JP2577336B2 - ハロゲン化イミドを含有する難燃剤組成物 - Google Patents
ハロゲン化イミドを含有する難燃剤組成物Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化イミドを含む
難燃剤組成物に関するものである。
難燃剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリハロゲンイミド、特にテトラブロモ
フタルイミドとビス(テトラブロモフタルイミド)は多
くの易燃性材料、特にプラスチック材料に混合される難
燃剤として周知の化合物である例えば、エス.エム.ス
パッツ(S. M. SPATZ) 他著の論文「N置換テトラブロモ
フタルイミド難燃添加剤」、インダストリアル アンド
エンジニアリング ケミストリー プロダクト リサー
チ アンド デベロップメント(Industrial and Engine
ering Chemistry Product Research and Development)
誌、第8巻第4号 (1969) P397−P398やアメリカ合衆国
特許第 3 873 567号、フランス国特許第 2 369 261号お
よび日本国特願昭74−045062号、同特願昭75−064337号
を参照)。しかし、上記文献に記載された製造方法は収
率が低く、得られた化合物は一般に黄色に着色している
か、使用時に着色してしまう。そのため、これらの化合
物を用いたプラスチック材料は着色する。大抵の場合、
こうした着色は致命的欠陥となるため許容されない。ま
た、これらの化合物は高分子材料に処理を施す際の温度
では揮発することが多いため、金型腐食の原因となる。
さらに、これら化合物の製造時には有機溶媒、特にキシ
レン、トルエン、アルコール、酢酸等が使われている。
有機溶媒を使用する主たる理由は、有機溶媒が水と共沸
混合物を形成するため、イミド化反応による縮合で生成
した水を除去できるという点と、有機溶媒がハロゲン化
ジカルボン酸無水物を溶解させるという点にある。しか
し、有機溶媒を分離・回収するにはコストがかかり、有
機溶媒蒸気の除去に適した乾燥手段が必要になる。上記
の欠点はヒドラジンとハロゲン化ジカルボン酸無水物と
から得られるポリハロゲンイミドの場合に特に顕著に現
われる。
フタルイミドとビス(テトラブロモフタルイミド)は多
くの易燃性材料、特にプラスチック材料に混合される難
燃剤として周知の化合物である例えば、エス.エム.ス
パッツ(S. M. SPATZ) 他著の論文「N置換テトラブロモ
フタルイミド難燃添加剤」、インダストリアル アンド
エンジニアリング ケミストリー プロダクト リサー
チ アンド デベロップメント(Industrial and Engine
ering Chemistry Product Research and Development)
誌、第8巻第4号 (1969) P397−P398やアメリカ合衆国
特許第 3 873 567号、フランス国特許第 2 369 261号お
よび日本国特願昭74−045062号、同特願昭75−064337号
を参照)。しかし、上記文献に記載された製造方法は収
率が低く、得られた化合物は一般に黄色に着色している
か、使用時に着色してしまう。そのため、これらの化合
物を用いたプラスチック材料は着色する。大抵の場合、
こうした着色は致命的欠陥となるため許容されない。ま
た、これらの化合物は高分子材料に処理を施す際の温度
では揮発することが多いため、金型腐食の原因となる。
さらに、これら化合物の製造時には有機溶媒、特にキシ
レン、トルエン、アルコール、酢酸等が使われている。
有機溶媒を使用する主たる理由は、有機溶媒が水と共沸
混合物を形成するため、イミド化反応による縮合で生成
した水を除去できるという点と、有機溶媒がハロゲン化
ジカルボン酸無水物を溶解させるという点にある。しか
し、有機溶媒を分離・回収するにはコストがかかり、有
機溶媒蒸気の除去に適した乾燥手段が必要になる。上記
の欠点はヒドラジンとハロゲン化ジカルボン酸無水物と
から得られるポリハロゲンイミドの場合に特に顕著に現
われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、ハロゲン
化ジカルボン酸無水物の溶解および/または縮合生成水
の除去に有機溶剤を使用する必要は必ずしもないという
こと、そして、水性媒体中で特定の条件で反応を行うと
極めて高い収率で、しかも、反応生成水の除去および環
境汚染問題なしに、無色またはほぼ無色の難燃剤組成物
が得られるということを見出した。従って、本発明が解
決しようとする課題は上記難燃剤組成物を提供すること
にある。
化ジカルボン酸無水物の溶解および/または縮合生成水
の除去に有機溶剤を使用する必要は必ずしもないという
こと、そして、水性媒体中で特定の条件で反応を行うと
極めて高い収率で、しかも、反応生成水の除去および環
境汚染問題なしに、無色またはほぼ無色の難燃剤組成物
が得られるということを見出した。従って、本発明が解
決しようとする課題は上記難燃剤組成物を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ハロゲン化ジ
カルボン酸ビス−イミドを含有すむ難燃剤組成物におい
て、N−アミノ−イミドとハロゲン化ジカルボン酸無水
物とのほぼ等モル量からなる混合物を80重量%以下の比
率でさらに含むことを特徴としている。本発明の難燃剤
組成物は主としてプラスチック材料の難燃化に用いられ
る。
カルボン酸ビス−イミドを含有すむ難燃剤組成物におい
