JP2582437Y2 - 分割型溶融紡糸パック - Google Patents

分割型溶融紡糸パック

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JP2582437Y2
JP2582437Y2 JP4491293U JP4491293U JP2582437Y2 JP 2582437 Y2 JP2582437 Y2 JP 2582437Y2 JP 4491293 U JP4491293 U JP 4491293U JP 4491293 U JP4491293 U JP 4491293U JP 2582437 Y2 JP2582437 Y2 JP 2582437Y2
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博史 大森
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Teijin Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、分割型溶融紡糸パック
に関し、更に詳しくは、合成繊維の溶融紡糸工程におい
て、溶融紡糸パック通過時の溶融ポリマーの変質に起因
する斑の発生を防止し、均一で欠点の無い糸条を安定に
製造することのできる分割型溶融紡糸パックに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、合成繊維の溶融紡糸において、
溶融ポリマーは、溶融紡糸パック(以下、パックと称す
る))内を通過する際に、分解、劣化等の変質が生じ、
その程度は、パック内の滞留時間が長くなるにつれて大
きくなる。従って、パック内に滞留時間の異なる複数の
溶融ポリマーの流れがある場合は、変質の程度が異なる
溶融ポリマーが混在することになり、得られる糸条の均
一性が損なわれ、更には紡糸、延伸工程での断糸が増大
することになる。
【0003】通常のパックでは、濾過層と紡糸口金の間
に、多数の溶融ポリマー通路を有する分岐板を設けてお
り、この多数の溶融ポリマー通路の長さが等しくなるよ
うに配慮されている。
【0004】1個のパックに1個の濾過層を設けた、い
わゆるシングルパックでは、濾過層と紡糸口金とが、平
面図で見て同心円上に配置されているため、分岐板の多
数の溶融ポリマー通路をすべて等しくすることは、極め
て容易である。
【0005】一方、溶融ポリマー吐出量の小さい細繊度
糸条を紡糸する際の生産性を向上させるために、1個の
パックに2個の濾過層を設け、紡糸口金も2つに分割し
て、1個のパックから2本の糸条を紡糸するようにし
た、いわゆるタンデムパックでは、濾過層と紡糸口金の
中心がずれており、直径も異なるうえ、2個の濾過層が
それぞれ紡糸口金の半周分に対応する位置に配置されて
いるので、分岐板に設けた多数の溶融ポリマー通路の長
さをすべて等しくすることは不可能である。
【0006】図3は、このような従来のタンデムパック
における溶融ポリマー通路の配置を示す平面図であり、
1個のパックに2個の濾過層4及び4′が設けられてお
り、濾過層4及び4′には、その底部中央にそれぞれ1
個の入口21a及び21a′と、該入口21a及び21
a′を中心としたの円周上にそれぞれ10個の入口21
b‥21f、21g‥21k及び21b′‥21f′、
21g′‥21k′、それぞれ合計11個の入口が配設
されている。濾過層4及び4′の底部に配設した入口2
1a‥21f、21g‥21k及び21a′‥21
f′、21g′‥21k′からは、円弧状に分割された
2つの吐出孔群11及び11′に溶融ポリマーを供給す
る溶融ポリマー通路22a‥22f、22g‥22k及
び22a′‥22f′、22g′‥22k′が連設され
ており、それぞれ円弧状吐出孔群11及び11′上に、
出口23a‥23f、23g‥23k及び23a′‥2
3f′、23g′‥23k′を有している。
【0007】この図からも明らかなように、最も長い溶
融ポリマー通路22b、22k及び22b′、22k′
と、最も短い溶融ポリマー通路22f、22g及び22
f′、22g′との長さの差は、極めて大きくなる。そ
の結果、最も長い溶融ポリマー通路22b、22k及び
22b′、22k′を通った溶融ポリマーと、最も短い
溶融ポリマー通路22f、22g及び22f′、22
g′を通った溶融ポリマーとでは、滞留時間に大きな差
が生じ、溶融ポリマーの変質の程度が異なったものとな
り、得られる糸条の均一性が損なわれ、更には紡糸、延
伸工程での断糸が増大することになる。
【0008】更に、溶融ポリマー通路内には、溶融ポリ
マーを混練するために、静止型管内混合器(スタティッ
クミキサー)が設けられるが、溶融ポリマー通路の長さ
