JP2577584B2 - 多価不飽和脂肪酸とビタミンaを含有する組成物の保存方法 - Google Patents

多価不飽和脂肪酸とビタミンaを含有する組成物の保存方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、多価不飽和脂肪酸とビタミンAを含有する
栄養組成物の保存性を高める方法に関する。
従来技術 従来、多価不飽和脂肪酸、例えばエイコサペンタエン
酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)及びオクタデカ
トリエン酸(γ−リノレン酸、α−リノレン酸等)は血
清脂質の改善、血小板凝集の抑制等の生理的作用を有し
ていて、動脈硬化、心筋梗塞及び血栓性疾患等の予防乃
至は治療に有効であることが知られている。
ところが、これらの多価不飽和脂肪酸は、酸化されや
すく不安定であるため、その使用量や使用方法の点での
制約が免れないという問題がある。
従来、エイコサペンタエン酸等の多価不飽和脂肪酸の
保存には、抗酸化剤の添加、脱酸素剤の使用及び窒素に
よる置換等が行われている。
しかしながら、これらの保存法は、栄養組成物に適用
するには実用上好ましいものとはいえない。
一方、リン脂質であるレシチンが、エイコサペンタエ
ン酸(以下EPAと略記する)等の不快な風味をマスキン
グすること、油脂を乳化させてその体内吸収性を向上す
ること等の作用を有することは従来からも知られてお
り、更に、レシチン自体が血清脂質の改善、脂肪肝の予
防及び抗血小板凝集の作用を有することも報告されてい
る。
また、レシチンが油脂や脂溶性ビタミン類に対して、
抗酸化性を有することも知られているが、その効果は顕
著なものとは言い難く、特開昭59−82070号に示される
ごとく、ビタミンEとの併用により実用性のある抗酸化
力を呈するようになるものであつて、それ単独では満足
的効果が得られない。
発明が解決しようとする課題 本発明は、上記形不飽和脂肪酸に加えてビタミンAを
含有する組成物を、それに抗酸化剤や脱酸素剤を添加す
ることなく、それ自体栄養及び生理上の効果が高いレシ
チンを特定な規格でかつ特定な量で添加することによ
り、有効に保存し得る方法を提供することを課題とす
る。
以下本発明を詳しく説明する。
発明の構成 本発明の構成上の特徴は、エイコサペンタエン酸、ド
コサヘキサエン酸、オクタデカトリエン酸及びそれらの
エステルから成る群から選択される少くとも1種とビタ
ミンAを含有する組成物に対し、アセトン不溶物を80重
量%以上含有していて、ホスフアチジルコリンを少くと
も10重量%及びホスフアチジルエタノールアミンを少く
とも5重量%含有するレシチンを、該組成物中の油溶成
分100重量部当り0.1〜30重量部添加することにある。
課題を解決するための手段 本発明は、叙上のごとく、多価不飽和脂肪酸とビタミ
ンAを含む組成物に特定な規格を有するレシチンを特定
範囲量添加することにより、レシチン単独で上記組成物
の保存性を著しく向上し得るものである。
本発明において用いるレシチンは、アセトン不溶物を
80重量%以上含有していて、ホスフアチジルコリンを少
くとも10重量%及びホスフアチジルエタノールアミンを
少くとも5重量%含有するものであつて、この規格のレ
シチンは下記のような市販品から得られる。
日清製油社製のノムコートLP−20、ノムコートLS−6
0、ツル−レシチン社製のSLP−ホワイト、SLP−ホワイ
トSP1、SLP−PC−55及びルーカス・マイヤー社製のエピ
クロン100、エピクロン130、エピクロン145、エピクロ
ン170等。
本発明では、上記規格のレシチンを組成物中の油溶成
分(多価不飽和脂肪酸もしくは該脂肪酸とビタミンA)
100重量部当り0.1〜30重量部、好ましくは2〜20重量部
添加する。レシチンの添加量は多い程保存性が高くなる
が、溶解性や風味或はコスト等の観点から上記30重量部
が上限である。
次に、本発明が対象とするエイコサペンタエン酸、ド
コサヘキサエン酸、オクタデカトリエン酸及びそれらの
エステルの少くとも1種とビタミンAを含む組成物とし
