JP2573244B2 - ラジアルタイヤ - Google Patents

ラジアルタイヤ

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JP2573244B2
JP2573244B2 JP62216045A JP21604587A JP2573244B2 JP 2573244 B2 JP2573244 B2 JP 2573244B2 JP 62216045 A JP62216045 A JP 62216045A JP 21604587 A JP21604587 A JP 21604587A JP 2573244 B2 JP2573244 B2 JP 2573244B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高速性能を高めえたラジアルタイヤに関す
る。
〔従来技術〕
自動車の高出力化、高速化に伴って、直進走行時の速
度が時速300kmにも及ぶ、例えばF−1レースなどの自
動車レースが行われている。このようなレース車両、さ
らにはスポーツカー等の高速車両に装着されるタイヤ
は、直進走行時における直進安定性および高速耐久性に
加えて、コーナリング時等における操縦安定性などのい
わゆる高速性能を具備することが必要であり、そのため
に偏平率を小さくするとともに種々な開発が行われてい
る。
しかし従来の開発は、高速性能の内、主として耐久性
の観点からの速度の増大を意図するとともに、所定の耐
久性を発揮しうる速度迄は所定の操縦安定性を同時に充
足することを前提として行われていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、直進走行時における高速耐久性と、高
速操縦性とは、二律背反の関係にある要素も包含してお
り、その結果、操縦安定性を伴なわせつつ高速耐久性を
向上することは、相方の性能を不充分としがちであっ
た。
本発明者は、高速車両における走行状態について探究
した結果、高速車両といえども、コーナリングに際して
は、通常の路面状態、コーナ半径の曲路面においては、
車の性能と相まって、概ね車速は時速200km程度以下で
あって、直進走行時の300km/時までには到底達してはい
ないことに着目することによって、200km/時まではコー
ナリング時における操縦安定性を高めることが重要であ
る反面、300km/時をこえる超高速状態では高速直進安定
性、高速耐久性の充足が肝要であり、このように高速性
能とはいえ、車速に応じた要求性能を発揮させることに
よって高速車両に適したタイヤをうることを見出した。
このような観点から、まず200km/時程度の速度におけ
る操縦安定性を向上しうるトレッド面プロフアイルとと
もに、300km/時をこえる超高速での直進安定性、耐久性
を向上するトレッドプロフアイルをうるべく、遠心力に
よるトレッドラジアスの変化を適当に保つ補助層構造を
見出した。
従って、本発明は、まず高速における操縦安定性を高
めうるラジアルタイヤの提供を目的とし、また超高速に
おける直進安定性と耐久性の向上にも寄与しうるラジア
ルタイヤの提供を目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、タイヤ断面高さHとタイヤ巾Wとの比H/W
である偏平率が0.6以下であるラジアルタイヤであっ
て、 ラジアル方向にカーカスコードを配したカーカスと、
高耐張材からなるブレーカコードを用いるとともにトレ
ッド面内方かつカーカス外側に配した複数枚のブレーカ
プライからなるブレーカと、前記ブレーカの外側に位置
するとともに前記ブレーカコードよりも低弾性率の補助
コードを用いた補助層とを具えるとともに、 前記補助層は、前記ブレーカと略同巾の主補助プライ
と、ブレーカのタイヤ軸方向の端部分を覆う小巾の副補
助プライとからなり、 かつ前記トレッド面は、リム組されかつ標準内圧が充
填された状態において、タイヤ赤道を中心とする曲率半
径R1のクラウン側部分と、前記曲率半径R1よりも小さい
曲率半径R2を有しかつ前記クラウン側部分両側の重なり