が異なると、内蔵するスタティックミキサーのエレメン
ト数を等しくすることができず、溶融ポリマー通路によ
って、溶融ポリマーの混練度に差が生じる結果となる。
また、スタティックミキサーのエレメント数を等しくし
ようとすると、最短溶融ポリマー通路の長さによる制約
を受けるため、十分な混練を行なうことができない。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】本考案の目的は、ダン
デムパックのような複数の濾過層と複数に分割された紡
糸口金とからなる分割型溶融紡糸パックの上記問題点を
解消し、多数の溶融ポリマー通路の長さをできるだけ等
しくして、各溶融ポリマー通路間の溶融ポリマーの変質
程度、混練度の差をできるだけ少なくし、得られる糸条
の均一性を高め、断糸を減少させて、均一で欠点の無い
糸条を安定に製造することのできる分割型溶融紡糸パッ
クを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案によれば、複数の
溶融ポリマー導入路を有するトッププレート、各溶融ポ
リマー導入路に対応する濾過層、リング状に配列された
吐出孔群を各濾過層に対応して円弧状に分割した紡糸口
金及び各濾過層から各分割紡糸口金へ溶融ポリマーを移
送する多数の溶融ポリマー通路からなる分割型溶融紡糸
パックにおいて、該溶融ポリマー通路の入口は各濾過層
にリング状に配列されており、紡糸パックの中心側に入
口を有する溶融ポリマー通路は、該円弧状吐出孔群の中
央部に出口を有し、紡糸パックの外周側に入口を有する
溶融ポリマー通路は、該円弧状吐出孔群の両端側に出口
を有して、最長溶融ポリマー通路の長さLmaxと最短
溶融ポリマー通路の長さLminの差と、溶融ポリマー
通路の内径Dとが、下記の式を満足していることを特徴
とする分割型溶融紡糸パックが提供される。
【0011】Lmax − Lmin ≦ 2D
【0012】
【実施例】以下、図面に基づき本考案を説明する。
【0013】図1は、本考案のパックの一例を示す縦断
面図であり、パック1は、2個の溶融ポリマー導入路2
及び2′を有するトッププレート3、各ポリマー導入路
2及び2′に対応する2個の濾過層4及び4′、リング
状に配列された吐出孔群を各濾過層4及び4′に対応し
て円弧状に分割した紡糸口金5及び5′、及び各濾過層
4及び4′から各分割紡糸口金5及び5′へ溶融ポリマ
ーを移送する多数の溶融ポリマー通路6及び6′を有す
る分岐板7からなっている。なお、8は分配板、9は溶
融ポリマー通路内に設けたスタティックミキサーを示
す。
【0014】図2は、図1に示したパック1からトップ
プレート3を取り除いた状態の平面図であり、2個の濾
過層4及び4′には、その底部中央を中心とした円周上
に、それぞれ20個の入口10a‥10j、10k‥1
0t及び10a′‥10j′10k′‥10t′がリン
グ状に配設されている。濾過層4及び4′の底部に配設
した入口10a‥10j、10k‥10t及び10a′
‥10j′10k′‥10t′には、円弧状に分割され
た紡糸口金5及び5′の2つの吐出孔群11及び11′
に溶融ポリマーを供給する溶融ポリマー通路6a‥6
j、6k‥6t及び6a′‥6j′、6k′‥6t′が
連設されており、それぞれ円弧状吐出孔群11及び1
1′上に、出口12a‥12j、12k‥12t及び1
2a′‥12j、′12k′‥12t′を有している。
【0015】この場合、パックの中心側に入口10a、
10t及び10a′、10t′を有する溶融ポリマー通
路6a、6t及び6a′、6t′は、円弧状吐出孔群1
1及び11′の中央部に出口12a、12t及び12
a′、12t′を有し、パックの外周側に入口10j、
10k及び10j′、10k′を有する溶融ポリマー通
路6j、6k及び6j′、6k′は、円弧状吐出孔群1
1及び11′の両端側に出口12j、12k及び12
j′、12k′を有するようにして、溶融ポリマー通路
6a‥6j、6k‥6t及び6a′‥6j′、6k′‥
6t′の長さができるだけ等しくなるように配慮してい
る。
【0016】従って、最も長い溶融ポリマー通路6a、
6a′、6t及び6t′と、最も短い溶融ポリマー通路
6j、6j′、6k及び6k′との長さの差は、非常に
小さくなる。その結果、最も長い溶融ポリマー通路6
a、6a′、6t及び6t′を通った溶融ポリマーと、
最も短い溶融ポリマー通路6j、6j′、6k及び6
k′を通った溶融ポリマーとでは、滞留時間がほとんど
変わらず、溶融ポリマーの変質の程度に差が生じない。
また、十分な混練を行なうことができるだけのユニット
数のスタティックミキサーを、各溶融ポリマー通路に同
じユニット数ずつ内蔵させることができ、混練度に差が
