(ここでは永久磁石をいう、以下同じ)を
結合し、磁石支持筒の回転位相を強磁性板の半配列ピツ
チだけ変えることにより、制動と非制動の切換えを行
う。
【0003】図11に示すように、上述の渦電流式減速
装置では、磁石支持筒14の磁石24Fは、強磁性板1
5と同じ配列ピツチpで、強磁性板15に対する極性が
周方向に交互に異なるように並設されている。非制動
時、強磁性板15に対し磁石24Fを半配列ピツチだけ
ずらすと、強磁性板15は相隣接する異なる極性の磁石
24Fに跨がり、鎖線で示す短絡的磁気回路27を形成
する。しかし、磁石24Fは相隣接する強磁性板15の
相互の隙間tを経て制動ドラム7へ磁界を及ぼし、破線
で示す磁気回路27aを形成する恐れがある。回転する
制動ドラム7は洩れ磁界を横切る時引きずりトルクを受
ける。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】本考案の目的は上述の
問題に鑑み、磁石の機械的強度を損うことなく、磁石の
周方向中央部が制動ドラムへ及ぼす磁界が弱くなるよう
な形状により、非制動時の引きずりトルクを抑制する、
渦電流式減速装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案の構成は回転軸に結合した制動ドラムの内部
に非磁性体からなる断面箱形の案内筒を配設し、案内筒
の外周壁に周方向等間隔に多数の強磁性板を結合し、前
記案内筒の内空部に回動可能に支持した磁石支持筒に、
各強磁性板に1つずつ対応して強磁性板に対する極性が
周方向に交互に異なるように磁石を結合し、各磁石の外
面の周方向中央部に、周方向の隔壁を有する軸方向の溝
を備えたことを特徴とする。
【0006】
【作用】制動時、各強磁性板は磁石支持筒の各磁石に全
面的に重なる。各磁石の磁界は強磁性板を透過して制動
ドラムの内周面に垂直に作用する。回転する制動ドラム
が周方向に交互に逆向きの磁界を横切る時、制動ドラム
に渦電流が流れ、制動ドラムは制動トルクを受ける。
【0007】非制動時、磁石支持筒を強磁性板の半配列
ピツチ分だけ回動すると、強磁性板は相隣接する極性が
異なる2つの磁石に跨がり、強磁性板と磁石支持筒との
間に短絡的磁気回路を形成する。各磁石の周方向の中央
部は案内筒の外周壁の強磁性板の間の部分に対向する
が、各磁石の外面の周方向中央部に備えた溝により案内
筒の外周壁ないし制動ドラムとの隙間が大になつている
ので、各磁石の周方向中央部が制動ドラムへ及ぼす磁界
は非常に弱くなり、制動ドラムは引きずりトルクを受け
ない。
【0008】
【実施例】図1は本考案による渦電流式減速装置の側面
断面図、図2は同正面断面図である。本考案による渦電
流式減速装置は、例えば車両用変速機の出力回転軸1に
結合される導体からなる制動ドラム7と、制動ドラム7
の内部に配設される非磁性体からなる不動の案内筒10
と、案内筒10の内空部に回動可能に支持した磁石支持
筒14とを備えている。制動ドラム7はボス5のフラン
ジ部5aを、駐車ブレーキの制動ドラム3の端壁部と一
緒に、回転軸1にスプライン嵌合固定した取付フランジ
2に重ね合され、かつ複数のボルト4とナツトにより締
結される。ボス5から放射状に延びる多数のスポーク6
に、冷却フイン8を備えた制動ドラム7の一端が結合さ
れる。
【0009】断面箱形の案内筒10は例えば断面C字形
をなす筒体に環状の蓋板11を結合して構成される。案
内筒10は適当な手段により例えば変速機の歯車箱に固
定される。案内筒10は外周壁10aに周方向等間隔
(図11に示す配列ピツチpを参照)に設けた多数の開
口25に、強磁性板(ポールピース)15を結合され
る。好ましくは、強磁性板15は案内筒10の成形時鋳
込まれる。磁石支持筒14は案内筒10の内空部、詳し
くは内周壁10bに軸受12により回動可能に支持され
る。
【0010】案内筒10の左端壁に、好ましくは3つの
アクチユエータ20が周方向等間隔に結合される。アク
チユエータ20はシリンダ18にピストン17を嵌装し
てなり、ピストン17から外部へ突出するロツドは、磁
