JP5931481B2 - 食用クリーム - Google Patents
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Description
この動植物油脂の部分水素添加油脂の水素添加臭は、前述したトランス脂肪酸に起因することが知られている。従って、前述のトランス脂肪酸含量を低減させる試みにより、トランス脂肪酸含量を減らすと、水素添加臭の独特な風味が失われるという問題がしばしば生じるようになってきた。
本発明の好ましい態様としては、前記カカオ豆が焙煎されたカカオ豆である食用クリームである。
本発明の好ましい態様としては、前記カカオ豆の焙煎温度が100〜150℃である食用クリームである。
本発明の好ましい態様としては、前記カカオ豆の焙煎がニブ焙煎である食用クリームである。
本発明の好ましい態様としては、前記食用クリームが、カカオ豆由来の無脂固形分を含まない食用クリームである。
本発明の好ましい態様としては、前記食用クリームがホイップクリーム、飲料用クリーム、フラワーペースト、バタークリーム、無水クリームから選ばれる何れか1種である食用クリームである。
本発明の好ましい態様としては、前記食用クリームを使用した食品を提供する。
また、本発明の態様の1つは、油脂含量が1〜99質量%である食用クリーム中に、カカオ豆より圧搾された高温脱臭処理を経ないカカオ脂を0.01〜4質量%含有させることによって、食用クリームの風味を改質する方法である。
また、本発明の態様の1つは、カカオ豆より圧搾された高温脱臭処理を経ないカカオ脂である食用クリームの風味改質剤である。
本発明の食用クリームは、カカオ豆より圧搾されたカカオ脂を0.01〜4質量%含有する。溶剤等によりカカオ豆より抽出されたカカオ脂は、風味の面から、本発明の食用クリームに使用するのは適当でない。
本発明の食用クリームに使用されるカカオ脂は、また、焙煎されたカカオ豆より圧搾されたカカオ脂であることが好ましい。カカオ豆の焙煎条件は、焙煎温度は100〜150℃が好ましく、110〜140℃であることがより好ましく、120〜140℃であることが最も好ましい。焙煎時間は5〜40分間が好ましく、10〜30分間がより好ましい。前記焙煎条件で焙煎すると、食用クリームに使用した場合、水素添加臭様の風味とコク味が発現し易いので好ましい。
また、焙煎方式に特に限定はないが、カカオ豆をスチーム処理した後、皮を分離した実(カカオニブ)の状態で焙煎するニブ焙煎や、カカオ豆を皮付きのまま焙煎するビーンズ焙煎が挙げられる。ニブ焙煎の場合は、皮を分離したカカオニブを、滅菌、乾燥した後、焙煎、磨潰して得られたカカオマスを圧搾することによりカカオ脂が得られる。ビーンズ焙煎の場合は、カカオ豆を皮付きのまま殺菌、焙煎した後、皮を分離し、磨潰して得られたカカオマスを圧搾することによりカカオ脂が得られる。また、カカオ脂はカカオマスを圧搾することにより得られるが、圧搾前にカカオマスをアルカリ処理しても良い。焙煎は、食用クリームに使用した場合、水素添加臭様の風味とコク味が発現し易いので、カカオ豆の実部を直接加熱するニブ焙煎であることが好ましい。
また、本発明の食用クリームは、水素添加臭様の風味よりチョコレート風味が全面に強く出てしまうので、カカオマス、ココアパウダー等のカカオ豆由来のカカオ脂以外の固形分(無脂固形分)は含有しない方が好ましい。
本発明の食用クリームは、コレステロールを排除する意味において植物油脂のみを原料油脂とすることが好ましいが、植物油脂以外の油脂としては、必要に応じて食用に供される牛脂、豚脂、乳脂、並びに、これらに加工を加えた加工油脂を0.1〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%、さらに好ましくは0.1〜3質量%含有させても良い。
本発明の食用クリームは、カカオ豆より圧搾されたカカオ脂を含めて、油脂を1〜90質量%含有することが好ましく、3〜80質量%含有することがより好ましく、5〜70質量%含有することが更に好ましい。