生じることもない。
【0017】例えば、図1及び図2に示した紡糸パック
において、各部の寸法を下記のように設定した場合、最
も長い溶融ポリマー通路の長さ(Lmax)は85m
m、最も短い溶融ポリマー通路の長さ(Lmin)は7
5mmであり、その差は10mmであって、溶融ポリマ
ー通路の内径Dの2倍(7mm×2=14mm)よりも
小さいため、溶融ポリマー通路間の溶融ポリマーの変質
程度の差が小さく、しかもすべての溶融ポリマー通路内
には7ユニットのスタティックミキサーを設けることが
でき、十分な混練が行え、混練度にも差が無く、均一で
欠点の無い(例えば染斑、毛羽が少ない)糸条を安定に
(例えば紡糸、延伸工程での断糸を伴うことなく)製造
することができる。
【0018】 パック外径:300mm 分岐板厚さ:80mm 紡糸口金吐出孔が配置される平均のピッチ円直径:18
0mm 濾過層中心位置:分岐板中心から70mm 濾過層直径:100mm 濾過層厚さ:20mm 溶融ポリマー通路直径:7mm 溶融ポリマー通路入口が配置される円周の直径:80m
m これに対して、上記寸法(但し、溶融ポリマー通路入口
が配置される円周の直径は30mm)を有し、上記図3
に示した従来のパックでは、最も長い溶融ポリマー通路
の長さ(Lmax)は100mm、最も短い溶融ポリマ
ー通路の長さ(Lmin)は50mmであり、その差は
50mmとなり、溶融ポリマー通路の内径Dの2倍(7
mm×2=14mm)よりも大きくなるため、溶融ポリ
マー通路間の溶融ポリマーの変質程度の差が大きく、し
かも同じユニット数のスタティックミキサーをすべての
溶融ポリマー通路内に設けようとすると、最も短い溶融
ポリマー通路の長さ(Lmin)による制約を受けて、
装着できるユニット数は5個となり、十分な混練が行え
ず、得られる糸条の均一性が損なわれ(例えば染斑、毛
羽が多い)、更には紡糸、延伸工程での断糸が増大す
る。
【0019】以上の説明では、1個のパックに2個の濾
過層を設けたタンデムパックについて述べたが、本考案
は、これに限定されるものではなく、1個のパックに3
個以上の濾過層を設けたパックににも適用できることは
言うまでもない。
【0020】
【考案の効果】分割型溶融紡糸パックにおける多数の溶
融ポリマー通路間の長さの差を小さくすることができ、
各溶融ポリマー通路間の溶融ポリマーの変質程度、混練
度の差を小さくすることができるため、得られる糸条の
均一性が向上し、紡糸、延伸工程での断糸も減少して、
均一で欠点の無い糸条を安定に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の溶融紡糸パックの一例を示す従断面図
である。
【図2】図1の溶融紡糸パックからトッププレートを取
り除いた状態の平面図である。
【図3】従来の溶融紡糸パックのトッププレートを取り
除いた状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 溶融紡糸パック 2、2′ 溶融ポリマー導入路 3 トッププレート 4、4′ 濾過層 5、5′ 紡糸口金 6、6′、6a‥6t、6a′‥6t′ 溶融ポリマー
通路 7 分岐板 10a‥10t、10a′‥10t′ 溶融ポリマー通
路入口 11、11′ 吐出孔群 12a‥12t、12a′‥12t′ 溶融ポリマー通
路出口

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の溶融ポリマー導入路を有するトッ
    ププレート、各溶融ポリマー導入路に対応する濾過層、
    リング状に配列された吐出孔群を各濾過層に対応して円
    弧状に分割した紡糸口金及び各濾過層から各分割紡糸口
    金へ溶融ポリマーを移送する多数の溶融ポリマー通路か
    らなる分割型溶融紡糸パックにおいて、該溶融ポリマー
    通路の入口は各濾過層にリング状に配列されており、紡
    糸パックの中心側に入口を有する溶融ポリマー通路は、
    該円弧状吐出孔群の中央部に出口を有し、紡糸パックの
    外周側に入口を有する溶融ポリマー通路は、該円弧状吐
    出孔群の両端側に出口を有して、最長溶融ポリマー通路
    の長さLmaxと最短溶融ポリマー通路の長さLmin
    の差と、溶融ポリマー通路の内径Dとが、下記の式を満
    足していることを特徴とする分割型溶融紡糸パック。 Lmax − Lmin ≦ 2D
JP4491293U 1993-08-18 1993-08-18 分割型溶融紡糸パック Expired - Lifetime JP2582437Y2 (ja)

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