石支持筒14から案内筒10の左端壁の円弧状のスリツ
ト18aを経て突出する腕16に連結される。
【0011】図2に示すように、磁性体からなる磁石支
持筒14は外周面に、各強磁性板15に1つずつ対向す
る磁石24を、強磁性板15に対向する極性が周方向に
交互に異なるように配設される。
【0012】磁石24は厚さが均一なほぼ長方形の板で
あり、磁石支持筒14の外周面に密着するように円弧状
に湾曲されている。強力な磁界を得るために、磁石24
はNd−Fe−B、希土類などの材料の混合粉末を成形
して焼結され、接着剤、ボルトなどにより磁石支持筒1
4へ結合される。
【0013】図4に示すように、本考案によれば、各磁
石24は周方向中央部の外面31に、直方体状の溝33
を備えられる。換言すれば、各磁石24の外面31の周
方向中央部に、周方向の隔壁31aを有する軸方向の溝
33を備えられる。磁石24の機械的強度が損われない
ように、溝33の深さは磁石24の厚さの半分程度のも
のとし、外面31は溝33を囲む平滑な曲面になつてい
る。
【0014】次に、本考案による渦電流式減速装置の作
動について説明する。図3に示すように、制動時、各磁
石24は各強磁性板15に全面的に対向し、強磁性板1
5を経て制動ドラム7に磁界を及ぼす。回転する制動ド
ラム7が磁界を横切る時、制動ドラム7に渦電流が流
れ、制動ドラム7は制動トルクを受ける。この時、磁石
24から強磁性板15、制動ドラム7、隣りの強磁性板
15、隣りの磁石24、磁石支持筒14へと磁気回路2
9が生じる。各磁石24は隣接する磁石24との間に、
2つの逆方向の磁気回路29を形成するので、磁石24
の中央部が溝33により切り欠かれていても、制動時の
制動能力には殆ど影響しない。
【0015】図2に示すように、非制動時、アクチユエ
ータ20により磁石支持筒14を強磁性板15の半配列
ピツチ分だけ回動すると、隣接する2つの磁石24が共
通の強磁性板15に対向する。各強磁性板15と磁石支
持筒14との間に短絡的磁気回路27が生じ、磁石24
は磁界を制動ドラム7に及ぼさない。非制動時、磁石2
4の周方向中央部は案内筒10の強磁性板15と強磁性
板15の間の外周壁10aに対向するが、溝33により
外周壁10aとの隙間が大きくなつていることと、磁石
24の周方向中央部の容量(磁界の強さ)が小さいこと
から、案内筒10の外周壁10aを経て制動ドラム7へ
洩れる磁界は極めて弱く、制動ドラム7は引きずりトル
クを殆ど受けない。
【0016】本考案による磁石24は周方向中央部の外
面31が、溝33を囲む平滑な面になつているので、磁
石24の型成形が容易であり、内面32は切り欠かれる
ことなく、全面に亘り磁石支持筒14へ結合されるの
で、十分な機械強度を備えており、焼結時や着磁時割れ
る恐れがない。
【0017】図5に示す第2実施例では、図4の磁石2
4の底部に1つまたは複数の通孔34を設けたものであ
り、これにより磁石24の機械的強度を弱めないで、中
央部の容量(磁界の強さ)をより小さくできる。
【0018】図6に示す第3実施例では、磁石24の周
方向中央部の外面31に、軸方向(図において上下方
向)に間隔を存して、図4と同様の複数の直方体状の溝
33を配設したものであり、磁石24は溝33の相互間
と各溝33の一端部とに設けた隔壁31aにより機械的
強度が保たれる。
【0019】図7に示す第4実施例では、溝35の平面
的形状を円形にしたものであり、溝35は周方向の隔壁
31aにより囲まれているので、磁石24の機械的強度
が保たれる。2つの溝35を設ける代りに、溝の平面的
形状を1つの長円形のものにしてもよい。
【0020】以上の各実施例では、各溝33,35の平
面形状は、溝33,35の底部まで一様のものである。
つまり、図4,5からも明かなうように、溝33,35
の平面断面の形状は長方形のものである。しかし、本考
案はこれに限定されるものではない。
【0021】図8に示す第5実施例のように、溝36は
正面断面の形状をV形にしてもよく、この場合に平面断
面の形状を円形にすれば、溝36は円錐形のものにな
る。
