JP2576441Y2 - ゲル芳香剤用容器 - Google Patents

ゲル芳香剤用容器

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JP2576441Y2
JP2576441Y2 JP1991012021U JP1202191U JP2576441Y2 JP 2576441 Y2 JP2576441 Y2 JP 2576441Y2 JP 1991012021 U JP1991012021 U JP 1991012021U JP 1202191 U JP1202191 U JP 1202191U JP 2576441 Y2 JP2576441 Y2 JP 2576441Y2
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gel fragrance
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は室内やトイレ等で使用す
るゲルタイプの芳香剤の容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ゲルタイプの芳香剤の容器は、実
公昭53−36193(実開昭51−7260)に記載
されているように、中心部を貫通する円筒状に保持芯を
持ち、容器の上蓋カバーを上下に移動させてゲル芳香剤
の下部が露出するようにしたもの(摺り合わせスリーブ
構造)がよく知られている。このようなタイプの容器に
おいて、さらに、実開平1−77753、実開平1−1
17347に見られるように、ゲル芳香剤の上部に係止
片を内包し、つり下げた状態でゲル芳香剤を収縮させる
考案もなされている。ゲル芳香剤の移動防止について
は、一例として実公昭63−11958が挙げられる。
この考案では、鍔状の係止部でゲル芳香剤の移動を防止
できる構造になっている。また、ゲル芳香剤の揮散調節
方法としては、先の実公昭53−36193のように、
容器の上蓋カバーを上下に移動させてゲル芳香剤の露出
面積を変えるタイプのものや、実開昭51−40443
のように、容器の蓋体を円周方向に回転させて開口面積
を変えるタイプが知られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】従来のゲルタイプの芳
香剤の容器においては、使用開始から使用終了までのゲ
ル芳香剤の表面の露出面積(揮散面積)が大きく変化し
減少する一方であるため、長期間の使用においては、匂
いの持続性が悪くなるという問題があった。さらに、使
用終了間近になると、ゲル芳香剤の中の不揮発成分が中
央の芯部を包みこみ貼りついたように凝縮して残るた
め、汚らしくみえるという問題もあった。また、ゲル芳
香剤の下部が直接露出した構造なので、室内温度や横か
らの風など環境条件の影響を特に受けやすく、有効期間
にバラツキを生じやすいといった問題もあった。本考案
は上記従来の問題を解決することを、その課題としてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案は前記の問題を解
消するため、内部が視認できる透明性のよいプラスチッ
ク材料を用いて、容器本体の中心内部に半球状のゲル芳
香剤収納部を設け、これを同じ内表面積を有する半球状
のキャップで覆うことによって球体状のゲル芳香剤を内
部に収容する構造とする共に、ゲル芳香剤収納部の内部
ゾル状の芳香剤を充填した後に、芳香剤充填口に封入
栓を装着することによって芳香剤充填口を密閉し、併せ
て封入栓の先端に設けたゲル芳香剤固定部がゾル状の芳
香剤からゲル状の芳香剤に変化した際にゲル芳香剤の底
部に内包され、使用中のゲル芳香剤の移動を防止し固定
する構造とする。
【0005】
【作用】前記手段により、本考案のゲル芳香剤用容器は
ゲル芳香剤に嵌合しているキャップを取り除く際に封入
栓のゲル芳香剤固定部によってゲル芳香剤が位置規制さ
れるため、キャップとゲル芳香剤とがくっつくことなく
キャップを取り除くことができると共に、キャップを取
り除いて使用する時、最初はゲル芳香剤の上部半分のみ
が露出しているが、含有成分の揮散とともに、全体的に