て、N−アミノ−イミドとハロゲン化ジカルボン酸無水
物とのほぼ等モル量からなる混合物を80重量%以下の比
率でさらに含むことを特徴としている。本発明の難燃剤
組成物は主としてプラスチック材料の難燃化に用いられ
る。
【0005】
【作用】本発明の難燃剤組成物は使用前に精製せずにそ
のまま高分子材料に添加して高分子材料を難燃化するこ
とができる。本発明の難燃剤組成物は難燃化処理温度が
250 ℃を超える高温で行われる高分子材料にも適用でき
る。本発明の難燃剤組成物は任意のプラスチック材料の
難燃剤として用いることができ、その添加量はプラスチ
ック材料に対して5〜40重量%であり、プラスチック材
料への混合は公知の任意の方法を用いて行うことができ
る。
のまま高分子材料に添加して高分子材料を難燃化するこ
とができる。本発明の難燃剤組成物は難燃化処理温度が
250 ℃を超える高温で行われる高分子材料にも適用でき
る。本発明の難燃剤組成物は任意のプラスチック材料の
難燃剤として用いることができ、その添加量はプラスチ
ック材料に対して5〜40重量%であり、プラスチック材
料への混合は公知の任意の方法を用いて行うことができ
る。
【0006】本発明の難燃性組成物は、ヒドラジンと、
ハロゲン化ジカルボン酸無水物またはその混合物とを水
性媒体中で40〜 225℃の範囲の温度でハロゲン化ジカル
ボン酸無水物/ヒドラジンのモル比をほぼ2にして縮合
して得ることができる。使用可能なハロゲン化ジカルボ
ン酸無水物としては以下のものが挙げられる: (1) 芳香族(ベンゼン、ナフタリン、アントラセン)ジ
カルボン酸無水物、特に下記〔化5〕で表されるジカル
ボン酸無水物:
ハロゲン化ジカルボン酸無水物またはその混合物とを水
性媒体中で40〜 225℃の範囲の温度でハロゲン化ジカル
ボン酸無水物/ヒドラジンのモル比をほぼ2にして縮合
して得ることができる。使用可能なハロゲン化ジカルボ
ン酸無水物としては以下のものが挙げられる: (1) 芳香族(ベンゼン、ナフタリン、アントラセン)ジ
カルボン酸無水物、特に下記〔化5〕で表されるジカル
ボン酸無水物:
【0007】
【化5】 (ここで、Xは臭素または塩素原子を示し、mは2〜4
の整数であり、nとpは0〜2の整数である) (2) 脂環族ジカルボン酸無水物、例えば下記〔化6〕に
対応する1,4, 5, 6, 7,7-ヘキサブロモビシクロ-[2, 2,
1]ヘプト -5-エン−2, 3- ジカルボン酸(ブロメンド
酸)とその臭素を塩素で置換した同族体(クロレンド
酸) :
の整数であり、nとpは0〜2の整数である) (2) 脂環族ジカルボン酸無水物、例えば下記〔化6〕に
対応する1,4, 5, 6, 7,7-ヘキサブロモビシクロ-[2, 2,
1]ヘプト -5-エン−2, 3- ジカルボン酸(ブロメンド
酸)とその臭素を塩素で置換した同族体(クロレンド
酸) :
【0008】
【化6】 (ここで、Xは臭素または塩素原子を表す) 。脂環族ジ
カルボン酸無水物の中ではブロモフタル酸無水物を使用
するのが好ましい。例えば、3, 4-(または 3, 6-または
4,5)−ジブロモフタル酸無水物、3,4, 6−トリブロモ
フタル酸無水物を用いるのがよく、特にテトラブロモフ
タル酸無水物が好ましい。上記方法では単一のハロゲン
化ジカルボン酸無水物を用いてもよいし、複数のハロゲ
ン化ジカルボン酸無水物の混合物を用いてもよい。市販
のハロゲン化ジカルボン酸無水物は少量の無機酸を含む
ことが多いが、使用前に精製することなくそのまま使用
できる。使用したハロゲン化ジカルボン酸無水物の水溶
液または水性分散体が強い酸性である(pH4未満)のと
きに特に良い結果が得られるのが確認されている。
カルボン酸無水物の中ではブロモフタル酸無水物を使用
するのが好ましい。例えば、3, 4-(または 3, 6-または
4,5)−ジブロモフタル酸無水物、3,4, 6−トリブロモ
フタル酸無水物を用いるのがよく、特にテトラブロモフ
タル酸無水物が好ましい。上記方法では単一のハロゲン
化ジカルボン酸無水物を用いてもよいし、複数のハロゲ
ン化ジカルボン酸無水物の混合物を用いてもよい。市販
のハロゲン化ジカルボン酸無水物は少量の無機酸を含む
ことが多いが、使用前に精製することなくそのまま使用
できる。使用したハロゲン化ジカルボン酸無水物の水溶
液または水性分散体が強い酸性である(pH4未満)のと
きに特に良い結果が得られるのが確認されている。
【0009】上記方法の反応媒体を構成する水の量は広
範囲に変化させることができる。水の量に対する唯一の
条件は、反応を起こす物質が適度に分散し、良く撹拌で
きることである。この条件を満たすには、通常、反応媒
体中の固体物質の含有量が約5〜75重量%、好ましくは
20〜40重量%になるように水の量を決めればよい。温度
が40〜 100℃の場合には反応は大気圧下で行う。この温
度より高温で 225℃までの温度では、加圧して反応を行
う。反応は 100〜 225℃で行うのが好ましく、この範囲
の温度に対応する圧力は約1〜25バールである。水和物
またはヒドラジニウム塩の形のヒドラジン(例えば、硫
酸塩、ヒドロハロゲン化物、アセテート)はそのままま
たは希薄水溶液にして用いることができる。特に、水溶
液の形の市販のヒドラジン水和物を使用することが好ま
しい。上記方法は、予め加熱され、撹拌されているハロ
ゲン化ジカルボン酸無水物の溶液または分散体中にヒド
ラジンを徐々に導入して実施するのが好ましい。反応時
間は広範囲に変えることができるが、通常1〜20時間で
ある。反応媒体を冷却すると固体分散物の生成物が得ら