【0022】図9に示す第6実施例では、溝37は正面
断面の形状を半円形とされる。溝37の平面的形状は長
方形でも円形でもよい。平面的形状が円形の場合は、溝
37は半球形のものになる。
【0023】図10に示す第7実施例では、磁石24の
周方向中央部の外面31に、前後1対の直方体状の溝3
8を設けたものであり、軸方向に延びる1対の溝38
は、周方向の隔壁31aにより仕切られているだけであ
る。
【0024】
【考案の効果】本考案は上述のように、回転軸に結合し
た制動ドラムの内部に非磁性体からなる断面箱形の案内
筒を配設し、案内筒の外周壁に周方向等間隔に多数の強
磁性板を結合し、前記案内筒の内空部に回動可能に支持
した磁石支持筒に、各強磁性板に1つずつ対応して強磁
性板に対する極性が周方向に交互に異なるように磁石を
結合し、各磁石の外面の周方向中央部に、周方向の隔壁
を有する軸方向の溝を備えたものであるから、非制動
時、相隣接する1対の磁石は周方向の両端側で共通の強
磁性板に対向し、各磁石は磁石支持筒と強磁性板との間
に短絡的磁気回路を形成し、制動ドラムに磁界を及ぼさ
ない。
【0025】非制動時、磁石の周方向中央部は案内筒の
強磁性板相互間の外周壁に対向するが、溝により外周壁
との隙間が大きくなつていることと、磁石の周方向中央
部の容量(磁界の強さ)が小さいことから、磁石が案内
筒の外周壁を経て制動ドラムへ及ぼす磁界は極めて弱
く、制動ドラムは引きずりトルクを殆ど受けない。
【0026】磁石は周方向中央部の外面が、溝のほぼ全
周を囲む平滑な面になつているので、磁石の型による成
形が容易であり、磁石の内面は切り欠かれることなく、
ほぼ全面に亘り磁石支持筒へ結合されるので、十分な機
械強度を備えており、焼結時や着磁時割れる恐れがな
い。
【0027】また、磁石の外面の周方向中央部に設けら
れた軸方向の溝に、周方向の隔壁を設けたので、溝によ
る機械的強度の低下を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例に係る渦電流式減速装置の
上半部の側面断面図である。
【図2】同渦電流式減速装置における非制動時の強磁性
板と磁石支持筒との関係を示す部分的正面断面図であ
る。
【図3】同渦電流式減速装置における制動時の強磁性板
と磁石支持筒との関係を示す部分的正面断面図である。
【図4】同渦電流式減速装置の磁石の斜視図である。
【図5】本考案の第2実施例に係る渦電流式減速装置の
磁石の正面断面図である。
【図6】本考案の第3実施例に係る渦電流式減速装置の
磁石の平面図である。
【図7】本考案の第4実施例に係る渦電流式減速装置の
磁石の平面図である。
【図8】本考案の第5実施例に係る渦電流式減速装置の
磁石の正面断面図である。
【図9】本考案の第6実施例に係る渦電流式減速装置の
磁石の正面断面図である。
【図10】本考案の第7実施例に係る渦電流式減速装置
の磁石の斜視図である。
【図11】従来の渦電流式減速装置の側面断面図であ
る。
【符号の説明】
1:回転軸 7:制動ドラム 10:案内筒 14:磁
石支持筒 15:強磁性板 24:磁石 31:外面
33,35〜38:溝

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸に結合した制動ドラムの内部に非磁
    性体からなる断面箱形の案内筒を配設し、案内筒の外周
    壁に周方向等間隔に多数の強磁性板を結合し、前記案内
    筒の内空部に回動可能に支持した磁石支持筒に、各強磁
    性板に1つずつ対応して強磁性板に対する極性が周方向
    に交互に異なるように磁石を結合し、各磁石の外面の周
    方向中央部に、周方向の隔壁を有する軸方向の溝を備え
    たことを特徴とする、渦電流式減速装置。
JP1992087244U 1992-11-26 1992-11-26 渦電流式減速装置 Expired - Fee Related JP2582755Y2 (ja)

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