なお、トランス脂肪酸含量は、AOCS法(Celf−96)に準じてガスクロマトグラフィー法にて食用クリームの油脂中のトランス脂肪酸含量を測定することにより、食用クリーム中の含量を定量することができる。
本発明の食用クリームのまた別の好ましい態様としては、少なくとも油脂と水とを含み、乳化された含水クリームが挙げられる。含水クリームは、O/W型、W/O型、複合乳化型の何れの乳化型であっても良い。O/W型含水クリームであって、起泡化して使用される所謂ホイップクリームは、糖類を配合して起泡化することにより、もしくは、予め糖類が配合された加糖ホイップクリームを起泡化することにより、例えば、コーティングクリーム、サンドクリーム、フィリングクリームとして使用できる。また、O/W型含水クリームであって、コーヒー等の飲料に添加して使用する飲料用クリーム、あるいは、ソースやルウ等に添加使用する調理用クリーム、製菓製パン生地に練り込んで使用するベーカリークリーム、アイスクリームやプリン等の冷菓に練り込んで使用する冷菓練り込み用クリーム等も、本発明の食用クリームの好ましい態様の1つである。また、O/W型含水クリームであって、さらに澱粉(穀物粉に含まれる澱粉も含む)を含み、澱粉を加熱糊化することによってボデーを付与した、所謂フラワーペーストも、本発明の食用クリームの好ましい態様の1つである。また、W/O型含水クリームであって、スプレッドとして、また、製菓製パン用として使用するW/O型可塑性油脂組成物、及び、W/O型可塑性油脂組成物を起泡化させて液糖等の糖類を混ぜ合わせた、もしくは、W/O型可塑性油脂組成物に液糖等の糖類を配合して起泡させたバタークリームも、本発明の食用クリームの好ましい態様の1つである。またさらに、無水の可塑性油脂組成物(所謂ショートニング)を起泡化させて液糖類を混ぜ合わせた、もしくは、無水の可塑性油脂組成物に液糖類を配合して起泡させたものも本発明の食用クリームであるバタークリームに含まれる。
本発明の食用クリームは、ホイップクリームの場合、カカオ豆より圧搾されたカカオ脂を含む油脂を10〜70質量%含有することが好ましく、20〜60質量%含有することがより好ましい。また、飲料用クリームの場合、カカオ豆より圧搾されたカカオ脂を含む油脂を5〜40質量%含有することが好ましく、10〜30質量%含有することがより好ましい。また、フラワーペーストの場合、カカオ豆より圧搾されたカカオ脂を含む油脂を1〜60質量%含有することが好ましく、3〜50質量%含有することがより好ましい。また、バタークリームの場合、カカオ豆より圧搾されたカカオ脂を含む油脂を20〜80質量%含有することが好ましく、30〜60質量%含有することがより好ましい。
本発明の食用クリームは、ホイップクリームの場合、水を20〜80質量%含有することが好ましく、30〜70質量%含有することがより好ましい。また、飲料用クリームの場合、水を50〜90質量%含有することが好ましく、60〜80質量%含有することがより好ましい。また、フラワーペーストの場合、水を10〜70質量%含有することが好ましく、15〜60質量%含有することがより好ましい。また、バタークリームの場合、水を5〜50質量%含有することが好ましく、10〜40質量%含有することがより好ましい。
バタークリームや無水クリームの場合、例えば、カカオ豆より圧搾されたカカオ脂とカカオ脂以外の油脂とを混合し、さらに油溶性のその他の成分を溶解または分散させて油相を調製する。調製した油相に対し、必要に応じて、水に水溶性のその他の成分を溶解または分散させて調製した水相を混合乳化した後、冷却し(必要に応じてガスを注入してもよい)、結晶化させて可塑性油脂組成物を製造する。冷却する機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えば、ボテーター、コンビネーター、パーフェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられる。また、冷却する機器としては、開放型のダイアクーラーとコンプレクターとの組合せも挙げられる。工程上、油相の溶解後又は混合乳化後に、殺菌処理することができる。殺菌は、タンクでのバッチ式や、プレート型熱交換機や掻き取り式熱交換機を用いた連続式で行うことができる。バタークリームや無水クリームは、得られた可塑性油脂組成物に、必要に応じて、粉糖、液糖等の糖類、及びその他副素材を添加混合して起泡化(ホイップ)することにより得られる。