れる。この生成物を濾過し、必要に応じて中性になるま
で水で洗浄し、公知の乾燥手段で乾燥する。上記方法を
140℃以上の温度で実施した場合に得られる生成物は通
常下記〔化7〕の一般式を有するビス−イミドである:
範囲に変化させることができる。水の量に対する唯一の
条件は、反応を起こす物質が適度に分散し、良く撹拌で
きることである。この条件を満たすには、通常、反応媒
体中の固体物質の含有量が約5〜75重量%、好ましくは
20〜40重量%になるように水の量を決めればよい。温度
が40〜 100℃の場合には反応は大気圧下で行う。この温
度より高温で 225℃までの温度では、加圧して反応を行
う。反応は 100〜 225℃で行うのが好ましく、この範囲
の温度に対応する圧力は約1〜25バールである。水和物
またはヒドラジニウム塩の形のヒドラジン(例えば、硫
酸塩、ヒドロハロゲン化物、アセテート)はそのままま
たは希薄水溶液にして用いることができる。特に、水溶
液の形の市販のヒドラジン水和物を使用することが好ま
しい。上記方法は、予め加熱され、撹拌されているハロ
ゲン化ジカルボン酸無水物の溶液または分散体中にヒド
ラジンを徐々に導入して実施するのが好ましい。反応時
間は広範囲に変えることができるが、通常1〜20時間で
ある。反応媒体を冷却すると固体分散物の生成物が得ら
れる。この生成物を濾過し、必要に応じて中性になるま
で水で洗浄し、公知の乾燥手段で乾燥する。上記方法を
140℃以上の温度で実施した場合に得られる生成物は通
常下記〔化7〕の一般式を有するビス−イミドである:
【0010】
【化7】 (ここで、Aは使用したハロゲン化ジカルボン酸無水物
の残基)上記温度より低い温度での反応により得られる
生成物は、〔化7〕のビス−イミドの他に、反応前のハ
ロゲン化ジカルボン酸無水物と下記の〔化8〕:
の残基)上記温度より低い温度での反応により得られる
生成物は、〔化7〕のビス−イミドの他に、反応前のハ
ロゲン化ジカルボン酸無水物と下記の〔化8〕:
【0011】
【化8】 (ここで、Aは前記と同じ定義を有する)で表わされる
対応するN−アミノ−イミドとのほぼ等モル量ずつから
なる混合物を、最大限80重量%まで含んでいる。このN
−アミノ−イミドは塩(硫酸塩、ヒドロハロゲン化物、
アセテート)の形をとることもある。一般に、反応温度
が 140℃に近いほど、得られた生成物中のビス−イミド
〔化7〕の含有量が多くなる。
対応するN−アミノ−イミドとのほぼ等モル量ずつから
なる混合物を、最大限80重量%まで含んでいる。このN
−アミノ−イミドは塩(硫酸塩、ヒドロハロゲン化物、
アセテート)の形をとることもある。一般に、反応温度
が 140℃に近いほど、得られた生成物中のビス−イミド
〔化7〕の含有量が多くなる。
【0012】本発明の難燃剤組成物を得るための好まし
い実施態様は以下の通りである。 (1) ハロゲン化ジカルボン酸無水物として、上記〔化
5〕または〔化6〕で表される無水物またはその混合
物、特に、テトラブロモフタル酸無水物、テトラクロロ
フタル酸無水物、クロレンド酸無水物、ブロメンド酸無
水物およびこれらの混合物からなる群の中から選択した
難燃剤組成物。 (2) N,N’−ビス(テトラブロモフタルイミド)と、
N−アミノ−テトラブロモフタルイミドと、テトラブロ
モフタル酸無水物とによって構成される難燃剤組成物。 (3) ヒドラジンと上記〔化5〕または〔化6〕で表され
るハロゲン化ジカルボン酸無水物またはその混合物と
を、水性媒体中で40〜 225℃の範囲の温度でハロゲン化
ジカルボン酸無水物/ヒドラジンのモル比をほぼ2にし
て縮合して得られる難燃剤組成物。 (4) 特に、縮合反応を 140℃以上の温度で加圧下で行っ
て得られる (3)に記載の難燃剤組成物。 (5) 特に、pHが4以下のハロゲン化ジカルボン酸無水物
の水溶液または水性分散体を用いた難燃剤組成物。以
下、本発明の実施例を説明するが、本発明が以下の実施
例にのみ限定されるものではない。なお、以下の実施例
の部およびパーセントは重量部および重量パーセントで
ある。
い実施態様は以下の通りである。 (1) ハロゲン化ジカルボン酸無水物として、上記〔化
5〕または〔化6〕で表される無水物またはその混合
物、特に、テトラブロモフタル酸無水物、テトラクロロ
フタル酸無水物、クロレンド酸無水物、ブロメンド酸無
水物およびこれらの混合物からなる群の中から選択した
難燃剤組成物。 (2) N,N’−ビス(テトラブロモフタルイミド)と、
N−アミノ−テトラブロモフタルイミドと、テトラブロ
モフタル酸無水物とによって構成される難燃剤組成物。 (3) ヒドラジンと上記〔化5〕または〔化6〕で表され
るハロゲン化ジカルボン酸無水物またはその混合物と
を、水性媒体中で40〜 225℃の範囲の温度でハロゲン化
ジカルボン酸無水物/ヒドラジンのモル比をほぼ2にし
て縮合して得られる難燃剤組成物。 (4) 特に、縮合反応を 140℃以上の温度で加圧下で行っ
て得られる (3)に記載の難燃剤組成物。 (5) 特に、pHが4以下のハロゲン化ジカルボン酸無水物
の水溶液または水性分散体を用いた難燃剤組成物。以
下、本発明の実施例を説明するが、本発明が以下の実施
例にのみ限定されるものではない。なお、以下の実施例
の部およびパーセントは重量部および重量パーセントで
ある。
【0013】
【実施例】組成物の製造方法の実施例 実施例1 撹拌装置と還流冷却器とを備えたガラス製反応装置内で
3000部の蒸留水に1114部の市販のテトラブロモフタル酸
無水物を分散させる。この分散物のpHは 2.2である。こ
の分散物を60℃に加熱した後、60部の 100%ヒドラジン
