JP2578393B2 - シュー皮用プレミックス及びその製造方法 - Google Patents

シュー皮用プレミックス及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシュー皮用プレミックス
及び製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シュー皮は水とマーガリン等の油脂類を
共存下で煮沸させ、水中に油脂の粒子を均一に分散させ
た後、小麦粉を添加し小麦粉中の澱粉を十分に糊化し、
さらに糊化した生地に撹拌しながら液卵を数回に分け加
え適度な硬さに調整し、得られた生地を天板に絞り焼成
することによって、内部に巣膜のない単一の空洞を有
し、キャベツ状の亀裂を特徴とするシュー皮が得られ
る。しかしながら、上記製造工程に従い正確に作業を行
ったとしても外気温、湿度あるいは小麦粉の性状等によ
って影響されるため、均一なシュー皮を製造することは
非常に高い熟練度を必要とし、工業的規模で行われる連
続生産では、更に高い熟練度を必要とする。このような
問題に対し、シュー皮の形状等の品質安定性を向上させ
るために、工業的生産についてその多くはシュー皮専用
のマーガリンを使用しているが、この場合も、なお、相
当の熟練度を必要とする。シュー皮の品質安定性を左右
する要因は数多くあるが、特に重要なものとして、水と
油脂類を煮沸させこれに小麦粉を加えて捏和することに
よって生じる澱粉糊化の度合いである。この糊化工程を
プレミックスの製造プロセスに取り入れ、そのプレミッ
クスを使用することによって糊化工程の簡素化、もしく
は省略し、シュー皮の安定生産を可能とすることは製菓
業界においてその必要性はきわめて高い。従来市場に提
供させてきたシュー皮用プレミックスもしくは、これま
で公知となっている種々のシュー皮用プレミックスの試
みは、例えば特開昭51−88666号公報は小麦粉に
対して90重量%以下の粉末油脂と90重量%以下の乾
燥卵と60重量%以下のアルファー化澱粉及びカラギニ
ンを混合したものをプレミックスとし、それを用いたシ
ュー生地の製造方法を提供し、特開昭55−77850
号公報は馬鈴薯澱粉を酵素処理によって還元糖含有量が
高々15%程度の高アルファー化された澱粉分解物と食
用油脂、乾燥全卵並びにカゼインナトリウムを混合して
得られるプレミックスを提供しており、また、特開昭5
4−2377号公報は食用油脂、澱粉、アルカリ塩及び
カゼインナトリウムを含む水溶液を澱粉がアルファー化
しない温度域にて加熱処理することによって澱粉を膨潤
し乾燥処理した後、粉末全卵を混合する方法を提供して
いる。さらに特開昭54−23167号公報は粉末状油
脂包含グリテンと澱粉粉末及び/又はカゼインナトリウ
ムを混合したプレミックスを提供している。しかしなが
ら、これらに用いられるアルファー化澱粉やグリテンは
添加量が多くなった場合、その加工度に起因する臭味
が、シュー皮に特有のアルファー化臭や蛋白質臭を与
え、風味においてその市場価値が劣るものであった。ま
た、アルカリ塩を使用した場合、アルカリ臭や独特のし
ゅうれん味をシュー皮に感じさせる問題点がある他、製
造時の加熱温度の誤差によりアルファー化度が微妙に変
化する可能性が高く、大量生産でプレミックスの生産を
行った場合、アルファー化の均一性に劣るという問題点
も含んでいる。また、プレミックスの工業的利用価値と
して、計量の簡便化があるが、従来の方法として油脂に
小麦粉等を配合した特公昭46−28812号公報があ
るが、表面が油脂で覆われているために、組成物がペー
スト状あるいはブロック状となり、溶解作業を必要とし
たり、計量の簡便性に劣るなど作業性の劣るものであっ
た。更に、これら公知の技術に使用される油脂は従来シ
ュー皮に用いられるマーガリンを基準としているため、
油脂の融点としては25〜40℃の範囲、実際には30
〜38℃のものが使用されてきた。これは油脂の融点が
25℃以下になった場合、プレミックスが油脂のシミ出
しを生じる他、シュー皮のボリュームや色艶に悪影響が
生じるためである。また、これらのプレミックスにより
得られたシュー皮は従来の製造方法により得られたもの