点P、Pで内端が該クラウン側部分に連なるとともにト
レッド面端縁tまで延在するシヨルダ側部分とからな
り、 しかも前記重なり点P、P間の長さWPとトレッド面端
縁t,t間のトレッド巾WTとの比WP/WTが0.65以上かつ0.75
以下であり、 かつ前記トレッド面端縁tと、タイヤ赤道においてト
レッド面に接する接線Xとの間の半径方向の高さHTは6m
m以上かつ10mm以下であり、 しかも前記クラウン側部分を円弧で延長した延長円弧
線がトレッド面端縁tから半径方向にのびる線Yと交わ
る点Qから前記接線Xまでの半径方向の高さHT1と前記
高さHTとの比HT1/HTを0.4以上かつ0.6以下としたことを
特徴とするラジアルタイヤである。
以下本発明の一実施例を、タイヤサイズ255/40VR17の
タイヤの場合を例にとり、図面に基づき説明する。
標準内圧を充填した状態を右半分で示す第1図および
そのトレッド面プロフアイルを示す第2図において、ラ
ジアルタイヤ1は、ビードコア2が通る両側のビード部
3、3と、該ビード部3から半径方向外向きにのびるサ
イドウオール部4、4と、その上端を継ぐトレッド部5
とを具えるとともに、ビード部3、サイドウオール部
4、トレッド部5には前記ビードコア2の回りを内側か
ら外側に向かって折り返したカーカス6の本体部が跨設
される。又トレッド部5には、カーカス6の外側にブレ
ーカ7を配置するとともに、ブレーカ7にはその外側に
補助層8が設けられている。さらにカーカス6の本体部
とその折り返し部との間にはビードエペックス9を設け
る一方、タイヤ1はリム10のフランジ11、11に、ビード
部3を嵌合わせかつ先端のトウ部分3Aをハンプ溝11Aに
嵌入することにより、該リム10に装着される。
なおラジアルタイヤ1は、標準内圧充填時においてビ
ード部3下端からトレッド面のタイヤ赤道C0上の点aま
での距離であるタイヤ断面高さHと、タイヤが最も外に
張出す点b間の長さであるタイヤ巾Wとの比H/Wを0.60
よりも小、本例では0.55以下程度の偏平タイヤとして形
成される。
さらに前記ビード部3には、ビードコア2の上方を起
点として該ビードコア2でタイヤ外側から内側に折返
し、該ビードコア2と前記最大巾Wの点bとの中間位置
近傍迄ビードエーペックス9に接してのびる補強層12を
設ける一方、ビード部2外面には、該外面を囲みかつタ
イヤ外側では上方部が前記カーカス6とクリンチエペッ
クス13との間で挟まれる、リムずれ防止用のチエーファ
14を設けている。
前記カーカス6は、本例では、内、外2層のプライ6
A、6Bが用いられ、内側のプライ6Aは、前記最大巾の点
bの上方でその折返し部上端が途切れるとともに、外の
プライ6Aは、前記点bの下方で途切れており、このよう
にカーカス6は、ハイターンアップ構造に形成されるこ
とによって、ビード部3からサイドウオール部4にかけ
ての剛性を高めている。
又前記ブレーカ7は、カーカス6側に配する第1のプ
ライ7Aと、その上側の第2のプライ7Bの例えば2層構造
体であり、第1、第2のプライ7A、7Bはともにスチール
コードからなる高耐張コードを用いてしかも夫々タイヤ
赤道面C0に対して比較的浅い角度でかつ逆方向に傾斜し
て配される。又第1のプライ7Aの両端は、サイドウオー
ル部4とトレッド部5とが交わる縁部、即ちトレッド両
端縁t下方の近傍まで延在し又第2のプライ7Bはその内
方で途切れている。
又ブレーカ7は、前記カーカス6がシヨルダ部で円弧
に湾曲することにより、その端部はカーカス6から浮上
がり、この浮上がり部に、ブレーカ7の端縁dからタイ
ヤ軸方向内外にのびるクッションゴム21を内側に設けて
いる。
前記補助層8は、前記ブレーカ7と略同巾であって、
該ブレーカ7の全面を覆いうる主補助プライ8Aと、ブレ
ーカ7のタイヤ軸方向の両端部分、即ちシヨルダ側の部
分を覆う小巾の福補助プライ8B、8Bとからなり、又主補
助プライ8A、福補助プライ8Bはブレーカコードよりも弾
性率が小さい有機繊維コードであって太さが1000〜1500
デニール程度、しかもJISL1017に規定する一定荷重伸び