水和物を20〜30分かけて徐々に加える。次に、反応混合
物を 100℃に加熱する。この温度でまず反応を7時間行
わせる。この間分散物は黄色である。次いで1600部の蒸
留水を加え、さらに7時間の間 100℃に保つと、象牙色
がかった白色の分散物が得られる。この分散物を冷却
し、次いで、吸引濾過用漏斗で濾過する。濾過物をpHが
中性の値になるまで水で洗浄した後、 110〜 120℃で真
空乾燥させると、象牙色を帯びた白色の生成物が得られ
る。この生成物の収率は96%以上である。分析によっ
て、この生成物は主として下記の化合物を含んでいるこ
とが確認される: 40%のN,N’−ビス(テトラブロモフタルイミド) 30.5%のN−アミノ−テトラブロモフタルイミド 29.5%のテトラブロモフタル酸無水物。 この比率は、テトラブロモフタル酸無水物のみを溶かす
溶媒(メタノール)とN−アミノ−テトラブロモフタル
イミドのみを溶かす溶媒(ジメチルスルホキシド)とを
用いて連続抽出して決定する。もちろん、N,N’−ビ
ス(テトラブロモフタルイミド)はこれらの溶媒には溶
けない。他の同定方法(分光分析法、NMR、IR、熱
分析法DTAおよびGTA)で上記各化合物を同定する
こともできる。
3000部の蒸留水に1114部の市販のテトラブロモフタル酸
無水物を分散させる。この分散物のpHは 2.2である。こ
の分散物を60℃に加熱した後、60部の 100%ヒドラジン
水和物を20〜30分かけて徐々に加える。次に、反応混合
物を 100℃に加熱する。この温度でまず反応を7時間行
わせる。この間分散物は黄色である。次いで1600部の蒸
留水を加え、さらに7時間の間 100℃に保つと、象牙色
がかった白色の分散物が得られる。この分散物を冷却
し、次いで、吸引濾過用漏斗で濾過する。濾過物をpHが
中性の値になるまで水で洗浄した後、 110〜 120℃で真
空乾燥させると、象牙色を帯びた白色の生成物が得られ
る。この生成物の収率は96%以上である。分析によっ
て、この生成物は主として下記の化合物を含んでいるこ
とが確認される: 40%のN,N’−ビス(テトラブロモフタルイミド) 30.5%のN−アミノ−テトラブロモフタルイミド 29.5%のテトラブロモフタル酸無水物。 この比率は、テトラブロモフタル酸無水物のみを溶かす
溶媒(メタノール)とN−アミノ−テトラブロモフタル
イミドのみを溶かす溶媒(ジメチルスルホキシド)とを
用いて連続抽出して決定する。もちろん、N,N’−ビ
ス(テトラブロモフタルイミド)はこれらの溶媒には溶
けない。他の同定方法(分光分析法、NMR、IR、熱
分析法DTAおよびGTA)で上記各化合物を同定する
こともできる。
【0014】実施例2 実施例1と同様な操作を行うが、テトラブロモフタル酸
無水物の水性分散体にさらに 2.5部の96%硫酸を加え
る。この場合、pHは 1.1である。象牙色を帯びた白色の
生成物が得られ、収率は98%以上である。この生成物は
主として以下の化合物を含んでいる: 29%のN,N−ビス(テトラブロモフタルイミド 36%のN−アミノ−テトラブロモフタルイミド(一部
は、硫酸塩として) 35%のテトラブロモフタル酸無水物。
無水物の水性分散体にさらに 2.5部の96%硫酸を加え
る。この場合、pHは 1.1である。象牙色を帯びた白色の
生成物が得られ、収率は98%以上である。この生成物は
主として以下の化合物を含んでいる: 29%のN,N−ビス(テトラブロモフタルイミド 36%のN−アミノ−テトラブロモフタルイミド(一部
は、硫酸塩として) 35%のテトラブロモフタル酸無水物。
【0015】実施例3 撹拌装置を備えた容積1lのオートクレーブ内で加熱ジ
ャケットを用いて 115℃に加熱した600 部の蒸留水に 1
86部の市販のテトラブロモフタル酸無水物を分散させ
る。分散物のpHは 2.2である。この分散物にポンプを用
いて 100部の蒸留水で薄めた10部の100%ヒドラジン水
和物を徐々に導入する。導入の初期の圧力は約3バール
である。これに対し、導入の終わりの圧力は5バール
で、温度は 130℃である。この状態(5バール、 130
℃)を約8時間維持する。次に、冷却水を循環させて反
応混合物を冷却し、得られた分散物を濾過する。濾過物
をpHが中性の値になるまで水で洗浄し、 100〜 110℃で
真空乾燥させると白色の生成物が得られる。収率は97%
である。この生成物は主として以下の化合物を含む: 95%のN,N’−ビス(テトラブロモフタルイミド) 2.6 %のN−アミノ−テトラブロモフタルイミドと 2.4 %のテトラブロモフタル酸無水物。
ャケットを用いて 115℃に加熱した600 部の蒸留水に 1
86部の市販のテトラブロモフタル酸無水物を分散させ
る。分散物のpHは 2.2である。この分散物にポンプを用
いて 100部の蒸留水で薄めた10部の100%ヒドラジン水
和物を徐々に導入する。導入の初期の圧力は約3バール
である。これに対し、導入の終わりの圧力は5バール
で、温度は 130℃である。この状態(5バール、 130
℃)を約8時間維持する。次に、冷却水を循環させて反
応混合物を冷却し、得られた分散物を濾過する。濾過物
をpHが中性の値になるまで水で洗浄し、 100〜 110℃で
真空乾燥させると白色の生成物が得られる。収率は97%
である。この生成物は主として以下の化合物を含む: 95%のN,N’−ビス(テトラブロモフタルイミド) 2.6 %のN−アミノ−テトラブロモフタルイミドと 2.4 %のテトラブロモフタル酸無水物。
【0016】実施例4 撹拌装置と加熱手段(例えば、二重ジャケット)を備え