と比較すると、シュー皮の体積が劣り製品歩留が低下す
る、色調がくすみ、かつ艶がない、また外観形状が整っ
たキャベツ状にならない、内相に巣膜が多く発生し単一
の空洞を形成しない等の前述の風味への悪影響のみなら
ず、シュー皮を製造する際の機能的な部分についても悪
影響が認められ十分満足できるプレミックスとは言えな
いものである。また、従来のシュー生地製法によって得
られたシュー皮の品質に近づけるために、シュー生地そ
のものを各種乾燥装置を用いて乾燥粉末化する方法とし
て、米国特許第2567815号及び米国特許2614
302号が提供されてきたが、従来のシュー生地製法に
よって得られた生地は高い粘性を有し、これを噴霧乾燥
するには高い希釈倍率を必要とし生産効率の低下による
コスト上昇は避けられないものであり、市場性に乏しい
ものであった。また、高い粘度においても乾燥を可能と
するドラム乾燥装置等を用いた場合、乾燥物の粒子が粗
大化する、油脂のしみ出しによる乾燥物の状態不良を引
き起こす等の問題点が生じ、得られたプレミックスは品
質低下を余儀なくされ、得られるシュー皮等の製品は安
定性に劣り、シュー皮として必要な機能すなわち外観形
状、表面状態、内相及び風味、食感について十分満足す
るものとは言えない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような問題点を解決するため、プレミックスの利用価
値の一つである計量時の作業性を十分満足し、かつ、シ
ュー生地の膨化率に優れ、得られたシュー皮の色調、
艶、外観形状、内相及び風味に優れたシュー皮を製造す
ることを可能とするシュー皮用プレミックスを得ること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、水中油型の乳化状にして高圧処理することによ
って上記課題を達成し得ることを見いだし、この知見に
基づき本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、次の各項の発明よりなる。 (1)上昇融点が28℃以下の食用油脂類と小麦粉及び
/又は澱粉とが共存する水中油型乳化物を125kg/cm
2以上の高圧で処理し、乾燥せしめ粉末化することを特
徴とするシュー皮用プレミックスの製造方法。 (2)プレミックスに含まれる食用油脂類の比率が全組
成物に対して32〜65重量%である1項のシュー皮用
プレミックスの製造方法。 (3)上昇融点が28℃以下の食用油脂類と小麦粉及び
/又は澱粉とが共存する水中油型乳化物を高圧処理した
後、乾燥せしめ粉末化して得られる食用油脂類32〜6
5重量%含有することを特徴とするシュー皮用プレミッ
クス。
【0005】本発明プレミックスに配合される食用油脂
類は、融点が上昇融点として28℃以下、好ましくは2
6℃以下のものである。本発明に用いる食用油脂類の融
点が28℃を超える温度では、プレミックスの工業的利
用価値の一つである作業性を悪化させる。具体的には、
油脂の融点が高いと、プレミックスに対して添加される
水の温度が高くなるため、最低でも70℃温水を添加し
なければ液卵等を多量に配合するシュー生地は、生地温
度が著しく低下し、油脂が結晶化を始めることになる。
70℃の温水を常時使用可能とするには機械設備の充実
や労働力を費やすことになり、プレミックスの利用価値
や汎用性を低下させる結果を導く。本発明における上昇
融点は、基準油脂分析試験法に準じ内径1mm、外径2mm
の毛細管に油脂を約1cm採取し、氷上に1時間放置し固
化させてから、湯槽の温度を最初は毎分2℃の速度で、
融点の10℃下に達したら毎分0.5℃ずつ上昇するよ
うに加熱し、毛細管中で油脂が上昇し始める温度を測定
して得られる。本発明プレミックスに含まれる油脂単体
の比率は乾燥した全組成物に対して32〜65重量%が
望ましい。油脂の比率が組成物全体に対して32重量%
未満ではシュー皮の風味、体積が低下する傾向があり、
65重量%を超える添加比率ではプレミックスの状態が
悪化する傾向がある他、シュー皮への機能として、具体
的には内相、皮厚に劣る。本発明に用いられる食用油脂
類としては、一般に食品に供される油脂単品やそれらを