球体状のまま減少・縮小していく。従って、最初は容器
本体のゲル芳香剤収納部に覆われて露出していなかった
ゲル芳香剤が徐々に新しく露出していくため、匂いの持
続性がよい。
【0006】
【実 施 例】本考案の一実施例について説明を行う
と、ゲル芳香剤用容器1は、図1に示すように、外周が
円筒状で内部に半球状のゲル芳香剤収納部2を有する容
器本体3と、容器本体3の上方に嵌合される逆椀状の上
蓋4と、容器本体3の下方に嵌合される椀状の底蓋5
と、ゲル芳香剤収納部2に嵌合する半球状のキャップ6
と、ゲル芳香剤収納部2の下方にある芳香剤充填口7
と、芳香剤充填口7に装着される封入栓8とによって構
成され、ゲル芳香剤収納部2とキャップ6とにより形成
された収納部にゲル芳香剤を収納するようになってい
る。
【0007】さらに詳細に説明を行う。容器本体3は図
2に示すように、合成樹脂、特に内部が視認できる透明
性のよいプラスチック材料で作られており、円筒状の容
器本体3の上下は上蓋嵌合部11と底蓋嵌合部12でそ
れぞれ開口している。容器本体3のほぼ中心部分には上
方が開口した球の下半分の半球状のゲル芳香剤収納部2
が設けられ、その下端には円筒状の芳香剤充填口7が
下方に突設され、封入栓8を所定の位置まで挿入するこ
とによって密閉される。ゲル芳香剤収納部2と容器本体
3は一体で繋がっており、その継ぎ目部分には通気孔1
3が適宜の位置に貫通されている。ゲル芳香剤収納部2
の上端の円周にはキャップ6を装着するキャップ嵌合部
14が設けられている。
【0008】上蓋4は図3に示すように、合成樹脂、特
に内部が視認できる透明性のよいプラスチック材料で作
られており、容器本体3の上蓋嵌合部11に嵌合する構
造で、揮散口15が適宜位置に開けられている。揮散口
15は、本実施例においては楕円形であるが、ゲル芳香
剤の香料が揮散しやすい構造・面積であればよく、その
他適宜な形状が考えられる。ただし、上蓋4はホコリ等
がかかりやすく、中のゲル芳香剤も汚れやすいので揮散
口15は上方に設置しない方が好ましい。
【0009】底蓋5は図4に示すように、合成樹脂、特
に内部が視認できる透明性のよいプラスチック材料が好
ましく、容器本体3の底蓋嵌合部12に嵌合する構造
で、上蓋4と比べて少ない数の揮散口15が適宜の位置
に開けられており、季節や使用条件に応じて上蓋4と交
換して使用すれば、簡易的に匂いの強さが調節できる構
造となっている。揮散口15は、本実施例において上蓋
4と同様に楕円形であり、ゲル芳香剤の香料が揮散しや
すい構造・面積であればよく、その他適宜な形状が考え
られる。ただし、上蓋4として使用する場合があるの
で、上蓋4と同様に揮散口15は下方に設置しない方が
好ましい。
【0010】キャップ6は図5に示すように、合成樹
脂、特に内部が視認できる透明性のよいプラスチック材
料で作られ、容器本体3のゲル芳香剤収納部2とほぼ同
等の内部表面積の球の上半分の半球状の構造で、上部に
は手で持って取り除きやすいようにつまみ16が突設さ
れており、下端の円周の内側には円周状に突起があり、
キャップ6が容器本体3のキャップ嵌合部14と密に接
する構造になっている。そして、ゲル芳香剤用容器1の
使用の際に、このキャップ6を取り除いて使用する。
【0011】封入栓8は図6に示すように、合成樹脂、
特に内部が視認できる透明性のよいプラスチック材料が
好ましい。容器本体3の芳香剤充填口7に嵌合すれば、
ゲル芳香剤収納部2を密閉すると同時に、固化したゲル
芳香剤の移動を防止するという2つの目的を満足する事
ができる。そして、容器組立の際には、容器本体3にキ
ャップ6と上蓋4を装着したあと、容器を倒立させて、
芳香剤充填口7から高温液状のゾル状の芳香剤を所定量
(球体の体積分相当)充填する。続いてゾル状の芳香剤
が冷却固化してゲル状とならないうちに、封入栓8を芳
香剤充填口7に押し込むように装着する。この時、ゲル
芳香剤収納部2内にある空気は、封入栓8の芳香剤充填
口嵌合部17に縦方向に設けられたガスベント溝18を
通じて徐々に容器外部に排出されるので、ゲル芳香剤収
納部2の内圧を高めることなく装着できる。また、封入
栓8は装着しやすく、ゲル芳香剤収納部2内にある空気