た容積6lのオートクレーブ内で、4500部の蒸留水に13
35部の市販のテトラブロモフタル酸無水物を分散させ
る。分散物のpHは 2.2である。この分散物を 150℃に加
熱する。次に、 125部の蒸留水で薄めた72部のヒドラジ
ン水和物を徐々にこの分散物中に導入する。続いて、約
5時間の間、圧力を5〜6バールに維持する。次に、冷
却水を循環させて反応混合物を冷却し、分散物を濾過す
る。濾過物をpHが中性の値になるまで水で洗浄し、 100
〜 110℃で真空乾燥させると、白色の生成物が得られ
る。収率は97%である。この生成物は実質的に純粋な
N’N−ビス(テトラブロモフタルイミド)からなる。
た容積6lのオートクレーブ内で、4500部の蒸留水に13
35部の市販のテトラブロモフタル酸無水物を分散させ
る。分散物のpHは 2.2である。この分散物を 150℃に加
熱する。次に、 125部の蒸留水で薄めた72部のヒドラジ
ン水和物を徐々にこの分散物中に導入する。続いて、約
5時間の間、圧力を5〜6バールに維持する。次に、冷
却水を循環させて反応混合物を冷却し、分散物を濾過す
る。濾過物をpHが中性の値になるまで水で洗浄し、 100
〜 110℃で真空乾燥させると、白色の生成物が得られ
る。収率は97%である。この生成物は実質的に純粋な
N’N−ビス(テトラブロモフタルイミド)からなる。
【0017】実施例5 実施例1と同じ装置内で、3000部の蒸留水に890 部のク
ロレンド酸無水物 (1,4, 5, 6, 7, 7-ヘキサクロロビシ
クロ-[2, 2, 1]ヘプト-5- エン-2, 3-ジカルボン酸)を
分散させる。次に、この混合物を60℃に加熱する。分散
物のpHは約2である。60部の 100%ヒドラジン水和物を
徐々に (20〜30分間かけて)加えた後、分散物を 100℃
に加熱し、この温度を約12時間維持する。蒸留によって
反応混合物の水分を一部除去して水分を含んだペースト
を得る。このペーストからさらに水分を除く。次に、こ
のペーストを中性になるまで冷水で洗浄した後、真空に
した 100℃の恒温器中で8時間乾燥させる。その結果、
象牙色を帯びた白色の生成物が得られる。この生成物は
主として以下の化合物よりなる: 90%のN,N’−ビス(クロレンドイミド) 5%のN−アミノ−クロレンドイミド 5%のクロレンド酸無水物。
ロレンド酸無水物 (1,4, 5, 6, 7, 7-ヘキサクロロビシ
クロ-[2, 2, 1]ヘプト-5- エン-2, 3-ジカルボン酸)を
分散させる。次に、この混合物を60℃に加熱する。分散
物のpHは約2である。60部の 100%ヒドラジン水和物を
徐々に (20〜30分間かけて)加えた後、分散物を 100℃
に加熱し、この温度を約12時間維持する。蒸留によって
反応混合物の水分を一部除去して水分を含んだペースト
を得る。このペーストからさらに水分を除く。次に、こ
のペーストを中性になるまで冷水で洗浄した後、真空に
した 100℃の恒温器中で8時間乾燥させる。その結果、
象牙色を帯びた白色の生成物が得られる。この生成物は
主として以下の化合物よりなる: 90%のN,N’−ビス(クロレンドイミド) 5%のN−アミノ−クロレンドイミド 5%のクロレンド酸無水物。
【0018】実施例6 実施例1と同じ装置内で 10000部の蒸留水に800 部のテ
トラクロロフタル酸無水物を分散させる。この分散物は
pHが約2である。この分散物を90℃に加熱し、70部の 1
00%ヒドラジン水和物を約2時間かけて加える。98℃で
約12時間反応させた後、分散物を冷却し、濾過し、pHが
中性の値になるまで水で洗浄する。真空にした恒温器内
で濾過物を乾燥させると白色の生成物が得られる。収率
は96%以上である。この生成物は主として以下の化合物
よりなる: 68%のN,N’−ビス(テトラクロロフタルイミド) 16%のN−アミノテトラクロロフタルイミド 16%のテトラクロロフタル酸水和物。
トラクロロフタル酸無水物を分散させる。この分散物は
pHが約2である。この分散物を90℃に加熱し、70部の 1
00%ヒドラジン水和物を約2時間かけて加える。98℃で
約12時間反応させた後、分散物を冷却し、濾過し、pHが
中性の値になるまで水で洗浄する。真空にした恒温器内
で濾過物を乾燥させると白色の生成物が得られる。収率
は96%以上である。この生成物は主として以下の化合物
よりなる: 68%のN,N’−ビス(テトラクロロフタルイミド) 16%のN−アミノテトラクロロフタルイミド 16%のテトラクロロフタル酸水和物。
【0019】実施例7 実施例1と同じ装置内で、4000部の蒸留水に372 部のテ
トラクロロフタル酸無水物と 603部のテトラブロモフタ
ル酸無水物とを分散させる。このようにして得られた分
散物(約pH2)を90℃に加熱し、3〜4時間かけて65部
の 100%ヒドラジン水和物を加え、98℃で12時間反応さ
せる。得られた分散物を濾過して得られた固体をpHが中
性値になるまで水で洗浄し、次いで、真空中で 110〜12
0 ℃で8時間乾燥させると白色の生成物が得られる。収
率は96%以上である。この生成物は主として以下の化合
物よりなる: 50%のN,N’−ビス(テトラクロロフタルイミド)
と、N,N’−ビス(テトラブロモフタルイミド)との
混合物 25%のN−アミノテトラクロロフタルイミドと、N−ア
ミノテトラブロモフタルイミドとの混合物 25%のテトラクロロフタル酸無水物と、テトラブロモフ
タル酸無水物の混合物。
トラクロロフタル酸無水物と 603部のテトラブロモフタ
ル酸無水物とを分散させる。このようにして得られた分