加工したマーガリンやショートニングを特に制限なく使
用することができ、それらの油脂原料としては、例え
ば、ナタネ油、コーン油、大豆油、パーム油及び椰子油
といった植物性油脂、及び牛脂、豚脂及び魚油等の動物
性油脂、あるいはそれらを分別、水素添加またはエステ
ル交換して得られる加工油脂等を使用することができ
る。これら油脂の中、上昇融点が28℃以下のものを単
独又は2種以上を混合して使用することができ、また、
上昇融点28℃を超えるものについても液状油等融点の
低いものと混合して、組成物全体として28℃以下の上
昇融点を示すものを使用することが可能である。
【0006】本発明プレミックス製造方法において、水
中油型乳化物を形成するために、所望により乳化剤を使
用することができる。本発明に用いる乳化剤としては食
品添加剤として使用可能なものが特に制限なく使用する
ことができる。例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ソ
ルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル及びレ
シチンを使用することができる。これらの乳化剤は1種
または2種以上を油脂に対して0.1〜3重量%、好ま
しくは0.5〜2重量%添加することが望ましい。ま
た、これら乳化剤は油脂及び水のどちらか一方又は両方
に添加することができる。しかし、食用油脂類として一
般的なマーガリンを用いた場合、これら乳化剤を特に添
加する必要はない。本発明プレミックスに用いる水に分
散される小麦粉としては、例えば、薄力粉(粗蛋白量1
0%以下、湿麸量20%内外)などが好ましく、強力粉
(粗蛋白量13以上、湿麸量30%内外)も使用するこ
とができる。特に、強力粉は薄力粉と併用して使用する
ことが望ましい。また、本発明プレミックスに用いる澱
粉としてはコーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、
タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、甘藷澱粉及び米
澱粉が使用可能である。澱粉は単独でも使用できるが、
通常は小麦粉と混合して使用され、小麦粉と澱粉との比
率は100:0から60:40で使用可能であり、好ま
しくは95:5から70:30で配合される。水相部に
は粉末油脂等に公知に用いられるカゼイン及びそのナト
リウム塩、デキストリン、乳、脱脂粉乳、全脂粉乳及び
ホエーパウダーなどの乳製品、またそれら乳製品の溶解
性を向上させるリン酸塩やアルカリ塩を添加することが
できる。また、所望により香料及び着色料を添加するこ
とも可能である。これらの添加量は任意であるが、一般
的にプレミックス組成物全体に対して合計で5〜30重
量%、好ましくは10〜15重量%が適当である。
【0007】更に、本発明プレミックスを用いた場合の
生地安定性や吸水性向上を目的として、ローカストビー
ンガム、キサンタンガン、カラギニン、ジェランガム、
セルロース及びペクチン等の増粘多糖類やアルファー化
澱粉も乳化液中、あるいは乾燥した組成物に添加するこ
とも可能であるが、シュー皮等の最終製品の風味を劣化
させないために、極力添加比率を低めた方が好ましく、
添加量は任意ではあるが組成物全体に対して0.05か
ら20重量%好ましくは0.1〜5重量%が適当であ
る。また、本発明プレミックスの作業性向上を目的とし
てプレミックス中に卵を配合させることも可能である。
卵の添加方法としては、乾燥処理前の乳化液に卵を配合
する方法や、乾燥物に乾燥全卵を添加する方法も可能で
ある。本発明プレミックスに添加可能な卵としては、特
に限定されるものではないが、特に鶏卵が望ましく、新
鮮卵、液卵、卵黄、冷凍卵、冷凍卵黄、冷凍卵白あるい
は卵加工品等が使用可能である。また更に、本発明プレ
ミックスの作業性をより簡便なものとするために、プレ
ミックスに膨張剤を配合することも可能である。膨張剤
としては重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸
アンモニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の