率が8〜10%程度の補助コードが用いられる。なお補助
コードとして、6−6ナイロンからなる繊維コードを好
適に用いうる他、太さ、一定荷重伸び率が略前記範囲の
レーヨン、ビニロン、ポリエステル等の有機繊維コード
も、ときに使用しうる。なお補助コードは弾性率が、通
常4〜10×104kgf/cm2程度のものを用いうる。
さらに本例では、補助コードは、1本又は複数本をタ
イヤ周方向に螺旋状に巻回することにより補助層8を形
成する。これによって補助コードを連続させることがで
き、途切れ部を減じることによってタガ効果を高めうる
と同時に、タイヤのユニフオミテイを向上する。
さらに副補助プライ8Bの巾W8Bと主補助プライ8Aの巾W
8Aとの比W8B/W8Aを、0.2以上かつ0.3以下に設定するの
が好ましい。
なおトレッド部5は、前記補助層8に接するベースゴ
ム5Aと、その外側のキャップゴム5Bとからなり、又ベー
スゴム5Aは、低ヒステリシスの低発熱性ゴムを用い、又
キャップゴム5Bとして、耐摩耗性に優れるゴムを採用す
るのが好ましい。
又このタイヤ1は、リム10にリム組されかつ標準内
圧、例えば2.0kg/cm2を充填した状態において、トレッ
ド面は、第2図に示すごとく、一点鎖線で示す曲率半径
R1の円弧曲面のクラウン側部分16と、三点鎖線で示す曲
率半径R2の円弧曲面のシヨルダ側部分17とからなる。シ
ヨルダ側部分17の前記曲率半径R2は曲率半径R1よりも小
であり、又該シヨルダ側部分17はクラウン側部分16両側
の重なり点P、Pで該クラウン側部分16に連なりかつ前
記トレッド面端縁tまで延在している。
さらに、前記重なり点P、P間の長さWPと、トレッド
面端縁t間の長さであるトレッド巾WTとの比WP/WTは0.6
5以上かつ0.75以下の範囲に設定している。
さらに、タイヤ赤道C0においてトレッド面に接する接
線Xと、前記トレッド面端縁tとの間の半径方向の高さ
HTは6mm以上かつ10mm以下に設定している。しかも前記
クラウン側部分16を円弧で外向きに延長した延長円弧線
16Aのトレッド面端縁tから半径方向にのびる線Yとの
交わり点Qからの前記接線Xまでの半径方向の高さHT1
と、前記高さHTとの比HT1/HTを0.4以上かつ0.6以下に設
定している。
なおこのような条件を充足する範囲において、ウラウ
ン側部分16を形成する曲率半径R1の円弧曲面と、シヨル
ダ側部分17をなす曲率半径R2の円弧曲面とは、外接、内
接関係にあってもよく、又第2図に示すように、接する
ことなく交叉させてもよい。なお交叉するときには、前
記重なり点Pの近傍では、前記2つの円弧曲面に内接す
る他の円弧曲面を用いて滑らかに連続させるのが好まし
い。
前記比WP/WT、高さHT、比HT1/HTを前記範囲とするこ
とによって、時速200km程度におけるコーナリングに際
して、シヨルダ側部分を有効に接地させ、充分な接地面
積をうることによって、コーナリングにおける操縦安定
性を向上しうるのである。
これは、偏平率H/Wが0.6以下である偏平タイヤにおい
ては、コーナリングに際して、充分なコーナリング力、
グリップ力をうるためには、直進時と同様に又直進時よ
りも大きい接地面積を保つことが必要となる。まず、直
進状態では、第3図に示すごとく、タイヤ赤道C0を中心
とするトレッド巾WTの80%程度の接地巾WSで通常、接地
する。しかしながら、コーナリング時においては、第4
図に示すように、コーナリング外側のシヨルダ側部分17
も接地させることによって、この部分における接地面積
を増大することにより、コーナリング内側での接地面積
の減少を補い、高速旋回時のコーナリング力、グリップ
力を保持し、操縦安定性を高めうるのである。
このために、トレッド面を前記のごとく、曲率半径R1
のクラウン側部分16と、曲率半径R1よりも小な曲率半径
R2を有するシヨルダ側部分17とからなるダブルラジアス
構造とし、しかも前記比WP/WTを前記範囲としている。
これは、比を0.65よりも小とし重なり点Pをウラウン側
に移動したときには、前記接地巾WSが減少し直進走行時
における接地面積が低減する。さらに前記比を0.75より