散物(約pH2)を90℃に加熱し、3〜4時間かけて65部
の 100%ヒドラジン水和物を加え、98℃で12時間反応さ
せる。得られた分散物を濾過して得られた固体をpHが中
性値になるまで水で洗浄し、次いで、真空中で 110〜12
0 ℃で8時間乾燥させると白色の生成物が得られる。収
率は96%以上である。この生成物は主として以下の化合
物よりなる: 50%のN,N’−ビス(テトラクロロフタルイミド)
と、N,N’−ビス(テトラブロモフタルイミド)との
混合物 25%のN−アミノテトラクロロフタルイミドと、N−ア
ミノテトラブロモフタルイミドとの混合物 25%のテトラクロロフタル酸無水物と、テトラブロモフ
タル酸無水物の混合物。
【0020】実施例8 実施例1と同じ装置内で、 500部の蒸留水に153 部の
1,4, 5, 6, 7, 7-ヘキサブロモビシクロ-[2, 1] ヘプト
-5- エン-2, 3-ジカルボン酸無水物(ブロメンド酸無水
物)を分散させる。ブロメンド酸無水物はヘクサブロモ
シクロ−ペンタジエンとマレイン酸無水物から調製され
る。分散物のpHは約 2.3である。この分散物を97℃に加
熱し、6部の 100%ヒトラジン水和物を徐々に(20〜30
分かけて)加え、約12時間の間 100℃に維持する。蒸留
により水分を一部除去して水分を含んだペーストを得
る。このペーストからさらに水分を除去する。次に、こ
のペーストをpHが中性の値になるまで冷水で洗浄した
後、真空にした 100〜110 ℃の恒温器中で8時間乾燥さ
せる。その結果わずかに着色した生成物が得られる。こ
の生成物は主として以下の化合物よりなる: 65%のN,N’−ビス(ブロメンドイミド) 17.5 %のN−アミノブロメンドイミド 17.5 %のブロメンド酸無水物。
1,4, 5, 6, 7, 7-ヘキサブロモビシクロ-[2, 1] ヘプト
-5- エン-2, 3-ジカルボン酸無水物(ブロメンド酸無水
物)を分散させる。ブロメンド酸無水物はヘクサブロモ
シクロ−ペンタジエンとマレイン酸無水物から調製され
る。分散物のpHは約 2.3である。この分散物を97℃に加
熱し、6部の 100%ヒトラジン水和物を徐々に(20〜30
分かけて)加え、約12時間の間 100℃に維持する。蒸留
により水分を一部除去して水分を含んだペーストを得
る。このペーストからさらに水分を除去する。次に、こ
のペーストをpHが中性の値になるまで冷水で洗浄した
後、真空にした 100〜110 ℃の恒温器中で8時間乾燥さ
せる。その結果わずかに着色した生成物が得られる。こ
の生成物は主として以下の化合物よりなる: 65%のN,N’−ビス(ブロメンドイミド) 17.5 %のN−アミノブロメンドイミド 17.5 %のブロメンド酸無水物。
【0021】実施例9(比較例) 実施例1と同じ装置内で、1500部のメタノールに 619部
のテトラブロモフタル酸無水物を66℃で溶解させる。完
全に溶解させた後に、34部の 100%ヒドラジン水和物を
加え、約8時間の間67℃に維持する。この溶液を冷却し
た後濾過する。得られた固体物をまずメタノールで洗浄
し、次いで水で洗浄すると黄色の生成物が得られる。収
率は約75%である。この生成物はテトラブロモフタル酸
無水物を含まず、主にN−アミノテトラブロモフタルイ
ミドと、少量のN,N’−ビス(テトラブロモフタル酸
イミド)と、同定できないその他の生成物とからなる。
のテトラブロモフタル酸無水物を66℃で溶解させる。完
全に溶解させた後に、34部の 100%ヒドラジン水和物を
加え、約8時間の間67℃に維持する。この溶液を冷却し
た後濾過する。得られた固体物をまずメタノールで洗浄
し、次いで水で洗浄すると黄色の生成物が得られる。収
率は約75%である。この生成物はテトラブロモフタル酸
無水物を含まず、主にN−アミノテトラブロモフタルイ
ミドと、少量のN,N’−ビス(テトラブロモフタル酸
イミド)と、同定できないその他の生成物とからなる。
【0022】実施例10(比較例) 実施例1と同じ装置内に 750部のジメチルホルムアミド
619部のテトラブロモフタル酸無水物と、1250部のキシ
レンとを導入し、この混合物を 100℃に加熱すると黄色
の溶液が得られる。この溶液に34部の 100%ヒドラジン
水和物を加えた後、この溶液を 138℃に加熱し、この温
度を約8時間の間維持する。この間生成する水はキシレ
ンとの共沸蒸留によって除去し続ける。この溶液を冷却
した後、濾過する。濾過して得られた固体物をヘキサン
で洗浄してから真空中で乾燥させると黄色の生成物が得
られる。収率は約78%である。この生成物はテトラブロ
モフタル酸無水物を含まず、N,N’−ビス(テトラブ
ロモフタルイミド)を主とし、少量のN−アミノテトラ
ブロモフタルイミドと同定できない他の生成物とを含ん
でいる。
619部のテトラブロモフタル酸無水物と、1250部のキシ
レンとを導入し、この混合物を 100℃に加熱すると黄色
の溶液が得られる。この溶液に34部の 100%ヒドラジン
水和物を加えた後、この溶液を 138℃に加熱し、この温
度を約8時間の間維持する。この間生成する水はキシレ
ンとの共沸蒸留によって除去し続ける。この溶液を冷却
した後、濾過する。濾過して得られた固体物をヘキサン
で洗浄してから真空中で乾燥させると黄色の生成物が得
られる。収率は約78%である。この生成物はテトラブロ
モフタル酸無水物を含まず、N,N’−ビス(テトラブ
ロモフタルイミド)を主とし、少量のN−アミノテトラ
ブロモフタルイミドと同定できない他の生成物とを含ん
でいる。