フラワーペーストの場合、例えば、油脂を除く他の原料のすべてを温水に溶解混合し、次いで高速攪拌機にてホモジナイズして溶解物を得る。次に、カカオ豆より圧搾されたカカオ脂とカカオ脂以外の油脂を加温溶解し、上記の溶解物に徐々に添加しながら、更に同条件で追加ホモジナイズを行なう。次いでホモミキサーにて均質化処理を行なう。これを攪拌付き加熱釜に移して攪拌しながら約90℃まで加熱・糊化させる。加熱終了後、シリンダー型掻き取り式熱交換機、たとえばボテーター、コンビネーター、パーフェクター等を使用し、約50℃まで予備冷却した後、充填し、室温まで自然放冷することにより得られる。高速攪拌機としては例えば特殊機化工業社製ホモジナイザーが挙げられ、ホモミキサーとしては、例えばSANWA MACHINE CO.INC製高圧ホモミキサーが挙げられる。
(カカオ脂の調製)
〔カカオ脂1〕
カカオ豆をスチーム処理して皮を分離したカカオニブを乾燥した後、焙煎器により125℃で20分間焙煎した。焙煎したカカオニブをコーヒーミルで粉砕し、卓上圧搾器で圧搾して、トランス脂肪酸含量0.0質量%であるニブ焙煎カカオ豆からのカカオ脂1を得た。
〔カカオ脂2〕
カカオ豆を焙煎器により125℃で20分間焙煎した後、皮を分離して得たカカオニブをコーヒーミルで粉砕し、卓上圧搾器で圧搾して、トランス脂肪酸含量0.0質量%であるビーンズ焙煎カカオ豆からのカカオ脂2を得た。
〔カカオ脂3〕
カカオ豆をスチーム処理して皮を分離したカカオニブを乾燥した後、コーヒーミルで粉砕し、卓上圧搾器で圧搾して、トランス脂肪酸含量0.0質量%である未焙煎カカオ豆からのカカオ脂3を得た。
〔カカオ脂4〕
カカオ脂1を、常法により、脱酸、脱色、脱臭(260℃、90分)処理を行い、トランス脂肪酸含量0.1質量%である精製工程を経たカカオ脂4を得た。
(植物油脂の調製)
〔植物油脂1〕
RBDPMF(パームミッドフラクション、マレーシアISF社製、ヨウ素価45)を常法に従って、脱色、脱臭の精製処理を行い、トランス脂肪酸含量0.1質量%である植物油脂1を得た。
〔植物油脂2〕
極度硬化ヤシ油(商品名:ヤシ硬34、日清オイリオグループ株式会社製、ヨウ素価1未満、トランス脂肪酸含量0.0質量%)を植物油脂2とした。
〔植物油脂3〕
RBDパームオレイン(マレーシアISF社製、ヨウ素価56)を常法に従って、ナトリウムメチラートを触媒としてエステル交換した後、中和、脱色、脱臭の精製処理を行い、トランス脂肪酸含量が0.3質量%である植物油脂3を得た。
〔植物油脂4〕
RBDパーム核オレイン(マレーシアISF社製、ヨウ素価27)を常法に従って、脱色、脱臭の精製処理を行い、トランス脂肪酸含量0.0質量%である植物油脂4を得た。
〔植物油脂5〕
ハイオレイックひまわり油(日清オイリオグループ株式会社社内製、ヨウ素価88、トランス脂肪酸含量0.1質量%)を植物油脂5とした。
〔植物油脂6〕
大豆油(商品名:大豆白絞油、日清オイリオグループ株式会社製、ヨウ素価131、トランス脂肪酸含量1.5質量%)を植物油脂6とした。
〔植物油脂7〕
60質量部の植物油脂1と40質量部の植物油脂2とを混合し、トランス脂肪酸含量が0.1質量%である植物油脂7を得た。
〔植物油脂8〕
30質量部の植物油脂1と70質量部の植物油脂3とを混合し、トランス脂肪酸含量が0.3質量%である植物油脂8を得た。
〔植物油脂9〕
50質量部の植物油脂4と50質量部の植物油脂5とを混合し、トランス脂肪酸含量が0.1質量%である植物油脂9を得た。