も大とし、重なり点Pをシヨルダ側に移動させたときに
は、コーナリングに際してのシヨルダ側部分17による接
地面積の増加量が少なく直進走行時に比して接地面積が
相対的に減じ、コーナリングに際しての操縦安定性能を
損なう。
さらに、前記高さHTが10mmをこえるときには、キャン
バー量が過大であり、コーナリングに際しても、端縁t
近傍が充分には接地しないこととなり、コーナリング性
能を妨げ、さらに重なり点P近傍における偏摩耗を促進
する。さらに前記比HT1/HTを0.4よりも小としたときに
も、コーナリングに際して同様に端縁t近傍が有効に接
地せず、又重なり点Pにおける偏摩耗を生じることとな
る。
しかしながら前記高さHTが6mmよりも小、又は比HT1/H
Tが0.6よりも大であるときには、トレッド面が過度に偏
平化する結果、直進時においても全面で接しやすく、コ
ーナリングに際してもシヨルダ部による接地面積の増加
がなく、コーナリング力、グリップ力が相対的に減じる
結果、コーナリング感覚を低下させるのである。
このように、トレッド面プロファイルを定めることに
より、時速200km程度の速度における操縦安定性を高め
うるのである。
他方、前記したごとく、ブレーカ7には、その半径方
向外側に補助層8を設けている。又補助層8を前記のよ
うに構成することによって、ブレーカ7と協働して、ト
レッド部5における接地圧の均一化、従って、発熱を均
一化でき、時速300kmをこえる超高速直進走行を可能と
するのである。
超高速走行では、タイヤは、トレッドの発熱による破
壊、即ちトレッドチャンキングによって速度の上限が制
約される場合がある。このトレッドチャンキングを防止
するには、前記したようにベースゴム5Aとして低発熱性
のゴムを用いる等により、走行による発熱を抑制する
他、発熱自体をトレッド面において均一化し、局部的な
温度上昇を防ぐべく、トレッド面において接地圧分布を
均一化することによってもなしうる。
しかしながら、時速300kmを越える超高速時には大き
な遠心力がタイヤに作用し、トレッド面形状を変形させ
る。
時速300kmの走行時において、所定の荷重を付加した
際のトレッド面の発熱を、タイヤ赤道上の点aと、前記
重なり点Pの近傍において測定した結果を第5図に示す
ごとく、回転中の曲率半径R1Aが500〜700mmの程度で、
タイヤ赤道と重なり点Pの近傍とがほぼ同一の温度上昇
を呈することを見出した。
なお第5図における曲率半径R1Aは前記時速に相当す
る回転を行うことにより、前記内圧充填時の曲率半径R1
に比して遠心力を付加されることによって回転前よりも
その数値を減じている。又第5図における時速300km回
転時の曲率半径R1Aは、カーカス6などの他の構成を一
定として、ブレーカ7、補助層8などの構成を種々変え
ることによって変化させている。即ち、このように曲率
半径R1Aを変化させたタイヤについて測定するために、
例えば補助層8を用いないことによって、1200mm以上の
回転中の曲率半径R1Aのタイヤをうることができ、又ブ
レーカ7などの剛性を変化することによっても、回転中
の曲率半径R1Aを変えうるのである。
さらに、前記均一の発熱を示す曲率半径R1Aが500〜70
0mmの範囲は、第1図に示すような、例えば2層7A、7B
のブレーカ7を用いかつ補助層8として、ブレーカ7の
全面を覆う主補助プライ8Aと、その両側に配する小巾の
副補助プライ8B、8Bとを用いることによって達成しう
る。
又前記プライ8A、8Bの巾の比W8B/W8Aを前記のよう
に、0.2以上から0.3以下とするのが好ましい。前記比が
0.2よりも小であるときには、シヨルダ側部分17のタガ
効果に劣り、回転に伴いシヨルダ側部分17が半径方向外
向きに膨出するリフテイング量が大となり、シヨルダ側
部分での発熱を増す傾向にある。さらに0.3よりも大で
あるときには、クラウン側部分16の剛性が大となること
によって、該部分のリフテイング量が減じ、全体として
トレッド面の曲率半径を増すことによって、同様にシヨ
ルダ側部分の発熱を増す傾向にある。
さらに、補助ベルトコードの太さを前記のごとく、10