重炭酸塩や炭酸塩が使用可能であり、これらの1種単独
あるいは2種以上を併用して用いることができる。ま
た、これらのアルカリ剤を酸化剤と併用し、2剤式合成
膨張剤として使用することができる。本発明プレミック
スは、上記の配合により得た乳化物をさらに撹拌しなが
ら高圧処理してから乾燥して粉末状にして製造すること
ができる。本発明の高圧処理は、圧力125kg/cm2
上、好ましくは、150kg/cm2以上の圧力を乳化混合
物に負荷して、ホモジナイザー等で撹拌しながら行う。
圧力が125kg/cm2未満では製品シュー皮の外観形状
が悪くなり、内相に巣膜が発生する。本発明プレミック
スは高圧処理した乳化混合物を常法の乾燥工程、例え
ば、噴霧乾燥によって粉末状プレミックスを得ることが
できる。
【0008】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に詳
細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。 実施例1〜4 下記の配合処方の原材料を用意して、まず、上昇融点2
5℃のナタネ硬化油を65℃に調温し、乳化剤としてグ
リセリンモノステアレート[理研ビタミン(株)製;エマ
ルジーMS]を添加したものを油相部とし、予め殺菌し
た水へ添加し予備乳化を65℃で15分間行った後40
℃まで冷却し予備乳化物を得た。次いで薄力粉、強力粉
を混合し、篩に通し均質化したものを予備乳化物に添加
しダマがなくなるまで分散させた。この乳化混合物を4
バッチ調整して、各バッチを三和機械(株)製ホモゲナイ
ザーを用いて、圧力条件をそれぞれ150、200、3
00及び400kg/cm2にて高圧処理しながら撹拌し、
アシザワニロ(株)製スプレードライヤー(水分蒸発量1
0kg/hr)によって、乾燥温度200℃にて噴霧乾燥
し、20℃で2日間熟成した後20メッシュにて篩分け
しシュー皮用プレミックスを得た。 プレミックス配合処方 水 45.0kg ナタネ硬化油25℃ 12.5kg グリセリンモノステアレート 0.15kg 薄力粉 10.0kg 強力粉 2.5kg 比較例1 実施例1〜4と同様の配合比率にて、ホモゲナイザーの
処理圧力のみを100kg/cm2とし、スプレードライヤ
ーにて噴霧乾燥しシュー皮用プレミックスを得た。実施
例1〜4ならびに比較例1により得られたシュー皮用プ
レミックスを用いた場合のシュー皮の評価結果を第1表
で示す。
【0009】
【表1】
【0010】実施例5〜6 実施例2と同様の配合比率、製造条件にて油脂のみを表
示の通りナタネ油液あるいは、上昇融点15℃のナタネ
硬化油に調整したものを使用しシュー皮用プレミックス
を得た。 比較例2〜3 実施例2と同様の配合比率、製造条件にて、油脂の融点
のみを変えた。すなわち、ナタネ硬化油の融点を30℃
ならびに35℃に調整したものを使用し、シュー皮用プ
レミックスを得た。実施例3、5、6ならびに比較例2
〜3により得られたシュー皮用プレミックスを用いた場
合のシュー皮の評価結果を第2表に示す。
【0011】
【表2】
【0012】実施例7〜8 実施例3と同様の製造条件にて、油脂の配合比率のみを
変え、プレミックス中の油脂の占める比率が35重量
%、60重量%になるように配合し、シュー皮用プレミ
ックスを得た。 比較例4〜5 実施例3と同様の製造条件にて、油脂の配合比率のみを
変え、プレミックス中の油脂の占める比率が30重量
%、70重量%となるように配合し、シュー皮用プレミ
ックスを得た。実施例3、7、8ならびに比較例4〜5
により得られたシュー皮用プレミックスを用いた場合の
シュー皮の評価結果を第3表に示す。
【0013】
【表3】
【0014】比較例6 従来のシュー生地製造方法によりシュー生地を調製し
た。すなわち、30コートミキサーボールに製菓用マー
ガリン4500gと水3900gを十分煮沸させ、薄力
粉2100g、強力粉900gを篩に通したものを煮沸
した混合物に一気に投入しビーターにて2分間混合し、
液卵6000gを4回に分けて徐々に添加し生地をまと
め、更に膨張剤として重炭酸アンモニウム30gを添加