〔植物油脂10〕
極度硬化パーム油と極度硬化パーム核油とのエステル交換油(マレーシアISF社製、ヨウ素価2以下)を常法に従って、脱色、脱臭の精製処理を行い、トランス脂肪酸含量0.0質量%である植物油脂10を得た。
〔植物油脂11〕
パーム油(商品名:精製パーム油、日清オイリオグループ株式会社製、ヨウ素価52、トランス脂肪酸含量0.3質量%)を植物油脂11とした。
〔植物油脂12〕
綿実油(商品名:綿実白絞油、日清オイリオグループ株式会社製、ヨウ素価110、トランス脂肪酸含量0.8質量%)を植物油脂12とした。
〔植物油脂13〕
18質量部の植物油脂10、52質量部の植物油脂11及び30質量部の植物油脂12を混合し、トランス脂肪酸含量が0.4質量%である植物油脂13を得た。
表1の配合に従って、ホイップクリームを製造した。すなわち、油脂に乳化剤を溶解させて油相を調製した。同時に、水に脱脂粉乳、メタリン酸ナトリウム、乳化剤(ショ糖脂肪酸エステル0.13%)を溶解し、分散させて水相を調製した。次に、水相に油相を加え、60℃〜70℃に調温しながら、ホモミキサーにて予備乳化した。予備乳化後、6.0MPaの圧力下で均質化し、85℃、15分のバッチ殺菌を行い、約10℃まで冷却した後、5℃の冷蔵庫にて約18時間エージングし、実施例1〜2及び比較例1〜3のホイップクリームを得た。
得られたホイップクリームを、以下の評価基準に従ってパネラー5名により風味評価を行った。総合評価及びパネラーのコメントを表1に示した。
評価基準
水添臭様の風味・コク味が強く感じられる 4点
水添臭様の風味・コク味が感じられる 3点
水添臭様の風味・コク味が僅かに感じられる 2点
水添臭様の風味・コク味が感じられない 1点
水添臭様とは異質の風味となっている 0点
各パネラーの評点を合計して以下の基準により総合評価した。
15点以上 ◎
11点以上15点未満 ○
8点以上11点未満 △
5点以上 8点未満 ▲
5点未満 ×
表2の配合に従って、コーヒークリーム(飲料用クリーム)を製造した。すなわち、油脂に乳化剤を溶解させて油相を調製した。同時に、水に脱脂粉乳、メタリン酸ナトリウム、乳化剤(ショ糖脂肪酸エステル0.13%)を溶解し、分散させて水相を調製した。次に、水相に油相を加え、60℃〜70℃に調温しながら、ホモミキサーにて予備乳化した。予備乳化後、15.0MPaの圧力下で均質化し、85℃、15分のバッチ殺菌を行い、約10℃まで冷却した後、5℃の冷蔵庫にて約18時間エージングし、実施例3〜6及び比較例4のコーヒークリームを得た。
得られたコーヒークリームについて、インスタントコーヒー2gに熱湯100gを注ぎ、コーヒークリームを5g添加して撹拌した後、以下の評価基準に従ってパネラー5名により風味評価を行った。総合評価及びパネラーのコメントを表2に示した。
評価基準
水添臭様の風味・コク味が強く感じられる 4点
水添臭様の風味・コク味が感じられる 3点
水添臭様の風味・コク味が僅かに感じられる 2点
水添臭様の風味・コク味が感じられない 1点
水添臭様とは異質の風味となっている 0点
各パネラーの評点を合計して以下の基準により総合評価した。
15点以上 ◎
11点以上15点未満 ○
8点以上11点未満 △
5点以上 8点未満 ▲
5点未満 ×
表3の配合に従って、フラワーペーストを製造した。すなわち、油溶成分を除く原料のすべてを50℃に加温した水に溶解混合し、次いで高速攪拌機(特殊機化工業社製)にて6000rpmの攪拌速度で10分ホモジナイズして溶解物を得た。次に、60℃に加温させた油脂、乳化剤混合物を上記の溶解物に徐々に添加しながら、更に同条件で20分ホモジナイズした。次いで高圧ホモミキサー(SANWA MACHINE CO.INC製)にて均質化処理(100kg/cm2)を行なった。これを攪拌付き加熱釜に移して攪拌(50rpm)しながら90℃まで加熱・糊化させた。加熱終了後、シリンダー型掻き取り式熱交換機(Gerstenberg Schroder社製:ドイツ)を使用し、50℃まで予備冷却した後、充填し、室温まで自然放冷し、実施例7〜10及び比較例5のフラワーペーストを得た。