00〜1500デニールとし、かつ一定荷重伸び率を8〜10%
とすることによって、発熱をより低減できる。これはコ
ード径が1000デニールよりも小であるときには剛性が低
いことによって、ブレーカ7の遠心力による膨張を抑制
しえず、発熱が増加する一方、1500デニールをこえると
きには体積の増加により遠心力を増し、同様に発熱を増
加させる傾向にある。又一定荷重伸び率は10%をこえる
ときにも、同様にタガ効果に劣り、又8%よりも小であ
るときにはブレーカのタガ効果を過度に高め、発熱を増
加させる傾向にある。
さらに、前記補助ベルトコードを螺旋状に巻回するこ
とによって、コードの途切れ部をなくし、かつタイヤの
ユニホミテイを高め、全周にわたり均一な剛性を期待で
き、局部的な歪の発生を抑制し発熱を減じうるのであ
る。
なお第6図に、前記条件を充足した一層の副補助プラ
イ8B、8Bと、一層の主補助プライ8Aを用いる場合を実線
Aにより、2層の主補助プライ8A、8Bを用いた場合を破
線Bにより、夫々リフテイング量Lを示す。又図中円印
はタイヤ赤道点a、三角印は点Pでのリフテイング量L
を夫々示している。
このようなリフテイングによって、時速300km程度に
おける回転中のトレッド面の曲率半径R1Aを好ましい値
に保つべく、標準内圧充填時の前記トレッドプロフアイ
ルの前記曲率半径R1、R2は、前記WP/WT、HT、HT1/HTの
前記値、範囲を前提として、曲率半径R1は900〜1600m
m、好ましくは1100〜1300mm程度、又曲率半径R2は300〜
600mm、好ましくは350〜500mm程度であってかつ比R2/R1
を0.2〜0.5の範囲に設定している。
〔実施例〕
タイヤサイズ255/40VR17のタイヤを、第1表の実施例
の欄に示す仕様により試作した。又同様に、第1表にお
いて比較例で示す仕様によりタイヤを製作し、時速200k
mにおけるコーナリング時の操縦安定性と、時速300kmに おける高速耐久性、直進安定性をテストした。なおいず
れも、カーカス6として、ポリエステルコードをコード
角度88゜で配した2層のプライを用いるとともに、ブレ
ーカ7として、1×5/0.23mmの構成のスチールコードを
タイヤ赤道C0に対してコード角度24゜で互いに逆に傾け
た2層のプライ7A、7Bを用いている。又プライ7Aの巾は
約240mm、プライ7Bの巾は約230mmである。
コーナリング試験はフラットベルトタイプの動的タイ
ヤ試験機を用いるとともに、スリップ角を2゜、キャン
バ角を2゜として、所定のならし運転ののち、コーナリ
ング力を測定した結果を、標準荷重指数における実施例
1の場合の指数を100として第7図に示している。いず
れも実施例1が比較例1に比べて大きなコーナリング力
を発揮しうるのがわかる。
さらに、速度を時速200kmから350km迄順次増加させる
ことによりタイヤの耐久性をテストした。この耐久試験
においてタイヤが破損した状態を併記している。実施例
品が比較例品よりも大なる耐久性を有している。さらに
250km/hでのタイヤ赤道C0と、前記重なり点Pとにおけ
る温度上昇を測定した結果を第8図に示している。図中
丸印は点C0、△印は点Pを示す。実施例品は比較例品に
比べて、温度上昇は低くかつ均一化されているのがわか
る。
又タイヤを高速高性能車に装着し、280km/時における
直進安定性および160km/hにおける操縦安定性をフイー
リングテストにより実施した。実施例品1を100とした
指数表示で示し数値が大である程優れていることを意味
する。実施例品がいずれもよい結果を示す。
〔発明の効果〕
このように本発明のラジアルタイヤは、ブレーカの外
側に所定の補助層を設けるとともに、トレッド面形状を
2重ラジアス構造としかつその形状の最適化を計ること
によって、時速200kmにおける操縦安定性、特にコーナ
リングにおける操縦安定性を高めることが可能となり、
さらに補助層の最適化を計ることにより、温度上昇を均
一化でき、超高速走行時における耐久性を高めるととも