【0023】難燃剤組成物の特性を示す実施例 実施例11 本発明の組成物がプラスチック材料の難燃剤としてどの
程度有効であるかを以下の方法でテストした。遊星型混
合装置すなわち「樽」型混合装置を用い、〔表1〕およ
び〔表2〕に示す割合で粉末状または粒状の樹脂とテス
トする難燃剤とを混合する。必要に応じて添加剤(三酸
化アンチモン、パラフィン)も混合する。均一に混合し
た後、適当な押出し機(2軸スクリュー型、単軸スクリ
ュー型または「ビュス(Buss)」型押出し機) を用いて混
合物を押出し成形する。この押出し機は脱気手段を有し
ていてもよい。押出し成形はポリマーの融解温度で決ま
る樹脂メーカーの指定した温度で実施する。得られた成
形物はペレットにすることができる。このペレットを適
切な温度で射出成形して測定用のサンプルに成形する。
このサンプルを用いて、3.2 mmと 1.6mmの耐火性規格テ
ストUL94(NFT51072 規格)と、酸素率10%規格テ
スト(NFT51071)とを行う。 〔表1〕はポリブチレンテレフタレート(TMNO-ORGATER
、本特許出願人によって市販の顆粒)について得られ
た結果を示す。 〔表2〕は実施例1の生成物および下記樹脂について得
られた結果を示す。 (1) ポリプロピレン(PK-1060 P、ヘキスト(HOECHST) 社
より市販の粉末) (2) ポリアミド12 (AMNO-RILSAN 、本特許出願人によっ
て市販の顆粒) (3) ABS樹脂 (UGIKRAL SF、セーデーエフ−シミー(C
dF-Chimie)社から市販の粉末)
程度有効であるかを以下の方法でテストした。遊星型混
合装置すなわち「樽」型混合装置を用い、〔表1〕およ
び〔表2〕に示す割合で粉末状または粒状の樹脂とテス
トする難燃剤とを混合する。必要に応じて添加剤(三酸
化アンチモン、パラフィン)も混合する。均一に混合し
た後、適当な押出し機(2軸スクリュー型、単軸スクリ
ュー型または「ビュス(Buss)」型押出し機) を用いて混
合物を押出し成形する。この押出し機は脱気手段を有し
ていてもよい。押出し成形はポリマーの融解温度で決ま
る樹脂メーカーの指定した温度で実施する。得られた成
形物はペレットにすることができる。このペレットを適
切な温度で射出成形して測定用のサンプルに成形する。
このサンプルを用いて、3.2 mmと 1.6mmの耐火性規格テ
ストUL94(NFT51072 規格)と、酸素率10%規格テ
スト(NFT51071)とを行う。 〔表1〕はポリブチレンテレフタレート(TMNO-ORGATER
、本特許出願人によって市販の顆粒)について得られ
た結果を示す。 〔表2〕は実施例1の生成物および下記樹脂について得
られた結果を示す。 (1) ポリプロピレン(PK-1060 P、ヘキスト(HOECHST) 社
より市販の粉末) (2) ポリアミド12 (AMNO-RILSAN 、本特許出願人によっ
て市販の顆粒) (3) ABS樹脂 (UGIKRAL SF、セーデーエフ−シミー(C
dF-Chimie)社から市販の粉末)
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
フロントページの続き (72)発明者 ベルナール ギュルトネール フランス国 38000 グルノーブル ブ ルバール アギュット サンバ 5 (56)参考文献 特開 昭49−45062(JP,A) 特開 昭53−56660(JP,A)
Claims (10)
- 【請求項1】 ハロゲン化ジカルボン酸ビス−イミド
と、 N−アミノ−イミドと、ハロゲン化ジカルボン酸無水物
とからなる難燃剤組成物であって 、N−アミノ−イミド
とハロゲン化ジカルボン酸無水物とのほぼ等モル量の混
合物を80重量%以下の比率で含むことを特徴とする難燃
剤組成物。 - 【請求項2】 プラスチック材料の難燃化に用いる請求
項1に記載の難燃剤組成物。 - 【請求項3】 ハロゲン化ジカルボン酸無水物が、下記
の〔化1〕または〔化2〕で表される無水物またはその
混合物である請求項1または2に記載の難燃剤組成物: 【化1】 【化2】 (ここで、Xは臭素または塩素原子を表し、mは2〜4
の整数であり、nとpは0〜2の整数である)。 - 【請求項4】 ハロゲン化ジカルボン酸無水物が、テト
ラブロモフタル酸無水物、テトラクロロフタル酸無水
物、クロレンド酸無水物、ブロメンド酸無水物およびこ
れらの混合物からなる群の中から選択される請求項3に
記載の難燃剤組成物。 - 【請求項5】 N,N’−ビス(テトラブロモフタルイ
ミド)と、N−アミノ−テトラブロモフタルイミドと、
テトラブロモフタル酸無水物とによって構成される請求
項1〜4のいずれか一項に記載の難燃剤組成物。 - 【請求項6】 ヒドラジンと、下記〔化3〕または〔化
4〕: 【化3】 【化4】 (ここで、Xは臭素または塩素原子を表し、mは2〜4
の整数であり、nとpは0〜2の整数である)で表され
るハロゲン化ジカルボン酸無水物またはその混合物と
を、水性媒体中で40〜225 ℃の範囲の温度でハロゲン化
ジカルボン酸無水物/ヒドラジンのモル比をほぼ2にし
て縮合することを特徴とする、ハロゲン化ジカルボン酸
ビス−イミドと、N−アミノ−イミドと、ハロゲン化ジ
カルボン酸無水物とからなり、N−アミノ−イミドとハ
ロゲン化ジカルボン酸無水物とのほぼ等モル量の混合物
を80重量%以下の比率で含む難燃剤組成物の製造方法。 - 【請求項7】 縮合反応を 140℃以上の温度で加圧下で
行う請求項6に記載の方法。 - 【請求項8】 pHが4以下のハロゲン化ジカルボン酸
無水物の水溶液または水性分散体を用いる請求項6また