が外に排出されやすいように、芳香剤充填口嵌合部17
やゲル芳香剤固定部19はなだらかな曲面形状をなして
おり、さらにゲル芳香剤固定部19には開口部20が貫
通されて空気の抵抗を少なくしてある。封入栓8の装着
が完了した時は、ゲル芳香剤充填口7は封入栓8のフラ
ンジ21部分で密閉される。ゲル芳香剤固定部19は軸
22によって封入栓8と一体に形成されており、ゾル状
芳香剤が冷却固化してゲル状となった時、ゲル芳香剤
固定部19がゲル芳香剤の下部内部に埋没し、例えばキ
ャップ6を取り除く時や使用時に、ゲル芳香剤の移動や
落下を防止する。
【0012】このように構成された本考案の実施例によ
るゲル芳香剤用容器1は、使用者がキャップ6を取り除
くだけで使用できる簡単な構造で、さらに揮散口15の
異なる上蓋4と底蓋5を取り替えることによって、匂い
の強さを調節できるものである。その場合、ゲル芳香剤
に配合された香料成分は、上方に向けて自然揮散する
が、より自然揮散しやすいように容器の外から容器内へ
の(容器の底から上に向けて)風の流入も考慮し、容器
本体3に通気孔13を設けている。その結果、ゲル芳香
剤は揮散とともに徐々に縮小していくが、従来の芳香剤
の容器のように中心に保持芯が存在しない構造なので、
ゲル芳香剤に対してその縮小(形状の変化)を規制する
力が働かないため、ゲル芳香剤は球体の形状を維持しな
がら小さくなっていく。
【0013】また第1実施例においては、ゲル芳香剤が
球体であるが、他の実施例として、例えば容器本体3の
ゲル芳香剤収納部2とキャップ6の内面を楕円面状に
し、ゲル芳香剤を隋円体に形成したり、図7,図8に示
すように、キャップ6、ゲル芳香剤収納部2の内面を球
体に類似の多面体状にし、ゲル芳香剤を多面体に形成し
ても球体の場合とほぼ同様の作用がある。
【0014】次に第1実施例と従来品との間の揮散率の
差をみるべく両者の測定例を示すと、表1にようにな
り、これを図表に表わすと図9のようになる。表1は本
考案品、従来品A、従来品Bを設置し、同一条件下でそ
れぞれを揮散させ、その揮散率を比較したものである。
【0015】
【表1】
【0016】上記結果から明らかなように、本考案のゲ
ル芳香剤用容器を使用した場合は、使用期間中、ゲル芳
香剤の揮散量が使用開始から使用終了まで均一に揮散さ
れていることがわかる。
【0017】
【考案の効果】本考案は以上のようになるから次のよう
な効果が奏される。 ゲル芳香剤を収容する容器の内面を球面状又は楕円面
状、及びそれに類似の形状にすると共に、収納部上半部
のキャップを取り外し可能としたので、キャップを取り
除くだけで簡単に使用開始ができ、また、従来の芳香剤
では一率的にゲル芳香剤の露出面積が減少するのに対し
本考案では当初はゲル芳香剤の露出面積が上半だけで
あるが、全体的小さくなるにつれて下半分の新しいゲ
ル芳香剤の表面が露出するため露出面積が一旦増え、
時的に安定した揮散状態で使用することができるゲル芳
香剤用容器を提供できることとなる。 従来の芳香剤は容器の中に芯部があるために、ゲル芳
香剤の形状に制約が生じ、また特に使用終了間際になる
と縮んだ形状が醜悪であったがために、ゲル本来の形状
による美しさや奇抜さを訴求することは困難であった。
これに対して、本考案容器は特に透明容器にすること
で、ゲル芳香剤が使用終了まで縮んでいく様子が、容易
に確認できるとともに、球体、及びそれに類似の形状の
ゲル芳香剤がそのままの形で徐々に小さくなっていく過
程を楽しむことができる。 ゲル芳香剤収納部の下端に芳香剤充填口を突出し、こ
の芳香剤充填口に封入栓を装着してあるので、容易に
ル状の芳香剤を充填し球体又は楕円体、及びそれに類似
の形状のゲル芳香剤を形成することができる。 封入栓に収納部内部側に突出した軸の先端にゲル芳香
剤固定部を設けたことで使用時にはゲル芳香剤が位置的
に安定して使用されることができる。 容器の上方と下方とに嵌合した上蓋と底蓋において、
ゲル芳香剤を揮散するための揮散口を設け、かつ上蓋と
底蓋とで揮散口の面積を異ならすと共に、この上蓋と底
蓋とを相互に交換可能とし、上蓋と底蓋とを適宜取り替
えることで匂いの強さを調整することができる。 ゲル芳香剤収納部とゲル芳香剤収納部を支持する容器