得られたフラワーペーストを、以下の評価基準に従ってパネラー5名により風味評価を行った。総合評価及びパネラーのコメントを表3に示した。
評価基準
水添臭様の風味・コク味が強く感じられる 4点
水添臭様の風味・コク味が感じられる 3点
水添臭様の風味・コク味が僅かに感じられる 2点
水添臭様の風味・コク味が感じられない 1点
水添臭様とは異質の風味となっている 0点
各パネラーの評点を合計して以下の基準により総合評価した。
15点以上 ◎
11点以上15点未満 ○
8点以上11点未満 △
5点以上 8点未満 ▲
5点未満 ×
表4の配合に従って、バタークリームを製造した。すなわち、配合表に従って、各油相部全量を混合融解し、常法に従ってコンビネーターを用いて急冷混捏を行い、可塑性油脂組成物を得た。得られた油脂組成物を縦型ミキサーでホイッパーを使用して起泡し、比重を0.45とした。さらに水相部を混合溶解し、徐々にホイップ済み可塑性油脂組成物へ攪拌しながら添加し、最終比重を0.60へ調整し、実施例11〜13及び比較例6〜7のバタークリームを得た。
得られたバタークリームを、以下の評価基準に従ってパネラー5名により風味評価を行った。総合評価及びパネラーのコメントを表4に示した。
評価基準
水添臭様の風味・コク味が強く感じられる 4点
水添臭様の風味・コク味が感じられる 3点
水添臭様の風味・コク味が僅かに感じられる 2点
水添臭様の風味・コク味が感じられない 1点
水添臭様とは異質の風味となっている 0点
各パネラーの評点を合計して以下の基準により総合評価した。
15点以上 ◎
11点以上15点未満 ○
8点以上11点未満 △
5点以上 8点未満 ▲
5点未満 ×
表5の配合に従って、無水クリームを製造した。すなわち、配合表に従って、各油相部全量を混合融解し、常法に従ってコンビネーターを用いて急冷混捏を行い、可塑性油脂組成物を得た。得られた油脂組成物50質量部と粉糖50質量部とを縦型ミキサーでホイッパーを使用して起泡し、比重を0.55に調整し、実施例14〜16及び比較例8〜9の無水クリームを得た。
得られた無水クリームを、以下の評価基準に従ってパネラー5名により風味評価を行った。総合評価及びパネラーのコメントを表5に示した。
評価基準
水添臭様の風味・コク味が強く感じられる 4点
水添臭様の風味・コク味が感じられる 3点
水添臭様の風味・コク味が僅かに感じられる 2点
水添臭様の風味・コク味が感じられない 1点
水添臭様とは異質の風味となっている 0点
各パネラーの評点を合計して以下の基準により総合評価した。
15点以上 ◎
11点以上15点未満 ○
8点以上11点未満 △
5点以上 8点未満 ▲
5点未満 ×
Claims (7)
- 油脂含量が1〜99質量%である食用クリームであって、カカオ豆より圧搾された未脱臭のカカオ脂を0.01〜4質量%含有し、トランス脂肪酸含量が5質量%以下である食用クリーム(ただし、油中水型乳化油脂組成物は除く)。
- 油脂含量が1〜99質量%である食用クリームであって、カカオ豆より圧搾された未脱臭のカカオ脂を0.01〜2質量%含有し、トランス脂肪酸含量が5質量%以下であるW/O型含水食用クリーム。
- 前記カカオ豆が焙煎されたカカオ豆である請求項1または2に記載の食用クリーム。
- 前記カカオ豆の焙煎がニブ焙煎であり、その焙煎温度が100〜150℃である請求項3に記載の食用クリーム。
- カカオ豆由来の無脂固形分を含まない請求項1〜4の何れか1項に記載の食用クリーム。
- 前記食用クリームがホイップクリーム、飲料用クリーム、フラワーペースト、バタークリーム、無水クリームから選ばれる何れか1種である請求項1〜5の何れか1項に記載の食用クリーム。
- 請求項1〜6の何れか1項に記載の食用クリームを使用した食品。
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