JP2575076B2 - 耐火物容器に付着したスラグと地金との除去法 - Google Patents

耐火物容器に付着したスラグと地金との除去法

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JP2575076B2
JP2575076B2 JP9854492A JP9854492A JP2575076B2 JP 2575076 B2 JP2575076 B2 JP 2575076B2 JP 9854492 A JP9854492 A JP 9854492A JP 9854492 A JP9854492 A JP 9854492A JP 2575076 B2 JP2575076 B2 JP 2575076B2
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slag
mixture
coke
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refractory container
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周次 桑嶋
三泰 友井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は製銑製鋼で用いる耐火物
容器に付着したスラグと地金とを効率よく除去する方法
に関する。特にトーピードカーを溶銑予備処理に用いた
場合の付着物の処理に適する。
【0002】
【従来の技術】耐火物容器には使用中に地金やスラグの
固着物が付着する。従来はこれを処理するのに耐火物容
器を冷却し、耐火物解体機を用いて解体し、地金の固着
物については人海戦術により酸素切断を用いて溶断して
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法は人手を要
し作業能率が極めて悪い。特にトーピードカーに処理剤
を吹き込んで溶銑予備処理を行なう場合、トーピードカ
ーの炉内にスラグと地金の混合物が多量に付着し、内容
積の減少に伴ない、トーピードカーの1台当りの受銑量
の減少、傾動電流高による傾動不能及び耐火物解体時間
の延長となった。このため省力化した高能率の方法でこ
れを処理することが望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するものであって、耐火物容器内の溶鉄を払出し耐火物
容器内に付着したスラグと地金とを除去する方法におい
て、予めコークスを容器底部のスラグと地金の混合物の
上に装入し、上吹ランスから酸素を前記混合物に向けて
吹き込むことを特徴とする耐火物容器に付着したスラグ
と地金との除去法である。
【0005】
【作用】以下本発明を図面に基づいて説明する。溶銑、
溶鋼等溶鉄の耐火物容器のうち特にトーピードカーに適
用した場合を中心に述べる。図1は本発明による方法を
示すトーピードカーの概念的な断面図である。トーピー
ドカー1内に溶銑を装入し、ランスにてインジェクショ
ン処理する溶銑予備処理において、溶銑予備処理後トー
ピードカー内の溶銑を払出す。このとき図1に示す様に
トーピードカー1内部の下部にスラグと地金の混合物
2、上部にもスラグと地金の混合物3が付着する。トー
ピードカー内にスラグと地金の混合物が付着すると、内
容積が小さくなって、溶銑の受銑量が減少する。また、
トーピードカー傾動時に重心の位置が変わり、傾動電流
値が高くなりトーピードカー転倒の原因となる。さらに
トーピードカー耐火物修理時にスラグと地金の付着物の
除去に長時間要し、修理工期の延長となる。
【0006】本発明においては上記スラグと地金の混合
物2、3を除去するために予めコークス4を容器底部の
スラグと地金の混合物2の上に装入し、上吹ランス5か
ら酸素を吹き込みコークス4が燃焼することによって、
半溶融状態のスラグと地金の混合物を溶かし除去する。
【0007】またトーピードカー上部のスラグと地金の
混合の付着物3については、上記の容器底部に装入した
コークス4の燃焼熱によって溶かし除去する。
【0008】図2は発熱材として予め投入するコークス
の量についての試験を行なった結果を示すグラフであ
り、縦軸はコークスの投入量を表わし横軸は、酸素吹き
込み開始からスラグと地金の混合の付着物に着火するま
での時間を表わしている。発熱材投入の有無について、
酸素吹き込み開始からスラグと地金の混合の付着物に着
火するまでの時間を調査すると、コークスゼロの場合
は、着火までに9分から16分要し、(平均13分)、
コークス200kg投入の場合は7分から11分要し、
(平均9分)、コークス400kg投入の場合は、2分
から6分要し、(平均4分)、コークス1000kg投
入の場合は、4分から7分要し、(平均5.5分)この
結果コークス400kg投入の場合が、コークスの投入
量及び着火時間的にみて最も有利である。
【0009】全体の作業手順は溶銑予備処理をした13
00℃前後の溶銑を払出し空になったトーピードカー
に、コークスを400kg投入し30〜60分経過後、
800〜900℃となったスラグと地金の混合の付着物
に上吹ランスにより酸素を吹き込み着火する。これによ
り半溶融状態を造り、スラグと地金の混合の付着物を溶
解する。
【0010】
【実施例】250tトーピードカーにおいて本発明の耐
火物容器のクリーニング処理を実施した。上吹ランスの
高さは4300mmとした。これは下部のスラグと地金
の混合物は広範囲に付着する事から酸素噴流の広がりを
狙って、上吹ランスの高さを設定したものである。
【0011】上吹ランスの酸素のブロー流量は40Nm
3 /minとしたが、これ以上流しても良い。これは溶
解の状態と噴煙の発生量から設定した。すなわち十分な
溶解が行なわれ過度の噴煙が発生しない量とする。
【0012】クリーニング処理前のコークスの投入は、
溶銑払出し完了後、スラグストッパーセット位置にて、
スラグストッパーを外した後に、コークスを400kg
投入した。
【0013】クリーニング処理で使用する全酸素量につ
いては800Nm3 とし、トーピードカーに付着してい
るスラグと地金の混合物の溶解量と溶銑予備処理との関
連から、クリーニング処理の時間を20分と設定した。
その結果、付着した地金とスラグの処理を良好に行なう
ことができた。
【0014】
【発明の効果】本発明によって、トーピードカーの炉内
のスラグと地金の混合物の付着は減少し、1台当りの受
銑量も増加し、傾動電流値も低下した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を説明するトーピードカーの断面
【図2】コークス投入量と着火時間の関係を示すグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−90906(JP,A) 特開 平2−200714(JP,A) 特開 平2−287092(JP,A) 実公 昭55−35319(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐火物容器内の溶鉄を払出し耐火物容器
    内に付着したスラグと地金とを除去する方法において、
    予めコークスを容器底部のスラグと地金の混合物の上に
    装入し、上吹ランスから酸素を前記混合物に向けて吹き
    込むことを特徴とする耐火物容器に付着したスラグと地
    金との除去法。
JP9854492A 1992-03-26 1992-03-26 耐火物容器に付着したスラグと地金との除去法 Expired - Lifetime JP2575076B2 (ja)

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