本体との継ぎ目部分に適宜な数の通気孔を設けたこと
で、風を容器底蓋側より流入し通気孔を経て上蓋側へ流
すことができ、ゲル芳香剤をより自然揮散しやすいよう
にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による実施例のゲル芳香剤用容器の全体
【図2】(a)図1における容器本体の上面図(b)同
断面図及び側面図
【図3】図1における上蓋の断面図及び側面図
【図4】図1における底蓋の断面図及び側面図
【図5】(a)図1におけるキャップの上面図(b)同
断面図及び側面図
【図6】(a)図1における封入栓の断面図及び側面図
(b)同斜視図
【図7】本考案による他の実施例のゲル芳香剤用容器の
キャップの断面図及び側面図
【図8】本考案による他の実施例のゲル芳香剤用容器の
容器本体の断面図及び側面図
【図9】使用日数と揮散率との関係を示す図表
【符号の説明】
1…ゲル芳香剤用容器、2…ゲル芳香剤収納部、3…容
器本体、4…上蓋、5…底蓋、6…キャップ、7…芳香
剤充填口、8…封入栓、11…上蓋嵌合部、12…底蓋
嵌合部、13…通気孔、14…キャップ嵌合部、15…
揮散口、16…つまみ、17…芳香剤充填口嵌合部、1
8…ガスベント溝、19…ゲル芳香剤固定部、20…開
口部、21…フランジ、22…軸。

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面を球面状又は楕円面状及びそれに類
    似の形状の下半分とすると共に、その下端にゾル状の芳
    香剤を充填するための芳香剤充填口7を突設したゲル芳
    香剤収納部2と、 該ゲル芳香剤収納部2の上部に取り外し可能に嵌合する
    と共に、内面を球面状又は楕円面状及びそれに類似の形
    状の上半分とするキャップ6と、 前記ゲル芳香剤収納部2の芳香剤充填口7に装着すると
    共に、ゲル芳香剤収納部2とキャップ6により形成され
    る収納部の内部側に突出する軸22とこの軸22の先端
    に設けたゲル芳香剤固定部19とを有した封入栓8とか
    らなり、 ゲル芳香剤収納部とキャップにより形成される収納部の
    内面によってゲル芳香剤が成型されると共に、キャップ
    を取り外すとゲル芳香剤の上半分が露出するように した
    ことを特徴とするゲル芳香剤用容器。
  2. 【請求項2】 前記容器全体を透視可能な材料で作
    ことをことを特徴とする請求項1記載のゲル芳香剤用容
    器。
  3. 【請求項3】 前記容器の上方と下方とに上蓋4と下蓋
    5とを嵌合し、この上蓋4と下蓋5において、ゲル芳香
    剤を揮散するための揮散口15を設け、かつ上蓋4と下
    蓋5とで揮散口の面積を異ならすと共に、この上蓋4と
    下蓋5とを相互に交換可能とすることを特徴とする請求
    項1、請求項2記載のゲル芳香剤用容器。
  4. 【請求項4】 前記ゲル芳香剤収納部2の外側にゲル芳
    香剤収納部2を支持する容器本体3を設け、該容器本体
    3におけるゲル芳香剤収納部2との継ぎ目部分に適宜な
    数の通気孔13を設けたことを特徴とする請求項1、請
    求項2、請求項3記載のゲル芳香剤用容器。
JP1991012021U 1991-02-14 1991-02-14 ゲル芳香剤用容器 Expired - Lifetime JP2576441Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5627167B2 (ja) * 2007-10-29 2014-11-19 小林製薬株式会社 揮散器
JP5627168B2 (ja) * 2007-10-29 2014-11-19 小林製薬株式会社 揮散剤収容器、揮散器および揮散器の製造方法
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JPS6026526B2 (ja) * 1977-02-25 1985-06-24 日東電工株式会社 放香容器
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