ては、魚油、例えばイワシ油、月見草油、松の実油、大
豆油等が例示し得る。例えば、イワシ油の濃縮物ではエ
イコサペンタエン酸15重量%とドコサヘキサエン酸11重
量%を含有しており、月見草油ではγ−リノレン酸を8
重量%、松の実油では5,9,12−オクタデカトリエン酸を
20重量%、大豆油ではα−リノレン酸を8重量%それぞ
れ含有している。
本発明におけるビタミンAは、組成物中に15,000IU程
度まで含有せしめることが望ましい。
以下に実施例を示して本発明とその効果を具体的に説
明する。なお、実施例の%は特記しない限り重量を表わ
す。
参考例 アセトン不溶物90%、ホスフアチジルコリン20%及び
ホスフアチジルエタノールアミン20%の規格を有する高
純度が大豆レシチン、並びにアセトン不溶分90%、ホス
フアチジルコリン70%及びホスフアチジルエタノールア
ミン15%の規格を有するホスフアチジルコリン濃縮物
を、下記油脂に対し表1に示す割合でそれぞれ添加して
酸化安定性を過酸化物価(POV)により測定した。
イワシ油よりのEPA濃縮物: EPA含量 28wt% DHA含量 12wt% イワシ油 EPA含量 15wt% DHA含量 11wt% 大豆油 α−リノレン酸含量 8wt% 月見草油 γ−リノレン酸含量 8wt% 松の実油 5,9,12−オクタデカトリエン酸 20wt% 上記測定の結果は表1に示すとおりである。また、レ
シチンと従来抗酸化剤として用いられているビタミンE
(トコフエロール)とを併用したものについても同様に
測定し、その結果を併せて表1に示した。
実施例1 参考例で用いたと同じイワシ油6.7重量部と大豆油14
重量部及びビタミンA40,000IUから成る油脂組成物100重
量部に、参考例で用いたと同様なホスフアチジルコリン
濃縮物並びに高純度大豆レシチンをそれぞれ10重量部ず
つ添加して油相を調製した。一方、乳蛋白、糖質、ミネ
ラルより成る水相を調製し、この水相97重量部に上記油
相を3重量部加え、均質化してO/W型液状組成物を得、
該組成物の過酸化物価とビタミンAの残存率を測定し
た。
結果は表2に示すとおりである。なお、対照としてレ
シチン無添加のものについても同様に測定した。
実施例2 イワシ油のEPA濃縮物1.2重量部、ビタミンA7,700IU及
びその他の脂溶性ビタミン0.0065重量部を、大豆油5重
量部、パーム油4重量部及び参考例で用いた高純度レシ
チン1重量部を混合し、加熱溶解したものに加えて油相
を調製した。
一方、植物性蛋白、糖質、ミネラル及び水溶性ビタミ
ンを水に溶解して水相を調製し、この水相95重量部を上
記油相5重量部に加え、均質化後、殺菌し、噴霧乾燥を
行つて粉末状の栄養組成物を得た。この粉末組成物の保
存性を過酸化物価の測定により調べた。結果は表3に示
すとおりである。
また、対照として、上記組成物において高純度大豆レ
シチンを添加しないものについても同様にして測定し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−219396(JP,A) 特開 昭60−192546(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン
    酸、オクタデカトリエン酸及びそれらのエステルから成
    る群から選択される少なくとも1種とビタミンAを含有
    する組成物に対し、アセトン不溶物を80重量%以上含有
    していて、ホスファチジルコリンを少なくとも10重量%
    及びホスファチジルエタノールアミンを少なくとも5重
    量%含有するレシチンを、該組成物中の油溶成分100重
    量部当り0.1〜30重量部添加することを特徴とする多価
    不飽和脂肪酸とビタミンAとを含有する組成物の保存方
    法。
  2. 【請求項2】レシチンを組成物中の油溶成分100重量部
    当り2〜20重量部添加する特許請求の範囲第(1)項記
    載の保存方法。
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