後、2分間撹拌しシュー生地を得た。 比較例7 実施例1と同様の配合比率において、小麦粉の水溶液の
みを300kg/cm2圧力で処理し、スプレードライヤー
にて乾燥し、この処理された小麦粉に乳化剤を含む25
℃のナタネ硬化油を混合しペースト状のシュー皮用プレ
ミックスを得た。実施例3ならびに比較例6〜7により
得られたシュー皮用プレミックス、従来製法のシュー生
地を用いた場合のシュー皮の評価結果を第4表に示す。
【0015】
【表4】
【0016】本実施例における評価試験は下記の試験方
法で行った。 シュー皮用プレミックスの製品試験方法 実施例及び比較例のシュー皮用プレミックスを用いて、
下記の製法にて調製したシュー生地を焼いて得たシュー
皮について評価試験してプレミックス試料の製品評価を
した。 シュー皮の調製 シュー皮用プレミックス2kgを10コートミキサーボー
ルに採取し、これに30℃の温水800gを添加し、ビ
ーターを用いて2分間撹拌し、液卵適量を2回に分けて
徐々に添加し生地をまとめ、膨張剤として重炭酸アンモ
ニウム10gを添加後2分間撹拌しシュー生地を得た。
得られたシュー生地を1個当たり15g、6取り天板に
1枚当たり18個絞り取り、合計天板2枚を10KW電気
オーブンにて230℃で25分間焼成した。 シュー皮の評価 得られたシュー皮をオーブン上の一定の位置より20個
採取し、ボリュームを20個の平均値で表し、目視観察
によって、外観形状、内相を4段階評価法で評価し、プ
レミックスの乳化性を3段階評価法で評価し、また、2
0人のパネラーによる官能試験によってシュー皮の口溶
けを3段階評価法で評価した。この評価法において、シ
ュー皮の外観形状、内相、乳化性、及び口溶け評価基準
は以下の通りである。 シュー皮の外観形状 ◎:ゴツゴツとしたキャベツ状の形状を示す。 ○:やや割れの多い形状を示す。 △:ツルツルとした饅頭様の形状を示す。 ×:膨化しない。 シュー皮の内相 ◎:評価20個中の巣膜発生個数が1個以下 ○:評価20個中の巣膜発生個数が2個〜3個 △:評価20個中の巣膜発生個数が4個〜5個 ×:評価20個中の巣膜発生個数が6個以上 シュー皮用プレミックスの乳化性 ○:生地中に油脂結晶がなく、滑らかで、かつ生地の腰
持ちに優れる。 △:生地中に油脂結晶が僅かに見られるが、滑らかで、
かつ生地の腰持ちが良い。 ×:生地中に油脂結晶が見られ、ざらざらとした、かつ
生地の腰持ちに劣る。 シュー皮の口溶け ○:10秒以内 △:11秒〜14秒 ×:15秒以上
【0017】
【発明の効果】本発明は油脂類と小麦粉及び/又は澱粉
が共存する水中油型乳化物を高圧処理してから乾燥する
ことによって、プレミックスの生産効率を低下させない
で、かつ、風味的に問題がある加工澱粉を用いることの
ない、優れた機能すなわち、ボリューム、形状、内相及
び風味に優れたシュー皮用プレミックスを可能とした。
また、上昇融点が28℃以下の油脂を用いてもプレミッ
クスの粉体流動性を低下させないことによって、プレミ
ックスに使用する水の温度範囲を従来になく広域化する
ことを可能とした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北山 哲史 東京都練馬区桜台3−34−10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上昇融点が28℃以下の食用油脂類と小麦
    粉及び/又は澱粉とが共存する水中油型乳化物を125
    kg/cm2以上の高圧で処理し、乾燥せしめ粉末化するこ
    とを特徴とするシュー皮用プレミックスの製造方法。
  2. 【請求項2】プレミックスに含まれる食用油脂類の比率
    が全組成物に対して32〜65重量%である請求項1記
    載のシュー皮用プレミックスの製造方法。
  3. 【請求項3】上昇融点が28℃以下の食用油脂類と小麦
    粉及び/又は澱粉とが共存する水中油型乳化物を高圧処
    理した後、乾燥せしめ粉末化して得られる食用油脂類3
    2〜65重量%含有することを特徴とするシュー皮用プ
    レミックス。
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