は7に記載の方法。 - 【請求項9】 ジカルボン酸無水物として、テトラブロ
モフタル酸無水物、テトラクロロフタル酸無水物、クロ
レンド酸無水物、ブロメンド酸無水物およびこれらの混
合物からなる群の中から少なくとも1種を選択する請求
項6〜8のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項10】 ヒドラジンを水和物またはヒドラジニ
ウム塩の形で使用する請求項6〜9のいずれか一項に記
載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
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---|---|---|---|
FR8601917 | 1986-02-12 | ||
FR8601917A FR2594121B1 (fr) | 1986-02-12 | 1986-02-12 | Procede de preparation d'imides halogenes, compositions les contenant et leur application comme agents d'ignifugation |
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---|---|---|---|
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---|---|
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JP62030655A Granted JPS62223168A (ja) | 1986-02-12 | 1987-02-12 | ハロゲン化イミドの製造方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62030655A Granted JPS62223168A (ja) | 1986-02-12 | 1987-02-12 | ハロゲン化イミドの製造方法 |
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JP (2) | JPS62223168A (ja) |
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US5766912A (en) | 1986-03-17 | 1998-06-16 | Novo Nordisk A/S | Humicola lipase produced in aspergillus |
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US5508429A (en) * | 1992-06-08 | 1996-04-16 | Great Lakes Chemical Corporation | Ultra white N,N'-bis(tetrabromophthalimide) and its production in aqueous acetic acid |
US5693797A (en) * | 1997-02-14 | 1997-12-02 | Unitex Chemical Corporation | Process for preparing brominated phthalimides |
Family Cites Families (16)
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---|---|---|---|---|
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DE1518647A1 (de) * | 1965-05-06 | 1969-02-13 | Kalk Chemische Fabrik Gmbh | Verfahren zur Herstellung von Tetrabromphthalsaeureanhydrid |
US3873567A (en) * | 1968-09-05 | 1975-03-25 | Universal Oil Prod Co | N-substituted polybromoaromatic ortho-dicarboximides |
US3705127A (en) * | 1970-12-21 | 1972-12-05 | Universal Oil Prod Co | Polymeric flame retardant compositions |
US3798327A (en) * | 1971-02-08 | 1974-03-19 | Tenneco Chem | Fungicidal compositions and their use |
US3734925A (en) * | 1971-02-08 | 1973-05-22 | Tenneco Chem | N-amino-3,4-dimethyl-6-isobutyl-phthalimides |
JPS4945062A (ja) * | 1972-09-08 | 1974-04-27 | ||
JPS5064337A (ja) * | 1973-10-11 | 1975-05-31 | ||
JPS5625955B2 (ja) * | 1973-12-27 | 1981-06-16 | ||
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