に直進安定性の向上にも寄与しうる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す断面図、第2図はその
トレッド面を略示する線図、第3、4図は接地面形状を
示す平面図、第5図は回転中のトレッド面の曲率半径と
温度上昇との関係を示す線図、第6図は回転に伴うリフ
テング量を示す線図、第7図はコーナリング力の測定結
果を示す線図、第8図は速度300km/hの場合の各部の温
度上昇を示す線図である。 2……ビードコア、3……ビード部、4……サイドウオ
ール部、 5……トレッド部、6……カーカス、7……ブレーカ、
8……補助層、 8A……主補助プライ、8B……副補助プライ、10……リ
ム、 16……クラウン側部分、17……シヨルダ側部分、P……
重なり点、 R1、R2……曲率半径。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−148702(JP,A) 特開 昭61−157401(JP,A) 特開 昭57−87704(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タイヤ断面高さHとタイヤ巾Wとの比H/W
    である偏平率が0.6以下であるラジアルタイヤであっ
    て、 ラジアル方向にカーカスコードを配したカーカスと、高
    耐張材からなるブレーカコードを用いるとともにトレッ
    ド面内方かつカーカス外側に配した複数枚のブレーカプ
    ライからなるブレーカと、前記ブレーカの外側に位置す
    るとともに前記ブレーカコードよりも低弾性率の補助コ
    ードを用いた補助層とを具えるとともに、 前記補助層は、前記ブレーカと略同巾の主補助プライ
    と、ブレーカのタイヤ軸方向の端部分を覆う小巾の副補
    助プライとからなり、 かつ前記トレッド面は、リム組されかつ標準内圧が充填
    された状態において、タイヤ赤道を中心とする曲率半径
    R1のクラウン側部分と、前記曲率半径R1よりも小さい曲
    率半径R2を有しかつ前記クラウン側部分両側の重なり点
    P、Pで内端が該クラウン側部分に連なるとともにトレ
    ッド面端縁tまで延在するシヨルダ側部分とからなり、 しかも前記重なり点P、P間の長さWPとトレッド面端縁
    t,t間のトレッド巾WTとの比WP/WTが0.65以上かつ0.75以
    下であり、 かつ前記トレッド面端縁tと、タイヤ赤道においてトレ
    ッド面に接する接線Xとの間の半径方向の高さHTは6mm
    以上かつ10mm以下であり、 しかも前記クラウン側部分を円弧で延長した延長円弧線
    がトレッド面端縁tから半径方向にのびる線Yと交わる
    点Qから前記接線Xまでの半径方向の高さHT1と前記高
    さHTとの比HT1/HTを0.4以上かつ0.6以下としたことを特
    徴とするラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】前記ブレーカコードは、スチールコードか
    らなりかつ補助コードはナイロンコードを用いたことを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載のラジアルタイ
    ヤ。
  3. 【請求項3】前記主補助プライは、その巾W8Aと副補助
    プライ8Bの巾W8Bとの比W8B/W8Aが0.2以上かつ0.3以下で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1又は第2項記
    載のラジアルタイヤ。
  4. 【請求項4】前記補助層は、補助コードをタイヤ円周方
    向に螺旋状に巻回することにより形成されたことを特徴
    とする特許請求の範囲第1項又は第3項記載のラジアル
    タイヤ。
JP62216045A 1987-08-28 1987-08-28 ラジアルタイヤ Expired - Lifetime JP2573244B2 (ja)

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